JP2001048619A - セメント組成物用材料分離低減剤 - Google Patents
セメント組成物用材料分離低減剤Info
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Abstract
と材料分離抵抗性を付与するセメントコンクリート用材
料分離低減剤を提供する。 【解決手段】N−ビニルラクタム系繰り返し単位(I)
およびカルボン酸系繰り返し単位(II)を含む共重合
体を含有するセメント組成物用材料分離低減剤。
Description
料分離低減剤に関し、さらに詳しくは、少量の添加量で
セメント組成物に高い流動性と材料分離抵抗性を付与す
るセメント組成物用材料分離低減剤に関する。
ンクリート等のセメント配合物は土木、建築、コンクリ
ート製品等の分野で使用されている。これらのセメント
配合物はスランプの向上、ワーカビリティーの改善等を
目的として分散剤、減水剤、流動化剤等の混和剤が配合
されている。
ンクリート構築物の品質向上を目的として高流動セメン
ト組成物が使用されるようになってきた。高流動セメン
ト組成物は、高い流動性と材料分離抵抗性を有している
ことが必要で、セメント組成物にこの性質を付与する目
的でセルロース系、バイオポリマー系、アクリル系ポリ
マー等の増粘剤が使用されている。
性を有しているため、これを添加したセメント組成物で
は空気量の調整が困難であり、硬化後のセメント組成物
に十分な耐久性を確保することが難しいという欠点があ
る。
メント組成物に十分な材料分離抵抗性を付与することが
難しいため、セメント組成物の構築材料の1つである粉
体材料を工夫するなどの方法が提案されているが、その
セメント組成物の製造に高度の管理技術が要求されるた
め、その製造価格が高くなる欠点がある。
は、気泡性がなく粘性に優れているが、凝集作用を有す
るという問題点がある。凝集作用を有する増粘剤を添加
・混練してセメント組成物を製造すると、混練に要する
時間が長くかかり、ミキサーにかかる負担も大きくなっ
て、1バッチ分の練り量を少なくしなければならず、生
産性が低下したり、ミキサーの摩耗が著しい等の欠点が
生じる。
鑑みてなされたものであり、非常に少量の添加量でセメ
ント組成物に高い流動性と材料分離抵抗性を付与できる
材料分離低減剤を提供することにある。
を重ねた結果、繰り返し単位としてN-ビニルラクタム単
位とカルボン酸単位を含む特定の共重合体が、非常に少
量の添加量で優れた材料分離低減性を発現することを見
いだし、本発明を完成させた。
すセメント組成物用材料分離低減剤である。
(1)
し、nは2〜4の整数を表す。)で示される繰り返し単
位(I)および下記の一般式(2)
立に水素原子、メチル基または(CH2)pCOOM2基
を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素、一価金
属、二価金属、アンモニウム基または有機アミン基を表
し、pは0〜2の整数を表し、COOM基が2個存在す
る場合は無水物を形成していてもよい。)で示される繰
り返し単位(II)を含み重合体の全繰り返し単位中の
繰り返し単位(I)の含有量が10〜95モル%である
共重合体(A1)を含有してなるセメント組成物用材料
分離低減剤によって達成される。
(1)
nは2〜4の整数を表す。)で示される繰り返し単位
(I)および下記の一般式(2)
立に水素原子、メチル基または(CH2)pCOOM2基
を表し、M1およびM2はそれぞれ独立に水素、一価金
属、二価金属、アンモニウム基または有機アミン基を表
し、pは0〜2の整数を表し、COOM基が2個存在す
る場合は無水物を形成していてもよい。)で示される繰
り返し単位(II)を含む重量平均分子量が600,0
00〜10,000,000の範囲である共重合体(A
2)を含有してなるセメント組成物用材料分離低減剤に
よって達成される。
が600,000〜10,000,000の範囲である
上記(1)に記載のセメント組成物用材料分離低減剤に
よって達成される。
ト100重量部に対して0.3重量部で、5分後のモル
タル分離水量が5ml以下となる特性を有する上記
(1)、(3)のいずれか一項に記載のセメント組成物
用材料分離低減剤によって達成される。
れかに記載の共重合体(A1)と分散性を有するポリカ
ルボン酸系重合体(B)とを含有してなるセメント組成
物用添加剤によって達成される。
ト100重量部に対して0.3重量部で、5分後のモル
タル分離水量が5ml以下となる特性を有する上記
(2)に記載のセメント組成物用材料分離低減剤によっ
て達成される。
2)と分散性を有するポリカルボン酸系重合体(B)と
を含有してなるセメント組成物用添加剤によって達成さ
れる。
合体(A1)および/または(A2)を必須成分とする
ものであり、さらに共重合体(A1)および/または
(A2)と共重合体(B)とを含有する添加剤であって
も良い。
(1)で示される繰り返し単位(I)を与える単量体と
前記一般式(II)を与える単量体を含む単量体混合物
を共重合することで得ることができる。
は、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メ
チル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、
