JP7432283B1 - 変位算出装置、及び変位算出方法 - Google Patents

変位算出装置、及び変位算出方法 Download PDF

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篤志 松尾
暢寛 大友
靖也 大越
瞬 加藤
光騎 鈴木
剛志 田邊
茂 石本
司 榎本
佳代子 谷口
英明 田宮
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株式会社マグネスケール
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Abstract

【課題】変位検出信号の1周期を超えるような大きな周期で生じる誤差を補正することができる変位算出装置を提供する。【解決手段】変位算出装置30は、位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する。変位算出装置30は、周期性信号に基づいて検出変位を算出する検出変位算出部32と、周期性信号と基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析部33と、信号解析部33によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差及びその周期を算出する周期的変位誤差算出部34と、検出変位算出部32によって算出された検出変位を、周期的変位誤差算出部34によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて補正し、補正した校正変位を出力する変位補正部35とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、リニアエンコーダ及びロータリーエンコーダなどの変位検出装置を構成する変位検出センサから出力された変位検出信号に基づいて、変位を算出する変位算出装置及び変位算出方法に関する。
従来、変位を検出する装置として、リニアエンコーダ及びロータリーエンコーダなどが知られており、変位を検出するエンコーダ方式としては、例えば、光学式及び磁気式のものが知られている。光学式のエンコーダでは、回折格子スケール等の変位に応じて強度が変化する干渉信号を変位検出センサの受光素子で受光して光電変換し、変換された周期的に変化するA相及びB相としての正弦波の電気信号が当該変位検出センサから出力される。また、磁気式のエンコーダでは、磁気スケールの変位に応じて変化する磁力が磁気センサによって検出され、検出された磁力に係る信号が周期的に変化するA相及びB相としての正弦波の電気信号として磁気センサを含む変位検出センサから出力される。
一般的に、これらの変位検出センサから出力される電気信号(変位検出信号)のB相は、A相に対して位相が1/4周期、つまり90°ずれている。変位を検出する際に、A相に対してB相が進んでいるか、或いは遅れているかで、変位検出センサとスケールとの相対的な進行方向がプラス方向であるか、或いはマイナス方向であるかを判別することができる。
これら変位検出センサから出力された変位検出信号は、変位算出装置に入力され、一般的には、アナログデジタル変換(A/D変換)されて、変位検出信号A相及びB相についてそれぞれ内挿処理が施された後、スケールの変位に関する情報として出力される。
この変位算出装置では、例えば、デジタル変換された変位検出信号A相及びB相を、サンプリング周波数ごとに、A相をX軸、B相をY軸として表現したルックアップテーブル上のリサージュ波形に展開される。そして、このルックアップテーブル上のリサージュ波形から、リサージュ波形の半径及び角度を算出する。リサージュ波形の1周は、変位検出センサから出力される変位検出信号A相及びB相の1周期分に相当し、サンプリング周波数あたりの角度変化を求めることで、単位時間あたりの変位が算出される。
ところで、ルックアップテーブル上に作られるリサージュ波形は、変位検出センサやスケールなどのコンディション(状態)によって、真円ではなく、歪んだ形状となることがあり、リサージュ波形が真円である理想のリサージュ波形(理想リサージュ波形)と一致していれば、周期的な検出誤差は生じないが、リサージュ波形が歪んでいる場合には、変位検出センサから入力される信号に、周期的な誤差が含まれた状態となっている。
この誤差は、内挿誤差と呼ばれているが、比較的安定していることと、変位検出センサから出力される変位検出信号の1周期毎に必ず発生するので、1周期分のリサージュ波形の軌跡を描けば、次の周期分において、当該内挿誤差を補正することができ、比較的容易に補正を行うことができる。このような内挿誤差を補正する方法として、従来、特開平8-122097号公報に開示された方法が知られている。また、特開2022-93252号公報には、リサージュ波形の半径変動波形を、直近1周期において平均化した補正値によって補正する方法が開示されている。
特開平8-122097号公報 特開2022-93252号公報
ところが、変位検出センサやスケールの状態によっては、リサージュ波形の形状が一定にならない場合があり、変位検出センサから出力される変位検出信号の1周期よりも大きな周期でリサージュ波形の形状が変化する、言い換えれば、1周期よりも大きな周期で誤差を生じる場合がある。例えば、スケールが装着された可動ステージのピッチング、ローリングやヨーイングに起因してリサージュ波形の形状が周期的に変化することがあり、また、スケール表面のゆがみや、スケール記録時に発生したノイズによっても、リサージュ波形の形状が周期的に変化することがあり、これらの場合には、変位検出信号の1周期よりも大きな周期でリサージュ波形の形状が変化する。
このため、変位検出センサから出力される変位検出信号の1周期分について、リサージュ波形(或いは、変位データ)を補正するようにした上記従来の補正方法では、変位検出信号の1周期を超える周期で変動する誤差については、十分に補正することができなかった。即ち、この場合には、変位検出センサから出力される変位検出信号に基づいたリサージュ波形と、真円である理想リサージュ波形との差分値が、常に変化するために、補正の残差を収束させることができないのである。
本発明は、以上の実情に鑑み成されたものであって、変位検出信号の1周期を超えるような大きな周期で生じる誤差を補正することができる変位算出装置の提供を、その目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する変位算出装置であって、
前記周期性信号に基づいて、検出された変位を算出する検出変位算出部と、
前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析部と、
前記信号解析部によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期を算出する周期的変位誤差算出部と、
