JP5507359B2 - 自動二輪車の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車の蒸発燃料処理装置に関する。
燃料タンク内で燃料が蒸発してできたガス状の蒸発燃料を、キャニスターに一旦吸着させ、エンジンの吸気負圧を利用してキャニスターに吸着された燃料をエンジンに供給し、燃焼させる蒸発燃料処理装置を備えた自動二輪車がある(例えば、特許文献1参照)。この自動二輪車では、シート下方に配置された収納ボックスと、収納ボックスの周囲を覆うカバーとの間のスペースに、キャニスターがその長手方向を車幅方向に沿わせて配置されている。
特開平5−124560号公報
しかし、従来技術のように、キャニスターがその長手方向を車幅方向に沿わせて配置されると、車幅が大型化を招いてしまう。特に従来技術の構成では、シート下に配置された収納ボックスの周囲で車幅が大型化してしまうため、シートに着座した乗員の足着き性が悪くなるおそれがある。
また、キャニスターの長手方向の両端部に、燃料タンクにつながる排出管やエンジン側につながるパージ管やドレイン管を接続しているので、より一層車幅の大型化を招くこととなる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、キャニスターにより車幅が大型化するのを抑えることができる自動二輪車の蒸発燃料処理装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、車体フレーム(2)に支持されるエンジン(7)と、エンジン(7)に送り込む燃料を貯える燃料タンク(34)と、シート(8)の下側に配置される収納ボックス(9)と、収納ボックス(9)の周囲に配置され、燃料タンク(34)からの蒸発燃料を吸着するキャニスター(203)とを備える自動二輪車の蒸発燃料処理装置において、前記キャニスター(203)の長手方向を、車幅方向に対して傾斜させ、前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(21)から斜め後下方に延出して前記キャニスター(203)の下方を通るメインフレーム(22)と、前端が前記キャニスター(203)よりも下方位置で前記メインフレーム(22)に結合され、車両側面視で前記キャニスター(203)から離間した位置を通って前記メインフレーム(22)から後方に向けて延出するリヤフレーム(24)とを有することを特徴とする。
上記構成において、前記キャニスター(203)は、その長手方向を車両上下方向に対して傾斜させて配置されるようにしてもよい。また、上記構成において、前記キャニスター(203)は、その長手方向を車両前後方向に対して傾斜させて配置されるようにしてもよい。
また、上記構成において、前記キャニスター(203)は、車両上面視で収納ボックス(9)の幅内に収まるように傾斜して配置されるようにしてもよい。また、上記構成において、前記メインフレーム(22)は、前記収納ボックス(9)の下方を通り、前記収納ボックス(9)の周囲を覆うセンターカバー(74)を設け、このセンターカバー(74)が、前記収納ボックス(9)の前壁(9B)から前記メインフレーム(22)に向けて斜め前下方に延出し、前記メインフレーム(22)の上方を覆うセンターカバー前部(74B)を有し、前記キャニスター(203)が、車両側面視で、前記収納ボックス(9)の前壁(9B)と、前記メインフレーム(22)と、前記センターカバー前部(74B)とで囲まれた空間に配置されるようにしてもよい。
また、上記構成において、前記キャニスター(203)は、蒸発燃料を吸着する蒸発燃料吸着部材を収納する円筒状のケース(203A)を備え、前記ケース(203A)の長手方向の一端に、前記燃料タンク(34)の蒸発燃料を前記燃料タンク(34)から前記キャニスター(203)に送る排出管(202)と、前記エンジン(7)の吸気負圧を利用して前記キャニスター(203)内の蒸発燃料を前記キャニスター(203)から前記エンジン(7)の吸気系に供給するパージ管(204)とを接続し、前記ケース(203A)の長手方向の他端に、大気と前記キャニスター(203)とを連通するドレイン管(207)を接続し、自動二輪車(1)がサイドスタンド(11)を使用した状態で、前記ドレイン管(207)と前記ケース(203A)との接続部(203D)が、前記排出管(202)及び前記パージ管(204)と前記ケース(203A)との接続部(203B,203C)よりも低い位置となるように、前記キャニスター(203)が車両上下方向に対して傾斜するようにしてもよい。
また、上記構成において、前記燃料タンク(34)内の燃料を前記エンジン(7)へ供給する燃料管(34A)と、灯火器類の電線がまとめられるメインハーネス(91)とを、前記メインフレーム(22)を挟んで左右に振り分け配置し、前記メインフレーム(22)に対して前記燃料管(34A)側に、前記キャニスター(203)の長手方向の一端と前記排出管(202)と前記パージ管(204)とを配置し、前記メインフレーム(22)に対して前記メインハーネス(91)側に、前記キャニスター(203)の長手方向の他端を配置するようにしてもよい。
本発明では、キャニスターの長手方向を、車幅方向に対して傾斜させたので、傾斜する分だけ車幅方向でのキャニスターの幅を小さくすることができ、キャニスターにより車幅が大型化するのを抑えることができる。
また、キャニスターは、その長手方向を車両上下方向に対して傾斜させて配置されるようにすれば、キャニスターが配置される空き空間の上下長を利用して、車幅方向でのキャニスターの幅を小さくすることができる。
また、キャニスターは、その長手方向を車両前後方向に対して傾斜させて配置されるようにすれば、キャニスターが配置される空き空間の前後長を利用して、車幅方向でのキャニスターの幅を小さくすることができる。
また、キャニスターは、車両上面視で収納ボックスの幅内に収まるように傾斜して配置されるようにすれば、キャニスターが収納ボックスよりも車幅方向に張り出して車幅が大型化するのを回避することができる。
