JP7429132B2 - 作業車両の駐車ブレーキペダルロック構造 - Google Patents
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Description
上記駐車ブレーキペダルロック構造は、駐車ブレーキペダルを踏み込み操作した状態において、ロック操作アーム(ロック機構)を手動操作によってロック状態(ロック保持姿勢)に移行するか、又は駐車ブレーキペダルの踏み込み操作時に自動的にロック保持できるロック機構にすることにより、駐車ブレーキペダルの踏み込み状態をロック保持すると共に、ロック保持状態を解除するときは、手によって前記ロック操作アームを前方に向けて回動操作し、ロックプレートの係合凹部とペダルアームに突設されるロックピンとの係合を外すことにより、駐車ブレーキペダルを復帰バネの付勢力により制動解除位置(非操作位置)に復帰させて制動解除を行うように構成されている。
つまり、オペレータがロック保持を解除する際には、先ず、駐車ブレーキペダルに足を載せた状態でロック操作アームによって駐車ブレーキペダルとの係合を解除する2段階的な操作(2段操作)を要すること、及びこの2段操作には熟練を要するため、2段操作のタイミングが看過されてロック操作アームの係合解除操作が先行された場合には、その途端に駐車ブレーキペダルが復帰バネの付勢力によって急速に制動解除位置に戻って足との接当を生じ易い等の問題がある。
また走行機体の運転部フロアに対し前部運転パネル部又は側部運転パネル部が立設される運転部において、運転座席に着座するオペレータが楽な姿勢で操作をすることが求められるコンバイン等においては、上記ロック操作アーム等のロック機構を駐車ブレーキペダルから前方並びに左右方向に離間して配設する駐車ブレーキペダルロック構造では、ロック操作アーム等が上記パネル部の前側壁や左側壁との接触を回避する上でフロアを大きくしなければならず機体の小型化ができ難くなると共に、この回避には煩雑でコスト高になる等の構造上の問題がある。
さらに、この駐車ブレーキペダル機構による駐車ブレーキペダルのペダル軸は、フロアの一側で低い位置に設けられる下部側前後方向の側部フレームに対し軸装されるので、該ペダル軸に設けられる駐車ブレーキリンク機構や駐車ブレーキペダルの組付け、並びに点検や修理等のメンテナンス作業をフロアの下方側から行わねばならず、作業が行い難いこと、及び走行時に走行部等から飛散される塵埃や泥土により駐車ブレーキリンク機構等が汚れ易い等の課題もある。
第2に、前記ロックペダル12の踏込み部12aを平面視において、制動姿勢にある駐車ブレーキペダル11のペダル部11bの後部後方幅内に一部ラップさせて配置することを特徴としている。
第3に、前記駐車ブレーキペダル11のペダル軸25を、フロア3aの左右一側に設けられる側部運転パネルフレーム20の下部側前後フレームに対し、フロア面より高い位置に貫通状態で軸支すると共に、フロア3aの上側に突出する軸端部に駐車ブレーキペダル
11を設け、且つ機体内方側に突出する軸端部に駐車ブレーキリンク機構13aをユニット状に設けることを特徴としている。
またロックペダルの踏込み部は、ペダル部の後方に踏み操作間隔を有して設けるため、駐車ブレーキペダル機構を簡潔安価で且つコンパクトな構成にすることができる等の特徴がある。
請求項2に係る発明によれば、前記ロックペダルの踏込み部を平面視において、制動姿勢にある駐車ブレーキペダルのペダル部の後部後方幅内に一部ラップさせて配置することにより、
オペレータが駐車ブレーキペダルのみを踏込んで制動姿勢にする際に、その後方に部分的にラップしている踏込み部が駐車ブレーキペダルの上下回動を妨げることなく、またペダル部に載せた踵部側がロックペダルの踏込み部と接触させることのない踏込み操作を行い易くすると共に、駐車ブレーキペダルの設置構造をコンパクトに纏めることができる。
また制動姿勢にある駐車ブレーキペダルを戻し操作する際に、オペレータはペダル部に靴の平底部を載せた状態で、該平底部を支点に後方の踵部を踏込み部側に向けて姿勢変更した状態でのロックペダルの解除方向の踏込み操作を容易にすることができる。