前記検出変位算出部によって算出された変位を、前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差、及びその周期に基づいて補正し、補正した校正変位を出力する変位補正部と、を備えた変位算出装置に係る。
また、本発明は、位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する方法であって、
前記周期性信号に基づいて、検出された変位を算出する検出変位算出工程と、
前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析工程と、
前記信号解析工程によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期を算出する周期的変位誤差算出工程と、
前記検出変位算出工程によって算出された検出変位を、前記周期的変位誤差算出工程によって算出された変位誤差、及びその周期に基づいて補正し、補正した校正変位を出力する変位補正工程と、を含んで構成される変位算出方法に係る。
この態様の変位算出装置(変位算出方法)によれば、検出変位算出部(検出変位算出工程)により、位相の異なる2以上の周期性信号(変位検出信号)に基づいて、検出された変位(検出変位)が算出される。また、信号解析部(信号解析工程)において、前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差(オフセット)、及び位相誤差が算出される。
そして、周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)において、信号解析部(信号解析工程)によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期が算出され、算出された変位誤差及びその周期に基づいて、変位補正部(変位補正工程)において、検出変位算出部(検出変位算出工程)によって算出された検出変位が補正され、補正された校正変位が出力される。
前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)において算出される周期性のある変位誤差には、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差とが含まれる。したがって、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差が生じている場合には、変位補正部(変位補正工程)により、これらの誤差分について、検出変位算出部(検出変位算出工程)によって算出された変位が補正される。
このように、本発明に係る変位算出装置(変位算出方法)によれば、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方の誤差を補正することができるので、周期性信号に基づいて算出される検出変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることが可能となる。
前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)は、周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出部(周期内誤差算出処理)と、周期性信号の1周期を超える周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出部(周期外誤差算出処理)と、を備え、
前記変位補正部(変位補正工程)は、前記検出変位算出部(検出変位算出工程)によって算出された検出変位を、前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)の周期内誤差算出部(周期内誤差算出処理)によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出部(周期外誤差算出処理)によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて補正するように構成されていてもよい。
また、前記変位算出装置は、前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に係るデータを記憶する記憶部を更に備え、前記周期的変位誤差算出部は、算出した変位誤差及びその周期に係るデータを前記記憶部に格納するように構成されていてもよい。
また、本発明は、位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する変位算出装置であって、
前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析部と、
前記信号解析部によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期を算出する周期的変位誤差算出部と、
前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差、及びその周期に基づいて、前記周期性信号を補正する信号補正部と、
前記信号補正部によって補正された前記周期性信号に基づいて校正変位を算出し、算出した校正変位を出力する校正変位算出部と、を備えた変位算出装置に係る。
また、本発明は、位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する方法であって、
前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析工程と、
前記信号解析部によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期を算出する周期的変位誤差算出工程と、
前記周期的変位誤差算出工程によって算出された変位誤差、及びその周期に基づいて、前記周期性信号を補正する信号補正工程と、
前記信号補正工程によって補正された前記周期性信号に基づいて校正変位を算出し、算出した校正変位を出力する校正変位算出工程と、を含んで構成される変位算出方法に係る。
この態様の変位算出装置(変位算出方法)によれば、信号解析部(信号解析工程)により、周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差(オフセット)、及び位相誤差が算出される。また、周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)において、信号解析部(信号解析工程)によって算出された各誤差に基づいて、周期性のある変位誤差、及びその周期が算出され、算出された変位誤差、及びその周期に基づいて、信号補正部(信号補正工程)において、周期性信号が補正される。そして、信号補正部(信号補正工程)によって補正された周期性信号に基づいて、校正変位算出部(校正変位算出工程)により、校正された変位が算出され、算出された校正変位が出力される。
