JP7412486B1 - 金属複合水酸化物及びリチウム二次電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents

金属複合水酸化物及びリチウム二次電池用正極活物質の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム化合物との反応性が高いリチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる金属複合化合物、及び前記金属複合化合物を用いたリチウム二次電池用正極活物質の製造方法の提供。【解決手段】リチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる遷移金属元素を含む金属複合化合物であって、前記金属複合化合物は、粒子であり、レーザー回折散乱法によって測定される前記粒子の50%累積体積粒度であるD50をa(μm)、90%累積体積粒度であるD90をb(μm)としたときに、粒子径がa±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるA(MPa)に対する、粒子径がb±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるB(MPa)の比であるB/Aが0.85以上、1以下である金属複合化合物。【選択図】なし

Description

本発明は、金属複合化合物及びリチウム二次電池用正極活物質の製造方法に関する。
リチウム二次電池用正極活物質の製造方法としては、例えば、リチウム化合物と、Li以外の金属元素を含む金属複合化合物とを混合して焼成する方法がある。
リチウム二次電池用正極活物質の製造方法に関し、例えば、特許文献1には、金属複合水酸化物と水酸化リチウムを秤量し、混合して混合物を得る工程と、前記工程で得られた混合物を室温より昇温速度0.5~15℃/minで450~550℃まで昇温し、その到達温度で1~10時間保持して1段目の焼成を行い、その後さらに昇温速度1~5℃/minで650~800℃まで昇温して、その到達温度で0.6~30時間保持して2段目の焼成を行った後、炉冷して非水系電解質二次電池用正極活物質を得る工程を有する、非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法が開示されている。
JP-A-2007-257985
リチウム化合物とLi以外の金属元素を含む金属複合化合物の混合物を焼成する工程における焼成温度は、リチウム化合物と前記金属複合化合物の反応性により決定される。前記金属複合化合物のリチウム化合物に対する反応性が低い場合、高い焼成温度が必要となる。
一方、焼成温度が高すぎると、得られるリチウム金属複合酸化物であるリチウム二次電池用正極活物質の結晶構造が破壊されやすくなり、得られるリチウム二次電池の性能が低下しやすくなる。また、焼成のために多くのエネルギーが必要となり、効率的ではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、リチウム化合物との反応性が高い、リチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる金属複合化合物、及び前記金属複合化合物を用いたリチウム二次電池用正極活物質の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、下記[1]~[7]である。
[1] リチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる遷移金属元素を含む金属複合化合物であって、前記金属複合化合物は、粒子であり、レーザー回折散乱法によって測定される前記粒子の50%累積体積粒度であるD50をa(μm)、90%累積体積粒度であるD90をb(μm)としたときに、粒子径がa±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるA(MPa)に対する、粒子径がb±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるB(MPa)の比であるB/Aが0.85以上、1以下である金属複合化合物。
[2] 前記D50が5.0μm以上、15.0μm以下である、[1]に記載の金属複合化合物。
[3] 前記D90が7.5μm以上、30.0μm以下である、[1]又は[2]に記載の金属複合化合物。
[4] 前記D50に対する前記D90の比であるD90/D50が1.3以上、2.0以下である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の金属複合化合物。
[5] 下記組成式(I)で表される、[1]~[4]のいずれか一項に記載の金属複合化合物。
Ni1-x-yCo(OH)2-α ・・・式(I)
(前記組成式(I)中、0≦x≦0.45、0≦y≦0.45、0<x+y≦0.9、0≦z≦3、-0.5≦α≦2、及びα-z<2を満たし、MはZr、Al、Ti、Mn、B、Mg、Nb、Mo及びWからなる群から選ばれる1種以上の元素である。)
