JP5774517B2 - ビフィドバクテリウム属細菌含有発酵食品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ラクトコッカス・ラクティスとビフィドバクテリウム属細菌とを用いて乳原料を共発酵させることにより得られる発酵食品の製造方法、及び該方法に用いられるラクトコッカス・ラクティスの新規菌株に関する。
ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)等のビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属細菌(以下、「ビフィズス菌(bifidobacteria)」という)は、ヒトの腸管内で形成される腸内菌叢の優勢菌種の一つである。ビフィズス菌は、腸内細菌のバランスを回復させる整腸作用や、免疫増強作用、発ガン抑制作用等を有することが知られている。このため、近年、生活者の健康志向の高まりと共に、ビフィズス菌発酵乳等の、生きているビフィズス菌を含む食品への需要が高まっている。
ビフィズス菌は、乳性培地における増殖性が悪い。このため、例えば1×107CFU(colony forming unit)/mLのビフィズス菌を含有させるために、通常、様々な生育促進物質を添加することが行われている。
しかし、前記生育促進物質は一般的に高価であり、かつ、食品の風味を損なう恐れもある。また、ビフィズス菌は、酸性条件下での保存が難しく、死滅し易い。このため、発酵乳製品等の製造中にビフィズス菌が一旦増殖しても、発酵乳製品等が流通する過程で、発酵乳製品中の生きているビフィズス菌量は加速度的に減少してしまう。
そこで、ビフィズス菌の生育性や保存生残性を改善することにより、生きているビフィズス菌を多く含有する発酵乳を製造するとともに、生きているビフィズス菌が、製造直後と同様に、消費者が摂食する時点においても豊富に含有されている発酵乳を製造することが課題となっている。
ビフィズス菌を、それ以外の乳酸菌と混合発酵させることにより、前記のような生育促進物質等を添加することなく、ビフィズス菌の生育性や保存生残性を改善する種々の方法が開示されている。
発酵乳製造におけるビフィズス菌の生育性を改善させる方法については、例えば、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティス(Lactococcus lactis subsp. lactis)、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・クレモリス(Lactococcus
lactis subsp. cremoris)、およびビフィズス菌を含有することを特徴とするヨーグルト及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
その他、発酵乳のビフィズス菌の保存生残性を改善させる方法については、例えば、乳を主成分とする培地で、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、並びにダイアセチル及びアセトインを生成しないラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスを混合培養することを特徴とするビフィズス菌発酵乳の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、例えば、細胞壁局在性タンパク質分解酵素(cell wall-enveloped proteinase, PrtP)を有するラクトコッカス・ラクティスと、ビフィドバクテリウム属細菌とを用いて発酵用ベースを発酵させることを特徴とする、発酵乳の製造方法(例えば、特許文献3、4参照)や、細胞壁局在性タンパク質分解酵素を有する乳酸菌の菌体破砕物又は前記乳酸
菌から分画された前記酵素画分を添加した、乳タンパク質を含有する培地に、ビフィドバクテリウム属細菌を接種することを特徴とするビフィドバクテリウム属細菌含有組成物の製造方法(例えば、特許文献4参照)が開示されている。さらには、10%還元脱脂粉乳培地で、ビフィドバクテリウム・ロンガムと混合培養した場合に、pHが4.4〜4.6に達した時に急冷して、10℃で2週間保持した場合の、ビフィドバクテリウム・ロンガムの生残率を30%以上とすることができるような保存生残性改善効果およびビフィドバクテリウム・ロンガムの増殖促進効果を有するラクトコッカス属細菌を用いることを特徴とする、発酵乳の製造方法、及び該製造方法により製造された発酵乳が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
特許第3364491号公報 特許第3068484号公報 特許第4448896号公報 特開2009−296910号公報 国際公開第2008/099543号パンフレット