請求項3に係る発明によれば、前記駐車ブレーキペダルのペダル軸を、フロアの左右一側に設けられる側部運転パネルフレームの下部側前後フレームに対し、フロア面より高い位置に貫通状態で軸支すると共に、フロアの上側に突出する軸端部に駐車ブレーキペダルを設け、且つ機体内方側に突出する軸端部に駐車ブレーキリンク機構をユニット状に設けることにより、
前記ペダル軸は、予め駐車ブレーキリンク機構をユニット状に設けた状態で、側部運転パネルフレームの下部側前後フレームによってフロア面よりも高い位置に機体内方側から速やかに挿入して安定よく軸支することができると共に、作業者はフロア面よりも高い位置に突出する軸端部に対し、駐車ブレーキペダルをフロア側から容易に取付けることができるので、ペダル軸及び駐車ブレーキペダル等の取付け作業並びにメンテナンス作業を能率よく行うことができる。またペダル軸をフロア面よりも高い位置に設けるため、駐車ブレーキリンク機構等の塵埃や泥土による汚れを抑制することができる。
このコンバイン1の運転部3は、平面視方形状の平板面で形成されるフロア3aの前側に横長な前部運転パネル部3bを立設し、該フロア3aの後側にオペレータが着座する運転座席3cを配置し、両者の左側に側部運転パネル部3dを前後方向に立設している。
また側部運転パネル部3dには、前後方向の天板パネル面に変速操作具としての主変速レバー7と、その左側に操作間隔を有して副変速レバー8を並列状に配設し、該副変速レバー8の後方に脱穀部5a等作業部用の作業部操作レバー等を配設し、各レバーは前後方向の長孔状として形成される各レバー溝に沿って切換操作を行う構成になっている。
また駐車ブレーキペダル11に隣接する補助フロア14は、フロア3aの前部中央位置に設置している。
これによるコンバイン1は、オペレータが各種操作レバーを操作しながら運転すると、圃場に植立する作物を前処理部5の刈取部で刈取り、刈取った穀稈を株元挾持搬送体と穂先係止搬送体等からなる扱深搬送体を介して脱穀部5aのフィードチェンに継送搬送し、脱穀部5aによって脱穀選別された穀粒をグレンタンク4に供給貯留して一連の収穫作業を行なうと共に、駐車時には駐車ブレーキペダル機構13の操作によって機体を制動し駐車停止を確実に行うことができる。
またフロア3aの左側に立設される側部運転パネルフレーム20は、フロア3a側の全側面をフレームカバー21によって着脱可能に覆うと共に、該フレームカバー21はカバー装着状態において、フロア側から両手を自由に差し入れ可能な方形状の開口21aを、メンテナンス作業用の窓孔として形成し、且つ開口21aを開閉自在にする閉鎖する開口カバー21bを備えている。
これにより作業者は開口カバー21bを開けた状態において、フロア側から開口21a内に両手を差し入れた状態で側部フレームの機体内方のメンテナンス作業を能率よく容易に行うことができる。
従って、両者をアッシー状に部品組みすることができる側部運転パネルフレーム20は、フロア台15の上部に乗せた状態で、台横フレーム17をボルト19によって締結するだけの簡単な作業によって、フロア3aの右方における側部運転パネル部3dの構成及び組立作業を能率よく行える等の特徴がある。
一方、駐車ブレーキペダル機構13は、駐車ブレーキペダル11を下前後フレーム20cの上方で前後の縦枠フレーム20aを連結する前後フレームとしての補強部材23に対し、そのペダル軸(駐車ブレーキ回動軸)25をレバーユニット機構22の略直下位置で左右方向に貫通させて固定される軸支筒29に対し回動自在に挿入するようにしている。
そして、上記構成される側部運転パネルフレーム20は、内部のメンテナンス作業を必要とする際に開口カバー21bを開けると、補強部材23の上方で大きく開放される開口21aに対し、フロア側に居ながら両手を差し入れることができるようにしている。これにより内方に設置されるレバーユニット機構22及び後述する駐車ブレーキリンク機構13aやスイッチ32等の近隣配置部品の点検及び修理や清掃等のメンテナンス作業を、容易且つ能率よく行うことができる等の利点を創出することができる。
また中立操作経路から後進操作経路内を後方に向け操作移動させると、上記と同様に変速リンク22bを介しHSTを作動し、後進速度を順次高速に変速し溝後端で最高速度にすることができる。
