JP7457742B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動二輪車である鞍乗型車両に関する。
内燃機関(以下、単に「エンジン」と称し得る。)を搭載した自動二輪車が種々提案され、実用化されている。例えば、吸気系の各種部品の配置関係に特徴を有するエンジンを備えた自動二輪車を特許文献1は開示する。特許文献1の開示する自動二輪車のエンジンでは、エアクリーナは、車幅方向略中心に配置され、すなわち平面視で車体中心線に対して左右に略センタ振分けとなるように配置され、左側のエアクリーナキャップには前方に開口する吸入口を有する吸入管が接続すると共に、エアクリーナ本体の右側部には排出口を有する排出管が接続する。この排出管の前方には、スロットルボディ及びインテークパイプが接続され、このインテークパイプは更にシリンダーブロックのシリンダーヘッドに結合する。そして、バッテリは、エアクリーナの車体後方において、車体中心線に対して略左右対称に配置される。特許文献1の記載によれば、これらの構成により、エアクリーナの車体前後方向の幅もしくは長さを抑えながらエアクリーナの容量を確保することができる。
また、例えば、特許文献2は、燃料タンクからエンジンに向けて燃料を供給する燃料ポンプと、燃料タンクに接続されて燃料タンクから発生する燃料揮発ガスを蓄えるキャニスタとを備える自動二輪車の一例を開示する。
特許文献2が開示する自動二輪車の車体フレームは、ヘッドパイプから後ろ下がりに延びて、湾曲域から下降し、後下端にピボットフレームを有するメインフレームと、このメインフレームの下方の位置でヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、メインフレームの前述の湾曲域から水平方向に後方に延びて、下方からシートを支持する左右のシートフレームと、シートフレームの下方でピボットフレームから後上がりに延びて後端で下方からシートフレームに結合される左右のリアフレームとを有する。エンジンのエンジン本体は、メインフレームの下方でダウンフレームとメインフレームとの間に配置されていて、ダウンフレームに沿って起立するシリンダー軸線を有し、クランクシャフトの回転軸線は車幅方向に延びる。このクランクシャフトの一端にはACG(交流発電機)スタータが接続される。そして、エンジンの吸気系は、エンジン本体のうちで上側に位置するシリンダーヘッドの後壁から後方に延びるスロットルボディと、メインフレームの後方でメインフレームに連結されるエアクリーナとを備える。この自動二輪車では、燃料ポンプは、側面視でメインフレーム及びエンジンで囲まれる位置に配置され、車幅方向に延びる中心軸線を有する円柱形状のポンプ本体を有する。キャニスタは、メインフレームよりも上方であってメインフレームの上側に配置される燃料タンクの下方に配置され、メインフレームを挟んで燃料タンクと上下方向に重なる位置に配置される。このように、特許文献2の自動二輪車では、燃料ポンプが燃料タンクの外側に外付けされたときに燃料ポンプとキャニスタとが効率的に限られたスペースに配置されることを可能にする。
特許第6003488号公報 国際公開第2019/221225号
前述のような自動二輪車においては、特に限られたスペースで種々の部材を効率よく配置することが求められる。例えば特許文献2の自動二輪車では、側面視でメインフレーム及びエンジン本体で囲まれる位置に、燃料ポンプとスロットルボディとが配置される。ここで、燃料ポンプには種々のパイプがつながるため、燃料ポンプとスロットルボディとの相互干渉を防ぐ配置構成が望まれる。
本発明の目的は、例えば自動二輪車である鞍乗型車両において、燃料ポンプとスロットルボディとの相互干渉を防ぐ配置構成を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、
前輪を操向可能に支持するヘッドパイプから後方に延出する後方延出部、及び、前記後方延出部の後端部から下方に延出する下方延出部を有するメインフレームと、
前記メインフレームに上方から覆い被さって前記メインフレームに支持され、燃料を貯留する燃料タンクと、
前記メインフレームの下方に配置されたエンジンのエンジン本体と、
前記メインフレームの下方に配置されて前記燃料タンク及び前記エンジン本体に接続され、前記燃料タンクから前記エンジン本体に向けて前記燃料を供給する燃料ポンプと、
前記エンジン本体と、前記メインフレームの後方に配置されたエアクリーナとの間に設けられたスロットルボディと
を備え、
前記燃料ポンプは前記スロットルボディの下方に配置されており、前記燃料ポンプから前記燃料タンクに延びる燃料パイプの少なくとも一部は、車両側面視において、前記スロットルボディと重なる
ことを特徴とする鞍乗型車両
を提供する。
上記構成の本発明の一態様によれば、燃料パイプの少なくとも一部を車両側面視においてスロットルボディと重なるように通すことができる。これにより、スロットルボディの下方で、スロットルボディに近接して燃料ポンプを相互干渉せずに配置することができる。よって、燃料ポンプとスロットルボディとのレイアウトをコンパクトにでき、燃料パイプを含む各種配管を短くすることができる。
好ましくは、前記燃料パイプは、前記燃料ポンプの第1端部側に接続されており、前記燃料ポンプの前記燃料パイプが接続される前記第1端部が前記燃料ポンプの前記第1端部の反対側の第2端部よりも車体上下方向において下方に位置するように、前記燃料ポンプは傾いて配置されている。この燃料ポンプを傾いて配置する構成により、燃料パイプとスロットルボディとの干渉をより確実に回避することができる。
好ましくは、車幅方向において、前記燃料ポンプの前記第1端部がある側と同じ側に、前記燃料タンクと前記燃料パイプとの接続部が設けられており、前記燃料ポンプは、前記燃料ポンプと前記燃料パイプとの接続部が前記スロットルボディを回避し、前記燃料タンクと前記燃料パイプとの接続部に向くように、傾斜している。この構成により、燃料パイプを特段長くすることなく、燃料パイプとスロットルボディとの干渉をより確実に回避することができる。