前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)において算出される周期性のある変位誤差には、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差とが含まれる。したがって、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差が生じている場合には、信号補正部(信号補正工程)により、これらの誤差分について、各周期性信号が補正される。そして、このようにして補正された周期性信号に基づいて、校正された変位が算出される。
このように、この態様の変位算出装置(変位算出方法)によれば、周期性信号について、周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、周期性信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方の誤差を補正することができるので、周期性信号に基づいて算出される検出変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることが可能となる。
尚、上記の各態様における前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)は、周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出部(周期内誤差算出処理)と、周期性信号の1周期を超える周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出部(周期外誤差算出処理)と、を備え、
前記変位補正部(変位補正工程)は、前記検出変位算出部(検出変位算出工程)によって算出された検出変位を、前記周期的変位誤差算出部(周期的変位誤差算出工程)の周期内誤差算出部(周期内誤差算出処理)によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出部(周期外誤差算出処理)によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて補正するように構成されていてもよい。
また、前記変位算出装置は、前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に係るデータを記憶する記憶部を更に備え、前記周期的変位誤差算出部は、算出した変位誤差及びその周期に係るデータを前記記憶部に格納するように構成されていてもよい。
また、本発明は、第1位相と前記第1位相と異なる第2位相とを少なくとも含む2以上の位相に対応する信号から変位を算出するための変位算出装置であって、
前記第1位相と前記第2位相にそれぞれ対応する信号に基づいて第1変位を算出する変位算出部と、
前記第1位相と前記第2位相にそれぞれ対応する信号を、所定周期分検出し、検出された周期分の信号を解析する信号解析部と、
前記信号解析部の解析に基づいて、前記周期分の信号の周期性に対応した変位誤差を算出する変位誤差算出部と、
前記変位算出部によって算出された変位を、前記変位誤差算出部によって算出された変位誤差に基づいて補正し、補正した補正変位(校正変位)を出力する変位補正部と、を備えた変位算出装置に係る。
この変位算出装置によっても、信号解析部において、1以上の周期分の信号を解析することにより、変位誤差算出部によって、信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方の誤差を算出し、これらの誤差に基づいて、変位補正部により、変位算出部によって算出された変位を補正することができるので、信号に基づいて算出される検出変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることが可能となる。
本発明に係る変位算出装置及び変位算出方法によれば、(周期性)信号の1周期以下の周期を有する変位誤差と、(周期性)信号の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方の誤差を補正することができるので、(周期性)信号に基づいて算出される変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る変位検出装置の概略構成を示した説明図である。 第1の実施形態に係る受光部の概略構成を示した説明図である。 第1の実施形態に係る受光部及び差動増幅器の概略構成を示した説明図である。 第1の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。 変位検出信号とリサージュ波形との関係を示した説明図である。 誤差含んだリサージュ波形と、誤差含まない理想のリサージュ波形との関係を示した説明図である。 検出ヘッドから出力される変位検出信号の一例を示した説明図である。 第1の実施形態に係る信号解析部及び周期的誤差算出部における処理を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。 第4の実施形態に係る信号解析部及び周期的誤差算出部における処理を説明するための説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係る変位算出装置の概略構成を示したブロック図である。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.第1の実施形態
まず、第1の実施形態について説明する。図1に示すように、第1の実施形態に係る変位検出装置1は、スケール2、検出ヘッド3及び変位算出装置30を少なくとも含んで構成される。尚、変位検出装置1には、例えば、リニアエンコーダやロータリーエンコーダなどのエンコーダが含まれる。また、本例では、エンコーダ方式として光学式のものを採用しているが、これに限られるものではなく、磁気式のものとしてもよい。
前記スケール2は、回折格子が形成された直線状のスケールであり、例えば、不動の構造体に固着される。また、検出ヘッド3は可動ステージなどの可動体に、前記スケール2と対向するように配設され、スケール2との相対的な変位を検出する。
具体的には、本例の検出ヘッド3は、図1に示すように、光源4、偏光ビームスプリッタ5、2つのミラー6,7、同じく2つのミラー8,9、受光部10及び差動増幅器21から構成される。図1において、光源4は45°斜め下方に、例えば、レーザ光を照射し、偏光ビームスプリッタ5は、光源4から出射されたレーザ光の光路上に位置し、当該レーザ光を2つのレーザ光に分割し、一方のレーザ光(第1レーザ光)はそのまま透過し、他方のレーザ光(第2レーザ光)は90°反射された光路を通る。
