JP7459353B1 - 剥離防止剤 - Google Patents

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JP7459353B1 JP2023110514A JP2023110514A JP7459353B1 JP 7459353 B1 JP7459353 B1 JP 7459353B1 JP 2023110514 A JP2023110514 A JP 2023110514A JP 2023110514 A JP2023110514 A JP 2023110514A JP 7459353 B1 JP7459353 B1 JP 7459353B1
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翼 兼中
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Abstract

【課題】本発明の目的は、アスファルトの剥離防止効果に優れた剥離防止剤を提供することにある。【解決手段】本発明は、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート及び2-ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群より選ばれる1以上の単量体(I)を含む単量体の(共)重合体またはその塩(A)を含む、剥離防止剤、及びその用途を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、剥離防止剤に関する。
アスファルトは、道路等地面の舗装表面に広く用いられており、施工の際には骨材と加熱混合される。アスファルトは無極性で疎水性であり、骨材は親水性であることから、両者の付着性が十分でない場合があり、降雨、地下水等の水との接触により、両者が剥離するおそれがある。
このような剥離を防止する技術の開発が進められている。例えば、特許文献1には、酸性有機リン酸化合物とアミン化合物を含む加熱アスファルト用添加剤が骨材と瀝青質の接着界面の破壊を抑制し優れた剥離防止効果を有することが記載されている。特許文献2には、所定のポリエステル樹脂からなるアスファルト改質剤は、耐水性を早期に発現でき、アスファルト舗装面が雨水などに暴露されても水分の侵入、滞留によるアスファルト被膜の剥離が生じにくいことが記載されている。
特許第3905379号公報 特開2022-93064号公報
近年、道路の維持管理の面から、アスファルトの剥離防止の重要性がより一層高まっている。従って、本発明の目的は、アスファルトの剥離防止効果に優れた剥離防止剤を提供することにある。
本発明は、以下の〔1〕~〔16〕を提供する。
〔1〕2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート及び2-ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群より選ばれる1以上の単量体(I)を含む単量体の(共)重合体またはその塩(A)を含む、剥離防止剤。
〔2〕(共)重合体またはその塩(A)は、単量体(I)と共重合可能な単量体(II)との共重合体またはその塩であり、
単量体(II)は、
下記一般式(1)で表される単量体(II-1)、及び/又は
下記一般式(2)で表される単量体(II-2)、
を含む、〔1〕に記載の剥離防止剤。
-O-(AO)n1-R
(1)
(式中、Rは、炭素原子数2~5のアルケニル基を表す。AOは、同一若しくは異なって、炭素原子数2~18のオキシアルキレン基を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1~200の数を表す。Rは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基を表す。)
Figure 0007459353000001
(式中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1~3のアルキル基を表す。mは、0~2の数を表す。AOは、同一若しくは異なって、炭素原子数2~18のオキシアルキレン基を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1~200の数を表す。Xは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基を表す。)
〔3〕単量体(II)は、
単量体(II-1)及び(II-2)と共重合可能な単量体(II-3)をさらに含む、〔2〕に記載の剥離防止剤。
〔4〕単量体(II-3)は、下記一般式(3)で表される単量体を含む、〔3〕に記載の剥離防止剤。
Figure 0007459353000002
(式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、又は-(CHCOOM基を表す。但し、-(CHCOOM基を表す場合、-COOM基又は他の-(CHCOOM基と無水物基を形成してもよい。M及びMは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、又は置換アルキルアンモニウム基を表す。pは、0~2の整数を表す。)
〔5〕共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(I)の重量比率が、1~97重量%である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔6〕共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-1)の重量比率が、1~97重量%である、〔2〕~〔5〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔7〕共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-2)の重量比率が、1~50重量%である、〔2〕~〔6〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔8〕共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-3)の重量比率が、1~50重量%である、〔3〕~〔7〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔9〕共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量Mwが5,000~100,000である、〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔10〕共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量Mwの数平均分子量Mnに対する比Mw/Mnが1.01~10.0である〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤。
〔11〕〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤を含むアスファルト組成物。
〔12〕剥離防止剤の含有量が、アスファルト系物質100重量部に対し1~20重量部である、〔11〕に記載のアスファルト組成物。
〔13〕〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の剥離防止剤を含むアスファルト乳剤組成物。
〔14〕表層、基層、及び路盤を含み、表層及び基層のいずれかは〔11〕又は〔12〕に記載のアスファルト組成物を含む層である、アスファルト舗装積層物。
