JP7459306B2 - スクロール圧縮機の製造方法およびスクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機の製造方法およびスクロール圧縮機 Download PDF

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Description

本願は、スクロール圧縮機の製造方法およびスクロール圧縮機に関する。
例えば、特許文献1には、スクロール圧縮機の組立において、内部部品を溶接または焼き嵌めなどでシェルに固定する際、耐熱性の低い部品(ガラス端子など)の、熱による変形および破損の影響を少なくするため、(1)耐熱性の低い部品(ガラス端子など)と高温部と距離を設ける方法、(2)耐熱性の低い部品(ガラス端子など)とシェルとの接合力を向上させる方法、が開示されている。
また、特許文献2のスクロール圧縮機では、固定スクロールの外周に、軸方向に伸びる円環を形成し、円環の先端でフレームとボルト固定している。固定スクロールおよび揺動スクロールからなる圧縮機構を円環の内側で構成する必要があるため、揺動スクロールの外径サイズが制約され、圧縮機の出力が抑制されてしまうという課題があった。
この課題に対して、周壁のないフレームおよび固定スクロールをシェルに固定する構造が提案されている。この構造では、固定スクロールをフレームへボルト固定する従来の固定方法と同等の固定強度が求められる。そこで、固定スクロールをシェルに焼き嵌め、スポット溶接およびシェル外側から溶接等により固定することが考えられる。
特開2005-54652号公報(段落0026~0048、図4) 特許2712777号公報(段落0050、図9)
しかしながら、これらの固定方法では、固定工程の際に多大の熱が局部的に加わる時、例えば、特許文献1のスクロール圧縮機では、端子など耐熱性の低い部品が入熱部の近くにあり、接合に支障をきたす、もしくは破損するという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、端子等の耐熱性の低い部品と入熱部の距離制限を設けることなく固定するスクロール圧縮機の製造方法およびスクロール圧縮機を得ることを目的とする。
本願に開示されるスクロール圧縮機の製造方法は、固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記揺動スクロールを摺動可能に保持するフレームとを備えたスクロール圧縮機の製造方法であって、管状に成形されたメインシェルの内壁に沿って前記フレームを挿入し、前記内壁に円環状に設けられた段差部の位置決め面に前記フレーム外周の位置決め部を接触させることで位置決めをする工程と、前記メインシェルの外周に設けられた給電部を冷却しながら前記メインシェルに前記フレームを入熱により固定する工程と、を含むことを特徴とする。
本願に開示されるスクロール圧縮機は、固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記揺動スクロールを摺動可能に保持するフレームとを備えたスクロール圧縮機であって、前記フレームは、管状に成形されたメインシェルの内壁に挿入され、前記内壁に円環状に設けられた段差部の前記フレームの位置決め面に前記フレーム外周の位置決め部を接触させることで位置決めされ、前記メインシェルの外周に設けられた給電部は、前記メインシェルに形成された前記位置決め面と前記揺動スクロールを駆動させる駆動機構部との前記円環状に設けられた段差部の前記円環中心方向の間に設けられ、前記メインシェルの側壁に形成された吸入管と、前記メインシェルの外周方向で異なる位相に設けられ、前記給電部は、端子カバーの前記メインシェル側において、給電端子が通る円形状の穴と、前記穴の周りを同心円状に囲む切り欠きと、が設けられたことを特徴とする。
本願によれば、耐熱性の低い部品を局所冷却することで、部品間の距離制限を緩和することができる。また、高さ方向の寸法を短くすることができるため、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。
実施の形態1に係るスクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の外観を示す上方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機のメインシェルの要部の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機のメインフレームの構成を示す上方斜視図および上面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の固定スクロールの構成を示す下方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動スクロールの構成を示す上方斜視図および下方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機のオルダムリングの構成を示す上方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機のクランクシャフトの構成を示す上方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機のブッシュの構成を示す上方斜視図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の給電部の構成を示す断面拡大図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の圧縮機構部の保持構成を示す断面拡大図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の製造方法の製造工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の製造方法を示す断面図である。 