以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の例示であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[第1実施形態]
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す図である。図1に示す画像形成装置1は、水系インク滴(記録材料)を吐出してシートSに画像を形成(記録)するインクジェット記録装置である。画像形成装置1は、装置本体10と、給紙部20と、レジストローラー部(シート搬送部)30と、ベルト搬送ユニット40と、画像形成部50と、カール矯正部60と、を備える。
装置本体10は、シートSに画像を形成するための各種の装置を収容する箱形の筐体である。この装置本体10には、シートSの搬送通路となる第1搬送路11、第2搬送路12及び第3搬送路13が形成されている。
給紙部20は、シートSを第1搬送路11へ給紙する。給紙部20は、給紙カセット21と給紙ローラー22とを備える。給紙カセット21は、装置本体10に対して着脱自在であり、内部にシートSを収容する。給紙ローラー22は、給紙カセット21に収容されたシート束の最上層のシートSを1枚ずつ繰り出し、第1搬送路11へ送り出す。
第1搬送路11に給紙されたシートSは、その第1搬送路11に設けられた第1搬送ローラー対111によって、第1搬送路11の下流側に配置された、レジストローラー部30まで搬送される。装置本体10の右側面には給紙トレイ24が配置されており、給紙トレイ24の上面部にはシートSが手置きで載置可能である。給紙トレイ24上に載置されたシートSは、給紙ローラー23によってレジストローラー部30に向かって送り出される。
レジストローラー部30は、第1搬送路11又は給紙ローラー23を介して導入されたシートSを、ベルト搬送ユニット40における搬送ベルト41に向けて、シート搬送方向A1に搬送する装置である。このレジストローラー部30の詳細については、後述する。
レジストローラー部30により搬送されたシートSは、その先端部が搬送ベルト41の外周面411に接すると、搬送ベルト41の駆動により外周面411上に保持された状態でシート搬送方向A2に搬送される。なお、シート搬送方向A2は、左右方向において右側から左側に向かう方向である。
ベルト搬送ユニット40は、画像形成部50の下側において、ラインヘッド51と対向するように配置されている。ベルト搬送ユニット40は、画像形成部50の下側をシートSが通過するように、レジストローラー部30により搬送されたシートSを、カール矯正部60に向けてシート搬送方向A2に搬送する。ベルト搬送ユニット40は、搬送ベルト41と吸引部43とを備える。
搬送ベルト41は、前後方向(図1の紙面に直交する方向)に幅を有して左右方向に延びる無端状のベルトである。搬送ベルト41は、画像形成部50と対向して配置され、外周面411上にてシートSをシート搬送方向A2に搬送する。より具体的には、搬送ベルト41は、画像形成部50のラインヘッド51と対向した所定の搬送領域内において外周面411上にシートSを保持して、シート搬送方向A2に搬送する。搬送ベルト41の周回移動経路上には、画像形成部50のラインヘッド51における画像形成処理が実行される画像形成位置が設定される。
搬送ベルト41は、第1支持ローラー421、第2支持ローラー422、第3支持ローラー423、及び一対の第4支持ローラー424に張架されている。この張架された搬送ベルト41の内側において、内周面412に対向して吸引部43が配置されている。第1支持ローラー421は、搬送ベルト41の幅方向となる前後方向に沿って延びる駆動ローラーであり、シート搬送方向A2において吸引部43よりも下流側に配置されている。第1支持ローラー421は、不図示の駆動モーターによって回転駆動され、所定の周回方向に搬送ベルト41を周回させる。搬送ベルト41が周回することにより、その外周面411上に保持されたシートSがシート搬送方向A2に搬送される。
第2支持ローラー422は、前後方向に沿って延びるベルト速度検知ローラーであり、シート搬送方向A2において吸引部43よりも上流側に配置されている。第2支持ローラー422は、第1支持ローラー421と協働し、搬送ベルト41の外周面411におけるラインヘッド51と対向する領域と、搬送ベルト41の内周面412における吸引部43と対向する領域との平面性が維持されるように、配置される。ここで、搬送ベルト41の外周面411において、ラインヘッド51と対向する領域であって、第1支持ローラー421と第2支持ローラー422との間の領域が、シートSを保持して搬送するための前記所定の搬送領域となる。第2支持ローラー422は、搬送ベルト41の周回に連動して従動回転する。第2支持ローラー422には不図示のパルス板が取り付けられている。このパルス板は、第2支持ローラー422と一体になって回転する。パルス板の回転速度を測定することにより、搬送ベルト41の回転速度が検知される。
第3支持ローラー423は前後方向に沿って延びるテンションローラーであり、搬送ベルト41が撓まないように、搬送ベルト41に張力を与える。第3支持ローラー423は、搬送ベルト41の周回に連動して従動回転する。一対の第4支持ローラー424はそれぞれ、前後方向に沿って延びるガイドローラーであり、搬送ベルト41が吸引部43の下側を通過するように、搬送ベルト41を案内する。一対の第4支持ローラー424は、搬送ベルト41の周回に連動して従動回転する。搬送ベルト41は、外周面411から内周面412にわたって厚み方向に貫通した複数の吸引孔を有している。
