JP2002250639A - 絶対位置検出エンコーダ - Google Patents

絶対位置検出エンコーダ

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JP2002250639A
JP2002250639A JP2001047820A JP2001047820A JP2002250639A JP 2002250639 A JP2002250639 A JP 2002250639A JP 2001047820 A JP2001047820 A JP 2001047820A JP 2001047820 A JP2001047820 A JP 2001047820A JP 2002250639 A JP2002250639 A JP 2002250639A
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JP2001047820A
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Haruhiro Tokida
晴弘 常田
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に絶対位置を検出する。 【解決手段】 異なる波長を有する正弦波情報をそれぞ
れ記録してなるトラックに対してそれぞれの位相を求め
て該位相の差分を求めることで絶対位置を求めるバーニ
ア演算手段1と、バーニア演算手段1により求めた絶対
位置を初期絶対位置とし、少なくとも一のトラック上に
おける移動量を求めて該移動量を初期絶対位置に累積加
算して仮検出位置を求める仮検出位置演算手段2と、バ
ーニア演算手段1と仮検出位置演算手段2との各々の演
算値をサンプリングし、該サンプリングしたバーニア演
算手段1の演算値と仮検出位置演算手段2の演算値との
差を累積加算し、該累積加算した値をサンプリングした
回数で除して平均値とし、該平均値を仮検出位置に加算
して真の検出位置を求める真検出位置演算手段3とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶対位置検出エン
コーダに関する。さらに詳述すると、本発明は、異なる
波長を有する正弦波情報の位相差を求めて絶対位置を検
出する絶対位置検出エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶対位置を検出するエンコーダ
は、図11に示すグレイコード或いはバイナリコード符
号を用いた並列符号化方式や、図12に示すM系列符号
を用いた直列符号化方式を適用している。これらの絶対
位置検出エンコーダは、検出位置により唯一の符号パタ
ーンが得られる様にトラック101若しくはトラック1
02を構成して、検出した符号パターンからトラック1
01若しくはトラック102上の絶対位置を検出するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、グレイ
コード或いはバイナリコード符号を用いると、多数のト
ラック101,…,101が必要となり、これに応じて
検出ヘッドも多チャンネルが必要となる。このため、コ
ストや装置小型化の面で不利である。
【0004】また、M系列方式はランダムな符号パター
ンを形成するため不等ピッチの符号パターンが必要とな
る。かかる不等ピッチに着磁することは原理的に困難で
あるため、小型化可能で耐環境性に優れる磁気式エンコ
ーダに適用することは困難であり、M系列方式は光学式
エンコーダへの適用に実質限定される。
【0005】ところで、従来、例えばノギスのように副
尺(バーニア)を用いて距離を計測するものがある。こ
こで、機械構造が簡易であり、低コストかつ小型化可能
で、さらに光学式または磁気式あるいは静電容量式等の
構成に限定されない絶対位置検出エンコーダとして、副
尺(バーニア)を用いた絶対位置検出エンコーダ(以下
本明細書では、バーニア式絶対位置検出エンコーダと呼
ぶ。)を考える。
【0006】図10に示す初期位相を同じくする二つの
正弦波は、波長λa,波長λbが微小に異なるものであ
り(本例では波長λa<波長λbとしている)、所定位
置X1にて、丁度一波長λa分ずれて位相が一致するも
のである。このような二つの正弦波情報を例えば磁気デ
ータ或いは光の信号として記録するようにしてトラック
5A,5Bを構成する。トラック5Aの位相をθaと
し、トラック5Bの位相をθbとすると、位相差△θ
(即ちθa−θb)は所定位置X1にて2πとなる(図
10参照)。したがって、位相差△θを求めれば、数式
1により、0点から所定位置X1の範囲における絶対位
置Xを求めることができる。
【数1】X=(X1/2π)・△θ 位相差△θを求めるために、例えば次のように構成す
る。例えば、トラック5Aに対して1/4波長(λa)
の間隔をおいて、2つの検出器A,Bを取り付けて、当
該検出器A,Bにより各々cosθa,sinθaの出
力を得るようにする。同様に、トラック5Bに対して1
