以下、本発明による事前注文受付システムおよび事前注文受付方法の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による事前注文受付システムおよび事前注文受付方法について説明するが、かかる事前注文受付方法をコンピュータにより実行可能な事前注文受付プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、事前注文受付プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。また、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、顧客が、店舗で目的とする商品やサービスを受け取ろうとする(例えば飲食店等で食事をしようとする)際に、事前に、注文情報(事前注文情報)と該顧客の顔認証情報等の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とをインターネット等のネットワークを介して、事前注文受付サーバまたは該店舗内に設置されている店舗サーバに送信しておく。しかる後に、該顧客が該店舗に入店して卓(テーブル)に着席した際に、該卓(テーブル)上に設置されている卓上端末を操作して該顧客の顔認証情報等の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を取得して、事前注文受付サーバまたは該店舗内に設置されている店舗サーバに送信する。事前注文受付サーバまたは該店舗内に設置されている店舗サーバは、記憶していた該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と照合し、該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応する注文情報(事前注文情報)が卓上端末または店舗サーバに送信され、注文情報として受け付けられることを主要な特徴としている。顧客は、所有する携帯端末を店舗への入店後には操作する必要はない。而して、顧客が店舗に入店した後、注文メニュー等を見て注文を行うことは不要であり、目的とする商品やサービスを受け取る(例えば飲食店等で食事を摂る)までの時間を短縮することが可能になる。
本発明の特徴をさらに説明すると、次の通りである。
まず、本発明の第1の特徴について説明する。店舗に対する顧客の注文を事前に受け付ける事前注文受付システムであって、店舗ごとに設置され、顧客の注文を受け付ける店舗システムと、前記店舗システムとインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている事前注文受付サーバと、顧客が所有する携帯端末とを有している。
そして、顧客が所有する前記携帯端末は、店舗に入店する前に、事前に、当該顧客が入力した店舗に対する注文を事前注文情報として受け付けるとともに、当該顧客の生体認証用情報(例えば顔認証情報等)を第1の生体認証用情報として取得し、前記第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを、インターネット等のネットワークを介して、前記事前注文受付サーバに送信し、前記事前注文受付サーバは、前記第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを対応付けて記憶する。
また、前記店舗内に配置された卓それぞれには、前記店舗システムの構成要素の一つとして、入店して着席した顧客の生体認証用情報(例えば顔認証情報等)を第2の生体認証用情報として取得する卓上端末が設けられている。そして、前記卓上端末は、入店した顧客に関する前記第2の生体認証用情報を取得すると、インターネット等のネットワークを介して、前記事前注文受付サーバに送信する。
前記事前注文受付サーバは、前記卓上端末から前記第2の生体認証用情報を受信すると、記憶している前記第1の生体認証用情報の中から、前記卓上端末から受信した前記第2の生体認証用情報と一致する前記第1の生体認証用情報を検索し、一致した前記第1の生体認証用情報に対応する前記事前注文情報を取り出して、前記第2の生体認証用情報を送信してきた前記卓上端末に送信する。
前記卓上端末は、前記事前注文受付サーバから前記事前注文情報を受信すると、受信した前記事前注文情報を画面表示する。前記卓上端末は、前記事前注文情報が、前記顧客の操作によって注文情報として確定されると、注文情報を店舗システムの店舗サーバに送信する。店舗サーバは、注文情報として受け付ける。
次に、本発明の変形例として前記事前注文情報をそのまま注文情報として受け付けるという第2の特徴について説明する。前記第1の特徴と同様、店舗に対する顧客の注文を事前に受け付ける事前注文受付システムであって、店舗ごとに設置され、顧客の注文を受け付ける店舗システムと、前記店舗システムとインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている事前注文受付サーバと、顧客が所有する携帯端末とを有している。
そして、顧客が所有する前記携帯端末は、前記第1の特徴と同様、店舗に入店する前に、事前に、当該顧客が入力した店舗に対する注文を事前注文情報として受け付けるとともに、当該顧客の生体認証用情報(例えば顔認証情報等)を第1の生体認証用情報として取得し、前記第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを、インターネット等のネットワークを介して、前記事前注文受付サーバに送信し、前記事前注文受付サーバは、前記第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを対応付けて記憶する。
また、前記店舗内に配置された卓それぞれには、前記店舗システムの構成要素の一つとして、入店して着席した顧客の生体認証用情報(例えば顔認証情報等)を第2の生体認証用情報として取得する卓上端末が設けられている。そして、前記卓上端末は、入店した顧客に関する前記第2の生体認証用情報を取得すると、前記第1の特徴と場合とは異なり、当該店舗の前記店舗システムを構成している店舗サーバに送信する。前記店舗サーバは、前記卓上端末から受信した前記第2の生体認証用情報を、インターネット等のネットワークを介して、前記事前注文受付サーバに送信する。
前記事前注文受付サーバは、前記店舗サーバから前記第2の生体認証用情報を受信すると、記憶している前記第1の生体認証用情報の中から、前記店舗サーバから受信した前記第2の生体認証用情報と一致する前記第1の生体認証用情報を検索し、一致した前記第1の生体認証用情報に対応する前記事前注文情報を取り出して、前記第2の生体認証用情報を送信してきた前記店舗サーバに送信する。
前記店舗サーバは、前記事前注文受付サーバから前記事前注文情報を受信すると、受信した前記事前注文情報を、前記第2の生体認証用情報を送信してきた前記卓上端末が設置されている卓(テーブル)番号の顧客の注文情報として受け付ける。
(本発明の第1の実施形態)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第1の実施形態について、図1、図2を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る事前注文受付システムの第1の実施形態における顧客のユーザ情報登録時の構成例を示すシステム構成図であり、(本発明に係る事前注文受付システムを構成する構成要素の一つとして)インターネット等のネットワークを介して、事前注文受付サーバに、顧客がユーザ登録を行う際の構成例を示している。また、図2は、本発明に係る事前注文受付システムの第1の実施形態における顧客の事前注文および注文情報確定時の構成例を示すシステム構成図であり、事前注文受付サーバに、顧客が所有する携帯端末を用いて、該顧客が事前注文を行い、かつ、該顧客が店舗に入店して事前注文していた注文情報を確定する際の構成例を示している。
顧客がユーザ登録を行う際の事前注文受付システム100のシステム構成は、図1に示すように、事前注文を受け付ける事前注文受付サーバ10と顧客が所有する携帯端末30との間を、インターネット等のネットワーク40により接続した構成となっている。そして、事前注文受付サーバ10は、携帯端末30からネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10にユーザ登録を行った顧客の登録内容(すなわち、該顧客をユニークに特定する顧客IDと該顧客の第1の生体認証用情報として用いる顧客顔写真情報とを対応付けた登録情報)を登録するための顧客データベース11を有している。
ここで、当該顧客がユーザ登録を要求する登録要求を行うために、携帯端末30から事前注文受付サーバ10に、当該顧客の顧客顔写真情報を該顧客の第1の生体認証用情報として送信する際に、携帯端末30において、該顧客をユニークに特定する顧客IDを生成して保持するとともに、生成した顧客IDと該顧客の第1の生体認証用情報になる顧客顔写真情報とを含む情報を作成して、登録要求として事前注文受付サーバ10に送信する。
ただし、該顧客IDに関しては、事前注文受付サーバ10側において生成するようにしても良い。すなわち、携帯端末30から登録要求として顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)が送信されてきた際に、事前注文受付サーバ10側において、当該顧客をユニークに特定する顧客IDを生成して、登録要求の送信元である携帯端末30に返送するとともに、生成した顧客IDと携帯端末30から送信されてきた顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)とを対応付けして、顧客データベース11に登録するようにしても良い。携帯端末30は、事前注文受付サーバ10から返送されてきた顧客IDを保持して、以降、事前注文受付サーバ10に、目的とする店舗に対する事前の注文を行うための事前注文情報を送信する際に、保持している顧客IDを付した形式で、該事前注文情報を送信する。
なお、事前注文受付サーバ10は、ネットワーク40を介して、顧客が所有する携帯端末30からのユーザ登録要求に応じて、顧客IDと顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)とを対応付けして顧客データベース11に登録する機能のみならず、携帯端末30から店舗に対する前記事前注文情報を受信した際に、受信した該事前注文情報を顧客IDと対応付けて顧客データベース11に記憶する機能、店舗側から顧客顔写真情報が第2の生体認証用情報として送信されてきた際に、顧客データベース11に第1の生体認証用情報として登録している顧客顔写真情報を用いて顔認証を行う機能、該認証の結果に基づいて顧客データベース11に対応付けて記憶している事前注文情報を店舗側に送信する機能も有している。
また、顧客が所有する携帯端末30は、例えば、スマートフォンやタブレット等の携帯用の端末装置であり、搭載しているアプリケーションの動作により、当該顧客の顔写真を撮影したり、撮影した当該顧客の顔写真情報を、第1の生体認証用情報として、顧客IDとともに、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信したり、さらには、店舗に対する事前注文情報を作成して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信したりする機能を有している。
次に、顧客が、店舗に対する事前注文を行い、しかる後、店舗に入店した際の事前注文受付システム100のシステム構成は、図2に示すように、事前注文受付サーバ10と顧客が所有する携帯端末30および店舗29内の各卓(各テーブル)28ごとに設置されている卓上端末20(店舗顔認証用クライアント端末)それぞれとの間を、インターネット等のネットワーク40により接続した構成となっている。なお、店舗29内には、店舗29全体の管理を行う店舗サーバ21や店舗29内の各部署それぞれの業務用の専用端末23を有する店舗システム(店舗用注文受付システム)が構成されている。
そして、卓上端末20も、該店舗システム(店舗用注文受付システム)の構成要素の一つであり、該店舗システム(店舗用注文受付システム)の店舗サーバ21と、有線通信または無線通信が可能である。また、本第1の実施形態においては、店舗29は、複数の卓28が配置されているレストラン等の飲食店の場合を想定していて、それぞれの卓28の上には、卓上端末20が、卓28ごとに対応する形で設置されている場合を示している。
ここで、卓上端末20は、入店して卓28に着席した顧客の操作により、当該顧客の顔写真を撮影して、撮影した顧客顔写真の情報を、第2の生体認証用情報として、直接または店舗サーバ21を経由して事前注文受付サーバ10に送信する機能、事前注文受付サーバ10から直接または店舗サーバ21を経由して送信されてきた該顧客の事前注文に関する情報すなわち事前注文情報を画面表示して、着席した該顧客に提示する機能、該顧客の承認操作(例えば卓上端末20に画面表示された決定ボタンの押下操作)により、画面表示された該事前注文情報を注文情報として確定して、店舗サーバ21に送信する機能を有している。
また、店舗サーバ21は、卓上端末20や店舗29内の各部署それぞれに配置されている業務用の専用端末23(例えば飲食店の場合は厨房端末やPOS(Point Of Sales)端末等)と、有線通信または無線通信が可能である。そして、店舗サーバ21は、店舗システム(店舗用注文受付システム)の全体を管理する装置であり、卓上端末20から第2の生体認証用情報として受信した顧客顔写真の情報を、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する機能、事前注文受付サーバ10から送信されてきた顧客の事前注文情報を記憶するとともに該顧客が着席している卓上の卓上端末20に送信する機能、卓上端末20から確定した注文情報を受信した際に、該注文情報を入店した顧客の注文内容として受け付けて、それぞれに対応する各部署の専用端末23に対して、注文に関する手配を行う機能等を少なくとも有している。
図2において、目的の店舗29にまだ入店していない顧客が該店舗29に対する注文を事前に行おうとする際に、顧客は、該顧客が所有する携帯端末30から、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に、当該顧客を特定する顧客IDを付して、目的とする店舗29に対する注文情報を、事前注文情報として、送信する。ここで、該事前注文情報を事前注文受付サーバ10に送信する際に、顧客は、自分の顔写真を改めて撮影する必要はなく、携帯端末30内に保存されている顧客IDを付して送信することにより、送信した事前注文情報と顧客IDとが対応付けられることになる。そして、事前注文受付サーバ10は、携帯端末30が送信してきた該事前注文情報と顧客IDとを受信すると、受信した顧客IDに基づいて顧客データベース11を検索して、受信した顧客IDと同一の顧客IDに対応付けられて第1の生体認証用情報として記憶されている顧客顔写真情報とさらに対応付ける形式で、受信した該事前注文情報を顧客データベース11に記憶する。
しかる後、目的の店舗29に入店した顧客が、いずれかの卓28に着席すると、該顧客は、該卓28上に設置されている卓上端末20を操作して、自分の顔写真を撮影して、撮影した顧客顔写真情報を第2の生体認証用情報として、直接または店舗29内の店舗サーバ21を経由して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する。ここで、卓上端末20は、店舗29内の卓28と対応付けられていて、各卓28には、それぞれを特定するための卓番号(テーブル番号)が付されている。したがって、店舗29内においては、卓番号により卓上端末20をユニークに特定することができる。
事前注文受付サーバ10は、店舗29内の卓上端末20から第2の生体認証用情報として送信されてきた顧客顔写真情報を受信すると、該顧客顔写真情報の顔認証を行い、顧客データベース11にアクセスして、卓上端末20から受信した顧客顔写真の情報(第2の生体認証用情報)と一致する顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)が登録されているか否かを検索する。卓上端末20から受信した顧客顔写真の情報(第2の生体認証用情報)と一致する顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)が顧客データベース11に登録されていた場合は、事前注文受付サーバ10は、顧客データベース11に該顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶されている顧客IDおよび当該店舗29に対する事前注文情報(顧客が入店する前に事前に注文していた事前注文情報)を取り出して、ネットワーク40を介して、顧客顔写真の情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元である当該店舗29内の卓上端末20に直接または店舗サーバ21を経由して返送する。
一方、卓上端末20から受信した顧客顔写真の情報(第2の生体認証用情報)と一致する顧客顔写真情報(第1の生体認証用情報)が顧客データベース11に登録されていなかった場合、あるいは、一致する顧客顔写真が登録されていても事前注文情報が対応付けて記憶されていなかった場合には、事前注文受付サーバ10は、当該店舗29に対する事前注文情報を保存していない旨を示す不一致情報(事前注文無し情報)として、該卓上端末20に返送する。
卓上端末20は、事前注文受付サーバ10から事前注文情報または不一致情報(事前注文無し情報)が返送されてきた場合には、返送されてきた事前注文情報または不一致情報(事前注文無し情報)を画面表示する。
事前注文受付サーバ10から事前注文情報が返送されてきたことが画面表示された場合は、顧客は、卓上端末20に画面表示された事前注文情報を確認して、該事前登録情報に変更がないことを確認した場合には、その旨を卓上端末20に入力する(例えば卓上端末20の画面に表示された決定ボタンを押下操作する)ことにより、卓上端末20は、該事前注文情報を当該顧客の注文情報として確定する。あるいは、顧客が、画面表示された事前注文情報を変更して注文し直したい場合には、画面表示された事前注文情報を必要に応じて変更した後、確認した旨を卓上端末20に入力(例えば卓上端末20の画面に表示された決定ボタンを押下操作)することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を当該顧客の注文情報として確定する。
そして、卓上端末20は、確定した注文情報を当該店舗29の店舗システム(店舗用注文受付システム)を構成する店舗サーバ21に有線通信または無線通信によって送信する。店舗サーバ21は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、確定した注文情報を受け付けて、送信元の卓上端末20を特定する卓番号(テーブル番号)と対応付けして記憶するとともに、該注文情報を扱う部署に設定されている専用端末23(例えば、店舗29が飲食店の場合は、調理室に設置されている専用端末23(調理メニュー表示を行う厨房端末)等)に有線通信または無線通信によって転送する。
なお、卓上端末20が、確定した注文情報を店舗サーバ21に送信する際に、卓上端末20において、確定した注文情報と、さらに、該卓上端末20が設定されている卓28を特定する卓番号を付した形式にして送信する。あるいは、卓上端末20そのものをユニークに識別することができる端末識別コードと該卓上端末20が設定されている卓28の卓番号とを対応付けた対応表を、店舗サーバ21内にあらかじめ保有している場合には、卓上端末20は、送信元を示す情報である該卓上端末20に関する端末識別コードとともに、確定した注文情報を店舗サーバ21に送信するようにしても良い。そして、かかる場合には、店舗サーバ21は、保有している前記対応表を参照して、送信元の卓上端末20に関する端末識別コードから、該卓上端末20が設置されている卓28の卓番号を取り出して、卓上端末20から受信した注文情報と対応表から取り出した卓番号(テーブル番号)とを対応付けるようにすれば良い。
一方、事前注文受付サーバ10から不一致情報(事前注文無し情報)が返送されてきたことが卓上端末20に画面表示された場合には、顧客は、卓上端末20を操作して、改めて、注文情報を入力するか、または、店員を呼び出して、注文情報を店員に口頭で注文することが必要になる。
(第1の実施形態の構成例)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第1の実施形態の具体的な構成例について、図3を用いてさらに詳細に説明する。図3は、本発明に係る事前注文受付システムの第1の実施形態の具体的な構成例を示すシステム構成図である。図3に示す事前注文受付システム100においては、図1、図2に示した顧客が所有する携帯端末30としてスマートフォンの場合を想定し、また、顧客が利用する店舗29としてはレストラン等の飲食店の場合を想定している。
事前注文受付サーバ10は、ネットワーク40の一例であるインターネット上に配置されたクラウドサービス提供用のサーバであり、場合によっては、ハードウェア構成の如何を問わず、パブリッククラウドサービス上に顧客データベース11を構築するようにしても良い。また、図3に示す事前注文受付システム100においては、店舗29内の店舗システムとして、以下の説明に必要とする構成要素として卓上端末20のみを示しているが、該店舗システムの管理を行う店舗サーバや、店舗29内の各部署に設置される業務用の専用端末も設置されている。