N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル
−ε−カプロラクタム、N−ビニル−7−メチル−ε−
カプロラクタムを挙げることができる。これらの中で
も、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メ
チル−2−ピロリドンが好ましい。
ては、不飽和カルボン酸系単量体であり、その具体例と
しては、不飽和モノカルボン酸系単量体として、アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびこれらの一価金
属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が
挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸系単量体として
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、ま
たはこれらの酸無水物、一価金属塩、二価金属塩、アン
モニウム塩、有機アミン塩等が挙げられる。これらの中
でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸が好ましい。
I)以外の繰り返し単位(III)を導入することがで
きる。繰り返し単位(III)を与える単量体として
は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸
などの不飽和ジカルボン酸類と炭素数1〜22個のアル
コールとのハーフエステル、ジエステル類;マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和
ジカルボン酸類と炭素数1〜22のアミンとのハーフア
ミド、ジアミド類;炭素数1〜22のアルコールに炭素
数2〜4のオキシアルキレンを1〜300モル付加させ
たアルキルポリアルキレングリコールとマレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和ジカル
ボン酸とのハーフエステル、ジエステル類;メトキシポ
リエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコー
ル、プロポキシポリエチレングリコール、メトキシポリ
エチレングリコールポリプロピレングリコール、エトキ
シポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、
プロポキシポリエチレングリコールポリプロピレングリ
コールなどのアルコキシポリアルキレングリコールと
(メタ)アクリル酸とのエステル化物類;(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、
(メタ)アクリル酸グリシジルなどの(メタ)アクリル
酸と炭素数1〜22個のアルコールとのエステル類;ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)アルキレングリ
コールジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレートなどの二官能(メタ)アクリレート
類;トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレン
グリコールジマレートなどの(ポリ)アルキレングリコ
ールジマレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリ
ルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスル
ホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネ
ート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロ
ピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒ
ドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メ
タ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスル
ホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスル
ホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、
(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチル
プロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、などの不
飽和スルホン酸類、並びにそれらの一価金属塩、二価金
属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩;1,4−ブタ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールモノ(メタ)アクリレートなどのアルカンジ
オールモノ(メタ)アクリレート類;メチル(メタ)ア