実施の形態1に係るスクロール圧縮機の製造方法を示す断面図である。 実施の形態2に係るスクロール圧縮機の製造方法を示す断面図および斜視図である。 実施の形態3に係るスクロール圧縮機の製造方法を示す断面図、正面図および斜視図である。 実施の形態4に係るスクロール圧縮機の製造方法を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機101の構成を示す縦断面図であり、図2は、スクロール圧縮機の外観を示す斜視図である。図3から図9は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機101のメインシェル11、メインフレーム2、固定スクロール31、揺動スクロール32、オルダムリング33、クランクシャフト6およびブッシュ7の各斜視図である。図10は、図1の領域Aにおける断面拡大図である。図11は、図1の領域Fにおける断面拡大図である。なお、図1のスクロール圧縮機は、クランクシャフトの中心軸が地面に対して略垂直の状態で使用される、いわゆる縦型のスクロール圧縮機である。
図1に示すように、スクロール圧縮機101は、シェル1、メインフレーム2、圧縮機構部3、駆動機構部4、サブフレーム5、クランクシャフト6、ブッシュ7および給電部8から構成される。
シェル1は、金属からなる両端が閉塞された筐体であり、図2に示すように、メインシェル11、アッパーシェル12およびロアシェル13からなる。メインシェル11は、図3に示すように、円筒状を呈し、その側壁に吸入管14が溶接等により接続されている。吸入管14は、冷媒をシェル1内に導入する管であり、メインシェル11内と連通している。アッパーシェル12は、略半球状で、その側壁の一部がメインシェル11のU方向上端部11aにおいて溶接等により接続され、メインシェル11の上端部11aの開口を覆っている。アッパーシェル12の上部には、吐出管15が溶接等により接続されている。吐出管15は、冷媒をシェル1外に吐出する管であり、メインシェル11の内部空間と連通している。ロアシェル13は、略半球状で、その側壁の一部がメインシェル11のL方向下端部11bにおいて、溶接等により接続され、メインシェル11の下端部11bの開口を覆っている。なお、シェル1は、複数のネジ穴を備える固定台16によって支持されている。固定台16には、複数のネジ穴が形成されており、それらのネジ穴にネジをねじ込むことによって、スクロール圧縮機を室外機の筐体等の他の部材に固定可能になっている。
メインフレーム2は、例えば鋳鉄等の金属からなり、図4(a)および図4(b)に示すような空洞が形成された中空なフレームであり、シェル1の内部に設けられている。メインフレーム2は、本体部21、主軸受部22および返油管23を備えている。本体部21は、メインシェル11の上端部11a寄りの内壁面に固定されており、その中央にはシェル1の長手方向に沿って収容部211が形成されている。収容部211は、メインフレーム2の上端側の本体部21が開口しているとともに、下端側の主軸受部22で段差が設けられ、開口が狭くなっている。本体部21の上端側には、収容部211を囲むように環状の平坦面212が形成されている。平坦面212の上には、バルブ鋼などの鋼板系材料からなるリング状のスラストプレート24が配置されている。本実施の形態1では、スラストプレート24がスラスト軸受として機能する。なお、スラストプレート24がスラスト軸受として機能するため、回転を抑制する回り止めが必要になる。ここでは図示しないが、例えば、メインフレーム2の平坦面212に、スラストプレート24の厚みよりも薄い突起を設け、スラストプレート24の回転を抑制する、または、メインフレーム2に溝、スラストプレート24に突起を形成し、両部品を嵌合させる等の構造が考えられる。メインフレーム2の平坦面212の外周側のスラストプレート24と重ならない位置には、吸入ポート213が形成されている。吸入ポート213は、本体部21の上下方向に、すなわちアッパーシェル12側とロアシェル13側に貫通する切欠き部である。図4(a)および図4(b)で、吸入ポート213を2箇所、返油管23を2本もうけているが、数はこれに限定するものではない。また、吸入ポート213を切欠き部としているが、貫通孔の形状であっても問題はない。
メインフレーム2の平坦面212よりも下端側の段差部分には、オルダム収容部214が形成されている。オルダム収容部214には、第1オルダム溝215が形成されている。第1オルダム溝215の外側端部は、オルダム収容部214の外周側の一部と平坦面212の内周側を削るように形成されている。そのため、メインフレーム2をU方向の上端側から見たときに、第1オルダム溝215の一部は、スラストプレート24と重なる。第1オルダム溝215は、一対が対向するように形成されている。主軸受部22は、本体部21のL方向下端側に連続して形成され、その内部には軸孔221が形成されている。軸孔221は、主軸受部22の上下方向に貫通し、そのU方向上端側が収容部211と連通している。返油管23は、収容部211に溜まった潤滑油をロアシェル13の内側の油溜めに戻すための管であり、メインフレーム2に内外に貫通して形成された排油孔に挿入固定されている。
潤滑油は、例えば、エステル系合成油を含む冷凍機油である。潤滑油は、シェル1のL方向下端部、すなわちロアシェル13に貯留されており、後述するオイルポンプ52で吸い上げられて、クランクシャフト6内の通油路63を通り、圧縮機構部3等の機械的に接触するパーツ同士の摩耗低減、摺動部の温度調節、シール性を改善する。潤滑油としては、潤滑特性、電気絶縁性、安定性、冷媒溶解性、低温流動性などに優れるとともに、適度な粘度の油が好適である。