前記のように、ビフィズス菌の生育性や保存生残性を改善する種々の方法が開示されているが、さらに改善の余地がある。例えば、上記特許文献1の方法では、ビフィズス菌の生育が促進され、発酵時間を短縮することができるものの、ビフィズス菌の保存生残性については一切記載がない。
一方、上記特許文献2の方法では、特定のビフィズス菌と特定の乳酸菌とからなる混合菌を用いることにより、増殖促進効果と生残性改善効果の両方が認められるものの、ビフィドバクテリウム・ブレーベ以外のビフィズス菌、例えば食品に汎用されているビフィドバクテリウム・ロンガムについては、一切記載がない。
また、前記特許文献3、4に記載の方法では、使用できるラクトコッカス・ラクティスは、細胞壁局在性タンパク質分解酵素(PrtP)を有する菌株に限られるという問題があった。
ところで、特許文献1および2によると、この方法で得られる発酵乳には副原料として甘味料、果実、果汁、香料などを添加しても良いとの記載があるが、フルーツプレザーブのような添加物は一般的に強酸性で、添加することにより発酵乳自体のpHを低下させる。一般的にビフィズス菌は酸耐性が低く、pHが低くなるほど保存生残性も低下する傾向があるため、製造における発酵乳のpHの管理は非常に重要となる。特許文献5には、前述のラクトコッカス属細菌とビフィズス菌を用いて発酵させた発酵乳は、ブルーベリープレザーブを添加してpHが4.45に低下した後でもビフィズス菌の生残率が高かったことが記載されているが、更なる改良の余地がある。
本発明は、乳原料を発酵させて得られる発酵食品、特にフルーツプレザーブなどを混合した発酵食品においてもビフィズス菌の保存生残性を改善させ得る乳酸菌を用いた、風味の良い発酵食品の製造方法、及び、前記製造方法により製造された発酵食品、並びに前記乳酸菌を含むビフィドバクテリウム属細菌入り乳原料発酵用スターターを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ビフィズス菌と混合発酵させた後に発酵産物のpHを低下させても、ビフィズス菌の生残性を向上させ得るラクトコッカス・ラクティスの新規菌株を見出し、さらに、該菌株を用いるとビフィズス菌の生残性が向上するだけでなく、風味のよい発酵食品が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ラクトコッカス・ラクティスと、ビフィドバクテリウム属細菌とを用いて乳原料を発酵させることを含む発酵食品の製造方法であって、該ラクトコッカス・ラクティスはラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723 (NITE BP-1204)、及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択されることを特徴とする方法である。
また、本発明は、前記方法により製造された発酵食品を提供する。
また、本発明は、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723 (NITE BP-1204)、及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択される乳酸菌とビフィドバクテリウム属細菌とを含む乳原料発酵用スターターを提供する。
本発明の発酵食品の製造方法は、発酵後の産物にフルーツプレザーブを添加してpHを4.45〜4.65に低下させる工程を含むことを好ましい態様としている。
また、本発明は、前記ビフィドバクテリウム属細菌が、ビフィドバクテリウム・ロンガムであることを好ましい態様としている。
また、本発明は、前記ビフィドバクテリウム・ロンガムが、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株であることを好ましい態様としている。
また、本発明の方法は、さらに、ストレプトコッカス・サーモフィラスおよびラクトバチルス・デルブルッキーからなる群より選択される乳酸菌とを発酵に用いることを好ましい態様としている。
また、本発明は、新規な菌株であるラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723(NITE BP-1204)及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)を提供する。
本発明の発酵食品の製造方法により、フルーツプレザーブを含んでいてもビフィズス菌、特にビフィドバクテリウム・ロンガムを多く含有する発酵食品を製造することができる。本発明の方法により得られる発酵食品は、ビフィズス菌を多く含んでおり健康管理上も有用である。また、本発明により得られる発酵食品は、フルーツプレザーブを含んでおり嗜好性に優れ、かつ、風味に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の発酵食品の製造方法に用いるラクトコッカス・ラクティスは、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723(NITE BP-1204)、及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)から選ばれる菌株である。