〔15〕表層の表面、表層と基層の間、及び/又は、基層と路盤の間に、〔13〕に記載のアスファルト乳剤組成物を含む層をさらに有する、〔14〕に記載の積層物。
〔16〕路盤の表面に、基層、表層を順次形成することを含み、表層及び基層のいずれかは〔11〕又は〔12〕に記載のアスファルト組成物を含む層である、〔14〕に記載のアスファルト舗装積層物の製造方法。
本発明によれば、アスファルトと骨材の剥離を防止できる剥離防止剤を提供でき、アスファルト舗装の耐久性の向上を図ることができ、道路等の舗装面の維持及び管理の面で有用である。
[1.剥離防止剤]
剥離防止剤は、下記の(共)重合体またはその塩(A)を含有する。
[1.1 (共)重合体またはその塩(A)を構成する単量体]
(共)重合体またはその塩(A)は、単量体(I)を含む単量体の単独重合体又は共重合体である。
-単量体(I)-
単量体(I)は、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート及び2-ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群より選ばれる1以上の単量体である。これらのうち、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレートが好ましい。単量体(I)は、1種類でもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。
-単量体(II)-
(共)重合体またはその塩(A)は、単量体(I)と他の単量体の共重合体またはその塩でもよい。他の単量体は、単量体(I)と共重合可能な単量体(II)であればよい。単量体(II)としては、例えば、下記の単量体(II-1)、(II-2)、(II-3)が挙げられる。単量体(II)は、単量体(II-1)及び/又は(II-2)を少なくとも含むか、又は、単量体(II-1)及び/又は(II-2)と、さらに単量体(II-3)との組み合わせを少なくとも含むことが好ましい。
-単量体(II-1)-
単量体(II-1)は、
-O-(AO)n1-R
(1)
で表されるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルである。
一般式(1)中のR1は、アルケニル基を表す。アルケニル基の炭素原子数は、通常は2以上、好ましくは3以上である。上限は、好ましくは5以下である。アルケニル基は、1以上の二重結合を有していればよく、直鎖および分岐鎖のいずれでもよい。Rとしては、例えば、アリル基、メタリル基、3-メチル-3-ブテン-1-オールの残基が挙げられ、アリル基が好ましいが、これらに限定されない。
一般式(1)中のA1Oは、同一若しくは異なって、オキシアルキレン基を表す。オキシアルキレン基の炭素原子数は、通常、2~18であり、例えば、2~16、2~14、2~12、2~10、または2~8、好ましくは2~6、より好ましくは2~4である。該オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)、オキシブチレン基(ブチレングリコール単位)が挙げられる。中でも、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましく、オキシエチレン基がより好ましい。
Oの定義における「同一若しくは異なって」とは、一般式(1)中にA1Oが複数含まれる場合(n1が2以上の場合)、それぞれのAOが同一のオキシアルキレン基でもよく、異なる(2種類以上の)オキシアルキレン基でもよいことを意味する。一般式(1)中にAOが複数含まれる場合の態様としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール)およびオキシブチレン基(ブチレングリコール)からなる群から選ばれる2種類以上のオキシアルキレン基が混在する態様が挙げられ、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様、またはオキシエチレン基とオキシブチレン基とが混在する態様であることが好ましく、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様であることがより好ましい。一般式(1)中にAOが複数含まれる態様において、2種類以上のオキシアルキレン基の付加は、ブロック状の付加であってもよく、ランダム状の付加であってもよい。
一般式(1)中のn1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数である。本明細書において平均付加モル数とは、単量体1モルに付加しているアルキレングリコール単位のモル数の平均値を意味する。n1の下限は、通常、1以上、2以上、3以上、好ましくは4以上、5以上、6以上、より好ましくは7以上、8以上、9以上、さらに好ましくは10以上である。上限は、通常200以下、180以下、150以下、120以下、100以下、好ましくは80以下、60以下、50以下、より好ましくは40以下である。従って、n1は、通常、1~200、2~180、3~150、4~120、5~100、好ましくは6~90、7~80、8~60、9~50、より好ましくは10~40である。
一般式(1)中のRは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基であり、好ましくは水素原子または炭素原子数1~10の炭化水素基、より好ましくは水素原子または炭素原子数1~5の炭化水素基、更に好ましくは水素原子またはメチル基である。炭化水素基は、飽和および不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、飽和炭化水素基が好ましく、直鎖状の飽和炭化水素基がより好ましい。
単量体(I)の製造方法としては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコール、3-メチル-3-ブテン-1-オール等の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドを1~80モル付加する方法が挙げられる。
一般式(1)で表される単量体としては、例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテルが挙げられる。これらの中でも、親水性及び疎水性のバランスの観点から、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテルが好ましく、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテルがより好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アリル」とは、アリル、メタリルの両方を意味する。「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタアクリレートの両方を意味する。化合物名に(ポリ)が付く場合、その後に続く置換基が単数又は複数であることを意味する。
一般式(1)で表される単量体の製造方法としては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコール、3-メチル-3-ブテン-1-オール等の不飽和アルコールにアルキレンオキサイドを付加する方法が挙げられるが、特に限定されない。
単量体(II-1)は、一般式(1)で表される単量体1種類単独でもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。
-単量体(II-2)-
単量体(II-2)は、一般式(2)
Figure 0007459353000003
で表される不飽和カルボン酸と(ポリ)アルキレングリコールのエステル化物である。
一般式(2)中のR3、R4およびR5は、それぞれ独立に水素原子または炭素原子数1~3のアルキル基を表す。