[6] 前記組成式(I)において、x+y≦0.3を満たす、[5]に記載の金属複合化合物。
[7] [1]~[6]のいずれか一項に記載の金属複合化合物と、リチウム化合物と、を混合する混合工程と、得られた混合物を酸素含有雰囲気下、500℃以上1000℃以下の温度で焼成する焼成工程を有する、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
本発明によれば、リチウム化合物との反応性が高いリチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる金属複合化合物、及び前記金属複合化合物を用いたリチウム二次電池用正極活物質の製造方法を提供することができる。
実施例1及び比較例1の金属複合化合物とリチウム化合物の混合物のTG測定の測定結果を示す図である。
本明細書における用語の定義は以下の通りである。
金属複合化合物(Metal Composite Compound)を以下「MCC」ともいう。
リチウム金属複合酸化物(Lithium Metal Composite Oxide)を以下「LiMO」ともいう。
リチウム二次電池用正極活物質(Cathode Active Material
for lithium secondary batteries)を以下「CAM」ともいう。
「Ni」とは、ニッケル金属単体ではなく、Ni元素であることを示す。Co、Mn等の他の元素の表記も同様である。
「一次粒子」とは、走査型電子顕微鏡などを用いて20000倍の視野にて観察した際に、外観上に粒界が存在しない粒子を意味する。
「二次粒子」とは、前記一次粒子が凝集している粒子である。即ち、二次粒子は一次粒子の凝集体である。
数値範囲が例えば「1~10MPa」と記載されている場合、1MPaから10MPaまでの範囲を意味し、下限値である1MPaと上限値である10MPaを含む数値範囲を意味する。
本明細書におけるMCCの各パラメータの測定方法は以下の通りである。
(累積体積粒度)
MCCの粒子の累積体積粒度(単位:μm)は、レーザー回折散乱法によって測定されるMCCの粒子の粒度分布から求めることができる。具体的には、MCCの粉末0.1gを、0.2質量%ヘキサメタりん酸ナトリウム水溶液50mLに投入し、前記粉末を分散させた分散液を得る。次に、得られた分散液についてレーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、マイクロトラック・ベル株式会社製、マイクロトラックMT3300EXII)を用いて、粒度分布を測定し、体積基準の累積粒度分布曲線を得る。得られた累積粒度分布曲線において、微小粒子側から50%累積時の粒子径の値が50%累積体積粒度(以下、「D50」ともいう。)であり、90%累積時の粒子径の値が90%累積体積粒度(以下、「D90」ともいう。)である。
(平均粒子強度)
MCCの粒子の平均粒子強度(単位:MPa)は、以下のように測定及び算出することができる。まず、MCCの粒子から無作為に任意の個数の粒子を選択する。微小圧縮試験機(例えば島津製作所社製、MCT-510)を用いて、選択された粒子それぞれについて粒子径及び粒子強度を測定する。ここで、粒子強度Cs(単位:MPa)は、下記式(A)により求められる。下記式(A)中、Pは試験力(単位:N)であり、dは粒子径(単位:mm)である。Pは、試験圧力を徐々にあげて行った際、試験圧力がほぼ一定のまま変位量が最大となる圧力値である。dは、微小圧縮試験機の観察画像におけるX方向とY方向の径を測定し、その平均値を算出した値である。
Cs=2.8P/πd・・・(A)
得られた任意の個数の粒子のCsの平均値が平均粒子強度である。
後述のMCCの粒子の50%累積体積粒度であるD50をa(μm)としたときの、粒子径がa±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度A(MPa)を測定及び算出する際は、粒子径がa±1.0(μm)の粒子を無作為に5個選択する。
MCCの粒子の90%累積体積粒度であるD90をb(μm)としたときの、粒子径がb±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度B(MPa)を測定及び算出する際は、粒子径がb±1.0(μm)の粒子を無作為に5個選択する。
なお、上記粒子径を満たす限り、測定する粒子は、二次粒子でも一次粒子でもよいが、通常、二次粒子となる。
粒子強度は、粒子径で規格化されているため、各粒子の構造が同じであれば粒子径が異なる粒子であっても同等(平均粒子強度±5%)の粒子強度となる。一方で、粒子間で粒子強度が異なれば、それぞれの粒子の構造が異なるといえる。
(粒子強度の標準偏差)
MCCの粒子強度の標準偏差は、上記(平均粒子強度)で求めた20個の粒子の平均粒子強度及び20個の粒子のCsにより算出することができる。なお、粒子強度の標準偏差を算出する場合は、20個の粒子は、上述のa±1.0(μm)、b±1.0(μm)を考慮せず、無作為に選択した20個の粒子とする。
(組成)