圧縮機構部3は、冷媒を圧縮する圧縮機構である。圧縮機構部3は、固定スクロール31と、揺動スクロール32を備えたスクロール圧縮機構である。固定スクロール31は、鋳鉄等の金属からなり、図5に示すように、第1基板311と第1渦巻体312を備えている。第1基板311は、円板状を呈しており、その中央には上下方向に貫通して吐出ポート313が形成されている。第1渦巻体312は、第1基板311の裏面から突出して渦巻状の壁を形成しており、その先端はL方向に突出している。揺動スクロール32は、例えばアルミニウム等の金属からなり、図6(a)および図6(b)に示すように、第2基板321、第2渦巻体322、筒状部323および第2オルダム溝324を備えている。第2基板321は、第2渦巻体322が形成された表面と、少なくとも一部が摺動面3211となる裏面と、径方向の外周部に位置し、表面と裏面とを接続する側面3212を備えた円板状を呈し、その摺動面3211がスラストプレート24に摺動可能に、メインフレーム2に支持(支承)されている。第2渦巻体322は、第2基板321の表面から突出して渦巻状の壁を形成しており、その先端はU方向に突出している。なお、固定スクロール31の第1渦巻体312と、揺動スクロール32の第2渦巻体322の先端部には、冷媒の漏れを抑制するためのシール部材が設けられている。筒状部323は、第2基板321の裏面の略中央からL方向に突出して形成された円筒状のボスである。筒状部323の内周面には、後述するスライダ71を回転自在に支持する揺動軸受、いわゆるジャーナル軸受が、その中心軸がクランクシャフト6の中心軸と平行になるように設けられている。第2オルダム溝324は、第2基板321の裏面に形成された長丸形状の溝である。第2オルダム溝324は、一対が対向するように設けられている。一対の第2オルダム溝324を結ぶ線は、一対の第1オルダム溝215を結ぶ線に対して、直交するように設けられている。
メインフレーム2のオルダム収容部214には、オルダムリング33が設けられている。オルダムリング33は、図7に示すように、リング部331、第1キー部332および第2キー部333を備えている。第1キー部332は、リング部331のL方向裏面側に一対が対向するように形成されており、メインフレーム2の一対の第1オルダム溝215に収容される。第2キー部333は、リング部331のU方向表面側に一対が対向するように形成されており、揺動スクロール32の一対の第2オルダム溝324に収容される。クランクシャフト6の回転によって揺動スクロール32が公転旋回する際に、第1キー部332は第1オルダム溝215、第2キー部333は第2オルダム溝324でスライドすることにより、オルダムリング33は、揺動スクロール32が自転することを防止する。
圧縮室34は、これら固定スクロール31の第1渦巻体312と、揺動スクロール32の第2渦巻体322を互いに噛み合わせることにより形成される。圧縮室34は、半径方向において、外周側から内周側へ向かうに従って容積が縮小するものであるため、冷媒を渦巻体の外周側端部から取り入れて、中央側に移動させることで徐々に圧縮される。圧縮室34は、固定スクロール31の中央部において、吐出ポート313と連通する。固定スクロール31の表面には、吐出孔351を有するマフラー35が設けられているとともに、吐出孔351を所定に開閉し、冷媒の逆流を防止する吐出弁36が設けられている。
冷媒は、例えば、組成中に、炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素、炭素の二重結合を有しないハロゲン化炭化水素、炭化水素、又は、それらを含む混合物からなる。炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素は、オゾン層破壊係数がゼロであるHFC(Hybrid fiber-coaxial)冷媒、フロン系低GWP(Global Warming Potential)冷媒であり、化学式がCで表されるHFO1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン)、HFO1234ze(トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン)、HFO1243zf(3,3,3-トリフルオロプロピレン)等のテトラフルオロプロペンが例示される。炭素の二重結合を有しないハロゲン化炭化水素は、CHで表されるR32(ジフルオロメタン)、R41(CH3F、フルオロメタン)等が混合された冷媒が例示される。炭化水素は、自然冷媒であるプロパンおよびプロピレン等が例示される。混合物は、HFO1234yf、HFO1234ze、HFO1243zf等に、R32、R41等を混合した混合冷媒が例示される。
駆動機構部4は、シェル1内部のメインフレーム2のL方向下端側に設けられている。駆動機構部4は、ステータ41とロータ42を備えている。ステータ41は、例えば電磁鋼板を複数積層してなる鉄心に、絶縁層を介して巻線を巻回してなる固定子で、リング状に形成されている。ステータ41は、焼き嵌め等によりメインシェル11内部に固着支持されている。ロータ42は、電磁鋼板を複数積層してなる鉄心の内部に永久磁石を内蔵するとともに、中央に上下方向に貫通する貫通穴を有する円筒状の回転子であり、ステータ41の内部空間に配置されている。
サブフレーム5は、例えば鋳鉄等の金属からなるフレームであり、シェル1内部の駆動機構部4のL方向下端側に設けられている。サブフレーム5は、焼き嵌め、または溶接等によってメインシェル11の下端部11b寄りの内周面に固着支持されている。サブフレーム5は、副軸受部51とオイルポンプ52を備えている。副軸受部51は、サブフレーム5の中央部に設けられたボールベアリングであり、中央に上下方向に貫通する孔を有している。オイルポンプ52は、サブフレーム5の中央部下側に設けられており、シェル1の油溜めに貯留された潤滑油に少なくとも一部が浸漬するように配置されている。なお、図1で副軸受部51にボールベアリングを例示しているが、これが例えばジャーナル軸受であっても問題はない。