第1レーザ光の光路上には90°の角度で反射するようにミラー6が配置され、同様に、第2レーザ光の光路上には90°の角度で反射するようにミラー7が配置されており、ミラー6によって反射された第1レーザ光、及びミラー7によって反射された第2レーザ光はそれぞれスケール2上に入射される。そして、スケール2によって回折された第1レーザ光は、その光路上に配設されたミラー8によって同じ光路上を戻るように反射され、同様に、第2レーザ光は、その光路上に配設されたミラー9によって同じ光路上を戻るように反射される。そして、第1レーザ光はミラー6を経て偏光ビームスプリッタ5に入射され、一方、第2レーザ光はミラー7を経て偏光ビームスプリッタ5に入射され、これら第1レーザ光及び第2レーザ光は、偏光ビームスプリッタ5により再び重ね合わされて、受光部10に入射される。
図2に示すように、受光部10は、位相板11、ハーフミラー12、第1受光部13及び第2受光部17などから構成される。また、第1受光部13は偏光ビームスプリッタ14、第1受光素子15及び第2受光素子16などから構成され、第2受光部17は偏光ビームスプリッタ18、第3受光素子19及び第4受光素子20などから構成される。
前記位相板11、ハーフミラー12及び第2受光部17は、受光部10に入射されたレーザ光の直進光路上に順次配設され、入射されたレーザ光は、位相板11を通過した後、ハーフミラー12により、90°反射されるレーザ光(反射レーザ光)と、透過して直進するレーザ光(透過レーザ光)との2つのレーザ光に分光され、反射レーザ光はその光路上に設けられた第1受光部13に入射され、透過レーザ光は第2受光部17に入射される。
第1受光部13に入射された反射レーザ光は偏光ビームスプリッタ14によって更に2つの光路に分光され、一方は90°反射されて第1受光素子15に干渉信号として受光され、他方はそのまま透過して第2受光素子16に干渉信号として受光される。同様に、第2受光部17に入射された透過レーザ光は偏光ビームスプリッタ18によって2つの光路に分光され、一方は90°反射されて第3受光素子19に干渉信号として受光され、他方はそのまま透過して第4受光素子20に干渉信号として受光される。そして、第1受光素子15、第2受光素子16、第3受光素子19及び第4受光素子20では、受光された干渉信号に応じ、これが光電変換され、電気信号としてそれぞれ出力される。第1受光素子15、第2受光素子16、第3受光素子19及び第4受光素子20から出力される電気信号は差動増幅器21に出力される。
尚、第3受光素子19及び第4受光素子20は、第1受光素子15及び第2受光素子16に対して偏光軸が45°回転して取り付けられているため、第1受光素子15及び第2受光素子16に入射される干渉信号は、第3受光素子19及び第4受光素子20に入射される干渉信号に対して位相が90°ずれたものとなっている。このため、第1受光素子15及び第2受光素子16から出力される変位検出信号は、第3受光素子19及び第4受光素子20から出力される変位検出信号に対して、位相が90°ずれたものとなっている。
図3に示すように、前記差動増幅器21は、第1差動増幅器22及び第2差動増幅器23から構成され、第1差動増幅器22は、第1受光素子15及び第2受光素子16から出力される電気信号に基づいて、増幅した電気信号であるA相(第1相)としての変位検出信号(変位検出信号A相)を出力し、第2差動増幅器23は、第3受光素子19及び第4受光素子20から出力される電気信号に基づいて、増幅した電気信号であるB相(第2相)としての変位検出信号(変位検出信号B相)を出力する。
この変位検出信号A相及びB相は、それぞれ周期的に変化する正弦波を示す信号であり、上記の説明から分かるように、変位検出信号B相は変位検出信号A相に対して90°、言い換えれば1/4周期だけ位相がずれており、一般的に変位検出信号A相はsin信号、変位検出信号B相はcos信号として取り扱われる。そして、このように位相が90°異なる変位検出信号A相及びB相を用いて、変位検出信号A相に対して変位検出信号B相が進んでいるか、または遅れているかを判別することで、スケール2と検出ヘッド3との相対的な変位の方向がプラス方向であるか、またはマイナス方向であるか判別することができる。
以上のようにして検出ヘッド3から出力される変位検出信号A相及びB相は、変位算出装置30に入力され、この変位算出装置30によって、スケール2と検出ヘッド3との相対的な変位(第1変位)が算出される。
変位算出装置30は、図4に示すように、A/D変換部31、検出変位算出部32、信号解析部33、周期的変位誤差算出部34及び変位補正部35などの各処理部を含んで構成される。尚、各処理部では、高速のサンプリング周波数で同期がかけられている。
前記A/D変換部31は、検出ヘッド3から入力されるアナログ信号としての変位検出信号A相及びB相をそれぞれデジタル信号に変換し、内挿処理を施した後、デジタル信号としての変位検出信号A相及びB相として、検出変位算出部32及び信号解析部33に送信する。
検出変位算出部32は、変位検出信号A相及びB相を、図5に示すように、前記サンプリング周波数ごとに変位検出信号A相をX軸、変位検出信号B相をY軸で表現したルックアップテーブル上のリサージュ波形に展開する。そして、このルックアップテーブル上のリサージュ波形から、リサージュ波形の半径Rと、角度θを計算する。このリサージュ波形の1周は、変位検出信号A相及びB相の1周期に相当し、サンプリング周波数(単位時間)あたりの角度変化Δθを求めることで、その単位時間当たりの変位を算出することができる。
例えば、図5において、サンプリング数をn(自然数)とし、i=1~nとすると、
θ=tan-1(X/Y
であり、
=(X +Y 1/2
であるから、
スケール2の一目盛りの長さをLとすると
L=2π×R
となる。但し、Rは、リサージュ波形の1周分の平均半径である。
サンプリング間隔におけるΔθは、
Δθ=θ-θi-1=tan-1(X/Y)-tan-1(Xi-1/Yi-1
となる。
そして、サンプリング間隔における変位をΔdとすると、
変位Δd=(Δθ/2π)×R
となる。
検出変位算出部32は、例えば、このようにして、変位検出信号A相及びB相から、スケール2と検出ヘッド3との間の相対的な変位を算出する。
前記信号解析部33は、A/D変換部31から入力される変位検出信号A相及びB相と、誤差の無い理想とする基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する処理部である。具体的には、信号解析部33は、基準信号をルックアップテーブル上に展開して描かれる真円の理想リサージュ波形と、変位検出信号A相及びB相をルックアップテーブル上に展開して描かれる実際のリサージュ波形(実リサージュ波形)との差から、理想リサージュ波形に対する実リサージュ波形の振幅誤差、理想リサージュ波形の中心と実リサージュ波形の中心との差であるオフセット(基準信号の振動中心と、変位検出信号の振動中心との差に相当)、A相及びB相についての位相差を残差として算出する。
