JP6163241B1 - 食肉の鳥獣脂感改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】食肉風味飲食物をより自然で天然感のある良質な香味に改善することができる鳥獣脂感改善剤、及び当該改善剤を用いた食肉風味香味料組成物並びに食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善方法を提供することである。【解決手段】4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールからなる鳥獣脂感改善剤及びこれを含有する食肉風味香味料組成物により、食肉風味飲食物の鳥獣脂感を改善することができる。1−オクテン−3−オン及び/または(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを併用することにより、効果は更に高められる。【選択図】なし

Description

本発明は、良質の食肉が有する自然な風味を付与できる鳥獣脂感改善剤、獣鳥脂感改善剤組成物を含有する食肉風味香味料組成物並びに該食肉風味香味料組成物を含有する食肉風味飲食品に関する。
日本において牛肉は、食肉の中で特に嗜好性が強い食材であり、豚肉、鶏肉等に比較して一段高いランクに置かれており、中でも和牛肉、とりわけ霜降り肉(筋肉に入り込んだ脂肪交雑)は最高ランクに位置づけられる。
ビーフエキスやビーフフレーバーを使用して牛肉の風味を再現した食品(食肉加工品・缶詰、菓子・スナック等)についても人気が高い。
しかし、実際の牛肉の風味を再現することは容易ではなく、ましてや和牛肉の風味を再現する食品の実用化は困難を極めている。
食肉の風味を付与又は増強する技術としては、特定のアルキルチオ−アルカンチオール化合物(特許文献1)や、4−メチル−5−ビニルチアゾールと特定のピラジン化合物との組み合わせ(特許文献2)などが提案されているが、実際の食肉の風味とはほど遠いものであった。
和牛とは、明治以前から飼育されていた日本在来牛をもとに、外国種などと交配し改良を重ねた肉専用種で、「黒毛和種」・「褐毛和種」・「日本短角種」・「無角和種」の4品種と、これら4品種間の交雑種をいう。和牛を調理したときの風味は日本人の嗜好性を最も満足させる食肉調理風味であり、その香りを和牛香という。
和牛香は、薄切りにした霜降り和牛肉を空気下で数日間貯蔵した後80℃で加熱すると生成するとされており(非特許文献1)、そして甘い脂っぽい質の和牛香を構成する香気成分としては、ココナッツ様、桃様の香りを有するラクトン類、脂臭い香りを有する一部のアルコール類やアルデヒド類などと、バター様の香りを有するジアセチルやアセトインが関与していると推定されている(非特許文献2)。
上記知見を基に、家畜または家禽の脂肪にリパーゼを作用させることによる和牛香の生成方法(特許文献3)や、γ−ブチロラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン等のラクトン類を0.1〜100ppmとなるよう添加するグラス臭が改善された加工牛肉製品の製造方法(特許文献4)などが提案されている。
しかしながら、上記技術では実際の和牛香を再現することは困難であった。
特公昭49−21077号公報 特開昭49−100078号公報 特開2006−340693号公報 特開2007−97587号公報 特開2005−82771号公報 特開2009−82048号公報 特開2011−68836号公報 特開2012−178984号公報
Animal Science Journal 72(6):498-504、2001 日本畜産学会報、75(3):409-415、2004 Journal of Agricultural and Food Chemistry (2006)、54(13)、4795‐4801 Journal of Agricultural and Food Chemistry (2001)、49(6)、2959‐2965
食肉の風味や旨味において、赤身肉とともに脂肪の香味、旨味や脂肪感が大きな役割を果たしている。
本発明の課題は、食肉風味飲食物の鳥獣脂感を、例えば和牛肉に代表される、甘くて自然で天然なジューシー感のある良質な鳥獣脂感に改善することができる鳥獣脂感改善剤、及び当該改善剤を用いた食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行った結果、和牛肉からcis−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールを初めて見出し、この化合物が、和牛肉の甘くて自然で天然なジューシー感のある良質な鳥獣脂感をもたらすキー化合物であることを見出した。
さらに、cis体のみならずtrans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールも同様の効果をもたらし、さらに(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール、1−オクテン−3−オン、(E,E)−2、4−デセナールを併用することにより一層優れた和牛肉の風味を再現できることを見出した。
さらに、上記化合物の香味特性について詳細に検討したところ、意外にも当該化合物が牛肉に限らず、豚や鶏等の鳥獣肉一般について、鳥獣脂が持つ天然感、甘さとみずみずしさを合わせ持った自然なジューシー感、呈味のボリュームを増し、鳥獣肉の香味を改善する効果を有することを見出した。
すなわち、cis又はtrans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール、1−オクテン−3−オンを、食肉風味飲食物に極めて微量の濃度で添加することにより、食肉風味飲食物の鳥獣脂感を、極めて自然で天然感のある良質な鳥獣脂感に改善でき、馥郁とした豊かな香味が再現された食肉風味飲食物の提供が可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールからなることを特徴とする、鳥獣脂感改善剤。