また、車体フレームは、ヘッドパイプから斜め後下方に延出し、前記収納ボックスの下方を通るメインフレームを有し、収納ボックスの周囲を覆うセンターカバーを設け、このセンターカバーが、収納ボックスの前壁からメインフレームに向けて斜め前下方に延出し、メインフレームの上方を覆うセンターカバー前部を有し、キャニスターが、車両側面視で、収納ボックスの前壁と、メインフレームと、センターカバー前部とで囲まれた空間に配置されるようにすれば、上記空間は、車両後方にいくに従って上下方向に拡がり、この上下方向に拡がる空間を効率よく利用してキャニスターの上下方向の傾斜を大きくすることができ、大型のキャニスターを車幅が大型化するのを回避しながら配置することができる。
また、車体フレームは、前端がキャニスターよりも下方位置でメインフレームに結合され、車両側面視でキャニスターから離間した位置を通ってメインフレームから後方に向けて延出するリヤフレームを有するようにすれば、リヤフレームがキャニスターにより車幅方向で外側に張り出すのを防止でき、車幅の小型化を図ることができる。
また、キャニスターは、蒸発燃料を吸着する蒸発燃料吸着部材を収納する円筒状のケースを備え、このケースの長手方向の一端に、燃料タンクの蒸発燃料を燃料タンクからキャニスターに送る排出管と、エンジンの吸気負圧を利用してキャニスター内の蒸発燃料をキャニスターからエンジンの吸気系に供給するパージ管とを接続し、ケースの長手方向の他端に、大気とキャニスターとを連通するドレイン管を接続し、自動二輪車がサイドスタンドを使用した状態で、ドレイン管とケースとの接続部が、排出管及びパージ管とケースとの接続部よりも低い位置となるように、キャニスターが車両上下方向に対して傾斜するようにすれば、サイドスタンド等を使用して長期間停車したことでキャニスター内に結露水等の液体が生じた場合に、この液体をドレイン管から排出することができる。
また、燃料タンク内の燃料をエンジンへ供給する燃料管と、灯火器類の電線がまとめられるメインハーネスとを、メインフレームを挟んで左右に振り分け配置し、メインフレームに対して燃料管側に、キャニスターの長手方向の一端と排出管とパージ管とを配置し、メインフレームに対してメインハーネス側に、キャニスターの長手方向の他端を配置するようにすれば、燃料系配管(燃料管,排出管,パージ管)をメインフレームの一側にまとめて配置できると共に、電気系部品であるメインハーネスから離して配置することができる。
本発明の一実施形態を適用した自動二輪車の左側面図である。 内部構造を左側方から示す図である。 内部構造を右側方から示す図である。 内部構造を上方から示す図である。 燃料タンクを周辺構成と共に示す斜視図である。 蒸発燃料処理装置の概要構成を示す図である。 蒸発燃料処理装置を周辺構成と共に車両前方から見た図である。 キャニスターを周辺構成と共に示す斜視図である。 図8からキャニスターを取り外した図である。 サイドスタンドを使用した駐車状態を示す図である。 インレットパイプを周辺構成と共に示す斜視図である。 シリンダヘッドの吸気口をジョイントと共に上方から見た図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、以下の説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ乗員(運転者)から見た方向に従う。
図1は、本発明の一実施形態を適用した自動二輪車の左側面図であり、図2は内部構造を左側方から示す図であり、図3は内部構造を右側方から示す図であり、図4は内部構造を上方から示す図である。なお、図4中、符号L1は、車幅中央を通る車体中心線であり、符号Wは、収納ボックス9の最大幅である。
図1及び図2に示すように、この自動二輪車1は、車体フレーム2を有し、車体フレーム2の前部には、フロントフォーク3を介して前輪4が回転自在に支持され、車体フレーム2の後部には、スイングアーム5を介して後輪6が回転自在に支持され、車体フレーム2の前後中央下部には、内燃機関であるエンジン7が支持される。また、このエンジン7の上方には、乗員が着座するシート8が設けられると共にシート8下側に配置される収納ボックス9が設けられ、このシート8及び収納ボックス9の前方に、側面視で下方に窪んだ跨ぎ部10が設けられている。
図2乃至図4に示すように、車体フレーム2は、前端に設けられるヘッドパイプ21と、同ヘッドパイプ21から斜め後下方に延出する単一のメインフレーム22と、メインフレーム22の後端部から下方へ延びる左右一対のピボットプレート23と、メインフレーム22の途中から斜め後上方に延びる左右一対のリヤフレーム(シートレールとも言う)24と、メインフレーム22の後端及びリヤフレーム24を連結する左右一対のサブフレーム25とを備えている。
ヘッドパイプ21には、フロントフォーク3の上部を構成するステアリングステム31が回動自在に支持され、メインフレーム22及びピボットプレート23には、前輪4の後方、メインフレーム22の下方、かつ、ピボットプレート23の前方の空間に収まるようにエンジン7が支持される。ピボットプレート23には、エンジン7の後方位置でピボットシャフト23Aを介してスイングアーム5が上下に揺動自在に支持され、このスイングアーム5の後部とリヤフレーム24との間に左右一対のリヤクッション33が介挿される。
リヤフレーム24間には、収納ボックス9と燃料タンク34とが前後に並べて配置され、収納ボックス9及び燃料タンク34上を開閉自在にシート8が設けられている。
収納ボックス9は、上方が開口する箱形状を有し、図4に示すように、その周囲壁9Aが、左右のリヤフレーム前部(燃料タンク34よりも前側の部分)24Aの内縁及び燃料タンク34の前縁に沿うように上下方向に延出する筒形状に形成され、底板9L(図2参照)が、メインフレーム22上面に沿って斜め後下方に傾斜する傾斜底に形成されている。そして、収納ボックス9は、この底板9Lをメインフレーム22上面に近接させた位置で保持されるようにメインフレーム22の上方に配置される。これによって、リヤフレーム24間における燃料タンク34前方空間のほぼ全てが収納ボックス9のスペースに利用され、大容量の収納空間を確保することができる。
