JP2014046849A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体フレームのメインフレームの下方で前後方向に延びて、その後端がメインフレームの後部側に接続される補強パイプに、シリンダ部29を懸架するシリンダハンガ34が取り付けられ、シリンダハンガ34に、燃料ポンプブラケット50が取り付けられ、燃料ポンプ47が、シリンダ部29の後方であって、クランクケース28の上方の位置で、燃料ポンプブラケット50に支持される。
【選択図】図4
Description
また、燃料ポンプブラケットが直接的に車体フレームに取り付けられるので、車体フレームから該ブラケットを介して燃料ポンプへ伝わる振動が比較的大きくなり易い構造であり、燃料ポンプへ伝わる振動を抑制することが望まれる。しかしながら、この従来の構造において、燃料ポンプへ伝わる振動を抑制するために燃料ポンプブラケットに別途部材を追加する等した場合には、該ブラケットが複雑になり、さらに、燃料ポンプブラケットの取り付けに対する部品点数や加工工数が増加してしまう。
第3の発明は、上記第2の発明において、前記燃料ポンプブラケット(50)が、前記シリンダハンガ(34)に直接又は間接的に取り付けられる第1取付け部(52)と、前記クランクケースハンガ(35)に直接又は間接的に取り付けられる第2取付け部(54)と、前記第1取付け部(52)及び前記第2取付け部(54)の間に位置し、前記燃料ポンプ(47)をその内側に取り付ける環状部(55)と、を有することを特徴とする。
第8の発明は、上記第1〜第7のいずれかの発明において、キャニスタ(70)が、左右の前記センタフレーム(8L,8R)間を連結するクロスパイプ(8C)に取付けられたキャニスタステー(71)に取り付けられ、側面視で、前記燃料ポンプ(47)は、前記センタフレーム(8L,8R)よりも前方に配置され、前記キャニスタ(70)は、前記センタフレーム(8L,8R)よりも後方、かつ該センタフレーム(8L,8R)よりも後方で上下方向に沿って配置されるクッション(84)よりも前方に配置されることを特徴とする。
第9の発明は、上記第1〜第8のいずれかの発明において、前記シリンダ部(29)の後部に、上方に延びて、前記シリンダハンガ(34)に連結されるハンガボス(36)が形成され、前記ハンガボス(36)の後斜め下方に、前記燃料ポンプ(47)が配置され、前記燃料ポンプ(47)に接続される燃料パイプ(48,49)は、前記ハンガボス(36)の後方に配置されることを特徴とする。
上記第2の発明によれば、シリンダハンガとクランクケースハンガに燃料ポンプブラケットを渡して取り付けることで、燃料ポンプブラケットに対する応力集中を抑制できる。
上記第3の発明によれば、断面積を比較的確保し易くなるため、燃料ポンプブラケットの支持剛性を高めることができる。また、環状部によって燃料ポンプを外力から保護できる。さらに、単なる板状のもの等で支持する場合に比べ、環状部内に燃料ポンプを支持することで燃料ポンプへの振動の伝達を抑制し易くすることができる。
上記第4の発明によれば、弾性部材を介在させることで、燃料ポンプの保護効果を高めることができるとともに、燃料ポンプへの振動の伝達の抑制効果を高めることができる。
上記第5の発明によれば、ブラケットの取付け部を車幅方向及び車両前後方向でオフセットさせることで、振動吸収のための柔軟性を確保しつつ、取付け剛性も確保し易くすることができる。
上記第6の発明によれば、第1取付け部又は第1中間ブラケット部材、及び第2取付け部又は第2中間ブラケット部材がそれぞれ、側面視で、燃料ポンプ及びその燃料配管の側方投影面と重ならない位置で、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに締結されるので、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに対する燃料ポンプブラケットの締結を解除する際、又は各ハンガに燃料ポンプブラケットを締結する際に、燃料ポンプが作業に支障をきたさない位置にあるので、締結解除作業及び締結作業を容易に行うことができる。
また、第1中間ブラケット部材及び第2中間ブラケット部材を介して第1取付け部及び第2取付け部を、各ハンガに締結する場合には、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに対する各中間ブラケット部材の締結を解除することで、燃料ポンプブラケットを取り外すことができる構造となるので、第1取付け部及び第2取付け部の形状及び位置によらず、燃料ポンプブラケットを取り外し可能なことから、燃料ポンプブラケットの形状自由度を向上できる。
