JP7423407B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
このため、開封時に上蓋の摘み部を持ち上げるだけで、封緘部材をキャップ本体から切り離すとともに、上蓋を開蓋することができるヒンジキャップも開発されているが、このヒンジキャップでは、開封時にキャップ本体から切り離された封緘部材が飛び散り、調理中の食物に入ってしまうおそれがあった。
なお、以下の説明において、図1(a)でみて、上方向を「上」とし、下方向を「下」とし、右方向を「背面側」(ヒンジ側)とし、左方向を「正面側」(ヒンジと反対側)とする。
なお、本実施例では、注出口7および注出筒8は、キャップ本体Bの中央部から正面側に偏った位置に設けられているが、注出口7および注出筒8は、中央部にあっても構わない。
薄肉壁13は、容器本体Eにキャップ本体Bを装着した際に、薄肉壁13の下端が、容器本体Eのネックリング3上面との間に隙間ができないように、当接または近接する高さで形成されている。
押え凸部25は、閉蓋時に、上蓋Cの密封筒37の先端部37cが傾斜面25aに近接あるいは当接する高さに形成されている。
図3に示すように、突出部24は、底部23の中央部から上方に立設される肉厚の筒壁28と、筒壁28の上端を閉塞する天壁29とから構成され、筒壁28の外周面には、上端から下端まで上下方向に凹設された溝部30が複数形成されている。
なお、本実施例では、溝部30は、正面側と背面側に対面する位置と、それぞれの位置から60°ずつ離れた位置との計6個が形成されている。
側周壁36の正面側の外周には、中央から両側の所定の範囲まで周方向に延びる外周凹部40が形成され、外周凹部40の下端部から摘み部41が突設されている。
側周壁36の外周凹部40が形成された部分は、壁の厚さが、他の部分の壁の厚さに比べ薄肉となり、特に、側周壁36の内周側から凹設された係合凹部39がある箇所は、最薄肉となる薄肉壁部36aとなっている。
摘み部41の下面には、セット時に後述する封緘部材Fと係合する封緘係止部43が設けられている。
嵌合部45は、下端から外側斜め上方に延びる傾斜下面45aと、傾斜下面45aから上方に延びる外側面45bと、外側面45bの上端から内側に延びる段上面45cとが形成され、セット時に封緘部材Fと係合する。
なお、本実施例では、係合孔部46は、摘み部41を上下方向に貫通して形成されているが、貫通する必要はなく、摘み部41の下面に凹部として形成されていても構わない。
すなわち、係合孔部46は、摘み部41の下面に設けられ、封緘指掛け部51を固定する固定部として機能する。
封緘壁50は、図1(b)に示すように、内周側を下方に向けて次第に肉厚とし、封緘係止部43の嵌合部45と係止する係止段部50aを形成するとともに、図2に示すように、両端に外周壁部11に向けた連結部である側壁52をそれぞれ備え、側壁52は、破断可能な弱化部53を介して外周壁部11にそれぞれ連結されている。
さらに、封緘指掛け部51は、底壁部54に形成された喰い切り窓58の内側から立設され、摘み部41の係合孔部46と係合する係合突部56を備え、係合突部56は、上部に断面が楔状の係着部57が形成され、係着部57は、上部の傾斜部57aと下部の抜け止め凸部57bとが形成され、開封時に、摘み部41の係合孔部46と係合する。
すなわち、係合突部56は、封緘指掛け部51の上面に設けられ、摘み部41に固定される被固定部として機能する。
本実施例のヒンジキャップAは、図3に示すように、開蓋した状態で一体成形により製造される。
本実施例では、封緘指掛け部51の底壁部54に喰い切り窓58を設けることにより、底壁部54から立設された係合突部56を一体成形することができる。
セット時に、封緘部材Fの挿入空間α内に上蓋Cの摘み部41から垂下された封緘係止部43が上方から挿入され、封緘壁50の内周面に封緘係止部43の嵌合部45に形成された傾斜下面45aが当接し、嵌合部45が封緘壁50をわずかに押し拡げながら挿入空間α内に挿入壁部44が挿入される。