クリルアミドのように不飽和モノカルボン酸類と炭素数
1〜22個のアミンとのアミド類;(メタ)アクリルア
ミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)
アクリルアミドなどの不飽和アミド類;(メタ)アクリ
ル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエ
チル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アク
リル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジンなどの不
飽和アミン類;トリアリルシアヌレートなどのシアヌレ
ート類;(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メ
タ)アリルエーテルなどのアリル類;ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等の不飽和アミノ化合物類;
ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド
酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマ
レインアミド酸、ポリジメチルシロキサン−ビス−(プ
ロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキ
サン−ビス−(ジプロピレンアミノマレインアミド
酸)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−
アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロ
ピル−3−メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン
−ビス−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジ
メチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−メタク
リレート)などのシロキサン誘導体;などを挙げること
ができ、これらの1種又は2種以上を用いることができ
る。
り返し単位は、モル比で(I)/(II)/(III)
=1〜99/99〜1/0〜50、好ましくは5〜90
/95〜10/0〜30、さらに好ましくは20〜80
/80〜20/0〜20の範囲にあることが好ましい。
共重合体(A1)、(A2)の重量平均分子量は50
0,000〜10,000,000、好ましくは60
0,000〜8,000,000である。これらの成分
比率と重量平均分子量の範囲を外れると優れた材料分離
抵抗性を示すセメント組成物用材料分離低減剤が得られ
ない。
特に限定されず、たとえば重合開始剤を用いての溶液重
合、静置重合、沈殿重合、逆相懸濁重合、逆相乳化重
合、塊状重合などの公知の重合方法を採用できる。
ことができ、その際必要に応じて使用される溶媒として
は、公知のものを使用でき特に限定されない。そのよう
な溶剤としては、例えば水;メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
類;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、
n−ヘプタンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素類;
酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類;などを挙げらことができる。
き特に限定されない。このような重合開始剤としては、
例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸
カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素;アゾビス−2メ
チルプロピオンアミジン塩酸塩、アゾイソブチロニトリ
ルなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ラウロ
イルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシドなどの
パーオキシド;などを挙げることができ、これらの1種
又は2種以上を用いることができる。この際、促進剤と
して亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、モール
塩、ピロ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリ
ウムスルホキシレート、アスコルビン酸などの還元剤;
エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウ
ム、グリシンなどのアミン化合物;などの1種又は2種
以上を併用することもできる。
鎖移動剤としては、公知のものを使用でき特に限定され
ないが、例えばメルカプトプロピオン酸、メルカプトプ
ロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2