図2に示すように、燃料タンク34は、リヤフレーム後部24B間に収まる前後に長い薄型の箱形状を有しており、リヤフレーム後部24B間に配置された状態でリヤフレーム24に支持される。この燃料タンク34は、後方に行くに従って上下長が小さくなる側面視三角形状を有し、前側に燃料ポンプ35が収容され、後側に燃料供給口を開口させる燃料キャップ36と、燃料タンク34内の蒸発燃料と液体燃料とを気液分離するための気液セパレータ37とが順に設けられる。
図示のように、燃料タンク34が支持されるリヤフレーム後部24Bには、サブフレーム25が連結されるため、リヤフレーム後部24Bのフレーム強度が高くなっている。本構成では、更に、リヤフレーム後部24Bとサブフレーム25との連結部よりも車体前側と車体後側とに、リヤフレーム後部24Bとサブフレーム25間に渡される前後一対のガセットプレート26A、26Bが設けられており、これらによってリヤフレーム後部24Bのフレーム強度をより一層高くすることができる。
シート8は、運転者が着座する前席シートと搭乗者が着座する後席シートとを一体に形成した前後に長い一体型シートに形成されている。なお、図1中、符号41は、ステアリングステム31(図2参照)の上部に設けられるハンドルであり、符号42は、エンジン7下部に連結されたステップバー43の左右端に設けられ、シート8に着座した運転者の足を乗せるメインステップであり、符号44は、サブフレーム25にブラケット45を介して支持され、シート8に着座した同乗者が足を乗せるピリオンステップである。また、図1中、符号11は、車両を左傾斜させた状態で駐車させるサイドスタンドであり、符号12は、車両を地面に対して垂直姿勢で駐車させるセンタースタンドである。
エンジン7は、クランクケース51の前端部からシリンダ部52が前方に略水平に突出する単気筒の水平エンジンである。シリンダ部52は、クランクケース51の前端部に連結されるシリンダブロック52Aと、シリンダブロック52Aの前端部に取り付けられるシリンダヘッド52Bと、シリンダヘッド52Bの前端部に取り付けられるシリンダヘッドカバー52Cとを有し、シリンダヘッド52B上面には、インジェクタ53が装着されたインレットパイプ(吸気管)54を介してスロットルボディ55が連結され、このスロットルボディ55には、コネクティングチューブ56を介してエアクリーナ61が連結される。これらインレットパイプ54、スロットルボディ55、コネクティングチューブ56およびエアクリーナ61によって構成されるエンジン吸気系は、エンジン7とメインフレーム22との間の空間に配置される。
また、シリンダヘッド52B下面には、排気管57が接続され、この排気管57は、下方に延出した後に屈曲して後方へ延び、後輪6右側に配置されたマフラー58に接続される。すなわち、排気管57およびマフラー58によって構成されるエンジン7の排気系は、エンジン7の下部及び後輪6右側方の空間に配置される。
また、この自動二輪車1は、車体を覆う合成樹脂からなる車体カバー71を備えている。図1に示すように、車体カバー71は、車体前部(ヘッドパイプ21等)を覆うフロントカバー72と、フロントカバー72にヘッドパイプ21を挟むように車体後方から接続されてメインフレーム22を途中まで覆うメインフレームカバー73と、メインフレームカバー73の後縁に接続され、収納ボックス9の周囲を覆うセンターカバー74と、フロントカバー72とメインフレームカバー73の下縁に接続されてエンジン7のシリンダ部52(シリンダブロック52A及びシリンダヘッド52B)側方を覆う下部カバー75と、センターカバー74の後縁に接続され、車体後部の左右を覆うリヤカバー76とを備えている。
メインフレームカバー73は、メインフレーム22の上面から側面を覆うように前面視で上方に凸の山型の断面形状をなしてメインフレーム22に沿って斜め後下方に延び、シリンダ部52とクランクケース51の連結部の上方位置まで延出する。これによって、メインフレームカバー73は、メインフレーム22におけるシリンダ部52とクランクケース51の連結部を基準にした前側部分(メインフレーム前部22A)を上方から左右に渡って覆う。
また、センターカバー74は、収納ボックス9の周囲壁9Aのうち前壁9B及び左右の側壁9Cを覆うようにシート8下縁から下方に延出するセンターカバー本体74Aと、収納ボックス9の前壁9Bの途中からメインフレーム22に向けて斜め前下方に延出するセンターカバー前部74Bとを一体に備えている。
センターカバー前部74Bは、センターカバー本体74Aから斜め前下方に延び、メインフレーム22近傍まで延出する。これによって、センターカバー前部74Bは、メインフレーム前部22Aよりも後側部分(メインフレーム後部22B)を上方から覆う。
このように、本車両1では、メインフレーム前部22Aを斜め後下方に傾斜するメインフレームカバー73で覆い、メインフレーム後部22Bを、斜め後上方に傾斜するセンターカバー前部74Bで覆うことで、これらカバー73,74Bによって運転者が乗降時に足を跨ぐ跨ぎ部10を形成している。
また、下部カバー75は、メインフレームカバー73の下端から下方に延び、シリンダ部52よりも下方位置まで延出する。すなわち、本車両1では、メインフレームカバー73及び下部カバー75によって、メインフレーム前部22Aからシリンダ部52までの領域を覆い、センターカバー前部74Bによって、メインフレーム後部22Bの上方を覆っている。
また、センターカバー74のセンターカバー本体74Aは、収納ボックス9の側方の一部を覆い、リヤカバー76によって、メインフレームカバー73やセンターカバー74では覆われない部分や燃料タンク34等を覆っている。
また、メインフレームカバー73の下縁と下部カバー75の上縁との間には、シリンダ部52の上方で開口する三角形の開口部77が形成され、この開口部77によってシリンダ部52等から発生する熱を外部へ排出し易くしている。
ハンドル41には、ハンドル41周囲の部品を覆うと共に車体前側の灯火器類の一部を構成するヘッドライト46が取り付けられたハンドルカバー78が設けられ(図1参照)、車両前側の灯火器類の他部を構成するフロントウインカー等は、ハンドルカバー78或いはフロントカバー72に設けられている。