クランクシャフト6は、長尺な金属製の棒状部材であり、シェル1の内部に設けられている。クランクシャフト6は、図8に示すように、主軸部61、偏心軸部62および通油路63を備えている。主軸部61は、クランクシャフト6の主要部を構成する軸であり、その中心軸がメインシェル11の中心軸と一致するように配置されている。主軸部61は、その外表面にはロータ42が接触固定されている。偏心軸部62は、その中心軸が主軸部61の中心軸に対して偏心するように主軸部61のU方向上端部に設けられている。通油路63は、主軸部61および偏心軸部62の内部に上下に貫通して設けられている。このクランクシャフト6は、主軸部61のU方向上端部がメインフレーム2の主軸受部22内に挿入され、L方向下端部がサブフレーム5の副軸受部51に挿入固定される。これにより、偏心軸部62は筒状部323の筒内に配置され、ロータ42は、その外周面がステータ41の内周面と所定の隙間を保って配置される。また、主軸部61のU方向上端寄りには第1バランサ64、L方向下端寄りには第2バランサ65が、揺動スクロール32の搖動によるアンバランスを相殺するために設けられている。
ブッシュ7は、鉄等の金属からなり、揺動スクロール32とクランクシャフト6を接続する接続部材である。ブッシュ7は、図9に示すように、本実施形態では2つの部材で構成され、スライダ71とバランスウエイト72を備える。スライダ71は、鍔が形成された筒状の部材であり、偏心軸部62および筒状部323のそれぞれに嵌入されている。バランスウエイト72は、U方向から見た形状が略C状を呈するウエイト部721を備えたドーナツ状の部材であり、揺動スクロール32の遠心力を相殺するために、回転中心に対して偏芯して設けられている。バランスウエイト72は、例えばスライダ71の鍔に焼き嵌め等の方法により、嵌合されている。なお、ブッシュ7について、例えば機械加工で、スライダ71とバランスウエイト72を一体で削りだした1部材としてもよい。
給電部8は、スクロール圧縮機に給電する給電部材であり、シェル1のメインシェル11の外周面に形成されている。給電部8の軸方向に垂直な面内における周方向の位置である位相は、吸入管14が設けられた位相と異なるように設けられる。給電部8と吸入管14の位相差は、90°から270°であることが望ましく、本実施の形態では100°とした。給電部8は、カバー81、給電端子82および配線83を備えている。カバー81は、有底開口のカバー部材である。給電端子82は、金属部材からなり、図10に示すように、一方がカバー81の内部に設けられ、他方がメインシェル11の内部に設けられている。配線83は、一方が給電端子82と接続され、他方がステータ41の巻線と接続されている。
次に、メインフレーム2、固定スクロール31をメインシェル11に保持する保持構造と、メインシェル11、メインフレーム2および圧縮機構部3の関係について、詳細を説明する。
メインシェル11は、図3に示すように、第1内壁面111から径方向に突出する第1突出部112、第1突出部112のアッパーシェル12の側に向いた端面で、固定スクロール31の第1基板311と接触して固定スクロール31の軸方向位置を決める第1位置決め面113と第1突出部112の内壁面となる第2内壁面114、第1突出部112からさらに径方向に突出する第2突出部115、および第2突出部115のアッパーシェル12の側に向いた端面で、メインフレーム2の本体部21と接触して、メインフレーム2の軸方向位置を決める第2位置決め面116と第2突出部115の内壁面となる第3内壁面117を有している。つまり、メインシェル11は、L方向に向かって内径が小さくなる段状の部分を備えている。この際、第1位置決め面113と第2位置決め面116は、クランクシャフト6の中心軸に対して略垂直であり、かつ、両位置決め面の法線ベクトルが同一方向を向くように形成されている。また、第2位置決め面116に対する給電部8の位置は、給電部8の給電端子82が第2位置決め面116の軸方向下方(L方向)に位置し、第2位置決め面116と給電端子82の固定部上端との軸方向距離が、5mmから7mmであることが望ましい。第1位置決め面113と第1内壁面111が交差した角部、および、第2位置決め面116と第2内壁面114が交差した角部には、図11(a)、図11(b)および図11(c)に示すように、それぞれ、凹み1131と1161が設けられている。これにより、各位置決め面に固定スクロール31、メインフレーム2を確実に接触させることができる。
メインフレーム2には、図4(a)および図4(b)に示すように、本体部21の外周面から径方向に突出する突起216を複数個所に形成している。メインフレーム2外周の軸方向端面に設けた位置決め部としての突起216を、メインシェル11に形成した第2位置決め面116に当てる(接触させる)ことで、メインフレーム2の軸方向位置を決めている。さらに、この状態で、メインシェル11の第2内壁面114に圧入、焼き嵌め等で固定することで、中心位置を決めている。この際、突起216の範囲が全周でなく一部であるため、メインシェルから受ける保持力を下げ、メインフレーム2の変形を抑えることができる。これにより、高性能、高品質のスクロール圧縮機を得ることができる。なお、保持力が足りない場合に、メインシェル11と突起216の接触面にさらにアークスポット溶接等をほどこしてもよい。以上により、メインフレーム2を、中心位置、軸方向高さ位置を決めた状態で、メインシェル11に保持することができる。なお、突起216をメインフレーム2の平坦面212(揺動スクロール32の摺動面3211とスラストプレート24を介して設置する面)よりもロアシェル13側に形成している。これにより、平坦面212が保持力をうけて変形することを抑制するため、損失の少ない高性能のスクロール圧縮機をえることができる。