〔2〕4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールと、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール及び/又は1−オクテン−3−オンを含有することを特徴とする、鳥獣脂感改善剤組成物。
〔3〕さらに、(E,E)−2,4−デカジエナールを含有することを特徴とする、前記鳥獣脂感改善剤組成物。
〔4〕前記鳥獣脂感改善剤組成物を含有することを特徴とする、食肉風味香味料組成物。〔5〕4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの含有量が10-6〜100ppmであり、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの含有量が10-7〜10ppmであり、1−オクテン−3−オンの含有量が10-4〜10000ppmであり、(E,E)−2,4−デカジエナールの含有量が10-6〜100ppmであることを特徴とする、前
記食肉風味香味料組成物。
〔6〕前記食肉風味香味料組成物を0.01〜1.0質量%添加したことを特徴とする、食肉風味飲食物。
〔7〕食肉風味飲食物に、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールが10-9〜0.1ppmの含有量となるように添加することを特徴とする食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善方法。
〔8〕食肉風味飲食物に、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールが10-9〜0.1ppm、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールが10-10〜10-2ppm、1−オクテン−3−オンが10-7〜10ppm、並びに、(E,E)−2,4−デカジエナールが10-9〜0.1ppmの含有量となるように各化合物を添加することを特徴とする食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善方法。
本発明の鳥獣脂感改善剤を添加すれば、食肉風味飲食物における鳥獣脂の天然感、甘さとみずみずしさを合わせ持った自然なジューシー感、呈味のボリューム感が強く感じられ、鳥獣脂感が豊かとなった結果、食肉風味飲食物の香味が極めて自然で天然感のある良質な香味に改善され、嗜好性向上に大きく貢献するという効果がもたらされる。
その結果、消費者の選択の幅が広がり、食肉加工食品の一層の需要拡大を図ることができる。
特に、牛肉又は牛肉製品、加工品に使用した場合に、「自然な鳥獣脂感」、「ジューシー感」及び「呈味のボリューム」がバランス良く向上し、和牛肉の風味、和牛香を付与することができ、牛肉製品の価値を一層高めることが可能となる。
以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
<1> 鳥獣脂感改善剤
本発明の鳥獣脂感改善剤の有効成分は、必須化合物の4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールと、付加的な化合物(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール及び/または1−オクテン−3−オンとの組合せである。
これらの化合物は、既知の合成法によって製造するか、天然物から抽出、減圧条件下での精密蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー等の手段で得るか、香料や試薬として販売されている市販を購入して使用する。
〔1〕4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールは、下記式(1)の化学構造をする不飽和アルデヒドであり、エポキシ環についてcis及びtrans異性体が存在し、trans体は脂質の酸化臭の主香成分であることが知られているが、cis体は今回初めて牛肉より検出された成分である。なお、下記式(1)の左側がcis体、右側がtrans体である。
cis−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールは、メタリック様、アルデヒド様、みずみずしい果汁感を想起させる等の特性を有しており、本化合物を含有する香料組成物は、菓子類、ジュースのような飲食物あるいは香粧品に使用すると、果汁感が強調されたよりナチュラル感が感じられると報告されている(特許文献5)。
また、cis体とtrans体の混合物は柚子やカボス等の和柑橘類の香気又は風味を付与する柑橘系香料組成物の有効成分として使用することも提案されており(特許文献6)、さらに、イグサ様香料組成物においてイグサ様香気の甘さ、グリーン感、フレッシュ感を補い、香りの全体のバランスをとるために使用することも提案されている(特許文献7)。
しかしながら、当該化合物が、食肉風味飲食物の鳥獣脂感を改善する効果があることは知られていなかった。
Figure 0006163241
本発明において4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールは、cis体又はtrans体を単独で用いることができるが、cis体及びtrans体の混合物として用いることが製造コスト的に有利である。cis体及びtrans体の混合物として用いる場合、cis体とtrans体の混合比は、通常1:99〜99:1の範囲で用いられ、好ましく10:90〜90:10の範囲、より好ましくは20:80〜80:20の範囲、より好ましくは40:60〜60:40の範囲で用いられる。
cis体とtrans体の効果については、cis体の方がやや嗜好的に好まれる傾向にある。
cis又はtrans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの製造方法は、非特許文献3に記載されている。それによれば、cis又はtrans−2−オクテノールを出発原料としてm−クロロ−過安息香酸(m−CPBA)でエポキシ化して、cis又はtrans−2,3−エポキシオクタン−1−オールとした後、デス−マーチンペルヨージナンで酸化して、cis又はtrans−2,3−エポキシオクタナールを得、最後にウィティッヒ反応により、cis又はtrans−4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールを得ることができる。