好ましくは、前記燃料パイプの少なくとも一部は、前記車両側面視において、前記スロットルボディの電装部品と重なる。この構成により、スロットルボディに設けられた各種センサなどの電装部品と燃料パイプとの干渉もより確実に防ぐことができる。特に、前述のように、燃料ポンプと燃料パイプとの接続部がスロットルボディを回避し、燃料タンクと燃料パイプとの接続部に向くように燃料ポンプが傾斜しているとき、スロットルボディに対して例えばスロットル開度センサが側方に張り出すものの、その燃料ポンプの傾斜により、燃料パイプのセンサへの干渉をより一層防ぐことができる。
好ましくは、前記エンジンの動力を伝達するクランクシャフトの一端に設けられ前記エンジンの動力によって発電をするジェネレータは、車幅方向で、前記メインフレームの一方側に配置されていて、前記車幅方向において前記ジェネレータが設けられている側と同じ側において、前記ジェネレータによって発電された電力を蓄えるバッテリと、前記バッテリと制御部との間に延びるワイヤーハーネスとが配置されていて、前記スロットルボディの前記電装部品は、前記車幅方向において、前記ジェネレータと同じ側に配置されている。この構成により、ワイヤーハーネスをより短くすることができる。よって、コスト低減が可能になる。
好ましくは、前記エアクリーナから前記エンジン本体に向けて延びる吸気管部材は、前記車幅方向において、前記メインフレームの前記下方延出部における前記ジェネレータと反対側を迂回するように設けられている。この構成により、センサなどの電装系の配置スペースをより好適に確保することができる。
好ましくは、前記燃料ポンプは、前記エンジンのシリンダーブロック、前記エンジンのクランクケース、前記スロットルボディ、及び、前記メインフレームに囲まれる領域に配置されている。この構成により、鞍乗型車両に強い衝撃があったときにおいても、燃料ポンプをその衝撃から好適に守ることができる。
好ましくは、前記燃料ポンプは、前記エンジン本体の後方に配置され、前記エンジン本体のシリンダーブロックの幅内に実質的に収まるように配置されている。この構成により、鞍乗型車両の前方から強い衝撃があったときにおいても、燃料ポンプをその衝撃から好適に守ることができる。
本発明の上記一態様によれば、上記構成を備えるので、鞍乗型車両において、燃料ポンプとスロットルボディとの相互干渉を防ぐことが可能になる。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両である自動二輪車の左側面図である。 図1の自動二輪車の右側面図である。 車体カバーの一部を取り外した状態の図2の自動二輪車の右側面図である。 燃料タンク、シート及びキャニスタなどを除いた図1の自動二輪車の一部を車体上側から見た上面図である。 車体カバーなどの一部を取り外した状態の図1の自動二輪車の一部の左側面図である。 ほぼ水平な仮想面で切断した図1の自動二輪車のエアクリーナ周辺を斜め上後方から見た図である。 図6の切断位置よりも車体下方側位置の水平な仮想面で切断した図1の自動二輪車のエアクリーナ周辺を車体上側から見た上面図である。 図7の切断位置よりも車体下方側位置の水平な仮想面で切断した図1の自動二輪車のエアクリーナ周辺を車体上側から見た上面図である。 図3に示す自動二輪車においてエアクリーナ周辺を車体右斜め前方から見た図である。 図9において、エアクリーナの2つのケース部のうちの外側のケース部を省いて示す図である。 図1の自動二輪車においてメインフレームよりも下方の部分を車体上側から見た上面図である。 図1の自動二輪車においてエンジン本体よりも後方の部分を車体前側から見た正面図である。 エアクリーナよりも上側の水平位置で切断した図1の自動二輪車のエアクリーナ周辺の上面図であり、燃料タンク及びシートを重ねて示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両である自動二輪車10を説明する。ここで、車体の上下前後左右は、自動二輪車10に乗車した運転者の目線に基づき規定されるものとする。
図1及び図2は本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両である自動二輪車10の全体像を概略的に示す。図1は自動二輪車10の左側面図であり、図2は自動二輪車10の右側面図である。図3は車体カバーの一部を取り外した状態の自動二輪車10の右側面図であり、図4は例えば燃料タンク、シート及びキャニスタを除いて自動二輪車10の一部を車体上側から見た上面図であり、図5は車体カバーの一部を取り外した状態の自動二輪車10の一部の左側面図である。図6はほぼ水平な仮想面で切断した自動二輪車10のエアクリーナ周辺を斜め上後方から見た図であり、図7は図6の切断位置よりも車体下方側位置の水平な仮想面で切断した自動二輪車10のエアクリーナ周辺を車体上側から見た上面図であり、図8は図7の切断位置よりも車体下方側位置の水平な仮想面で切断した自動二輪車10のエアクリーナ周辺を車体上側から見た上面図である。図9は図3に示す自動二輪車10においてエアクリーナ周辺を車体右斜め前方から見た図であり、図10は図9においてエアクリーナの2つのケース部のうちの外側のケース部を省いて示す図である。なお、「水平」な仮想面とは、車体上下方向に直交する平面である。
自動二輪車10は、車体フレーム12と、車体フレーム12に装着された車体カバー13とを備える。車体カバー13は、ヘッドパイプ14の後方で車体フレーム12に支持される燃料タンク15を覆い、燃料タンク15の後方のシート17に接続されるタンクカバー18と、タンクカバー18の下端から連続するサイドカバー19とを有する。なお、燃料タンク15に燃料は貯留される。自動二輪車10の運転にあたって運転者を含む乗員はシート17を跨ぐ。
ヘッドパイプ14には操向可能にフロントフォーク27が支持される。フロントフォーク27には車軸28回りで回転自在に前輪WFが支持される。フロントフォーク27の上端には操向ハンドル29が結合される。運転者は自動二輪車10の運転にあたって操向ハンドル29の左右端のグリップを握る。
