JP7366719B2 - 水硬性組成物 - Google Patents
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Description
水硬性組成物用分散剤としては、これまでさまざまなポリカルボン酸系分散剤が報告されている(例えば、特許文献1~3参照)。
しかしながら、水硬性組成物に用いられる細骨材などの構成単位は、その産地や産出方法によって、様々な物性を有する無機組成物である。これら無機組成物の全てに対し、効率的に作用するポリカルボン酸系分散剤を得ることは出来ておらず、分散剤が想定している効果を得られにくいという課題がある。
即ち、本発明者らは、下記の〔1〕~〔4〕を提供する。
〔1〕下記成分(A)と、下記成分(B)と、を含有する水硬性組成物。
成分(A):下記一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、及び下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を有する共重合体。
成分(B):JIS-A-1103に準じて得られる微粒分量が、1.0~9.0%の範囲である細骨材。
〔2〕前記成分(A)が、前記構成単位(I)を少なくとも有する共重合体である上記〔1〕に記載の水硬性組成物。
〔3〕前記構成単位(I)が、一般式(1)中のR2がメチル基である構成単位(I-A)を少なくとも含む、上記〔1〕又は〔2〕に記載の水硬性組成物。
〔4〕前記構成単位(I)が、下記一般式(4)で表されるポリオキシエチレングリコールモノメタリルエーテルに由来する構成単位を少なくとも含む、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の水硬性組成物。
本発明の水硬性組成物は、成分(A):特定の構成単位を含有する共重合体と、成分(B):所定の微粒分量を満たす細骨材と、を含有する。
本出願人は、JIS-A-1103に準じて得られる微粒分量が1.0~9.0%の範囲である細骨材を含む水硬性組成物に着目し、鋭意検討を行ったところ、微粒分量が上記の範囲にある細骨材を水硬性組成物に用いた際に、成分(A)を分散剤として併用すると、成分(A)がこれら微粒分に対し積極的な分散性を発揮し(微粒分への吸着、長分子鎖による分散性の向上など)、水硬性組成物の施工性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の水硬性組成物は、成分(A)と成分(B)を組み合わせて用いるので、施工性に優れる水硬性組成物とし得る。
成分(A)は、一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、及び下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を有する共重合体(ポリカルボン酸系共重合体)である。共重合体は、構成単位(I)~(III)からなる群より選ばれる2種以上の構成単位を有していればよく、3種全ての構成単位を有していてもよい。
構成単位(I)は、一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位である。
この方法で製造され得る単量体としては、例えば、(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテルが挙げられる。
これらの中でも、親水性及び疎水性のバランスから、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3-メチル-3-ブテニルエーテルが好ましい。
この方法で製造され得る単量体としては、例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートがより好ましい。
構成単位(II)は、一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位である。
構成単位(III)は、一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位である。
成分(A)は、構成単位(I)~(III)とは別に、構成単位(V)を有していてもよい。構成単位(V)は、一般式(1)~(3)で表される単量体に共重合可能な単量体に由来する構成単位である。一般式(1)~(3)で表される単量体に共重合可能な単量体は、一般式(1)~(3)により表される単量体とは構造上区別される。構成単位(V)を構成する単量体としては特に限定されないが、例えば、下記の各単量体を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を併用して用いることが可能である。
トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;
メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、等のビニルエーテル或いはアリルエーテル類(ただし、一般式(1)で表される単量体を除く。);並びに、
以下に、成分(A)の構成例を示す。以下の共重合体(A-1)~(A-4)において、構成単位(I)~(V)を、それぞれ、1種類のみ含んでもよいし、2種類以上組み合わせて含んでもよい。
共重合体(A-1)は、構成単位(I)及び構成単位(II)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(II)=1~99重量%/1~99重量%であり、より好ましくは、10~98重量%/2~90重量%であり、さらに好ましくは、50~98重量%/2~50重量%である。
共重合体(A-2)は、構成単位(I)及び構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(III)=1~99重量%/1~99重量%であり、より好ましくは、10~90重量%/10~90重量%であり、さらに好ましくは、10~80重量%/20~90重量%である。
共重合体(A-3)は、構成単位(II)及び構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(II)/構成単位(III)=1~99重量%/1~99重量%であり、より好ましくは、1~90重量%/10~99重量%であり、さらに好ましくは、1~80重量%/20~99重量%である。
共重合体(A-4)は、構成単位(I)、構成単位(II)及び構成単位(III)を有する。各構成単位の含有比は、好ましくは、構成単位(I)/構成単位(II)/構成単位(III)=1~98重量%/1~98重量%/1~98重量%であり、より好ましくは、10~89重量%/1~80重量%/10~89重量%であり、さらに好ましくは、15~79重量%/1~75重量%/20~84重量%である。
成分(A)であるポリカルボン酸系共重合体は、それぞれの所定の単量体を、公知の方法によって共重合して製造することができる。該方法としては、例えば、溶媒中での重合、塊状重合などの重合方法が挙げられる。
溶媒中での重合において使用される溶媒としては、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、n-ヘキサンなどの脂肪族炭化水素;酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類が挙げられる。原料単量体及び得られる共重合体の溶解性の面から、水及び低級アルコールのすくなくともいずれかを用いることが好ましく、水を用いることがより好ましい。