/4波長(λb)の間隔をおいて、2つの検出器C,D
を取り付けて、当該検出器C,Dにより各々cosθ
b,sinθbの出力を得るようにする。ここで、検出
器A,B,C,Dの出力値をそれぞれA,B,C,Dで
表し、2つの出力値A及びB(または出力値C及びD)
を引数として0から2πの値を返す逆正接関数「tan
−1」を用いると、位相θa,位相θbは数式2及び数
式3により求まり、位相差△θは数式4により求まる。
【数2】θa=tan−1(sinθa/cosθa)
=tan−1(B/A)
【数3】θb=tan−1(sinθb/cosθb)
=tan−1(D/C)
【数4】△θ=θa−θb=tan−1(B/A)−t
an−1(D/C) ここで、二つのトラック5A,5Bの空間角周波数(単
位移動量当りの位相変化量)を各々ωa,ωbで表す
と、ωa,ωbと波長λa,λbの関係は、数式5,数
式6で表され、単位移動量当りの位相差の変化量(ωa
−ωb)は、数式7により表される。
【数5】ωa=2π/λa
【数6】ωb=2π/λb
【数7】 ωa−ωb=2π{(λb−λa)/(λa・λb)} 例えば、λa=800[μm]、λb=810[μm]
とすると、単位移動量当りの位相差の変化量(ωa−ω
b)は2π/64800[rad/μm]となる。つま
り、例えばトラック5A(またはトラック5B)での単
位の移動に対して位相差△θは2π/64800増加す
る。そして、移動量が64800μm(64.8mm)
のとき位相差△θの演算結果が2πとなる。このとき、
一周期の絶対位置X即ち所定位置X1が得られる。な
お、64800μmは、λa=800μm、λb=81
0μmの最小公倍数でもある。波長λaと波長λbの最
小公倍数をVniで表すと、絶対位置Xは数式1と数式
4から次の数式8で求めることができる。以下、本明細
書において、数式8の右辺により絶対位置を求める演算
をバーニア演算と呼ぶ。
【数8】X=(Vni/2π)・(tan−1(B/
A)−tan−1(D/C)) しかしながら、実際にバーニア式絶対位置検出エンコー
ダを構成すると、次のような問題がある。
【0007】絶対位置の検出値の誤差は、tan
−1(B/A)及びtan−1(D/C)を求める際の
誤差に依存する。ここで、tan−1(B/A)及びt
an−1(D/C)の演算において同量かつ逆符号の誤
差がεが生じたとすると、位相差△θの誤差は2εとな
る。これは、バーニア式絶対位置検出エンコーダでは、
インクリメンタル(相対位置)検出のエンコーダに要求
される絶対精度の2倍の絶対精度が要求されることを意
味する。
【0008】例えば、インクリメンタルのエンコーダに
おいては、その絶対精度は大きく問題とされる事はな
く、単に再現精度としての分解能として65536が既
定されているのみの場合が多い。その多くは絶対精度が
65536まで確保されておらず、その1/8〜1/4
程度である。この事を考えるとき、2倍の絶対精度が要
求されるバーニア方式の絶対値算出方式では13107
2分割の絶対精度が要求され、インクリメンタル方式で
は1/4程度の絶対精度としても16384分割程度の
絶対精度で充分であるといえ、バーニア式の場合は10
倍近い精度を実現しなければならないこととなる。
【0009】また、波長λa,波長λbの差は微小であ
り従ってtan−1(B/A)とtan−1(D/C)
との値は僅差であるため、これらの差をとる位相差△θ
の計算においては、値のごく近い数同士の減算により有
効桁数が極端に減少して相対誤差が大きくなってしまう
いわゆる桁落ちの問題も伴う。
【0010】即ち、バーニア式絶対位置検出エンコーダ
では、アナログ検出を行なうため僅かな検出波形の歪み
に影響を受けやすく、インクリメンタル検出では問題に
ならない程度の誤差が大きな問題となり、高精度化の実
現が非常に困難となっている。
【0011】そこで、本発明は、高い絶対位置検出精度
を有するバーニア式絶対位置検出エンコーダを提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の絶対位置検出エンコーダは、異なる
波長を有する正弦波情報をそれぞれ記録してなるトラッ
クに対してそれぞれの位相を求めて該位相の差分を求め
ることで絶対位置を求めるバーニア演算手段と、バーニ
ア演算手段により求めた絶対位置を初期絶対位置とし、
少なくとも一のトラック上における移動量を求めて該移
動量を初期絶対位置に累積加算して仮検出位置を求める
仮検出位置演算手段と、バーニア演算手段と仮検出位置
演算手段との各々の演算値をサンプリングし、該サンプ
リングしたバーニア演算手段の演算値と仮検出位置演算
手段の演算値との差を累積加算し、該累積加算した値を
サンプリングした回数で除して平均値とし、該平均値を
仮検出位置に加算して真検出位置を求める真検出位置演
算手段とを備えている。
【0013】したがって、仮検出位置演算手段による仮
検出位置は、初期位置こそバーニア演算手段位置による
ため大きな誤差を有する可能性はあるが、その後の精度
は一のトラックにおける移動量の検出即ちインクリメン