車体フレーム12は、主に図2から図4に示すように、ヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14から後ろ下がりに延びて、湾曲域23aから下降し、後下端にピボットフレーム22を有するメインフレーム23と、メインフレーム23の下方の位置でヘッドパイプ14から下に延びるダウンフレーム24と、メインフレーム23の湾曲域23aから略水平方向に後方に延びて、下方からシート17を支持する左右のシートフレーム25と、シートフレーム25の下方でピボットフレーム22から後上がりに延びて後端で下方からシートフレーム25に結合される左右のリアフレーム26とを有する。ここでは、メインフレーム23はヘッドパイプ14からピボットフレーム22まで延びる1本のフレーム部材であり、より具体的には1本の中空管を有するが、これに限定されない。なお、メインフレーム23は例えばメインフレーム部材と称されてもよい。例えばダウンフレーム24、シートフレーム25及びリアフレーム26もそれぞれフレーム部材であるが、表記を簡単にするべくそれぞれ上記のように表記するが、それぞれダウンフレーム部材24、シートフレーム部材25及びリアフレーム部材26と称されてもよい。メインフレーム23は、湾曲域23aから車両前方側の部分である後方延出部23Rと、同湾曲域23aから車両後方側の部分である下方延出部23Lを有する。後方延出部23Rは、前述のように前輪WFを操向可能に支持するヘッドパイプ14から後方に延出する部分であり、下方延出部23Lは、後方延出部23Rの後端部から下方に延出する部分である。左右のシートフレーム25は1本の中空管であるメインフレーム23から左右に分岐する。個々のリアフレーム26は下方から個々に対応するシートフレーム25を支える。
車両の後方で車体フレーム12にはピボット31回りで上下に揺動自在にスイングアーム32が連結される。スイングアーム32の後端に車軸回りで回転自在に後輪WRが支持される。前輪WFと後輪WRとの間で車体フレーム12には燃料タンク15から供給される燃料を燃焼して動力を生成するエンジン34が搭載される。エンジン34の動力は不図示の伝動装置を経て後輪WRに伝達される。
エンジン34のエンジン本体34Bは、メインフレーム23の下方に配置されてメインフレーム23に連結される。エンジン本体34Bは、メインフレーム23の下方に配置されている。つまり、エンジン本体34Bは、メインフレーム23の後方延出部23Rの下方、かつ、メインフレーム23の下方延出部23Lの前方位置に配置されている。エンジン本体34Bは、回転軸線Rx回りで回転自在にクランクシャフト35を支持するクランクケース36に上方から結合されて、ダウンフレーム24に沿って起立するシリンダー軸線C上でピストン37の線形往復運動を案内するシリンダーを区画するシリンダーブロック38と、シリンダーブロック38に上方から結合されて、動弁機構を支持するシリンダーヘッド39と、シリンダーヘッド39の上端に結合されて、シリンダーヘッド39上の動弁機構を覆うヘッドカバー41とを備える。クランクケース36は、ダウンフレーム24及びメインフレーム23にそれぞれ連結され支持される。クランクケース36には、クランクシャフト35に連結されて規定の変速比でクランクシャフト35の動力を出力する変速機が収容される。変速機はクランクシャフト35の後方に配置される。
クランクケース36のうち、クランクシャフト35の一端の外面には、交流発電機(ACG)スタータつまりACGジェネレータ49を収容するカバー51が結合される。つまり、クランクケース36から外側に一方向に突出するクランクシャフト35の一端にはACGジェネレータ49が接続される。ACGジェネレータ49は、本発明におけるジェネレータに相当し、エンジン34の動力を伝達するクランクシャフト35の一端に設けられエンジン34の動力によって発電をする。このACGジェネレータ49により発電された電力は、図4に示すバッテリBに蓄えられる。バッテリBには、種々のワイヤーハーネスWHが接続されていて、例えば制御部であるECU(Engine Control Unit)50とワイヤーハーネスWHを介して接続される(図4及び図5参照)。ECU50は、コンピュータの構成を備え、プロセッサ(例えばCPU)と、メモリ(例えばROM及びRAM)とを有する。なお、図5に示す符号「F」はヒューズボックスであり、種々のワイヤーハーネスWHが接続されている。
図3に示されるように、エンジン34のエンジン本体34Bには、エンジン本体34Bに向けて混合気を供給する吸気装置74と、車両の後方に向けてエンジン本体34Bの排ガスを排出する排気装置75とが接続される。吸気装置74は、シリンダーヘッド39の後壁に結合されて、スロットルバルブの働きでシリンダーヘッド39の吸気ポートに流通する空気の流量を調整するスロットルボディ76と、メインフレーム23の後方でメインフレーム23に支持されて、コネクティングチューブ(吸気管部材)77でスロットルボディ76に接続され、エンジン34に供給される外気を浄化するエアクリーナ78とを備える。エアクリーナ78には、その上流側に延びる吸気ダクト79が接続される。スロットルボディ76と、エンジン本体34Bのシリンダーヘッド39との間のインレットパイプ39pに、シリンダーヘッド39の吸気ポートに臨んで燃料を噴射する燃料噴射装置80(図5参照)が差し込まれる。排気装置75は、シリンダーヘッド39の前壁に結合されて、その下流側部分に排ガスを浄化する触媒81aを有し、エンジン本体34Bの下方をくぐって後方に延びる排気管81と、排気管81の後端に接続されて、エンジン34の消音機能を有し、後輪WRの車軸の後方で大気に排ガスを放出するサイレンサーとを備える。
自動二輪車10は、メインフレーム23の下方に配置されて燃料タンク15及びエンジン本体34Bに接続された燃料ポンプ82(図5参照)を備える。燃料ポンプ82は、概ね車幅方向に延びる中心軸線を有する円柱形状のポンプ本体を有する。燃料ポンプ82は、メインフレーム23に上方から覆い被さってメインフレーム23に支持される燃料タンク15からエンジン本体34Bに向けて燃料を供給する。燃料ポンプ82は、クランクケース36の上方で燃料噴射装置80の下方に位置し、ポンプホルダーでメインフレーム23に締結される。燃料ポンプ82には、燃料噴射装置80に至る燃料供給パイプ83(図5において一部図示)が結合される。燃料ポンプ82は任意の圧力で燃料噴射装置80に向けて燃料を吐出する。燃料は燃料供給パイプ83を経て燃料噴射装置80に供給される。燃料ポンプ82は、シリンダーブロック38、クランクケース36、スロットルボディ76、及び、メインフレーム23で囲まれる領域に配置される。この領域で、燃料ポンプ82は、スロットルボディ76の下方に配置される。