次に、メインフレーム2の突起216と1対の第1オルダム溝215の位置関係を説明する。
図4(b)に示すように、1対の第1オルダム溝215の中心を結ぶ直線をオルダム中心軸B、オルダム中心軸と直交し、かつ1対の第1オルダム溝215との距離が等しくなる直線をオルダム対称軸Cとする。1対の第1オルダム溝215に、オルダムリング33の第1キー部332が挿入され、溝215に沿って摺動する。突起216をオルダム中心軸B、および、オルダム対称軸Cに対して軸対称に配置することで、メインフレーム2が保持力を受ける際に、1対の第1オルダム溝215にも荷重が均等に負荷される。これにより、1対の第1オルダム溝215に軸ずれ、および溝幅の相違が生じないため、オルダムリング33の摺動抵抗を下げた高効率のスクロール圧縮機をえることができる。さらに本図のように突起216をオルダム中心軸Bとオルダム対称軸C上に配置すると、焼き嵌めをする場合には、オルダム中心軸B上の突起216に負荷される荷重により第1オルダム溝215の溝幅が広がる方向に加わる圧力と、オルダム対称軸C上の突起216に負荷される荷重により第1オルダム溝215の溝幅が狭まる方向に加わる圧力とが釣り合うため、第1オルダム溝215の変形そのものを抑えることができるので、高性能のスクロール圧縮機をえることができる。
固定スクロール31の第1基板311の第1渦巻体312を形成する側の面を、メインシェル11に形成した第1位置決め面113に当てることで、固定スクロール31の軸方向位置を決めている。さらに、この状態で、メインシェル11の第1内壁面111に第1基板311の側面3111を焼き嵌めで固定することで、中心位置が決まる。以上により、固定スクロール31を、中心位置、軸方向高さ位置を決めた状態で、メインシェル11に保持することができる。ここでは図示しないが、固定スクロール31の位相を例えば位置決めピンを使用してあわせることで、固定スクロール31の位置を完全に拘束することができる。なお、本実施の形態で、シェル1内部の高低圧の分離機能を、固定スクロール31に持たせている。
次に、本実施の形態1のスクロール圧縮機101の動作について説明する。
給電部8の給電端子82に通電すると、ステータ41とロータ42にトルクが発生し、これに伴ってクランクシャフト6が回転する。クランクシャフト6の回転は、偏心軸部62およびブッシュ7を介して揺動スクロール32に伝えられる。回転駆動力が伝達された揺動スクロール32は、オルダムリング33により自転を規制され、固定スクロール31に対して偏心公転運動する。その際、揺動スクロール32の他方の面が、スラストプレート24と摺動する。
揺動スクロール32の揺動運動に伴い、吸入管14からシェル1の内部に吸入された冷媒は、メインフレーム2の吸入ポート213を通って冷媒取込空間37に到達し、固定スクロール31と揺動スクロール32とで形成される圧縮室34に取り込まれる。そして、冷媒は、揺動スクロール32の偏心公転運動に伴い、外周部から中心方向に移動しながら体積を減じられて圧縮される。揺動スクロール32の偏心公転運転時、揺動スクロール32は自身の遠心力により、ブッシュ7と共に径方向に移動し、第2渦巻体322と第1渦巻体312の側壁面同士が密接する。圧縮された冷媒は、固定スクロール31の吐出ポート313から固定スクロール31の吐出孔351に至り、吐出弁36に逆らってシェル1の外部に吐出される。
次に、本実施の形態1のスクロール圧縮機101の製造方法を、図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態1のスクロール圧縮機101の製造方法での製造工程を示すフローチャート図である。
まず、板状鋼材をロールあるいはプレスによって管状に成形後、継目を溶接で接続して鋼管とした溶接鋼管を製作し、これに、吸入管14を溶接し、給電部8を取り付けて、メインシェル11を製作する(ステップS1201)。
続いて、メインシェル11の内壁面を厚み方向に所定の深さだけ切削加工することで、メインフレーム2を位置決め固定する第2内壁面114および第2突出部115による段差を形成する(ステップS1202)。メインシェル11の厚みは、例えば4mmから6mmであり、突出部の高さ、すなわち切削加工による削り深さは、例えば0.5mm前後である。
次に、第2突出部115からアッパーシェル12の方向に所定距離離れた内壁面を厚み方向に所定の深さだけ切削加工することで、固定スクロール31を位置決め固定する第1内壁面111および第1突出部112による段差を形成する(ステップS1203)。このため、第1内壁面111の内径r1は、第2内壁面114の内径r2よりも大きくなる。また、第1突出部112は、第2突出部115よりもアッパーシェル12の方向に形成され、その内壁面は第2内壁面114となる。なお、第1突出部112を形成した後で、第2突出部115を形成するようにしても良い。
続いて、第1突出部112における第1内壁面111との接続部分(第1位置決め面113の第1内壁面111の側)、および第2突出部115における第2内壁面114との接続部分(第2位置決め面116の第2内壁面114の側)に、加工することで、外周方向に凹んだ形状の凹みをそれぞれ形成する(ステップS1204)。凹みは、切削加工によって上記接続部分に生じやすい曲面を除去する、いわゆるヌスミである。すなわち、切削加工の結果、第1内壁面111と第1位置決め面113との接続部分が直角ではなく、アールが形成されることがある。当該部分にアールが形成されると、固定スクロール31を第1突出部112に配置しても、第1位置決め面113に接触せずに浮いてしまい、位置決めの精度が低くなる。これに対して、凹み1131を形成することで、固定スクロール31が第1位置決め面113に確実に接触するため、位置決め精度を高めることができる。これは、第2内壁面114と第2位置決め面116との接続部分についても同様で、メインフレーム2の位置決め精度を高めることができる。