吸引部43は、搬送ベルト41を介して画像形成部50と対向して配置されている。吸引部43は、搬送ベルト41の外周面411に保持されたシートSを、搬送ベルト41との間に負圧を発生させることにより、シートSを搬送ベルト41の外周面411に密着させる。吸引部43は、ベルト案内部材431と、吸引筐体432と、吸引装置433と、排気ダクト434とを備える。
ベルト案内部材431は、搬送ベルト41の内周面412における、第1支持ローラー421と第2支持ローラー422との間の領域に対向して配置される。ベルト案内部材431は、搬送ベルト41の幅方向(前後方向)の長さと略同一の幅寸法を有する板状の部材である。ベルト案内部材431は、吸引筐体432の上面部を構成し、上方から見たときに、吸引筐体432と略同一の形状を有している。ベルト案内部材431は、第1支持ローラー421と第2支持ローラー422との間において、第1支持ローラー421の回転に連動した搬送ベルト41の周回移動を案内する。
また、ベルト案内部材431は、搬送ベルト41の内周面412に対向したベルト案内面に形成された、複数の溝部を有している。各溝部は、搬送ベルト41の吸引孔に対応して形成される。更にベルト案内部材431は、各溝部に対応して設けられた貫通孔を有している。貫通孔は、各溝部内においてベルト案内部材431の厚み方向に貫通した孔部であり、各溝部を介して、搬送ベルト41の吸引孔と連動する。
以上のように構成された吸引部43は、ベルト案内部材431の溝部並びに貫通孔と、搬送ベルト41の吸引孔とを介して、搬送ベルト41の上側の空間から空気を吸引することにより吸引力を発生させる。この吸引力により、搬送ベルト41の上方の空間に吸引部43へ向かう気流(吸気風)が発生する。シートSがレジストローラー部30により搬送ベルト41上に搬送されて搬送ベルト41の外周面411の一部を覆うと、シートSに吸引力(負圧)が作用して、シートSが搬送ベルト41の外周面411に密着される。
吸引筐体432は、上側が開口した箱形の筐体であり、当該上側の開口がベルト案内部材431によって覆われるように、搬送ベルト41の下側に配置される。吸引筐体432は、ベルト案内部材431と協働して吸引空間432Aを画定する。すなわち、吸引筐体432とベルト案内部材431とで囲まれた空間が、吸引空間432Aとなる。この吸引空間432Aは、ベルト案内部材431の溝部並びに貫通孔を介して、搬送ベルト41の吸引孔に連通する。
吸引筐体432の底壁部には開口部432Bが形成され、この開口部432Bに対応して吸引装置433が配置されている。この吸引装置433には、排気ダクト434が接続されている。この排気ダクト434は、装置本体10に設けられた不図示の排気口と連結されている。
ベルト搬送ユニット40の上方には、画像形成部50が配置されている。具体的には、画像形成部50は、ベルト搬送ユニット40の上方において、搬送ベルト41の外周面411と対向するように配置されている。画像形成部50は、搬送ベルト41の外周面411上に保持された状態でシート搬送方向A2に搬送されるシートSに、画像形成処理を施して画像を形成する。本実施形態では、画像形成部50は、画像形成方法がインクジェット式であり、水系インク滴(記録材料)を吐出してシートSに画像を形成する。
画像形成部50は、ラインヘッド51(51Bk、51C、51M、51Y)を備える。ラインヘッド51Bkはブラック色のインク滴を吐出し、ラインヘッド51Cはシアン色のインク滴を吐出し、ラインヘッド51Mはマゼンダ色のインク滴を吐出し、ラインヘッド51Yはイエロー色のインク滴を吐出する。ラインヘッド51Bk、51C、51M、51Yは、シート搬送方向A1の上流側から下流側に向かって並設されている。ラインヘッド51Bk、51C、51M、51Yの各々は、搬送ベルト41の外周面411上に保持された状態でシート搬送方向A2に搬送されるシートSにインク滴を吐出して、シートSに画像を形成する。これにより、シートSに画像が形成される。
画像が形成されたシートSは、搬送ベルト41により搬送され、排出ガイド部44によりガイドされつつカール矯正部60に搬入される。カール矯正部60は、排出ガイド部44を挟んで搬送ベルト41のシート搬送方向A2下流側に配置されている。カール矯正部60は、画像が形成されたシートSを下流側へ搬送しつつ、当該シートSのカールを矯正する。
カール矯正部60によりカールが矯正されたシートSは、第2搬送路12に送出される。第2搬送路12は、装置本体10の左側の側面に沿って延設されている。第2搬送路12に送出されたシートSは、その第2搬送路12に設けられた第2搬送ローラー対121によって、装置本体10の左側に形成された排紙口12Aに向けて搬送され、排紙口12Aから排紙部14上に排出される。
一方、シートSに両面印刷が施される場合、表面側の画像形成処理が完了したシートSは、第2搬送路12からシート反転部15に送り出される。シート反転部15は、第2搬送路12の途中で分岐された搬送路であり、シートSがスイッチバックされる部分である。シート反転部15によって表裏が反転されたシートSは、第3搬送路13に送出され、その第3搬送路13に設けられた第3搬送ローラー対131によって逆送される。その後、シートSは、レジストローラー部30を介して、表裏が反転した状態で再び搬送ベルト41の外周面411上に再供給される。再供給されたシートSは、搬送ベルト41により搬送されながら、画像形成部50によって裏面側に画像形成処理が施される。両面印刷が完了したシートSは、第2搬送路12を通過して排紙口12Aから排紙部14上に排出される。
<レジストローラー部およびその周辺部分の構造>