一般式(2)中のA2Oは、同一若しくは異なって、オキシアルキレン基を表す。オキシアルキレン基の炭素原子数は、通常、2~18であり、例えば、2~16、2~14、2~12、2~10、または2~8、好ましくは2~6、より好ましくは2~4である。該オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール単位)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール単位)、オキシブチレン基(ブチレングリコール単位)が挙げられる。中でも、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましく、オキシエチレン基がより好ましい。
2Oの定義における「同一若しくは異なって」とは、一般式(2)中にAOが複数含まれる場合(nが2以上の場合)、それぞれのAOが同一のオキシアルキレン基でもよく、異なる(2種類以上の)オキシアルキレン基でもよいことを意味する。一般式(2)中にAOが複数含まれる場合の態様としては、例えば、オキシエチレン基(エチレングリコール)、オキシプロピレン基(プロピレングリコール)およびオキシブチレン基(ブチレングリコール)からなる群から選ばれる2種類以上のオキシアルキレン基が混在する態様が挙げられ、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様、またはオキシエチレン基とオキシブチレン基とが混在する態様であることが好ましく、オキシエチレン基とオキシプロピレン基とが混在する態様であることがより好ましい。一般式(2)中にAOが複数含まれる態様において、2種類以上のオキシアルキレン基の付加は、ブロック状の付加であってもよく、ランダム状の付加であってもよい。
一般式(2)中のn2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数である。n2の下限は、通常、1以上、2以上、3以上、好ましくは4以上、5以上、6以上、より好ましくは7以上、8以上、さらに好ましくは9以上である。上限は、通常200以下、180以下、150以下、120以下、100以下、好ましくは80以下、60以下、50以下、より好ましくは40以下である。従って、n2は、通常、1~200、2~180、3~150、4~120、5~100、好ましくは6~90、7~80、8~60、より好ましくは9~40である。
一般式(2)中のXは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基であり、好ましくは水素原子または炭素原子数1~10の炭化水素基、より好ましくは水素原子または炭素原子数1~5の炭化水素基、更に好ましくは水素原子またはメチル基である。炭化水素基は、飽和および不飽和のいずれでもよく、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、飽和炭化水素基が好ましく、直鎖状の飽和炭化水素基がより好ましい。
一般式(2)で表される単量体としては、例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート;メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート等のメトキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でも、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートがより好ましい。
一般式(2)で表される単量体の製造方法としては、例えば、不飽和モノカルボン酸で(ポリ)アルキレングリコールをエステル化する方法があげられる。不飽和カルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸が挙げられる。(ポリ)アルキレングリコールとしては、例えば、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール等の(ポリ)アルキレングリコールが挙げられる。
単量体(II-2)は、一般式(2)で表される単量体1種類単独でもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。
-単量体(II-3)-
単量体(II-3)は、単量体(II-1)及び(II-2)と共重合可能な単量体である。単量体(II-3)は、単量体(II)に包含されるため、単量体(I)とも共重合可能な単量体である。(ただし、単量体(I)、(II-1)、(II-2)とは区別される)
(一般式(3)で表される単量体)
単量体(II-3)は、一般式(3):
Figure 0007459353000004
で表されるカルボン酸誘導体である。
一般式(3)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、又は-(CHCOOM基を表す。但し、-(CHCOOM基を表す場合、-COOM基又は他の-(CHCOOM基と無水物基を形成してもよい。無水物基を形成する場合、それらの基のM又はMは存在しない。M及びMは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、又は置換アルキルアンモニウム基を表す。pは、0~2の整数を表す。
~Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~3のアルキル基を表す。炭素原子数1~3のアルキル基は、好ましくは、炭素原子数1~2のアルキル基、より好ましくは炭素原子数1のアルキル基(メチル基)である。Rは、水素原子が好ましい。Rは、水素原子、メチル基又は(CHCOOMが好ましい。Rは、水素原子が好ましい。
及びMは、同一若しくは異なっていてもよい、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基である。M、Mは、それぞれ、水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属が好ましい。
pは、0~2の整数を表す。pは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
一般式(3)で表される単量体としては、例えば、不飽和モノカルボン酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体等が挙げられる。不飽和モノカルボン酸系単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、これらの塩(例、一価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩)が挙げられる。不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、これらの塩(例、一価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩)、これらの無水物が挙げられる。単量体(i)は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸およびこれらの塩が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸およびこれらの塩がより好ましい。
(一般式(3)で表される単量体以外の単量体(II-3)の例)
一般式(4)で表される単量体;
Figure 0007459353000005
(一般式(4)中、Xは-CH-、-C(CH)-又は-SO-基を表す。Rは、それぞれ独立して-CH又は-Hを表す。)