燃料ポンプ82には燃料タンク15から延びるフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bが結合される。燃料の供給にあたって燃料ポンプ82はフィードパイプ84aから燃料タンク15の燃料を吸い込む。燃料ポンプ82は、リターンパイプ84bから燃料タンク15に余分な燃料を戻す。フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bはそれぞれ本発明における燃料パイプに相当する。
なお、図示しないが、自動二輪車10は、メインフレーム23よりも上方であって燃料タンク15の下方に、燃料タンク15に接続されて燃料タンク15から発生する燃料揮発ガスを蓄えるキャニスタを備える。シートフレーム25はキャニスタよりも低い位置で後方に延びる。燃料ポンプ82はスロットルボディ76及びコネクティングチューブ77よりも下方に配置される一方で、キャニスタはコネクティングチューブ77よりも上方に配置される。キャニスタは例えば特許文献2において開示された位置に設けられ得る。
上記構成を備える自動二輪車10は、車幅方向の一方側にエンジン34の吸気装置74を含む吸気系ISを概ね位置付ける配置構成、及び、ACGジェネレータ49及びバッテリBを含む電装系つまり電気系ESを車幅方向の他方側に概ね位置付ける配置構成を有する。より具体的には、自動二輪車10では、吸気系ISは車幅方向右側つまり車体右側に配置され、電気系ESは車幅方向左側つまり車体左側に配置される。ただし、これらの配置は、左右逆であってもよい。なお、自動二輪車10では、図3に示すように、エンジン34の排気装置75を含む排気系は吸気系ISと同じ側に概ね延びるが、吸気系ISと反対側に概ね延びることを排除するものではない。
図4の上面視(平面視)において、車体前後方向及び車体上下方向に延びかつ車幅方向に直交する車体中心面CFつまり、車体前後方向に延びかつ車幅方向に直交する車体中心線CLを示す。図4において、車体中心面CFつまり車体中心線CLはメインフレームの軸線に一致する。エアクリーナ78はシートフレーム25の下方に位置するとともにメインフレーム23の後方に位置している。このエアクリーナ78は図4から明らかなように車体中心線CLの右側に偏っていて、車幅方向で車体右側に偏って配置されている。一方、自動二輪車10においてエンジン34等の制御装置つまり制御部として機能するECU50はシートフレーム25の下方に位置し、シート17の下方に配置されている。これは一つには防犯上の理由による。ECU50には、ECU50によるエンジン34の作動の制御のため、スロットルボディ76に設けられたセンサ(例えばスロットルポジションセンサ)などの電装部品76Sなどが接続され、それらの配線を含むECU50に延びるワイヤーハーネスWHは、図4では車体中心線CLの左側にあり、エアクリーナ78とは車幅方向で反対側である車体左側に延びている。この車体左側には、車体カバー13を外した自動二輪車10の左側面の一部を示す図5に示すように、ACGジェネレータ49及びバッテリBが配置されている。
ここで、ACGジェネレータ49を含む電気系ESの配置構成について主に説明する。図4及び図5に示すように、自動二輪車10の車幅方向左側には、エンジン本体34Bの下方のクランクシャフト35の一端のACGジェネレータ49、ACGジェネレータ49によって発電された電力を蓄えるバッテリB、例えばバッテリBとECU50との間に延びるワイヤーハーネスWHとが配置されている。更に、この車幅方向左側には、スロットルボディ76において、スロットルボディ76に設けられた電装部品76Sも位置する。この配置構成に対応するため、図4に示すように、ECU50のワイヤーハーネスWHとの接続部は車幅方向左側に、より具体的には左前方側を向くように方向づけられている。この電気系ESの配置構成は、ワイヤーハーネスWHの長さを短くすることができるという利点を有する。なお、電装部品76Sは例えば各種センサ、IACVといったバルブ制御機構などであり、例えば吸入負圧センサ(Pbセンサ)、吸入空気温センサ(Taセンサ)、スロットルポジションセンサ(TPSセンサ)を挙げることができる。
次に、エンジン34の吸気系ISの配置構成について説明する。前述のように、吸気装置74は、シリンダーヘッド39の後壁にインレットパイプ39pを介して結合されるスロットルボディ76と、吸気管部材であるコネクティングチューブ77を介してスロットルボディ76に接続されエンジン本体34Bに供給される外気を浄化するエアクリーナ78とを備える。エアクリーナ78には、その上流側に延びる吸気ダクト79が接続される。図7から理解できるように、スロットルボディ76は車幅方向で略中央に位置付けられている。そこで、エンジン34の吸気系ISを車幅方向で右側に配置するため、スロットルボディ76とエアクリーナ78とを接続するコネクティングチューブ77は、メインフレーム23の下方延出部23Lの車幅方向外側を迂回するように、エンジン本体34Bからエアクリーナ78に向けて車幅方向外側に延びる。そして、このコネクティングチューブ77は、エアクリーナ78の内部に入り、車幅方向内側に延びる。このように、コネクティングチューブ77は、湾曲して形成されている。特に、コネクティングチューブ77は、車幅方向外側に位置してエアクリーナ78に挿入される張出部分77aと、張出部分77aよりも車幅方向内側に延びる張出部分77aの上流側部分77bとを有する。
ここで、車幅方向においてメインフレーム23のコネクティングチューブ77と同じ側に偏って配置されているエアクリーナ78について説明する。エアクリーナ78は、図6及び図9を見ると明らかなように、車幅方向への膨出を防ぐために、車幅方向の寸法が、上下方向の寸法よりも狭い薄型の箱状に形成されている。エアクリーナ78は、車幅方向で車体の内側に配置される内側筐体である第1ケース部86と、この第1ケース部86に対向する外側筐体である第2ケース部88と、これらのケース部86、88の間に延在するように設けられるフィルターエレメント(以下、単に「エレメント」と称し得る。)90とを備える。このうち、第1ケース部86には、コネクティングチューブ77の前述の張出部分77aが挿入されており、エアクリーナ78の第1ケース部86側の空間86sはコネクティングチューブ77に連通している。一方の第2ケース部88には、外気を取り込む吸気ダクト79が挿入される。第1ケース部86と第2ケース部88とを互いに機械的接続手段であるボルト等により接続することでエアクリーナ78の外枠は形成される。これにより、第1ケース部86と第2ケース部88との間に挟み込むように仕切り部89が設けられる。この仕切り部89の開口部には、エレメント90が配置される。したがって、エアクリーナ78内は、エレメント90を境に第1ケース部86側の空間つまり浄化室86sと第2ケース部88側の空間つまり未浄化室88sとに仕切られる。つまり、第2ケース部88側の空間88sに取り込まれた空気は、エレメント90を通過して第1ケース部86側の空間86sに移動し、その際に空気中の塵埃等の異物がエレメント90によって取り除かれる。