上記各菌株は、2012年1月17日に、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(〒292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に、各々NITE BP-1204、及びNITE BP-1205の受託番号で、ブダペスト条約に基づき国際寄託されている。
上記各菌株は、好ましい態様では、10%(W/W)還元脱脂粉乳を含む培地に、各々の菌株を培地1ml当たり2.0×105〜2.0×107 CFU、及び、ビフィドバクテリウム属細菌を培地1ml当たり2.0×106〜5.0×107 CFU、各々接種して培養し、培地のpHが4.5〜5.5に達した時点で培養温度から10℃に急冷して、pHを4.45〜4.65に下げた後、10℃で2週間保存したときのビフィドバクテリウム属細菌の生残率を30%以上、好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上に維持する性質を有している。
10%(W/W)還元脱脂粉乳を含む培地は、還元脱脂粉乳が10%(W/W)となるように、水に溶解し、殺菌することによって製造することができる。殺菌は、例えば、80〜122℃で40〜5分間、好ましくは85〜95℃で35〜5分間の加熱処理により行うことができる。
培養温度から10℃への急冷は、好ましくは1時間以内、より好ましくは30分以内、特に好ましくは10分以内に行うことが望ましい。培養温度としては、30℃〜40℃が好ましく、36℃〜38℃がより好ましく、37℃が特に好ましい。以下の記載においても同様である。
培地のpHは、例えばフルーツプレザーブを添加することにより下げることができる。
本発明のラクトコッカス・ラクティスは、ビフィドバクテリウム属細菌を含有する発酵食品を製造するためのスターターとして好適である。本発明の「ビフィドバクテリウム属細菌入り乳原料発酵用スターター」とは、このような、ビフィドバクテリウム属細菌を含有する発酵食品を製造するためのスターター、すなわち、発酵食品を製造するためにビフィドバクテリウム属細菌とともに乳原料に接種される細菌をいう。
本発明の方法は、上記ラクトコッカス・ラクティスと、ビフィドバクテリウム属細菌とを用いて、乳原料を発酵させることにより、発酵食品を製造する方法である。
ビフィドバクテリウム属細菌としては、特に制限されないが、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、及び、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis、ビフィドバクテリウム・ロンガム・サブスピーシーズ・インファンティスに再分類されている)が挙げられる。これらの中では、ビフィドバクテリウム・ロンガムが好ましい。
また、ビフィドバクテリウム・ロンガムとしてより具体的には、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株が挙げられる。同菌株は、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(住所 12301 Parklawn Drive, Rockville, Maryland 20852, United States of America)から購入することができる。
乳原料(milk raw material)としては、乳由来の原料であって、ラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌、並びに必要に応じて他の乳酸菌を用いて発酵させることにより、発酵食品を製造することができるものであれば特に制限されず、乳又はその分画物又は加工品、例えば牛乳、脱脂乳、生クリーム、バター、全粉乳、及び脱脂粉乳、又はこれらを水に混合、溶解または懸濁させたもの等が挙げられる。
ラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌の乳原料への接種量は特に制限されないが、ラクトコッカス・ラクティスについては好ましくは104〜108
FU/ml乳原料、より好ましくは106〜107CFU/ml乳原料、ビフィドバクテリウム属細菌については好ましくは105〜109CFU/ml乳原料、より好ましくは107〜108CFU/ml乳原料である。また、ラクトコッカス・ラクティスとビフィドバクテリウム属細菌の接種量の比率(菌数比)は特に制限されないが、1:1000〜10:1が好ましく、1:10〜1:1がより好ましい。
