JP7486728B2 - 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品 - Google Patents

乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品 Download PDF

Info

Publication number
JP7486728B2
JP7486728B2 JP2021019749A JP2021019749A JP7486728B2 JP 7486728 B2 JP7486728 B2 JP 7486728B2 JP 2021019749 A JP2021019749 A JP 2021019749A JP 2021019749 A JP2021019749 A JP 2021019749A JP 7486728 B2 JP7486728 B2 JP 7486728B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactic acid
acid bacteria
foods
nite
cosmetics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021019749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022122490A (ja
Inventor
雄揮 中野
浩志 北垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IMPACT CO.,LTD.
Saga University NUC
Original Assignee
IMPACT CO.,LTD.
Saga University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IMPACT CO.,LTD., Saga University NUC filed Critical IMPACT CO.,LTD.
Priority to JP2021019749A priority Critical patent/JP7486728B2/ja
Publication of JP2022122490A publication Critical patent/JP2022122490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7486728B2 publication Critical patent/JP7486728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

NPMD NITE P-03367 NPMD NITE P-03368
本発明は、乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品に関するものである。
乳酸菌は、従来よりヨーグルトや漬物などの乳酸発酵食品として広く食されており、近年では、健康維持・増進に寄与する機能を有することに注目されている。
多くの種類を有する乳酸菌の中でも球菌は、多量に摂取するのに適しており、体内の狭小部分にまで行き届けることができることから、健康維持や増進を促進する乳酸菌として期待されている。
そのため、従来より、特定の乳酸菌を抽出し、その乳酸菌の性質を研究することが広く行われている(たとえば、特許文献1参照。)。
特許第5114770号公報
乳酸菌は、代謝により乳酸を産生する細菌類の総称であり、リューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)やラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)などに属する乳酸菌であってもそれぞれの乳酸菌によって異なる性質を有している。
そこで、本発明者らは、乳酸菌の抽出、研究、検討を重ね、リューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)やラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)に属する乳酸菌の中から免疫活性において標準品とは異なる性質を有する乳酸菌を見出すに至った。
請求項1に係る本発明では、受託番号:NITE P-03367で寄託されているリューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)に属し、マクロファージ活性化能を有することを特徴とする乳酸菌を提供する。
また、請求項2に係る本発明では、受託番号:NITE P-03368で寄託されているラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)に属し、マクロファージ活性化能を有することを特徴とする乳酸菌を提供する。
また、請求項3に係る本発明では、請求項1又は請求項2に記載の乳酸菌を含有する食品を提供する。
また、請求項4に係る本発明では、請求項1又は請求項2に記載の乳酸菌を含有する化粧品を提供する。
本発明に係る乳酸菌は、標準品とは免疫活性において異なる特有な性質を有している。
桜の花乳酸菌の一酸化窒素産生量と乳酸菌濃度との関係を示すグラフ。 カボスの実乳酸菌の一酸化窒素産生量と乳酸菌濃度との関係を示すグラフ。
[乳酸菌の単離・同定]
桜の花及びカボスの実から乳酸菌を乳酸菌用のMRS培地で分離培養してコロニーを得て、そのコロニーを用いてカタラーゼ試験及び顕微鏡観察で乳酸菌の簡易同定を行い、乳酸菌のコロニーと同定されるものについて16SrDNA(16SrRNA遺伝子)塩基配列解析による乳酸菌の同定を行った。
まず、桜の花とカボスの実とをそれぞれ0.85%食塩水で懸濁し、懸濁液をMRS brothにて30℃で3日間培養した後に、MRS agarにて30℃で3日間培養することで、コロニーを形成させた。
次に、形成されたコロニーについて3%過酸化水素水を用いて気泡の発生の有無によるカタラーゼ試験を行うとともに、サフラニンを用いて染色の有無によるグラム染色を行って顕微鏡による目視観察を行うことで、乳酸菌の簡易同定を行った。簡易同定により、カタラーゼ陰性・グラム陽性のコロニーを乳酸菌のコロニーとして選択した。