共重合に使用し得る重合開始剤は、特に限定されない。水溶媒中で共重合を行う際に使用し得る重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;t-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの水溶性過酸化物が挙げられる。この際、L-アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、モール塩などの促進剤を併用してもよい。
低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類あるいはケトン類等の溶媒中で共重合を行う際に使用し得る重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどのパーオキサイド;クメンパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;アゾビスイソブチロニトリルなどの芳香族アゾ化合物が挙げられる。この際、アミン化合物などの促進剤を併用してもよい。
水-低級アルコール混合溶媒中で共重合を行う場合に使用し得る重合開始剤は、前述の重合開始剤あるいは重合開始剤と促進剤との組合せの中から適宜選択すればよい。
重合温度は、用いる溶媒、重合開始剤の種類等重合条件によって適宜異なるが、通常、50~120℃である。
共重合においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いて分子量を調整することができる。使用される連鎖移動剤としては、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2-メルカプトプロピオン酸、3-メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、及び2-メルカプトエタンスルホン酸などの既知のチオール系化合物;亜リン酸、次亜リン酸、及びその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸、及びその塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)等の低級酸化物及びその塩が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
共重合体の分子量調整のために、一般式(1)~(3)で表される単量体及び構成単位(V)を構成する単量体以外の、連鎖移動性の高い単量体(VI)を用いてもよい。連鎖移動性の高い単量体(VI)としては、例えば(メタ)アリルスルホン酸(塩)系単量体が挙げられる。単量体(VI)の配合率は、共重合体において、通常は20重量%以下であり、10重量%以下が好ましい。なお、上記配合率は、共重合体を製造する際の、一般式(1)で表される単量体の配合率と一般式(2)で表される単量体由来の配合率と一般式(3)で表される単量体の配合率と構成単位(V)を構成する単量体の配合率の合計を100重量%としたときの配合率である。
共重合体を得る際に水溶媒中で共重合する場合、重合時のpHは、通常、不飽和結合を有する単量体の影響で強酸性となるけれども、これを適当なpHに調整してもよい。重合の際にpHの調整が必要な場合は、リン酸、硫酸、硝酸、アルキルリン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、(アルキル)ベンゼンスルホン酸などの酸性物質を用いてpHの調整を行えばよい。これら酸性物質の中では、pH緩衝作用がある点等から、リン酸が好ましい。
重合反応は、エステル系の単量体が有するエステル結合の不安定さを解消するために、pH2~7で行うことが好ましい。また、pHの調整に用い得るアルカリ性物質に特に限定はないけれども、NaOH、Ca(OH)2などのアルカリ性物質が一般的である。pH調整は、重合前の単量体に対して行ってもよいし、重合後の共重合体溶液に対して行ってもよい。また、これらは重合前に一部のアルカリ性物質を添加して重合を行った後、さらに共重合体に対してpH調整を行ってもよい。
成分(A)としての共重合体の重量平均分子量は、5,000以上が好ましく、6,000以上がより好ましく、6,500以上がさらに好ましい。これにより、水硬性組成物の分散性が十分発揮され、リグニンスルホン酸系又はオキシカルボン酸系などのAE減水剤を上回る減水率を得ることができ、流動性又は作業性を改善することができる。重量平均分子量の上限は、60,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましく、30,000以下がさらに好ましい。これにより、水硬性組成物中の粒子の凝集作用が抑制され、作業性を良好にすることができる。重量平均分子量は、5,000~60,000が好まし、6,000~50,000がより好ましく、6,500~30,000がさらに好ましい。
GPCの測定条件としては、以下の条件を挙げることができる。後段の実施例における重量平均分子量は、この条件で測定した値である。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH-pak SB-806HQ、SB-8
04HQ、SB-802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー製、GLサイエンス製)
検出器;示差屈折計(東ソー製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
本発明の水硬性組成物は、成分(B)としてJIS-A-1103に準じて得られる微粒分量が、1.0~9.0%の範囲である細骨材を用いることが重要である。
JIS-A-1103に準じて得られる微粒分量が1.0~9.0%の範囲である細骨材を含む水硬性組成物に、成分(A)を分散剤として併用すると、成分(A)がこれら微粒分に対し積極的な分散性を発揮し(微粒分への吸着、長分子鎖による分散性の向上など)、水硬性組成物の施工性を向上し得る。さらに微粒分量が所定の範囲内であると、品質安定化にも寄与すると想定される。
なお、本発明でいう微粒分量とは、細骨材に含まれる粒子の内、公称目開き75μmの金属製網ふるいを通過する微粒分量をいう。
成分(B)として、2種以上の細骨材を併用する場合、微粒分量は、各細骨材の微粒分量に、重量割合を乗じた値の総和として算出し得る。そのため、単独では微粒分量が上記範囲に該当しない細骨材も、他の細骨材と組み合わせて用いることができる。
本発明の水硬性組成物は、成分(A)及び成分(B)を含有するほか、通常、水硬性材料を含有する。水硬性材料としては、例えば、セメント、石膏(半水石膏、二水石膏など)、ドロマイトが挙げられる。最も一般的な水硬性材料はセメントである。
GPCの測定条件は、以下の通りである。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH-pak SB-806HQ、SB-8
04HQ、SB-802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー製、GLサイエンス製)