図2は、レジストローラー部30およびその周辺部分の構造を示す図である。図2に示すように、レジストローラー部30は、レジストハウジング30Hと、レジスト上ローラー31およびレジスト下ローラー(シート搬送ローラー)32を含むレジストローラー対と、を有する。レジストハウジング30Hは、装置本体10に装着されており、レジスト上ローラー31およびレジスト下ローラー32を回転可能に支持する。シートSは、レジストハウジング30H内においてレジスト上ローラー31とレジスト下ローラー32で構成されるレジストローラー対のニップ部に搬入される。なお、レジストローラー部30は、レジスト上ローラー31およびレジスト下ローラー32を回転駆動する不図示のローラー駆動部を有する。
レジスト上ローラー31は、例えばアルミニウム合金等の金属製のローラーである。レジスト下ローラー32は、中実の硬質ゴム層で構成されたローラー基材の外周に、高い撥水性を有するチューブを被覆して構成されている(図12に基づき後記で詳述する)。レジスト下ローラー32は、レジスト上ローラー31との間でシートSが通過するニップ部を形成し、画像形成タイミングに合わせてシートSを画像形成部50に向けて搬送する。
なお、図2に示すように、レジスト上ローラー31の中心とレジスト下ローラー32の中心とを結ぶ仮想直線Lは、鉛直方向に対して鋭角(例えば10度)で傾斜している。換言すると、レジスト上ローラー31よりもレジスト下ローラー32は、シートSの搬送方向上流側にずれた位置に配置されている。
上述の両面印刷が行われる際には、片面印刷が施されたシートSが表裏反転されて前記レジストローラー対のニップ部に搬入される。このため、レジスト下ローラー32はシートSの印刷面と接触することなり、未乾燥のインクが当該レジスト下ローラー32の表面に付着することがある。この場合、後続のシートSがレジストローラー対を通過する際に、レジスト下ローラー32に付着したインクが転写される不具合が生じる。また、レジストローラー対において下側に位置するレジスト下ローラー32は、紙粉を含む異物が付着し易いローラーである。
上記の事情に鑑み、本実施形態の画像形成装置1は、クリーニングユニット(クリーニング装置)70と、移動機構75とを備える。クリーニングユニット70は、レジスト下ローラー32の表面を清掃することが可能とされている。詳細構造については後述するが、クリーニングユニット70は、ウェブ従動ローラー71と、押圧ローラー72と、ウェブ駆動ローラー73と、これらローラー71~73を軸支するクリーニングハウジング70Hと、ウェブWとを含む。
ウェブWは、レジスト下ローラー32の表面に当接して当該表面を清掃する当接面を形成する帯状の部材からなる。ウェブWは、例えば不織布など布材料から構成され、予めロール状に巻かれたウェブロールWRの形態で、ウェブ従動ローラー71に外嵌されている。ウェブWは、ウェブ従動ローラー71回りに巻回されたウェブロールWRから定量ずつ繰り出され、押圧ローラー72を経由してウェブ駆動ローラー73の周囲に巻き取られる。なお、ウェブWは、ウェブ従動ローラー71、押圧ローラー72、およびウェブ駆動ローラー73の相互間で弛みなく張架されている。
移動機構75(図2)は、クリーニングユニット70を清掃位置(図2)と、前記清掃位置よりも下方の着脱位置(図7)との間で移動させることを可能とする機構である。移動機構75は、前記清掃位置ではクリーニング部70AのウェブWがレジスト下ローラー32に当接することを許容し、前記着脱位置ではクリーニング部70Aがレジスト下ローラー32に対して下方に離間して配置され、かつクリーニングユニット70が装置本体10に対して着脱されることを許容する。また、移動機構75は、前記清掃位置と前記着脱位置との中間の離間位置にクリーニングユニット70を位置させることが可能である。この離間位置では、クリーニング部70Aがレジスト下ローラー32に対して下方に離間し、且つクリーニングユニット70とウェブ送り出し機構との連結が解除される。
移動機構75は、クリーニングユニット70を、前記清掃位置と前記着脱位置との間で姿勢変更するように回動させるクリーニングユニット回動部45及びユニット駆動部80を有する。クリーニングユニット回動部45は、ベルト搬送ユニット40を保持する搬送ユニットフレーム40Hに支持された回動シャフト451と、この回動シャフト451の前後に取り付けられた前後一対の回動レバー452とを含む。
ユニット駆動部80は、図略の駆動モーターを含み、回動シャフト451をその中心軸回りに回転させる駆動力を発生する。前記駆動モーターの回転駆動に伴い、回動シャフト451が所定角度だけ回動する。ユニット駆動部80の駆動モーターには、制御部90が接続されている。駆動モーターは、制御部90からの制御信号に従って回転駆動される。なお、制御部90は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行するように構成されている。
回動レバー452には、ピン受け部452P(図8)が形成されている。ピン受け部452Pは、クリーニングユニット70の前後方向に突設されたユニット支持ピン70Pを受け入れると共に、当該ユニット支持ピン70Pを回転可能に支持する。クリーニングユニット70は、ユニット駆動部80によって回動される回動シャフト451の回動角度に応じて、前記清掃位置、前記離間位置、および前記着脱位置の3位置に姿勢が制御される。図2に示す状態は、押圧ローラー72がウェブWを挟んでレジスト下ローラー32に当接した状態にある、清掃位置である。