一般式(4)で表される単量体としては、例えば、4,4’-ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン等のビスフェノール類の3及び3’位アリル置換物等が挙げられる。
一般式(5)で表される単量体;
Figure 0007459353000006
(一般式(5)中、Xは-CH-、-C(CH)-又は-SO-基を表す。Rは、-CH又は-Hを表す。)
上記一般式(5)で表される単量体としては、例えば、4,4’-ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン等のビスフェノール類の3位アリル置換物等が挙げられる。
一般式(6)で表される単量体;
Figure 0007459353000007
(一般式(6)中、Rは、-CH又は-Hを表す。)
一般式(6)で表される単量体としては、例えば、アリルフェノールが挙げられる。
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1~30のアルコールとのハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1~30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;
炭素原子数1~30のアルコール又はアミンに、炭素原子数2~18のアルキレンオキシドを1~500モル付加させた(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテル又は(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミンと、(メタ)アクリル酸等の不飽和ジカルボン酸類との、ハーフエステル、ハーフアミド、ジエステル類、ジアミド類;
上記不飽和ジカルボン酸類と、炭素原子数2~18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2~500のポリアルキレングリコールと、のハーフエステル、ジエステル類;
マレアミド酸と、炭素原子数2~18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2~500のポリアルキレングリコールと、のハーフアミド類;
(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類に対して炭素原子数2~18のアルキレンオキシドが1~500モル付加した、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類(但し、単量体(iii)を除く);
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;
ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2-(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3-(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3-(メタ)アクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルスルホネート、3-(メタ)アクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3-(メタ)アクリロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4-(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2-メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩;
メチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1~30のアミンとのアミド類;
スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、p-メチルスチレン等のビニル芳香族類;
1,4-ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5-ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類;
ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2-クロル-1,3-ブタジエン等のジエン類;
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
(メタ)アクリロニトリル、α-クロロアクリロニトリル等の不飽和シアン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類;
ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;
(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;
メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のビニルエーテル又はアリルエーテル類;
ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサン-ビス-(プロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン-ビス-(ジプロピレンアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン-(1-プロピル-3-アクリレート)、ポリジメチルシロキサン-(1-プロピル-3-メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン-ビス-(1-プロピル-3-アクリレート)、ポリジメチルシロキサン-ビス-(1-プロピル-3-メタクリレート)等のシロキサン誘導体。
単量体(II-3)は、上記単量体1種類単独でもよいし、2種類以上の組み合わせでもよい。単量体(II-3)として、アクリル酸またはその塩とメタクリル酸またはその塩とを併用する場合、アクリル酸またはその塩の、メタクリル酸またはその塩に対する重量比率(合計を100重量%)は、通常、アクリル酸/メタクリル酸=(1%~99%)/(99%~1%)、好ましくは(20%~60%)/(80%~40%)、より好ましくは(30%~50%)/(50%~70%)、である。
[1.2 共重合体の塩]
共重合体の塩としては例えば、上記共重合体の一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が挙げられる。
[1.3 単量体の比率]
共重合体又はその塩(A)を構成する単量体を100重量%とした場合の、各単量体の重量比率は、例えば、下記のとおりである。下記の重量比率は、通常、共重合体又はその塩(A)製造時の単量体の配合量と一致する。
単量体(I)の重量比率は、通常、1重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、更に好ましくは30重量以上、40重量%以上である。上限は、100重量%以下であればよく、通常、97重量%以下、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、更に好ましくは75重量%以下である。したがって、通常、1~97重量%、好ましくは10~90重量%、より好ましくは20~80重量%、更に好ましくは30~80重量%、40~75重量%である。単量体(I)が100重量%未満の場合、残りの重量%が単量体(II)の比率を表すことになる。