乳原料に接種するラクトコッカス・ラクティスは、MCC1723(NITE BP-1204)株、及びMCC1764(NITE BP-1205)株の任意の一方であってもよく、両方の菌株であってもよい。また、ビフィドバクテリウム属細菌も、単一の菌株であってもよく、複数の菌株であってもよい。さらに、本発明の効果を損ねない限り、MCC1723(NITE BP-1204)株、及びMCC1764(NITE BP-1205)株以外のラクトコッカス・ラクティスを含んでいてもよい。
乳原料に接種するラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌、並びに必要に応じて他の乳酸菌は、予め他の培地で種培養又は前培養しておくことが好ましい。培地としては、ラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌、並びに必要に応じて他の乳酸菌の培養に適した培地であれば特に制限されないが、例えば、還元脱脂粉乳を含む培地が挙げられる。還元脱脂粉乳の濃度は、3%(W/W)以上が好ましく、8%(W/W)以上が特に好ましい。また種培養又は前培養に用いられる培地には、酵母エキス等の生育促進物質や、L−システイン等の還元剤等を添加してもよい。特にビフィドバクテリウム属細菌は、還元脱脂粉乳を含む培地での増殖性が低いため、生育促進物質、例えば、0.1〜1%(W/W)の酵母エキスを含有する培地を用いることが好ましい。培地の殺菌条件は、前記と同様である。
必要に応じて、乳原料に、ラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌に加えて、他の乳酸菌を加えて発酵を行ってもよい。他の乳酸菌としては、食品の製造に用いられ得るものであって、ラクトコッカス・ラクティス及びビフィドバクテリウム属細菌の生育を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば発酵食品がヨーグルトの場合、ストレプトコッカス・サーモフィルス、および、ラクトバチルス・デルブルッキー等が挙げられる。これらの乳酸菌は、単一の菌株であってもよく、複数の菌株であってもよい。
ラクトコッカス・ラクティス、及びビフィドバクテリウム属細菌を用いて乳を発酵させた場合、通常、pHが5付近であり、ドリンクヨーグルトが得られる。さらにストレプトコッカス・サーモフィルスやラクトバチルス・デルブルッキー等の乳酸菌を併用して発酵させると、pHが低下し、よりしっかりとした組織を有したヨーグルト(スプーンで摂取できるヨーグルト)を製造することができる。
いずれの場合でも、乳原料を発酵させた直後のpHは、通常4.4〜5.5である。本発明においては、発酵終了後のpHは特に制限されないが、4.4〜4.7、4.4〜4.6、又は4.4〜4.5であってもよい。
ラクトコッカス・ラクティス及びビフィドバクテリウム属細菌の接種量と、上記他の乳酸菌の接種量の比率(菌数比)は特に制限されないが、1000:1〜1:1が好ましい。
ラクトコッカス・ラクティス、ビフィドバクテリウム属細菌、及び他の乳酸菌を乳原料に接種する順序は特に問わず、全てを同時に投与してもよい。また、これらの細菌のうち任意の細菌を、複数回接種してもよい。
培養温度、培養時間等の発酵条件は、通常の乳原料からの発酵食品の製造と同様の条件を採用することができる。例えば、培養温度は30℃〜40℃が好ましく、36℃〜38
℃がより好ましい。培養時間は、製造する発酵食品の種類によって適宜設定することができるが、通常、3〜18時間が好ましい。
本発明の方法の好ましい態様では、発酵後の産物に、フルーツプレザーブを添加して、pHを4.45〜4.65に低下させる。フルーツプレザーブとは果実又は果肉の砂糖煮であり、形状は問わず、果肉の形態が残らない通常ジャムに分類されるものであってもよい。特に、フルーツプレザーブは、発酵食品に添加することによりpHが低下するものが、本発明には好適であり、果実又は果肉の原料としては、イチゴ、リンゴ、ミカン、バナナ、アロエ、ブルーベリー、グレープフルーツ、モモ等が挙げられる。具体的には、それ自体のpHが4.5以下、4.0以下、又は3.5以下のフルーツプレザーブが好ましい。
フルーツプレザーブの添加量は、pHが上記の範囲となる量であれば特に制限されないが、通常、発酵食品全量に対して、好ましくは5〜15%(W/W)、15〜25%(W/W)、又は25〜40%(W/W)である。
発酵食品には、必要に応じて蔗糖等の甘味料、ペクチン、フルーツジュース、寒天、ゼラチン、油脂、香料、着色料、安定剤、還元剤等を配合してもよい。乳原料は、発酵前に、常法に従って殺菌、均質化、冷却等を施してもよい。また、発酵食品は、適宜、容器に充填してもよい。