エアクリーナ78における第1ケース部86と第2ケース部88との割り面78fは、図4の上面視において略直線状であり、車体中心線CLに対して傾斜している。つまり、割り面78fは、車体前後方向及び車幅方向に対して傾斜している。より具体的には、割り面78fが車体前後方向及び車幅方向に対して傾斜していて、車体上下方向に略平行に延びるように、エアクリーナ78は配置されている。割り面78fは、車体外側の前方位置から車体内側の後方位置に延びるように傾斜している。前述の仕切り部89は第1ケース部86と第2ケース部88との割り面78fに沿って延びているので、エアクリーナ78は、割り面78fにエレメント90を有する。第1ケース部86と第2ケース部88とはそれぞれ略直方体形状のエアクリーナ78の内部空間を形成するようにその対角線に沿った半割体として構成されている。したがって、エアクリーナ78は、エレメント90に対向する方向に、つまり、エレメント90に直交する向きに広がるように構成されている。よって、前述のように、湾曲して形成されているコネクティングチューブ77のエアクリーナ78の内部に位置する上流側部分77bは、割り面78fに沿ってつまりエレメント90に沿って延びている。
エアクリーナ78は、図6及び図7に示すように、メインフレーム23の下方延出部23Lの後ろ側に支えられるように位置付けられている。そして、自動二輪車10のスペースを効率よく活用するために、エアクリーナ78の第1ケース部86は、下方延出部23L側に拡張し、下方延出部23Lを避けるように凹部86rを有する。なお、凹部86rは、エアクリーナ78の第1ケース部86の車体前側の外壁面に形成されている。
このように配置されたエアクリーナ78では、図7及び図8に示すように、車体前後方向でエレメント90の中ほどまでコネクティングチューブ77の上流側部分77bは延びる。つまり、エアクリーナ78のエレメント90を通過した空気の一部は、第1ケース部86内で車体前方側から後方側に流れてコネクティングチューブ77に入り得る。コネクティングチューブ77へのエアクリーナ78内での空気の流れをより良好にするように、エアクリーナ78は第1ケース部86内に吸気ガイド部92を有する。ここでは、図10に示すように、吸気ガイド部92は第1ケース部86とは別体で作製された部材であり、機械的接続手段であるボルトにより第1ケース部86内に取り付けられているが、第1ケース部86内に当初から一体に設けられてもよい。吸気ガイド部92は、コネクティングチューブ77の上流端開口部77cに対向して配置された凹状面92rを有する。ここでは、図7、図8及び図10に示すように、吸気ガイド部92は浅いカップ状に形成されていて、カップ状の凹状面92rを有する。なお、凹状面92rは、カップ状であることに限定されず、上流端開口部77cへの空気の流れをガイドするように形付けられるとよい。
このようにエアクリーナ78内に位置付けられているコネクティングチューブ77の上流端開口部77cがある上流端77dには二重管部が形成されている。二重管部により、その二重管部の内の内側の開口部が上流端開口部77cであり、その外周側に環状の溝部77eが形成される。
一方、エアクリーナ78の第2ケース部88には、前述のように吸気ダクト79が挿入されている。管部材である吸気ダクト79の第2ケース部88への挿入位置は、コネクティングチューブ77の第1ケース部86への挿入位置よりも車幅方向で外側である(図6から図8参照)。この吸気ダクト79は略弧状に湾曲し、その吸気ダクト79の上流端79aは車幅方向外側に向いて延びている。吸気ダクト79の下流端79bは、コネクティングチューブ77の上流端77dと同じく、二重管部を有し、同様に吸気ダクト79の上流端79aも二重管部を有する(図6から図10参照)。
ところで、前述のように、自動二輪車10は、電気系ESと吸気系ISとを車幅方向で概して別々に配置する構成を備え、それ故に上記構成を備える。そして、自動二輪車10では、側面視でメインフレーム23及びエンジン本体34Bで囲まれる位置に、燃料ポンプ82とスロットルボディ76とが配置され、燃料ポンプ82はスロットルボディ76の下方に配置される。ここで、燃料ポンプ82には種々のパイプ84a、84bがつながるため、燃料ポンプ82とスロットルボディ76との相互干渉を防ぐ更なる配置構成を、自動二輪車10は備える。この配置構成を更に以下で説明する。
ここで、図11に車体フレーム12より下方かつスロットルボディ76周囲の車両上面視を示し、図12にスロットルボディ76及び燃料タンク82周囲の車両前面視を示し、図13にエアクリーナ78よりも上側の水平位置で切断した自動二輪車10のエアクリーナ78周辺の上面視を示す。なお、図13では、燃料タンク15及びシート17を破線で重ねて示す。これら図11から図13とともに、図5の車両側面視を参照する。
図5及び図12に示すように、燃料ポンプ82はスロットルボディ76の下方に配置されている。そして、燃料ポンプ82から、スロットルボディ76の上側の燃料タンク15に延びる燃料パイプつまりフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは、図5の車両側面視において、スロットルボディ76と重なる。そして、特に、パイプ84a、84bは、車両側面視において、スロットルボディ76の車幅方向左側の端部に設けられた電装部品76Sと重なる。図5の車両側面視において、パイプ84a、84bの少なくとも一部は、その電装部品76Sと重なるとよい。なお、車両側面視において、パイプ84a、84bがスロットルボディ76と重なるとは、パイプ84a、84bがスロットルボディ76の車幅方向の一方側ここでは左側にまさに延びていることを意味する。同様に、車両側面視においてパイプ84a、84bがスロットルボディ76に設けられた電装部品76Sと重なるとは、パイプ84a、84bが電装部品76Sの車幅方向の一方側ここでは左側にまさに延びていることを意味する。