単量体(II-1)を含む場合、その配合率は、通常、1重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上である。上限は、通常、97重量%以下、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、更に好ましくは40重量%以下、30重量%以下である。したがって、通常、1~97重量%、好ましくは1~80重量%、より好ましくは5~60重量%、更に好ましくは5~40重量%、10~30重量%である。
単量体(II-2)を含む場合、その配合率は、通常、1重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、更に好ましくは20重量%以上である。上限は、通常、50重量%以下、好ましくは45重量%以下、より好ましくは40重量%以下、更に好ましくは35重量%以下である。したがって、通常、1~50重量%、好ましくは10~45重量%、より好ましくは15~40重量%、更に好ましくは20~35重量%である。
単量体(II-3)を含む場合、その配合率は、通常、1重量%以上、好ましくは3重量%以上、より好ましくは4重量%以上である。上限は、通常、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下、10重量%以下である。したがって、通常、1~50重量%、好ましくは1~40重量%、より好ましくは3~30重量%、更に好ましくは3~20重量%、4~10重量%である。
[1.4 共重合体の物性]
-重量平均分子量-
ポリカルボン酸系共重合体またはその塩の重量平均分子量は、通常、1,000以上、好ましくは、3,000以上、より好ましくは5,000以上である。上限は、通常、100,000以下、好ましくは95,000以下、より好ましくは90,000以下である。これにより、凝集を抑制でき、作業性の低下を回避できる。したがって、通常、1,000~100,000、好ましくは、3,000~95,000、より好ましくは5,000~90,000である。
-Mw/Mn-
ポリカルボン酸系共重合体またはその塩の分子量分布(Mw/Mn)は、通常、1.01以上、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.8以上である。上限は、通常、10.0以下、好ましくは9.5以下、より好ましくは9.0以下である。従って、通常、1.01~10.0、好ましくは1.3~9.5、より好ましくは1.5~9.0が好ましい。
[1.5 共重合体の製造方法]
共重合体の製造方法は、各構成単位の由来となる単量体を共重合する方法であればよい。該方法としては、例えば、溶媒中での重合、塊状重合などの重合方法が挙げられる。
溶媒中での重合において使用される溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、n-ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。原料単量体および得られる共重合体の溶解性の面から、水および低級アルコールからなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、その中でも水を用いることがより好ましい。
溶媒中で共重合を行う場合は、各単量体と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよいし、各単量体の混合物と重合開始剤を各々反応容器に連続滴下してもよい。また、反応容器に溶媒を仕込み、単量体と溶媒の混合物と、重合開始剤溶液を各々反応容器に連続滴下してもよいし、単量体の一部または全部を反応容器に仕込み、重合開始剤を連続滴下してもよい。
共重合に使用し得る重合開始剤は、水溶媒中で共重合を行う際には例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;t-ブチルハイドロパーオキサイドなどの水溶性有機過酸化物が挙げられる。この際、亜硫酸水素ナトリウム、モール塩などの促進剤を併用することもできる。また、低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類あるいはケトン類等の溶媒中で共重合を行う際には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどのパーオキサイド;クメンパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;アゾビスイソブチロニトリルなどの芳香族アゾ化合物などが重合開始剤として使用できる。この際、アミン化合物などの促進剤を併用することもできる。さらに、水-低級アルコール混合溶剤中で共重合を行う場合には、前述の重合開始剤あるいは重合開始剤と促進剤との組合せの中から適宜選択して使用することができる。重合温度は、用いる溶媒、重合開始剤の種類等重合条件によって適宜異なるが、通常50~120℃の範囲で行われる。
共重合においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いて分子量を調整できる。使用される連鎖移動剤としては、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、および、2-メルカプトエタンスルホン酸などの既知のチオール系化合物;亜リン酸、次亜リン酸、およびその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、およびその塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)の低級酸化物およびその塩が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、共重合体の分子量調整のため、連鎖移動性の高い単量体(V)(例えば(メタ)アリルスルホン酸(塩)系単量体)を用いてもよい。単量体(V)の配合率は、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)において、通常は20重量%以下であり、10重量%以下であることが好ましい。なお、上記配合率は、(A)については単量体(I)の配合率+単量体(II)由来の配合率+単量体(III)の配合率+単量体(IV)の配合率=100重量%としたときの配合率である。
共重合体を得る際に水溶媒中で共重合する場合、重合時のpHは通常不飽和結合を有する単量体の影響で強酸性となるが、これを適当なpHに調整してもよい。重合の際にpHの調整が必要な場合は、リン酸、硫酸、硝酸、アルキルリン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、(アルキル)ベンゼンスルホン酸などの酸性物質を用いてpHの調整を行うことができる。これら酸性物質の中では、pH緩衝作用がある点等から、リン酸を用いることが好ましい。しかし、エステル系の単量体が有するエステル結合の不安定さを解消するためには、pH2~7で重合を行うことが好ましい。また、pHの調整に用い得るアルカリ性物質に特に限定はないが、NaOH、Ca(OH)2などのアルカリ性物質が一般的である。pH調整は、重合前の単量体に対して行ってもよいし、重合後の共重合体溶液に対して行ってもよい。また、これらは重合前に一部のアルカリ性物質を添加して重合を行った後、さらに共重合体に対してpH調整を行ってもよい。
[1.6 剥離防止剤の任意成分]
剥離防止剤は、任意成分を含んでもよい。任意成分としては、上記共重合体以外の剥離防止成分、溶剤、酸化防止剤、熱安定化剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、可塑剤、顔料、染料、染料分散剤、キレート剤、未反応の単量体(i)~(iii)、単量体(i)~(iii)のいずれかの単独重合体、単量体(i)~(iii)から選ばれる2つの共重合体等が挙げられる。
[2.剥離防止剤の使用]