また実施形態の駐車ブレーキペダル11は、そのペダル部11bを前部運転パネル部3bの前部左側コーナー部で、フロア3aから立設されるコーナー前壁10aとコーナー側壁10bとに可及的に近接させて配置している。
先ず、駐車ブレーキペダル11は、前記ペダル軸25の外方側軸端に基部(後部)を挿入し固定されるペダルアーム11aと、該ペダルアーム11aの前端(遊端部)に一体的に設けられて縦長フラット状の踏圧面を有して形成されるペダル部11bと、ペダルアーム11aの中途部でペダル部11bに近接した位置に横向きに突設され、ロックペダル12に設けられる係合部12cに係脱自在に係合させる係合部材としてのピン11c等からなる。
そして、駐車ブレーキペダル11は、踏み込み操作時にフロア3a側との直接的な接当を規制するアームストッパ11dを、ペダルアーム11aの前部側に高さ調節可能に配設している。
次いで、ペダル軸25の機体内方側軸端に予め挿入している軸支アーム30のアーム基部を、前記補強部材23側から延長されているブラケット24の取付け部に対しボルト30aによって組付ける。これによりペダル軸25の機体内方側軸端は、ブラケット24に対し簡単且つ安定よく取付支持することができる。
従って、オペレータが駐車ブレーキペダル11を強い力で踏み込んだ場合でも、ペダル軸25に掛かる曲げ力や制動抵抗等による回動モーメントを、側部運転パネルフレーム20の補強部材を兼ねた補強部材23に設けられる軸支筒29と、平面視でL字状をなすブラケット24の軸支アーム30とが長い軸支間隔を有して軸支するので、ペダル軸25に齧り回動や軸撓み等を生じることなく駐車ブレーキペダル11の踏込み操作をスムーズにすることができる。
そして、前記ブレーキプレート31には、その内方面の上下軸対称位置に上下のスイッチ接当片31bを、上記複数のスイッチ32の各スイッチ接点に対向させて内方向きに突設している。
これによる駐車ブレーキペダル機構13は、工場側で行われる機体組立時はもとより、フロア3a側から開口カバー21bを外して行うスイッチ32等の修理や交換等のメンテナンス作業を行うとき、開口21aに差し込んだ手によるハーネス取り回し作業を行い易くするので、ハーネス類の巻き込みトラブルも回避しながらスイッチ交換作業等も能率よく行なえる。また機体内方側空間部内でペダル軸25を安定よく軸支補強するブラケット24は、軸支アーム30等をスイッチ支持部材に兼用することができ、且つユニット化構造をコンパクトに纏めた簡潔で安価な構造にすることができる等の利点を創出する。
このロックペダル12は、帯状板からなるロックアーム12bの縦向き方形状断面をなす上辺部に、前記ピン11cを係脱自在に係合するフック部を有する凹溝形状の係合部12cを設け、これにより駐車ブレーキペダル11が後述するように踏み込まれる動作に伴い、係合部12cがピン11cを凹溝内に入れると共に、フック部がピン11cの上方への抜けを規制するように係合し、駐車ブレーキペダル11をブレーキ位置にロック保持をする構成にしている。
また上記ペダルロック機構は図8に示すように、駐車ブレーキペダル11が2点鎖線の非駐車ブレーキ状態の走行時姿勢にあるとき、ロックペダル12をスプリング37によって上向き付勢した状態で回動付勢ストッパ部38によってロック待機姿勢に保持される。
次いで、オペレータは駐車ブレーキペダル11が上記制動姿勢にロック保持されたことを確認し、ペダル部11bの踏込みを止めて足戻しをしながらフロア3a又は補助フロア14に置く。
尚、図示例の踏込み部12aは、パイプ材にしているがこれに限ることなく、棒状又は板状部材によってペダルアーム11aと一体的に構成することができる。
この下げ動作により土踏まず部41c側に臨んでいる踏込み部12aは、該土踏まず部41cの凹入状靴底面によって2点鎖線で示すように、ロックペダル軸35を支点に下方に向けワンタッチ状に押動でき、ロックアーム12bが後方回動することにより係合部12cがピン11cから外れることになる。次いで、オペレータは足を前後動させることなくペダル部11bに載せたままで、ロックペダル12の復帰回動を体感しながら緩やかな足上げ動作を自ずと追随して楽に行うことができる。
