JP7442755B2 - 車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法 - Google Patents

車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7442755B2
JP7442755B2 JP2023572258A JP2023572258A JP7442755B2 JP 7442755 B2 JP7442755 B2 JP 7442755B2 JP 2023572258 A JP2023572258 A JP 2023572258A JP 2023572258 A JP2023572258 A JP 2023572258A JP 7442755 B2 JP7442755 B2 JP 7442755B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel tread
tread surface
set value
surface roughness
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023572258A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023131988A1 (ja
Inventor
悦司 松山
勲 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2023131988A1 publication Critical patent/JPWO2023131988A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7442755B2 publication Critical patent/JP7442755B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61KAUXILIARY EQUIPMENT SPECIALLY ADAPTED FOR RAILWAYS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B61K13/00Other auxiliaries or accessories for railways
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M17/00Testing of vehicles
    • G01M17/08Railway vehicles
    • G01M17/10Suspensions, axles or wheels

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本開示は、鉄道車両の車輪の踏面を対象とした車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法に関する。
従来、鉄道車両では、ブレーキとして回生ブレーキおよび空制ブレーキが併用されており、通常時は回生ブレーキが主に使用されている。空制ブレーキは、回生ブレーキが立ち上がるまでの数十msのみ、または鉄道車両の停車中の転動防止用として使用される。鉄道車両は、回生ブレーキ中にブレーキを直ちに作用できるように、初込めBC(Brake Cylinder)圧で空制ブレーキを動作させ、空制ブレーキを初込め状態にしている。空制ブレーキとして踏面式ブレーキ装置を用いる場合、鉄道車両では、初込め状態の押付位置において、摩擦材と車輪踏面とが軽く接触する位置となる。そのため、車輪踏面の面粗さが小さくなることで、車輪踏面が鏡面状態になる。車輪踏面が鏡面状態になると、鉄道車両が高速時に空制ブレーキを作用させた場合に粘着力が確保できず滑走を引き起こす、また、鉄道車両が非常時に非常ブレーキを動作させた場合に規定された減速度を確保できないなどの問題が生じる。また、一般的に、鉄道車両が通常走行をしている場合でも、レール面と車輪踏面との摩擦によって車輪踏面の面粗さが小さくなり、鏡面状態が進行して同様の問題が生じる。従って、鉄道車両は、車輪踏面が鏡面状態になった場合、踏面ブレーキ、すなわち空制ブレーキによって摩擦材を車輪踏面に押し付け、車輪踏面を粗くする必要がある。
鉄道車両において精度良く粗し制御を行うためには、車輪踏面の粗さ情報として精度の良い情報が必要になる。例えば、特許文献1には、車輪測定装置が、ライン照明部からラインビームを車輪に向けて照射し、ラインビームの反射光の画像を撮影し、撮影した画像を処理することでレール上を走行する鉄道車両の車輪の形状を測定する技術が開示されている。
特開2006-118912号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、車輪付近に高精度センサを設置する必要がある。そのため、測定結果は、鉄道車両の走行中において鉄道車両の振動の影響を大きく受けて精度が低下してしまう可能性がある、という問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄道車両の走行中においても鉄道車両の振動の影響を受けずに車輪踏面の粗さを精度良く推定できる車輪踏面粗さ推定装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の車輪踏面粗さ推定装置は、鉄道車両の運転情報を取得する運転情報取得部と、鉄道車両の運行中の車両情報を取得する車両情報取得部と、運転情報および車両情報に基づいてセット値を決定し、前回演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する車輪踏面粗さ演算部と、車輪踏面粗さ演算部で演算された最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
本開示の車輪踏面粗さ推定装置は、鉄道車両の走行中においても鉄道車両の振動の影響を受けずに車輪踏面の粗さを精度良く推定できる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置の構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗し制御装置が搭載される鉄道車両のブレーキ装置の構成例を示す図 実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置のデータベースが格納しているセット値テーブルの例を示す図 実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置を実現する処理回路をプロセッサおよびメモリで実現する場合の処理回路の構成の一例を示す図 実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置を実現する処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路の構成の一例を示す図 実施の形態2に係る車輪踏面粗さ推定装置の構成例を示すブロック図 実施の形態2に係る車輪踏面粗さ推定装置の動作を示すフローチャート