剥離防止剤は、アスファルト組成物に添加することにより、剥離防止効果を得ることができることから、アスファルト組成物用剥離防止剤として使用できる。
[2.1 アスファルト組成物]
アスファルト組成物(アスファルト混合物、アスファルト合材)は、通常、アスファルト、骨材を含む。アスファルト組成物は、アスファルト舗装(表層、基層、路盤)のうち、通常、表層及び基層の少なくともいずれかに用いられる。
-アスファルト-
アスファルト(瀝青材料)としては、例えばストレートアスファルト、改質アスファルト(ポリマー改質アスファルト、セミブローンアスファルト、硬質アスファルト)が挙げられ、いずれでもよい。
-骨材-
アスファルト組成物は、通常、骨材を含む。骨材としては、例えば、砕石、岩砕、玉石、砂利、砂、クラッシャーラン、再生骨材、セラミックスが挙げられる。骨材は、通常、細骨材及び粗骨材の組み合わせを含む。細骨材としては、例えば、川砂、丘砂、山砂、海砂、砕砂、細砂、スクリーニングス、砕石ダスト、シリカサンド、人工砂、ガラスカレット、鋳物砂、再生骨材破砕砂等の、粒径の比較的小さい骨材(例えば、粒径2.36mm以下0.075mm以上の骨材)が挙げられる。粗骨材としては、例えば、砕石等の粒径の比較的大きな骨材(例えば、粒径2.36mm超の骨材)が挙げられる。骨材は、フィラー(細骨材よりも小さい、例えば粒径0.075mm未満の骨材)をさらに含んでもよい。骨材骨材の粒径は、JIS A5001:1995の粒度の定義に従って測定できる。細骨材、粗骨材、フィラーの重量比は、特に限定されない。
-アスファルト、骨材以外の成分-
アスファルト組成物は、アスファルト、骨材以外の成分を含んでもよい。例えば、フィラー(例、石粉)、アスファルト再生骨材(例、使用済みのアスファルトの破砕・分解物)、乳化剤、溶剤(例、水)、顔料、合成ゴムが挙げられる。
-アスファルト乳剤組成物-
アスファルト組成物は、アスファルト乳剤組成物でもよい。本明細書において、アスファルト乳剤組成物は、アスファルト、骨材のほかに、乳化剤及び溶剤を含む組成物である。アスファルト乳剤組成物においては、通常、アスファルトが溶剤中に分散しており、好ましくは、常温で分散状態を維持できる。アスファルト乳剤組成物は、アスファルト舗装における各層の表面処理(付着性、防水性等の性質の向上)に用いることができる。
[2.2 剥離防止剤の使用量]
アスファルト組成物(100重量%とする)における剥離防止剤の量((共)重合体またはその塩(A)の量に換算)は、通常、1重量%以上、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。上限は、通常、20重量%以下、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
アスファルト組成物(100重量%とする)における骨材の量は、通常、1,000重量%以上、好ましくは1,200重量%以上、より好ましくは1,400重量%以上である。上限は、通常、3,000重量%以下、好ましくは2,500重量%以下、より好ましくは2,000重量%以下である。上記範囲であることにより、舗装積層物の耐久性が良好となり得る。
[2.3 アスファルト組成物の製造方法]
アスファルト組成物は、アスファルト組成物を構成する各原料(アスファルト、骨材、及び必要に応じて用いる成分)を一括添加又は逐次添加して混合して製造できる。混合は、通常、加熱条件で行う。加熱温度は、通常、120℃以上、好ましくは140℃以上である。上限は、通常、220℃以下、好ましくは200℃以下である。
[2.4 アスファルト舗装積層体]
上記アスファルト組成物は、アスファルト舗装積層物を構成する表層及び/又は基層の形成に利用できる。アスファルト舗装積層物は、下方から順に、路盤、基層、表層に積層されてなる積層構造を有する。表層の表面、表層と基層の間、及び/又は、基層と路盤の間に、アスファルト乳剤組成物を含む層を形成してもよい。舗装積層物の製造方法としては、例えば、路盤の表面に基層を形成し、基層の表面に表層を形成する方法が挙げられ、一例を挙げると以下のとおりである。まず、路面を掘り下げて砂を敷き詰める等して形成された路床の上に、砕石、砂利などを敷き詰めて路盤を形成する。路盤は、2層に分けて形成してもよく、例えば、大きい砕石を用いて敷きならして下層路盤を形成後、比較的小さい砕石を敷きならして上層路盤を形成する方法が挙げられる。路盤形成の際には、必要に応じて転圧車両等の機器を用いて締固めを行ってもよい。続いて、路盤上に基層を形成する。基層の形成は、例えば、加熱したアスファルト組成物を路盤上に敷きならし、必要に応じて転圧車両等の機器を用いて締め固める方法が挙げられる。さらに続いて、基層上に表層を形成する。表層の形成は、例えば、加熱したアスファルト組成物を基層上に敷きならし、必要に応じて転圧車両等の機器を用いて締め固める方法が挙げられる。基層、表層の形成の作業の際には、高温に維持することが好ましい。加熱温度は、通常、120℃以上、好ましくは140℃以上である。上限は、通常、220℃以下、好ましくは200℃以下である。アスファルト乳剤組成物を含む層を形成する場合、例えば、路盤、基層、又は表層の形成後、層表面にアスファルト乳剤組成物を散布し、必要に応じて砂等の骨材で養生し、順次上層を施工する方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明する。以下の実施例は、本発明を限定するものではない。以下の実施例において「部」は、特に断りがない限り「重量部」を表す。
実施例1
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水164部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、2-ヒドロキシプロピルアクリレート169部、及び水112部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム1部、及び水41部の混合液とを、各々2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-1を得た。
液中の共重合体は重量平均分子量11,300、Mw/Mn2.9であった。
実施例2
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水190部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)50部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、2-ヒドロキシプロピルアクリレート117部、及び水78部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム1部、及び水44部の混合液とを各々30分で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-2を得た。
液中の共重合体は重量平均分子量40,100、Mw/Mn4.2であった。
実施例3
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水90部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)22部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸11部、アクリル酸0.1部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)66部、2-ヒドロキシプロピルアクリレート108部、及び水51部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム4部、及び水16部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸2部と水42部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-3を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-3の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量21,000、Mw/Mn2.6であった。