タル(相対)位置検出によるため十分許容範囲内のもの
となる。一方、バーニア演算手段による検出絶対位置と
仮検出位置との差の平均値は、誤差を含まないと仮定し
たバーニア演算手段による真の検出絶対位置と仮検出位
置との差にほぼ等しい。したがって、真検出位置演算手
段により、バーニア演算手段による検出絶対位置と仮検
出位置との差の平均値を求めて、当該平均値を仮検出位
置に加えれば、誤差を含まないと仮定したバーニア演算
手段による真の検出絶対位置に極めて近い値を求めるこ
とができ、検出絶対位置の高精度化が図れる。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の絶対位置検出エンコーダにおいて、真検出位置演算
手段は、少なくとも一のトラックに記録された正弦波情
報の波長倍数分の移動間に等間隔でサンプリングを行な
うようにしている。一般に正弦波情報の検出における誤
差は一周期においてその積分値(累積値)が約0となる
場合が多い。したがって、波長倍数分の移動間に等間隔
でサンプリングしたバーニア演算手段による検出絶対位
置と仮検出位置との差の平均値は、誤差を含まないと仮
定したバーニア演算手段による真の検出絶対位置と仮検
出位置との差にほぼ等しいものとなる。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2に記載の絶対位置検出エンコーダにおいて、真検
出位置演算手段は、同じ位置については1度のみサンプ
リングを行なうようにしている。したがって、偏りの無
いサンプルデータを収集することができ、誤差を含まな
いと仮定したバーニア演算手段による真の検出絶対位置
と仮検出位置との差を更に正確に求めることができる。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1か
ら3のいずれかに記載の絶対位置検出エンコーダにおい
て、仮検出位置と真検出位置とを重み付けをして平均化
し、徐々に仮検出位置の重みを下げるとともに真検出位
置の重みを上げていく補正手段を備えている。したがっ
て、仮検出位置から真検出位置へと検出絶対位置の出力
が滑らかに移行される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1から図10に本発明絶対位置検出エン
コーダの実施の一形態を示す。この絶対位置検出エンコ
ーダは、異なる波長を有する正弦波情報をそれぞれ記録
してなるトラックに対してそれぞれの位相を求めて該位
相の差分を求めることで絶対位置を求めるバーニア演算
手段1と、バーニア演算手段1により求めた絶対位置を
初期絶対位置とし、少なくとも一のトラック上における
移動量を求めて該移動量を初期絶対位置に累積加算して
仮検出位置を求める仮検出位置演算手段2と、バーニア
演算手段1と仮検出位置演算手段2との各々の演算値を
サンプリングし、該サンプリングしたバーニア演算手段
1の演算値と仮検出位置演算手段2の演算値との差を累
積加算し、該累積加算した値をサンプリングした回数で
除して平均値とし、該平均値を仮検出位置に加算して真
の検出位置を求める真検出位置演算手段3とを備えてい
る。
【0019】また、本実施形態の絶対位置検出エンコー
ダでは、仮検出位置と真検出位置とを重み付けをして平
均化し、徐々に仮検出位置の重みを下げるとともに真検
出位置の重みを上げていく補正手段4を備えている。
【0020】本実施形態では、例えば波長λaの正弦波
情報をトラック5Aに着磁し、波長λbの正弦波情報を
トラック5Bに着磁した磁気式の絶対位置検出エンコー
ダの例について説明する。ただし、この例に限らず、例
えばスリットを設けてトラック5A,5Bを構成し(図
9参照)、波長λaの正弦波情報と波長λbの正弦波情
報を光の信号として検出するようにした光学式の絶対位
置検出エンコーダとしても良いのは勿論である。初期位
相を同じくする二つの正弦波情報は、波長λa,波長λ
bが微小に異なるものであり、所定位置X1にて、丁度
一波長λa分ずれて位相が一致するものである(図10
参照)。なお、本実施形態では、初期位相を同じくした
二つの正弦波情報の例について説明するが、二つの正弦
波情報は必ずしも初期位相を一致させるものに限定され
ない。例えば、初期の位相が最初から解っていれば必ず
しも初期位相がそろっている必要はない。
【0021】バーニア演算手段1、仮検出位置演算手段
2、真検出位置演算手段3、補正手段4の各手段は、例
えば既知の中央演算処理装置(CPU)及び記憶装置
(メモリ)を用いて、図2,図3,図4,図5のフロー
チャートに例示した処理を実行することにより実現する
ことができる。以下、これらのフローチャートを参照し
て、バーニア演算手段1、仮検出位置演算手段2、真検
出位置演算手段3、補正手段4の各手段の処理の一例を
説明する。
【0022】バーニア演算手段1は、例えば二つの異な
る波長λaと波長λbを有する正弦波情報をそれぞれ磁
気記録してなるトラック5Aとトラック5Bに対してそ
れぞれ位相θaと位相θbを求め、その差分である位相