−メルカプトエチルエステル、1,8−ジメルカプト−
3,6−ジオキサオクタン、デカントリチオール、ドデ
シルメルカプタン、ヘキサデカンチオール、デカンチオ
ール、四塩化炭素、四臭化炭素、α−メチルスチレンダ
イマー、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピ
ネン、ジペンテン、2−アミノプロパン−1−オールな
どを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用
いることができる。
重合開始剤、連鎖移動剤により適宜定められるが、通常
0〜150℃の範囲内で行なわれる。
(A1)、(A2)は、そのままでもセメント混和剤の
主成分として用いられるが、必要に応じて、更にアルカ
リ性物質で中和して用いても良い。このようなアルカリ
性物質としては、一価金属及び二価金属の水酸化物、塩
化物及び炭酸塩等の無機塩;アンモニア;有機アミンな
どが好ましいものとして挙げられる。
しては、リグニンスルホン酸塩およびその誘導体;ナフ
タレン、メラミン、フェノール、尿素およびアニリンの
いずれかのメチロール化物およびスルホン化物の群から
選ばれる1種または2種以上の化合物のホルムアルデヒ
ド縮合物;不飽和モノカルボン酸およびその誘導体、不
飽和ジカルボン酸およびその誘導体の群から選ばれる1
種または2種以上の単量体を重合して得られるポリカル
ボン酸系重合物など公知のセメント組成物用分散剤を用
いることができる。
達成するにはポリカルボン酸系分散剤を用いることが好
ましい。
としては、下記の<1>〜<4>を挙げることができ
る。
(3)
し、R6Oは炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表
し、R7は炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル
基、アルキルフェニル基、フェニル基を表し、mはオキ
シアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜300の
数を表す。)で示される繰り返し単位(III)、およ
び下記の一般式(4)
し、M3は水素、一価金属、二価金属、アンモニウム基
または有機アミン基を表す。)で示される繰り返し単位
(IV)を含む共重合体を用いることができる。
ングリコール(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)ア
クリル酸の共重合体を挙げることができる。
(5)
表し、R10Oは炭素数2〜18のオキシアルキレン基を
表し、R11は炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル
基、アルキルフェニル基、フェニル基を表し、kはオキ
シアルキレン基の平均付加モル数であり、1〜300の
数を表し、rは0〜2の数を表す。)で示される繰り返
し単位(V)および下記の一般式(6)
二価金属、アンモニウム基または有機アミン基を表し、
Xは−OM5を表す。但し、M4が結合している酸素と、
Xが結合している炭素とが結合して酸無水物基を構成し
ているものを含む。)で示される繰り返し単位(VI)
を含む共重合体を用いることができる。
アルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の
不飽和アルコールにアルキレンオキシドを1〜300モ
ル付加した化合物とマレイン酸との共重合体を挙げるこ
とができる。
(7)
異なって、水素または炭素数1〜30の炭化水素基を表
し、R12とR13との炭素鎖の一部が結合していてもよ
い。R14は水素、フェニル基、アルキルフェニル基、ス
ルホン化フェニル基、炭素数1〜30のアルキル基、炭
素数1〜30のアルケニル基、炭素数1〜30のアルコ
キシル基、−OCOR15からなる群より選択される有機
基を表す。R15は炭素数1〜30のアルキル基、アルケ
ニル基、フェニル基、アルキルフェニル基を表す。)で
示される繰り返し単位(VII)、下記の一般式(8)
て、水素、一価金属、二価金属、有機アミン基を表
す。)で示される繰り返し単位(VIII)および下記
の一般式(9)
属、有機アミン基を表し、R16は炭素数2〜18のアル
キレン基を表し、R17は炭素数1〜30のアルキル基、
アルケニル基、フェニル基、アルキルフェニル基を表
し、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、
1〜300の数を表す。)で示される繰り返し単位(I
X)を含む重合体を用いることができる。
水マレイン酸の共重合体にアルコキシポリアルキレング
リコールをエステル化した重合体、スチレンと無水マレ
イン酸の共重合体にアルコキシポリアルキレングリコー
ルをエステル化した重合体、α−オレフィンと無水マレ
イン酸の共重合体にアルコキシポリアルキレングリコー
ルをエステル化した重合体、酢酸ビニルと無水マレイン
酸の共重合体にアルコキシポリアルキレングリコールを
エステル化した重合体等を挙げることができる。
飽和カルボン酸系単量体をグラフト重合させて得られる
グラフト重合体を用いることができる。
散剤を用いることができる。
酸系分散剤の重量平均分子量は5,000〜500,0