次に、図13(a)に示すように、給電部8を冷却しながら、メインシェル11の領域Eを加熱する。加熱後、図13(b)に示すように、給電部8を冷却しながら、メインシェル11のU方向上端側からL方向にメインフレーム2を挿入し、焼き嵌めする。メインフレーム2は、第2突出部115の第2位置決め面116に面で接触し、高さ方向の位置決めがされる(ステップS1205)。冷却は、カバー81の内部空間をファンなどで局所的な空冷Dにより行う。焼き嵌めのみの場合は、その後シェル1を冷却する(ステップS1206)。
焼き嵌め後にメインフレーム2をメインシェル11に溶接する場合は、図14に示すように、給電部8を冷却しながら、メインフレーム2の突起216をメインシェル11の領域I(第2内壁面114)にアークスポット溶接等により固定する(ステップS1207)。その後、シェル1を冷却する(ステップS1208)。
従来の外壁を有するフレームでは、焼き嵌め、またはアークスポット溶接等の高温部に高さ方向に距離を取っていた。本実施の形態のスクロール圧縮機101の製造方法では、固定スクロール31を固定するための周壁をメインフレーム2に形成していないため、焼き嵌め、またはアークスポット溶接等の高温部が給電部に近い場合であっても、カバー81の内部空間を局所的に冷却することで給電部の温度上昇を抑制することができる。
そして、シェル1を冷却(ステップS1207またはステップS1208)した後、メインフレーム2の軸孔221にクランクシャフト6を挿入したのち、偏心軸部62にブッシュ7を取り付け、さらにオルダムリング33および揺動スクロール32等を配置する。次いで、メインシェル11のU方向上端側から、固定スクロール31を挿入する。固定スクロール31は、第1突出部112の第1位置決め面113に面で接触し、高さ方向に位置決めされる。その状態で、固定スクロール31の第1基板311の側面3111を第1内壁面111に焼き嵌めで固定する。最後に、メインシェル11のU方向上端側から、アッパーシェル12を挿入したのち、メインシェル11とアッパーシェル12を溶接またはアークスポット溶接等により固定する。
このように、本実施の形態1のスクロール圧縮機101の製造方法により、先行例に示した特許文献1のようにメインフレーム2と固定スクロール31をネジ等で接続する方法と同等に、メインフレーム2、固定スクロール31および揺動スクロール32を組み立てつつ、冷媒取込空間37を拡大することができる。ネジ等を使わないため、部品を削減し、かつ、製造を容易化することができる。また、耐熱性の低い部品(ガラス端子など)を局所冷却することで、部品間の距離制限を緩和することができる。
以上のように、実施の形態1に係るスクロール圧縮機101の製造方法によれば、固定スクロール31および揺動スクロール32を有する圧縮機構部3と、揺動スクロール32を摺動可能に保持するメインフレーム2とを備えたスクロール圧縮機101の製造方法であって、管状に成形されたメインシェル11の内壁に沿ってメインフレーム2を挿入し、内壁に円環状に設けられた段差部の第2位置決め面116にメインフレーム2外周の位置決め部(突起216)を接触させることで位置決めをする工程と、メインフレーム2が位置決めされたメインシェル11の、外周に設けられた給電部8を冷却しながらメインシェル11にメインフレーム2を入熱により固定する工程と、を含むようにしたので、焼嵌めまたはアークスポット溶接等で内部部品を固定する工程時に、耐熱性の低い部品(ガラス端子など)を局所冷却することで、部品間の距離制限を緩和することができる。また、高さ方向の寸法を短くすることができるため、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。さらに、特許文献1のようにメインフレームと固定スクロールをネジ等で接続する方法と同等に、メインフレーム、固定スクロールおよび揺動スクロールを組み立てつつ、冷媒取込空間を拡大することができる。ネジ等を使わないため、部品を削減し、かつ、製造を容易化することができる。また、耐熱性の低い部品(ガラス端子など)を局所冷却することで、部品間の距離制限を緩和することができる。
また、メインシェル11の第1内壁面111に固定スクロール31の第1基板311の側面3111を焼き嵌めで固定するようにしたので、ボルト等の締結部材を使用せずに、固定スクロールを保持することができ、組立が簡易になり、かつ、部品点数が低減するため、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。
また、固定スクロール31は、第1内壁面111に固定されているため、揺動スクロール32の径方向の最外部に位置する側面3212とメインシェル11の内壁面とが対向し、メインフレーム2が第2基板321の側面3212とメインシェル11の内壁面との間に介在しない構造となるようにしたので、特許文献2で示したような固定スクロールを固定するための周壁をメインフレームに形成することなく、固定スクロールをシェル内へ配置し、揺動スクロールを配置する冷媒取込空間を拡大することができ、例えば、固定スクロール31の弟1渦巻体312と揺動スクロール32の第2渦巻体322を拡大することで、スクロール圧縮機の体格に対する吐出容量を増やすことができる。
また、揺動スクロール32の拡大とあわせて、スラストプレート24の直径を大きくすることで、摺動面積を大きくしスラスト荷重による面圧を低減することが可能となる。これにより、スクロール圧縮機の信頼性を向上することができる。