ヒンジキャップAは、閉蓋した状態で、打栓または上蓋Cを下にした容器の倒立落下時などにより、とくに上蓋Cの頂壁35と側周壁36との角部に押圧力が加えられると、上蓋Cの密封筒37の先端部37cが、整流筒体Gの押え凸部25の傾斜面25aに当接し、上蓋Cが押し潰されて変形することを防止することができる。
以上のように、打栓または容器の倒立落下時に、上蓋Cがキャップ本体Bに対して押し込まれても、上蓋Cの中筒壁38とキャップ本体Bの上壁6との当接、および密封筒37の先端部37cを押え凸部25が受けることにより、上蓋Cがキャップ本体Bに対して押し潰されて変形することを防止している。
図2に示す状態から封緘指掛け部51を持ち上げると、封緘指掛け部51と一体の封緘壁50も下部が外側上方に向くように持ち上げられる。
さらに、封緘壁50が持ち上げられると、封緘壁50に連設された両側の側壁52も連動して持ち上げられ、キャップ本体Bの外周壁部11と連結されたそれぞれの弱化部53が下方から破断され、キャップ本体Bから封緘部材Fが切り離される。
封緘指掛け部51が摘み部41に固定されると、摘み部41も下方から持ち上げられる。摘み部41は、基部に凹設された変形凹部42により変形し易くなっているので、封緘指掛け部51とともに摘み部41の先端側が上方に持ち上げられていく。
さらに、上蓋Cの側周壁36の薄肉壁部36aも、開蓋の際に、その部分の壁が変形するので、上蓋Cの係合凹部39とキャップ本体Bの蓋係合部9との嵌合が強固であっても、簡単かつ弱い力で開蓋することができる。
また、開封後は、封緘部材Fの封緘指掛け部51がキャップ本体Bの摘み部41に固定されているので、容器の開封時に封緘部材Fが飛んでしまうことを防止できる。
また、開封時に、キャップ本体Bから切り離された封緘部材Fは、上蓋Cの摘み部41に固定されるので、ヒンジキャップAから封緘部材Fが飛び散ってしまうおそれがない。
次に、内容液の使用が終わると、容器を正立させることで、注出筒8内に残留する内容液は、整流筒体G内に流れ落ち、吐出口26から容器本体E内に回収でき、注出筒8および整流筒体Gの中に内容液はほとんど残らない。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、異なる構成部分のみ異なる符号を付して相違点を中心に説明する。
封緘壁60は、図5(b)に示すように、内周側を下方に向けて次第に肉厚とし、封緘係止部43の嵌合部45と係止する係止段部60aを備えるとともに、図6に示すように、両端中央部に一端部が外周壁部11の上端部に向けた連結部である変形可能な連結片62をそれぞれ備え、連結片62の他端部は、破断可能な弱化部63を介して外周壁部11にそれぞれ連設されている。
さらに、封緘指掛け部61は、底壁部64に形成された喰い切り窓68の内側から立設され、摘み部41の係合孔部46と係合する係合突部66を備え、係合突部66は、中ほどに断面が楔状の係着部67が形成され、係着部67は、上部の傾斜部67aと下部の抜け止め凸部67bとが形成され、開封時に、摘み部41の係合孔部46と係合する。
本実施例のヒンジキャップAは、第1実施例と同様に、図7に示すように、開蓋した状態で一体成形により製造され、開蓋した状態から上蓋CをヒンジDを介してキャップ本体Bに対して閉蓋方向に回動し、上蓋Cの側周壁36の係合凹部39とキャップ本体Bの蓋係合部9とを嵌合させ、ヒンジキャップAをセット(閉蓋)する。
セット時に、封緘部材Faの挿入空間α内に上蓋Cの摘み部41から垂下された封緘係止部43が上方から挿入され、封緘壁60の内面に封緘係止部43の嵌合部45が当接し、嵌合部45が封緘壁60をわずかに押し拡げながら挿入空間α内に挿入壁部44が挿入される。
セットが完了したヒンジキャップAは、内容液が充填された容器本体Eの口部1に打栓により装着する。