上記第7の発明によれば、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに対する各中間ブラケット部材の締結を解除することで、燃料ポンプブラケットを取り外すことができる構造とし、燃料ポンプブラケットの各中間ブラケット部材との接続位置によらず、燃料ポンプブラケットを取り外し可能なことから、燃料ポンプブラケットの形状自由度を向上できる。また、1中間ブラケット部材及び第2中間ブラケット部材がそれぞれ、側面視で、燃料ポンプ及びその燃料配管の側方投影面と重ならない位置で、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに締結されるので、シリンダハンガ及びクランクケースハンガに対する各取付け部の締結を解除する際に、燃料ポンプが邪魔にならず、締結解除作業及び締結作業を容易に行うことができる。
上記第8の発明によれば、燃料ポンプ及びキャニスタそれぞれの容量を確保しつつ、これらをコンパクトに配置できる。
上記第9の発明によれば、燃料パイプの接続スペースを確保し、かつ燃料パイプと燃料ポンプとの接続部分を保護できる。
図3を参照し、左右のセンタフレーム8L、8Rにおけるメインフレーム4の後部4Bから下方に延びる部位の上部の間は、クロスパイプ8Cによって連結され、このクロスパイプ8Cの車幅方向中央からやや左方にオフセットした位置には、ハンガ支持ブラケット8Sが溶着されている。上記後側クランクケースハンガ35は、ハンガ支持ブラケット8Sに固定されるようになっている。
詳しくは、ハンガ支持ブラケット8Sには上下一対のボルト挿通孔8S1,8S2が形成され、図4に示すように、本実施形態では、後側クランクケースハンガ35が、3つのボルト挿通孔35Aが形成された板体であり、3つのボルト挿通孔35Aのうちの2つを、ボルト挿通孔8S1,8S2に重ねた状態で、ボルト35Bを挿通され、このボルト35Bが図示しないナットに螺合されることで、ハンガ支持ブラケット8Sに後側クランクケースハンガ35が締結されている。そして、後側クランクケースハンガ35は、3つのボルト挿通孔35Aのうちの残りの1つがハンガ支持ブラケット8Sよりも下方に位置するように、ハンガ支持ブラケット8Sに締結されている。
また、図4を参照し、後側クランクケースハンガ35は、クランクケースカバー28Aの後側上部の内側に、後側クランクケースハンガ35におけるハンガ支持ブラケット8Sよりも下方に位置するボルト挿通孔35Aが位置する状態で、このボルト挿通孔35Aに挿通されたボルト37Aが、クランクケース28の左側面における後側上部に締結されることで、クランクケース28の後側上部を支持している。
また、シリンダハンガ34は、シリンダヘッド31の上部後面から後上方に延びるように、シリンダヘッド31に一体に形成されたハンガボス36の上部側面に、シリンダハンガ34の下部に挿通させたボルト37Bを車幅方向外側から締結することで、ハンガボス36を介してシリンダ部29を支持している。
また、第1中間ブラケット部材51は、ボルト挿通孔51Aが形成される前部側を、シリンダハンガ34の側方に配置して、ハンガボス36の締結のためにシリンダハンガ34に挿通される上記ボルト37Bをボルト挿通孔51Aに挿通され、シリンダハンガ34とともにハンガボス36に締結されている。ここで、第1取付け部52は、第1中間ブラケット部材51を介して、シリンダハンガ34に取付けられる状態となる。また、第1中間ブラケット部材51には、シリンダハンガ34の前面に当接して、ボルト37Bを中心とした自身の回転を規制する回り止め部51Cが一体に形成されている。
そして、環状部55内に燃料ポンプ47が配置され、これら係止孔64A,65Aに係止片61,62を嵌入することで、燃料ポンプブラケット50が、燃料ポンプ47を支持するようになっている。ここで、上記フック部61A,62Aは、ステー部64,65における係止孔64A,65Aの周縁部に引っ掛り、燃料ポンプ47の抜けを防止する。
また、燃料ポンプ47は、ハンガボス36の後斜め下方に配置され、燃料ポンプ47に接続されるインレットパイプ燃料配管(インレットパイプ48及びアウトレットパイプ49)は、ハンガボス36の後方に配置され、上下方向に延びている。
また、本実施形態では、シリンダハンガ34と後側クランクケースハンガ35に燃料ポンプブラケット50を渡して取り付けることで、燃料ポンプブラケット50に対する応力集中を抑制できる。
この場合、断面積を比較的確保し易くなるため、燃料ポンプブラケット50の支持剛性を高めることができる。また、環状部55によって燃料ポンプ47を外力から保護できる。さらに、単なる板状のもの等で支持する場合に比べ、環状部55内に燃料ポンプ47を支持することで車体フレーム2から燃料ポンプ47への振動の伝達を抑制し易くすることができる。