差△θ(即ちθa−θb)を求めることで絶対位置を検
出するようにする。
【0023】例えば、トラック5Aに対して1/4波長
(λa)の間隔をおいて、2つの検出器10A,10B
を取り付けて、当該検出器10A,10Bより各々co
sθa,sinθaの出力を得るようにする。同様に、
トラック5Bに対して1/4波長(λb)の間隔をおい
て、2つの検出器10C,10Dを取り付けて、当該検
出器10C,10Dより各々cosθb,sinθbの
出力を得るようにする。
【0024】検出器10A,10B,10C,10Dの
出力値をそれぞれA,B,C,Dで表し、波長λaと波
長λbの最小公倍数をVniで表す。2つの出力値A及
びB(または出力値C及びD)を引数として0から2π
の値を返す逆正接関数「tan−1」を用いて位相θa
と位相θbを求め、数式9に示すバーニア演算により絶
対位置vPosを求める(ステップ1)。以下、本実施
形態では数式9に示すバーニア演算により求められる絶
対位置vPosをバーニア演算位置vPosと呼ぶ。
【数9】vPos=(Vni/2π)・(tan
−1(B/A)−tan−1(D/C)) 数式10に示すように、バーニア演算位置vPosを初
期絶対位置として仮検出位置(増分積算値)iPosに
代入する(ステップ2)。
【数10】iPos=vPos 本実施形態の仮検出位置演算手段2は、以後の仮検出位
置iPosを、例えばトラック5Aの位相θaの増分値
Δθaを一定時間毎に求め、増分値Δθaからトラック
5Aにおける移動量(即ちΔθa・λa/2π)を求め
て、これを仮検出位置iPosに累積加算していくこと
で求める。ただし、これに限らず、例えばトラック5B
の位相θbの増分値Δθbからトラック5Bにおける移
動量(Δθb・λb/2π)を求めて、これを仮検出位
置iPosに累積加算していくことで、仮検出位置iP
osを求めるようにしてもよい。
【0025】位相θaの増分値Δθaを求めるために、
現時点の位相θa即ちtan−1(B/A)の値をメモ
リRegに記憶しておく(ステップ3)。
【0026】一方、真検出位置演算手段3は、バーニア
演算手段1による演算値であるバーニア演算位置vPo
sと仮検出位置演算手段2による演算値である仮検出位
置iPosとをそれぞれサンプリングする。即ち、真の
検出位置を求めるため、サンプルとなるデータを収集す
る。また、本実施形態の真検出位置演算手段3における
サンプリング回数をカウンタCNTで示す。また、真検
出位置演算手段3において、バーニア演算位置vPos
と仮検出位置iPosとの差を累積加算した値を偏差積
算値Difで示す。偏差積算値DifをカウンタCNT
で除して平均値Aveを求める。そして、平均値Ave
を仮検出位置iPosに加算して、高精度化された真バ
ーニア演算位置fvPosを求めるようにする。
【0027】サンプリングは、例えばトラック5A,5
B上の位置センサとして機能する検出器10A,10
B,10C,10Dが所定距離λを移動する間に行な
う。所定距離λは任意に設定するものとしてもよいが、
例えば波長λa(若しくは波長λb)の波長倍数分とす
ることが好ましく、より好ましくは波長λa(若しくは
波長λb)の一波長又は二波長分とすることが好まし
い。例えば、図6に示すように、一般に正弦波情報の検
出における誤差は、例えばある位置で真値11より大き
な検出値12がある場合には一周期(一波長λ)の間に
他の位置で真値11より小さな検出値12が現れ、一周
期における誤差の積分値(累積値)は約0となる場合が
多いからである。即ち、図6の例であれば、面積13−
面積14+面積15−面積16≒0となる。
【0028】例えば本実施形態では、サンプリングの実
施距離λは一波長λaとする。また、本実施形態でのサ
ンプリングは、空間上で等ピッチ(等間隔)になり、か
つ同じ位置は1度のみサンプリングされるように管理さ
れるものとする。なお、サンプリングされるデータの数
は例えば32個程度となるように調整するものとする。
【0029】カウンタCNTを0に初期化し(ステップ
4)、偏差積算値Difを0に初期化する(ステップ
5)。移動距離を判断する基準最小値Minに正の最大
値(+∞)をセットする(ステップ6)。移動距離を判
断する基準最大値Maxに負の最大値(−∞)をセット
する(ステップ7)。
【0030】位相θaの増分値Δθaを数式11より求
める(ステップ8)。
【数11】Δθa=tan−1(B/A)−Reg さらに、次の増分値Δθaを求めるため、現時点の位相
θa即ちtan−1(B/A)の値をメモリRegに記
憶しておく(ステップ9)。次いで、数式12に示すよ
うに、増分値Δθa分のトラック5Aにおける移動量
(Δθa・λa/2π)を仮検出位置iPosに加算し
て新たな仮検出位置iPosとする(ステップ10)。
【数12】iPos=iPos+Δθa・λa/2π 求めた仮検出位置iPosを検出絶対位置として出力す
る(ステップ11)。即ち、本実施形態ではサンプリン
グ毎のトラック5Aにおける移動量を演算し、これを初