MCCの各金属元素の組成は、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP)により測定することができる。例えば、MCCを塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析装置(例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SPS3000)を用いて、各金属元素量の測定を行うことができる。
(BET比表面積)
MCCのBET比表面積(単位:m/g)は、BET(Brunauer,Emmett,Teller)法によって測定することができる。BET比表面積の測定では、吸着ガスとして窒素ガスを用いる。例えば、測定対象粉末1gを窒素雰囲気中、105℃で30分間乾燥させた後、BET比表面積計(例えば、マウンテック社製、Macsorb(登録商標))を用いて測定することができる。
本明細書におけるMCCの評価方法は以下の通りである。
(MCCのリチウム化合物との反応性評価)
MCCのリチウム化合物との反応性評価は、熱重量測定(TG)により評価することができる。例えば、MCCを水酸化リチウムと混合した後、TG測定装置(例えば、日立株式会社製、TG/DTA6300)を用いてTGの変化率を表したDTG曲線のピーク位置を比較し、より低温側にピークがある場合は、よりリチウムとの反応性が高いことを判断できる。測定は、例えば、MCCに対し、水酸化リチウムをリチウム/(MCC中の金属)のモル比率1.05となるように混合し、混合物を調製する。得られた混合物について、最高温度500℃、昇温速度10℃/分、サンプリング頻度1回/1秒、酸素供給量200mL/分にてTG測定を行う。
≪金属複合化合物≫
本実施形態のMCCは、CAMの前駆体として用いることができる。MCCは、遷移金属元素を含む。MCCは、粒子である。
レーザー回折式粒度分布計によって測定される前記粒子の50%累積体積粒度であるD50をa(μm)、90%累積体積粒度であるD90をb(μm)としたときに、粒子径がa±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるA(MPa)に対する、粒子径がb±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるB(MPa)の比であるB/Aが0.85以上、1以下である。
MCCは、複数の粒子の集合体である。言い換えれば、MCCは、粉末状である。MCCは、二次粒子のみを含んでいてもよく、一次粒子と二次粒子の混合物であってもよい。
MCCのB/Aは、0.85以上、1以下であり、0.90~1であることが好ましく、0.93~1であることがより好ましく、0.95~1であることがさらに好ましい。B/Aが前記範囲の下限値以上であると、MCCのリチウム化合物との反応性が高まる。
上述の(平均粒子強度)で説明した通り、本明細書における粒子強度は、粒子径で規格化されているため、各粒子の構造が同じであれば、粒子径が異なる粒子であって同等(平均粒子強度±5%)の粒子強度となる。一方、粒子径が相対的に小さい粒子に比べ、粒子径が相対的に大きい粒子では、粒子形成に時間がかかり、結晶性が低くなりやすい。したがって、粒子の粒子径が大きくなるにつれて粒子強度が小さくなる傾向がある。
一方、本実施形態のMCCでは、B/Aが0.85以上であり、粒子径によらず、粒子の粒子強度が比較的均一である。本願の発明者らは、このような、粒子径によらず粒子の粒子強度が比較的均一であるMCCは、リチウム化合物との反応性が高いことを見出した。
MCCのリチウム化合物との反応性が高いと、LiMOであるCAMの製造において、MCCとリチウム化合物の混合物を低温で焼成することが可能となり、高温での焼成によるLiMOの結晶構造の破壊が抑制され、得られるリチウム二次電池の性能の低下が抑制される。また、焼成のために多くのエネルギーが必要とならず、効率的にCAMを製造することができる。
上述の(平均粒子強度)で説明した通り、粒子の粒子強度は、粒子径で規格化されているため、B/Aの理論上の上限値は1となる。一方、平均粒子強度の測定誤差等により、B/Aが1超となることがある。本明細書におけるB/Aの範囲である0.85以上、1以下には、B/Aが1超であって小数点1位を四捨五入したときに1となる値も含まれる。すなわち、B/Aが1超であって小数点1位を四捨五入したときに1となる値は1とみなす。
MCCの粒子のA、Bは、20MPa以上であることが好ましく、30MPa以上であることがより好ましく、40MPa以上であることがさらに好ましい。A、Bは、80MPa以下であることが好ましく、70MPa以下であることがより好ましく、60MPa以下であることがさらに好ましい。
前記下限値及び上限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、A、Bは、20~80MPaであることが好ましく、30~70MPaであることがより好ましく、40~60MPaであることがさらに好ましい。MCCの粒子のA、Bが前記下限値以上であると、電極作製の圧延工程の際の粒子割れを抑制することができる。MCCの粒子のA、Bが前記上限値以下であると、CAM製造工程等で設備からの異物混入のリスクを低減することができる。