以下に、本開示の実施の形態に係る車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30の構成例を示すブロック図である。車輪踏面粗さ推定装置30は、運転情報取得部31と、車両情報取得部32と、踏面粗し制御情報取得部33と、車輪踏面粗さ演算部34と、出力部38と、を備える。車輪踏面粗さ演算部34は、データベース35と、セット値決定部36と、踏面粗さ推定部37と、を備える。車輪踏面粗さ推定装置30は、車輪踏面粗し制御装置10と、環境情報取得部21と、運行路線情報取得部22と、に接続される。なお、図1に示すように、車輪踏面粗し制御装置10および車輪踏面粗さ推定装置30によって、車輪踏面粗さ管理システム40を構成している。
運転情報取得部31は、鉄道車両に搭載される図示しない運転台または車両情報管理装置などから、鉄道車両の運転情報を取得する。運転情報は、例えば、鉄道車両の運転士によるブレーキ操作の情報である。ブレーキ操作の情報は、例えば、鉄道車両が力行中かまたは惰行中かの情報、空制ブレーキを使用しているのかまたは回生ブレーキを使用しているのかまたは各ブレーキの比率の情報、常用ブレーキを使用しているのか非常ブレーキを使用しているのかの情報、現在のノッチの情報、などの情報である。運転情報取得部31は、取得した運転情報を車輪踏面粗さ演算部34に出力する。
車両情報取得部32は、鉄道車両の運行中の車両情報を取得する。例えば、車両情報取得部32は、鉄道車両に搭載される車両情報管理装置またはセンサなどから、鉄道車両の混雑度を表す応荷重圧力であるAS(Air Suspension)圧、BC圧、鉄道車両の速度などの情報を車両情報として取得する。車両情報取得部32は、取得した車両情報を車輪踏面粗さ演算部34に出力する。
踏面粗し制御情報取得部33は、車輪踏面粗し制御装置10から車輪踏面粗し制御装置10における車輪踏面粗し制御の情報である踏面粗し制御情報を取得する。踏面粗し制御情報は、例えば、現在の車輪踏面粗し制御装置10の踏面粗し制御のON/OFFの状況を示す情報である。踏面粗し制御情報取得部33は、取得した踏面粗し制御情報を車輪踏面粗さ演算部34に出力する。
車輪踏面粗さ演算部34は、運転情報取得部31から取得した運転情報、車両情報取得部32から取得した車両情報、および踏面粗し制御情報取得部33から取得した踏面粗し制御情報に基づいて、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報に応じて設定されたセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値として決定する。車輪踏面粗さ演算部34は、前回演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する。なお、車輪踏面粗さ演算部34は、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報の全てを使用せず、少なくとも1つに基づいて、セット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値として決定してもよい。
データベース35は、車輪踏面粗さ演算部34で使用されるセット値テーブルを格納している。データベース35は、運転情報取得部31から取得した運転情報、車両情報取得部32から取得した車両情報、踏面粗し制御情報取得部33から取得した踏面粗し制御情報、環境情報取得部21から取得した環境情報、および運行路線情報取得部22から取得した運行路線情報を格納してもよい。データベース35の設置場所は特に限定されず、データベース35は、図2に示すブレーキ制御部103などに設置されていてもよいし、鉄道車両100の外部に設置されていてもよい。
ここで、車輪踏面粗さ推定装置30および車輪踏面粗し制御装置10が搭載される鉄道車両のブレーキ装置について簡単に説明する。図2は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30および車輪踏面粗し制御装置10が搭載される鉄道車両100のブレーキ装置の構成例を示す図である。速度センサ101は、各鉄道車両100の前後の台車に設置され、各車輪110の速度信号101Dを取り込み、ブレーキ制御部103に出力する。ブレーキ指令部102は、規定された減速度を得るためのブレーキ指令102Dを出力する。ブレーキ制御部103は、ブレーキ指令部102から出力されたブレーキ指令102D、各鉄道車両100の重量を検出する図示しない応荷重装置から出力された応荷重信号などを取得し、規定された圧力制御信号103Dを出力する。圧力制御信号103Dはブレーキ制御部103から電空変換弁104を介して中継弁105に出力され、ブレーキシリンダ圧力105Dの生成に用いられている。電空変換弁104は、ブレーキ制御部103から出力された電気信号である圧力制御信号103Dを規定された圧力の空気信号に変換する。中継弁105は、空気信号に変換された圧力制御信号103Dを規定された値まで増幅し、ブレーキシリンダ圧力105Dの応答性を向上させる。中継弁105には元空気タンク112が接続されている。元空気タンク112には規定された圧力の空気である圧縮空気が貯留されているため、中継弁105は、圧力制御信号103Dに対応する圧縮空気112Dを出力することで、規定されたブレーキシリンダ圧力105Dを生成することができる。
圧力センサ106は、ブレーキシリンダ圧力105Dを検出し、ブレーキシリンダ圧力105Dに基づいてフィードバック指令106Dを生成してブレーキ制御部103に帰還する。ブレーキシリンダ107は、ブレーキシリンダ圧力105Dの強さによって、制輪子108を車輪110に押し付ける。制輪子108は、規定された摩擦係数を有する摩擦材である。鉄道車両100のブレーキ力は、制輪子108の摩擦係数とブレーキシリンダ圧力105Dとの積によって導出することが可能である。ブレーキ制御部103は、図示しない空気ばね圧センサから入手する応荷重情報、およびブレーキ指令102Dによる目標減速度から必要ブレーキ力を演算し、回生ブレーキ制御部114に対して回生パターン信号113Dを出力する。図示しない主回路制御装置に搭載される回生ブレーキ制御部114は、実トルクに応じた実回生ブレーキ力を回生フィードバック信号114Dとしてブレーキ制御部103に出力する。ブレーキ制御部103は、必要ブレーキ力から回生フィードバック信号114Dの値を減算した値を空制補足量とし、圧力制御信号103Dとして電空変換弁104に出力することでBC圧制御を行う。