期絶対位置へ累積加算することで仮検出位置iPosと
している。この仮検出位置iPosは、初期値となるバ
ーニア演算位置vPosこそバーニア演算の影響を受け
て、許容範囲を超える誤差を有する可能性はあるが、ト
ラック5Aにおける移動量(Δθa・λa/2π)にお
ける精度はインクリメンタル(相対)位置検出によるた
め十分許容範囲内のものとなる。
【0031】一方、サンプリングされる仮検出位置iP
osに対応するバーニア演算位置vPosを求めておく
(ステップ12)。
【0032】また、サンプリングした仮検出位置iPo
sが以前サンプリングした仮検出位置iPosと同じか
否か判断するための変数Dataに”Same”を初期
値として代入する(ステップ13)。Dataが”Sa
me”の場合は、今回サンプリングした仮検出位置iP
osが以前サンプリングした仮検出位置iPosと同じ
であることを意味するものとする。
【0033】仮検出位置iPosと移動距離を判断する
基準最小値Minとを比較し、仮検出位置iPosが基
準最小値Min(初期値は正の最大値である。)より小
さければ(ステップ14;Yes)、基準最小値Min
に仮検出位置iPosを代入し(ステップ15)、Da
taに”New”を代入する(ステップ16)。また、
仮検出位置iPosと移動距離を判断する基準最大値M
axとを比較し、仮検出位置iPosが基準最大値Ma
x(初期値は負の最大値である。)より大きければ(ス
テップ14’;Yes)、基準最大値Maxに仮検出位
置iPosを代入し(ステップ15’)、Dataに”
New”を代入する(ステップ16’)。Dataが”
New”の場合は、仮検出位置iPosが未だ測定され
ていない新規なデータであることを意味する。
【0034】Dataが”New”であれば(ステップ
17;Yes)、即ち仮検出位置iPosが所定のサン
プリング距離λ内にあって且つ新しい位置であれば、数
式13に示すように、偏差積算値Difを求める(ステ
ップ18)。
【数13】Dif=vPos−iPos+Dif また、カウンタCNTを1だけカウントアップする(ス
テップ19)。
【0035】必要なサンプリングデータが収集できた
か、即ち所定距離λの移動があったか、即ち基準最大値
Maxと基準最小値Minとの差が所定距離λ(本実施
形態では波長λa)を超えているか判断する(ステップ
20)。必要なサンプリングデータが収集できるまで
(ステップ20;No)、Dataが”New”である
場合に(ステップ17;Yes)、偏差積算値Difは
累積加算され(ステップ18)、カウンタCNTはカウ
ントアップされる(ステップ19)。また、この間、求
めた仮検出位置iPosを検出絶対位置として出力する
(ステップ11)。
【0036】高精度化に必要なサンプリングデータが収
集されると、即ち、基準最大値Maxと基準最小値Mi
nとの差が所定距離λ(本実施形態では波長λa)を超
えると(ステップ20;Yes)、数式14に示すよう
に、偏差積算値DifをカウンタCNT(即ちサンプリ
ング回数)で除して平均値Aveを求める(ステップ2
1)。
【数14】Ave=Dif/CNT そして、数式15に示すように、平均値Aveを仮検出
位置iPosに加算して高精度化された真バーニア演算
位置fvPosを求める(ステップ22)。
【数15】fvPos=iPos+Ave 図7に、バーニア演算位置vPosと仮検出位置iPo
sと高精度化された真バーニア演算位置fvPosとの
関係を示す。バーニア演算位置vPosは、僅かな検出
波形の歪みに影響を受け、許容範囲を大きく超える誤差
を有する可能性が高い。このため、バーニア演算位置v
Posの値は安定せず例えば図示するように出力値は波
状に示される。一方、仮検出位置iPosは、初期位置
はバーニア演算位置vPosによるため許容範囲を超え
る誤差を有する可能性はあるが、その後の精度は一のト
ラック5Aにおける移動量({tan−1(B/A)}
・λa/2π)のみの検出、即ちインクリメンタル(相
対)位置検出によるため十分許容範囲内のものとなり、
仮検出位置iPosの値は安定し例えば図示するように
出力値は直線状に示される。ここで、一般に正弦波情報
の検出における誤差は一定周期においてその積分値(累
積値)が約0となる場合が多いことを考量すれば、バー
ニア演算位置vPosと仮検出位置iPosとの差の平
均値であるAveは、図示するように仮検出位置iPo
sと誤差を含まないと仮定したバーニア演算位置vPo
sの真値vPos’との差にほぼ等しい。したがって、
仮検出位置iPosに平均値Aveを加えて求めた真バ
ーニア演算位置fvPosは、バーニア演算位置vPo
sの真値vPos’に極めて近づき、高精度化されたも
のとなる。
【0037】しかしながら真バーニア演算位置fvPo
sは、上説明のように高精度化されているとはいえ、許
容範囲を超える誤差を有する可能性の高いバーニア演算
結果を基とするだけに、必ずしも許容範囲に収まる十分
な精度が得られるとは限らない。一方において、tan
−1(B/A)の値によれば十分許容範囲内のものであ