そして、変位における3つの残差データとして任意の距離データ(変位であり、Δθにも対応するデータ)を記憶する。この任意の変位の取得する期間は、少なくとも前記変位検出信号A相及びB相の信号周期より十分に大きくすることが望ましく、例えば、100周期分とすることができる。一方、1データを取得する間隔は、変位検出信号A相及びB相の信号周期より十分小さくすることが望ましく、例えば1/100周期程度にするのが望ましい。以上から、例えば、100×100×3(=30000)点の残差データが取得され、取得された残差データが周期的変位誤差算出部34に送信される。
周期的変位誤差算出部34は、信号解析部33によって取得された残差データから、例えば、周波数解析によって、周期性を有する残差データのみを取り出し、取り出した周期性を有する残差データを角度データに変換することで変位の誤差を算出するとともに、その周期を算出する。この周期性を有する誤差は、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期で生じる誤差と、1周期を超える周期で生じる誤差とが含まれており、各周期の誤差、及びその周期がそれぞれ算出されて、変位補正部35に送信される。
例えば、図7に示すような変位検出信号A相及びB相が信号解析部33に入力されると、信号解析部33では、例えば、図8の(a)及び(b)に示すような残差データが算出される。図8(a)は、オフセットについて算出された残差データを示しており、図8(b)は振幅について算出された残差データを示している。また、特に図示はしていないが、同様に、位相に関する残差データも信号解析部33によって算出される。
そして、上述したように、信号解析部33によって取得された残差データが、周期的変位誤差算出部34で処理されて、周期性を有する残差データのみが取り出され、取り出された周期性を有する残差データを角度データに変換することで誤差が算出される。このようにして算出された変位誤差の一例を図8(c)及び(d)に示す。図8(c)は、算出された変位誤差であって、変位検出信号A相及びB相の1周期を超える周期で生じる誤差を示しており、図8(d)は、同様に、算出された変位誤差であって、図8(c)とは異なる周期の変位検出信号A相及びB相の1周期を超える周期で生じる誤差を示している。
前記変位補正部35は、検出変位算出部32によって算出された単位時間当たりの変位を順次受信するとともに、周期的変位誤差算出部34によって算出された変位誤差及びその周期を受信し、検出変位算出部32によって算出された単位時間当たりの変位を、周期的変位誤差算出部34によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて、当該誤差が相殺されるように補正し、補正した変位を出力する。
このように、本例のリニアエンコーダ装置1によれば、前記周期的変位誤差算出部34において、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期で生じる誤差と、1周期を超える周期で生じる誤差とがそれぞれ算出されて、変位補正部35に送信され、変位補正部35では、検出変位算出部32によって算出された単位時間当たりの変位が、周期的変位誤差算出部34によって算出された各周期における変位誤差に基づいて、当該誤差が相殺されるように補正される。
以上のように、本例のリニアエンコーダ装置1によれば、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期を有する変位誤差と、変位検出信号A相及びB相の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方を補正することができるので、変位検出信号A相及びB相に基づいて算出される検出変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることが可能となる。
2.第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態に係る変位算出装置について、図9を参照して説明する。図9に示すように、本例の変位算出装置40は、第1の実施形態の変位算出装置30に対応するものであり、周期的変位誤差算出部41の構成が、変位算出装置30の周期的変位誤差算出部34の構成と異なっている。したがって、図9において、変位算出装置30と同じ構成については、同じ符号を付している。
前記周期的変位誤差算出部41は、周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44を備えて構成される。周期内誤差算出部42は、信号解析部33によって解析された変位検出信号A相及びB相の1周期ごとの、前記振幅誤差、オフセット、位相差についての残差を前記信号解析部33から受信し、受信した残差データを角度データに変換することで1周期ごとの変位誤差を算出するとともに、その周期を算出し、算出した1周期ごとの変位誤差及びその周期を変位補正部35に送信する。
また、第1周期外誤差算出部43は、信号解析部33によって取得された残差データから、変位検出信号A相及びB相の1周期を超える周期であって予め設定された第1の周期分(例えば、1周期を超え、i周期までの周期分(但し、iは1を超える整数))ごとの残差データについて、1周期を超え、且つ第1の周期内における周期性を有する残差データを取り出し、取り出した残差データを角度データに変換することで当該第1の周期分の変位誤差を算出するとともに、その周期を算出し、算出した第1の周期分ごとの変位誤差及びその周期を変位補正部35に送信する。
また、第2周期外誤差算出部44は、信号解析部33によって取得された残差データから、変位検出信号A相及びB相の前記i周期を超える周期であって予め設定された第2の周期分(例えば、i周期を超え、n周期までの周期分(但し、nはiを超える整数))ごとの残差データについて、i周期を超え、且つ第2の周期内における周期性を有する残差データを取り出し、取り出した残差データを角度データに変換することで当該第2の周期分の変位誤差を算出するとともに、その周期を算出し、算出した第2の周期分ごとの変位誤差及びその周期を変位補正部35に送信する。
前記変位補正部35では、前記周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44から送信された、各周期分の変位誤差及びその周期を順次受信し、受信した各周期分の変位誤差及びその周期に基づいて、検出変位算出部32から順次受信する単位時間当たりの変位を補正して、補正した変位を校正変位として出力する。
具体的には、周期内誤差算出部42から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の1周期に対応する変位に対して、当該変位誤差を用いて補正する。また、第1周期外誤差算出部43から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の周期(誤差が生じる次の周期)に対応する変位に対して、当該変位誤差を用いて補正し、同様に、第2周期外誤差算出部44から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の周期(誤差が生じる次の周期)に対応する変位に対して、当該変位誤差を用いて補正する。