上記のようにして得られる発酵食品は、保存中に、pHが通常4.2〜4.3程度まで低下し、フルーツプレザーブを添加しない場合に比べて、通常、ビフィズス菌の生残率が低下する。また、通常のラクトコッカス・ラクティスを用いた場合、又はラクトコッカス・ラクティスを用いない場合は、フルーツプレザーブの添加の有無にかかわらず、ビフィズス菌の生残性は著しく低い。それに対して、低pHでも本発明のラクトコッカス・ラクティスを用いると、ビフィズス菌の生残率が高く維持される。また、上記のようにして得られる発酵食品は、風味に優れている。
次に、試験例及び実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔試験例1〕ラクトコッカス・ラクティス菌株の取得
本発明者らは、ラクトコッカス・ラクティスに属する菌株を自然界から取得すべく、日本国内の自然界から採集したサンプルを滅菌した0.85%生理食塩水で希釈し、下記組成のDifcoTM Lactobacilli MRS Agar(Becton Deckinson and Company)に塗布し、30℃で嫌気培養した。
〔DifcoTM Lactobacilli MRS Agar〕
プロテオース ペプトン No.3 10.0 g
牛肉エキス 10.0 g
酵母エキス 5.0 g
デキストロース 20.0 g
ポリソルベート80 1.0 g
クエン酸アンモニウム 2.0 g
酢酸ナトリウム 5.0 g
硫酸マグネシウム 0.1 g
硫酸マンガン 0.05 g
リン酸二カリウム 2.0 g
寒天 15.0 g
精製水 1000 ml
pH 6.5±0.2
121℃で15分滅菌後、シャーレに分注して平板とする。
そして得られたコロニーの中で球菌の形態を示し、かつ塗布標本の顕微鏡観察によりグラム陽性である菌を釣菌した。これらの菌を、BL寒天培地(栄研化学社製)に画線塗布し、前記と同様の方法で嫌気培養を反復し、純粋単離された菌株を得た。
〔BL寒天培地〕
肉エキス 3.0 g
肝臓エキス 5.0 g
酵母エキス 5.0 g
ペプトン 15.0 g
ソイペプトン 3.0 g
可溶性デンプン 0.5 g
ブドウ糖 10.0 g
リン酸二カリウム 1.0 g
リン酸一カリウム 1.0 g
硫酸マグネシウム 0.2 g
塩化ナトリウム 0.01 g
硫酸マンガン 0.00674 g
L-システイン塩酸塩 0.5 g
硫化第一鉄 0.01 g
ポリソルベート80 1.0 g
寒天 15.0 g
精製水 1000 ml
pH 7.2±0.2
121℃で15分滅菌後、50℃に冷却し、5%(V/V)馬無菌脱繊血を加え、シャーレに分注して平板とする。
これらの菌株のゲノムDNAの塩基配列を常法により同定した。NCBI(National Center for Biotechnology Information、国立バイオテクノロジー情報センター)の国際塩基配列データベース(GenBank)上で、BLAST(Basic Local Alignment Search Tool、http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)による16S リボソーマルRNA(rRNA)遺伝子配列の全長についての相同性検索を行い、それぞれのタイプストレインと98%以上の相同性を有するラクトコッカス属細菌を615株同定した。ラクトコッカス・ラクティスと98%以上の相同性を有していた550菌株のうち、ラクトースを資化し、かつラクトコッカス・ラクティス亜種のタイプストレインのうちラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスに最も相同性が高い群の菌株をラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスと同定した。得られた菌株はすべて無芽胞、非運動性の通性嫌気性グラム陽性球菌で、カタラーゼおよびガス産生はいずれも陰性であった。得られた菌株のうち、MCC1723、及びMCC1764と名付けられた菌株のrRNA遺伝子の塩基配列を、各々配列番号1及び2に示す。ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスのタイプストレイン(ATCC19435株)の16S rRNA遺伝子の塩基配列は、GenBankにaccession No. M58837で登録されている。MCC1723及びMCC1764と、ATCC19435との16S rRNA遺伝子の相同性は、それぞれ99.7%および99.6%であった。
〔試験例2〕ビフィドバクテリウム・ロンガムとの混合培養試験
まず、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株を、0.6%(W/W)酵母エ
キス及び11%(W/W)脱脂粉乳を含む培地に、培地1mlあたり1.0×107〜5.0×108 CFU接種し、37℃で4〜6時間培養して、シードカルチャーを得た。