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールを食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善剤として用いる場合、その添加量は、一般的には食肉風味飲食物に対して、0.001ppt〜0.1ppm、好ましくは0.01ppt〜100ppt、さらに好ましくは0.1ppt〜10pptの範囲を例示することができる。
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの添加量が、0.001ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、一方、添加量が0.1ppmを超えた場合は4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの香味が浮き出る可能性がある。
〔2〕(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールは、下記式(2)の化学構造をする不飽和アルデヒドある。
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールは、アラキドン酸の酸化臭の主香成分であり、その匂いは極めて強く微量でも不快臭を感じるものである。
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールは、調理したチキンのフレーバーから見いだされ、魚節香料組成物としての利用が提案されている(特許文献8)。
しかしながら、当該化合物が食肉風味飲食物の鳥獣脂感を改善する効果があることは知られていなかった。
Figure 0006163241
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを食肉含有飲食物の鳥獣脂感改善剤として用いる場合、その添加量は、一般的には、0.0001ppt〜10ppb、好ましくは0.001ppt〜10ppt、さらに好ましくは0.01ppt〜1pptの範囲を例示することができる。
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの添加量が0.0001ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が10ppbを超えた場合は(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの香味が浮き出る可能性がある。
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの製造方法については、非特許文献4に、2−オクチン−1−オールをブロモ化し、銅触媒およびグリニャール試薬の存在下、(E)−2−ペンテン−4−イン−1−オールと反応させ、(E)−2−トリデセン−4,7−ジイン−1−オールとし、これにリンドラー触媒の存在下水素添加をした後、酸化反応を行うことによる(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの製造方法が記載されている。
〔3〕1−オクテン−3−オン
1−オクテン−3−オンは、下記式(3)の化学構造をする不飽和ケトンである。1−オクテン−3−オンは、脂質の酸化臭の主香成分であり、金属の臭い、血液のような金臭さ、もしくはきのこ様金属臭と表現され、また、エアコン等のカビ臭の原因成分としても報告されている。
しかしながら、当該化合物が食肉風味飲食物の鳥獣脂感を改善する効果があることは知られていなかった。
Figure 0006163241
1−オクテン−3−オンを食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善剤として用いる場合、その添加量は、一般的には、0.1ppt〜10ppm、好ましくは1ppt〜10ppb、さらに好ましくは10ppt〜1ppbの範囲を例示することができる。
1−オクテン−3−オンの添加量が0.1ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が10ppmを超えた場合は1−オクテン−3−オンの香味が浮き出る可能性がある。
1−オクテン−3−オンは、合成によって得ることもできるが、市販の試薬を使用する方がコスト的に有利である(例えばシグマ−アルドリッチ社製の試薬)。
〔4〕(E,E)−2,4−デカジエナール
(E,E)−2,4−デカジエナールは、下記式(4)の化学構造をする不飽和アルデヒドである。(E,E)−2,4−デカジエナールは、リノール酸の酸化臭の主香成分で
あり、その匂いは極めて強く微量でも不快臭を感じるものである。(E,E)−2,4−デカジエナールは、加熱したフライ油のような油臭さと表現され、食用油脂の劣化臭の原因成分としても報告されている。
しかしながら、当該化合物が食肉風味飲食物の鳥獣脂感を改善する効果があることは知られていなかった。
Figure 0006163241
(E,E)−2,4−デカジエナールを食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善剤として用いる場合、その添加量は、一般的には食肉風味飲食物に対して、0.001ppt〜100ppb、好ましくは0.01ppt〜100ppt、さらに好ましくは0.1ppt〜10pptの範囲を例示することができる。
(E,E)−2,4−デカジエナールの添加量が0.001ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が100ppbを超えた場合は(E,E)−2,4−デカジエナールの香味が浮き出る可能性がある。
(E,E)−2,4−デカジエナールは、合成によって得ることもできるが、市販の試薬を使用する方がコスト的に有利である(例えばシグマ−アルドリッチ社製の試薬)。