鉄道車両100は、頻繁に空制ブレーキを使用すると車輪踏面が粗くなるので車輪110の鏡面状態も解消し、所望のブレーキ力を確保することができる。一方で、鉄道車両100は、空制ブレーキを多用すると回生ブレーキを有効に使用できず、省エネ効果が得られない。そのため、車輪踏面粗し制御装置10は、通常の常用ブレーキ中は回生ブレーキを有効に使用し、車輪110が鏡面状態になった場合に空制ブレーキを使用し、摩擦材である制輪子108を車輪110に押し付けて車輪110の踏面を粗くすることで、車輪110の鏡面状態を解消する。車輪踏面粗さ推定装置30は、車輪踏面粗さを推定して車輪踏面粗さ情報として車輪踏面粗し制御装置10に出力する。
図1の説明に戻る。セット値決定部36は、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報に基づいて、データベース35に格納されているセット値テーブルから、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報に該当するセット値を選択し、セット値として決定する。なお、セット値決定部36は、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報の全てを使用せず、少なくとも1つに基づいて、セット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値として決定してもよい。セット値決定部36は、決定したセット値を踏面粗さ推定部37に出力する。
踏面粗さ推定部37は、前回の車輪踏面粗さに、セット値決定部36で決定されたセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算し、鉄道車両100の車輪踏面の粗さを推定する。
出力部38は、車輪踏面粗さ演算部34で演算された最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として車輪踏面粗し制御装置10に出力する。なお、出力部38は、図1の例では車輪踏面粗さ情報を車輪踏面粗し制御装置10に出力しているが、車輪踏面粗さ情報の出力先は車輪踏面粗し制御装置10に限定されない。例えば、車輪踏面粗さ情報がメンテナンスなどの情報として利用される場合、出力部38は、車輪踏面粗さ情報を、図示しないメモリなどの記憶部に出力してもよいし、図示しない通信装置を介してメンテナンス用のデータを収集するサーバなどに送信してもよい。
車輪踏面粗し制御装置10は、車輪踏面粗さ推定装置30で推定された車輪踏面粗さ情報を用いて、踏面粗し制御のON/OFFを制御する。
環境情報取得部21は、鉄道車両100周辺の天候、温度、湿度などの環境情報を取得する。天候、温度、湿度などは、鉄道車両100のブレーキの効きに影響を及ぼすためである。環境情報取得部21は、鉄道車両100に搭載されていてもよいし、地上に設置された列車運行管理システムなどに設置されていてもよい。環境情報取得部21は、取得した環境情報を車輪踏面粗さ推定装置30に出力する。
運行路線情報取得部22は、鉄道車両100が運行される路線などの運行路線情報を取得する。鉄道車両100が回生ブレーキを掛けるためには先行する鉄道車両100または後続する鉄道車両100などの他の鉄道車両100の存在が重要になるが、鉄道車両100が運行される路線が郊外の路線か都心部の路線かによって他の鉄道車両100が存在する頻度が異なるためである。運行路線情報取得部22は、鉄道車両100に搭載されていてもよいし、地上に設置された列車運行管理システムなどに設置されていてもよい。運行路線情報取得部22は、取得した運行路線情報を車輪踏面粗さ推定装置30に出力する。
ここで、データベース35に格納されているセット値テーブルについて説明する。図3は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30のデータベース35が格納しているセット値テーブルの例を示す図である。図3に示すように、データベース35は、AS圧ごと、および速度ごとに、前述のセット値が記載されたセット値テーブルを格納している。例えば、セット値決定部36は、AS圧が350kPaであり、鉄道車両100の速度が50km/hであった場合、セット値1として-0.0002mmを取得し、セット値2として+0.02mmを取得し、セット値3として+0.02mmを取得し、セット値4として-0.002mmを取得し、セット値5として+0.003mmを取得する。なお、AS圧および速度に係わらず、セット値6は変化なしとする。図3に示すように、車輪踏面粗さ演算部34は、車輪踏面が鏡面化する状況ではセット値を負の値とし、車輪踏面が粗くなる状況ではセット値を正の値とする。データベース35に格納されているセット値テーブルの各セット値の値については、鉄道車両100を運行する鉄道会社の担当者などが、車輪踏面粗さ推定装置30または車輪踏面粗さ推定装置30の外部の装置などから適宜設定または変更可能とする。車輪踏面粗さ推定装置30の外部の装置とは、例えば、車両情報監視分析システム、列車統合管理装置、BCU(Brake Control Unit)などである。
図3に示すセット値テーブルは、AS圧および速度に対して閾値が3段階で分けられているが、2段階で分けられていてもよいし、4段階以上で分けられていてもよい。図3に示すセット値テーブルは、AS圧ごと、および速度ごとに対応するセット値が記載されているが、AS圧のみで各セット値がセット値テーブルに規定されていてもよいし、速度のみで各セット値がセット値テーブルに規定されていてもよい。また、セット値テーブルは、AS圧ではなくBC圧などを用いて規定されていてもよい。
また、鉄道車両100の走行は、環境情報、すなわち天候、温度、湿度などの影響を受け、また、運行路線情報、すなわち鉄道車両100が運行している路線などの影響をうけることから、データベース35は、環境情報の条件ごとにセット値テーブルを格納していてもよいし、運行路線情報の条件ごとにセット値テーブルを格納していてもよい。この場合、セット値決定部36は、環境情報および運行路線情報に合致したセット値テーブルからセット値を選択してセット値を決定する。このように、車輪踏面粗さ演算部34は、天候、温度、および湿度のうち少なくとも1つの情報を含む環境情報を取得し、環境情報を用いてセット値を決定してもよい。また、車輪踏面粗さ演算部34は、鉄道車両100が運行されている路線の情報である運行路線情報を取得し、運行路線情報を用いてセット値を決定してもよい。