また、フロントフォーク3には、前輪4を上方から覆うフロントフェンダ79が取り付けられ、リヤカバー76には、後輪6を上方から覆うリヤフェンダ80が取り付けられると共に、車体後側の灯火器類を構成するリヤコンビネーションランプ81が取り付けられる。
次に車体カバー71内の部品レイアウトについて説明する。
図2及び図3に示すように、エアクリーナ61は、前輪4の後方で、メインフレーム22の前部下方かつエンジン7の斜め前上方であって、その高さがシート8よりも低い位置に配置され、メインフレームカバー73とフロントカバー72内に位置している。
エアクリーナ61は、メインフレーム22に左右一対のステー部62Dを介して吊り下げ支持される合成樹脂製のエアクリーナケース62と、エアクリーナケース62の前面開口を覆うようにエアクリーナケース62に車両前方から締結される合成樹脂製のエアクリーナカバー63とを有した前後分割構造に形成され、このエアクリーナケース62とエアクリーナカバー63との間にエアクリーナエレメントが配設されている。
このエアクリーナ61からシリンダ部52に至る吸気系部品(コネクティングチューブ56、スロットルボディ55、インレットパイプ54)は、エアクリーナ61後方におけるメインフレーム22下方かつエンジン7上方に配置され、下部カバー75内に位置している。
スロットルボディ55は、運転者のスロットル操作によりスロットルケーブル55Aを介してスロットルドラム55B(図2参照)が回動し、スロットルボディ55内のスロットル弁を回動させてスロットル開度を調整することにより、運転者のスロットル操作に応じてエンジン7へ供給される吸気量を調整する吸気量調整装置として機能する。
このスロットルボディ55には、スロットルドラム55Bが、メインフレーム22に対して車両左側に設けられており、図4に示すように、ハンドル41から延びるスロットルケーブル55Aが、車両上面視でメインフレーム22の左側に引き回されてスロットルドラム55Bに連結される。また、メインフレーム22に対して車両左側には、燃料タンク34から延びる燃料管34Aが配置される。
図5は、燃料タンク34を周辺構成と共に示している。この図に示すように、燃料タンク34には、燃料ポンプ35の燃料吐出口35Aが、前方斜め左向きに設けられており、この燃料吐出口35Aに接続された燃料管34Aが、図4及び図5に示すように、車両左側のリヤフレーム24に向かって延び、このリヤフレーム24に沿って車両前側に引き回された後、このリヤフレーム24とメインフレーム22との連結部近傍からメインフレーム22の左側に沿って前方へ引き回され、メインフレーム22下方に配置されたエンジン吸気系(インジェクタ53)に接続される。
また、メインフレーム22に対して車両右側には、車両が具備する電気系部品(灯火器類(ヘッドライト46、リヤコンビネーションランプ81等)、バッテリー、燃料ポンプ35等)の配線(電線)をまとめたメインハーネス91が配置される。このメインハーネス91は、図3に示すように、その前端が、メインフレーム22のヘッドパイプ21近傍における右側方に位置し、この前端位置にコネクタ92が設けられ、このコネクタ92を介して、車両前側の電気系部品(ヘッドライト46等)と電気的に接続される。このメインハーネス91は、メインフレーム22の右側面に沿って後方へ延出した後に、メインフレーム22とリヤフレーム24との接続部近傍にて右側のリヤフレーム24に沿って後方へ配置され、車両後部の電気系部品(燃料ポンプ35、リヤコンビネーションランプ81等)に各々接続される。
ここで、図5中、符号91Aは、燃料ポンプ35につながる配線(電線)であり、符号91Bは、リヤコンビネーションランプ81につながる配線(電線)であり、いずれの配線91A,91Bもメインハーネス91にまとめられる。
すなわち、本構成では、メインフレーム22の左右の一方側(本構成では右側)にメインハーネス91を配置し、他側に、燃料管34Aとスロットルケーブル55Aとを配置することによって、電気系部品であるメインハーネス91を、燃料管34A(燃料系配管)やスロットルケーブル55Aから離して配置している。
また、この自動二輪車1は、インジェクタ(燃料噴射装置)53を備え、エンジン7への燃料制御のために、吸気系には、吸気温度を検出する吸気温センサ101や、スロットル弁の開度を検出するスロットルセンサ等の各種センサが設けられ、これらセンサからの情報に基づいてインジェクタ53からの燃焼噴射量を調整している。本構成では、図3に示すように、吸気温センサ101が、エアクリーナ61の後面61Aのうち車幅方向でメインフレーム22と重ならない側方位置(右側方位置)に設けられている。
なお、図3中、符号102は、吸気温センサ101の後端に接続されるコネクタ端子であり、符号103は、コネクタ端子102から延びてメインハーネス91にまとめられる配線(電線)である。
更に、本実施形態の自動二輪車1は、燃料タンク34内の燃料が蒸発して出来た蒸発燃料をエンジン7に供給し、燃焼させる蒸発燃料処理装置201を備えている。
図6は、蒸発燃料処理装置201の概要構成を示す図であり、図7は、蒸発燃料処理装置201を周辺構成と共に車両前方から見た図である。
蒸発燃料処理装置201は、燃料タンク34内に存在する蒸発燃料の成分であるHC(炭化水素)を、キャニスター203に一旦吸収させ、エンジン7の吸気負圧を利用してキャニスター203に吸収させた蒸発燃料を、吸気系に供給し、混合気と共に燃焼させるシステムであり、燃料タンク34に設けられた気液セパレータ37に一端が接続された蒸発燃料の排出管202と、この排出管202の他端に接続されたキャニスター203と、このキャニスター203に一端が接続された第1パージ管204と、この第1パージ管204の他端に接続されたパージ制御弁205と、このパージ制御弁205に一端が接続されると共に他端が吸気系(シリンダヘッド52Bの吸気ポート)に接続された第2パージ管206と、キャニスター203内の空気を外部に排出させるドレイン管207と、キャニスター203内に新気を導入する新気導入管208とを備えている。