また、0.3%(W/W)酵母エキス及び10%(W/W)脱脂粉乳を含む培地に、試験例1で得られたラクトコッカス・ラクティスの各菌株、及び対照として特許第3068484号に記載されているラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスのタイプストレインATCC19435株、並びに国際公開第2008/099543号(特許第4772131号)に記載のラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC866株を、培地1mlあたり1.0×106〜5.0×107 CFU接種し、30℃で16時間培養し、シードカルチャーを得た。
得られたラクトコッカス・ラクティスの各菌株のシードカルチャーを培地 1mlあたり2.0×106〜2.0×107 CFUと、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株を培地 1mlあたり1.0〜5.0×107 CFU、さらにストレプトコッカス・サーモフィルスとラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスを含むヨーグルトスターター(ダニスコ社製)を、それぞれ培地 1mlあたり2.0×106、2.0×105 CFUを接種し、37℃で8時間〜16時間培養した。この発酵乳を培養温度から10℃に急冷した。発酵乳のpH、及び含有されるビフィズス菌数を測定した。ビフィズス菌数の測定は、TOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業社製)平板で40℃、2〜3日の嫌気培養にて行った。
急冷した発酵乳をポリスチレン製の容器に分取し、10℃にて3週間保存した。発酵乳のpH、及び含有されるビフィズス菌数を測定した。複数回試験を行ったところ、発酵終了後のpHは4.4〜4.9であった。pHが約4.8〜4.9の場合の結果を表1に、pHが約4.4の場合の結果を表2に示した。表中、「nE+m」は、n×10mを示す。
前記と同様にして培養し、急冷した発酵乳といちごプレザーブを、発酵乳:プレザーブ=88:12(W/W)で均一になるように混合した。いちごプレザーブは、長谷川香料社製の製品を使用した。これらのいちごプレザーブ混合発酵乳はポリスチレン製の容器に分取し、10℃にて2週間保存した。発酵乳のpH、及び含有されるビフィズス菌数を測定した。結果を表3に示した。前記いちごプレザーブ混合発酵乳の官能試験の結果を表4に示した。官能評価は風味が良い(5)〜悪い(1)の5段階評価とし、5人のパネラーによる平均値を示した。
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異なるpHにて培養が終了した発酵乳において、10℃での保存生残性試験の結果、表1に示したpH4.8〜4.9で発酵終了した場合には、ラクトコッカス・ラクティスを添加しない系ではビフィズス菌数は3週間後にはほぼ死滅しているが、MCC1723株、MCC1764株、及び特許文献2でビフィズス菌の保存生残性効果が示されているATCC19435株を添加した系ではビフィズス菌数が3週間後も高く維持されていた。しかし、表2に示したpH4.4付近で発酵終了した場合においては、ATCC19435株を添加した系では3週間後のビフィズス菌数は非常に低い値となったが、MCC1723株及びMCC1764株を添加した系では2週間後及び3週間後のビフィズス菌数が依然維持されていることが示された。MCC1723及びMCC1764は低いpHの条件下でもビフィズス菌に酸耐性を付与し、保存生残性を向上させる効果を有していると考えられる。
表3に示したように、発酵乳ベースにいちごプレザーブを混合した発酵乳ではプレザーブに含まれる酸によりpHが0.1〜0.3程度低下するため混合直後(保存0日後)のpHが4.6付近となり、保存中もpH4.2〜4.3の低いpHとなっていた。MCC1723株では、いちごプレザーブ混合下でも2週間保存後のビフィズス菌数が高く維持されていた。MCC866株(FERM BP-10746)でもある程度ビフィズス菌数は維持されたが、MCC1723株の場合に比べて生残率は低かった。さらに表4に示したように、MCC1723株で作製したいちごプレザーブ混合発酵乳は、5人のパネラーによる官能試験においてもMCC866株よりもヨーグルトの風味としてはあまり好まれない苦味や雑味が少なく感じられ、総じて風味が良好であるとされた。
〔実施例1〕ドリンクヨーグルトの製造
0.3%(W/W)酵母エキス、及び10%(W/W)還元脱脂粉乳を含む培地1000mL(90℃で30分間殺菌)に、ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723株のシードカルチャーを30mL接種し、25℃で16時間培養した。一方、0.6%(W/W)酵母エキス、及び11%(W/W)脱脂粉乳を含む培地1000mL(90℃で30分間殺菌)に、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株のシードカルチャーを100mL接種し、37℃で4時間培養した。