この態様によれば、誤差が生じる周期を、変位検出信号A相及びB相の1周期以内、1周期を超える第1周期以内、第1周期を超える第2周期以内の3つに区分し、区分けした各周期範囲につき、それぞれ周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44において、周期性を有する変位誤差を算出するようにしているので、様々な周期性を有する変位誤差が複合されても、各周期毎に変位誤差を正確に算出することができ、ひいては変位誤差を高精度に補正することができる。
尚、この態様では、周期外誤差算出部として、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44の2つの算出部を設けた構成を例示したが、これに限られるものではなく、1つの周期外誤差算出部を設けた構成としてもよく、或いは、3つ以上の周期外誤差算出部を設けた構成としてもよい。より多くの周期外誤差算出部を設けることで、より細やかに周期性誤差を補正することができる反面、処理の負荷が高まるので、周期外誤差算出部を設ける数は、両者のバランスを考慮して設定するのが好ましい。
3.第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態に係る変位算出装置について、図10を参照して説明する。図10に示すように、本例の変位算出装置45は、第2の実施形態の変位算出装置40に対応するものであり、データ記憶部46を設けた構成が、変位算出装置40の構成と異なっている。したがって、図10において、変位算出装置40と同じ構成については、同じ符号を付している。
本例の変位算出装置45によれば、周期的変位誤差算出部41を構成する周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44によって算出される各変位誤差がデータ記憶部46に格納され、格納されたデータが新たに算出されるデータによって更新される。
この変位算出装置45によれば、周期的変位誤差算出部41は、データ記憶部46に格納された各誤差周期を有する変位誤差を、各誤差周期において、1周期分遅れたタイミングで読みだして前記変位補正部35に送信することができるので、当該変位補正部35では、前記検出変位算出部32から順次送信される変位を、誤差が生じる各周期に合わせて正確に補正することができる。
尚、上述したように、周期外誤差算出部を設ける数は1以上であり、本例のように2つの周期外誤差算出部を設けた構成に限られるものではなく、1つの周期外誤差算出部を設けた構成としてもよく、或いは、3つ以上の周期外誤差算出部を設けた構成としてもよい。
4.第4の実施形態
次に、本発明の第4の実施形態について、図11を参照して説明する。図11に示すように、本例の変位算出装置50は、第1の実施形態の変位算出装置30に対応するものであり、変位算出装置30の検出変位算出部32及び変位補正部35に代えて、信号補正部51及び校正変位算出部52を設けた点が、変位算出装置30の構成と異なっている。したがって、図11において、変位算出装置30と同じ構成については、同じ符号を付している。
この変位算出装置50では、周期的変位誤差算出部34により算出された周期性を有する変位誤差及びその周期が信号補正部51に送信される。信号補正部51は、変位検出信号A相及びB相を連続的に受信するとともに、周期的変位誤差算出部34から周期性を有する変位誤差及びその周期を受信し、受信した周期性を有する変位誤差に基づいて、変位検出信号A相及びB相を補正する処理を行う。
具体的には、信号補正部51は、変位誤差が、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期で生じる誤差の場合には、誤差が検出された次の1周期における変位検出信号A相及びB相に同期させて、当該変位検出信号A相及びB相を受信した誤差で補正する。一方、変位誤差が変位検出信号A相及びB相の1周期を超える周期で生じる誤差については、誤差が検出された次の周期で生じる誤差に対応させて、当該変位検出信号A相及びB相を、受信した誤差で補正する。
一例として、図12に、周期的変位誤差算出部34から信号補正部51に送信される補正信号を示す。図12(b)に、周期的変位誤差算出部34から信号補正部51に送信される補正信号であって、変位検出信号A相に対する補正信号を示し、図12(c)に、同じく周期的変位誤差算出部34から信号補正部51に送信される補正信号であって、変位検出信号B相に対する補正信号を示している。また、図12(a)は、変位検出信号A相に対する補正信号を横軸に、変位検出信号B相に対する補正信号を縦軸にとったときの軌跡を表している。
そして、校正変位算出部52では、前記検出変位算出部32と同様の処理により、前記信号補正部51によって補正された変位検出信号A相及び変位検出信号B相に基づいて、単位時間当たりの変位(校正変位)を算出する。尚、信号補正部51によって補正された変位検出信号A相及び変位検出信号B相から得られるリサージュ波形は、理想の真円に近いリサージュ波形となっている。
このように、本例の変位算出装置50によれば、前記周期的変位誤差算出部34において、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期で生じる誤差と、1周期を超える周期で生じる誤差とがそれぞれ算出されて、信号補正部51に送信され、信号補正部51では、受信された誤差に基づいて、当該誤差が相殺されるように変位検出信号A相及びB相が補正され、補正された変位検出信号A相及びB相に基づいて、校正変位算出部52により校正された変位が算出される。
以上のように、本例の変位算出装置50においても、変位検出信号A相及びB相の1周期以内の周期を有する変位誤差と、変位検出信号A相及びB相の1周期を超えるような周期を有する変位誤差の双方を補正することができるので、変位検出信号A相及びB相に基づいて算出される検出変位を正確に(精度よく)補正することができるとともに、補正の残差を収束させることが可能となる。
5.第5の実施形態
次に、本発明の第5の実施形態に係る変位算出装置について、図13を参照して説明する。図13に示すように、本例の変位算出装置60は、上述した第2の実施形態の変位算出装置40に対応するものであり、更に、この変位算出装置40の検出変位算出部32及び変位補正部35に代えて、上述した第4の実施形態に係る変位算出装置50の信号補正部51及び校正変位算出部52を設けた点が、変位算出装置40の構成と異なっている。したがって、図13において、変位算出装置40及び変位算出装置50と同じ構成については、同じ符号を付している。