また、携帯端末30の一例であるスマートフォンには、携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aが搭載されている場合を示している。また、事前注文受付サーバ10には、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aが搭載され、さらに、店舗29内の複数の卓28それぞれの上に設置される卓上端末20には、卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aが搭載されている場合を示している。なお、サーバ用事前注文受付アプリケーション10a、卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20a、および、携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aそれぞれが有する機能については、後述する第1の実施形態の動作例として、その一例を説明する。
また、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aにおいて、顧客の生体認証の一例として、顧客の顔認証を実施することとし、その実施に当たっては、既存のソリューションとして既に提供されている一般的なサービスを利用するようにしても勿論構わない。なお、事前注文受付サーバ10の機能をパブリッククラウドサービスとして提供する場合には、当然、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aと顧客データベース11とについても、パブリッククラウドサービス上に構築することになる。
(第1の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明の第1の実施形態として図3に示した事前注文受付システム100の動作について、その一例を、図4および図5を参照して詳細に説明する。まず、図4を用いて、顧客が所有する携帯端末30の一種であるスマートフォンから事前注文受付サーバ10に当該顧客のユーザ登録を行う際の動作例について説明する。
図4は、図3の事前注文受付システム100において顧客が所有する携帯端末30の一種であるスマートフォンから事前注文受付サーバ10の顧客データベース11に当該顧客のユーザ登録を行う際の動作の一例を示す模式図である。すなわち、図4は、携帯端末30の一種であるスマートフォンに搭載されている携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aと事前注文受付サーバ10のサーバ用事前注文受付アプリケーション10aとの相互的な動作により顧客データベース11へのユーザ登録を行う動作の一例を示している。
なお、図5は、図3の事前注文受付システム100において顧客が目的の店舗29に到着する前に当該顧客が所有する携帯端末30の一種であるスマートフォンから事前注文受付サーバ10の顧客データベース11に該店舗29への注文情報を事前に登録し、かつ、当該顧客が該店舗29入店時に注文情報を確定する動作の一例を示す模式図である。すなわち、図5は、携帯端末30の一種であるスマートフォンに搭載されている携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aと事前注文受付サーバ10のサーバ用事前注文受付アプリケーション10aと店舗29内の各卓28に設置している卓上端末20に搭載の卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aとの相互的な動作により事前注文情報の事前注文受付サーバ10の顧客データベース11への記憶と店舗29における注文情報の確定とを行うまでの動作の一例を示している。
ここで、携帯端末30は、図4に示すように、携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aとして、顧客の顔写真を撮影する顔写真撮影機能、撮影した顔写真を顧客顔写真情報(すなわち第1の生体認証用情報)として当該顧客をユニークに特定する顧客IDとともに事前注文受付サーバ10に送信する顔写真送信機能、顧客が目的とする店舗29における注文候補のメニューを画面表示する注文候補表示機能、および、顧客が店舗29に対して注文する注文情報を事前に決定して事前注文受付サーバ10に送信する事前注文情報送信機能の4つの機能を少なくとも有している。そして、ユーザ登録時には、顧客は、4つの機能のうち、顔写真撮影機能を用いて、自分の顔写真を撮影し、さらに、顔写真送信機能を用いて、撮影した顔写真の情報を顧客顔写真情報(すなわち第1の生体認証用情報)として、顧客をユニークに特定する顧客IDを付して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する。
事前注文受付サーバ10は、携帯端末30から顧客顔写真情報と顧客IDとが送信されてくると、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aにより、図4に示すように、顧客データベース11の顧客ID欄11aに、送信されてきた顧客IDを格納し、該顧客IDに対応付ける形式で、顧客データベース11の顔写真情報欄11bには、送信されてきた顧客顔写真情報(すなわち第1の生体認証用情報)を格納することにより、当該顧客のユーザ登録を行う。なお、ユーザ登録の時点では、顧客の店舗29に対する事前注文はまだ行われていないので、図4に示すように、事前注文受付サーバ10の事前注文情報欄11cには、まだ、事前注文情報が、ユーザ登録した顧客IDおよび顧客顔写真情報(すなわち第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶されることはなく、空白のままの状態になっている。
顧客は、事前注文受付サーバ10に当該顧客のユーザ登録を行うと、次に、図4に示した携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aの4つの機能のうち注文候補表示機能を用いて、目的の店舗29における注文メニューを画面表示して、画面表示された注文メニューの中から注文しようとする注文項目を選択することにより、店舗29に到着する前に、事前に、注文情報を、事前注文情報として作成する。しかる後、事前注文情報送信機能を用いて、作成した事前注文情報に、当該顧客の顧客IDを付して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する。
事前注文受付サーバ10は、携帯端末30から事前注文情報と顧客IDとが送信されてくると、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aにより、顧客データベース11の顧客ID欄11aを検索して、送信されてきた顧客IDが、登録済みとして格納されているか否かを確認し、格納されていた場合には、該顧客ID(さらには、顔写真情報欄11bに当該顧客の第1の生体認証用情報として設定されている顧客顔写真情報)と対応付けた形式で、顧客データベース11の事前注文情報欄11cに、送信されてきた事前注文情報を格納する。例えば、図5の顧客データベース11に太枠で囲んで示すように、顧客ID欄11aに示す顧客ID‘0004’の顧客が、事前注文した事前注文情報が、‘カレー’、‘スープ’であった場合には、顧客データベース11の顧客ID欄11aが顧客ID‘0004’と同じ行の事前注文情報欄11cに、該顧客ID‘0004’と対応付けた形式で‘カレー’、‘スープ’が格納される。
しかる後、顧客が、目的とする店舗29に到着して、いずれかの卓28に着席すると、該卓28上に設置されている卓上端末20を操作して、自分の顔写真を撮影する。卓上端末20には、図3に示したように、卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aが搭載されている。
そして、該卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aとしては、図5に示すように、卓28に着席した顧客の顔写真を撮影する顔写真撮影機能、撮影した顧客の顔写真を顧客顔写真情報(すなわち第2の生体認証用情報)として直接または店舗サーバ21を経由して事前注文受付サーバ10に送信する顔写真送信機能、事前注文受付サーバ10から直接または店舗サーバ21を経由して送信されてきた事前注文情報を画面表示する事前注文情報表示機能、および、顧客が決定ボタンを押下操作することにより確定した注文情報を店舗29内の店舗サーバ21に有線通信または無線通信によって送信する注文情報送信機能の4つの機能を少なくとも有している。
そして、顧客が、店舗29内の卓28に着席して、卓上端末20を操作して該卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aの4つの機能のうち、顔写真撮影機能を用いて、該顧客は、自分の顔写真を撮影し、さらに、顔写真送信機能を用いて、撮影した顔写真の情報を顧客顔写真情報(第2の生体認証用情報)として、直接または店舗サーバ21を経由して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する。
事前注文受付サーバ10は、店舗29内の卓上端末20から顧客顔写真情報(第2の生体認証用情報)が送信されてくると、サーバ用事前注文受付アプリケーション10aにより、卓上端末20から送信されてきた顧客顔写真情報(第2の生体認証用情報)の顔写真の顔認証を行い、図5に示すように、顧客データベース11の顔写真情報欄11bに登録されている顔写真情報(顧客の携帯端末30から第1の生体認証用情報として事前に送信されてきた顧客の顔写真情報)を検索して、卓上端末20から送信されてきた顔写真(第2の生体認証用情報)と一致する顔写真情報が格納されているか否かを確認する。
確認結果として、卓上端末20から送信されてきた顔写真(第2の生体認証用情報)と一致する顔写真情報(第1の生体認証用情報)が格納されていた場合には、顧客データベース11の顔写真情報欄11bの該顔写真情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられている事前注文情報欄11cを参照して、参照した場所に格納されている情報を当該顧客が事前に注文しておいた事前注文情報として抽出する。そして、事前注文受付サーバ10は、抽出した事前注文情報を、ネットワーク40を介して、直接または店舗サーバ21を経由して、店舗29の卓上端末20からの顧客顔写真情報(第2の生体認証用情報)の送信元になっている卓上端末20に送信する。
例えば、図5に示す顧客データベース11の顧客ID欄11aが‘0004’に対応付けられた顔写真情報欄11bの顔写真情報(第1の生体認証用情報)が卓上端末20から送信されてきた顔写真(第2の生体認証用情報)と一致していた場合には、次に、顧客ID欄11aが‘0004’に対応付けられた顔写真情報欄11bの顔写真(第1の生体認証用情報)にさらに対応付けて格納している事前注文情報欄11cの‘カレー’‘スープ’の情報が、事前注文情報として抽出されて、事前注文受付サーバ10から卓上端末20に送信される。しかる後、事前注文受付サーバ10は、卓上端末20から送信されてきた顔写真(第2の生体認証用情報)を削除するとともに、卓上端末20に送信した事前注文情報を顧客データベース11から削除する。
卓上端末20は、事前注文受付サーバ10から送信されてきた事前注文情報を受信すると、卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aの4つの機能のうち、事前注文情報表示機能を用いて、受信した事前注文情報を画面表示して、顧客に確認を促す。顧客は、画面表示された事前注文情報の通り、店舗29に注文を行う場合には、画面表示されている決定ボタンを押下操作することにより注文情報として確定する。
一方、顧客は、画面表示された事前注文情報に追加や変更・削除を行いたい場合には、画面表示されている事前注文情報に新たな注文項目を追加したり、事前に設定していた注文項目の変更・削除を行ったりした後、決定ボタンを押下操作することにより注文情報として確定する。
顧客が注文情報を確定すると、次に、卓上端末20は、店舗サーバ21への注文情報送信機能を用いて、確定した注文情報を、有線通信または無線通信によって、店舗サーバ21に送信する。店舗サーバ21は、卓上端末20から送信されてきた注文情報を該卓上端末20が設置されている卓(テーブル)の卓番号と対応付けて保存するとともに、該注文情報の各注文項目に対応する部署に設置されているそれぞれの専用端末に対して注文項目の情報を送信する。その結果、注文情報に関する処理が実施され、該注文情報に対する店舗29の商品やサービスが顧客に提供される。
(第1の実施形態の変形例)
前述した第1の実施形態における事前注文受付システム100においては、例えばレストランのような通常の飲食店に好適に適用することができる場合について説明したが、かかるレストランのような飲食店ではなく、フードコートのように、顧客自身がまずテーブル席を確保した後、各店舗の注文メニューを確認して、注文を行うような運用を行っている店舗の場合であっても、同様に適用することができる。なお、フードコートの場合も、レストランのような飲食店の場合と同様に、各卓(テーブル)上に卓上端末20を固定して設置しているものとする。
フードコートの場合、顧客は、レストランのような飲食店の場合と同様に、該顧客が所有する携帯端末30を用いて、当該顧客の顧客ID、顔写真情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報との登録を事前に事前注文受付サーバ10に行った後、テーブル席を確保した時点で、各卓(テーブル)上に固定して設置されている卓上端末20にて該顧客自身の顔写真を撮影して、事前注文受付サーバ10に第2の生体認証用情報として送信する。その結果として、事前注文受付サーバ10から、該第2の生体認証用情報の顔写真と一致する顔写真情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて登録されている事前注文情報を返送させて、卓上端末20に画面表示させることができる。
顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して決定ボタンを押下操作すると、注文情報として確定して、確定した注文情報は、フードコート内に設置されている店舗サーバを経由して、該注文情報に対応する店舗内の専用端末(厨房端末)に有線通信または無線通信によって送信される。しかる後、専用端末(厨房端末)が、店舗において注文情報に該当する商品やサービスが提供可能な状態になると、その旨を店舗サーバ21に通知してくる。フードコートの場合には、レストランのような飲食店の場合とは異なり、店舗サーバ21は、注文情報の送信元の卓上端末20に、注文された商品やサービスの提供が可能な旨を通知する動作を行う。
なお、フードコートに適用する場合、卓上端末20の卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aには、図5を用いて前述した4つの機能の他に、店舗サーバ21からの商品やサービス提供が可能な旨の通知を画面表示する機能をさらに追加するようにする。卓上端末用顔撮影・注文確定アプリケーション20aのかかる追加機能を用いて、画面表示された商品やサービス提供が可能な旨の通知を確認した顧客は、対象とする店舗に出向いて、注文した商品やサービスを受け取ることができる。
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態における事前注文受付システム100は、次のような特徴を有する構成としている。
すなわち、事前注文受付システム100は、顧客が所有する携帯端末30と、店舗29内に設置されて、該顧客の注文を受け付ける店舗サーバ21と該店舗29内の各卓28上に設置した卓上端末20とを少なくとも有する店舗システムと、ネットワーク40上に配置されて携帯端末30および前記店舗システムと通信可能な状態に接続された事前注文受付サーバ10と、を有する構成である。そして、携帯端末30は、顧客が目的とする店舗29に入店する前に事前に該顧客の注文情報を事前注文情報として受け付けるとともに、該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得して、該事前注文情報と該第1の生体認証用情報とを、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する手段を有している。
また、該店舗システムの卓上端末20は、当該店舗に入店した顧客が卓28に着席した際に該顧客の生体認証用情報を第2の生体認証用情報として取得して、直接または店舗サーバ21を経由して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10に送信する手段と、事前注文受付サーバ10から、ネットワーク40を介して、直接または店舗サーバ21を経由して受信した事前注文情報を画面表示し、着席している顧客によって、注文情報として決定されると、決定した注文情報を店舗サーバ21に送信する手段と、を有している。
また、事前注文受付サーバ10は、携帯端末30から送信されてきた事前注文情報と第1の生体認証用情報とを互いに対応付けて顧客データベース11に記憶する手段と、該店舗システムの卓上端末20から、ネットワーク40を介して、顧客の第2の生体認証用情報を受信した際に、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、受信した該第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していることを確認した場合には、一致する該第1の生体認証用情報と対応付けて顧客データベース11に記憶している事前注文情報を、受信した該第2の生体認証用情報の顧客の事前注文情報として取り出して、取り出した該事前注文情報を、前記第2の生体認証用情報の送信元の店舗システムの卓上端末20に、ネットワーク40を介して送信する手段と、を有している。
また、店舗システムの店舗サーバ21は、自店舗システムの卓上端末20から事前注文受付サーバ10向けの第2の生体認証用情報を受信した際に、受信した該第2の生体認証用情報を事前注文受付サーバ10に、ネットワーク40を介して送信する手段と、事前注文受付サーバ10から、卓上端末20向けの事前注文情報を、ネットワーク40を介して受信した際に、受信した該事前注文情報を、第2の生体認証用情報の送信元の卓上端末20に送信する手段と、卓上端末20から決定された注文情報を受信した際に、該注文情報を受け付ける手段と、を有している。なお、卓上端末20が、直接、事前注文受付サーバ10と通信する場合は、店舗システムの店舗サーバ21は、卓上端末20から決定された注文情報を受信した際に、該注文情報を受け付ける手段のみを有していればよい。
第1の実施形態における事前注文受付システム100は、以下のような構成とすることも可能である。
第1に、店舗システムの店舗サーバ21は、自店舗システムの卓上端末20が取得した顧客の第2の生体認証用情報を、ネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10に送信した場合、事前注文受付サーバ10から、卓上端末20向けの事前注文情報を、ネットワーク40を介して受信すると、受信した該事前注文情報を、前記顧客の注文情報として決定して、受け付ける手段と、卓上端末20向けの該事前注文情報を、第2の生体認証用情報の送信元の卓上端末20に送信する際に、該事前注文情報を顧客の注文情報として受け付けた旨を示す情報を付して送信する手段と、をさらに有し、店舗システムの卓上端末20は、店舗サーバ21から、顧客の注文情報として決定した旨を示す情報を付した事前注文情報を受信した場合、該顧客の注文情報として決定した旨を示す情報を付した前記事前注文情報を画面表示する手段、をさらに有しているように構成することも可能である。
第2に、事前注文受付サーバ10は、携帯端末30から受信して、互いに対応付けて記憶している事前注文情報と第1の生体認証用情報とを、記憶した時点から経過時間閾値としてあらかじめ定めた所定時間が経過した際に、削除する手段をさらに有しているように構成することも、前述の動作例に説明には記載していないが勿論可能である。
第3に、事前注文受付サーバ10は、店舗システムの卓上端末20から、ネットワーク40を介して、顧客の第2の生体認証用情報を受信した際に、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、受信した第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していないことを確認した場合には、受信した第2の生体認証用情報の顧客に関する前記事前注文情報は存在していない旨を示す不一致情報を、第2の生体認証用情報の送信元の店舗システムの卓上端末20に、ネットワーク40を介して送信する手段をさらに有し、店舗システムの卓上端末20は、事前注文受付サーバ10から、ネットワーク40を介して、直接または店舗サーバ21を経由して受信した前記不一致情報を画面表示して、着席している顧客に提示する手段をさらに有しているように構成することも可能である。
第4に、生体認証方式として、顔認証(顔写真情報)の他に、指紋認証、虹彩認証、掌紋認証、指静脈認証、手のひら静脈認証等の各種の認証方式を用いるように構成することも可能である。この場合、携帯端末30と卓上端末20には、それぞれの認証方式の認証用情報を取得できるデバイスを備えておく必要がある。
(第1の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第1の実施形態に係る事前注文受付システム100においては、顧客は、自分の顔写真を顧客IDとともに第1の生体認証用情報としてあらかじめ登録している事前注文受付サーバ10に、所有する携帯端末30から、目的とする店舗29に到着する前に、事前に、当該店舗29に対する注文情報を事前注文情報として送信しておくので、以下のような効果を奏することができる。