燃料タンク34には、液体燃料が貯留され、この液体燃料は、一部が蒸発し、蒸発燃料が燃料タンク34内の上方空間に溜まる。図5に示すように、上記気液セパレータ37は、燃料タンク34の後上部に設けられるので、燃料タンク34内の蒸発燃料を円滑に気液セパレータ37内に導入させることができ、この気液セパレータ37内で気液分離して吐出口37Aへと流すことができる。
この気液セパレータ37の吐出口37Aは、車両右向きに設けられており、この吐出口37Aには、排出管202の一端が接続され、この排出管202は、吐出口37Aから右側に延びた後に湾曲して車幅方向反対側(左側)へ延び、左側のリヤフレーム24に沿って車両前側に延出し、キャニスター203に接続される。この場合、排出管202には、吐出口37Aから車幅方向の一方側(右側)に延びた後に他方側(左側)へ延びる湾曲部202Aが形成されるため、車両が一方側(右側)に傾いた際に気液セパレータ37の吐出口37Aから液体燃料が流れ出たとしても、排出管202の下流側へは流れ難く、車両が正立状態に戻った際に燃料タンク34内へ戻すことができる。
また、気液セパレータ37が燃料タンク34の後上部に設けられているので、サイドスタンド11で駐車した際も、液体燃料は排出管202の下流側へは流れ難い。
キャニスター203は、内部に活性炭などの蒸発燃料吸着部材を収納するキャニスターケース203Aを有し、このケース203Aは、その軸線LA方向に長い円筒状に形成され、この軸線LA方向の両端部が閉塞されている。
このキャニスターケース203Aは、メインフレーム後部22Bの上方であって、センターカバー前部74Bの下方、かつ、収納ボックス9の前方に形成された空間X(図2、図3参照)、つまり、メインフレーム22、センターカバー74及び収納ボックス9の前壁9Bに囲まれる空間Xに配置され、かつ、この空間X内で、キャニスターケース203Aの長手方向(=軸線LA方向)を車幅方向に対して斜めに傾斜するように配置されている。
図7では、排出管202とキャニスターケース203Aとの接続部を符号203Bで示し、第1パージ管204とキャニスターケース203Aとの接続部を符号203Cで示し、ドレイン管207とキャニスターケース203Aとの接続部を符号203Dで示し、新気導入管208とキャニスターケース203Aとの接続部を符号203Eで示している。
図8は、キャニスター203を周辺構成と共に示す斜視図であり、図9は、図8からキャニスター203を取り外した図である。
図8及び図9に示すように、メインフレーム22の上面には、キャニスターホルダー211が取り付けられ、このキャニスターホルダー211は、メインフレーム22の上面に密着固定されるベース板212と、ベース板212から前後に間隔を空けて上方に立ち上がる前後一対の立上板213とを備えている。
この一対の立上板213は、キャニスターケース203Aに固定された筒状の弾性体でできた固定部品215に設けられた一対の穴部215A(図8参照)に各々嵌る爪部(傾斜支持部)213A(図8,図9参照)を各々有している。
図9に示すように、これら爪部213Aの左右側縁は、車両上下方向に対して第1角度θ1(θ1は0°〜90°の範囲内の角度)だけ傾斜し、これによって、この一対の爪部213Aに嵌った固定部品215が車幅方向に対して第1角度θ1だけ傾斜した状態で嵌り(図7参照)、この固定部品215に固定されたキャニスターケース203Aが、車両前面視で、その軸線LAを車両上下方向に対して傾斜した状態に位置決めされる(図7参照)。
また、爪部213Aの下部には、左右に張り出す張り出し部(傾斜支持部)213Bが各々設けられており、これら張り出し部213Bの上面は、キャニスターケース203Aを上記角度θ1だけ傾斜した状態で下方から支持するように傾斜し、キャニスターケース203Aの高さを位置決めする。すなわち、上記爪部213Aと張り出し部213Bとによって、キャニスターケース203Aが傾斜支持される。
また、上記一対の立上板213(爪部213A、張り出し部213Bを含む)は、車両上面視では、図4に示すように、車両前後方向に対して第2角度θ2(θ2は0°〜90°の範囲内の角度)だけ傾斜している。このため、同図4に示すように、固定部品215を介してキャニスターケース203Aも、その軸線LAを車両前後方向に対して第2角度θだけ傾斜した状態に保持される。
このようにして本構成では、キャニスター203が、その軸線LA(長手方向)を、車両上下方向及び車両前後方向の各々で傾斜した状態で保持される。このため、キャニスター203が車両上下方向及び車両前後方向に傾斜する分だけ、車幅方向でのキャニスター203が占める幅を小さくすることができ、図4に示すように、キャニスター203近傍における車幅を小さくすることができる。
図示のように、このキャニスター203近傍は、シート8下に配置された収納ボックス9の前方領域であって、その左右に運転者が足を乗せるメインステップ42を有する領域なので、かかる領域の車幅を小さくすることで、運転者の跨ぎ性を良好にすることができる。また、車幅を小さくできるので、運転者の足着き性も良好にすることができる。
より具体的には、上記傾斜角度θ1,θ2は、キャニスター203(キャニスターケース203A)を、メインフレーム22、センターカバー74及び収納ボックス9の前壁9Bに囲まれる空間X内で、収納ボックス9の幅W内に収まる範囲であって、かつ、以下の条件を満たす角度に設定される。
図7に示すように、第1角度θ1は、キャニスター203の車両左側を車両右側よりも高くする角度に設定され、この高い側の車両左側端部には、排出管202と、第1パージ管204とが接続され、低い側の車両右側端部には、ドレイン管207と、新気導入管208とが接続される。このため、蒸発燃料が通る排出管
202は、左側のリヤフレーム24から大きく曲がることなくキャニスター203の左側端部に連結され、排出管202の経路を短くできると共に、燃料管34A及び排出管202といった燃料系配管を、メインフレーム22に対して車両左側にまとめて配置でき、メインフレーム22右側のメインハーネス91からも離して配置することができる。
ここで、図10は、サイドスタンド11を使用した駐車状態を示している。