例えば、データベース35は、天候が雨の場合、気温が低い場合などでは、天候が晴天の場合、気温が高い場合などのときよりも車輪踏面が鏡面状態になりやすいため、車輪踏面粗し制御装置10に対して踏面粗し制御をONしやすい車輪踏面粗し情報を出力できるようなセット値が設定されたセット値テーブルを予め格納していることとする。また、都心部の路線では、郊外の路線よりも回生ブレーキの頻度が高いことが想定されるため、車輪踏面粗し制御装置10に対して踏面粗し制御をONしやすい車輪踏面粗し情報を出力できるようなセット値が設定されたセット値テーブルを予め格納していることとする。また、車輪踏面粗さ演算部34は、複数の鉄道車両100からなる列車編成において、列車編成を構成する鉄道車両100の数に応じたセット値テーブルをデータベース35に格納させ、鉄道車両100の数に応じて、使用するセット値テーブルを変更してもよい。
車輪踏面粗さ推定装置30の動作について説明する。図4は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30の動作を示すフローチャートである。車輪踏面粗さ推定装置30は、各種情報を取得する(ステップS31)。具体的には、車輪踏面粗さ推定装置30において、運転情報取得部31が運転情報を取得し、車両情報取得部32が車両情報を取得し、踏面粗し制御情報取得部33が踏面粗し制御情報を取得する。
車輪踏面粗さ演算部34において、セット値決定部36は、鉄道車両100が停止中か否かを判定する(ステップS32)。セット値決定部36は、車両情報に含まれる鉄道車両100の速度から、鉄道車両100が停止中か否かを判定することができる。なお、セット値決定部36は、鉄道車両100の位置情報が取得されている場合には、鉄道車両100の位置情報を用いて、鉄道車両100が停止中か否かを判定してもよい。鉄道車両100が停止中の場合(ステップS32:Yes)、セット値決定部36は、現状維持のためセット値を0に決定する(ステップS33)。
鉄道車両100が走行中の場合(ステップS32:No)、セット値決定部36は、鉄道車両100が力行惰行中か否かを判定する(ステップS34)。セット値決定部36は、運転情報から、鉄道車両100が力行惰行中か否かを判定することができる。鉄道車両100が力行惰行中の場合(ステップS34:Yes)、セット値決定部36は、データベース35に格納されているセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値をセット値1に決定する(ステップS35)。
鉄道車両100が力行惰行中ではない場合(ステップS34:No)、セット値決定部36は、鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ回生ブレーキOFFの状態か否かを判定する(ステップS36)。セット値決定部36は、運転情報から鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ回生ブレーキOFFの状態か否かを判定することができる。鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ回生ブレーキOFFの場合(ステップS36:Yes)、セット値決定部36は、データベース35に格納されているセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値をセット値2に決定する(ステップS37)。
鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ回生ブレーキOFFではない場合(ステップS36:No)、セット値決定部36は、非常ブレーキ中か否かを判定する(ステップS38)。セット値決定部36は、運転情報から鉄道車両100が非常ブレーキ中か否かを判定することができる。非常ブレーキ中の場合(ステップS38:Yes)、セット値決定部36は、データベース35に格納されているセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値をセット値3に決定する(ステップS39)。
非常ブレーキ中ではない場合(ステップS38:No)、セット値決定部36は、常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御OFF中か否かを判定する(ステップS40)。セット値決定部36は、運転情報および踏面粗し制御情報から、鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御OFF中か否かを判定することができる。常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御OFF中の場合(ステップS40:Yes)、セット値決定部36は、データベース35に格納されているセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値をセット値4に決定する(ステップS41)。
常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御OFF中ではない場合(ステップS40:No)、セット値決定部36は、常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御ON中か否かを判定する(ステップS42)。セット値決定部36は、運転情報および踏面粗し制御情報から、鉄道車両100が常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御ON中か否かを判定することができる。常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御ON中の場合(ステップS42:Yes)、セット値決定部36は、データベース35に格納されているセット値テーブルから該当するセット値を選択し、セット値をセット値5に決定する(ステップS43)。常用ブレーキ中かつ踏面粗し制御ON中ではない場合(ステップS42:No)、セット値決定部36は、現状維持のためセット値を0に決定する(ステップS44)。