次に、選択されたコロニーについてアルカリ熱抽出法を用いてDNAを抽出し、抽出されたDNAの16SrDNA領域をPCR増幅させた後にDNA精製を行い、16SrDNA領域のシークエンス解析を行った。
得られた塩基配列について相同性検索を行ったところ、桜の花から抽出された乳酸菌は、Leuconostoc属のL.mesenteroidesと同定され、また、カボスの実から抽出された乳酸菌は、Lactococcus属のL.lactisと同定された。
これらの桜の花やカボスの実から抽出された乳酸菌については、下記のように寄託している。
寄託機関:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)特許微生物寄託センター(NPMD)(日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 郵便番号292-0818)
受託番号:NITE -03367(桜の花から抽出された乳酸菌)
受託番号:NITE -03368(カボスの実から抽出された乳酸菌)
[乳酸菌の免疫活性評価]
受託番号:NITE -03367で寄託されているリューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)に属する乳酸菌(以下、「桜の花乳酸菌」という。)、及び、受託番号:NITE -03368で寄託されているラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)に属する乳酸菌(以下、「カボスの実乳酸菌」という。)それぞれについて、乳酸菌の調整や細胞培養を行った後に、生細胞率や一酸化窒素産生量を測定することで乳酸菌の免疫活性の評価を行った。なお、免疫活性の評価においては、独立行政法人製品評価技術基盤機構から入手した標準品Leuconostoc mesenteroides(NBRC100496)及びLactococcus lactis(NBRC100933)と比較した。
まず、乳酸菌の濃度を、市販されている乳酸菌飲料に含有されている菌数を参考にして、Leuconostoc mesenteroidesについては105cpm,106cpm,107cpmに、Lactococcus lactisについては、105cpm,3*105cpm,106cpm,3*106cpm,107cpmに、それぞれ調整し、65℃で30分間の熱不活処理を行い、4x10cpmのRAW264.7マクロファージ細胞株に添加して5%二酸化炭素環境下で37℃で24時間培養した。
培養した細胞について生細胞率を測定したところ、いずれの乳酸菌についても濃度依存無く生細胞率が95%以上であり、また、無添加の場合の生細胞率との差が確認されなかった。このことから、桜の花乳酸菌及びカボスの実乳酸菌には、細胞傷害性が無いことが分かった。
また、培養した細胞についてGriess法を用いて一酸化窒素産生量を測定したところ、図1、2に示す結果が得られた。
桜の花乳酸菌の一酸化窒素産生量は、図1に示すように、標準品と同様に濃度に依存して増加しており、免疫活性化が認められた。また、桜の花乳酸菌では、低い濃度であっても標準品よりも多く一酸化窒素を産生し得ることが分かった。
カボスの実乳酸菌の一酸化窒素産生量は、図2に示すように、標準品と同様に濃度に依存して増減しており、免疫活性化が認められた。また、カボスの実乳酸菌では、低い濃度であっても高い濃度であってもいずれにおいても標準品よりも多く一酸化窒素を産生し得ることが分かった。
以上に説明したように、桜の花乳酸菌及びカボスの実乳酸菌は、免疫活性(一酸化窒素産生量)においてそれぞれの標準品とは異なる特有な性質を有していることが分かった。
このように、桜の花乳酸菌やカボスの実乳酸菌がマクロファージ活性化能を有することから、これらの乳酸菌を食事として摂取することで、小腸でマクロファージと接触し、全身の自然免疫を活性化し、ウィルスや細菌や真菌による感染を防ぐ効果が期待できる。また、皮膚の真皮にもマクロファージが分布していることから、桜の花乳酸菌やカボスの実乳酸菌を皮膚に塗布等することで、皮膚における免疫の活性化も期待できる。
そのため、桜の花乳酸菌及びカボスの実乳酸菌は、新たに医薬品や食品や健康補助食品や化粧品などに適用することができる。なお、それぞれの乳酸菌の死んだ状態(死菌)であっても免疫活性の効果を有しており、加工を加えても品質を保持することができると考えられる。

Claims (4)

  1. 受託番号:NITE P-03367で寄託されているリューコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)に属し、マクロファージ活性化能を有することを特徴とする乳酸菌。
  2. 受託番号:NITE P-03368で寄託されているラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)に属し、マクロファージ活性化能を有することを特徴とする乳酸菌。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乳酸菌を含有する食品。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の乳酸菌を含有する化粧品。
JP2021019749A 2021-02-10 2021-02-10 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品 Active JP7486728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021019749A JP7486728B2 (ja) 2021-02-10 2021-02-10 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021019749A JP7486728B2 (ja) 2021-02-10 2021-02-10 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022122490A JP2022122490A (ja) 2022-08-23
JP7486728B2 true JP7486728B2 (ja) 2024-05-20