〔5〕有効成分の組み合わせ
本発明において、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールは、単独で使用して本発明の効果を奏することができるが、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール及び1−オクテン−3−オンの双方、又は両者のいずれか一方と組み合わせて使用することが鳥獣脂感の改善効果の観点から好ましい。
その場合、例えば4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールに対して、1−オクテン−3−オンと(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの合計量が、質量部として1:0.1〜109:0.0001〜106の範囲で用いることが好ましく、特に1:10〜100:0.01〜1の範囲で用いることが好ましい。
本発明においては、上記4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールと、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール及び/または1−オクテン−3−オンとの組み合わせに対して、さらに(E,E)−2,4−デカジエナールを加えて用いることにより、更に効果を高めることができる。
(E,E)−2,4−デカジエナールを使用する場合は、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールと同様の添加量で用いることが好ましい。
上述した本発明の有効成分の使用態様をまとめると、以下の通りである。
(1) 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール
(2) 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール+(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール
(3) 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール+1−オクテン−3−オン
(4) 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール+E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール+1−オクテン−3−オン
(5) 上記(1)〜(4)のいずれか+(E,E)−2,4−デカジエナール
〔6〕その他の成分
本発明の鳥獣脂感改善剤には、上記の有効成分以外に、飲食品用として通常用いられている他の成分を添加することができる。付加的に用いられる任意成分としては、例えば溶
剤としてエタノールや水、甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤及び可塑剤などであり、これらを添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。
<2> 食肉風味香味料組成物
本発明の鳥獣脂感改善剤は、上記のように単独で食肉風味飲食物に用いることもできるが、任意成分として他の食品用香料を添加し、食肉風味香味料組成物として用いることにより、より高い効果を引き出すことができる。
本発明でいう食肉風味香味料組成物とは、文字通りの生肉又は調理した食肉自体の風味を再現した香味料組成物にとどまらず、生肉又は調理した食肉の風味を引き立てるために用いられる風味香味料組成物をいい、典型的にはハンバーグ、ソーセージ、ミートボール、シチュー、カレールウ、スープ類、惣菜類、スナック菓子類、ソース類(グレービーソース、ウスターソース、ケチャップソース、マヨネーズソース、ホワイトソースなど)、たれ類用の香味料組成物などが例示される。
本発明の食肉風味香味料組成物に配合される他の香料成分としては、通常の食品用香料であれば特に制限は無く、用途や目的に応じて従来から使用されていた種々の天然あるいは合成香料素材が使用可能であり、具体的にはアルデヒド類、アルコール類、エステル類等の従来公知の香料素材があげられる。
そのような食品用香料としては、例えば、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、
酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、
フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、
アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミル、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケイパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、
ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、
アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、
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キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、
コンズランゴ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、
スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、
テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、
バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、
ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、
メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。
本発明の食肉風味香味料組成物には、上記の鳥獣脂感改善剤及び香料成分以外に、飲食品用として通常用いられている他の成分を添加することができる。付加的に用いられる任意成分としては、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤及び可塑剤などであり、これらを添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。
このようにして得られた鳥獣脂感改善剤若しくは改善剤組成物と食肉風味香味料組成物は、液状でそのまま使用することができるが、賦形剤(デキストリン等)を添加し噴霧乾燥により粉末状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤形を採用することができる。
本発明の鳥獣脂感改善剤を上記食品用香料と組合せて、食肉風味香味料組成物を調製する場合における鳥獣脂感改善剤成分の添加量は、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの場合、一般的には、香味料組成物全体量の1ppt〜100ppm、好ましくは10ppt〜100ppb、さらに好ましくは100ppt〜10ppbの範囲を例示することができる。
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの添加量が、1ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、一方、添加量が100ppmを超えた場合は4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの香味が浮き出る可能性がある。
さらに(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを併用する場合、その添加量は、一般的には、0.1ppt〜10ppm、好ましくは1ppt〜10ppb、さらに好ましくは10ppt〜1ppbの範囲を例示することができる。
(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの添加量が0.1ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が10ppmを超えた場合は(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの香味が浮き出る可能性がある。
同様に1−オクテン−3−オンを併用する場合、その添加量は、一般的には、0.1ppb〜10000ppm、好ましくは1ppb〜10ppm、さらに好ましくは10ppb〜1ppmの範囲を例示することができる。
1−オクテン−3−オンの添加量が0.1ppb未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が10000ppmを超えた場合は1−オクテン−3−オンの香味が浮き出る可能性がある。
さらに(E,E)−2,4−デカジエナールを併用する場合、その添加量は、一般的には、1ppt〜100ppm、好ましくは10ppt〜100ppb、さらに好ましくは100ppt〜10ppbの範囲を例示することができる。
(E,E)−2,4−デカジエナールの添加量が1ppt未満の場合は鳥獣脂感改善効果が十分でない場合があり、添加量が100ppmを超えた場合は(E,E)−2,4−デカジエナールの香味が浮き出る可能性がある。
<3> 食肉及び食肉風味飲食物
本発明の鳥獣脂感改善の対象とされる食肉とは、牛肉、豚肉、鳥肉(鶏、七面鳥、ガチョウ、ウズラ、ホロホロ鳥等)、馬肉、羊肉、山羊肉、イノブタ(加工肉、ミンチを含む)、鯨肉等の他、ジビエ(狩猟肉)と呼ばれる野生の獣肉(例えば、ウサギ、シカ、イノシシ、クマ、カモ、キジ、ハト等)が含まれる。
また、本発明でいう食肉風味飲食物とは、前記食肉が含有される食品であれば特に限定されることはなく、食肉自体や、食肉の一次〜二次食肉加工品(出汁、各種エキス、調味料、食塩、砂糖などを加えて加工したもの)の他、食肉を原材料として使用する飲食物、例えばハンバーグや肉団子、カレー、ハヤシやシチュー、食肉風味の即席スープや食肉風味のインスタント麺、鍋料理用スープ、牛丼や豚丼、シュウマイや肉饅などの飲食物類、ビーフエキスやチキンエキスなど食肉風味調味料、さらには食肉風味調味料を使用した食品類、焼肉のたれ、食肉風味のせんべい、ビスケット、パン、各種スナック食品類などが挙げられる。
次に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例に使用した成分は、以下のように入手した。
〔1〕4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール
非特許文献3(J. Agric. Food Chem., 2006, 54(13), 4795-4801)に記載の方法で合成した。
具体的には、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールは、下記反応式に示すように、2.6gの2−オクテン−1−オールをエポキシ化し、2,3−エポキシオクタン−1−オールとした後、酸化することにより2,3−エポキシオクタナールを得、最後に増炭する事により、1.7gのシス体及びトランス体の4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールを合成した。
Figure 0006163241
〔2〕(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール
非特許文献4(J. Agric. Food Chem., 2001, 49(6), 2959-2965)に記載の方法を参考に合成した。