事前注文受付サーバ10に事前注文情報を送信した後、顧客が店舗29に入店した際に、顧客は、所有している携帯端末30等を操作する必要は一切なく、当該店舗29内に固定設置されている卓上端末20に対して自分の顔写真を第2の生体認証用情報として撮影する操作を行うだけで、事前注文受付サーバ10に送信しておいた事前注文情報が、該卓上端末20に画面表示され、注文情報として確定することができる。而して、顧客は、確定した注文情報に対する該店舗29の商品やサービスを受け取ることができる。
すなわち、事前に、顧客が注文メニュー等を見ながら所望する注文情報を決定して、事前注文情報として携帯端末30からネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10に送信しておけば、目的の店舗29に入店してから注文メニューを調べて注文情報を決定するまでの時間を節約することが可能である。さらに、店舗29側においても、店員が入店した顧客の注文を問い合わせる必要がなく、顧客が確定した注文情報を取得するまでの時間を短縮することができるとともに、さらには、店員が注文情報を取り間違えてしまう危険性を防止することも可能になる。
(本発明の第2の実施形態)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第2の実施形態について、図6から図9A、図9Bを参照しながら詳細に説明する。第1の実施形態の場合は事前注文受付サーバ10に顧客の第1の生体認証用情報として顧客の顔写真情報を登録した顧客データベース11を有していたが、本第2の実施形態においては、事前注文受付サーバは、顧客データベースを保有することなく、顧客の顔写真情報等の第1の生体認証用情報や事前注文情報を、該事前注文受付サーバ内に一時的に記憶し、不要になった時点で削除する場合を示している。なお、本第2の実施形態においても、理解を容易にするために、顧客が目的とする店舗として、第1の実施形態の場合と同様、レストラン等の飲食店の場合について説明するが、本発明は、かかる飲食店の場合のみに限るものではないことは言うまでもない。
(第2の実施形態の構成例)
図6は、本発明に係る事前注文受付システムの第2の実施形態の具体的な構成例を示すシステム構成図であり、第1の実施形態として図3に示した事前注文受付サーバ10とは異なり、顧客データベース11を有していない事前注文受付サーバ10Aを設置している場合を示している。
そして、図6に示す携帯端末30は、図3の第1の実施形態の場合と同様、スマートフォンやタブレット端末等からなる顧客が所有する携帯型の情報端末である。また、携帯端末30は、顧客の第1の生体認証用情報として、例えば顧客の顔写真や指紋や虹彩等のいずれか1ないし複数の生体認証用情報を取得する機器(カメラ、指紋センサ、虹彩撮影用赤外線カメラ等)を搭載している。また、携帯端末30は、インターネット等のネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10Aと通信することが可能である。
さらに、第1の実施形態の図3の場合には、1個の店舗29のみを示していたが、図6においては、第1番目(No.1)~第N番目(No.N)までのN個(複数個)の店舗それぞれに、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれが設置されていて、それぞれの店舗システムは、インターネット等のネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10Aと通信を行うことが可能な場合を示している。
第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれは、各店舗において顧客の注文情報を受け付けて管理する機能を有する店舗用注文受付システムとして構成されていて、それぞれの店舗システムを形成する構成要素の一つとして、第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nがそれぞれの店舗システムの内部に存在している。第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nのいずれも、同一の内部構成から構成されている。以下の説明においては、第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nのそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、店舗サーバ21と記載して説明することにする。
なお、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれが設置されている第1番目(No.1)~第1番目(No.N)までのN個(複数個)の店舗は、本第2の実施形態においては、前述したように、いずれも、レストラン等の飲食店の場合を想定している。そして、顧客に対して提供する商品やサービスに関しては、第1番目(No.1)~第N番目(No.N)までのN個(複数個)の各店舗のいずれも、共通の同一の商品やサービスを提供しているものとし、共通の注文メニューを顧客に提示する場合を示している。
次に、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれの内部構成について説明する。図7は、図6に示した事前注文受付システム100Aを構成する構成要素の一つである店舗システムの内部構成の一例を示すブロック構成図であり、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのいずれも、同一の内部構成から構成されている。以下の説明においては、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、店舗システム25と記載して説明することにする。
図7のブロック構成図に示すように、各店舗の店舗システム25は、店舗サーバ21の他に、店舗内で店員が携帯して顧客からの注文を受け付ける注文端末52、注文された商品やサービスに対する精算処理を行うPOS(Point Of Sales)端末53、厨房に設置する厨房端末54等の各部署専用の専用端末と、店舗内に設置したK台(複数台)の卓それぞれの卓上に設置されている卓上端末として、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kを有して構成される。
図7において、店舗サーバ21は、自店舗システム全体の管理を行い、入店した顧客の注文情報を受け付けて管理する機能を有し、ネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10と通信を行うことが可能である。注文端末52は、店舗内の店員が携帯して、入店している顧客の注文を受け付ける機能を有し、店舗サーバ21と無線通信を行うことが可能である。
また、POS端末53は、顧客が注文した商品やサービスに対する代金の精算を行う機能を有し、店舗の出入り口近傍に設置されていて、店舗サーバ21と有線通信または無線通信が可能である。また、厨房端末54は、顧客が注文した食事内容やサービス内容に関する調理の指示を行う機能を有し、厨房内に設置されていて、店舗サーバ21と有線通信または無線通信が可能である。
また、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kそれぞれは、店舗内の各卓(テーブル)毎に設置されていて、各卓それぞれに着席した顧客の顔や指紋等の生体認証用情報を第2の生体認証用情報として取得する機能および当該顧客が入店前に行った事前注文情報を画面表示して注文情報として確定するための機能を有し、店舗サーバ21と有線通信または無線通信が可能である。
次に、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kそれぞれの内部構成について説明する。図8は、図6に示した事前注文受付システム100Aを構成する構成要素の一つである卓上端末の内部構成の一例を示すブロック構成図であり、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kのいずれも、同一の内部構成から構成されている。以下の説明においては、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、卓上端末20と記載して説明することにする。
図8のブロック構成図に示すように、店舗内の各卓上に設置される卓上端末20は、卓上端末20の全体の動作を制御する制御部61の他に、該制御部61とデータ送受信可能に接続されている表示部62、入力部63、通信部64および生体認証用情報取得部65を有し、さらに、制御部61内には記憶部61Aを有して構成される。
図8において、制御部61は、前述したように、内部に、各種情報を記憶することができる記憶部61Aを有し、卓上端末20全体の動作を制御する。また、表示部62は、制御部61からの指示に基づいて、当該卓上端末20が設置されている卓に着席した顧客が事前に注文している事前注文情報や確定した注文情報や精算用の代金情報等を画面表示する。また、入力部63は、制御部61からの指示に基づいて、着席した顧客が行った操作を受け付ける。
また、通信部64は、制御部61からの指示に基づいて、当該店舗内の店舗システム25における店舗サーバ21との間の通信を行う。また、生体認証用情報取得部65は、制御部61からの指示に基づいて、当該卓上端末20が設置されている卓に着席した顧客の生体認証用情報(例えば顔写真情報、指紋情報等)を第2の生体認証用情報として取得する。
なお、各卓上端末20は、設置されている卓(テーブル)を特定する卓(テーブル)番号と対応付けられていて、該卓(テーブル)番号と当該卓上端末20をユニークに特定する識別コードとの対応関係が、卓上端末登録テーブルとして、店舗サーバ21に登録されている。したがって、店舗サーバ21は、卓上端末20に何らかのデータ(例えば事前注文情報等)を送信する際に、どの卓上に設置されている卓上端末に送信するかをユニークに特定することが可能である。なお、卓上端末20側の記憶部61A内に、自卓上端末20が設置されている卓(テーブル)の卓(テーブル)番号をさらに登録しておき、店舗サーバ21にデータを送信する際に、送信するデータに、記憶部61Aに登録している卓(テーブル)番号を示す情報を付して、店舗サーバ21に送信するようにしても良い。
各卓上端末20が有する機能をさらに詳細に説明すると、次の通りである。
(1)卓上端末20が設置されている卓(テーブル)に着席した顧客の生体認証用情報(顔写真情報や指紋情報等)を第2の生体認証用情報として取得して、当該店舗内の店舗サーバ21に送信する機能。
(2)卓上端末20が設置されている卓(テーブル)に着席した顧客が、入店する前に携帯端末30を用いて事前注文受付サーバ10Aに事前に送信していた事前注文情報を、店舗サーバ21を経由して受信して、画面表示することにより、当該顧客に提示する機能。
(3)画面表示した事前注文情報に対して顧客が行った操作(必要に応じて変更や追加等を行った後の決定ボタン操作)に基づいて、注文情報を確定して、店舗サーバ21に送信する機能。
さらに、各卓上端末20は、それぞれの卓上端末20が設置されている卓(テーブル)に着席した顧客の操作によって、注文用のメニューを画面表示して、該顧客が行った選択操作を受け付けて、該顧客により選択されたメニュー項目を注文情報として確定して、店舗サーバ21に送信する機能(すなわち、セルフ注文端末としての機能)を有するようにしても良い。
(第2の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明の第2の実施形態として図6~図8に例示した事前注文受付システム100Aの動作について、その一例を、図9A、図9Bのシーケンスチャートを参照しながら説明する。図9Aおよび図9Bは、本発明の第2の実施形態として図6~図8に例示した事前注文受付システム100Aの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートの前半部分および後半部分である。このシーケンスチャートは、前半部分および後半部分に分け、それぞれ図9Aおよび図9Bに描いてある。図9Aの下端における丸で囲んだAは図9Bの上端における丸で囲んだAに繋がっていることを示している。すなわち、図9Aの下端は図9Bの上端に繋がっていて、図9Aおよび図9Bという2枚の図面でもって1つのシーケンスチャートを表しているのである。そこで、以下では、図9Aおよび図9Bの両図を1つの図として見なし、両図を一体として図9と表記することとする。図9は、顧客が所有する携帯端末30、事前注文受付サーバ10A、顧客が目的とする店舗の店舗システム25を構成する店舗サーバ21および卓上端末20のそれぞれの間をやり取りする情報に着目して、事前注文受付システム100Aの動作の一例を示している。
ここで、図9のシーケンスチャートは、顧客が目的とする店舗に到着する前に、当該顧客が所有する携帯端末30を用いて、当該店舗に対する注文情報を、事前注文情報として、事前注文受付サーバ10Aに事前に送信してから、目的の店舗に入店した当該顧客が、該店舗内の卓上に設置された卓上端末20を操作して、事前に事前注文受付サーバ10Aに送信していた事前注文情報を確認した結果に基づいて、最終的な注文情報を確定して、確定した該注文情報を目的の店舗内の店舗サーバ21が受け付けるまでのシーケンス例を示している。
図9のシーケンスチャートにおいて、まず、顧客は、目的とする店舗に到着する前に、当該顧客が所有する携帯端末30を操作して、事前注文受付システム100Aを利用するために必要とする携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aを立ち上げて、該携帯端末30に、目的とする店舗に対する事前注文情報を入力するとともに、当該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得するための操作を行う(STEP1)。なお、事前注文受付システム100Aを利用するために必要とする携帯端末用事前注文送信アプリケーション30aは、事前注文受付システム100A向けの各種アプリケーションを登録している登録サイト等から、携帯端末30にあらかじめダウンロードしてインストールしておくことが必要である。
ここで、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を取得する方式としては、携帯端末30において、顧客をユニークに特定することが可能な生体認証用情報を取得することができる方式であれば、如何なる方式を用いても良い。例えば、第1の実施形態において用いた顔認証(顔写真情報)の他に、指紋認証、虹彩認証、掌紋認証、指静脈認証、手のひら静脈認証等の各種の認証方式を用いても良い。また、取得する顧客の生体認証用情報は、生体情報の生データのままであっても良いし、生体情報から特徴点を抽出した特徴データであっても良い。
次に、携帯端末30は、事前注文情報を受け付け、当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を取得すると、事前注文情報と、当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを、ネットワーク40を介して事前注文受付サーバ10Aに送信する(STEP2)。
事前注文受付サーバ10Aは、顧客が所有する携帯端末30から事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを受信すると(STEP3)、受信した事前注文情報を、受信した当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と対応付けた形式で記憶する(STEP4)。
事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを事前注文受付サーバ10Aに送信した後、顧客が目的とする店舗に到着して、店舗内の卓(テーブル)に着席すると、該卓(テーブル)上に設置されている卓上端末20を操作して、当該顧客の生体認証用情報を、第2の生体認証用情報として、卓上端末20に取得させる(STEP5)。卓上端末20は、取得した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、自卓上端末20をユニークに特定する識別コード(または卓(テーブル)番号)を付した形式で、当該店舗内の店舗システム25を構成する店舗サーバ21に送信する(STEP6)。
店舗サーバ21は、卓上端末20から顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を受信すると(STEP7)、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、送信元を示す卓上端末20の識別コード(または卓(テーブル)番号)と対応付けて記憶するとともに、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、自店舗サーバ21をユニークに特定する識別コード(または店舗システム25の識別コード)を付した形式で、事前注文受付サーバ10Aに、ネットワーク40を介して送信する(STEP8)。
事前注文受付サーバ10Aは、店舗サーバ21から送信されてきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を受信すると(STEP9)、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、送信元を示す店舗サーバ21の識別コード(または店舗システム25の識別コード)と対応付けて記憶する。さらに、携帯端末30から事前注文情報とともに受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を検索して、店舗サーバ21から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が記憶されているか否かを確認する(STEP10)。
携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、店舗サーバ21から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)があった場合には(STEP10のYES)、STEP11に移行する。
そして、STEP11に移行すると、事前注文受付サーバ10Aは、一致した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)すなわち携帯端末30から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に対応付けて記憶されている事前注文情報を取り出して、店舗サーバ21側から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の店舗サーバ21に、ネットワーク40を介して送信する(STEP11)。しかる後、事前注文受付サーバ10Aは、携帯端末30からの顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、店舗サーバ21からの顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)および該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶されている事前注文情報の双方の情報を削除する。また、事前注文受付サーバ10Aは、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)も削除する。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)の送信元の店舗サーバ21は、事前注文受付サーバ10Aから送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP12)、受信した事前注文情報を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP13)。
しかる後、店舗サーバ21は、事前注文受付サーバ10Aから受信した事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報を削除する。なお、生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と事前注文受付サーバ10Aから受信して記憶していた事前注文情報を削除するタイミングについては、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP14)、受信した事前注文情報を表示部62に画面表示する。顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して、該事前注文情報の注文内容通りに注文しても良いと判断した場合には、画面表示された決定ボタンを押下操作することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を店舗に対する最終的な注文情報として確定する。
ここで、顧客は、卓上端末20の入力部63を操作して、画面表示された事前注文情報の注文項目を変更したり、注文する項目を一部削除したりすることが可能であり、変更した事前注文情報の画面表示を確認して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。あるいは、卓上端末20が、セルフ注文端末の機能を有している場合には、顧客は、入力部63を操作して、注文情報として注文する項目をさらに追加して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。そして、卓上端末20は、注文情報として確定すると、確定した注文情報を店舗サーバ21に送信する(STEP15)。