また、スラスト荷重を下げることで、環境負荷が低いが、スラスト軸受にかかる負担が大きくなる高圧冷媒(例えばR32など)を使用することが可能となり、スクロール圧縮機の環境負荷を低減させることができる。
また、メインフレーム2に固定スクロール31を固定するための壁が必要なくなるため、メインフレームの加工時間を短縮化することができるとともに、軽量化をはかることもできるので、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。
また、固定スクロール31を、第1基板311の第1渦巻体312を形成する側の面で、メインシェル11の第1位置決め面113に接触させているので、固定スクロール31の第1基板311に高圧がかかった場合であっても、第1位置決め面113に押さえつけられるため、固定スクロールがより強固に保持され、固定スクロールの並進移動を抑制できる。
また、メインシェル11の第1位置決め面113と第2位置決め面116の向きを同一としているため、メインフレーム2が揺動スクロール32からスラスト荷重をうけても、第2位置決め面116に押さえつけられるため、メインフレームがより強固に保持され、メインフレームの並進移動を抑制できる。これにより、スクロール圧縮機の信頼性を向上することができる。
また、メインシェル11の第1位置決め面113と第2位置決め面116の加工を一方向から連続して行うことができる。これにより、両面の平行度を向上させることができるので、メインフレームと固定スクロールの組立精度、位置精度が向上し、スクロール圧縮機の性能を向上することができる。
また、一方向からの加工のため、加工が容易になり、加工時間が短縮するため、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。さらに、メインフレーム2をU方向上端側からメインシェル11に挿入固定後、メインシェル11をそのままの体勢で順次、揺動スクロール32および固定スクロール31を挿入固定することができる、すなわち、一方向組立が可能となるため、組立が容易となり、スクロール圧縮機を低コスト化することができる。
また、本実施の形態1のスクロール圧縮機を、凝縮器、膨張弁、および蒸発器を備え、冷媒を循環させる冷凍サイクル装置に使用することで、大容量、高効率、低コストの冷凍サイクル装置を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、給電部8を局所的な空冷により冷却したが、実施の形態2では、冷却に冷やし金を用いた場合について説明する。
図15(a)は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機の製造方法での冷却方法を示す断面図であり、図15(b)は冷却に用いる冷やし金の斜視図である。図15(a)に示すように、給電部8は、冷やし金84(図15(b)を参照)を端子カバー81に接触させることで、焼き嵌め、またはアークスポット溶接等で内部部品を固定する工程時に、端子への入熱が抑制される。これにより、端子の破損を抑制することができるため、スクロール圧縮機の品質を向上させることができる。冷やし金84は、金属からなり、中空もしくは有底開口状を呈し、一端に端子カバーとの接触面841、もう一方の他端に図示しないヒートシンクなどの吸熱部との接触面842を有している。実施の形態2によるスクロール圧縮機のその他の構成および製造方法については、実施の形態1のスクロール圧縮機101および製造方法と同様であり、対応する部分には同符号を付してその説明を省略する。
以上のように、実施の形態2に係るスクロール圧縮機の製造方法によれば、冷やし金を端子カバーに接触させて、給電部8を冷却するようにしたので、端子の破損を抑制することができ、スクロール圧縮機の品質を向上させることができる。
なお、本実施の形態2では、冷やし金を端子カバーに接触させて冷却するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、給電端子82に接触させてもよい。
実施の形態3.
実施の形態2は、冷やし金84を給電部8の端子カバー81に接触させて冷却したが、実施の形態3では、端子カバー81に切り欠きを設けてメインシェル11に接触させる場合について説明する。
図16(a)は、実施の形態3に係るスクロール圧縮機の製造方法での冷却方法を示す断面図であり、図16(b)は端子カバー81の正面図である。また、図16(c)は、冷却に用いる冷やし金の斜視図である。図16(a)に示すように、給電部8は、端子カバー81に切り欠き811(図16(b)を参照)を設け、冷やし金84の接触面841(図16(c)を参照)を切り欠き811部分を通して、メインシェル11の外周面に接触させる。なお、切り欠き811の形状および冷やし金84の形状は、これに限るものではない。
本実施の形態3では、端子カバー81に切り欠き811を設け、冷やし金84をメインシェル11に接触させることで、端子カバー81とメインシェル11との間の熱抵抗を低減させることができるため、効率的に冷却できる。これにより、スクロール圧縮機の品質、および性能を向上させることができる。実施の形態3によるスクロール圧縮機のその他の構成および製造方法については、実施の形態1のスクロール圧縮機101および製造方法と同様であり、対応する部分には同符号を付してその説明を省略する。
以上のように、実施の形態3に係るスクロール圧縮機の製造方法によれば、冷やし金84を端子カバー81に設けた切り欠き811を介してメインシェル11に接触させて、給電部8を冷却するようにしたので、端子カバーとメインシェルとの間の熱抵抗を低減させることができるため、効率的に冷却することで、端子の破損を抑制することができ、スクロール圧縮機の品質、および性能を向上させることができる。
実施の形態4.