具体的には、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールは、下記反応式に示すように、アルデヒド基をジエチルアセタールで保護した1,1−ジエトキシ−2−プロピンにさらにアルキンを導入して1,1−ジエトキシウンデカ−2,5−ジインとし、還元することで(Z,Z)−1,1−ジエトキシウンデカ−2,5−ジエンを得、脱保護、増炭、還元、最後にアルデヒド基へと酸化する事により(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを合成した。
Figure 0006163241
〔3〕1−オクテン−3−オン
シグマ−アルドリッチ社製の試薬を購入して使用した。
〔4〕(E,E)−2,4−デカジエナール
シグマ−アルドリッチ社製の試薬を購入して使用した。
[実施例1]
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールを、1ppbになるように中鎖脂肪酸トリグリセライド(花王社製:以下、「MCT」という。)に添加して、本発明の鳥獣脂感改善剤のMCT溶液を調製した。
[実施例2]
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール及び1−オクテン−3−オンを、各々、1ppb、100ppbとなるようにMCTに添加して、本発明の鳥獣脂感改善剤組成物のMCT溶液を調製した。
[実施例3]
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール及び(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを、各々、1ppb、0.1ppbとなるようにMCTに添加して、本発明の鳥獣脂感改善剤組成物のMCT溶液を調製した。
[実施例4]
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン及び(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールを、各々、1ppb、100ppb、0.1ppbとなるようにMCTに添加して、本発明の鳥獣脂感改善剤組成物のMCT溶液を調製した。
[試験例1]
実施例1〜4の鳥獣脂感改善剤組成物について、市販のビーフコンソメスープ(株式会社明治製の即席スープに熱湯を加え、20倍に希釈したもの)に0.1質量%添加し、その効果を官能試験により評価した。
評価は9名の専門パネルにより行い、評価項目は、「自然な鳥獣脂感」、「ジューシー感」、「呈味のボリューム」とし、評価の基準は以下の7段階とした。
比較のため、MCTのみを0.1質量%加えたビーフコンソメスープを調製し、比較例
1とした。
各評価点の平均値を表1に示した。
1点:極めて弱い
2点:弱い
3点:やや弱い
4点:普通
5点:やや強い
6点:強い
7点:極めて強い
Figure 0006163241
表1の結果から、本発明の鳥獣脂感改善剤組成物は、自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増した結果、ビーフコンソメスープの鳥獣脂感が改善され嗜好性が向上することが示された。
[実施例5〜7]
4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールおよび(E,E)−2,4−デカジエナールを、各々表2の濃度となるようにMCTに添加して、本発明の鳥獣脂感改善剤組成物のMCT溶液を調製した。
[試験例2]
実施例5〜7の鳥獣脂感改善剤組成物について、市販のビーフコンソメスープ(株式会社明治製の即席スープに熱湯を加え、20倍に希釈したもの)に0.1質量%添加し、その効果を官能試験により評価した。評価は試験例1と同様に行い、各評価点の平均値を表2に示した。
Figure 0006163241
表2の結果から、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールについては1ppt〜1ppm、1−オクテン−3−オンについては0.1ppb〜100ppm、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールについては0.1ppt〜0.1ppm、(E,E)−2,4−デカジエナールについては1ppt〜1ppmの範囲で本発明の効果が十分発揮されていることが確認された。
[実施例8]
表3に示す処方により、本発明の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物(実施例8)を調製した。比較のため、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールをMCTに替えた食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物(比較例2)を調製した。
[試験例3]
実施例8及び比較例2の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物について、市販のビーフコンソメスープ(明治社製の即席スープに熱湯を加え、20倍に希釈したもの)に0.1質量%添加し、その効果を官能試験により評価した。評価は試験例1と同様に行い、各評価点の平均値を表3に示した。
Figure 0006163241
表3の結果から、本発明の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物は、自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増した結果、ビーフコンソメスープの鳥獣脂感が改善され嗜好性が向上することが示された。
[実施例9]
表4に示す処方により、本発明の食肉風味(ポーク風味)香味料組成物(実施例9)を調製した。比較のため、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールをMCTに替えた食肉風味(ポーク風味)香味料組成物(比較例3)を調製した。
[試験例4]