00のものを用いることができるが、好ましくは10,
000〜150,000、さらに好ましくは15,00
0〜100,000である。重量平均分子量の範囲が
5,000〜500,000の範囲を外れると高い減水
性能とスランプ保持性能を得ることができない。
剤(B)との混合比率(A1/B)、共重合体(A2)
とセメント組成物用分散剤(B)との混合比率(A2/
B)は1/99〜99/1(重量比)である。
成物用分散剤(B)の使用合計量は、セメント重量の
0.01〜10%である。使用量が0.01%未満では
性能的に不十分であり、逆に10%を越える量を使用し
ても、その効果は実質上頭打ちとなり経済性の面からも
不利となる。
セメント、ビーライト高含有セメント、アルミナセメン
ト、各種混合セメント等の水硬セメント、あるいは、石
膏などのセメント以外の水硬材料に用いることができ
る。
成物1m3あたりのセメント使用量、単位水量にはとり
たてて制限は無いが、単位水量120〜185kg/m
3、好ましくは130〜175kg/m3、水/セメント
重量比=0.2〜0.7、好ましくは0.3〜0.6が
推奨される。該セメント組成物には必要により砂、砂利
等の骨材が配合される。
離低減剤は、以下に例示するような、他の公知のセメン
ト添加剤と組み合わせて使用することができる。
どの水溶性高分子物質、(メタ)アクリル酸アルキル等
の高分子エマルション、遅延剤、促進剤、早強剤、消泡
剤、防水材、防錆剤、膨張剤、収縮低減剤、湿潤剤、増
粘剤、凝集剤、セルフレベリング剤、着色剤、防かび剤
等をあげることができ、これら公知のセメント添加剤の
複数の併用も可能である。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
の重量平均分子量は以下の条件で行った。
の条件で行った。
メント400g、豊浦標準砂800g、重合体を含む水
250gを用いた。
に調温した材料を用いて25℃雰囲気下で行った。
ミキサーにより機械練りで調製し、直径55mm、高さ5
0mmの中空円筒にモルタルを詰め、次に、円筒を垂直に
持ち上げた後、テーブルに広がったモルタルの直径を2
方向について測定し、この平均値をフロー値とした。
調製したモルタルを500mlのガラス製メスシリンダ
ーに500ml充填して静置し、モルタル調製時の注水
から5分、15分、30分後のモルタル上部に分離した
水量を測定して分離水量とした。
法にしたがって、製造したモルタルの容積を500ml
した時の重量を測定し、用いた原料の比重から連行空気
量を測定した。
g、37重量%アクリル酸ナトリウム水溶液4.9g、
水78.9gを加えて溶解させた。撹拌下に窒素を通気
することで溶存酸素を除去したあと、温度を50℃に維
持し、窒素雰囲気下2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオンアミジン)塩酸塩の1重量%水溶液を5g加え
た後、撹拌を停止し重合反応を行った。
し、粉砕し重量平均分子量160万の本発明の共重合体
(A−1)粉末を得た。
g、37重量%アクリル酸ナトリウム水溶液9.2g、
水76.4gを加えて溶解させた。撹拌下に窒素を通気
することで溶存酸素を除去したあと、温度を50℃維持
し、窒素雰囲気下2,2’−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)塩酸塩の1重量%水溶液を5g加えた
後、撹拌を停止し重合反応を行った。
し、粉砕し重量平均分子量180万の本発明の共重合体
(A−2)粉末を得た。
g、37重量%アクリル酸ナトリウム水溶液4g、水6
6gを加えて溶解させた。撹拌下に窒素を通気すること
で溶存酸素を除去したあと、温度を50℃維持し、窒素
雰囲気下2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンア
ミジン)塩酸塩の1重量%水溶液を5g加えた後、撹拌
を停止し重合反応を行った。
し、粉砕し重量平均分子量150万の本発明の共重合体
(A−3)粉末を得た。
g、37重量%アクリル酸ナトリウム水溶液2.7g、
水55.1gを加えて溶解させた。撹拌下に窒素を通気
することで溶存酸素を除去したあと、温度を50℃に維
持し、窒素雰囲気下2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオンアミジン)塩酸塩の1重量%水溶液を5g加え
た後、撹拌を停止し重合反応を行った。
し、粉砕し重量平均分子量150万の本発明の共重合体
(A−4)粉末を得た。
g、水82gを加えて溶解させた。撹拌下に窒素を通気
することで溶存酸素を除去したあと、温度を50℃に維
持し、窒素雰囲気下2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオンアミジン)塩酸塩の1重量%水溶液を5g加え
た後、撹拌を停止し重合反応を行った。
し、粉砕し重量平均分子量190万の比較共重合体(A
−5)粉末を得た。
例 温度計、撹拌機、滴下漏斗、窒素導入管および還流冷却
器を備えたガラス製反応容器に、水100.6gを仕込
み、撹拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で
80℃まで加熱した。ついで、メトキシポリエチレングリ
コールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付
加モル数25)121.2g、メタクリル酸13.8
g、メルカプトプロピオン酸0.7gおよび水33.5
gからなる混合物水溶液と5重量%過硫酸アンモニウム
水溶液24gとをそれぞれ4時間で滴下した。滴下終了
後、さらに5重量%過硫酸アンモニウム水溶液5gを1
時間で滴下した。その後、反応温度を80℃に維持して1
時間反応を継続し、重合反応を完結させた。反応終了
後、30重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和して、重
量平均分子量22,000のポリカルボン酸(B−1)
を得た。
−1)のみからなる混和剤ではモルタルフロー値は13
5mmであり、良好な分散性を示している。しかしながら
5分後、15分後、30分後の分離水量が35〜40m
lと非常に多く材料分離がモルタル調製直後から進行し
ていることがわかる。また、比較例1のアクリル酸由来
の繰り返し単位を有しない比較共重合体(A−5)とポ
リカルボン酸(B−1)との組み合わせでは、モルタル
フロー値は137mmと良好であるが、分離水が5分後が
10ml、15〜30分後が30mlであり比較例2と
同様にモルタル調製直後から材料分離が進行しているこ
とがわかる。それに対して、実施例1〜6のアクリル酸
由来の繰り返し単位を有する本発明の共重合体(A−
1)〜(A−4)とポリカルボン酸(B−1)の組み合
わせでは、いずれも5分後の分離水は0mlであり、モ
ルタル調製直後の材料分離はないことが確認できた。さ
らに、本発明の共重合体(A−2)、(A−3)では、
添加量が0.03重量%と非常に少ない添加量で、セメ
ント組成物に良好な流動性と分離水を抑える効果がある
ことがわかる。
から明らかなように、セメント100重量部に対してそ
れぞれ0.3重量部の共重合体(A−1)、(A−
2)、(B−1)を添加して調製したモルタルの5分後
の分離水量を比較してみると、ポリカルボン酸(B−
1)では30mlと分離水量は多いが、実施例7、8の
本発明の共重合体(A−1)、(A−2)を用いたもの
では分離水量は0mlと非常に優れた分離低減性能を有
していることがわかる。
離低減剤は少量の添加量でセメント組成物に優れた流動
性と材料分離低減性をしめす。よって、本発明の材料分
離低減剤は高流動コンクリート等の高い流動性を要求さ
れるモルタルやコンクリートに有効である。
Claims (7)
- 【請求項1】繰り返し単位として、下記の一般式(1) 【化1】 (但し、R1は水素またはメチル基を表し、nは2〜4
の整数を表す。)で示される繰り返し単位(I)および
下記の一般式(2) 【化2】 (但し、式中R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原
子、メチル基または(CH2)pCOOM2基を表し、M
1およびM2はそれぞれ独立に水素、一価金属、二価金
属、アンモニウム基または有機アミン基を表し、pは0
〜2の整数を表し、COOM基が2個存在する場合は無
水物を形成していてもよい。)で示される繰り返し単位
(II)を含み、重合体の全繰り返し単位中の繰り返し
単位(I)の含有量が10〜95モル%である共重合体
(A1)を含有してなるセメント組成物用材料分離低減
剤。 - 【請求項2】繰り返し単位として、下記の一般式(1) 【化3】 (但し、R1は水素またはメチル基を表しnは2〜4の
整数を表す。)で示される繰り返し単位(I)および下
記の一般式(2) 【化4】 (但し、式中R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原
子、メチル基または(CH2)pCOOM2基を表し、M
1およびM2はそれぞれ独立に水素、一価金属、二価金
属、アンモニウム基または有機アミン基を表し、pは0
〜2の整数を表し、COOM基が2個存在する場合は無
水物を形成していてもよい。)で示される繰り返し単位
(II)を含み、重量平均分子量が600,000〜1
0,000,000の範囲である共重合体(A2)を含
有してなるセメント組成物用材料分離低減剤。 - 【請求項3】共重合体(A1)の重量平均分子量が60
0,000〜10,000,000の範囲である請求項
1に記載のセメント組成物用材料分離低減剤。 - 【請求項4】共重合体(A1)の添加量がセメント10
0重量部に対して0.3重量部で、5分後のモルタル分
離水量が5ml以下となる特性を有する請求項1、3の
いずれか一項に記載のセメント組成物用材料分離低減
剤。 - 【請求項5】請求項1、3、4のいずれかに記載の共重
合体(A1)と分散性を有するポリカルボン酸系重合体
(B)とを含有してなるセメント組成物用添加剤。 - 【請求項6】共重合体(A2)の添加量がセメント10
0重量部に対して0.3重量部で、5分後のモルタル分
離水量が5ml以下となる特性を有する請求項2に記載
のセメント組成物用材料分離低減剤。 - 【請求項7】請求項2に記載の共重合体(A2)と分散
性を有するポリカルボン酸系重合体セメント組成物用分
散剤(B)とを含有してなるセメント組成物用添加剤。
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