この場合、弾性部材63を介在させることで、燃料ポンプ47の保護効果を高めることができるとともに、燃料ポンプ47への振動の伝達の抑制効果を高めることができる。
この場合、シリンダハンガ34に対する第1中間ブラケット部材41の締結を解除する際、又はシリンダハンガ34に第1中間ブラケット部材51を締結する際に、燃料ポンプ47が邪魔にならず、締結解除作業及び締結作業を容易に行うことができる。なお、本実施形態では、第2取付け部材54は、燃料ポンプブラケット50の側方投影面と重なっているが、この第2取付け部材54を下方に延ばすとともに、後側クランクケースハンガ35の腕部59を短くして、燃料ポンプ47の側方投影面と重ならない位置で、第2取付け部材54を後側クランクケースハンガ35に締結させるようにしてもよい。また、第2取付け部材54と後側クランクケースハンガ35との間に、第2中間ブラケット部材を介在させ、第2中間ブラケット部材と後側クランクケースハンガ35とを、燃料ポンプブ47の側方投影面と重ならない位置で連結させるようにしてもよい。さらに、第1取付け部51を直接的にシリンダハンガ34に締結してもよく、この場合に、第1取付け部51とシリンダハンガ34とを、燃料ポンプ47の側方投影面と重ならない位置で連結させるようにしてもよい。
具体的には、変形例として、図7に示す燃料ポンプブラケット100のようなものでもよい。なお、この変形例で上記実施形態と共通する構成要素は同一符号で示す。
この燃料ポンプブラケット100は、シリンダハンガ34にボルト101によって直接的に取り付けられて下方に延びるアーム部102と、断面コ字状に形成され、アーム部102の下端に接続されて両端部を左方に延ばす支持部103と、を有している。支持部103は、その左方に延ばした係止片に対応する両端部で、燃料ポンプ47を、この燃料ポンプ47の外周に設けられた弾性部材63’を介して支持する。
弾性部材63’は、その外周面における該弾性部材63’の径方向でその軸線を挟んで対向する位置に一対のステー部64’,65’が突出するように形成され、これらステー部64’,65’にはそれぞれ、燃料ポンプ47の軸方向に直交する方向に沿って、これらステー部64’,65’を貫通する係止孔64A’,65A’が形成されている。そして、燃料ポンプブラケット100は、支持部103の両端部をそれぞれ、係止孔64A’,65A’に嵌入して、燃料ポンプ47を支持する。
2 車体フレーム
3 ヘッドパイプ
4 メインフレーム
5L,5R シートレール
8L,8R センタフレーム
8C クロスパイプ
9L,9R リヤフレーム
10 補強パイプ
13 燃料タンク
25 内燃機関
28 クランクケース
29 シリンダ部
34 シリンダハンガ
35 後側クランクケースハンガ(クランクケースハンガ)
42 インジェクタ(燃料噴射装置)
47 燃料ポンプ
48 インレットパイプ(燃料配管)
49 アウトレットパイプ(燃料配管)
50,100 燃料ポンプブラケット
51 第1中間ブラケット部材
52 第1取付け部
54 第2取付け部
55 環状部
61,62 係止片
63 弾性部材
64A,64A’ 係止孔
65A,65A’ 係止孔
70 キャニスタ
71 キャニスタステー
84 リヤクッション(クッション)
Claims (9)
- ヘッドパイプ(3)と、該ヘッドパイプ(3)から後方へ延びるメインフレーム(4)と、前記メインフレーム(4)の後部から後方に延びる左右一対のシートレール(5L,5R)と、前記メインフレーム(4)の後部から下方に延びる左右一対のセンタフレーム(8L,8R)と、前記センタフレーム(8L,8R)から後斜め上方に延び、前記シートレール(5L,5R)に接続する左右一対のリヤフレーム(9L,9R)と、前記メインフレーム(4)の下方で前後方向に延びて、その後端が前記メインフレーム(4)の後部側に接続される補強パイプ(10)と、を備える車体フレーム(2)と、
前記メインフレーム(4)の下方に配置される内燃機関(25)と、
前記メインフレーム(4)の上部に支持される燃料タンク(13)と、
前記内燃機関(25)の吸気系に燃料を噴射する燃料噴射装置(42)と、
前記燃料噴射装置(42)に、前記燃料タンク(13)に貯留された燃料を供給する燃料ポンプ(47)と、を備える鞍乗型車両において、
前記内燃機関(25)は、クランクケース(28)と、該クランクケース(28)の前部から上方に立ち上がるシリンダ部(29)と、を備え、
前記補強パイプ(10)に、前記シリンダ部(29)を懸架するシリンダハンガ(34)が取り付けられ、
前記シリンダハンガ(34)に、前記燃料ポンプ(47)を支持するための燃料ポンプブラケット(50)が取り付けられ、