実施例9及び比較例3の食肉風味(ポーク風味)香味料組成物について、市販の豚骨ラーメンスープ(エバラ食品社製の即席ラーメンの液体豚骨ラーメンスープに熱湯を加え、20倍に希釈したもの)に0.1質量%添加し、その効果を官能試験により評価した。評価は試験例1と同様に行い、各評価点の平均値を表4に示した
Figure 0006163241
表4の結果から、本発明の食肉風味(ポーク風味)香味料組成物は、自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増した結果、豚骨ラーメンスープの鳥獣脂感が改善され嗜好性が向上することが示された。
[実施例10]
表5に示す処方により、本発明の食肉風味(チキン風味)香味料組成物(実施例10)を調製した。比較のため、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナール、1−オクテン−3−オン、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールをMCTに替えた食肉風味(チキン風味)香味料組成物(比較例4)を調製した。
[試験例5]
実施例10及び比較例4の食肉風味(チキン風味)香味料組成物について、市販のチキンクリームシチュー(ハウス食品社製の即席シチューミックスに熱湯を加え、20倍に希釈したもの)に0.1質量%添加し、その効果を官能試験により評価した。評価は試験例1と同様に行い、各評価点の平均値を表5に示した
Figure 0006163241
表5の結果から、本発明の食肉風味(チキン風味)香味料組成物は、自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増した結果、チキンクリームシチューの鳥獣脂感が改善され嗜好性が向上することが示された。
[実施例11](牛肉風味食パン)
強力粉1400質量部に、水に溶解させた生イースト40質量部を加えてよく撹拌し、28℃で4時間発酵させた。
得られた生地に強力粉600質量部、砂糖100質量部、市販のビーフコンソメ100質量部、食塩30質量部、実施例8で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物または比較例2で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物を各々0.1質量部添加し、生地をよくこねた後、容器に詰め、38℃で40分間発酵後、220℃で40分間焼成し、本発明の牛肉風味食パン1及び比較品の牛肉風味食パン2を得た。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、牛肉風味食パン1の方が自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し嗜好性が向上したと評価された。
[実施例12](牛肉風味ビスケット)
ショートニング15質量部、砂糖30質量部、全卵3質量部、食塩1質量部、味噌0.5質量部、実施例8で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物または比較例2で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物を各々0.1質量部添加し、30分間撹拌後、30分間エージングを行った。
得られた生地を型に流し入れ、220℃で5分間焼成し、本発明の牛肉風味ハードビスケット1及び比較品の牛肉風味ハードビスケット2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、牛肉風味ハードビスケット1の方が自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し嗜好性が向上したと評価された。
[実施例13](牛丼の具)
濃口醤油10質量部、薄口醤油15質量部、砂糖5質量部、食塩1質量部、みりん5質量部、片栗粉2質量部、水100質量部、実施例8で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物または比較例2で調製した食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物を各々0.1質量部添加し、撹拌混合を行った。
串切り玉ねぎ35質量部と、薄切り牛肉25質量部を湯通ししたのち、混合した調味料を加えて15分間煮込み、本発明の牛肉風味牛丼の具1及び比較品2を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、牛肉風味牛丼の具1の方が自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し嗜好性が向上した。
[実施例14](ビーフカレー)
ヘット32質量部と小麦粉13質量部を焙煎して得た小麦粉ルーに、食塩7質量部、砂糖8質量部、カレー粉10質量部、調味料2質量部、オニオンパウダー6質量部、香辛料・果実ミックスパウダー4質量部、ビーフエキス3質量部、ビーフ香味油3質量部、澱粉7質量部、粉乳5質量部並びに実施例8の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、110℃達温まで加熱混合処理した後、冷却固化して本発明のビーフカレールウを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このビーフカレールウは、牛脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例15](ハンバーグ)
合い挽き肉35質量部、タマネギ(みじん切り)29質量部、水14.6質量部、パン粉8質量部、卵4.3質量部、大豆タンパク4質量部、脱脂粉乳3質量部、ビーフエキス0.8質量部、食塩0.5質量部、旨味調味料0.5質量部、胡椒0.1質量部、ナツメグ0.1質量部及び実施例8の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、フードミキサーで混合後成形して、170℃7分間焼成し、本発明のハンバーグを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このハンバーグは、牛脂と豚脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例16](ソーセージ)