セット値決定部36は、ステップS33、またはステップS35、またはステップS37、またはステップS39、またはステップS41、またはステップS43、またはステップS44で決定したセット値を踏面粗さ推定部37に出力する。踏面粗さ推定部37は、現在値である前回演算された車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する(ステップS45)。なお、車輪踏面粗さ演算部34において、踏面粗さ推定部37は、鉄道車両100の運行開始後の最初の演算において、前回の運行において最後に演算された最新の車輪踏面粗さ、または点検の際に計測された車輪踏面粗さを前回の車輪踏面粗さとする。前回の運行において最後に演算された最新の車輪踏面粗さ、または点検の際に計測された車輪踏面粗さについては、セット値決定部36が保持していてもよいし、鉄道車両100のBCUなどが保持していてもよい。踏面粗さ推定部37は、演算によって得られた最新の車輪踏面粗さを出力部38に出力する。出力部38は、踏面粗さ推定部37から取得した最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する(ステップS46)。
つづいて、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30のハードウェア構成について説明する。車輪踏面粗さ推定装置30において、運転情報取得部31、車両情報取得部32、踏面粗し制御情報取得部33、車輪踏面粗さ演算部34、および出力部38は処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。処理回路は制御回路とも呼ばれる。
図5は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30を実現する処理回路をプロセッサ91およびメモリ92で実現する場合の処理回路90の構成の一例を示す図である。図5に示す処理回路90は制御回路であり、プロセッサ91およびメモリ92を備える。処理回路90がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、処理回路90の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路90では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路90は、車輪踏面粗さ推定装置30の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。このプログラムは、処理回路90により実現される各機能を車輪踏面粗さ推定装置30に実行させるためのプログラムであるともいえる。このプログラムは、プログラムが記憶された記憶媒体により提供されてもよいし、通信媒体など他の手段により提供されてもよい。
上記プログラムは、運転情報取得部31が、鉄道車両100の運転情報を取得する第1のステップと、車両情報取得部32が、鉄道車両100の運行中の車両情報を取得する第2のステップと、車輪踏面粗さ演算部34が、運転情報および車両情報に基づいてセット値を決定し、演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する第3のステップと、出力部38が、第3のステップにおいて演算された最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する第4のステップと、を車輪踏面粗さ推定装置30に実行させるプログラムであるとも言える。
ここで、プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などである。また、メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図6は、実施の形態1に係る車輪踏面粗さ推定装置30を実現する処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の処理回路93の構成の一例を示す図である。図6に示す処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。処理回路93については、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路93は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、車輪踏面粗さ推定装置30は、運転情報、車両情報、および踏面粗し制御情報を用いてセット値テーブルからセット値を選択してセット値を決定し、前回の車輪踏面粗さにセット値を加算することで最新の車輪踏面粗さを演算し、車輪踏面粗さ情報として車輪踏面粗し制御装置10に出力することとした。これにより、車輪踏面粗さ推定装置30は、鉄道車両100の走行中においても、鉄道車両100の振動の影響を受けずに車輪踏面の粗さを精度良く推定することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、車輪踏面粗さ推定装置30は、予めデータベース35に格納されているセット値セーブルからセット値を選択することによってセット値を決定していた。実施の形態2では、車輪踏面粗さ推定装置が、セット値を演算によって決定する場合について説明する。
図7は、実施の形態2に係る車輪踏面粗さ推定装置30aの構成例を示すブロック図である。車輪踏面粗さ推定装置30aは、運転情報取得部31と、車両情報取得部32と、車輪踏面粗さ演算部34aと、出力部38と、を備える。車輪踏面粗さ演算部34aは、セット値決定部36aと、踏面粗さ推定部37aと、を備える。車輪踏面粗さ推定装置30aは、車輪踏面粗し制御装置10に接続される。なお、図7に示すように、車輪踏面粗し制御装置10および車輪踏面粗さ推定装置30aによって、車輪踏面粗さ管理システム40aを構成している。
車輪踏面粗さ演算部34aは、運転情報取得部31から取得した運転情報、および車両情報取得部32から取得した車両情報に基づいてセット値を演算し、セット値を決定する。車輪踏面粗さ演算部34aは、前回演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する。なお、車輪踏面粗さ演算部34aは、運転情報、および車両情報の全てを使用せず、少なくとも1つに基づいてセット値を演算し、セット値として決定してもよい。
セット値決定部36aは、運転情報および車両情報に基づいてセット値を演算し、セット値として決定する。なお、セット値決定部36aは、運転情報、および車両情報の全てを使用せず、少なくとも1つに基づいてセット値を演算し、セット値として決定してもよい。セット値決定部36aは、決定したセット値を踏面粗さ推定部37aに出力する。
踏面粗さ推定部37aは、前回の車輪踏面粗さに、セット値決定部36aで決定されたセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算し、鉄道車両100の車輪踏面の粗さを推定する。