MCCの粒子のD50は、5.0μm以上、15.0μm以下であることが好ましい。D50は、5.0μm以上であることが好ましく、7.0μm以上であることがより好ましく、9.0μm以上であることがさらに好ましい。D50は、15.0μm以下であることが好ましく、14.0μm以下であることがより好ましく、13.0μm以下であることがさらに好ましい。
前記下限値及び上限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、D50は、7.0~14.0μmであることがより好ましく、9.0~13.0μmであることがさらに好ましい。D50が前記下限値以上であると、充填性の低下による生産性の低下を抑制できる。D50が前記上限値以下であると、粒子強度の低下による粒子割れを抑制できる。
MCCの粒子のD90は、7.5μm以上、30.0μm以下であることが好ましい。D90は、7.0μm以上であることが好ましく、12.0μm以上であることがより好ましく、15.0μm以上であることがさらに好ましい。D90は、30.0μm以下であることが好ましく、25.0μm以下であることがより好ましく、20.0μm以下であることがさらに好ましい。
前記下限値及び上限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、D90は、12.0~25.0μmであることがより好ましく、15.0~20.0μmであることがさらに好ましい。D90が前記下限値以上であると、充填性の低下による生産性の低下を抑制できる。D90が前記上限値以下であると、粒子強度の低下による粒子割れを抑制できる。
MCCの粒子のD50に対するD90の比であるD90/D50は、1.3以上、2.0以下であることが好ましい。D90/D50は、1.3以上であることが好ましく、1.4以上であることがより好ましく、1.5以上であることがさらに好ましい。D90/D50は、2.0以下であることが好ましく、1.9以下であることがより好ましく、1.8以下であることがさらに好ましい。
前記下限値及び上限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、D90/D50は、1.4~1.9であることがより好ましく、1.5~1.8であることがさらに好ましい。D90/D50が前記上限値以下であると、粒径による粒子強度の差を低減することができる。
MCCのBET比表面積は、2.0m/g以上であることが好ましく、3.0m/g以上であることがより好ましく、4.0m/g以上であることがさらに好ましく、5.0m/g以上であることが特に好ましい。BET比表面積は、15.0m/g以下であることが好ましく、12.0m/g以下であることがより好ましく、10.0m/g以下であることがさらに好ましく、9.0m/g以下であることが特に好ましい。
前記下限値及び上限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、BET比表面積は、2.0~15.0m/gであることが好ましく、3.0~12.0m/gであることがより好ましく、4.0~10.0m/gであることがさらに好ましく、5.0~9.0m/gであることが特に好ましい。BET比表面積が前記下限値以上であると、リチウム化合物との反応性の低下を抑制することができる。BET比表面積が前記上限値以下であると、リチウム化合物との過剰な反応による焼結を抑制することができる。
本実施形態において、MCCの結晶構造は、LiMOを製造する際に反応が容易に進行する観点から、層状構造を有し、六方晶、斜方晶、単斜晶のいずれかの結晶系に属することが好ましく、六方晶に属することが特に好ましい。
<組成>
MCCは、遷移金属元素を含む。MCCは、遷移金属元素として、Ni、Co、及びMnからなる群から選択される少なくとも1種の遷移金属元素を含むことが好ましく、Ni及びCoを含むことがより好ましい。MCCは、Liを実質的に含まない。Liを実質的に含まないとは、MCCに含まれる遷移金属元素の合計のモル数に対するLiのモル数の比が0.1以下であることを意味する。
≪組成式≫
MCCは、下記組成式(I)で表される化合物であることが好ましい。
Ni1-x-yCo(OH)2-α ・・・式(I)
前記組成式(I)中、0≦x≦0.45、0≦y≦0.45、0<x+y≦0.9、0≦z≦3、-0.5≦α≦2、及びα-z<2を満たし、MはZr、Al、Ti、Mn、B、Mg、Nb、Mo及びWからなる群から選ばれる1種以上の元素である。
MCCは、下記組成式(I)-1で表される水酸化物であることが好ましい。
Ni1-x-yCo(OH)2-α ・・・式(I)-1
前記組成式(I)-1中、0≦x≦0.45、0≦y≦0.45、0<x+y≦0.9、-0.5≦α≦2を満たし、MはZr、Al、Ti、Mn、B、Mg、Nb、Mo及びWからなる群から選ばれる1種以上の元素である。