クリーニングユニット70が離間位置にある状態では、ウェブWとレジスト下ローラー32とが離間するように、押圧ローラー72が下方に離間する。クリーニングユニット70が着脱位置にある状態では、押圧ローラー72がさらに下方へと離間する。
<クリーニングユニットの詳細構造>
図3~図5は、それぞれ見る方向をかえてクリーニングユニットの外部構造を示す斜視図である。図6は、図5のVI―VI線断面を示す断面図である。クリーニングユニット70は、クリーニング部70A及びクリーニングハウジング70Hを含む。クリーニング部70Aは、レジスト下ローラー32の軸方向に沿って延びる当接面WAを有する。クリーニング部70Aは、当接面WAがレジスト下ローラー32の表面に下方から当接されるように配置され、当接面WAが前記表面を拭い取るように清掃する。
クリーニングハウジング70Hは、クリーニング部70Aを支持する。クリーニングハウジング70Hは、前壁701および後壁702と、接続壁703と、一対のユニット支持ピン70Pと、シート部材704と、一対のガイドコロ705と、を有する。クリーニングハウジング70Hの前壁701、後壁702、および接続壁703は、金属材料(磁性材料)から構成されている。
前壁701と後壁702とは、前後方向(レジスト下ローラー32の軸方向)において互いに対向して配置され、クリーニング部70Aを支持する。接続壁703は、前壁701及び後壁702を前後方向に沿って接続する。接続壁703は、クリーニングハウジング70Hの上方右側面を構成する側壁703Aと、クリーニングハウジング70Hの底面を構成する底壁703Bと、を有する(図6を参照)。
一対のユニット支持ピン70Pは、前壁701および後壁702のそれぞれの外側面から前後方向にそれぞれ突設されている。ユニット支持ピン70Pは、前壁701および後壁702の左下部分に配置されている。各ユニット支持ピン70Pは、根元部から先端部に向かって外径が縮径する2段式の円柱形状からなる。
シート部材704は、クリーニングハウジング70Hの左側面を構成するフィルム状の部材であり、底壁703Bに固定されている(図6)。シート部材704は、クリーニングユニット70に回収された紙粉やインク顔料等の異物が、装置本体10において飛散することを防止する。
一対のガイドコロ705は、ユニット支持ピン70Pよりも上方において、前壁701および後壁702にそれぞれ支持され、前後方向と平行な中心線周りに回転可能な外周面をそれぞれ含む。ガイドコロ705は、前壁701および後壁702の右上部分に配置されている。一対のガイドコロ705は、クリーニングユニット70が、上述の清掃位置、離間位置、および着脱位置に移動する際に、クリーニングユニット70を案内する機能を有する。
クリーニング部70Aは、ウェブWと、それぞれ前壁701及び後壁702に回転可能に支持されたウェブ従動ローラー71(繰り出しローラー)と、押圧ローラー72と、ウェブ駆動ローラー73(巻き取りローラー)と、を有する。ウェブWは、レジスト下ローラー32の表面に当接して当該表面を清掃する上述の当接面WAを形成する帯状の部材からなる。ウェブWの繰り出し先端が、押圧ローラー72の外周面に掛け渡された後、ウェブ駆動ローラー73の外周面に固定されている。
上述のように、帯状のウェブWは、ウェブ従動ローラー71に巻回されたウェブロールWRから巻き出される。当該ウェブロールWRは、側壁703Aと底壁703Bとの間に形成された開口部を通じて、ウェブWの残量がクリーニングユニット70の外側から視認可能とされている。このため、画像形成装置1の使用途中で装置本体10から脱離されたウェブWの残量が僅かとなったクリーニングユニット70が誤って装置本体10に装着されてしまうことが防止される。
押圧ローラー72は、ウェブWの裏面に当接しウェブWの表面をレジスト下ローラー32に押圧する。押圧ローラー72は、ウェブWの移動経路上において、ウェブ従動ローラー71とウェブ駆動ローラー73との中間に位置している。押圧ローラー72は、シャフトの周面に弾性体が嵌め込まれてなる弾性ローラーである(図13に基づき後記で詳述する)。クリーニングユニット70が前述の清掃位置(図2)に配置されると、押圧ローラー72がウェブWを挟んでレジスト下ローラー32に当接する。このとき、押圧ローラー72の中心は、直線L上に位置する。上述の当接面WAは、直線L上に形成される押圧ローラー72とレジスト下ローラー32とのニップ部における、ウェブWのレジスト下ローラー32に対する当接部分であって、前後方向に帯状に延びる部分である。
ウェブ従動ローラー71は、従動ローラーシャフト71Sの軸回りに従動回転が可能なローラーである。ウェブ従動ローラー71は、ウェブWのうちレジスト下ローラー32に当接する部分が変化するように、ウェブWを繰り出す。ウェブ駆動ローラー73は、繰り出されたウェブWを巻き取る。ウェブ駆動ローラー73は、駆動ローラーシャフト73Sの軸回りに回転するローラーであって、当該駆動ローラーシャフト73Sには駆動系から回転駆動力が与えられる。
クリーニングユニット70は、上記の駆動系として、ユニット入力ギヤ711と(図4を参照)、連動ギヤ711Tと、伝達ギヤ712と、駆動ローラーギヤ713と(図6を参照)、を有する。ユニット入力ギヤ711は、前壁701の下端部かつ右端部に回転可能に支持されている。ユニット入力ギヤ711の入力ギヤシャフト711Sは、前壁701を貫通して前壁701よりも内側(裏側)に延びている。連動ギヤ711Tは、入力ギヤシャフト711Sに固定されており、ユニット入力ギヤ711と一体的に回転する。伝達ギヤ712は、前壁701よりも内側に回転可能に支持されており、連動ギヤ711Tおよび駆動ローラーギヤ713にそれぞれ係合している。駆動ローラーギヤ713は、ウェブ駆動ローラー73の一端部に固定されたギヤである。