車輪踏面粗さ推定装置30aの動作について説明する。図8は、実施の形態2に係る車輪踏面粗さ推定装置30aの動作を示すフローチャートである。車輪踏面粗さ推定装置30aは、各種情報を取得する(ステップS51)。具体的には、車輪踏面粗さ推定装置30aにおいて、運転情報取得部31が運転情報を取得し、車両情報取得部32が車両情報を取得する。
車輪踏面粗さ演算部34aにおいて、セット値決定部36aは、鉄道車両100が停止中か否かを判定する(ステップS52)。セット値決定部36aは、車両情報に含まれる鉄道車両100の速度から、鉄道車両100が停止中か否かを判定することができる。なお、セット値決定部36aは、鉄道車両100の位置情報が取得されている場合には、鉄道車両100の位置情報を用いて、鉄道車両100が停止中か否かを判定してもよい。鉄道車両100が停止中の場合(ステップS52:Yes)、セット値決定部36aは、セット値を演算してセット値を決定する(ステップS53)。ここで、セット値決定部36aは、式(1)のようにセット値を演算する。
セット値=係数α×BC圧×BC圧の継続時間×速度 …(1)
式(1)は、鉄道車両100において摩擦材を車輪踏面に押し付けたときの押し付け積算値を表している。セット値決定部36aは、ステップS53の場合、速度=0であるので係数αの値に関係無くセット値=0になるため、セット値を0に決定する。
鉄道車両100が走行中の場合(ステップS52:No)、セット値決定部36aは、回生ブレーキON中かつ初込めBC圧の状態か否かを判定する(ステップS54)。セット値決定部36aは、運転情報から、鉄道車両100が回生ブレーキON中かつ初込めBC圧の状態か否かを判定することができる。回生ブレーキON中かつ初込めBC圧の状態の場合(ステップS54:Yes)、セット値決定部36aは、セット値を演算してセット値を決定する(ステップS55)。このとき、セット値決定部36aは、式(1)において係数αを負の値とする。すなわち、ステップS55で演算されるセット値は負の値になる。回生ブレーキON中かつ初込めBC圧の状態ではない場合(ステップS54:No)、セット値決定部36aは、セット値を演算してセット値を決定する(ステップS56)。このとき、セット値決定部36aは、式(1)において係数αを正の値とする。すなわち、ステップS56で演算されるセット値は正の値になる。
セット値決定部36aは、ステップS53、またはステップS55、またはステップS56で決定したセット値を踏面粗さ推定部37aに出力する。踏面粗さ推定部37aは、現在値である前回演算された車輪踏面粗さにセット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する(ステップS57)。このように、車輪踏面粗さ演算部34aにおいて、セット値決定部36aは、運転情報および車両情報を用いた規定された演算式によってセット値を演算し、セット値として決定する。なお、車輪踏面粗さ演算部34aにおいて、踏面粗さ推定部37aは、鉄道車両100の運行開始後の最初の演算において、前回の運行において最後に演算された最新の車輪踏面粗さ、または点検の際に計測された車輪踏面粗さを前回の車輪踏面粗さとする。踏面粗さ推定部37aは、演算によって得られた最新の車輪踏面粗さを出力部38に出力する。出力部38は、踏面粗さ推定部37aから取得した最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する(ステップS58)。
なお、図8の例では、セット値決定部36aは、鉄道車両100においてブレーキ信号が有る状態でセット値を演算していたが、これに限定されない。セット値決定部36aは、鉄道車両100においてブレーキ信号が無い状態でも、力行惰行中の状態のときに得られる値などを用いてセット値を演算してもよい。
つづいて、実施の形態2に係る車輪踏面粗さ推定装置30aのハードウェア構成について説明する。車輪踏面粗さ推定装置30aにおいて、運転情報取得部31、車両情報取得部32、車輪踏面粗さ演算部34a、および出力部38は処理回路により実現される。処理回路は、プログラムを格納するメモリ、およびメモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、車輪踏面粗さ推定装置30aは、運転情報、および車両情報を用いてセット値を演算してセット値を決定し、前回の車輪踏面粗さにセット値を加算することで最新の車輪踏面粗さを演算し、車輪踏面粗さ情報として車輪踏面粗し制御装置10に出力することとした。これにより、車輪踏面粗さ推定装置30aは、鉄道車両100の走行中においても、鉄道車両100の振動の影響を受けずに車輪踏面の粗さを精度良く推定することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 車輪踏面粗し制御装置、21 環境情報取得部、22 運行路線情報取得部、30,30a 車輪踏面粗さ推定装置、31 運転情報取得部、32 車両情報取得部、33 踏面粗し制御情報取得部、34,34a 車輪踏面粗さ演算部、35 データベース、36,36a セット値決定部、37,37a 踏面粗さ推定部、38 出力部、40,40a 車輪踏面粗さ管理システム、100 鉄道車両、101 速度センサ、102 ブレーキ指令部、103 ブレーキ制御部、104 電空変換弁、105 中継弁、106 圧力センサ、107 ブレーキシリンダ、108 制輪子、110 車輪、112 元空気タンク、114 回生ブレーキ制御部。

Claims (14)

  1. 鉄道車両の運転情報を取得する運転情報取得部と、
    前記鉄道車両の運行中の車両情報を取得する車両情報取得部と、
    前記運転情報および前記車両情報に基づいてセット値を決定し、前回演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さに前記セット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する車輪踏面粗さ演算部と、
    前記車輪踏面粗さ演算部で演算された前記最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする車輪踏面粗さ推定装置。
  2. 前記車輪踏面粗さ推定装置に接続される車輪踏面粗し制御装置から前記車輪踏面粗し制御装置における車輪踏面粗し制御の情報である踏面粗し制御情報を取得する踏面粗し制御情報取得部、
    を備え、