このとき、ペダル部11bの後方で前記踏み操作間隔Hを有して配設される踏込み部12aは、ロックペダル12の踏込み部12aを見ないでも、単に駐車ブレーキペダル11のペダル部11bに平底部41bをのせた状態で、踵部41aを下げるだけの簡単な動作によって、踏込み部12aを下降回動できてロックペダル12の解除操作を能率よく的確に行うことができる。
尚、短い靴41により操作される場合には、ペダル部11bに土踏まず部41cを置いた状態で踵部41aを踏込み部12aに安定的に載せることができるので、上記した動作を同様に行うことができる。
この場合には、補強部材23の前後部を側部運転パネルフレーム20に対し着脱自在な組付け構造にすると、予め補強部材23に対し駐車ブレーキペダル11とロックペダル12とを組付けたユニット構造にした状態で、この補強部材23を側部運転パネルフレーム20へ取付けるだけで、組付け精度を有しながら能率よく行うことができる。
2 走行機体
2a 走行部
3 運転部
3a フロア
11 駐車ブレーキペダル
11a ペダルアーム
11b ペダル部
12ロックペダル
12a 踏込み部
13 駐車ブレーキペダル機構
13a 駐車ブレーキリンク機構
20 側部フレーム(側部運転パネルフレーム)
23 補強部材(前後フレーム)
35 ロックペダル軸
H 踏み操作間隔
Claims (3)
- 足の踏込みによって走行部(2a)のブレーキ機構を駐車ブレーキリンク機構(13a)を介して制動操作する駐車ブレーキペダル(11)を有し、その遊端側にペダル部(11b)を備えたペダルアーム(11a)の基部を、走行機体(2)に設置される運転部(3)のフロア(3a)の左右一側に設けられる側部運転パネルフレーム(20)の下部側前後フレームに対し、フロア面より高い位置に貫通状態で軸支すると共に、該駐車ブレーキペダル(11)の制動姿勢をペダルアーム(11a)と係脱自在に係合してロック保持するロック機構を設ける作業車両における駐車ブレーキペダルロック構造において、前記ペダルアーム(11a)に係合部材としてのピン(11c)を設け、前記ロック機構は、駐車ブレーキペダル(11)のペダル部(11b)の下方側で左右方向に軸支されるロックペダル軸(35)と、該ロックペダル軸(35)にロックアーム(12b)の基部が取付けられて遊端側に踏込み部(12a)を有するロックペダル(12)と、前記ロックアーム(12b)の上辺部に設けられて前記ピン(11c)に係脱自在に係合するフック部を有する凹溝形状の係合部(12c)と、前記ロックアーム(12b)を上方回動方向に付勢するスプリング(37)とを備え、前記駐車ブレーキペダル(11)を踏込み制動操作すると、ペダルアーム(11a)に設けたピン(11c)が前記ロックペダル(12)のロックアーム(12b)の上面を押接し、ロックアーム(12b)をスプリング(37)の付勢力に抗して下方回動させ、次いで前記駐車ブレーキペダル(11)の踏込み制動操作を解除すると、スプリング(37)の付勢力によってロックアーム(12b)が上方回動し、係合部(12c)のフック部がピン(11c)に係合して駐車ブレーキペダル(11)が制動姿勢に保持されるように構成すると共に、駐車ブレーキペダル(11)が制動姿勢において、このロックペダル(12)の踏込み部(12a)をペダル部(11b)の後方において、駐車ブレーキペダル(11)とロックペダル(12)とを同時に踏込み操作を行うことができる踏み操作間隔(H)を有するように配置したことを特徴とする作業車両における駐車ブレーキペダルロック構造。
- 前記ロックペダル(12)の踏込み部(12a)を平面視において、制動姿勢にある駐車ブレーキペダル(11)のペダル部(11b)の後部後方幅内に一部ラップさせて配置する請求項1記載の作業車両における駐車ブレーキペダルロック構造。
- 前記駐車ブレーキペダル(11)のペダル軸(25)を、フロア(3a)の左右一側に設けられる側部運転パネルフレーム(20)の下部側前後フレームに対し、フロア面より高い位置に貫通状態で軸支すると共に、フロア(3a)の上側に突出する軸端部に駐車ブレーキペダル(11)を設け、且つ機体内方側に突出する軸端部に駐車ブレーキリンク機構(13a)をユニット状に設ける請求項1又は2記載の作業車両における駐車ブレーキペダルロック構造。
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