yが0超の場合、MはMn、Zr、及びAlからなる群より選ばれる1種以上の元素であることが好ましく、Mnであることがより好ましい。
xは、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、0.03以上が特に好ましい。
またxは、0.44以下が好ましく、0.42以下がより好ましく、0.40以下が特に好ましい。
xの上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記組成式(I)又は上記組成式(I)-1は0.01≦x≦0.44を満たすことが好ましく、0.02≦x≦0.42を満たすことがより好ましく、0.03≦x≦0.40を満たすことが特に好ましい。
yは、0.01以上が好ましく、0.02以上がより好ましく、0.03以上が特に好ましい。
またyは、0.44以下が好ましく、0.42以下がより好ましく、0.40以下が特に好ましい。
yの上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記組成式(I)又は上記組成式(I)-1は、0.01≦y≦0.44を満たすことが好ましく、0.02≦y≦0.42を満たすことがより好ましく、0.03≦y≦0.40を満たすことが特に好ましい。
x+yは、0.01以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.05以上が特に好ましい。
また、x+yは、0.3以下が好ましく、0.25以下がより好ましく、0.2以下が特に好ましい。
x+yの上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記組成式(I)又は上記組成式(I)-1は、0.01≦x+y≦0.3を満たすことが好ましく、0.03≦x+y≦0.25を満たすことがより好ましく、0.05≦x+y≦0.2を満たすことが特に好ましい。
zは、0.02以上が好ましく、0.03以上がより好ましく、0.05以上が特に好ましい。
zは、2.8以下が好ましく、2.6以下がより好ましく、2.4以下が特に好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記組成式(I)は0≦z≦2.8を満たすことが好ましく、0.02≦z≦2.8を満たすことがより好ましく、0.03≦z≦2.6を満たすことがさらに好ましく、0.05≦z≦2.4を満たすことが特に好ましい。
αは、-0.45以上が好ましく、-0.40以上がより好ましく、-0.35以上が特に好ましい。
αは、1.8以下が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.4以下が特に好ましい。上記上限値及び下限値は任意に組みわせることができる。
上記組成式(I)又は上記組成式(I)-1は-0.45≦α≦1.8を満たすことが好ましく、-0.40≦α≦1.6を満たすことがより好ましく、-0.35≦α≦1.4を満たすことが特に好ましい。
本実施形態において、上記組成式(I)又は上記組成式(I)-1において、0≦x≦0.29、0.01≦y≦0.3、0.01≦x+y≦0.3、及び-0.45≦α≦1.8を満たし、上記組成式(I)において、0≦z≦2.8を満たすことが好ましい。
<金属複合化合物の製造方法>
本実施形態のMCCの製造方法は、遷移金属塩の溶液と、錯化剤と、アルカリ溶液と、を反応させることを含む。この場合、得られるMCCは金属複合水酸化物となる。金属複合水酸化物は、公知のバッチ式共沈殿法又は連続式共沈殿法により製造することが可能である。MCCとして金属複合酸化物を製造する場合、前記金属複合水酸化物を酸化すればよい。
以下、Ni、Co、及びMnを含むMCCの製造方法を一例として説明する。具体的には、JP-A-2002-201028に記載された連続式共沈殿法により、ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、マンガン塩溶液、錯化剤、アルカリ溶液を反応させ、Ni(1-x’-y’)Cox’Mny’(OH)で表される金属複合水酸化物を製造する。例えば、前記組成式(I)及び前記組成式(I)-1で表されるMCCを製造する場合、x’、y’は前記組成式(I)及び前記組成式(I)-1におけるx、yにそれぞれ対応させる。
ニッケル塩溶液の溶質であるニッケル塩としては、特に限定されないが、例えば硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、塩化ニッケル及び酢酸ニッケルのうちの少なくとも1種を使用することができる。
コバルト塩溶液の溶質であるコバルト塩としては、例えば硫酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト及び酢酸コバルトのうちの少なくとも1種を使用することができる。
マンガン塩溶液の溶質であるマンガン塩としては、例えば硫酸マンガン、硝酸マンガン、塩化マンガン及び酢酸マンガンのうちの少なくとも1種を使用することができる。