    前記車輪踏面粗さ演算部は、前記運転情報、前記車両情報、および前記踏面粗し制御情報に基づいて、前記運転情報、前記車両情報、および前記踏面粗し制御情報に応じて設定されたセット値テーブルから該当する前記セット値を選択し、前記セット値として決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  3. 前記車輪踏面粗さ演算部は、天候、温度、および湿度のうち少なくとも1つの情報を含む環境情報を取得し、前記環境情報を用いて前記セット値を決定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  4. 前記車輪踏面粗さ演算部は、前記鉄道車両が運行されている路線の情報である運行路線情報を取得し、前記運行路線情報を用いて前記セット値を決定する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  5. 前記車輪踏面粗さ演算部は、前記運転情報および前記車両情報を用いた規定された演算式によって前記セット値を演算し、前記セット値として決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  6. 前記車輪踏面粗さ演算部は、前記車輪踏面が鏡面化する状況では前記セット値を負の値とし、前記車輪踏面が粗くなる状況では前記セット値を正の値とする、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  7. 前記車輪踏面粗さ演算部は、運行開始後の最初の演算において、前回の運行において最後に演算された前記最新の車輪踏面粗さ、または点検の際に計測された車輪踏面粗さを前記前回の車輪踏面粗さとする、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定装置。
  8. 車輪踏面粗さ推定装置が実行する車輪踏面粗さ推定方法であって、
    運転情報取得部が、鉄道車両の運転情報を取得する第1のステップと、
    車両情報取得部が、前記鉄道車両の運行中の車両情報を取得する第2のステップと、
    車輪踏面粗さ演算部が、前記運転情報および前記車両情報に基づいてセット値を決定し、前回演算された車輪踏面の粗さを示す前回の車輪踏面粗さに前記セット値を加算したものを最新の車輪踏面粗さとして演算する第3のステップと、
    出力部が、前記第3のステップにおいて演算された前記最新の車輪踏面粗さを車輪踏面粗さ情報として出力する第4のステップと、
    を含むことを特徴とする車輪踏面粗さ推定方法。
  9. 踏面粗し制御情報取得部が、前記車輪踏面粗さ推定装置に接続される車輪踏面粗し制御装置から前記車輪踏面粗し制御装置における車輪踏面粗し制御の情報である踏面粗し制御情報を取得する第5のステップ、
    を含み、
    前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、前記運転情報、前記車両情報、および前記踏面粗し制御情報に基づいて、前記運転情報、前記車両情報、および前記踏面粗し制御情報に応じて設定されたセット値テーブルから該当する前記セット値を選択し、前記セット値として決定する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の車輪踏面粗さ推定方法。
  10. 前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、天候、温度、および湿度のうち少なくとも1つの情報を含む環境情報を取得し、前記環境情報を用いて前記セット値を決定する、
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の車輪踏面粗さ推定方法。
  11. 前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、前記鉄道車両が運行されている路線の情報である運行路線情報を取得し、前記運行路線情報を用いて前記セット値を決定する、
    ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定方法。
  12. 前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、前記運転情報および前記車両情報を用いた規定された演算式によって前記セット値を演算し、前記セット値として決定する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の車輪踏面粗さ推定方法。
  13. 前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、前記車輪踏面が鏡面化する状況では前記セット値を負の値とし、前記車輪踏面が粗くなる状況では前記セット値を正の値とする、
    ことを特徴とする請求項8から12のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定方法。
  14. 前記第3のステップにおいて、前記車輪踏面粗さ演算部は、運行開始後の最初の演算において、前回の運行において最後に演算された前記最新の車輪踏面粗さ、または点検の際に計測された車輪踏面粗さを前記前回の車輪踏面粗さとする、
    ことを特徴とする請求項8から13のいずれか1つに記載の車輪踏面粗さ推定方法。
JP2023572258A 2022-01-04 2022-01-04 車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法 Active JP7442755B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2022/000032 WO2023131988A1 (ja) 2022-01-04 2022-01-04 車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2023131988A1 JPWO2023131988A1 (ja) 2023-07-13
JP7442755B2 true JP7442755B2 (ja) 2024-03-04

Family

ID=87073360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023572258A Active JP7442755B2 (ja) 2022-01-04 2022-01-04 車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7442755B2 (ja)
WO (1) WO2023131988A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015046191A (ja) 2011-08-03 2015-03-12 パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 柱状体