豚赤肉65質量部、豚脂肪22質量部、氷10質量部をチョッパーにかけた後、食塩1.2質量部、トリポリリン酸ナトリウム0.3質量部、グラニュー糖1.2質量部、亜硝酸ナトリウム0.1質量部、胡椒0.1質量部及び実施例9の食肉風味(ポーク風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、カッターでカッティングしてペースト状とし、これを充填機を用いてケーシングに詰め、次いで、スモーク、加熱、冷却を行って本発明のソーセージを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このソーセージは、豚脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例17](シュウマイ)
タマネギ(みじん切り)40質量部、豚挽肉30質量部、でんぷん8質量部、水8質量部、冷凍すり身6質量部、大豆タンパク3質量部、食塩1質量部、砂糖1質量部、ショウガ1質量部、ゴマ油1質量部、ポークエキス0.5質量部、旨味調味料0.3質量部、胡椒0.1質量部及び、実施例9の食肉風味(ポーク風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、フードミキサーで混合後シュウマイの皮に包み、85℃で10分蒸し、本発明のシュウマイを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このソーセージは、豚脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例18](チキンミートボール)
鶏胸挽肉76質量部、大豆タンパク3質量部、加工澱粉1.5質量部、水82質量部、タマネギ(みじん切り)12質量部、パン粉6質量部、食塩0.3質量部、MSG0.2質量部、チキンエキス0.3質量部、香辛料0.3質量部、日持ち向上剤0.5質量部、胡椒0.1質量部、醤油0.5質量部、ゴマ油0.3質量部及び実施例10の食肉風味(チキン風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、フードミキサーで混合後、球状に成形後フライし、本発明のチキンミートボールを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このチキンミートボールは、鶏脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例19](クリームシチュー)
バター25質量部、パーム脂25質量部、小麦粉50質量部を弱火で炒め、牛乳500質量部、水590質量部、チキンコンソメ2質量部、食塩6質量部を加え、弱火で粘度が出るまで加熱しホワイトソースとする。
鶏肉(2cm角)100質量部、玉ねぎスライス100質量部、人参(ダイス状)30質量部、じゃがいも(ダイス状)70質量部を湯通しし、ホワイトソースに添加し、実施例10の食肉風味(チキン風味)香味料組成物1質量部を配合して15分煮込み、本発明のクリームシチューを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このクリームシチューは、鶏脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
[実施例20](ビーフ風味のスナック菓子)
小麦粉100質量部とベーキングパウダー1質量部をふるいにかけ、食塩1質量部、砂糖1質量部、水15質量部並びに実施例8の食肉風味(ビーフ風味)香味料組成物0.1質量部を配合し、よく混ぜて成形後、170℃の油で揚げてスナック菓子を調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行ったところ、このスナック菓子は、牛脂の自然な鳥獣脂感やジューシー感が強く感じられ、呈味のボリュームが増し、嗜好性が高いものであった。
本発明の鳥獣脂感改善剤及び香味料組成物を食肉風味飲食物に使用した場合、食肉風味飲食物を極めて自然で天然感のある良質な香味に改善でき、より一層の天然感が感じられる飲食物を消費者に提供することができる。

Claims (5)

  1. 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールからなることを特徴とする鳥獣脂感改善剤。
  2. 4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールと、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナール及び/又は1−オクテン−3−オンからなることを特徴とする鳥獣脂感改善剤。
  3. 付加的な有効成分として(E,E)−2,4−デカジエナールを含有することを特徴とする請求項2に記載の鳥獣脂感改善剤。
  4. 食品用香料及び請求項3に記載の鳥獣脂感改善剤を含有する食肉風味香味料組成物であって、
    4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールの含有量が10-6〜100ppmであり、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールの含有量が10-7〜10ppmであり、1−オクテン−3−オンの含有量が10-4〜10000ppmであり、(E,E)−2,4−デカジエナールの含有量が10-6〜100ppmであることを特徴とする上記の食肉風味香味料組成物。
  5. 食肉風味飲食物に、4,5−エポキシ−(E)−2−デセナールが10-9〜0.1ppm、(E,Z,Z)−2,4,7−トリデカトリエナールが10-10〜10-2ppm、1−オクテン−3−オンが10-7〜10ppm、並びに、(E,E)−2,4−デカジエナールが10-9〜0.1ppmの含有量となるように各化合物を添加することを特徴とする食肉風味飲食物の鳥獣脂感改善方法。
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