この図に示すように、この第1角度θ1は、自動二輪車1が正立状態の場合だけでなく、サイドスタンド11を使用して左側(左下がり)に傾斜した場合でも、排出管202や第1パージ管204とキャニスターケース203Aとの接続部203Cが、ドレイン管207とキャニスターケース203Aとの接続部203Dより高い位置に保持される角度とされている。
このため、サイドスタンド11やセンタースタンド12を使用して長期間停車したことでキャニスター203内に結露水等の液体が生じた場合に、この液体をドレイン管207から排出することができる。
図4に示すように、第2角度θ2は、キャニスター203の車両左側を収納ボックス9寄り(車両右側よりも後方寄り)にする角度であって、キャニスター203の車両左側の前下方に、パージ制御弁205の配置スペースを確保する角度に設定される。
すなわち、キャニスター203の左側半体を、メインフレーム22とセンターカバー74と収納ボックス9との間に形成される空間Xの最も後側上側に寄せて配置し、これによって空いた左の前下側の空間にパージ制御弁205を配置するように、メインフレーム22に取り付けられたステー部品221(図8、図9参照)が該空間に向けて左側に延び、このステー部品221の先端にパージ制御弁205が取り付けられる。
パージ制御弁205は、蒸発燃料をエンジン7側へ送るタイミングを制御するための一方向弁であり、車両に搭載されたコントローラ(不図示)によって開閉制御される。このパージ制御弁205は、上記ステー部品221を介して、第1パージ管204の接続口が車両後方側に突出し、第2パージ管206の接続口が車両前方向きに突出する姿勢で取り付けられる(図2参照)。
また、第2パージ管206は、パージ制御弁205から前方に延び、パージ制御弁205の前下方に位置するシリンダ部52(シリンダヘッド52B)側に連結され、シリンダ部52内の吸気ポートに連通する。
ドレイン管207(図3参照)は、キャニスター203の右側端部の下部から下方に延びた後、メインフレーム22の右側面に沿って斜め後下方に直線状に延出し、その延出端がメインフレーム22後端近傍に位置する。
また、新気導入管208(図3参照)は、キャニスター203の右側端部における中央位置から下方に延びた後、メインフレーム22の右側面に沿って斜め後下方に直線状に延出した後、リヤフレーム24とメインフレーム22との連結位置よりも後方、かつ、サブフレーム25とメインフレーム22との連結位置よりも前方にて二股に分岐する。
そして、一方の分岐管208Aは、分岐位置から上方へ延びて車両右側のリヤフレーム24に沿って斜め後上方へ延出し、リヤフレーム24の下面から突出する接続管24C(図3参照)に接続される。また、他方の分岐管208Bは、ドレイン管207と同様に、メインフレーム22の右側面に沿って斜め後下方に直線状に延出し、その延出端がメインフレーム22後端近傍に位置する。
ここで、上記接続管24Cは、リヤフレーム後部24Bとサブフレーム25間に渡されるガセットプレート26Aの内側に設けられており、このガセットプレート26Aの内側で接続管24Cと分岐管208Aとが接続される。リヤフレーム24の後端は、車両後方に向けて開口しており、このリヤフレーム24の内部空間を介して新気導入管208が大気に連通する。
つまり、リヤフレーム24を介して新気導入管208が大気と連通し、キャニスター203内が負圧になった場合に、大気をキャニスター203内に導入させるようにしている。また、この新気導入時に水分が入ったとしても、その水分は自重により他方の分岐管208Bを通って後方へ流れ、キャニスター203内への流入が防止される。
次いで蒸発燃料処理装置201による蒸発燃料の流れを説明する。
燃料タンク34内の燃料の一部が蒸発し、燃料タンク34の内圧が高くなると、蒸発燃料が気液セパレータ37を通って排出管202に流入し、排出管202を通ってキャニスター203内へ流れ、キャニスター203に一端吸着される。
また、パージ制御弁205が開状態に制御されると、第1及び第2パージ管204,206を介してエンジン7の吸気ポートとキャニスター203内とが連通し、キャニスター203からエンジン7内への蒸発燃料の流れを許容する状態となる。従って、所定値以上のエンジン吸気負圧が作用した場合には、キャニスター203からエンジン7内へと蒸発燃料が流れ、蒸発燃料がエンジン7で燃焼される。
以上説明したように、本実施の形態では、キャニスター203の長手方向を、車幅方向に対して傾斜させたので、傾斜する分だけ車幅方向でのキャニスター203の幅を小さくすることができ、キャニスター203により車幅が大型化するのを抑えることができる。
この場合、キャニスター203は、その長手方向を車両上下方向に対して傾斜させて配置されるので、キャニスター203が配置される空き空間Xの上下長を利用して、車幅方向でのキャニスター203の幅を小さくすることができる。さらに、本構成では、キャニスター203は、その長手方向を車両前後方向に対して傾斜させて配置されるので、キャニスター203が配置される空き空間Xの前後長を利用して、車幅方向でのキャニスター203の幅を小さくすることができる。従って、キャニスター203により車幅が大型化するのを効率よく抑えることができる。
また、本構成では、図4及び図9に示すように、キャニスター203は、車両上面視及び車両前面視で収納ボックス9の幅W内に収まるように傾斜して配置されるので、キャニスター203が収納ボックス9よりも車幅方向に張り出して車幅が大型化するのを回避することができる。
また、キャニスター203が、車両側面視で、収納ボックス9の前壁9Bと、メインフレーム22と、センターカバー前部74Bとで囲まれた既存の空間Xに配置されるので、キャニスター203の配置スペースを特別に設けることなく、キャニスター203を車両前後中心に近い位置に配置できる。しかも、この空間Xは、斜め後下方に傾斜するメインフレーム22に対し、センターカバー前部74Bは斜め後上方に傾斜するので、後方にいくに従って車両上下方向に拡がると共に、後方に収納ボックス9があるため、車両後方にいくに従って車幅方向に拡がり、この上下方向及び車幅方向に拡がる空間を効率よく利用して大型のキャニスター203を車幅が大型化するのを回避しながら配置することができる。