り、真バーニア演算位置fvPosに比して、更に高精
度といえる。この様子を図8に示す。真バーニア演算位
置fvPosの値から予測される検出位置の分布は精度
が十分でないため広く(図8(c)参照)、一方、{t
an−1(B/A)}・λa/2πの値から予測される
検出位置の分布は高精度であるため狭い(図8(b)参
照)。そこで、本実施形態では、上記のように求めた真
バーニア演算位置fvPosの値を有効利用するととも
に、高い精度が得られるtan (B/A)の検出値
を利用して、最終検出値fPosを例えば次のようにし
て求める。
【0038】{tan−1(B/A)}・λa/2πの
値はλaの値を一周期毎に繰り返す(図8(A)参
照)。そこで、本実施形態では、tan−1(B/A)
を求めて、真バーニア演算位置fvPosにもっとも近
い値となるように数式16を満たす整数nを求める(ス
テップ23)。
【数16】fvPos≒{tan−1(B/A)}・λ
a/2π+n・λa 整数nの算出方法は特に限定されるものでないが、例え
ば、fvPosをλaで除し、その整数部をとることで
整数nを求めるようにしても良い。なお、理想的には、
真バーニア演算位置fvPosと{tan−1(B/
A)}・λa/2π+n・λaとの値は一致するが、真
バーニア演算位置fvPosの精度が完全でないため
に、図8中Lで示すように微差が生じ得る。ただし、真
バーニア演算位置fvPosは上記説明のように高精度
化されており、当該微差は十分許容できる範囲のもので
ある。
【0039】次に、数式17に示すように、n・λaを
基準位置bPosの初期値とする(ステップ24)。
【数17】bPos=n・λa そして、数式18に示すように、{tan−1(B/
A)}・λa/2πを求めて基準位置bPosに加算
し、本実施形態における真検出位置となる最終検出位置
fPosとする(ステップ25)。
【数18】fPos=bPos+{tan−1(B/
A)}・λa/2π なお、本実施形態では、最終検出位置fPosを直ちに
検出絶対位置として出力せずに、補正手段4を用いて仮
検出位置iPosから最終検出位置fPosへと滑らか
に移るようにする。このため、位相θaの増分値Δθa
を求め(ステップ26)、また、次の増分値Δθaを求
めるため現時点のtan−1(B/A)の値をメモリR
egに記憶しておき(ステップ27)、仮検出位置iP
osを求めておく(ステップ28)。
【0040】本実施形態の補正手段4は、例えば重み付
け変数Rate,RateSを用いて、仮検出位置iP
osと最終検出位置fPosとを重み付けして平均化し
た検出絶対位置を求める。そして、徐々に仮検出位置i
Posの重みを下げ、最終検出位置fPosの重みを上
げていく。これにより、仮検出位置iPosから最終検
出位置fPosへと滑らかに接続することができる。
【0041】先ず、重み付け変数Rate,RateS
の初期化を行なう。Rateの初期値は例えば0とし
(ステップ29)、RateSの初期値は例えば自然数
の定数とする(ステップ30)。なお、RateSにお
ける定数は、絶対位置検出エンコーダの使用条件に適し
た任意の値として良い。例えば仮検出位置iPosと最
終検出位置fPosとの差が小さい場合は、早く最終検
出位置fPosに移行できるようにRateSを小さく
設定し、例えば仮検出位置iPosと最終検出位置fP
osとの差が大きい場合は、滑らかに最終検出位置fP
osに移行できるようにRateSを大きく設定するよ
うにしても良い。
【0042】次いで、tan−1(B/A)の値を求
め、tan−1(B/A)の変化量が一周期を超過する
ものか確認し、超過していれば基準位置bPosを±λ
a増減する(ステップ31)。本実施形態では、最終検
出位置fPosは数式18により求める。ここで、トラ
ック5A,5B上の位置センサとして機能する検出器1
0A,10B,10C,10Dが波長λa以上変位した
場合、基準位置bPosはそれに応じて整数nの値を増
減するする必要がある。このため、例えば、tan−1
(B/A)の値を求めてメモリRegに記憶されている
前回求めたtan −1(B/A)の値と比較し、大きな
変動があった場合は、これに応じて基準位置bPosに
対して波長λaプラス若しくはマイナスするように処理
をする。より具体的には、例えば本実施形態では、図5
のフローチャートに示す処理を行なう。即ち、数式19
を満たす場合は(ステップ43;Yes)、基準位置b
Posに対し波長λaをプラスする(ステップ44)。
一方、数式20を満たす場合は(ステップ45;Ye
s)、基準位置bPosに対し波長λaをマイナスす
る。なお、これ以外の場合は(ステップ43;No,ス
テップ45;No)、特に処理を行なわない。
【数19】tan−1(B/A)−Reg>π
【数20】tan−1(B/A)−Reg<−π 本実施形態では、tan−1(B/A)は0から2πの
値をとるものとしているため、基準位置bPosに対し
波長λaプラス若しくはマイナスさせる「大きな変動」
の基準として、tan−1(B/A)のとり得る値の中