なお、詳細な説明を省略するが、ウェブWは、ウェブ繰り出し機構により、所定タイミングで所定量ずつウェブロールWRから繰り出される。ウェブ送り出し機構は、駆動ローラーシャフト73Sに回転駆動力を与えてウェブWを送り出す機能を有する。ウェブ送り出し機構は、駆動源としてのソレノイドと、当該ソレノイドの出没軸の出没動作を回転力に変換してユニット入力ギヤ711に伝達する駆動伝達系とを含む。
<クリーニングユニットの移動形態>
上述のように、本実施形態に係る画像形成装置1のクリーニングユニット70は、清掃位置と、離間位置と、着脱位置との間で移動可能である。クリーニングユニット70における各位置移動の形態について、図7~図9を用いて説明する。図7は、クリーニングユニット70が着脱位置にある状態でのクリーニングユニット70およびその周辺部分を示す図である。図8は、クリーニングユニット70が着脱位置から僅かに右斜め上方に押し上げられた状態、図9は、クリーニングユニット70が清掃位置にある状態の、レジストローラー部30およびクリーニングユニット70を示す一部断面斜視図である。
図8に示すように、クリーニングユニット70のユニット支持ピン70Pは、回動レバー452の先端に近い部分に設けられたピン受け部452Pに係合されている。回動レバー452は、ユニット駆動部80が備える不図示の駆動モーターが回動シャフト451を回転駆動することに伴い、その先端が反時計回りに回動する。このため、クリーニングユニット70は、回動レバー452の回転動作に連動して右斜め上に押し上げられる。また、回動シャフト451が逆回転駆動された際には、回動レバー452が時計回りに回動し、これによりクリーニングユニット70が左下に降下される。
クリーニングユニット70のユニット支持ピン70Pは、クリーニングユニット70の重心よりも左下側に配置されている。このため、クリーニングユニット70が押し上げられた際には、該クリーニングユニット70は、その上部が右側に傾いた姿勢をとることとなる。
図7に示すように、レジストローラー部30とユニット駆動部80との間であって、クリーニングユニット70よりも右斜め上の部分には、ガイドフレーム101が設けられている。ガイドフレーム101の左側部分には、斜面で構成されたガイド面101Rが設けられている。ガイド面101Rは、クリーニングユニット70の右斜め上の角部分に設けられた一対のガイドコロ705を、レジストフレーム102の下部に設けられたガイド面102Rに案内するためのガイド面である。
すなわち、クリーニングユニット70は、着脱位置(図2)の状態から回動レバー454の回動により上方に押し上げられると、上記のようなユニット支持ピン70Pと重心との差異により右側に傾く。これにより、一対のガイドコロ705がガイド面101Rに当接し、当該ガイド面101Rによって案内される。そして、回動レバー454の回動が更に進むと、ガイド面101Rおよびガイド面102Rに案内された一対のガイドコロ705は、レジストフレーム102の位置決め部102Sに押し込まれる(図9を参照)。一対のガイドコロ705が位置決め部102Sに押し込まれた時点で、クリーニングユニット70は清掃位置に配置され、レジストローラー部30に対するクリーニングユニット70の相対移動が停止される。
クリーニングユニット70の離間位置は、当該クリーニングユニット70が図8と図9との中間位置にある状態である。前記離間位置は、ウェブWがレジスト下ローラー32から離間した任意の位置に適宜設定することができる。
<クリーニングユニットによる清掃処理>
クリーニングユニット70によるレジスト下ローラー32の表面の清掃処理について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、クリーニングユニット70が清掃位置にある状態での、レジスト下ローラー32及び押圧ローラー72と、ウェブWとを示す模式図である。図11は、図10のA部分を拡大して示す図である。
図10に示すように、片面(一方の面)に画像形成されたシートSが、表裏反転してレジストローラー部30に導入された場合には、レジスト下ローラー32の表面32fにインクINKが付着する場合がある。クリーニングユニット70が清掃位置にある場合には、レジスト下ローラー32との間にウェブWを挟んだ状態で、押圧ローラー72の外周部の一部が径方向内側へ弾性変形するように、押圧ローラー72はレジスト下ローラー32に対して押し付けられている。本実施形態では、一例として、レジスト下ローラー32に対して押圧ローラー72を10~15gf/mm2(9.81e+7~1.478e+8Pa)で押圧している。
図11に示すように、レジスト下ローラー32を回転させることにより、レジスト下ローラー32のローラー表面32fに対してウェブWが相対移動する。本実施形態では、上述の通り押圧ローラー72の外周部の一部が径方向に弾性変形した状態で、レジスト下ローラー32を回転させる。このため、レジスト下ローラー32の表面32fに対するウェブWの接触状態は、線接触(図11の紙面に垂直な方向での線接触)ではなく、あるニップ幅WNPを有する面接触の状態となる。
このようにローラー表面32fに対してウェブWが相対移動することにより、ローラー表面32fに付着したインクINKは、レジスト下ローラー32と、押圧ローラー72によりレジスト下ローラー32に当接するように押圧されたウェブWと、で形成されるクリーニングニップNのニップ入口ENに到達する。そして、ニップ入口ENにおいてインクINK1が堰き止められる形で、インク溜まりが形成される。その後、付着したインクINKの殆どは、ローラー表面32fとウェブWとの接触領域において、ウェブW側へと吸着される。