図11から図13に示すように、燃料ポンプ82の第1端部82a側にフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは接続されている。そして、図12に示すように、燃料ポンプ82のフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bが接続される第1端部82aが燃料ポンプ82の第1端部82aの反対側の第2端部82bよりも車体上下方向D1において下方に位置するように、燃料ポンプ82は傾いて配置されている。なお、燃料ポンプ82は概して車幅方向に延び、その第1端部82aはここでは電気系ESが配置された車幅方向左側に位置し、その第2端部82bはここでは吸気系ISが配置された車幅方向右側に位置する。
更に、図12及び図13から明らかなように、車幅方向つまり左右方向において、燃料ポンプ82の第1端部82aがある側と同じ側つまりここでは車幅方向左側に、燃料タンク15におけるフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bとの接続部15Cが設けられている。つまり、車幅方向において、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは概ね上下に延びていて、燃料ポンプ82の左側の第1端部82aの接続部82cと、燃料タンク15の左側の接続部15Cとをつなぐ。また、図5及び図13から明らかなように、燃料タンク15の接続部15Cは燃料ポンプ82よりも車両前方側に位置する。更に、図12及び図13から明らかなように、燃料ポンプ82の第1端部82aよりも燃料タンク15の接続部15Cは車幅方向で外側つまりここでは左側に位置する。それ故、燃料ポンプ82は、燃料ポンプ82とパイプ84a、84bとの接続部82cがスロットルボディ76を回避し、燃料タンク15とパイプ84a、84bとの接続部15Cに向くように傾斜している。つまり、燃料ポンプ82は、燃料ポンプ82におけるパイプ84a、84bとの接続部82cが車幅方向外側かつ上前側を向くように燃料ポンプ82の軸方向及びその円周方向において傾斜していて、燃料タンク15におけるパイプ84a、84bとの接続部15Cはその燃料ポンプ82の傾きに応じた位置に設けられている。これは、図11から明らかなように、燃料ポンプ82は、エンジン本体34Bの後方に配置され、エンジン本体34Bのシリンダーブロック38の幅内に実質的に収まるように配置されていて、ポンプ82の車幅方向の幅が燃料タンク15の幅よりも短いことも背景にある。
上記構成を備える自動二輪車10の作用効果について以下説明する。
自動二輪車10は、前輪を操向可能に支持するヘッドパイプ14から後方に延出する後方延出部23R、及び、後方延出部23Rの後端部から下方に延出する下方延出部23Lを有するメインフレーム23を有する。そして、燃料タンク15が上方から覆い被さってそれを支持するメインフレーム23の下方にエンジンのエンジン本体が配置される。更に、メインフレーム23の下方に、燃料タンク15及びエンジン本体34Bに接続され、燃料タンク15からエンジン本体34Bに向けて燃料を供給する燃料ポンプ82は配置されている。また、スロットルボディ76は、エンジン本体34Bと、メインフレーム23の後方に配置されたエアクリーナ78との間に設けられている。その上で、燃料ポンプ82はスロットルボディ76の下方に配置されており、燃料ポンプ82から燃料タンク15に延びるフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは、図5の車両側面視において、スロットルボディ76と重なる。したがって、スロットルボディ76の下方で、スロットルボディ76に近接して燃料ポンプ82を相互干渉せずに配置することができる。よって、燃料ポンプ82とスロットルボディ76とのレイアウトをコンパクトにでき、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bを短くすることができる。
また、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは、燃料ポンプ82の第1端部82a側に接続されている。そして、燃料ポンプ82のパイプ84a、84bが接続される第1端部82aが燃料ポンプ82の第1端部82aの反対側の第2端部82bよりも車体上下方向において下方に位置するように、燃料ポンプ82は傾いて配置されている。この燃料ポンプ82を傾いて配置する構成により、パイプ84a、84bとスロットルボディ76との干渉をより確実に回避することができる。
更に、車幅方向において、燃料ポンプ82の第1端部82aがある側と同じ側に、燃料タンク15とパイプ84a、84bとの接続部15Cが設けられており、燃料ポンプ82は、燃料ポンプ82とパイプ84a、84bとの接続部がスロットルボディ76を回避し、燃料タンク15とパイプ84a、84bとの接続部に向くように、傾斜している。この構成により、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bを特段長くすることなく、パイプ84a、84bとスロットルボディ76との干渉をより確実に回避することができる。
更に、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは、車両側面視において、スロットルボディ76の電装部品76Sと重なる。この構成により、スロットルボディ76に設けられた電装部品76Sとパイプ84a、84bとの干渉もより確実に防ぐことができる。特に、前述のように、燃料ポンプ82とパイプ84a、84bとの接続部がスロットルボディ76を回避し、燃料タンク15とパイプ84a、84bとの接続部に向くように燃料ポンプ82が傾斜していることで、スロットルボディに対して例えばスロットル開度センサが側方に張り出すものの、その燃料ポンプ82の傾斜により、パイプ84a、84bのセンサ等への干渉をより一層防ぐことができる。