店舗サーバ21は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、受信した注文情報を受け付けて、該注文情報を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム25を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する(STEP16)。
一方、STEP10において、事前注文受付サーバ10Aは、携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中には、店舗サーバ21から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在していなかった場合には(STEP10のNO)、STEP17に移行する。
そして、STEP17に移行すると、事前注文受付サーバ10Aは、店舗サーバ21から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が、携帯端末30からの顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中には存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報を、店舗サーバ21側から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の店舗サーバ21に、ネットワーク40を介して送信した後、該店舗サーバ21から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する(STEP17)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)の送信元の店舗サーバ21は、事前注文受付サーバ10Aから送信されてきた前記不一致情報を受信すると(STEP18)、受信した該不一致情報(すなわち、自店舗サーバ21から送信した生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を有する顧客に関する事前注文情報は事前注文受付サーバ10Aには存在していなかった旨を示す不一致情報)を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信してきた送信元の卓上端末20に送信した後、該卓上端末20から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する(STEP19)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた前記不一致情報を受信すると(STEP20)、受信した前記不一致情報(すなわち、自卓上端末20から送信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が、事前注文受付サーバ10Aには存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報)を表示部62に画面表示する(STEP21)。したがって、該顧客は、卓上端末20がセルフ注文端末の機能を有している場合には、卓上端末20を操作して、新たに注文情報を作成して、店舗サーバ21に送信するか、または、店舗内の店員に対して口頭で注文情報を通知することが必要になる。
(第2の実施形態の変形例)
なお、図9に示したシーケンスチャートの店舗サーバ21におけるSTEP12以降の動作については、前述の動作に限るものではなく、例えば、次のような動作を行うようにしても良い。つまり、店舗サーバ21は、事前注文受付サーバ10Aから送信されてきた事前注文情報をそのまま注文情報として受け付けて、受け付けた該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示するようにしても良い。
すなわち、STEP12において、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)の送信元の店舗サーバ21は、事前注文受付サーバ10Aから送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP12)、店舗サーバ21は、前述のSTEP16の動作とほぼ同様の動作を行い、事前注文受付サーバ10Aから受信した事前注文情報を、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた卓上端末20が設置されている卓(テーブル)番号の顧客の注文情報として受け付ける(STEP13A)。
そして、店舗サーバ21は、受け付けた注文情報(すなわち事前注文受付サーバ10Aから受信した事前注文情報)を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システムを構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する。
しかる後、店舗サーバ21は、前述のSTEP13と同様の動作を行い、受信していた事前注文情報を、注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP13)。しかる後、店舗サーバ21は、受信していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報を削除する。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに受信する(STEP14)。そして、受信した事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに表示部62に画面表示する。顧客は、画面表示された事前注文情報が注文情報として受け付けられたことを確認する。
したがって、該STEP14の動作の後においては、前述したSTEP15(注文情報として確定して店舗サーバ21に送信する卓上端末20の動作)およびSTEP16(確定した注文情報を受け付ける店舗サーバ21の動作)の2つのSTEP(ステップ)を実施する必要はない。
また、情報の第三者への漏洩を防止するために、事前注文受付サーバに10Aに記憶されている顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とは、携帯端末30から受信して記憶した後、経過時間閾値としてあらかじめ定めた所定時間(例えば1時間)が経過した時点で、事前注文受付サーバ10Aから削除するようにしても良い。
以上に詳細に説明したように、本第2の実施形態における事前注文受付システム100Aは、次のような特徴を有する構成としている。
すなわち、事前注文受付システム100Aは、第1の実施形態の場合と同様、顧客が所有する携帯端末30と、店舗内に設置されて、該顧客の注文を受け付ける店舗サーバ21と該店舗内の各卓上に設置した卓上端末20とを少なくとも有する店舗システムと、ネットワーク40上に配置されて携帯端末30および前記店舗システムと通信可能な状態に接続された事前注文受付サーバ10A(ただし、顧客データベース11を有していない)と、を有する構成である。そして、携帯端末30は、顧客が目的とする店舗に入店する前に事前に該顧客の注文情報を事前注文情報として受け付けるとともに、該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得して、該事前注文情報と該第1の生体認証用情報とを、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10Aに送信する手段を有している。
また、該店舗システムの卓上端末20は、当該店舗に入店した顧客が卓28に着席した際に該顧客の生体認証用情報を第2の生体認証用情報として取得して、店舗サーバ21を経由して、ネットワーク40を介して、事前注文受付サーバ10Aに送信する手段と、事前注文受付サーバ10Aから、ネットワーク40を介して店舗サーバ21を経由して受信した事前注文情報を画面表示し顧客の操作によって決定された注文情報を店舗サーバ21に送信する手段と、を有している。
また、事前注文受付サーバ10Aは、携帯端末30から送信されてきた事前注文情報と第1の生体認証用情報とを互いに対応付けて顧客データベース11に記憶する手段と、該店舗システムの店舗サーバ21から、ネットワーク40を介して、顧客の第2の生体認証用情報を受信した際に、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、受信した該第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していることを確認した場合には、一致する該第1の生体認証用情報と対応付けて顧客データベース11に記憶している事前注文情報を、受信した該第2の生体認証用情報の顧客の事前注文情報として取り出して、取り出した該事前注文情報を、前記第2の生体認証用情報の送信元の店舗システムの店舗サーバ21に、ネットワーク40を介して送信した後、前記店舗サーバ21から受信した該顧客の前記第2の生体認証用情報および該顧客に関して記憶していた前記第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを削除する手段と、を有している。
また、店舗システムの店舗サーバ21は、自店舗システムの卓上端末20から事前注文受付サーバ10A向けの第2の生体認証用情報を受信した際に、受信した該第2の生体認証用情報を事前注文受付サーバ10Aに、ネットワーク40を介して送信する手段と、事前注文受付サーバ10Aから、卓上端末20向けの事前注文情報を、ネットワーク40を介して受信した際に、受信した該事前注文情報を、第2の生体認証用情報の送信元の卓上端末20に送信した後、該事前注文情報と該第2の生体認証用情報とを削除する手段と、卓上端末20から注文情報として決定した通知を受信した際に、該注文情報を受け付ける手段と、を有している。
(第2の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第2の実施形態においては、第1の実施形態の場合と同様、顧客は、所有する携帯端末30を操作して、目的とする店舗に到着する前に、事前注文受付サーバ10Aに、該店舗に対する注文情報を事前に送信しているので、顧客が該店舗に入店した後、所有する携帯端末30を操作する必要は一切なく、顧客は、確定した注文情報に対する該店舗の商品やサービスを受け取ることができる。
さらに、本第2の実施形態においては、第1の実施形態の場合とは異なり、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報や第2の生体認証用情報)は、事前注文情報とともに、事前注文受付サーバ10Aや店舗サーバ21内に一時的に記憶されて適切な処理が実施された後は削除されるので、顧客の生体認証用情報等の個人情報が悪意のある第三者によって盗まれてしまうというリスクを低減することができる。
(本発明の第3の実施形態)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第3の実施形態について、図10および図11A、図11Bを参照しながら詳細に説明する。第1の実施形態の場合は、顧客の生体認証用情報として顧客の顔写真情報を登録した顧客データベース11を有する事前注文受付サーバ10を設置している場合を示したが、本第3の実施形態においては、第1、第2の実施形態の場合とは異なり、事前注文受付サーバ10そのものを設置することがなく、したがって、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)や事前注文情報を登録するための顧客データベース11も保有していない場合について示している。
すなわち、本第3の実施形態においては、第1の実施形態、第2の実施形態の場合とは異なり、事前注文受付サーバを有しておらず、目的とする店舗の店舗サーバ内に一時的に該顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを記憶する場合について示している。ここで、本第3の実施形態においては、顧客が保有する携帯端末は、インターネット等のネットワークを介して目的とする店舗において店舗システムを構成している店舗サーバと通信を行うことが可能であり、携帯端末から該店舗サーバに、顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを送信することができる構成としている。また、本第3の実施形態においても、理解を容易にするために、顧客が目的とする店舗として、第1の実施形態の場合と同様、レストラン等の飲食店の場合について説明するが、本発明は、かかる飲食店の場合のみに限るものではないことは言うまでもない。
(第3の実施形態の構成例)
図10は、本発明に係る事前注文受付システムの第3の実施形態の具体的な構成例を示すシステム構成図であり、第1の実施形態として図3に示した事前注文受付サーバ10および顧客データベース11を有していないシステム構成としている。つまり、図10に示す事前注文受付システム100Bにおいては、第1番目(No.1)~第N番目(No.N)までのN個(複数個)の店舗それぞれに第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nがそれぞれ設置されていて、それぞれの店舗システムは、インターネット等のネットワーク40を介して、第1の実施形態、第2の実施形態の場合とは異なり、事前注文受付サーバではなく、顧客が所有する携帯端末30と接続することが可能であり、該携帯端末30と通信を行うことが可能な場合を示している。
そして、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれは、第2の実施形態の図6の場合と同様、各店舗において顧客の注文情報を受け付けて管理する機能を有する店舗用注文受付システムとして構成されている。
ここで、図10に示す携帯端末30は、第1の実施形態や第2の実施形態の場合と同様、スマートフォンやタブレット端末等からなる顧客が所有する携帯型の情報端末である。また、携帯端末30は、例えば顧客の顔写真や指紋等の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得する機器(カメラ、指紋センサ等)を搭載している。ただし、本第3の実施形態においては、前述したように、事前注文受付サーバが存在していなく、図10に示す携帯端末30は、インターネット等のネットワーク40を介して、各店舗内の店舗システムを構成する店舗サーバと通信することが可能である。
また、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれの内部構成については、第2の実施形態として図7に示した内部構成と同様であり、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのいずれも、同一の内部構成から構成されている。以下の説明においては、第2の実施形態の場合と同様、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、店舗システム25と記載して説明することにする。
そして、第1店舗システム251、第2店舗システム252、…第(N-1)店舗システム25(N-1)、第N店舗システム25Nのそれぞれの内部には、それぞれの店舗システムを形成する構成要素の一つとして、第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nがそれぞれ存在している。第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nのいずれも、同一の内部構成から構成されている。以下の説明においては、第2の実施形態の場合と同様、第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、…、第(N-1)店舗サーバ21(N-1)、第N店舗サーバ21Nのそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、店舗サーバ21と記載して説明することにする。
そして、いずれの店舗においても、図7に示したように、店舗システム25内には、店舗サーバ21の他に、注文端末52、POS端末53、厨房端末54、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kが設置されている。
なお、各店舗システム内に設置されている第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kについても、第2の実施形態の場合と同様であり、いずれも、第2の実施形態として図8に示した内部構成から構成されている。以下の説明においては、第2の実施形態の場合と同様、第1卓上端末201、第2卓上端末202、…、第K卓上端末20Kそれぞれに共通していて、かつ、特に誤解が生じない場合には、説明を簡素化するために、単に、卓上端末20と記載して説明することにする。
(第3の実施形態の動作例の説明)
次に、本発明の第3の実施形態として図10に例示した事前注文受付システム100Bの動作について、その一例を、図11A、図11Bのシーケンスチャートを参照しながら説明する。図11A、図11Bは、本発明の第3の実施形態として図10に例示した事前注文受付システム100Bの動作の一例を説明するためのシーケンスチャートの前半部分および後半部分であり、顧客が所有する携帯端末30、顧客が目的とする店舗の店舗システム25を構成する店舗サーバ21および卓上端末20のそれぞれの間をやり取りする情報に着目して、事前注文受付システム100Bの動作の一例を示している。このシーケンスチャートは、前半部分および後半部分に分け、それぞれ図11Aおよび図11Bに描いてある。図11Aの下端における丸で囲んだBは図11Bの上端における丸で囲んだBに繋がっていることを示している。すなわち、図11Aの下端は図11Bの上端に繋がっていて、図11Aおよび図11Bという2枚の図面でもって1つのシーケンスチャートを表しているのである。そこで、以下では、図11Aおよび図11Bの両図を1つの図として見なし、両図を一体として図11と表記することとする。
ここで、図11のシーケンスチャートは、顧客が目的とする店舗に到着する前に、当該顧客が所有する携帯端末30を用いて、事前注文情報として、当該店舗に対する注文情報を、当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とともに、目的とする店舗における店舗サーバ21に事前に送信し、しかる後、当該顧客が、目的の店舗に入店した際に、卓上端末20を操作して、事前に送信していた事前注文情報の確認結果に基づいて、最終的に確定した注文情報を、目的の店舗内の店舗サーバ21が受け付けるまでの情報のやり取りに関するシーケンス例を示している。
図11のシーケンスチャートにおいて、第2の実施形態の場合と同様、まず、顧客は、目的とする店舗に到着する前に、当該顧客が所有する携帯端末30において事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションを立ち上げて、該携帯端末30に、目的とする店舗に対する事前注文情報を入力するとともに、当該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得するための操作を行う(STEP101)。なお、事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションは、事前注文受付システム100Bの各種アプリケーションを登録している登録サイト等から、携帯端末30にあらかじめダウンロードしてインストールしておくことが必要である。ここで、顧客の生体認証用情報を取得する方式は、第2の実施形態の場合と同様である。
次に、携帯端末30は、事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを、目的とする店舗の店舗サーバ21に、ネットワーク40を介して送信する(STEP102)。
店舗サーバ21は、顧客が所有する携帯端末30から事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを受信すると(STEP103)、受信した事前注文情報を、受信した当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と対応付けた形式で記憶する(STEP104)。
事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを店舗サーバ21に送信した後、当該顧客が目的とする店舗に到着して、店舗内の卓(テーブル)に着席すると、該卓(テーブル)上に設置されている卓上端末20を操作して、当該顧客の生体認証用情報を、第2の生体認証用情報として、卓上端末20に取得させる(STEP105)。卓上端末20は、取得した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、自卓上端末20をユニークに特定する識別コード(または卓(テーブル)番号)を付した形式で、当該店舗内の店舗システム25を構成する店舗サーバ21に送信する(STEP106)。
店舗サーバ21は、卓上端末20から顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を受信すると(STEP107)、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、送信元を示す卓上端末20の識別コード(または卓(テーブル)番号)と対応付けて記憶する。しかる後、店舗サーバ21は、携帯端末30から事前注文情報とともに受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を検索して、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が記憶されているか否かを確認する(STEP108)。