本例の変位算出装置60によれば、上述したように、周期的変位誤差算出部41の周期内誤差算出部42により、信号解析部33によって解析された変位検出信号A相及びB相の1周期ごとの、前記振幅誤差、オフセット、位相差についての残差に基づいて、1周期ごとの変位誤差及びその周期が算出される。また、第1周期外誤差算出部43により、変位検出信号A相及びB相の1周期を超える周期であって予め設定された第1の周期内における周期性を有する残差データに基づいて、当該第1の周期分の変位誤差及びその周期が算出される。また、第2周期外誤差算出部44により、変位検出信号A相及びB相の第1周期を超える周期であって予め設定された第2の周期内における周期性を有する残差データに基づいて、当該第2の周期分の変位誤差及び周期が算出される。そして、周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44によって算出された周期性を有する各変位誤差及びその周期が信号補正部51に送信される。
信号補正部51は、周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44から送信された周期性を有する各変位誤差に基づいて、変位検出信号A相及びB相を補正する処理を行う。具体的には、信号補正部51は、周期内誤差算出部42から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の1周期に対応する変位検出信号A相及びB相に対し、当該変位誤差に基づいた補正を行い。また、第1周期外誤差算出部43から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の周期(誤差が生じる次の周期)に対応する位検出信号A相及びB相に対し、当該変位誤差に基づいた補正を行い、同様に、第2周期外誤差算出部44から送信される変位誤差については、誤差が検出された次の周期(誤差が生じる次の周期)に対応する位検出信号A相及びB相に対し、当該変位誤差に基づいた補正を行う。
そして、校正変位算出部52では、前記検出変位算出部32と同様の処理により、前記信号補正部51によって補正された変位検出信号A相及びB相に基づいて、単位時間当たりの変位(校正変位)を算出する。
このように、本例の変位算出装置60によれば、第2の実施形態に係る変位算出装置40と同様に、変位検出信号A相及びB相の1周期以内、1周期を超える第1周期以内、第1周期を超える第2周期以内の3つに区分し、区分けした各周期範囲につき、それぞれ周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44において、周期性を有する変位誤差を算出するようにしているので、様々な周期性を有する変位誤差が複合されても、各周期毎に変位誤差を正確に算出することができ、ひいては変位誤差を高精度に補正することができる。
尚、この態様では、周期外誤差算出部として、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44の2つの算出部を設けた構成を例示したが、これに限られるものではなく、1つの周期外誤差算出部を設けた構成としてもよく、或いは、3つ以上の周期外誤差算出部を設けた構成としてもよい。より多くの周期外誤差算出部を設けることで、より細やかに周期性誤差を補正することができる反面、処理の負荷が高まるので、周期外誤差算出部を設ける数は、両者のバランスを考慮して設定するのが好ましい。
6.第6の実施形態
次に、本発明の第6の実施形態に係る変位算出装置について、図14を参照して説明する。図14に示すように、本例の変位算出装置65は、第5の実施形態の変位算出装置60に対応するものであり、第3の実施形態に係る変位算出装置45と同様に、データ記憶部66を設けた構成が、変位算出装置60の構成と異なっている。したがって、図10において、変位算出装置60と同じ構成については、同じ符号を付している。
本例の変位算出装置65によれば、周期的変位誤差算出部41を構成する周期内誤差算出部42、第1周期外誤差算出部43及び第2周期外誤差算出部44によって算出される各変位誤差がデータ記憶部66に格納され、格納されたデータが新たに算出されるデータによって更新される。
この変位算出装置65によれば、周期的変位誤差算出部41は、データ記憶部46に格納された各誤差周期を有する変位誤差を、各誤差周期において、1周期分遅れたタイミングで読みだして前記信号補正部51に送信することができるので、当該信号補正部51では、入力される変位検出信号A相及びB相を、誤差が生じる各周期に合わせて正確に補正することができる。尚、変位検出信号A相及びB相の信号周期の大きさやリサージュ波形の変動の規則性の高さによっては、第3の実施形態に係る変位算出装置45のデータ記憶部46に比べて、その容量を縮小できる場合がある。
尚、上記各実施形態における変位算出装置30,40,45,50,60,65は、それぞれCPU、RAM、ROMなどを含むコンピュータから構成することができ、或いは、適宜電子回路を備えた電子ディバイスによって実現することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態における説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
1 変位検出装置
2 スケール
3 検出ヘッド
5 偏光ビームスプリッタ
6,7 ミラー
8,9 ミラー
10 受光部
11 位相板
12 ハーフミラー
13 第1受光部
14 偏光ビームスプリッタ
15 第1受光素子
16 第2受光素子
17 第2受光部
18 偏光ビームスプリッタ
19 第3受光素子
20 第4受光素子
21 差動増幅器
22 第1差動増幅器
23 第2差動増幅器
30 変位算出装置
31 A/D変換部
32 検出変位算出部
33 信号解析部
34 周期性変位誤差算出部
35 変位補正部

Claims (11)

  1. 位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する変位算出装置であって、
    前記周期性信号に基づいて、検出された変位を算出する検出変位算出部と、
    前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析部と、
    前記信号解析部によって算出された各誤差に基づいて、前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期を算出する周期的変位誤差算出部と、
    前記検出変位算出部によって算出された変位を、前記周期的変位誤差算出部によって算出された前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期に基づいて補正し、補正した校正変位を出力する変位補正部と、を備えた変位算出装置。
  2. 前記周期的変位誤差算出部は、前記周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出部と、前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出部と、を備え、