また、車両のリヤフレーム24は、図2及び図3に示すように、前端がキャニスター203よりも下方位置でメインフレーム22に結合され、車両側面視でキャニスター203から離間した位置である後ろ下方を通ってメインフレーム22から後方に向けて延出するので、リヤフレーム24とキャニスター203とが側面視で重ならず、リヤフレーム24がキャニスター203により車幅方向で外側に張り出すのを防止でき、車幅の小型化を図ることができる。
また、キャニスター203のケース203Aの長手方向の一端に、排出管202と第1パージ管204とを接続し、ケース203Aの長手方向の他端に、ドレイン管207を接続し、自動二輪車1がサイドスタンド11を使用した状態で、ドレイン管207とケース203Aとの接続部203Dが、排出管202及び第1パージ管204とケース203Aとの接続部203B,203Cよりも低い位置となるように、キャニスター203が車両上下方向に対して傾斜するので、長期間停車したことでキャニスター203内に結露水等の液体が生じた場合に、この液体をドレイン管207から確実に排出することができる。
また、燃料タンク34内の燃料をエンジン7へ供給する燃料管34Aとメインハーネス91とを、メインフレーム22を挟んで左右に振り分け配置し、メインフレーム22に対して燃料管34A側に、キャニスター203の長手方向の一端と排出管202とパージ管204,206とを配置し、メインフレーム22に対してメインハーネス91側に、キャニスター203の長手方向の他端を配置したので、燃料系配管(燃料管34A、排出管202、パージ管204,206)をメインフレーム22の一側にまとめて配置できると共に、電気系部品であるメインハーネス91から離して配置することができる。
次に、インレットパイプ54及びその周辺構造を説明する。図11は、インレットパイプ54を周辺構成と共に示す斜視図であり、図12は、エンジン7のシリンダヘッド52Bの吸気口52Dを周辺構成と共に示す図である。なお、図12中、車体前方を符号Fで示し、車体右方を符号Rで示している。
インレットパイプ54は、シリンダヘッド52B上面にて上方に突出する吸気口52Dに連結されて前上がりに屈曲して延びる形状を有しており、吸気通路を形成する単一の屈曲管部111と、この屈曲管部111の上流側端部にて外側方に張り出し、スロットルボディ55にボルト接続される第1フランジ部(スロットルボディ接続部)112と、この屈曲管部111の下流側端部にて外側方(車幅方向)に張り出し、エンジン7の吸気口52Dにボルト接続される第2フランジ部(エンジン接続部)113と、第2フランジ部113と屈曲監部111との接続部分に設けられるインジェクタ支持部114とを備えている。このインジェクタ支持部114は、吸気口52Dに設けられた吸気ポート(図12に符号52Eで示す)に指向するようにインジェクタ53を下方向きに支持している。
このインレットパイプ54は、合成樹脂、より具体的には、ポリフェニレンサルファイド(PPS樹脂)で形成されている。なお、このPPS樹脂を、ポリフェニレンスルフィドと称する場合もある。図11中、符号117は、シリンダヘッド52右側面に取り付けられたプラグキャップである。
ところで、パージ管(第2パージ管206)をエンジン吸気系に接続する場合、エンジン吸気系側にジョイントを取り付け、このジョイントを介して第2パージ管206を接続する方法が考えられる。しかしながら、インレットパイプ54が樹脂製の場合、このインレットパイプ54に孔を形成し、金属製等の剛性を有するジョイントを差し込むと、樹脂製のインレットパイプ54が割れてしまうおそれがある。一方、ジョイントをインサート成形によりインレットパイプ54に設ける方法では、従来の金型が使えない。
そこで、本構成では、エンジン7のシリンダヘッド52が金属製(本構成ではアルミニウム製)であることに着目し、図12に示すように、このシリンダヘッド52の一部である金属製の吸気口52Dに、吸気ポート52Eに連通する孔(吸気ポート連通孔)52Fを設け、この吸気ポート連通孔52Fにジョイント121を圧入するようにしている。
図12に示すように、吸気口52Dは、車体上面視で、車体前後よりも車幅方向に長い菱形形状を有しており、吸気ポート連通孔52Fは、吸気口52Dに設けられた吸気ポート52Eの軸中心CPから右斜め前方に向けて直線状に延びるように形成される。このため、吸気ポート連通孔52Fは、吸気口52Dにおける吸気ポート周囲壁のうち薄い部分を通るので、吸気ポート連通孔52Fの穴をあける加工を容易にすることができる。
ジョイント121は、吸気ポート連通孔52Fよりも長く直線状に延びる金属製(本構成では銅製)の筒状部品とされ、吸気ポート52Eの軸中心CP側から順に、吸気ポート連通孔52Fに圧入される圧入部122と、圧入部122よりも大径のつば部123と、つば部123より小径で直線状に延びる延長筒部124と、延長筒部124のつば部123とは反対側の端部に設けられ、パージ管(第2パージ管206)が接続されるパージ管接続部125とを備え、これらは一体に形成される。
このジョイント121の圧入部122を、吸気ポート連通孔52Fに圧入していくと、図12に示すように、つば部123が吸気口52Dの外側面から右前方に膨出する受け部52Gに当接し、この当接によりジョイント121の差込量(圧入長)が規定される。この場合、ジョイント121の先端が吸気ポート52Fの周壁よりも内側に突出する位置に規定され、ジョイント121の圧入長を十分に確保できる。
この場合、ジョイント121は、図11に示すように、シリンダヘッド52Bの吸気口52D周囲の上面よりも上方、吸気口52Dよりも前方、シリンダヘッドカバー52Cよりも後方、かつ、インレットパイプ54よりも下方に配置される。すなわち、ジョイント121は、シリンダヘッド52B(吸気口52Dを含む)、シリンダヘッドカバー52C及びインレットパイプ54に囲まれる空き空間に設けられ、ジョイント121のために専用の空間を設ける必要がない。
また、図12に示すように、ジョイント121のパージ管接続部125は、車体上面視で、シリンダヘッド52Bの側面よりも外側に位置しており、パージ管接続部125へのパージ管(第2パージ管206)の着脱作業が容易である。