携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)があった場合には(STEP108のYES)、STEP109に移行する。そして、以降、第2の実施形態として図9に示したSTEP13~STEP16と同様の動作を行う。
すなわち、STEP109に移行すると、まず、店舗サーバ21は、一致した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶している事前注文情報を取り出して、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP109)。
そして、店舗サーバ21は、携帯端末30から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から受信して記憶していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。なお、携帯端末30から受信して記憶していた生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報の削除は、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP110)、受信した事前注文情報を表示部62に画面表示する。顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して、該事前注文情報の注文内容通りに注文しても良いと判断した場合には、画面表示された決定ボタンを押下操作することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を店舗に対する最終的な注文情報として確定する。
ここで、第2の実施形態の場合と同様、顧客は、卓上端末20の入力部63を操作して、画面表示された事前注文情報の注文内容を変更したり、注文する項目を一部削除したりすることが可能であり、変更した事前注文情報の画面表示を確認して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。あるいは、卓上端末20が、セルフ注文端末の機能を有している場合には、顧客は、入力部63を操作して、注文情報として注文する項目をさらに追加して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。そして、卓上端末20は、注文情報として確定すると、確定した注文情報を店舗サーバ21に送信する(STEP111)。
店舗サーバ21は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、受信した注文情報を受け付けて、該注文情報を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム25を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する(STEP112)。
一方、STEP108において、店舗サーバ21は、携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中に、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在していなかった場合には(STEP108のNO)、STEP113に移行する。そして、以降、第2の実施形態として図9に示したSTEP19~STEP21と同様の動作を行う。
すなわち、STEP113に移行すると、まず、店舗サーバ21は、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が、携帯端末30からの顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中には存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20に送信した後、該卓上端末20から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する(STEP113)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた前記不一致情報を受信すると(STEP114)、受信した前記不一致情報(すなわち、自卓上端末20から送信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報が、店舗サーバ21には存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報)を表示部62に画面表示する(STEP115)。したがって、該顧客は、卓上端末20がセルフ注文端末の機能を有している場合には、卓上端末20を操作して、新たに注文情報を作成して、店舗サーバ21に送信するか、または、店舗内の店員に対して口頭で注文情報を通知することが必要になる。
(第3の実施形態の変形例)
なお、図11に示したシーケンスチャートの店舗サーバ21におけるSTEP109以降の動作については、第2の実施形態におけるSTEP13以降の動作の場合と同様に、前述の動作に限るものではなく、例えば、次のような動作を行うようにしても良い。つまり、店舗サーバ21は、STEP109の時点で、携帯端末30から送信されてきていた事前注文情報をそのまま注文情報として受け付けて、受け付けた該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示するようにしても良い。
すなわち、STEP109において、店舗サーバ21は、前述のSTEP112の動作とほぼ同様の動作を行い、携帯端末30から受信した事前注文情報を、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた卓上端末20が設置されている卓(テーブル)番号の注文情報として受け付ける(STEP109A)。
そして、店舗サーバ21は、受け付けた注文情報(すなわち携帯端末30から受信した事前注文情報)を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム25を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する。
しかる後、店舗サーバ21は、前述のSTEP109と同様の動作を行い、受信していた事前注文情報を、注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP109)。
そして、店舗サーバ21は、携帯端末30から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から受信して記憶していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに受信する(STEP110)。そして、受信した事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに表示部62に画面表示する。顧客は、画面表示された事前注文情報が注文情報として受け付けられたことを確認する。
したがって、該STEP110の動作の後においては、前述したSTEP111(注文情報として確定して店舗サーバ21に送信する卓上端末20の動作)およびSTEP112(確定した注文情報を受け付ける店舗サーバ21の動作)の2つのSTEP(ステップ)を実施する必要はない。
また、本第3の実施形態においても、第2の実施形態の場合と同様、情報の第三者への漏洩を防止するために、店舗サーバ21に記憶されている顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とは、携帯端末30から受信して記憶した後、経過時間閾値としてあらかじめ定めた所定時間(例えば1時間)が経過した時点で、店舗サーバ21から削除するようにしても良い。
以上に詳細に説明したように、本第3の実施形態における事前注文受付システム100Bは、次のような特徴を有する構成としている。
すなわち、事前注文受付システム100Bは、第1、第2の実施形態の場合とは異なり、事前注文受付サーバをネットワーク40上に設置しない構成とし、顧客が所有する携帯端末30と、共通の注文メニューを有する1ないし複数の各店舗それぞれに設置されて、該顧客の注文を受け付ける店舗サーバ21と店舗内の各卓上に設置した卓上端末20とを少なくとも有する店舗システムとを有し、携帯端末30と各店舗システム25内の店舗サーバ21とは、ネットワークを介して通信可能な構成である。そして、携帯端末30は、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗に到着する前に事前に該顧客の注文情報を事前注文情報として受け付けるとともに、該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得して、前記事前注文情報と前記第1の生体認証用情報とを、ネットワーク40を介して、前記第1候補の店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21に送信する手段を有している。
また、店舗システム25の卓上端末20は、店舗に入店した顧客が卓に着席した際に該顧客の生体認証用情報を第2の生体認証用情報として取得して、自店舗システム25の店舗サーバ21に送信する手段と、自店舗システム25の店舗サーバ21から受信した事前注文情報を画面表示し1顧客の操作によって決定された注文情報を店舗サーバ21に通知する手段と、を有している。
また、店舗システム25の店舗サーバ21は、携帯端末30からまたは他の店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報と第1の生体認証用情報とを互いに対応付けて記憶する手段と、自店舗システム25の卓上端末20から顧客の第2の生体認証用情報を受信した際に、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、受信した該第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していることを確認した場合には、一致する該第1の生体認証用情報と対応付けて記憶している事前注文情報を、受信した該第2の生体認証用情報の顧客の事前注文情報として取り出して、取り出した該事前注文情報を、第2の生体認証用情報の送信元の卓上端末20に送信した後、卓上端末20から受信した該顧客の第2の生体認証用情報および該顧客に関して記憶していた第1の生体認証用情報と事前注文情報とを削除する手段と、卓上端末から前記注文情報として決定した通知を受信した際に、該注文情報を受け付ける手段と、を有している。
(第3の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第3の実施形態においては、顧客は、所有する携帯端末30を操作して、目的とする店舗に到着する前に、該店舗内の店舗サーバ21に、該店舗に対する注文情報を事前に送信しているので、第1、第2の実施形態の場合と同様、顧客が該店舗に入店した後、所有する携帯端末30を操作する必要は一切なく、顧客は、確定した注文情報に対する該店舗の商品やサービスを受け取ることができる。
さらに、本第3の実施形態においては、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報や第2の生体認証用情報)は、事前注文情報とともに、店舗サーバ21内に一時的に記憶されて適当な処理が実施された後は削除されるので、第2の実施形態の場合と同様、顧客の生体認証用情報等の個人情報が悪意のある第三者によって盗まれてしまうというリスクを低減することができる。
(本発明の第4の実施形態)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第4の実施形態について、図12および図13を参照しながら詳細に説明する。本第4の実施形態においては、第3の実施形態の場合と同様に、事前注文受付サーバを有しておらず、したがって、顧客の生体認証用情報を登録するための顧客データベースも保有していなく一方、顧客が保有する携帯端末は、インターネット等のネットワークを介して店舗において店舗システムを構成している店舗サーバと通信を行うことが可能であり、携帯端末から該店舗サーバに、顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを送信することにより、店舗サーバ内に一時的に該顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを記憶する場合について示している。
ただし、本第4の実施形態においては、第3の実施形態の場合とは異なり、顧客が、同一の注文メニューを有している複数の店舗のうち、最終的にいずれの店舗に赴くかを決定していなかった場合か、当初赴くつもりであった店舗を変更した場合か、あるいは、赴く店舗とは異なる店舗に対して誤って当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを携帯端末から事前送信してしまった場合でも、顧客が、事前注文情報に対応する店舗の商品やサービスを問題なく受け取ることができる動作例について示している。
ここで、本第4の実施形態においては、顧客が当初赴こうと想定していた第1候補の店舗の店舗サーバが、顧客の携帯端末から当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信すると、受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを、同一の注文メニューを有している他のすべての店舗それぞれの店舗サーバにさらに転送する場合について示している。
なお、本第4の実施形態においても、理解を容易にするために、前記第1候補の店舗および顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とのさらなる転送先となる他の店舗として、第1の実施形態の場合と同様、レストラン等の飲食店の場合について説明するが、本発明は、かかる飲食店の場合のみに限るものではないことは言うまでもない。
(第4の実施形態の構成例)
本発明に係る事前注文受付システムの第4の実施形態の具体的なシステム構成は、第3の実施形態として示した図10と全く同じシステム構成であり、また、店舗システムそれぞれの内部構成および卓上端末の内部構成についても、第2の実施形態として示した図7および図8と同一の構成である。なお、以下の説明においては、同一の注文メニューを有している店舗の店舗システム25および店舗サーバ21を店舗ごとに区別して表示する場合には、第3の実施形態として図10の事前注文受付システム100Bに示したように、第1店舗、第2店舗、…、第N店舗のそれぞれに対応して、第1店舗システム251および第1店舗サーバ211、第2店舗システム252および第2店舗サーバ212、…、第N店舗システム25Nおよび第N店舗サーバ21Nと表示することにする。
そして、本第4の実施形態においては、図10の事前注文受付システム100Bにおいて、顧客が当初赴こうと(正しくまたは間違えて)想定していた第1候補の店舗が、例えば第1店舗システム251を設置している第1店舗であり、該第1店舗システム251の第1店舗サーバ211は、携帯端末30からネットワーク40を介して顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信すると、受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを、該第1候補の店舗と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗例えば第2店舗、…、第N店舗それぞれに設置されている第2店舗システム252、…、第N店舗システム25Nのそれぞれの第2店舗サーバ212、…、第N店舗サーバ21Nに、ネットワーク40を介してさらに転送することができる構成としている。
(第4の実施形態の動作例の説明)
次に、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第4の実施形態としての動作について、その一例を、まず、図12のシーケンスチャートを参照しながら説明する。図12は、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第4の実施形態としての動作の一例を説明するためのシーケンスチャートであり、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗内の店舗サーバ21(例えば第1店舗内の第1店舗サーバ211)が、携帯端末30から顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信した際に、受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを、当該第1候補の店舗と同一注文メニューを有している他のすべての店舗内の店舗サーバ21(例えば第2店舗内の第2店舗サーバ212、…、第N店舗内の第N店舗サーバ21N)のそれぞれにさらに転送するまでの動作の一例を示している。
つまり、図12は、顧客が赴こうと想定している第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)が携帯端末30から受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを、同一注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗システム(例えば第2店舗の第2店舗システム252、…、第N店舗の第N店舗システム25N)のそれぞれを構成する店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)それぞれにさらに転送するまでの事前注文受付システム100Bの第4の実施形態としての動作の一例を示している。
図12のシーケンスチャートにおいては、第2の実施形態の場合と同様、まず、顧客は、店舗に赴く前に、当該顧客が所有する携帯端末30において事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションを立ち上げて、該携帯端末30に、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗(例えば第1店舗)に対する事前注文情報を入力するとともに、当該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得するための操作を行う(STEP201)。なお、事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションは、事前注文受付システム100Bの各種アプリケーションを登録している登録サイト等から、携帯端末30にあらかじめダウンロードしてインストールしておくことが必要である。ここで、顧客の生体認証用情報を取得する方式は、第2の実施形態の場合と同様である。
次に、携帯端末30は、事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とをネットワーク40を介して、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)に送信する(STEP202)。
前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、顧客が所有する携帯端末30から事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを受信すると(STEP203)、受信した事前注文情報を、受信した当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と対応付けた形式で記憶する(STEP204)。しかる後、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、携帯端末30から受信した事前注文情報と顧客の生体認証用情報とを、前記第1候補の店舗(例えば第1店舗)と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)それぞれに、ネットワーク40を介して転送する(STEP205)。
前記第1候補の店舗と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)のそれぞれは、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から送信されてきた事前注文情報と顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを受信すると、受信した事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを対応付けた形式で記憶する。
次に、図12のシーケンスチャートの動作により、顧客の携帯端末30から送信した事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを、同一の注文メニューを有しているすべての店舗それぞれの店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第2店舗の第2店舗サーバ212、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)が記憶した状態になった後の動作について、図13のシーケンスチャートを参照しながら説明する。