しかしながら、ローラー表面32fに付着したインクINKの内の微量は、クリーニングニップN、つまりローラー表面32fとウェブWとの接触領域を通過して、ローラー表面32fに付着したままクリーニングニップ出口EXから出て行く。つまり、押圧ローラー72とウェブWの微小な隙間に、インクINK1が表面張力によって浸透するなどして、クリーニングニップNをインクINK1がすり抜けてしまうことがある。このようにクリーニングニップNでウェブWに吸着されずにローラー表面32fに残ったままのインクINKは、時間の経過によって乾燥固化し、その顔料等がローラー表面32fに固着することになる。
このようにローラー表面32fに固着したインクINKについても、レジスト下ローラー32の周回によって次にウェブWが前記固着したインクINKに当接した際に確実に拭取られる。これは、図11に示すように、清掃時において、押圧ローラー72の外周部の一部を径方向に凹むように弾性変形させ、比較的ローラー周回方向に長いニップ幅WNPを形成し、ローラー表面32fに対するウェブWの接触状態を面接触とすることで、固着したインクINKを摺擦することができるためである。
以上のような清掃処理が完了すると、ウェブ駆動ローラー73の回転駆動により(図6を参照)、ウェブWが送られる。これにより、次の清掃処理でウェブWの新面がレジスト下ローラー32に接触可能な状態となる。
<レジスト下ローラーおよび押圧ローラーの構造>
続いて、レジスト下ローラー32および押圧ローラー72の詳細構造について説明する。図12は、レジスト下ローラー32の断面図、図13は、押圧ローラー72の断面図である。
図12に示すように、レジスト下ローラー32は、第1芯部321と、当該第1芯部321の外周を被覆する第1外周部322と、第1外周部322の表面を被覆する外皮層323とを含む。第1芯部321は、レジスト上ローラー31と同様に、例えばアルミニウム合金等の金属からなるシャフトにて構成することができる。
第1外周部322は、中実のゴム層によって形成されている。ゴム材料としては、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)等のゴムを用いることができる。レジスト下ローラー32の第1外周部322は、シートSをレジスト上ローラー31と共にニップして正確な線速で搬送できるよう、容易に径方向に変形しない剛性を備えることが求められる。このため、第1外周部322のヤング率E1は、4.3~6.27MPa程度の範囲に設定することが望ましい。
外皮層323は、例えばPFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)等からなる高い撥水性を有する薄肉のチューブからなる。このような外皮層323を具備させることによって、レジスト下ローラー32の周面の平滑度を高めることができる。結果として、レジスト下ローラー32の周面に付着或いは固着したインクINKを、ウェブWに吸着させ易くすることができる。
図13に示すように、押圧ローラー72は、当該押圧ローラー72の回転軸となる第2芯部72Sと、当該第2芯部72Sの外周を被覆する第2外周部72Aとを含む弾性ローラーである。すなわち、押圧ローラー72は、ウェブWをレジスト下ローラー32の表面32fに押し付ける際に、径方向内側に窪むように弾性変形する。
第2芯部72Sは、金属シャフトであり、例えば鉄無垢材からなるシャフトを用いることができる。第2外周部72Aは、上記レジスト下ローラー32の第1外周部322と同様に、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)等のゴムで構成されている。ただし、図13の拡大部分に示すように、押圧ローラー72の第2外周部72Aは、内部に多数の気孔72Bを有する発泡ゴム(スポンジ)からなる。換言すると、押圧ローラー72の一部を構成する第2外周部72Aは、レジスト下ローラー32の第1外周部322よりも高い気泡率を有する弾性材料で形成されている。
このように、第2外周部72Aを発泡ゴムから構成することにより、押圧ローラー72は、径方向の少なくとも一部に低ヤング率領域を含むローラーとされている。第2外周部72Aのヤング率E2は、レジスト下ローラー32の第1外周部322のヤング率E1に対して、1/10~1/1000、より望ましくは1/10~1/100の範囲に設定される。押圧ローラー72の第2外周部72Aの具体的なヤング率E2は、例えば、0.04~0.6MPaの範囲から選択することができる。
<作用効果>
第1実施形態に係るクリーニングユニット(クリーニング装置)70は、画像形成部50にシートSを搬送するレジストローラー部(シート搬送部)30に含まれるレジスト下ローラー(シート搬送ローラー)32のローラー表面(表面)32fを清掃する清掃機構である。画像形成部50では、インク(記録部材)INKを用いて画像形成処理が実行される。クリーニングユニット70は、レジスト下ローラー32のローラー表面32fに接触可能なウェブ(清掃部材)Wと、ウェブWをレジスト下ローラー32のローラー表面32fに押し付ける押圧ローラー72と、を備える。押圧ローラー72は、径方向の少なくとも一部に、レジスト下ローラー32よりもヤング率が低い低ヤング率領域(第2外周部72A)を含む。レジスト下ローラー32のローラー表面32fの清掃時において、押圧ローラー72は、レジスト下ローラー32との間にウェブWを挟んだ状態で、径方向に弾性変形するようにレジスト下ローラー32に押し付けられる。