間であるπを用いる。しかしながら、基準位置bPos
に対し波長λaプラス若しくはマイナスさせる基準はこ
の例に限定されるものではなく、センサ移動速度やサン
プリングタイム等に合わせて適宜適当な値を選択するこ
とができるのは勿論である。
【0043】そして、数式18により最終検出位置fP
osを求める(ステップ32)。一方、位相θaの増分
値Δθaを求め(ステップ33)、また、次の増分値Δ
θaを求めるため現時点のtan−1(B/A)の値を
メモリRegに記憶しておき(ステップ34)、仮検出
位置iPosを求める(ステップ35)。次いで、重み
付け変数Rate,RateSを用いて仮検出位置iP
osと最終検出位置fPosとを重み付けして平均化し
た検出絶対位置を、数式21により求めて出力する(ス
テップ36)。
【数21】検出絶対位置={Rate・fPos+(R
ateS−Rate)・iPos}/RateS 重み付け変数Rateを1増加する(ステップ37)。
そして、RateがRateSと等しくなるまで、即
ち、仮検出位置iPosから最終検出位置fPosへと
完全に移行するまで、重み付け変数Rateを増加しつ
つ仮検出位置iPosと最終検出位置fPosとを重み
付けして平均化した検出絶対位置を出力する(ステップ
38;No,ステップ31〜ステップ37)。
【0044】RateとRateSが等しくなったら
(ステップ38;Yes)、即ち、仮検出位置iPos
から最終検出位置fPosへと完全に移行できたら、t
an (B/A)の値を求めて、tan−1(B/
A)の変化量が一周期を超過するものか確認し、超過し
ていれば基準位置bPosを±λa増減する(ステップ
39)。なお、当該ステップ39の処理の内容は、上記
したステップ31の処理の内容と同様として良い。そし
て、数式18により最終検出位置fPosを求めて(ス
テップ40)、最終検出位置fPosを検出絶対位置と
して出力する(ステップ41)。
【0045】以後、例えば装置の電源オフやエラー発生
等により処理が終了するまで(ステップ42;No)、
ステップ39〜ステップ41を繰り返し、最終検出位置
fPosを検出絶対位置として出力する。
【0046】以上のように、本発明の絶対位置検出エン
コーダによれば、初期的にはバーニア演算により検出絶
対位置に誤差が含まれる可能性はあるが、微小な移動後
に連続的に高精度な検出絶対位置に移行していく。した
がって、機械構造が簡易であり、低コストかつ小型化可
能で、さらに光学式または磁気式あるいは静電容量式等
の構成に限定されないバーニア式の絶対位置検出エンコ
ーダを採用して、尚かつ高精度な絶対位置検出が可能と
なる。
【0047】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。
【0048】例えば、上述の実施形態では、磁気式の絶
対位置検出エンコーダについて説明したが、正弦波情報
若しくはそれに類する出力が得られるエンコーダであれ
ば、検出原理は光学式を含め特に限定するものではな
い。
【0049】また、上述の実施形態では、二つのトラッ
ク5A,5Bに係わる絶対位置検出エンコーダについて
説明したが、3トラック以上であっても、また更に長い
絶対位置測定範囲としたものでもあっても、本発明を適
用することができるのは勿論である。
【0050】また、本発明の絶対位置検出エンコーダ
は、角度検出型(回転型)、長さ検出型(直線型)のい
ずれのエンコーダにも適用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の絶対位置検出エンコーダによれば、仮検出位置
演算手段による仮検出位置は、初期位置こそバーニア演
算手段位置によるため誤差が含まれる可能性はあるが、
その後の精度は一のトラックにおける移動量の検出即ち
インクリメンタル(相対)位置検出によるため十分許容
範囲内のものとなる。一方で真検出位置演算手段により
バーニア演算手段による検出絶対位置と仮検出位置との
差の平均値を求めて、当該平均値を仮検出位置に加えれ
ば、誤差を含まないと仮定したバーニア演算手段による
真の検出絶対位置に極めて近い値を求めることができ、
微小な移動後には高精度な検出絶対位置を出力すること
が可能となる。したがって、機械構造が簡易であり、低
コストかつ小型化可能で、さらに光学式または磁気式あ
るいは静電容量式等の構成に限定されないバーニア式の
絶対位置検出エンコーダを構成でき、尚かつ高精度な絶
対位置検出が可能となる。
【0052】また、請求項2記載の絶対位置検出エンコ
ーダによれば、真検出位置演算手段は、少なくとも一の
トラックに記録された正弦波情報の波長倍数分の移動間
に等間隔でサンプリングを行なうようにしているので、
サンプリングしたバーニア演算手段による検出絶対位置
と仮検出位置との差の平均値は、誤差を含まないと仮定
したバーニア演算手段による真の検出絶対位置と仮検出
位置との差により等しいものとなる。
【0053】また、請求項3記載の絶対位置検出エンコ
ーダによれば、真検出位置演算手段は、同じ位置につい