図13は、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第4の実施形態としての動作の図12のシーケンスチャートに引き続く動作の一例を説明するためのシーケンスチャートであり、同一の注文メニューを有しているすべての店舗のうち、事前注文情報と顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを携帯端末30から送信した顧客が実際に入店した店舗における店舗サーバ21(例えば第2店舗における第2店舗サーバ212)と該店舗内(例えば第2店舗内)の卓上端末20との間の情報のやり取りの一例を示している。なお、顧客が入店する店舗が、当初想定していた前記第1候補の店舗の場合であっても、図13のシーケンスチャートと全く同じ動作を行うことは言うまでもない。
つまり、図13のシーケンスチャートは、顧客の携帯端末30から送信した事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを、同一の注文メニューを有しているすべての店舗それぞれの店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第2店舗の第2店舗サーバ212、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)が記憶した状態になってから、当該顧客が入店した店舗(例えば第2店舗)において、当該顧客の事前注文情報の確認結果に基づいて、最終的に確定した注文情報を、当該店舗内の店舗サーバ21(例えば第2店舗内の第2店舗サーバ212)が受け付けるまでの情報のやり取りに関するシーケンス例を示している。
なお、図13のシーケンスチャートは、顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が他の店舗サーバ(第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)に、当該店舗(例えば第2店舗)に該当の顧客が入店した旨の通知を行う動作(STEP211)以外の動作に関しては、第3の実施形態として図11に示したシーケンスチャートと全く同様の動作を行っている。すなわち、図13のシーケンスチャートのSTEP206~STEP210は、図11に示したシーケンスチャートのSTEP105~STEP109と同じ動作を行い、図13のシーケンスチャートのSTEP212~STEP217は、図11に示したシーケンスチャートのSTEP110~STEP115と同じ動作を行う。
図13のシーケンスチャートにおいて、顧客が、事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)に送信した後、所望する目的の店舗を決定して、当該店舗(例えば第2店舗)に入店して、店舗内の卓(テーブル)に着席すると、該卓(テーブル)上に設置されている卓上端末20を操作して、当該顧客の生体認証用情報を、第2の生体認証用情報として、卓上端末20に取得させる(STEP206)。卓上端末20は、取得した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、自卓上端末20をユニークに特定する識別コード(または卓(テーブル)番号)を付した形式で、当該店舗内の店舗システム25を構成する店舗サーバ21(例えば第2店舗内の第2店舗システム252を構成する第2店舗サーバ212)に送信する(STEP207)。
店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を受信すると(STEP208)、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、送信元を示す卓上端末20の識別コード(または卓(テーブル)番号)と対応付けて記憶する。しかる後、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、携帯端末30から、直接または前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば前記第1候補の第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して、事前注文情報とともに受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を検索して、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が記憶されているか否かを確認する(STEP209)。
携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)があった場合には(STEP209のYES)、STEP210に移行する。
STEP210に移行すると、まず、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、一致した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶している事前注文情報を取り出して、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP210)。
そして、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信して記憶していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。なお、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信して記憶していた生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報の削除は、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
しかる後、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、第3の実施形態とは異なる本第4の実施形態特有の動作として、当該店舗(例えば第2店舗)と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)のそれぞれに、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して送信されていた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報を有する顧客が当該店舗に入店した旨を示す情報と、他の店舗それぞれの店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)に記憶している該顧客に関する事前注文情報および生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除することを指示する情報と、を通知する(STEP211)。
携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して送信されていた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報を有する顧客が入店していない他の店舗それぞれの店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)は、該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)からの通知を受信すると、該通知に応じて、記憶している該顧客に関する事前注文情報および生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除する。
携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と同一の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を有する顧客が入店した店舗(例えば第2店舗)において、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)がSTEP211の動作を終了した後に、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信した送信元の卓上端末20が、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)から送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP212)、受信した事前注文情報を表示部62に画面表示する。顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して、該事前注文情報の注文内容通りに注文しても良いと判断した場合には、画面表示された決定ボタンを押下操作することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を店舗に対する最終的な注文情報として確定する。
ここで、第2、第3の実施形態の場合と同様、顧客は、卓上端末20の入力部63を操作して、画面表示された事前注文情報の注文内容を変更したり、注文する項目を一部削除したりすることが可能であり、変更した事前注文情報の画面表示を確認して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。あるいは、卓上端末20が、セルフ注文端末の機能を有している場合には、顧客は、入力部63を操作して、注文情報として注文する項目をさらに追加して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。そして、卓上端末20は、注文情報として確定すると、確定した注文情報を店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信する(STEP213)。
店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、受信した注文情報を受け付けて、該注文情報を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム(例えば第2店舗システム252)を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する(STEP214)。
一方、STEP209において、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中に、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在していなかった場合には(STEP209のNO)、STEP215に移行する。そして、以降、第2の実施形態として図9に示したSTEP19~STEP21と同様の動作を行う。
すなわち、STEP215に移行すると、まず、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が、携帯端末30からの顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中には存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信してきた送信元の卓上端末20に送信した後、該卓上端末20から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する(STEP215)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)から送信されてきた前記不一致情報を受信すると(STEP216)、受信した前記不一致情報(すなわち、自卓上端末20から送信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報が、自店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)には存在していなく、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報)を表示部62に画面表示する(STEP217)。したがって、該顧客は、卓上端末20がセルフ注文端末の機能を有している場合には、卓上端末20を操作して、新たに注文情報を作成して、店舗サーバ21に送信するか、または、店舗内の店員に対して口頭で注文情報を通知することが必要になる。
(第4の実施形態の変形例)
なお、図13に示したシーケンスチャートの店舗サーバ21(該当する顧客が入店した例えば第2店舗サーバ212)におけるSTEP210以降の動作については、第2の実施形態におけるSTEP13以降の動作の場合と同様に、前述の動作に限るものではなく、例えば、次のような動作を行うようにしても良い。つまり、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、STEP210の時点で、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して送信されてきた事前注文情報をそのまま注文情報として受け付けて、受け付けた該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示するようにしても良い。
すなわち、STEP210において、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、前述のSTEP214の動作とほぼ同様の動作を行い、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信した事前注文情報を、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた卓上端末20が設置されている卓(テーブル)番号の注文情報として受け付ける(STEP210A)。
そして、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、受け付けた注文情報(すなわち携帯端末30から受信した事前注文情報)を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム25(例えば第2店舗内の第2店舗システム252)を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する。
しかる後、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、前述のSTEP210と同様の動作を行い、受信していた事前注文情報を、注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP210)。
そして、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して受信して記憶していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。
そして、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、第3の実施形態とは異なる本第4の実施形態特有の動作として、当該店舗(例えば第2店舗)と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211、第3店舗サーバ213、…、第N店舗サーバ21N)それぞれに、携帯端末30から直接または他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)を経由して送信されていた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報を有する顧客が当該店舗に入店した旨を示す情報と、他の店舗それぞれの店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211、第3店舗サーバ213、…、第N店舗サーバ21N)に記憶している該顧客に関する事前注文情報および生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除することを指示する情報と、を通知する(STEP211)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗内の第2店舗サーバ212)に送信した送信元の卓上端末20は、該店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに受信する(STEP212)。そして、受信した事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに表示部62に画面表示して、顧客に提示する。顧客は、画面表示された事前注文情報が注文情報として受け付けられたことを確認する。
したがって、該STEP212の動作の後においては、前述したSTEP213(注文情報として確定して店舗サーバ21に送信する卓上端末20の動作)およびSTEP214(確定した注文情報を受け付ける店舗サーバ21の動作)の2つのSTEP(ステップ)を実施する必要はない。
また、本第4の実施形態においても、第2の実施形態の場合と同様、情報の第三者への漏洩を防止するために、店舗サーバ21に記憶されている顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とは、携帯端末30から受信して記憶した後、経過時間閾値としてあらかじめ定めた所定時間(例えば1時間)が経過した時点で、店舗サーバ21から削除するようにしても良い。
なお、図12に示したシーケンスチャートにおいては、顧客の携帯端末30から事前注文情報と該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを事前の送信する店舗の店舗サーバ21としては、当該顧客を当初赴こうとしていた第1候補の店舗の店舗サーバ21の1台であったが、同一の注文メニューを有するすべての店舗の店舗サーバ21(第1店舗サーバ211のみならず、第2店舗サーバ212、第3店舗サーバ213、…、第N店舗サーバ21N)に、顧客の携帯端末30から、事前注文情報と、該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と、を送信するようにしても良い。かかる送信動作を行う場合には、同一の注文メニューを有するすべての店舗の店舗サーバ21(第1店舗サーバ211、第2店舗サーバ212、第3店舗サーバ213、…、第N店舗サーバ21N)において、図12のSTEP203とSTEP204との動作が実施されることになるので、図12のSTEP205の動作は不要になる。
以上に詳細に説明したように、本第4の実施形態における事前注文受付システム100Bは、第3の実施形態の場合と同じ特徴を有する構成であるが、さらに、本第4の実施形態においては、次のような特徴を有する構成としている。
すなわち、前記第1候補の店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21(例えば第1店舗システム251の第1店舗サーバ211)は、携帯端末30から受信した事前注文情報と第1の生体認証用情報とを、ネットワーク40を介して、該第1候補の店舗と同一の注文メニューを有しているすべての他の店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21(例えば第2店舗システム252の第2店舗サーバ212、第3店舗システム253の第3店舗サーバ213、…、第N店舗システム25Nの第N店舗サーバ21N)それぞれに送信する手段を有している。
さらに、各店舗内に設置された店舗システム25の前記店舗サーバ21((例えば第1店舗システム251の第1店舗サーバ211、第2店舗システム252の第2店舗サーバ212、第3店舗システム253の第3店舗サーバ213、…、第N店舗システム25Nの第N店舗サーバ21N)のそれぞれは、記第1候補の店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21から受信した第1の生体認証情報が自店舗システム25の卓上端末20から受信した第2の生体認証用情報と一致することを確認した場合には、あるいは、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、自店舗システム25の卓上端末20から受信した第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していることを確認した場合には、自店舗と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21それぞれに、該顧客に関して携帯端末30から直接または他の店舗システム25の店舗サーバ21を経由して受信している事前注文情報と第1の生体認証用情報とを削除することを指示する通知を送信する手段をさらに有している。
(第4の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第4の実施形態においては、顧客が、事前注文情報に設定される注文項目を注文メニューとして有しているいずれかの店舗に到着する前に、同一の注文メニューを有する店舗内の店舗サーバ21それぞれに事前注文情報等が記憶されているので、第1~第3の実施形態の場合と同様、顧客がいずれかの店舗に入店した後、所有する携帯端末30を操作する必要は一切なく、顧客は、確定した注文情報に対する該店舗の商品やサービスを受け取ることができる。