前記燃料ポンプ(47)が、前記シリンダ部(29)の後方であって、前記クランクケース(28)の上方の位置で、前記燃料ポンプブラケット(50)に支持されることを特徴とする鞍乗型車両。 - 左右の前記センタフレーム(8L,8R)の上部の間が、クロスパイプ(8C)によって連結され、該クロスパイプ(8C)に、前記クランクケース(28)の後部を懸架するクランクケースハンガ(35)が取り付けられ、
前記シリンダハンガ(34)と前記クランクケースハンガ(35)との間に、前記燃料ポンプブラケット(50)が渡して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 前記燃料ポンプブラケット(50)は、前記シリンダハンガ(34)に直接又は間接的に取り付けられる第1取付け部(52)と、前記クランクケースハンガ(35)に直接又は間接的に取り付けられる第2取付け部(54)と、前記第1取付け部(52)及び前記第2取付け部(54)の間に位置し、前記燃料ポンプ(47)をその内側に取り付ける環状部(55)と、を有することを特徴とする請求項2に記載の鞍乗型車両。
- 前記燃料ポンプ(47)の外周面に環状の弾性部材(63)が取り付けられ、該弾性部材(63)に係止孔(64A,65A)が形成され、
前記燃料ポンプブラケット(50)は、前記環状部(55)に形成された係止片(61,62)を、前記係止孔(64A,65A)に嵌入して、前記燃料ポンプ(47)を支持することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両。 - 前記第1取付け部(52)及び前記第2取付け部(54)は、車幅方向及び車両前後方向のそれぞれでオフセットするように形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の鞍乗型車両。
- 前記第1取付け部(52)が、前記シリンダハンガ(34)に直接的に、又は、前記シリンダハンガ(34)との間に第1中間ブラケット部材(51)を設けて、前記シリンダハンガ(34)に間接的に取り付けられ、
前記第2取付け部(54)が、前記クランクケースハンガ(35)に直接的に、又は、前記クランクケースハンガ(35)との間に第2中間ブラケット部材を設けて、前記クランクケースハンガ(35)に間接的に取り付けられ、
前記第1取付け部(52)又は前記第1中間ブラケット部材(51)、及び第2取付け部(54)又は前記第2中間ブラケット部材はそれぞれ、側面視で、前記燃料ポンプ(47)及びその燃料配管(48,49)の側方投影面と重ならない位置で、前記シリンダハンガ(34)及び前記クランクケースハンガ(35)に締結されることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の鞍乗型車両。 - 前記燃料ポンプブラケット(50)は、前記シリンダハンガ(34)との間に第1中間ブラケット部材を設けて、前記シリンダハンガ(34)に取り付けられるとともに、前記クランクケースハンガ(35)との間に第2中間ブラケット部材を設けて、前記クランクケースハンガ(35)に取り付けられ、
前記第1中間ブラケット部材及び前記第2中間ブラケット部材はそれぞれ、側面視で、前記燃料ポンプ(47)及びその燃料配管(48,49)の側方投影面と重ならない位置で、前記シリンダハンガ(34)及び前記クランクケースハンガ(35)に締結されることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗型車両。 - キャニスタ(70)が、左右の前記センタフレーム(8L,8R)間を連結するクロスパイプ(8C)に取付けられたキャニスタステー(71)に取り付けられ、
側面視で、前記燃料ポンプ(47)は、前記センタフレーム(8L,8R)よりも前方に配置され、
前記キャニスタ(70)は、前記センタフレーム(8L,8R)よりも後方、かつ該センタフレーム(8L,8R)よりも後方で上下方向に沿って配置されるクッション(84)よりも前方に配置されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の鞍乗型車両。 - 前記シリンダ部(29)の後部に、上方に延びて、前記シリンダハンガ(34)に連結されるハンガボス(36)が形成され、
前記ハンガボス(36)の後斜め下方に、前記燃料ポンプ(47)が配置され、
前記燃料ポンプ(47)に接続される燃料配管(48,49)は、前記ハンガボス(36)の後方に配置されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の鞍乗型車両。
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