なお、Ni、Co、及びMn以外の金属を含むMCCを製造する場合も、前記金属の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、又は酢酸塩を溶質として使用することができる。
以上の金属塩は、前記Ni(1-x’-y’)Cox’Mny’(OH)の組成比に対応する割合で用いられる。すなわち、上記金属塩を含む混合溶液中におけるNi、Co及びMnのモル比が、前記組成式の(1-x’-y’):x’:y’と対応するように各金属塩の量を規定する。また、溶媒として水が使用される。
金属塩の溶液(以下、「原料液」ともいう)の反応槽への供給方法は、本発明の効果を有する限り、特に限定されないが、原料液を反応槽へ滴下して供給することが好ましい。
本実施形態においては、反応槽に供給する原料液の滴下点数当たりに含まれる金属量(以下、「Me/drop」ともいう。)を制御することが好ましい。
Me/dropは、下記式(II)で表される。
Me/drop=(Me濃度×Me供給速度)/(滴下点数×反応液体積) ・・・式(II)
前記式(II)中、Me濃度は原料液の遷移金属濃度(mol/L)であり、Me供給速度は、原料液の供給速度(L/min)であり、滴下点数は同時に滴下する原料液の滴下点数(滴)であり、反応液体積は反応槽中の反応液の体積(m3)である。なお、Me/dropの単位は[mol/min/滴/m]となる。以下、Me/dropの数値を示すときは、単位は省略する。
Me/dropは、0.10~0.34であることが好ましく、0.15~0.32であることがより好ましく、0.18~0.30であることがさらに好ましい。Me/dropが前記範囲の下限値以上であると、生産性の確保が容易となる。Me/dropが前記範囲の上限値以下であると、粒子の成長が穏やかに進行し、結晶性が高まりやすい。その結果、粒子径が相対的に大きい粒子においても、粒子強度が大きくなりやすく、B/Aが0.85以上、1以下となりやすい。
滴下点数は、2~20滴であることが好ましく、3~15滴であることがより好ましく、4~10滴であることがさらに好ましい。各滴下点における滴下量は実質的に同じである。滴下量が実質的に同じとは、各滴下点における滴下量が、全ての滴下点の滴下量から求めた1つの滴下点あたりの滴下量の平均値の80~120%であることを意味する。
錯化剤としては、水溶液中で、ニッケルイオン、コバルトイオン及びマンガンイオンと錯体を形成可能なものであり、例えば、水酸化アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、又は弗化アンモニウム等のアンモニウムイオン供給体、ヒドラジン、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸及びウラシル二酢酸及びグリシンが挙げられ、アンモニウムイオン供給体が好ましい。
ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、マンガン塩溶液及び錯化剤を含む混合液に含まれる錯化剤の量は、例えば、金属塩(ニッケル塩、コバルト塩、及びマンガン塩)のモル数の合計に対するモル比が0より大きく2.0以下であることが好ましい。
錯化剤として、アンモニウムイオン供給体を使用する場合、反応槽内の溶液の総体積に対するアンモニア濃度は、0.5~10g/Lであることが好ましく、1~8g/Lであることがより好ましく、1.5~6g/Lであることがさらに好ましい。アンモニア濃度が前記範囲の下限値以上であると、錯化剤によるMCCの粒子成長が起こりやすく、D50及びD90が前記範囲の下限値以上となりやすい。アンモニア濃度が前記範囲の上限値以下であると、MCCの粒子の過剰な成長が抑制され、D50及びD90が前記範囲の上限値以下となりやすい。
共沈殿法に際しては、ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、マンガン塩溶液、及び錯化剤を含む混合液のpH値を調整するため、混合液のpHがアルカリ性から中性になる前に、混合液にアルカリ溶液を添加する。アルカリ溶液としては、例えば、アルカリ金属水酸化物の水溶液が例として挙げられる。また、アルカリ金属水酸化物とは、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが例として挙げられる。
なお、本明細書におけるpHの値は、混合液の温度が40℃の時に測定された値であると定義する。混合液のpHは、反応槽からサンプリングした混合液の温度が、40℃になったときに測定する。サンプリングした混合液が40℃未満である場合には、混合液を40℃まで加温してpHを測定する。サンプリングした混合液が40℃を超える場合には、混合液を40℃まで冷却してpHを測定する。
上記ニッケル塩溶液、コバルト塩溶液、及びマンガン塩溶液のほか、錯化剤を反応槽に連続して供給すると、Ni、Co及びMnが反応し、Ni(1-x’-y’)Cox’Mny’(OH)が生成する。
反応温度は、30~80℃であることが好ましく、40~75℃であることがより好ましい。