すなわち、押圧ローラー72(第2外周部72A)のヤング率E2を、レジスト下ローラー32(第1外周部322)のヤング率E1よりも低くすることで、清掃時に、押圧ローラー72がレジスト下ローラー32に押し付けられると、押圧ローラー72が径方向内側に窪むように弾性変形する。よって、清掃時におけるレジスト下ローラー32とウェブWとの接触状態が線接触ではなく、ニップ幅WNPが広い面接触となる。また、レジスト下ローラー32の表面32fに対して押圧ローラー72を所定の押圧力(例えば、10~15gf/mm2)にて押し付けることで、高い摩擦力を以ってウェブWを表面32fに当接させている。このため、本レジスト下ローラー32のローラー表面32fにインクINKが固着した場合にあっても、当該固着したインクINKをウェブWで摺擦することができる。
なお、本実施形態では、レジスト下ローラー32の弾性変形を極力防止し、所要の線速で正確にシートSの搬送が実行できるようにする要請がある。この点に鑑み、レジスト下ローラー32のヤング率E1を相対的に低くするのではなく、押圧ローラー72のヤング率E2を相対的に低くしている。
本実施形態では、レジスト下ローラー32が第1芯部321および第1外周部322を含み、押圧ローラー72が第2芯部72Sおよび第2外周部72Aを含む構成としている。そして、押圧ローラー72における外周部72Aのヤング率E2を、レジスト下ローラー32における第1外周部322のヤング率E1よりも低くしている。このため、第1芯部321、第2芯部72Sでレジスト下ローラー32、押圧ローラー72を各々しっかりと軸支しながら、押圧時に押圧ローラー72の第2外周部72Aを弾性変形させることができる。
また、第2外周部72Aを、第1外周部322よりも高い気泡率を有する構成としている。このように気泡率に差異を設けることで、材料選択の幅を広くとりながら、清掃時に押圧ローラー72の第2外周部722を径方向に弾性変形させることができる。なお、本実施形態では、第2外周部722を中実構造としたが、レジスト下ローラー32についても多少の気孔を有する構造とすることもできる。ただし、レジスト下ローラー32の第1外周部322については、押圧ローラー72の第2外周部72Aよりも気泡率を低く抑えておくことが必要である。また、気泡率の大小を除き、第2外周部722と第1外周部322とを同一の材料(EPDM)を用いて構成することとしたが、互いに異なる材料を用いて構成することも勿論可能である。
本実施形態に係るクリーニングユニット70では、E2/E1を1/10~1/1000の範囲、より望ましくは1/10~1/100の範囲で設定することとした。これにより、押圧時(清掃時)にレジスト下ローラー32の第1外周部322の変形を抑えながら押圧ローラー72の第2外周部72Aを確実に弾性変形させることができるとともに、ウェブWをレジスト下ローラー32に対して押し付ける押圧力を高く維持することができる。
本実施形態に係る画像形成装置1では、シート反転部15備え、両面印刷機能を有する画像形成装置を例示した。両面印刷機能を有する画像形成装置1では、先の画像形成で用いられたインクINKがレジスト下ローラー32のローラー表面32fに付着し易く、時間の経過によりインクINKが固着することがある。このような場合にも、上記の構成を有するクリーニングユニット70の具備により、レジスト下ローラー32のローラー表面32fに固着したインクINKをウェブWで確実に摺擦して除去することが可能である。
[第2実施形態]
図14は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の構成の内、上記第1実施形態との差異部分であるシート搬送ユニット(シート搬送部)39を示す図である。なお、本実施形態に係る画像形成装置は、図13に示す部分を除き、上記第1実施形態に係る画像形成装置1と同じ構成を有する。
上記第1実施形態では、シートSをベルト搬送ユニット40に向けて搬送するシート搬送部の一例として、レジストローラー部30を例示した。これに対し、第2実施形態では、シート搬送部の他の例として、複数の支持ローラー(第1~第4支持ローラー33~36)、送りベルト37(シート搬送ベルト)、および吸引部38を含むシート搬送ユニット39を採用する例を示す。
図14に示すように、第1支持ローラー33と第4支持ローラー36とは、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。第1支持ローラー33および第4支持ローラー36は、それぞれ前後方向(図13の紙面に直交する方向)に沿って延びている。本実施形態において、例えば第1支持ローラー33が駆動ローラーであり、第4支持ローラー36がベルト速度検知ローラーである。
第2支持ローラー34は、第1支持ローラー33に対して右斜め下方に配置されている。第3支持ローラー35は、第4支持ローラー36に対して下方に、第2支持ローラー34に対して右方側に、所定間隔を置いて配置されている。
送りベルト37は、4つの支持ローラー33~36の間で撓みなく張架されている。送りベルト37は、第1支持ローラー33の回転駆動に伴って矢印Bのように駆動する。送りベルト37の周回内側には、上記第1実施形態に係る吸引部43と同じ構成を有する吸引部38が設けられている。詳細な説明を省略するが、送りベルト37にも厚み方向に貫通する複数の孔部が形成されており、当該孔部を通して送りベルト37のベルト表面(外周面)37fに載置されたシートSを矢印Cのように吸引する。
本実施形態に係るクリーニングユニットが清掃位置に配置された状態では、押圧ローラー72は、ウェブWおよび送りベルト37を間に挟んだ状態で第3支持ローラー35(一の支持ローラー)を押圧する。これにより、送りベルト37のベルト表面37fがウェブWと接触する。