これとは別に、脱脂粉乳、全粉乳、蔗糖及びペクチンを混合溶解して、乳脂肪0.5%(W/W)、無脂乳固形分8.0%(W/W)、蔗糖8.0%(W/W)、ペクチン0.2%(W/W)からなる乳原料50Lを調製し、90℃で10分間殺菌し、40℃に冷却した。前記殺菌した乳原料に、前記の通り前培養を行ったラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723株のカルチャー500mLとビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株のカルチャー500mLを接種し、37℃で16時間培養して発酵乳を得た。
前記発酵乳を直ちに攪拌冷却し、冷却発酵乳を15MPaの圧力で均質化し、アロエプレザーブを8%(W/W)添加混合した後、200mL容のガラス容器に充填し、密封し、ドリンクヨーグルトを得た。得られたドリンクヨーグルトは乳酸酸度0.74%、pH4.80、3.6×108CFU/mLのビフィズス菌を含有していた。このドリンクヨーグルトを10℃で14日間保存した時のビフィズス菌数は2.3×108CFU/mLであり、生残率は64%であった。
〔実施例2〕ヨーグルトの製造(I)
還元脱脂粉乳10%(W/W)を含む培地(115℃、20分殺菌)1000mLに、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスFERM BP-10758株のシードカルチャーを30mL接種し、37℃、16時間培養した。一方、酵母エキス0.1%(W/W)、及び還元脱脂粉乳10%(W/W)を含む培地(90℃、30分殺菌)1000mLにストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株のシードカルチャーを30mL接種し、37℃、5時間培養した。
なお、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスFERM BP-10758株のシードカルチャーは、0.1%(W/W)酵母エキスおよび10%(W/W)還元脱脂粉乳を含む培地に、1.0×105〜1.0×107CFU接種し、37℃で16時間培養して得た。
また、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株のシードカルチャーは、0.1%(W/W)酵母エキスおよび10%(W/W)還元脱脂粉乳を含む培地に、1.0×105〜1.0×107CFU接種し、37℃で16時間培養して得た。
脱脂粉乳、クリーム及び乳タンパク質を混合溶解して、乳脂肪3.0%(W/W)、無脂乳固形分12.0%(W/W)からなる乳原料50Lを調製し、70℃に加温し、15MPaの圧力で均質し、90℃で10分間殺菌し、40℃に冷却した。
この殺菌した乳原料に、前記の通り前培養を行ったラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスFERM BP-10758株のカルチャーを50mL、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株のカルチャーを225mL、実施例1と同様の方法にて前培養を行ったラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723株のカルチャー250mLとビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株のカルチャー500mLを接種し、37℃で4時間培養し、直ちに攪拌冷却し、いちごプレザーブを12%(W/W)添加混合した後、100mL容の紙カップ容器に充填し、密封し、ヨーグルトを得た。
得られたヨーグルトは、乳酸酸度0.84%、pH4.53であり、1.5×108CFU/mLのビフィズス菌を含有していた。このヨーグルトを10℃で14日間保存した時のビフィズス菌数は7.2×107CFU/mLであり、生残率は48%であった。
〔実施例3〕ヨーグルトの製造(II)
脱脂粉乳、クリーム及び乳タンパク質を混合溶解し、乳脂肪3.0%(W/W)、無脂乳固形分12.0%(W/W)からなる乳原料50Lを調製し、70℃に加温し、15MPaの圧力で均質化し、90℃で10分間殺菌し、40℃に冷却した。
この殺菌した乳原料に、実施例1と同様にして得られたラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764株のカルチャー300mLと、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株のカルチャー400mL、さらにストレプトコッカス・サーモフィルスとラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスを含むヨーグルトスターター(ダニスコ社製)0.002%を接種し、37℃で8時間培養し、直ちに攪拌冷却し、ブルーベリープレザーブを10%(W/W)添加混合した後、100mL容の紙カップ容器に充填し、密封し、ヨーグルトを得た。