さらに、本第4の実施形態においても、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報や第2の生体認証用情報)は、事前注文情報とともに、店舗サーバ21内に一時的に記憶されて適切な処理が実施された後は削除されるので、第2、第3の実施形態の場合と同様、顧客の生体認証用情報等の個人情報が悪意のある第三者によって盗まれてしまうというリスクを低減することができる。
また、本第4の実施形態においては、顧客が、携帯端末30から当初赴こうと想定している第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)のみに携帯端末30から事前注文情報と該顧客の生体認証用情報(第1生体認証用情報))とを送信する場合において、赴く店舗を間違えている場合であっても、あるいは、前記第一候補とは異なる他の店舗に意識して赴いた場合であっても、赴いた店舗において携帯端末30から送信した事前注文情報を利用して注文情報を確定することができ、顧客が実際に入店した店舗の店舗サーバ21は、確定した注文情報を受け付けることができる。
(本発明の第5の実施形態)
次に、本発明に係る事前注文受付システムの第5の実施形態について、図14および図15A、図15Bを参照しながら詳細に説明する。本第5の実施形態においても、第3の実施形態および第4の実施形態の場合と同様に、事前注文受付サーバを有しておらず、したがって、顧客の生体認証用情報を登録するための顧客データベースも保有していなく、一方、顧客が保有する携帯端末は、インターネット等のネットワークを介して店舗において店舗システムを構成している店舗サーバと通信を行うことが可能であり、携帯端末から該店舗サーバに、顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを送信することにより、店舗サーバ内に一時的に該顧客の生体認証用情報と事前注文情報とを記憶する場合について示している。
ただし、本第5の実施形態においては、第4の実施形態の場合と同様に、顧客が、同一の注文メニューを有している複数の店舗のうち、最終的にいずれの店舗に赴くかを決定していなかった場合か、当初赴くつもりであった店舗を変更した場合か、あるいは、赴く店舗とは異なる店舗に対して誤って当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを携帯端末から事前送信してしまった場合でも、顧客が、事前注文情報に対応する店舗の商品やサービスを問題なく受け取ることができる動作例について示している。
しかし、本第5の実施形態においては、第4の実施形態の場合とは異なり、顧客が当初赴こうと想定していた第1候補の店舗の店舗サーバ(例えば第1店舗の第1店舗サーバ)は、顧客の携帯端末から当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信しても、受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを、同一の注文メニューを有している他のすべての店舗それぞれの店舗サーバにさらに転送する動作は行わない場合について示している。
つまり、本第5の実施形態においては、顧客が実際に入店した店舗(例えば第2店舗)において、当該店舗内の店舗サーバ(例えば第2店舗内の第2店舗サーバ)が、入店した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を事前に記憶していなく、当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報が存在していなかったことを検知した場合に、同一の注文メニューを有している他のすべての店舗それぞれの店舗サーバ(例えば、第1店舗サーバ、第3店舗サーバ、…、第N店舗サーバ)に、入店した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報が存在しているか否かを問い合わせることにしている。
なお、本第5の実施形態においても、理解を容易にするために、顧客が実際に入店した店舗および当該店舗からの問い合わせ先となる他のすべての店舗として、第1の実施形態の場合と同様、レストラン等の飲食店の場合について説明するが、本発明は、かかる飲食店の場合のみに限るものではないことは言うまでもない。
(第5の実施形態の構成例)
本発明に係る事前注文受付システムの第4の実施形態の具体的なシステム構成は、第4の実施形態の場合と同様、第3の実施形態として示した図10と全く同じシステム構成であり、また、店舗システムそれぞれの内部構成および卓上端末の内部構成についても、第2の実施形態として示した図7および図8と同一の構成である。なお、以下の説明においては、同一の注文メニューを有している店舗の店舗システム25および店舗サーバ21を店舗ごとに区別して表示する場合には、第3の実施形態として図10に示したように、第1店舗、第2店舗、…、第N店舗のそれぞれに対応して、第1店舗システム251および第1店舗サーバ211、第2店舗システム252および第2店舗サーバ212、…、第N店舗システム25Nおよび第N店舗サーバ21Nと表示することにする。
そして、本第5の実施形態においては、図10の事前注文受付システム100Bにおいて、顧客が当初赴こうと(正しくまたは間違えて)想定していた第1候補の店舗が、例えば第1店舗システム251を設置している第1店舗であり、該第1店舗システム251の第1店舗サーバ211は、携帯端末30からネットワーク40を介して顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信している。
一方、当該顧客が実際に入店した店舗が、例えば第2店舗システム252を設置している第2店舗であった場合には、該第2店舗の第2店舗サーバ212は、自第2店舗サーバ212内には、入店した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を事前に記憶していなく、当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報が存在していなかったことを検知するので、同一の注文メニューを有している他のすべての店舗それぞれの店舗サーバ(第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)それぞれに、ネットワーク40を介して、入店した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在し、該生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報が存在しているか否かを問い合わせることになる。
同一の注文メニューを有している他のすべての店舗のうち、顧客が実際に入店した店舗(例えば第2店舗)から送信されてきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)に一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在し、該生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報が存在していた店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、当該顧客の事前注文情報を問い合わせてきた問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)に、当該顧客の事前注文情報を、ネットワーク40を介して送信する。しかる後、当該顧客の事前注文情報を送信した店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、記憶していた当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを削除する。
したがって、顧客が実際に入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、問い合わせ先の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から、入店した顧客の事前注文情報を取得することができ、取得した事前注文情報に基づいて、当該顧客の注文情報を確定させて、注文情報を受け付けることができる。
(第5の実施形態の動作例の説明)
次に、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第5の実施形態としての動作について、その一例を、まず、図14のシーケンスチャートを参照しながら説明する。図14は、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第5の実施形態としての動作の一例を説明するためのシーケンスチャートであり、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗内の店舗サーバ21(例えば第1店舗内の第1店舗サーバ211)が、携帯端末30から顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信して、受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを記憶するまでの動作の一例を示している。
つまり、図14は、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)が携帯端末30から受信した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを当該店舗サーバ21内に記憶するまでの事前注文受付システム100Bの第5の実施形態としての動作の一例を示している。
図14のシーケンスチャートにおいては、第2の実施形態の場合と同様、まず、顧客は、店舗に赴く前に、当該顧客が所有する携帯端末30において事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションを立ち上げて、該携帯端末30に、顧客が当初赴こうと想定している第1候補の店舗(例えば第1店舗)に対する事前注文情報を入力するとともに、当該顧客の生体認証用情報を第1の生体認証用情報として取得して保持するための操作を行う(STEP301)。なお、事前注文受付システム100Bを利用するために必要とするアプリケーションは、事前注文受付システム100Bの各種アプリケーションを登録している登録サイト等から、携帯端末30にあらかじめダウンロードしてインストールしておくことが必要である。ここで、顧客の生体認証用情報を取得する方式は、第2の実施形態の場合と同様である。
次に、携帯端末30は、事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とをネットワーク40を介して、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)に送信する(STEP302)。
前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、顧客が所有する携帯端末30から事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを受信すると(STEP303)、受信した事前注文情報を、受信した当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と対応付けた形式で記憶する(STEP304)。
次に、図14のシーケンスチャートの動作により、顧客の携帯端末30から送信した事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)が記憶した状態になった後の動作について、図15A、図15Bのシーケンスチャートを参照しながら説明する。図15A、図15Bは、図10に例示した事前注文受付システム100Bの第5の実施形態としての動作の図14のシーケンスチャートに引き続く動作の一例を説明するためのシーケンスチャートであり、顧客が実際に入店した店舗における店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)と卓上端末20との間の情報のやり取りの一例を示している。このシーケンスチャートは、前半部分および後半部分に分け、それぞれ図15Aおよび図15Bに描いてある。図15Aの下端における丸で囲んだCは図15Bの上端における丸で囲んだCに繋がっていることを示している。すなわち、図15Aの下端は図15Bの上端に繋がっていて、図15Aおよび図15Bという2枚の図面でもって1つのシーケンスチャートを表しているのである。そこで、以下では、図15Aおよび図15Bの両図を1つの図として見なし、両図を一体として図15と表記することとする。
ここで、図15のシーケンスチャートにおいては、第3の実施形態の動作例として図11に示したシーケンスチャートや第4の実施形態として示した図13のシーケンスチャートの場合とは異なり、顧客が実際に入店した店舗(例えば第2店舗)において、当該店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が、入店した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を、該顧客の携帯端末30から事前に受信していなかった場合には、当該店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、当該店舗と同一の注文メニューを有する他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)のそれぞれに、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報の有無を問い合わせる動作を行う場合を示している。
そして、問い合わせた結果として、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在している他の店舗の店舗サーバ21から、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する該生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けられた事前注文情報を取得することにより、取得した該顧客の事前注文情報に基づいて、注文情報を確定して、確定した該注文情報を店舗サーバ21が受け付けるまでの情報のやり取りに関するシーケンス例を図15は示している。
つまり、図15のシーケンスチャートは、店舗(例えば第2店舗)に入店した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を、該顧客の携帯端末30から事前に受信していなかった場合に、当該店舗(例えば第2店舗)と同じ注文メニューを有している他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)それぞれに問い合わせを行って、当該顧客の事前注文情報を取得して、注文情報として受け付けるまでの動作(STEP313~STEP318)以外の動作に関しては、第3の実施形態として図11に示したシーケンスチャートと全く同様の動作を行っている。すなわち、図15のシーケンスチャートのSTEP305~STEP312は、図11に示したシーケンスチャートのSTEP105~STEP112と同じ動作を行い、図15のシーケンスチャートのSTEP319~STEP321は、図11に示したシーケンスチャートのSTEP113~STEP115と同じ動作を行う。
図15のシーケンスチャートにおいて、顧客が、事前注文情報と当該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)に送信した後、所望する目的の店舗を決定して、当該店舗(例えば第2店舗)に入店して、店舗内の卓(テーブル)に着席すると、該卓(テーブル)上に設置されている卓上端末20を操作して、当該顧客の生体認証用情報を、第2の生体認証用情報として、卓上端末20に取得させる(STEP305)。卓上端末20は、取得した当該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、自卓上端末20をユニークに特定する識別コード(または卓(テーブル)番号)を付した形式で、当該店舗内の店舗システム25を構成する店舗サーバ21(例えば第2店舗内の第2店舗システム252を構成する第2店舗サーバ212)に送信する(STEP306)。
店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を受信すると(STEP307)、受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を、送信元を示す卓上端末20の識別コード(または卓(テーブル)番号)と対応付けて記憶する。さらに、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、携帯端末30から事前注文情報とともに受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を検索して、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が記憶されているか否かを確認する(STEP308)。
携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)があった場合には(STEP309のYES)、前述しているような該顧客の事前注文情報と生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを携帯端末30から事前に受信していない店舗(例えば第2店舗)に該顧客が入店した場合ではなく、該顧客が当初赴こうとしている第1候補の店舗として、該顧客の携帯端末30から事前注文情報と該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)とを事前に受信していた店舗(例えば第1店舗)に入店した場合であるので、STEP309に移行する。
STEP309に移行すると、店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、一致した顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応付けて記憶している事前注文情報を取り出して、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP309)。
そして、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、携帯端末30から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から受信して記憶していた事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。なお、携帯端末30から受信して記憶していた生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報の削除は、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)に送信した送信元の卓上端末20が、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)から送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP310)、受信した事前注文情報を表示部62に画面表示する。顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して、該事前注文情報の注文内容通りに注文しても良いと判断した場合には、画面表示された決定ボタンを押下操作することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を当該店舗に対する最終的な注文情報として確定する。
ここで、本第5の実施形態においても、第2~第4の実施形態の場合と同様、顧客は、卓上端末20の入力部63を操作して、画面表示された事前注文情報の注文内容を変更したり、注文する項目を一部削除したりすることが可能であり、変更した事前注文情報の画面表示を確認して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。あるいは、卓上端末20が、セルフ注文端末の機能を有している場合には、顧客は、入力部63を操作して、注文情報として注文する項目をさらに追加して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。そして、卓上端末20は、注文情報として確定すると、確定した注文情報を店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)に送信する(STEP311)。
店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、受信した注文情報を受け付けて、該注文情報を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム(例えば第1店舗システム251)を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する(STEP312)。