    前記変位補正部は、前記検出変位算出部によって算出された変位を、前記周期的変位誤差算出部の周期内誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて補正するように構成されている請求項1記載の変位算出装置。
  3. 前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に係るデータを記憶する記憶部を更に備え、
    前記周期的変位誤差算出部は、算出した変位誤差及びその周期に係るデータを前記記憶部に格納するように構成されている請求項1又は2記載の変位算出装置。
  4. 位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する変位算出装置であって、
    前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析部と、
    前記信号解析部によって算出された各誤差に基づいて、前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期を算出する周期的変位誤差算出部と、
    前記周期的変位誤差算出部によって算出された前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期に基づいて、前記周期性信号を補正する信号補正部と、
    前記信号補正部によって補正された前記周期性信号に基づいて校正変位を算出し、算出した校正変位を出力する校正変位算出部と、を備えた変位算出装置。
  5. 前記周期的変位誤差算出部は、前記周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出部と、前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出部と、を備え、
    前記信号補正部は、前記周期的変位誤差算出部の周期内誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて、前記周期性信号を補正するように構成されている請求項4記載の変位算出装置。
  6. 前記周期的変位誤差算出部によって算出された変位誤差及びその周期に係るデータを記憶する記憶部を更に備え、
    前記周期的変位誤差算出部は、算出した変位誤差及びその周期に係るデータを前記記憶部に格納するように構成されている、請求項4又は5記載の変位算出装置。
  7. 第1位相と前記第1位相と異なる第2位相とを少なくとも含む2以上の位相に対応する信号から変位を算出するための変位算出装置であって、
    前記第1位相と前記第2位相にそれぞれ対応する信号に基づいて第1変位を算出する変位算出部と、
    前記第1位相と前記第2位相にそれぞれ対応する信号から、リサージュ波形の中心の軌跡に関連する周期分検出し、検出された周期分の信号を解析する信号解析部と、
    前記信号解析部の解析に基づいて、前記周期分の信号の前記リサージュ波形の中心の軌跡に関連する周期性に対応した変位誤差を算出する変位誤差算出部と、
    前記変位算出部によって算出された変位を、前記変位誤差算出部によって算出された変位誤差に基づいて補正し、補正した補正変位を出力する変位補正部と、を備えた変位算出装置。
  8. 位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する方法であって、
    前記周期性信号に基づいて、検出された変位を算出する検出変位算出工程と、
    前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析工程と、
    前記信号解析工程によって算出された各誤差に基づいて、前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期を算出する周期的変位誤差算出工程と、
    前記検出変位算出工程によって算出された検出変位を、前記周期的変位誤差算出工程によって算出された前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期に基づいて補正し、補正した校正変位を出力する変位補正工程と、を含んで構成される変位算出方法。
  9. 前記周期的変位誤差算出工程は、前記周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出処理と、前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出処理と、を含み、
    前記変位補正工程は、前記検出変位算出工程において算出された変位を、前記周期的変位誤差算出工程の周期内誤差算出処理によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出処理によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて補正するように構成されている請求項8記載の変位算出方法。
  10. 位相の異なる2以上の周期性信号から変位を算出する方法であって、
    前記周期性信号と、これに対応する基準信号との間の振幅誤差、振動中心の誤差、及び位相誤差を算出する信号解析工程と、
    前記信号解析工程によって算出された各誤差に基づいて、前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期を算出する周期的変位誤差算出工程と、
    前記周期的変位誤差算出工程によって算出された前記周期性信号の1周期以下の周期を有する変位誤差、及び前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期を有する変位誤差、並びにその周期に基づいて、前記周期性信号を補正する信号補正工程と、
    前記信号補正工程によって補正された前記周期性信号に基づいて校正変位を算出し、算出した校正変位を出力する校正変位算出工程と、を含んで構成される変位算出方法。
  11. 前記周期的変位誤差算出工程は、前記周期性信号の1周期以内の周期で生じる変位誤差及びその周期を算出する周期内誤差算出処理と、前記周期性信号の1周期を超える周期であって、少なくとも前記周期性信号の周期に依存しない周期生じる変位誤差及びその周期を算出する周期外誤差算出処理と、を含み、
    前記信号補正工程は、前記周期的変位誤差算出工程の周期内誤差算出処理によって算出された変位誤差及びその周期、並びに前記周期外誤差算出処理によって算出された変位誤差及びその周期に基づいて、入力される前記周期性信号を補正するように構成されている請求項10記載の変位算出方法。
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