実施例4
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水90部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)22部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸12部、アクリル酸0.2部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)66部、2-ヒドロキシエチルアクリレート96部、及び水84部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部、及び水16部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸2部と水42部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-4を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-4の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量30,200、Mw/Mn2.7であった。
実施例5
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水256部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数35)64部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸10部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)59部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート96部、及び水29部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部、及び水17部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸2部と水37部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-5を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-5の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量15,800、Mw/Mn1.8であった。
実施例6
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水287部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数35)72部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸12部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)66部、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート120部、及び水51部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム4部、及び水16部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸2部と水42部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-6を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-6の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量9,800、Mw/Mn1.9であった。
実施例7
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水90部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)22部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸11部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)66部、4-ヒドロキシブチルアクリレート119部、及び水62部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム4部、及び水16部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸2部と水42部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-7を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-7の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量88,000、Mw/Mn8.6であった。
実施例8
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水80部、及びポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10)19部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メタクリル酸10部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数25)59部、2-ヒドロキシプロピルアクリレート96部、及び水51部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム3部、及び水17部の混合液と3-メルカプトプロピオン酸1部と水29部の混合液を、それぞれ2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-8を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH4に調整し、共重合体a-8の水溶液とした。
液中の共重合体は重量平均分子量45,800、Mw/Mn4.6であった。
実施例9
温度計、攪拌装置、還流装置及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水169部を投入し、攪拌しながら100℃に昇温した後、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数9)39部、2-ヒドロキシプロピルアクリレート92部、及び水86部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム1部、及び水49部の混合液を、それぞれ30分間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体a-9を得た。
液中の共重合体は重量平均分子量38,300、Mw/Mn4.0であった。