Family

ID=82939247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021019749A Active JP7486728B2 (ja) 2021-02-10 2021-02-10 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7486728B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533487A (ja) 2007-07-17 2010-10-28 ジュリアーニ ソシエタ ペル アチオニ 農産業及び食品産業の余剰品に対する乳酸菌(LAB)の使用によりγアミノ酪酸(GABA)を調製する方法
JP2013169193A (ja) 2012-02-22 2013-09-02 Morinaga Milk Ind Co Ltd ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法
JP6163241B1 (ja) 2016-08-23 2017-07-12 小川香料株式会社 食肉の鳥獣脂感改善剤
JP2019017381A (ja) 2017-07-19 2019-02-07 丸善製薬株式会社 3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸類縁化合物の生産方法
JP2020061977A (ja) 2018-10-17 2020-04-23 株式会社北岡本店 ストレプトコッカス・サリバリウスに属する新規乳酸菌およびその利用
JP2020061978A (ja) 2018-10-17 2020-04-23 株式会社北岡本店 エンテロコッカス・フェシウムに属する新規乳酸菌およびその利用

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010533487A (ja) 2007-07-17 2010-10-28 ジュリアーニ ソシエタ ペル アチオニ 農産業及び食品産業の余剰品に対する乳酸菌(LAB)の使用によりγアミノ酪酸(GABA)を調製する方法
JP2013169193A (ja) 2012-02-22 2013-09-02 Morinaga Milk Ind Co Ltd ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法
JP6163241B1 (ja) 2016-08-23 2017-07-12 小川香料株式会社 食肉の鳥獣脂感改善剤
JP2019017381A (ja) 2017-07-19 2019-02-07 丸善製薬株式会社 3−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸類縁化合物の生産方法
JP2020061977A (ja) 2018-10-17 2020-04-23 株式会社北岡本店 ストレプトコッカス・サリバリウスに属する新規乳酸菌およびその利用
JP2020061978A (ja) 2018-10-17 2020-04-23 株式会社北岡本店 エンテロコッカス・フェシウムに属する新規乳酸菌およびその利用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022122490A (ja) 2022-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Charalampopoulos et al. Survival of human derived Lactobacillus plantarum in fermented cereal extracts during refrigerated storage
CN105357979B (zh) 乳杆菌菌株和其用途
US20110150852A1 (en) Novel Strain of Lactobacillus Paracasei Subspecies Paracasei Having Antimicrobial and Immunomodulatory Properties
KR101399712B1 (ko) 신규 유발효물 및 그의 이용
JP5774517B2 (ja) ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法
KR102332867B1 (ko) 유산균, 그 유산균 유래의 자연 면역 활성화제, 감염증 예방 치료제 및 음식품
JPWO2011115114A1 (ja) ラクトバチルス・プランタラムに属する新規乳酸菌およびその利用
CN112442458B (zh) 唾液乳杆菌tci153、其及/或其破菌液改善肌肤状况的用途
JPWO2010101175A1 (ja) 凍結乾燥粉末状菌体及びその製造方法
CN112159781A (zh) 一种植物乳杆菌、微生物菌剂及其应用
JP5845169B2 (ja) ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法
JP6495869B2 (ja) ヒアルロン酸産生促進能を有する乳酸菌
JP7486728B2 (ja) 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・化粧品
JP2020022393A (ja) 乳酸菌用培地
Bisht et al. Isolation, characterization and probiotic value of lactic acid bacteria from milk and milk products
JP6913898B2 (ja) 乳酸菌及び同乳酸菌を含有する食品・抗菌組成物
JPWO2019193841A1 (ja) 高生残性微生物乾燥菌体の製造方法
WO2023048126A1 (ja) ビフィドバクテリウム属細菌の菌体外多糖の産生を促進する方法
Denkova et al. Biochemical and technological properties of Lactobacillus plantarum X2 from naturally fermented sourdough
WO2024111464A1 (ja) ラクチカゼイバチルス・パラカゼイの胃酸胆汁酸耐性向上方法
Pintado et al. Efficient Screening and Enhanced Exopolysaccharide Production by Functional Lactic Acid Bacteria (LAB) in Lactose Supplemented Media
JP5351113B2 (ja) ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法
CN118374411A (zh) 一种益生乳酸片球菌及其应用
SIVASAKTHIVELAN et al. DETERMINATION OF PROBIOTIC PROPERTIES OF LACTIC ACID BACTERIA FROM CURD
JP2022117889A (ja) 酸化ストレス抵抗性付与能(il-8抑制能)及び小腸幹細胞遺伝子調節機能を有する乳酸菌

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210415

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231026

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20231026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20240112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240424

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7486728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150