また、エンジン34の動力を伝達するクランクシャフト35の一端に設けられエンジンの動力によって発電をするジェネレータ49は、車幅方向で、メインフレーム23の一方側に配置されていて、車幅方向においてジェネレータ49が設けられている側と同じ側において、ジェネレータ49によって発電された電力を蓄えるバッテリBと、バッテリBと制御部であるECU50との間に延びるワイヤーハーネスWHとが配置されている。更にスロットルボディ76の電装部品76Sは、車幅方向において、ジェネレータ49と同じ側に配置されている。この構成により、ワイヤーハーネスWHをより短くすることができる。
更に、エアクリーナ78からエンジン本体34Bに向けて延びるコネクティングチューブ77は車幅方向において、メインフレーム23の下方延出部23Lにおけるジェネレータ49と反対側を迂回するように設けられている。この構成により、センサなどの電装系つまり電装部品76Sの配置スペースをより好適に確保することができる。
なお、燃料ポンプ82は、エンジン34のシリンダーブロック38、エンジン34のクランクケース36、スロットルボディ76、及び、メインフレーム23に囲まれる領域に配置されている。この構成により、自動二輪車10に強い衝撃があったときにおいても、燃料ポンプ82をその衝撃から好適に守ることができる。特に、燃料ポンプ82は、エンジン本体34Bの後方に配置され、エンジン本体34Bのシリンダーブロック38の幅内に実質的に収まるように配置されているので、自動二輪車10の前方から強い衝撃があったときにおいても、燃料ポンプ82をその衝撃から好適に守ることができる。
更に、自動二輪車10では、エアクリーナ78はメインフレーム23の下方延出部23Lの後方に概ね配置される。そのエアクリーナ78からは、エンジン本体34Bに向けて吸気管部材であるコネクティングチューブ77が延びる。コネクティングチューブ77は、メインフレーム23の車幅方向で両側のうちの一方側、ここでは右側を通過するように湾曲して形成される。したがって、コネクティングチューブ77がただ単にまっすぐに形成されるときに比べて、そのコネクティングチューブ77の長さを長くすることができる。そして、エアクリーナ78において、浄化室86sを形成する第1ケース部86と、エレメント90を介して浄化室86sとつながる未浄化室88sを形成する第2ケース部88との割り面78fは、車体前後方向及び車幅方向に対して傾斜している。したがって、メインフレーム23の下方延出部23Lの後方の限られたスペースにおいても、エアクリーナ78内の容積を最大限大きくすることができる。
また、エアクリーナ78は、車幅方向においてメインフレーム23のコネクティングチューブ77と同じ側つまり右側に偏って配置されていて、エアクリーナ78よりも車体後方側の吸気ダクト79につながる。これにより、例えば特許文献1のエアクリーナに比べて、エアクリーナ78の車両前後方向の長さを長くでき、エアクリーナ78内の容積をより大きくすることができる。
また、前述のようにエアクリーナ78は、車体前後方向及び前記車幅方向に対して傾斜して配置されるエレメント90に対向する方向に広がるように構成されている。この構成により、メインフレーム23の下方延出部23Lの後方の限られたスペースにおいても、割り面78fの範囲内でエアクリーナ78の容積をより大きくすることができる。
そして、コネクティングチューブ77は、コネクティングチューブ77のうちで車幅方向外側に位置して第1ケース部86に挿入される張出部分77aと、張出部分77aよりも車幅方向内側に延びる張出部分77aの上流側部分77bとを有する。この構成により、コネクティングチューブ77が挿入される位置までエアクリーナ78の第1ケース部86を車幅方向に拡げることができ、よってエアクリーナ78内の容積をより大きくすることができる。そして更に、上流側部分77bは、エアクリーナ78内でエレメント90に沿って延びているので、コネクティングチューブ77の長さをより長くすることができる。
更に、エアクリーナ78の第1ケース部86は、下方延出部23Lを避けるように凹部86rを有する。この構成により、メインフレームの下方延出部23L後方の限られたスペースにおいても、第1ケース部86に形成される浄化室86sの容量をより大きくすることができる。これにより、エアクリーナ78内の容積をより大きくすることができる。
また、エアクリーナ78は、コネクティングチューブ77の上流端開口部77cに対向して配置された凹状面92rを有する吸気ガイド部92を第1ケース部86内に有する。この構成により、コネクティングチューブ77への吸気の吸い込みをより容易に生じさせることができ、よって吸気効率を向上させることができる。
更に、エアクリーナ78は、上記構成を有し、第1ケース部86と第2ケース部88とを備える。特に割り面78fが上述のように傾斜していて、第2ケース部88が第1ケース部86よりも車幅方向外側に配置されている。したがって、特許文献1のエアクリーナに比べて、エアクリーナ78のメンテナンスが容易になる。そして、エアクリーナ78は、その割り面78fにエレメント90を有するので、エレメント90の配置又は交換をより容易に行うことが可能になる。
また、コネクティングチューブ77の上流端77dには二重管部が形成されている。二重管部によって吸気を整流することができるので、コネクティングチューブ77からの吸気効率を向上させることができる。そして、吸気ダクト79の上流端79aは車幅方向外側に向いて延び、吸気ダクト79の下流端79bは二重管部を有する。この構成により、車体側方を流れる走行風を効率的に吸気でき、かつ、二重管部によって吸気を整流することができるので、コネクティングチューブ77からの吸気効率を向上させることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されない。本願の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、種々の置換、変更が可能である。
例えば、上記自動二輪車10では、燃料ポンプ82から燃料タンク15に延びるフィードパイプ84a及びリターンパイプ84bは、図5の車両側面視において、スロットルボディ76と重なった。しかし、これに限定されず、フィードパイプ84a及びリターンパイプ84bの少なくとも一部が、図5の車両側面視において、スロットルボディ76と重なったり、その電装部品76Sと重なったりするとよい。
10…自動二輪車(鞍乗型車両)、12…車体フレーム、14…ヘッドパイプ
15…燃料タンク、17…シート、23…メインフレーム