得られたヨーグルトは乳酸酸度0.85%、pH4.64、2.2×108CFU/mLのビフィズス菌を含有していた。この発酵乳を10℃で14日間保存した時のビフィズス菌数は1.7×108CFU/mLであり生残率は77%であった。
〔実施例4〕ヨーグルトの製造(III)
脱脂粉乳、クリーム及び乳タンパク質を混合溶解し、乳脂肪3.0%(W/W)、無脂乳固形分12.0%(W/W)からなるベース50Lを70℃に加温し、15MPaの圧力で均質化し、90℃で10分間殺菌し、40℃に冷却した。
この殺菌した乳原料に、実施例1と同様にして得られたラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723株のカルチャー500mLと、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株の凍結菌体(森永乳業社製)1.5×1012 CFU 、さらにストレプトコッカス・サーモフィルスとラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスを含むヨーグルトスターター(ダニスコ社製)0.002%を接種し、37℃で6時間培養し、直ちに攪拌冷却し、りんごプレザーブを14%(W/W)添加混合した後、100mL容の紙カップ容器に充填し、密封し、ヨーグルトを得た。
得られたヨーグルトは、乳酸酸度0.90%、pH4.54、3.2×108CFU/mLのビフィズス菌を含有していた。この発酵乳を10℃で14日間保存した時のビフィズス菌数は1.8×108CFU/mLであり生残率は56%であった。

Claims (11)

  1. ラクトコッカス・ラクティスと、ビフィドバクテリウム属細菌とを用いて乳原料を発酵させることを含む発酵食品の製造方法であって、該ラクトコッカス・ラクティスはラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723 (NITE BP-1204)、及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択される乳酸菌であることを特徴とする方法。
  2. 発酵後の産物にフルーツプレザーブを添加してpHを4.45〜4.65に低下させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビフィドバクテリウム属細菌が、ビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ビフィドバクテリウム・ロンガムが、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株である、請求項3に記載の方法。
  5. さらに、ストレプトコッカス・サーモフィラス及びラクトバチルス・デルブルッキーからなる群より選択される乳酸菌発酵に用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723 (NITE BP-1204)及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択される乳酸菌と、ビフィドバクテリウム属細菌とを含有する発酵食品。
  7. ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723 (NITE BP-1204)、及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択される乳酸菌を含むビフィドバクテリウム属細菌入り乳原料発酵用スターター。
  8. 前記ビフィドバクテリウム属細菌が、ビフィドバクテリウム・ロンガムである請求項7
    に記載の乳原料発酵用スターター。
  9. 前記ビフィドバクテリウム・ロンガムが、ビフィドバクテリウム・ロンガムATCC BAA-999株である請求項8に記載の乳原料発酵用スターター。
  10. さらに、ストレプトコッカス・サーモフィラス及びラクトバチルス・デルブルッキーからなる群より選択される乳酸菌を含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の乳原料発酵用スターター。
  11. ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1723(NITE BP-1204)及びラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・ラクティスMCC1764(NITE BP-1205)からなる群より選択される乳酸菌。
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