実施の形態2および実施の形態3では、冷やし金84を端子カバー81もしくはメインシェルに、直接、接触させて冷却したが、実施の形態4では、冷やし金84を端子カバー81もしくはメインシェル11に、熱伝導シートを介して、接触させる場合について説明する。
図17は、実施の形態4に係るスクロール圧縮機の製造方法での冷却方法を示す断面図であり、図17(a)は冷やし金84の接触面841を端子カバー81に接触させる場合の図を示し、図17(b)は冷やし金84の接触面841を、端子カバー81に設けられた切り欠き811部分を通して、メインシェル11に接触させる場合の図を示す。図17(a)および図17(b)に示すように、給電部8は冷やし金84を、それぞれ端子カバー81、メインシェル11に、冷やし金84の接触面841に取り付けられた熱伝導シート85を介して、接触させる。
本実施の形態4では、冷やし金84に熱伝導シート85を取り付けることで、接触部間の熱抵抗を小さくし、接触性を向上させることができるため、効率的に冷却できる。これにより、スクロール圧縮機の品質、および性能を向上させることができる。熱伝導シート85は接触部の温度に耐えうる非金属材料、もしくは複合材料からなる。実施の形態4によるスクロール圧縮機のその他の構成および製造方法については、実施の形態1のスクロール圧縮機101および製造方法と同様であり、対応する部分には同符号を付してその説明を省略する。
以上のように、実施の形態4に係るスクロール圧縮機の製造方法によれば、冷やし金84を接触面841に取り付けられた熱伝導シート85を介して端子カバー81もしくはメインシェル11に接触させて、給電部8を冷却するようにしたので、接触部間の熱抵抗を小さくし、接触性を向上させることができるため、効率的に冷却することで、端子の破損を抑制することができ、スクロール圧縮機の品質、および性能を向上させることができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
2 メインフレーム、3 圧縮機構部、8 給電部、11 メインシェル、31 固定スクロール、32 揺動スクロール、101 スクロール圧縮機、116 第2位置決め面、216 突起。

Claims (16)

  1. 固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記揺動スクロールを摺動可能に保持するフレームとを備えたスクロール圧縮機の製造方法であって、
    管状に成形されたメインシェルの内壁に沿って前記フレームを挿入し、前記内壁に円環状に設けられた段差部の位置決め面に前記フレーム外周の位置決め部を接触させることで位置決めをする工程と、
    前記メインシェルの外周に設けられた給電部を冷却しながら前記メインシェルに前記フレームを入熱により固定する工程と、
    を含むことを特徴とするスクロール圧縮機の製造方法。
  2. 前記給電部は、前記メインシェルに形成された前記フレームの位置決め面と前記揺動スクロールを駆動させる駆動機構部との前記円環状に設けられた段差部の前記円環中心方向の間に設けられ、前記メインシェルの側壁に形成された吸入管と、前記メインシェルの外周方向で異なる位相に設けられることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  3. 前記フレームは、焼き嵌めにより前記メインシェルに固定されることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  4. 前記フレームは、溶接により前記メインシェルに固定されることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  5. 前記給電部は、空冷により冷却されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  6. 前記給電部は、冷やし金を端子カバーに接触させて冷却されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  7. 前記給電部は、冷やし金を、端子カバーに設けた切り欠きを介して、前記メインシェルの外周面に接触させて冷却されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  8. 前記給電部は、冷やし金を給電端子に接触させて冷却されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  9. 前記給電部は、熱伝導シートを介して、前記冷やし金を接触させることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  10. 前記固定スクロールは、前記メインシェルの内壁に挿入され、前記内壁に円環状に設けられた段差部の前記固定スクロールの位置決め面に前記固定スクロールの外周部を接触させることで位置決めされることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  11. 前記フレームの位置決め面は、前記固定スクロールの位置決め面よりも前記円環状に設けられた段差部の前記円環中心方向で前記給電部側に設けられることを特徴とする請求項10に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  12. 前記フレームを位置決めした後、前記揺動スクロールを挟んで前記内壁に前記固定スクロールを挿入し、前記固定スクロールを位置決めする工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機の製造方法。
  13. 固定スクロールおよび揺動スクロールを有する圧縮機構部と、前記揺動スクロールを摺動可能に保持するフレームとを備えたスクロール圧縮機であって、
    前記フレームは、管状に成形されたメインシェルの内壁に挿入され、前記内壁に円環状に設けられた段差部の前記フレームの位置決め面に前記フレーム外周の位置決め部を接触させることで位置決めされ、
    前記メインシェルの外周に設けられた給電部は、前記メインシェルに形成された前記位置決め面と前記揺動スクロールを駆動させる駆動機構部との前記円環状に設けられた段差部の前記円環中心方向の間に設けられ、前記メインシェルの側壁に形成された吸入管と、前記メインシェルの外周方向で異なる位相に設けられ、
    前記給電部は、端子カバーの前記メインシェル側において、給電端子が通る円形状の穴と、前記穴の周りを同心円状に囲む切り欠きと、が設けられたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  14. 前記固定スクロールは、前記メインシェルの内壁に挿入され、前記内壁に円環状に設けられた段差部の前記固定スクロールの位置決め面に前記固定スクロールの外周部を接触させることで位置決めされたことを特徴とする請求項13に記載のスクロール圧縮機。
  15. 前記フレームの位置決め面は、前記固定スクロールの位置決め面よりも前記円環状に設けられた段差部の前記円環中心方向で前記給電部側に設けられたことを特徴とする請求項14に記載のスクロール圧縮機。
  16. 前記端子カバーの材質は、金属であることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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