比較例2
温度計、撹拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水198部を仕込み、撹拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温後、温度を100℃に保持した状態で、アクリル酸72部、31%NaOH水溶液70部、水54部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム4部および水37部の混合液を各々2時間かけて滴下した。温度を100℃に保持した状態でさらに1時間反応を行うことで、重合体b-1の水溶液を得た。
液中の重合体は重量平均分子量14,000、Mw/Mn1.71であった。
比較例3
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたステンレス製反応容器に水7900kgを仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で100℃に昇温した後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数14)2503g、メタクリル酸405kg、及び水2666kgを混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム50kg、及び水500kgの攪拌混合液を、各々2時間かけて100℃に保持した反応容器に連続滴下した。温度を100℃に保持した状態で1時間重合反応を行った。その後、反応容器の後段に位置する追加装置にて、70℃まで冷却し、この液を30%NaOH水溶液でpH6に中和すると同時に加水することで、共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(b-2)(重量平均分子量Mw19,300、Mw/Mn1.54)であった。
[剥離防止試験]
実施例および比較例2及び3の各サンプルを下記の手順でアスファルトに添加し、剥離面積を測定した。
(1)60-80ストレートアスファルト50gに実施例の各共重合体を2.5g(固形分)(対アスファルト5重量%)添加するか、又は無添加(比較例1)のまま、150℃程度に加熱して溶融状態の加熱アスファルトを得た。
(2)ビー玉(直径約15mm)を、加熱アスファルトに投入し、1時間展着させた後、取り出して自然冷却した。
(3)アスファルトを展着したビー玉を80℃の純水に浸漬し3分間加熱した。
(4)ビー玉を取り出し、自然乾燥させたのち剥離した面積を測定した。
Figure 0007459353000008
比較例1の剥離面積が67.4%、比較例2及び3の剥離面積は比較例1をむしろ上回る70.8%、68.9%であったのに対し、実施例1~9の剥離面積は、比較例1の半分以下まで抑えられていた(表1)。この結果は、本発明の剥離防止剤が、アスファルト組成物におけるアスファルトの骨材との剥離を抑制できることを示している。

Claims (15)

  1. 2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート及び2-ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群より選ばれる1以上の単量体(I)と共重合可能な単量体(II)とを含む単量体の(共)重合体またはその塩(A)であり、
    単量体(II)は、
    下記一般式(1)で表される単量体(II-1)、及び/又は
    下記一般式(2)で表される単量体(II-2)、
    を含剥離防止剤。
    -O-(AO)n1-R
    (1)
    (式中、Rは、炭素原子数2~5のアルケニル基を表す。AOは、同一若しくは異なって、炭素原子数2~18のオキシアルキレン基を表す。n1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1~200の数を表す。Rは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基を表す。)
    Figure 0007459353000009
    (式中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1~3のアルキル基を表す。mは、0~2の数を表す。AOは、同一若しくは異なって、炭素原子数2~18のオキシアルキレン基を表す。n2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり、2~200の数を表す。Xは、水素原子または炭素原子数1~30の炭化水素基を表す。
  2. 単量体(II)は、
    単量体(II-1)及び(II-2)と共重合可能な単量体(II-3)をさらに含む、請求項に記載の剥離防止剤。
  3. 単量体(II-3)は、下記一般式(3)で表される単量体を含む、請求項に記載の剥離防止剤。
    Figure 0007459353000010
    (式中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、又は-(CHCOOM基を表す。但し、-(CHCOOM基を表す場合、-COOM基又は他の-(CHCOOM基と無水物基を形成してもよい。M及びMは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、又は置換アルキルアンモニウム基を表す。pは、0~2の整数を表す。)
  4. 共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(I)の重量比率が、1~97重量%である、請求項1又は2に記載の剥離防止剤。
  5. 共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-1)の重量比率が、1~97重量%である、請求項1又は2に記載の剥離防止剤。
  6. 共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-2)の重量比率が、1~50重量%である、請求項1又は2に記載の剥離防止剤。
  7. 共重合体またはその塩(A)を構成する単量体100重量%に占める単量体(II-3)の重量比率が、1~50重量%である、請求項に記載の剥離防止剤。
  8. 共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量Mwが5,000~100,000である、請求項1又は2に記載の剥離防止剤。
  9. 共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量Mwの数平均分子量Mnに対する比Mw/Mnが1.01~10.0である請求項1又は2に記載の剥離防止剤。
  10. 請求項1又は2に記載の剥離防止剤を含むアスファルト組成物。
  11. 剥離防止剤の含有量が、アスファルト系物質100重量部に対し1~20重量部である、請求項10に記載のアスファルト組成物。
  12. 請求項1又は2に記載の剥離防止剤を含むアスファルト乳剤組成物。
  13. 表層、基層、及び路盤を含み、表層及び基層のいずれかは請求項10に記載のアスファルト組成物を含む層である、アスファルト舗装積層物。
  14. 表層の表面、表層と基層の間、及び/又は、基層と路盤の間に、請求項1又は2に記載の剥離防止剤を含むアスファルト乳剤組成物を含む層をさらに有する、請求項13に記載の積層物。
  15. 路盤の表面に、基層、表層を順次形成することを含み、表層及び基層のいずれかは請求項10に記載のアスファルト組成物を含む層である、請求項13に記載のアスファルト舗装積層物の製造方法。
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