さらに、封緘壁60が持ち上げられると、封緘壁60に連設された両側の連結片62も連動して伸長変形し、キャップ本体Bの外周壁部11と連結されたそれぞれの弱化部63が破断され、キャップ本体Bから封緘部材Faが切り離される。弱化部63が破断された後、連結片62の伸長変形した部分を視認するだけで不正開封されたか確認することができる。
封緘指掛け部61が摘み部41に固定されると、摘み部41も下方から持ち上げられ、摘み部41は、基部に凹設された変形凹部42により変形し易くなっているので、封緘指掛け部61とともに摘み部41の先端側が上方に持ち上げられていく。
また、開封時に、キャップ本体Bから切り離された封緘部材Faは、上蓋Cの摘み部41に固定されるので、ヒンジキャップAから封緘部材Faが飛び散ってしまうおそれがない。
B キャップ本体
C 上蓋
D ヒンジ
E 容器本体
F、Fa 封緘部材
G 整流筒体
α 挿入空間
1 口部
2 嵌合突部
3 ネックリング
5 装着部
6 上壁
7 注出口
8 注出筒
9 蓋係合部
10 内筒
11 外周壁部
12 係合突部
13 薄肉壁
14 外周切り込み部
15 スリット溝
20 上部側壁
21 段壁部
22 下部側壁
23 底部
24 突出部
25 押え凸部
25a 傾斜面
26 吐出口
27 空気置換孔
28 筒壁
29 天壁
30 溝部
35 頂壁
36 側周壁
36a 薄肉壁部
37 密封筒
37a シール部
37b 下部シ-ル部
37c 先端部
38 中筒壁
39 係合凹部
40 外周凹部
41 摘み部
42 変形凹部
43 封緘係止部
44 挿入壁部
45 嵌合部
45a 傾斜下面
45b 外側面
45c 段上面
46 係合孔部(固定部)
46a 係合段部
50、60 封緘壁
50a、60a 係止段部
51、61 封緘指掛け部
52 側壁(連結部)
53、63 弱化部
54、64 底壁部
55、65 側壁部
56、66 係合突部(被固定部)
57、67 係着部
57a、67a 傾斜部
57b、67b 抜け止め凸部
58、68 喰い切り窓
62 連結片(連結部)
Claims (5)
- 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、
キャップ本体は、容器本体の口部に装着される装着部と、装着部のヒンジと反対側に切り離し可能に連設された封緘部材とを備え、
上蓋は、頂壁と、頂壁の周縁から垂設された側周壁と、側周壁のヒンジと反対側から突設された摘み部とを備え、
摘み部は、閉蓋時に封緘部材と係合する封緘係止部を備え、
封緘部材は、開封時に持ち上げると、初めに封緘部材を切り離し、次に摘み部に固定される封緘指掛け部を備え、
摘み部は、下面に封緘指掛け部を固定する固定部を備え、
封緘指掛け部は、上面に摘み部に固定される被固定部を備えることを特徴とするヒンジキャップ。 - 固定部は、封緘指掛け部と係合する係合孔部を備え、
被固定部は、封緘指掛け部から立設され、摘み部の係合孔部と係合する係合突部を備えることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。 - 封緘部材は、封緘指掛け部が突設されるとともに、装着部の外周面との間に挿入空間を形成するように、周方向に設けられた封緘壁を備え、
封緘係止部は、上方から挿入空間に挿入されることを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ。 - 封緘壁は、両端に装着部に向けた連結部をそれぞれ備え、
連結部は、装着部に連結された破断可能な弱化部をそれぞれ備えることを特徴とする請求項3に記載のヒンジキャップ。 - 封緘指掛け部は、閉蓋時に、摘み部の下面から所定の間隔を隔てる底壁部と、底壁部の外縁から立設され、摘み部の外側面を覆う側壁部とを備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のヒンジキャップ。
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