反応槽内のpH値は、pH10.0~12.0であることが好ましく、pH10.5~11.5であることがより好ましい。pHが前記範囲の下限値以上であると、中和反応が充分に進行し、D50及びD90が前記範囲の下限値以上となりやすい。pHが前記範囲の上限値以下であると、反応槽内のMCCの粒子の数が多くなりすぎないため、一つの粒子あたりの成長が促進し、D50及びD90が前記範囲の下限値以上となりやすい。
反応槽内で形成された反応沈殿物を撹拌しながら中和する。反応沈殿物の中和の時間は、例えば1~20時間である。
連続式共沈殿法で用いる反応槽は、形成された反応沈殿物を分離するためオーバーフローさせるタイプの反応槽を用いることができる。
バッチ式共沈殿法により金属複合水酸化物を製造する場合、反応槽としては、オーバーフローパイプを備えない反応槽、及びオーバーフローパイプに連結された濃縮槽を備え、オーバーフローした反応沈殿物を濃縮槽で濃縮し、再び反応槽へ循環させる機構を有する装置等が挙げられる。
反応槽は、原料液を反応槽へ滴下して供給することができる手段を有することが好ましい。その場合、上述の好ましい滴下点数を実現できる手段であることが好ましい。具体的には、反応槽は、上述の滴下点数の数に対応した滴下口を有することが好ましい。
各種気体、例えば、窒素、アルゴン又は二酸化炭素等の不活性ガス、空気又は酸素等の酸化性ガス、又はそれらの混合ガスを反応槽内に供給してもよく、不活性ガスを反応槽内に供給することが好ましい。
上述したMe/drop、反応温度、アンモニア濃度は、得られるMCCの粒子強度等の物性に大きく影響する。そのため、各種条件を適宜調整することが好ましい。
本実施形態においては、Me/dropを0.10~0.34とし、反応温度を30~80℃とし、アンモニア濃度を0.5~10g/Lとすることが好ましく、Me/dropを0.15~0.32とし、反応温度を40~75℃とし、アンモニア濃度を1~8g/Lとすることがより好ましい。
以上の反応後、中和された反応沈殿物を水で洗浄した後に、単離する。単離には、例えば反応沈殿物を含むスラリー(つまり、共沈物スラリー)を遠心分離や吸引ろ過などで脱水する方法が用いられる。
単離された反応沈殿物を洗浄、脱水、乾燥及び篩別し、Ni、Co及びMnを含む金属複合水酸化物が得られる。
反応沈殿物の洗浄は、水、弱酸水、アルカリ性洗浄液で行うことが好ましい。本実施形態においては、アルカリ性洗浄液で洗浄することが好ましく、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液で洗浄することがより好ましい。
使用する水、弱酸水、アルカリ性洗浄液の温度は30℃以上とすることが好ましい。また、洗浄は2回以上行うことが好ましい。
なお、水以外の溶液で洗浄を行った後は、さらに水で洗浄を行い、前記溶液由来の化合物が反応沈殿物に残存しないようにすることが好ましい。
乾燥温度は、60~300℃であることが好ましく、80~250℃であることがより好ましい。乾燥時間は0.5~3.0時間であることが好ましく、1.0~2.5時間であることが好ましい。乾燥圧力は、常圧、減圧でもよい。
MCCとして金属複合酸化物を製造する場合、金属複合水酸化物を加熱して金属複合酸化物とすればよい。具体的には、金属複合水酸化物を400~700℃で加熱する。必要ならば複数の加熱工程を実施してもよい。本明細書における加熱温度とは、加熱装置の設定温度を意味する。複数の加熱工程を有する場合、各加熱工程のうち、最高保持温度で加熱した際の温度を意味する。
加熱温度は、400~700℃であることが好ましく、450~680℃であることがより好ましい。加熱温度が400~700℃であると、金属複合水酸化物が十分に酸化され、かつ適切な範囲のBET比表面積を有する金属複合酸化物が得られる。加熱温度が前記範囲の下限値以上であると、金属複合水酸化物が充分に酸化される。加熱温度が前記範囲の上限値以下であると、金属複合水酸化物の過剰な酸化が抑制され、金属複合酸化物のBET比表面積の低下が抑制される。
前記加熱温度で保持する時間は、0.1~20時間が挙げられ、0.5~10時間が好ましい。前記加熱温度までの昇温速度は、例えば、50~400℃/時間である。また、加熱雰囲気としては、大気、酸素、窒素、アルゴン又はこれらの混合ガスを用いることができる。
加熱装置内は、適度な酸素含有雰囲気であってもよい。酸素含有雰囲気は、不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気であってもよく、不活性ガス雰囲気下で酸化剤を存在させた状態であってもよい。加熱装置内が適度な酸素含有雰囲気であることにより、金属複合水酸化物に含まれる遷移金属が適度に酸化され、金属複合酸化物の形態を制御しやすくなる。
酸素含有雰囲気中の酸素や酸化剤は、遷移金属を酸化させるために十分な酸素原子が存在すればよい。
酸素含有雰囲気が不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気である場合、加熱装置内の雰囲気の制御は、加熱装置内に酸化性ガスを通気させる又は混合液に酸化性ガスをバブリングするなどの方法で行うことができる。