第3支持ローラー35が上記第1実施形態に係るレジスト下ローラー32と同様に、第3芯部351と、当該第3芯部351の外周を被覆する第3外周部352とを含んで構成されている。この第3外周部352は、例えばEPDM等からなる中実のゴムから構成されている。押圧ローラー72は、上記第1実施形態と同様に、第2芯部72S(第4芯部)と、当該第2芯部72Sの外周を被覆する第2外周部72A(第4外周部)とを含む弾性ローラーである。第2外周部72Aは、内部に多数の気孔72Bを有する発泡ゴム(スポンジ)からなる低ヤング率領域であり、清掃時に押し付けられる第3支持ローラー35よりもヤング率が低い。
具体的には、支持ローラー35の第3外周部352ヤング率をE1とし、押圧ローラー72の第2外周部72Aのヤング率をE2とするとき、E2/E1が1/10~1/1000の範囲(より望ましくは1/10~1/100の範囲)に設定される。このようなヤング率の差異により、清掃時において、押圧ローラー72は、その外周部72Aの一部が径方向内側に窪むように弾性変形し、これによりウェブWが送りベルト37のベルト表面37fに対して面接触する(矢印D部)。
第2実施形態によれば、押圧ローラー72における第2外周部72Aのヤング率E2が、第3支持ローラー35のヤング率E1よりも低く設定される。送りベルト37(シート搬送ベルト)のベルト表面37fの清掃時において、押圧ローラー72は、第3支持ローラーとの間にウェブWおよび送りベルト37を挟んだ状態で、径方向に弾性変形するように第3支持ローラー35に向けて押し付けられる。
すなわち、押圧ローラー72(第2外周部72A)のヤング率E2を第3支持ローラー35(第3外周部352)のヤング率E1よりも低くすることで、清掃時に、押圧ローラー72が第3支持ローラー35に押し付けられると、押圧ローラー72が径方向内側に窪むように弾性変形する。よって、清掃時における送りベルト37とウェブWとの接触状態が線接触ではなく、接触の幅が広い面接触となる。また、送りベルト37のベルト表面37fに対して押圧ローラー72を所定の押圧力(例えば、10~15gf/mm2)にて押し付けることで、高い摩擦力を以ってウェブWをベルト表面37fに当接させることができる。このため、送りベルト37のベルト表面37fにインクINKが付着して時間が経過することで当該インクINKが固着した場合にあっても、当該固着したインクINKをウェブWで清掃することが可能である。
なお、押圧ローラー72に代えて、支持ローラー35のヤング率E1を相対的に低くした場合には、清掃時に押圧ローラー72を押し付けた際の第3支持ローラー35の弾性変形により、送りベルト37が撓み得る。また、送りベルト37にテンションがかかった際に第3支持ローラー35の弾性変形により、送りベルト37が撓み得る。よって、押圧ローラー72ではなく第3支持ローラー35のヤング率を相対的に低くした場合には、送りベルト37のベルト表面37fに固着したインクINKの摺擦が良好になされず、また、シートSの搬送時に正確にシートSを搬送することが難しくなる。このため、第2実施形態では、押圧ローラー72のヤング率E2を相対的に低くしている。
[変形例]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば以下に示す変形実施形態を取ることができる。
(1)上記第1実施形態および上記第2実施形態では、記録材料の一例として水系インクを採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、記録材料として非水系インクを採用することや、トナーを採用することなどもできる。なお、トナーを記録材料として採用する場合においても、当該トナーがシート搬送部材の表面に付着して冷却固化し、シート搬送部材の表面にトナーが固着することがある。このような場合であっても、上記第1実施形態や上記第2実施形態の構成を有するクリーニングユニット70を採用することにより、上記同様の効果を得ることができる。
(2)上記第1実施形態および上記第2実施形態では、ウェブWをウェブロールWRから巻き出し、ウェブ駆動ローラー73に巻き取ることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、短冊シート状のウェブをシート搬送部材に接触させ、所定タイミングごとにウェブを差し替えるという構成を採用することなどもできる。
(3)上記第1実施形態および上記第2実施形態では、シート反転部15を備える画像形成装置1を採用することとしたが、本発明では、シート反転部を備えない画像形成装置を採用することも可能である。このようにシート反転部を備えない画像形成装置においても、片面に画像形成がなされたシートをユーザーが裏返して、手差しトレイ(給紙トレイ)に給紙して裏面に画像形成を行う構成を採用することもできる。この場合においても、シート搬送部材に記録材料が固着することがあり得るが、その場合にも上記クリーニングユニット70のようなクリーニング装置によってシート搬送部材に固着した記録材料を確実に摺擦して除去することができる。
(4)上記第1実施形態では、レジスト下ローラー32、押圧ローラー72が、それぞれ第1芯部321,第2芯部72Sと第1外周部322,第2外周部72Aとを含んで構成され、上記第2実施形態では、第3支持ローラー35が第3芯部351と第3外周部352を含んで構成されている例を示した。用紙搬送ローラー、支持ローラー、および押圧ローラーは、それぞれ一種類の材料からなる一体構造のローラーであってもよい。