検出器;示差屈折計(東ソー製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水2730部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数40個)600部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸125部、3-メルカプトプロピオン酸5部、及び水655部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素2部及び水244部の混合液と、ヒドロキシメタンスルホン酸ナトリウム5部及び水244部の混合液とを、各々2時間で、40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより、共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(1)(重量平均分子量21,600、Mw/Mn1.58)であった。
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水2733部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数57個)600部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸126部、3-メルカプトプロピオン酸6部、及び水654部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素2部及び水244部の混合液と、L-アスコルビン酸5部及び水245部の混合液とを、各々2時間で、40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(2)(重量平均分子量22,000、Mw/Mn1.60)であった。
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水191部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数57個)193部、過酸化水素0.5部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸6部、3-メルカプトプロピオン酸0.3部、及び水45部を混合したモノマー水溶液と、ヒドロキシメタンスルホン酸ナトリウム1部を水39部に溶解した水溶液とを各々2時間で40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(3)(重量平均分子量45,000、Mw/Mn2.4)であった。
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水2735部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数60個)600部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸128部、3-メルカプトプロピオン酸7部、及び水656部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素2部及び水244部の混合液と、L-アスコルビン酸5部及び水245部の混合液とを、各々2時間で、40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(4)(重量平均分子量24,200、Mw/Mn1.64)であった。
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水2730部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数10個)600部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸120部、3-メルカプトプロピオン酸6部、及び水654部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素2部及び水244部の混合液と、L-アスコルビン酸5部及び水245部の混合液とを、各々2時間で、40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(5)(重量平均分子量19,000、Mw/Mn1.52)であった。
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管及び滴下装置を備えたガラス反応容器に、水2731部、メタリルアルコールのエチレンオキサイド付加物(エチレンオキサイドの平均付加モル数20個)600部を投入し、攪拌しながら反応容器を窒素置換した。窒素雰囲気下で40℃に昇温した後、アクリル酸120部、3-メルカプトプロピオン酸6部、及び水654部を混合したモノマー水溶液と、過酸化水素2部及び水244部の混合液と、L-アスコルビン酸5部及び水245部の混合液とを、各々2時間で、40℃に保持した反応容器に連続滴下した。滴下終了後、温度を保持した状態でさらに1時間反応させることにより共重合体の水溶液を得た。液中の共重合体は、共重合体(6)(重量平均分子量20,200、Mw/Mn1.58)であった。
砕砂A:山口県周南市産(富国建設工業社製)
砕石1505:山口県周南市産(富国建設工業社製)
砕石2010:山口県周南市産(富国建設工業社製)
石灰石砕砂:大分県津久見市産(大分太平洋鉱業社製)
下記のように配合した細骨材1及び2、セメント、水並びに共重合体(1)を投入して、モルタルミキサーによる機械練りによりモルタル(コンクリート組成物)を調製した。コンクリート組成物の水/セメント質量比(W/C)は30.0%である。
513g
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製、比重3.16)
513g
水道水 308g
細骨材1 1896g
細骨材2 593g
共重合体(1)(固形分換算) 1.4g
各共重合体を表3に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして水硬性組成物を調製した。
Claims (4)
- 下記成分(A)と、下記成分(B)と、を含有する水硬性組成物。
成分(A):下記一般式(1)で表される単量体に由来する構成単位(I)、下記一般式(2)で表される単量体に由来する構成単位(II)、及び下記一般式(3)で表される単量体に由来する構成単位(III)からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の構成単位を有する共重合体。
成分(B):JIS-A-1103に準じて得られる微粒分量が、3.0~9.0%の範囲である細骨材。 - 前記成分(A)が、前記構成単位(I)を少なくとも有する共重合体である、請求項1に記載の水硬性組成物。
- 前記構成単位(I)が、一般式(1)中のR2がメチル基である構成単位(I-A)を少なくとも含む、請求項1又は2に記載の水硬性組成物。
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