23R…後方延出部、23L…下方延出部、34…エンジン、34B…エンジン本体
35…クランクシャフト、38…シリンダーブロック、49…ジェネレータ
76…スロットルボディ、77…コネクティングチューブ(吸気管部材)
78…エアクリーナ、78f…割り面、82…燃料ポンプ、84a…フィードパイプ
84b…リターンパイプ、86…第1ケース部、88…第2ケース部
90…エレメント、92…吸気ガイド部、92r…凹状面

Claims (10)

  1. 前輪(WF)を操向可能に支持するヘッドパイプ(14)から後方に延出する後方延出部(23R)、及び、前記後方延出部(23R)の後端部から下方に延出する下方延出部(23L)を有するメインフレーム(23)と、
    前記メインフレーム(23)に上方から覆い被さって前記メインフレーム(23)に支持され、燃料を貯留する燃料タンク(15)と、
    前記メインフレーム(23)の下方に配置されたエンジン(34)のエンジン本体(34B)と、
    前記メインフレーム(23)の下方に配置されて前記燃料タンク(15)及び前記エンジン本体(34B)に接続され、前記燃料タンク(15)から前記エンジン本体(34B)に向けて前記燃料を供給する燃料ポンプ(82)と、
    前記エンジン本体(34B)と、前記メインフレーム(23)の後方に配置されたエアクリーナ(78)との間に設けられたスロットルボディ(76)と
    を備え、
    前記燃料ポンプ(82)は前記スロットルボディ(76)の下方に配置されており、前記燃料ポンプ(82)から前記燃料タンク(15)に延びる燃料パイプ(84a、84b)の少なくとも一部は、車両側面視において、前記スロットルボディ(76)と重なり、
    前記燃料パイプ(84a、84b)は、前記燃料ポンプ(82)の第1端部(82a)側に接続されており、
    前記燃料ポンプ(82)の前記燃料パイプ(84a、84b)が接続される前記第1端部(82a)が前記燃料ポンプ(82)の前記第1端部(82a)の反対側の第2端部(82b)よりも車体上下方向において下方に位置するように、前記燃料ポンプ(82)は傾いて配置され、
    前記燃料ポンプ(82)の前記第1端部(82a)側と前記スロットルボディ(76)とは間隔をあけている
    ことを特徴とする鞍乗型車両(10)。
  2. 車幅方向において、前記燃料ポンプ(82)の前記第1端部(82a)がある側と同じ側に、前記燃料タンク(15)と前記燃料パイプ(84a、84b)との接続部(15C)が設けられており、
    前記燃料ポンプ(82)は、前記燃料ポンプ(82)と前記燃料パイプ(84a、84b)との接続部が前記スロットルボディ(76)を回避し、前記燃料タンク(15)と前記燃料パイプ(84a、84b)との接続部に向くように、傾斜している
    ことを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両(10)。
  3. 前記燃料パイプ(84a、84b)の少なくとも一部は、前記車両側面視において、前記スロットルボディ(76)の電装部品(76S)と重なる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両(10)。
  4. 前記エンジン(34)の動力を伝達するクランクシャフト(35)の一端に設けられ前記エンジン(34)の動力によって発電をするジェネレータ(49)は、車幅方向で、前記メインフレーム(23)の一方側に配置されていて、
    前記車幅方向において前記ジェネレータ(49)が設けられている側と同じ側において、前記ジェネレータ(49)によって発電された電力を蓄えるバッテリ(B)と、前記バッテリ(B)と制御部(50)との間に延びるワイヤーハーネス(WH)とが配置されていて、
    前記スロットルボディ(76)の前記電装部品(76S)は、前記車幅方向において、前記ジェネレータ(49)と同じ側に配置されている
    ことを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両(10)。
  5. 前記エアクリーナ(78)から前記エンジン本体(34B)に向けて延びる吸気管部材(77)は、前記車幅方向において、前記メインフレーム(23)の前記下方延出部(23L)における前記ジェネレータ(49)と反対側を迂回するように設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両(10)。
  6. 前記燃料ポンプ(82)は、前記エンジン(34)のシリンダーブロック(38)、前記エンジン(34)のクランクケース(36)、前記スロットルボディ(76)、及び、前記メインフレーム(23)に囲まれる領域に配置されている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の鞍乗型車両(10)。
  7. 前記燃料ポンプ(82)は、前記エンジン本体(34B)の後方に配置され、前記エンジン本体(34B)のシリンダーブロック(38)の幅内に実質的に収まるように配置されている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の鞍乗型車両(10)。
  8. スロットルボディ(76)の電装部品(76S)は、前記スロットルボディ(76)と前記燃料パイプ(84a、84b)との間に配置されている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(10)。
  9. 前記燃料ポンプ(82)は車幅方向に延び、
    前記燃料ポンプ(82)の前記第1端部(82a)は前記車幅方向において前記スロットルボディ(76)の外側に位置している
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(10)。
  10. 前記燃料ポンプ(82)は車幅方向に延び、前記第1端部(82a)は電気系(ES)が配置された側に位置し、前記第2端部(82b)は吸気系が配置された側に位置する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(10)。
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