一方、STEP308において、顧客が入店した当該店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)に、携帯端末30から受信していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)の中に、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在していなかった場合には(STEP308のNO)、当該店舗(例えば第2店舗)は、前述しているように、該顧客が当初赴こうと想定していた第1候補の店舗(例えば第1店舗)ではなく、事前注文情報を携帯端末30から事前に受信していない店舗(例えば第2店舗)であるので、STEP313の動作に移行する。
STEP313に移行すると、該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、当該店舗と同一の注文メニューを有する他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211、第3店舗の第3店舗サーバ213、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)のそれぞれに、自店舗内(例えば第2店舗内)の卓上端末20から受信した該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信して、一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が存在しているか否かを問い合わせる(STEP313)。
該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)からの問い合わせ先の他の店舗の店舗サーバ21のうち、前記第1候補の他の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、図14のシーケンスチャートの動作において、該顧客が所有する携帯端末30から該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信して記憶しているので、問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が送信してきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を記憶している。したがって、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)からの問い合わせに応じて、生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)に対応する事前注文情報を取り出して、問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)に返送する。
しかる後、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)は、問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が送信してきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)とともに、記憶している該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを削除する。なお、該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)からの問い合わせ先の他の店舗の店舗サーバ21のうち、前記第1候補の店舗(例えば第1店舗)以外の各店舗サーバ21(第3店舗の第3店舗サーバ、…、第N店舗の第N店舗サーバ21N)は、問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が送信してきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を記憶していない。したがって、問い合わせ元の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)からの問い合わせに存在しない旨の応答をして、問い合わせ元の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)が送信してきた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する動作を行う。
該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、問い合わせ先の他のすべての店舗の店舗サーバ21のうち、前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から、該顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とを受信すると(STEP314のYES)、STEP315に移行する。
STEP315に移行すると、該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、他の店舗である前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から受信した事前注文情報を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP315)。
そして、該顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、他の店舗である前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から受信した事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報を削除する。なお、他の店舗である前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から受信した事前注文情報の削除は、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信した送信元の卓上端末20が、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)から送信されてきた事前注文情報を受信すると(STEP316)、受信した事前注文情報を表示部62に画面表示する。顧客が、画面表示された事前注文情報を確認して、該事前注文情報の注文内容通りに注文しても良いと判断した場合には、画面表示された決定ボタンを押下操作することにより、卓上端末20は、該事前注文情報を当該店舗に対する最終的な注文情報として確定する。
ここで、顧客は、卓上端末20の入力部63を操作して、画面表示された事前注文情報の注文内容を変更したり、注文する項目を一部削除したりすることが可能であり、変更した事前注文情報の画面表示を確認して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。あるいは、卓上端末20が、セルフ注文端末の機能を有している場合には、顧客は、入力部63を操作して、注文情報として注文する項目をさらに追加して決定ボタンを押下操作するようにしても良い。そして、卓上端末20は、注文情報として確定すると、確定した注文情報を店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信する(STEP317)。
店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から確定した注文情報を受信すると、受信した注文情報を受け付けて、該注文情報を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム(例えば第2店舗システム252)を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する(STEP318)。
一方、STEP314において、顧客が入店した店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、他のすべての店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から存在しない旨の応答を受信した場合には(STEP314のNO)、STEP319に移行する。そして、以降、第2の実施形態として図9に示したSTEP19~STEP21と同様の動作を行う。
すなわち、STEP319に移行すると、まず、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)は、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)が、自店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)には存在していなく、かつ、他のすべての店舗の店舗サーバ21にも存在していなかったので、該当する顧客に関する事前注文情報は存在していなかった旨を示す不一致情報を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20に送信した後、該卓上端末20から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を削除する(STEP319)。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)に送信した送信元の卓上端末20は、店舗サーバ21(例えば第2店舗サーバ212)から送信されてきた前記不一致情報を受信すると(STEP320)、受信した前記不一致情報を表示部62に画面表示する(STEP321)。したがって、該顧客は、卓上端末20がセルフ注文端末の機能を有している場合には、卓上端末20を操作して、新たに注文情報を作成して、店舗サーバ21に送信するか、または、店舗内の店員に対して口頭で注文情報を通知することが必要になる。
(第5の実施形態の変形例)
なお、図15に示したシーケンスチャートの店舗サーバ21におけるSTEP309からSTEP312に至るまでの動作については、第2の実施形態におけるSTEP13以降の動作の場合と同様に、前述の動作に限るものではなく、例えば、次のような動作を行うようにしても良い。つまり、店舗サーバ21は、STEP309の時点で、携帯端末30から送信されてきた事前注文情報をそのまま注文情報として受け付けて、受け付けた該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示するようにしても良い。
すなわち、STEP309において、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、前述のSTEP312の動作とほぼ同様の動作を行い、携帯端末30から受信した事前注文情報を、顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた卓上端末20が設置されている卓(テーブル)番号の注文情報として受け付ける(STEP309A)。
そして、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、受け付けた注文情報(すなわち携帯端末30から受信した事前注文情報)を、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を送信してきた送信元の卓上端末20が設置されている卓(テーブル)をユニークに特定する卓(テーブル)番号と対応付けて記憶するとともに、該注文情報を、当該店舗内の店舗システム25(例えば第1店舗内の第1店舗システム251)を構成する専用端末のうち、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に送信して、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを指示する。
しかる後、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、前述のSTEP309と同様の動作を行い、受信した事前注文情報を、注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに、該顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)に送信してきた送信元の卓上端末20に送信する(STEP309)。
そして、店舗サーバ21(例えば第1店舗サーバ211)は、携帯端末30から受信して記憶していた顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)のうち、卓上端末20から受信した顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)と一致する生体認証用情報(第1の生体認証用情報)を削除するとともに、携帯端末30から受信して記憶していた他の事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報も削除する。
顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)を自店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)に送信した送信元の卓上端末20は、該店舗サーバ21から送信されてきた事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに受信すると(STEP310)、了解した旨の肯定応答を店舗サーバ21に返送する。そして、受信した事前注文情報を注文情報として受け付けた旨を示す情報とともに表示部62に画面表示して、顧客に提示する。顧客は、画面表示された事前注文情報が注文情報として受け付けられて、該注文情報の注文内容に該当する部署の専用端末例えば厨房端末54に、該注文情報の注文内容に応じた調理を行うことを既に指示済みになっていることを確認する。
したがって、該STEP310の動作の後においては、前述したSTEP311(注文情報として確定して自店舗サーバ21に送信する卓上端末20の動作)およびSTEP312(確定した注文情報を受け付ける店舗サーバ21の動作)の2つのSTEP(ステップ)を実施する必要はない。
なお、図15に示したシーケンスチャートの店舗サーバ21におけるSTEP315からSTEP318に至るまでの動作についても、STEP309からSTEP312に至るまでの動作の変形例として前述した場合と全く同様の動作を行うように変形しても良いことは言うまでもない。ただし、STEP315からSTEP318に至るまでの動作の変形例においては、携帯端末30から事前注文情報と第1の生体認証用情報とを事前に受信した第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)とは異なる他の店舗の店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)の場合の動作の変形例である。したがって、STEP315の卓上端末20への事前注文情報の送信動作においては、該店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)は、他の店舗である前記第1候補の店舗(例えば第1店舗)の店舗サーバ21から受信した事前注文情報と、卓上端末20から受信していた顧客の生体認証用情報(第2の生体認証用情報)との双方の情報を削除するという動作を行うことになる。ただし、他の店舗である前記第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)から受信した事前注文情報の削除は、かかる時点に限るものではなく、遅くとも、店舗サーバ21(例えば第2店舗の第2店舗サーバ212)において卓上端末20からの注文情報を受け付けるまでの間に実施すれば良い。
また、本第5の実施形態においても、第2の実施形態の場合と同様、情報の第三者への漏洩を防止するために、店舗サーバ21(例えば第1候補の店舗である第1店舗の第1店舗サーバ211)に記憶されている顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報)と事前注文情報とは、携帯端末30から受信して記憶した後、経過時間閾値としてあらかじめ定めた所定時間(例えば1時間)が経過した時点で、店舗サーバ21から削除するようにしても良い。
以上に詳細に説明したように、本第5の実施形態における事前注文受付システム100Bは、第3の実施形態の場合と特徴を有する構成であるが、さらに、本第5の実施形態においては、次のような特徴を有する構成としている。
すなわち、店舗システム25の店舗サーバ21は、自店舗システム25の卓上端末20から顧客の第2の生体認証用情報を受信した際に、記憶している第1の生体認証用情報を検索して、受信した第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していないことを確認した場合には、自店舗と同一の注文メニューを有している他のすべての店舗内に設置された店舗システム25の店舗サーバ21それぞれに、ネットワーク40を介して、該顧客に関して卓上端末20から受信した第2の生体認証用情報を送信して、該第2の生体認証用情報と一致する第1の生体認証用情報を記憶しているか否かを問い合わせ、該第2の生体認証用情報と一致する第1の生体認証用情報を記憶している場合には、該第1の生体認証用情報と対応付けて記憶している事前注文情報を、送信してくることを要求する手段を有している。
かかる場合には、店舗システム25の店舗サーバ21は、自店舗と同一の注文メニューを有しているいずれかの他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21から送信されてきた第2の生体認証用情報と一致する第1の生体認証用情報の存在の有無を問い合わせる通知を受信した際に、携帯端末30から受信して記憶している第1の生体認証用情報を検索して、他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21から送信されてきた第2の生体認証用情報と一致する顧客の第1の生体認証用情報が存在していることを確認した場合には、一致する該第1の生体認証用情報と対応付けて記憶している事前注文情報を、前記通知を送信してきた他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21に送信した後、他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21から受信した該顧客の第2の生体認証用情報および該顧客に関して記憶していた第1の生体認証用情報と前記事前注文情報とを削除する手段も有している。
さらに、店舗システム25の店舗サーバ21は、自店舗と同一の注文メニューを有しているいずれかの他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21から受信した事前注文情報を、第2の生体認証用情報の送信元の卓上端末20に送信した後、卓上端末20から受信した該顧客の第2の生体認証用情報と、他の店舗内の店舗システム25の店舗サーバ21から受信した事前注文情報とを削除する手段とをさらに有している。
(第5の実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本第5の実施形態においては、顧客は、所有する携帯端末30を操作して、事前注文情報に設定される注文項目を注文メニューとして有しているいずれかの店舗に到着する前に、当該顧客が当初赴こうと想定していた第1候補の店舗に事前に注文情報を事前注文情報として送信して、しかる後、該顧客が、前記事前注文情報の注文項目を注文メニューとして有しているいずれの店舗に入店した場合であっても、当該店舗の店舗サーバ21は事前に送信しておいた事前注文情報を前記第1候補の店舗の店舗サーバ21から転送させて取得することができるので、第1~第4の実施形態の場合と同様、顧客がいずれかの店舗に入店した後、所有する携帯端末30を操作する必要は一切なく、顧客は、確定した注文情報に対する該店舗の商品やサービスを受け取ることができる。
さらに、本第5の実施形態においても、顧客の生体認証用情報(第1の生体認証用情報や第2の生体認証用情報)は、事前注文情報とともに、店舗サーバ21内に一時的に記憶されて適当な処理が実施された後は削除されるので、第2~第4の実施形態の場合と同様、顧客の生体認証用情報等の個人情報が悪意のある第三者によって盗まれてしまうというリスクを低減することができる。
また、本第5の実施形態においては、顧客が、携帯端末30から当初赴こうと想定している第1候補の店舗の店舗サーバ21(例えば第1店舗の第1店舗サーバ211)のみに携帯端末30から事前注文情報と該顧客の生体認証用情報(第1生体認証用情報))とを送信する場合において、赴く店舗を間違えている場合であっても、あるいは、前記第一候補とは異なる他の店舗に赴いた場合であっても、第4の実施形態の場合と同様、赴いた店舗において携帯端末30から送信した事前注文情報を利用して注文情報を確定することができ、顧客が入店した店舗の店舗サーバ21は、確定した注文情報を受け付けることができる。
なお、以上の第2の実施形態~第5の実施形態のいずれにおいても、各店舗システム25内の卓上端末20として、1種類の生体認証用情報(例えば顔認証用情報)を取得する生体認証用情報取得部を有する構成とするだけでなく、2種類以上の生体認証用情報(例えば、顔認証用情報と指紋認証用情報、など)を取得することが可能な生体認証用情報取得部を設けて、2種類以上の生体認証方式に対応することを可能にするようにしても良いことも言うまでもない。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。