ては1度のみサンプリングを行なうようにしているの
で、偏りの無いサンプルデータを収集することができ、
誤差を含まないと仮定したバーニア演算手段による真の
検出絶対位置と仮検出位置との差を更に正確に求めるこ
とができる。
【0054】また、請求項4記載の絶対位置検出エンコ
ーダによれば、仮検出位置から真検出位置へと検出絶対
位置の出力が滑らかに移行されるので、絶対位置検出エ
ンコーダの出力を利用した制御の上で好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶対位置検出エンコーダの実施の一形
態を示す概略機能ブロック図である。
【図2】本発明の絶対位置検出エンコーダの処理の一例
を示すフローチャートである。
【図3】本発明の絶対位置検出エンコーダの処理の一例
を示すフローチャートである。
【図4】本発明の絶対位置検出エンコーダの処理の一例
を示すフローチャートである。
【図5】本発明の絶対位置検出エンコーダの処理の一例
を示すフローチャートである。
【図6】正弦波情報の検出において一周期における誤差
の積分値(累積値)は約0となる例を説明するためのグ
ラフであり、縦軸は位相を、横軸は波長を示す。
【図7】バーニア演算手段による実際の検出絶対位置
と、誤差を含まないと仮定したバーニア演算手段の絶対
位置と、仮検出位置との関係を示すグラフであり、縦軸
は検出値(vPos,iPos)を、横軸は空間軸(実
際の移動量に相当する。)を示す。
【図8】(A)は真検出位置演算手段により高精度化さ
れたバーニア演算手段による検出絶対位置と、一のトラ
ック上における位相及び波長との関係を示すグラフであ
り、(B)は一のトラック上における位相及び波長の値
から予測される検出位置の分布の様子を示すグラフであ
り、(C)は真検出位置演算手段により高精度化された
バーニア演算手段による検出絶対位置から予測される検
出位置の分布の様子を示すグラフである。
【図9】異なる波長を有する正弦波情報をそれぞれ記録
してなる2つのトラックの一例を示した概略図である。
【図10】バーニア式絶対位置検出エンコーダによる絶
対位置を検出する原理を説明するための図である。
【図11】従来の並列符号化方式を適用した絶対位置検
出エンコーダの動作原理を示す概略構成図である。
【図12】従来のM系列符号を用いた直列符号化方式の
絶対位置検出エンコーダの動作原理を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 バーニア演算手段 2 仮検出位置演算手段 3 真検出位置演算手段 4 補正手段 5A,5B トラック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる波長を有する正弦波情報をそれぞ
    れ記録してなるトラックに対してそれぞれの位相を求め
    て該位相の差分を求めることで絶対位置を求めるバーニ
    ア演算手段と、前記バーニア演算手段により求めた絶対
    位置を初期絶対位置とし、少なくとも一の前記トラック
    上における移動量を求めて該移動量を前記初期絶対位置
    に累積加算して仮検出位置を求める仮検出位置演算手段
    と、前記バーニア演算手段と前記仮検出位置演算手段と
    の各々の演算値をサンプリングし、該サンプリングした
    前記バーニア演算手段の演算値と前記仮検出位置演算手
    段の演算値との差を累積加算し、該累積加算した値を前
    記サンプリングした回数で除して平均値とし、該平均値
    を前記仮検出位置に加算して真検出位置を求める真検出
    位置演算手段とを備えてなることを特徴とする絶対位置
    検出エンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記真検出位置演算手段は、少なくとも
    一の前記トラックに記録された正弦波情報の波長倍数分
    の移動間に等間隔で上記サンプリングを行なうことを特
    徴とする請求項1記載の絶対位置検出エンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記真検出位置演算手段は、同じ位置に
    ついては1度のみ上記サンプリングを行なうようにした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の絶対位置検
    出エンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記仮検出位置と前記真検出位置とを重
    み付けをして平均化し、徐々に前記仮検出位置の重みを
    下げるとともに前記真検出位置の重みを上げていく補正
    手段を備えてなることを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかに記載の絶対位置検出エンコーダ。
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