この第2パージ管206は、図11に示すように、パージ管接続部125に接続される下流部分が、耐熱性を有するフッ素樹脂系の樹脂管206Aで構成されている。また、第2パージ管206の樹脂管206Aよりも上流部分は、ゴム製ホース等の柔軟性を有する管207Bで構成されており、第2パージ管206の取り回しを容易にし、かつ、第2パージ管206に伝達される外部振動を緩和できるようにしている。
このようにして、樹脂製のインレットパイプ54にパージ管(第2パージ管206)を接続しない構成にしている。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。例えば、上記実施形態では、吸気量調整装置として、スロットルボディ55を例示したが、キャブレターであってもよい。また、上記実施形態では、図1に示す自動二輪車に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、他の自動二輪車に本発明を適用してもよい。なお、自動二輪車は、原動機付き自転車も含み、低床の足載せ部を有するスクータ型車両をも含む車両である。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
3 フロントフォーク
4 前輪
7 エンジン
8 シート
9 収納ボックス
21 ヘッドパイプ
22 メインフレーム
24 リヤフレーム
34 燃料タンク
34A 燃料管
55A スロットルケーブル
71 車体カバー
74 センターカバー
74B センターカバー前部
91 メインハーネス
201 蒸発燃料処理装置
202 排出管
203 キャニスター
203A キャニスターケース
204 第1パージ管
205 パージ制御弁
206 第2パージ管
207 ドレイン管
208 新気導入管
LA キャニスターの軸線(長手方向)

Claims (7)

  1. 車体フレーム(2)に支持されるエンジン(7)と、エンジン(7)に送り込む燃料を貯える燃料タンク(34)と、シート(8)の下側に配置される収納ボックス(9)と、収納ボックス(9)の周囲に配置され、燃料タンク(34)からの蒸発燃料を吸着するキャニスター(203)とを備える自動二輪車の蒸発燃料処理装置において、
    前記キャニスター(203)の長手方向を、車幅方向に対して傾斜させ
    前記車体フレーム(2)は、ヘッドパイプ(21)から斜め後下方に延出して前記キャニスター(203)の下方を通るメインフレーム(22)と、前端が前記キャニスター(203)よりも下方位置で前記メインフレーム(22)に結合され、車両側面視で前記キャニスター(203)から離間した位置を通って前記メインフレーム(22)から後方に向けて延出するリヤフレーム(24)とを有することを特徴とする自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  2. 前記キャニスター(203)は、その長手方向を車両上下方向に対して傾斜させて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記キャニスター(203)は、その長手方向を車両前後方向に対して傾斜させて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記キャニスター(203)は、車両上面視で前記収納ボックス(9)の幅内に収まるように傾斜して配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記メインフレーム(22)は、前記収納ボックス(9)の下方を通り、
    前記収納ボックス(9)の周囲を覆うセンターカバー(74)を設け、このセンターカバー(74)が、前記収納ボックス(9)の前壁(9B)から前記メインフレーム(22)に向けて斜め前下方に延出し、前記メインフレーム(22)の上方を覆うセンターカバー前部(74B)を有し、
    前記キャニスター(203)が、車両側面視で、前記収納ボックス(9)の前壁(9B)と、前記メインフレーム(22)と、前記センターカバー前部(74B)とで囲まれた空間に配置されることを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記キャニスター(203)は、蒸発燃料を吸着する蒸発燃料吸着部材を収納する円筒状のケース(203A)を備え、
    前記ケース(203A)の長手方向の一端に、前記燃料タンク(34)の蒸発燃料を前記燃料タンク(34)から前記キャニスター(203)に送る排出管(202)と、前記エンジン(7)の吸気負圧を利用して前記キャニスター(203)内の蒸発燃料を前記キャニスター(203)から前記エンジン(7)の吸気系に供給するパージ管(204)とを接続し、前記ケース(203A)の長手方向の他端に、大気と前記キャニスター(203)とを連通するドレイン管(207)を接続し、
    自動二輪車(1)がサイドスタンド(11)を使用した状態で、前記ドレイン管(207)と前記ケース(203A)との接続部(203D)が、前記排出管(202)及び前記パージ管(204)と前記ケース(203A)との接続部(203B,203C)よりも低い位置となるように、前記キャニスター(203)が車両上下方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
  7. 前記燃料タンク(34)内の燃料を前記エンジン(7)へ供給する燃料管(34A)と、灯火器類の電線がまとめられるメインハーネス(91)とを、前記メインフレーム(22)を挟んで左右に振り分け配置し、
    前記メインフレーム(22)に対して前記燃料管(34A)側に、前記キャニスター(203)の長手方向の一端と前記排出管(202)と前記パージ管(204)とを配置し、前記メインフレーム(22)に対して前記メインハーネス(91)側に、前記キャニスター(203)の長手方向の他端を配置したことを特徴とする請求項6に記載の自動二輪車の蒸発燃料処理装置。
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