CN111290295A (zh) 2020-03-09 2020-06-16 西南交通大学 轮轨界面润滑与摩擦控制决策支持系统
JP2020183767A (ja) 2019-04-26 2020-11-12 株式会社東芝 摩耗予測装置、摩耗予測方法及びコンピュータプログラム
JP2021046191A (ja) 2019-09-13 2021-03-25 ナブテスコ株式会社 鉄道用状態監視装置、鉄道車両の台車、鉄道車両、鉄道用ブレーキ制御装置
WO2021084576A1 (ja) 2019-10-28 2021-05-06 三菱電機株式会社 ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
JP2021169934A (ja) 2020-04-14 2021-10-28 公益財団法人鉄道総合技術研究所 摩耗推定方法、転がり接触解析方法、摩耗推定プログラム、転がり接触解析プログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6207075B2 (ja) * 2013-12-20 2017-10-04 三菱重工業株式会社 摩耗量演算装置、車両、摩耗量演算方法、および、プログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015046191A (ja) 2011-08-03 2015-03-12 パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 柱状体
JP2020183767A (ja) 2019-04-26 2020-11-12 株式会社東芝 摩耗予測装置、摩耗予測方法及びコンピュータプログラム
JP2021046191A (ja) 2019-09-13 2021-03-25 ナブテスコ株式会社 鉄道用状態監視装置、鉄道車両の台車、鉄道車両、鉄道用ブレーキ制御装置
WO2021084576A1 (ja) 2019-10-28 2021-05-06 三菱電機株式会社 ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
CN111290295A (zh) 2020-03-09 2020-06-16 西南交通大学 轮轨界面润滑与摩擦控制决策支持系统
JP2021169934A (ja) 2020-04-14 2021-10-28 公益財団法人鉄道総合技術研究所 摩耗推定方法、転がり接触解析方法、摩耗推定プログラム、転がり接触解析プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2023131988A1 (ja) 2023-07-13
WO2023131988A1 (ja) 2023-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5378477B2 (ja) 車両摩擦ブレーキの少なくとも1つの相互摩擦部材、特に車両ブレーキ装置のブレーキ・ライニングの厚さのモニタ方法
US7011186B2 (en) Method for determining a brake state
US7104364B2 (en) Electrically actuatable vehicle brake and method for controlling an electrically actuatable vehicle brake
US6655754B2 (en) Vehicle brake system having adaptive torque control
US7244003B2 (en) Vehicle onboard brake pad/lining wear estimators with temperature estimations
JP2004155413A (ja) タイヤ摩耗の評価
US11047439B2 (en) Intelligent brake system health monitoring
JPH06206480A (ja) 車両ブレーキシステムの効力の推定方法及び装置
JP4090726B2 (ja) ブレーキ制御装置、ブレーキ制御方法および記録媒体
JP4250216B2 (ja) 車両のブレーキ装置の制御方法及び装置
JP2018523607A (ja) 常用ブレーキを状態監視する方法および装置ならびにブレーキおよびブレーキシステム
JP7312676B2 (ja) ブレーキ異常判定装置、ブレーキ状態記憶装置、異常判定方法、異常判定プログラム、及びブレーキ制御装置
US6678633B2 (en) System and method for determining the height of the center of gravity of a vehicle
JP7442755B2 (ja) 車輪踏面粗さ推定装置および車輪踏面粗さ推定方法
IT201800005950A1 (it) Metodo di controllo di un impianto frenante di un veicolo e relativo sistema
JP7012912B2 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
JP7109677B2 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
JP7455288B2 (ja) 車輪踏面粗し制御装置および車輪踏面粗し制御方法
JP2005029141A (ja) 車両用の後ずさり防止装置の制御方法
JP4026478B2 (ja) 車両用制動制御装置
WO2023021677A1 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法
JP3636894B2 (ja) 電気ブレーキの制御方法及びその装置
CN116605190B (zh) 轨道车辆制动力分配以及对标停车控制方法
WO2021186619A1 (ja) 摩耗推定装置
JP5717469B2 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231129

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20231129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7442755

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150