酸化剤として、過酸化水素などの過酸化物、過マンガン酸塩などの過酸化物塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、硝酸、ハロゲン又はオゾンなどを使用できる。
以上の工程により、MCCを製造することができる。
≪リチウム二次電池用正極活物質の製造方法≫
CAMの製造方法は、MCCと、リチウム化合物と、を混合する混合工程と、得られた混合物を酸素含有雰囲気下、500℃以上1000℃以下の温度で焼成する焼成工程を有する。前記方法によってLiMOであるCAMを製造することができる。
CAMの製造方法には、上述した本実施形態のMCCを用いる。
[混合工程]
MCCと、リチウム化合物と、を混合する。
本実施形態に用いるリチウム化合物は、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、水酸化リチウム(水和物を含む)、酸化リチウム、塩化リチウム及びフッ化リチウムの少なくとも何れか一つを使用することができる。これらの中では、水酸化リチウム及び炭酸リチウムのいずれか一方又はその混合物が好ましい。また、水酸化リチウムを含む原料(試薬等)が炭酸リチウムを含む場合には、水酸化リチウム中の炭酸リチウムの含有量は、5質量%以下であることが好ましい。
リチウム化合物とMCCとを、最終目的物の組成比を勘案して混合し、リチウム化合物とMCCとの混合物を得る。MCCに含まれる金属の合計量1に対するリチウムの量(モル比)は、0.98~1.20が好ましく、1.04~1.10がより好ましく、1.05~1.10が特に好ましい。
[焼成工程]
得られた混合物を酸素含有雰囲気下、500℃以上1000℃以下の焼成温度で焼成する。混合物を焼成することにより、LiMOの結晶が成長する。
本明細書における焼成温度とは、焼成炉内の雰囲気の温度であって、保持温度の最高温度(最高保持温度)を意味する。
焼成工程が、複数の焼成段階を有する場合、焼成温度とは、各焼成段階のうち最高保持温度で加熱した際の温度を意味する。
焼成温度は、例えば650~850℃であることが好ましく、680~830℃であることがより好ましく、700℃~800℃であることが特に好ましい。焼成温度が前記範囲の下限値以上であると、強固な結晶構造を有するCAMを得ることができる。また、焼成温度が前記範囲の上限値以下であると、CAMの粒子表面のリチウムの揮発を低減できる。本実施形態のMCCを用いることにより、より低温で焼成を行うことができる。
焼成における保持時間は、3~50時間が好ましく、4~20時間がより好ましい。焼成における保持時間が前記範囲の上限値以下であると、リチウムの揮発が抑制され、電池性能の低下が抑制される。焼成における保持時間が前記範囲の下限値以上であると、結晶の発達が促進され、電池性能の低下が抑制される。
本実施形態において、最高保持温度に達する焼成工程の昇温速度は80℃/時間以上が好ましく、100℃/時間以上がより好ましく、150℃/時間以上が特に好ましい。最高保持温度に達する加熱工程の昇温速度は、焼成装置において、昇温を開始した時間から保持温度に到達するまでの時間から算出される。
焼成工程は、焼成温度が異なる複数の焼成段階を有することが好ましい。例えば、第1の焼成段階と、第1の焼成段階よりも高温で焼成する第2の焼成段階を有することが好ましい。さらに焼成温度及び焼成時間が異なる焼成段階を有していてもよい。
焼成雰囲気として、所望の組成に応じて大気、酸素、窒素、アルゴン又はこれらの混合ガス等が用いられ、必要ならば複数の焼成工程が実施される。焼成雰囲気は、酸素含有雰囲気が好ましい。
MCCとリチウム化合物との混合物は、不活性溶融剤の存在下で焼成されてもよい。不活性溶融剤は、CAMを使用した電池の初期容量が損なわれない程度に添加され、焼成物に残留してもよい。不活性溶融剤としては、例えばWO2019/177032A1に記載のものを使用することができる。
焼成時に用いる焼成装置は、特に限定されず、例えば、連続焼成炉又は流動式焼成炉の何れを用いて行ってもよい。連続焼成炉としては、トンネル炉又はローラーハースキルンが挙げられる。流動式焼成炉としては、ロータリーキルンを用いてもよい。
以上のようにMCCとリチウム化合物との混合物を焼成することによりCAMが得られる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<MCCの各種パラメータの測定>
後述の方法で製造されるMCCの各種パラメータの測定は、上述の(累積体積粒度)、(平均粒子強度)、(粒子強度の標準偏差)、(組成)、(BET比表面積)で説明した方法により行った。
<MCCのリチウム化合物との反応性評価>
後述の方法で製造されるMCCのリチウム化合物との反応性は、上述の(MCCのリチウム化合物との反応性評価)で説明した方法により行った。反応性の評価基準は以下の通りである。
〇・・・DTGピーク位置が310℃以下である。
×・・・DTGピーク位置が310℃超である。
[実施例1]
撹拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を70℃(反応温度)に保持した。
硫酸ニッケル水溶液、硫酸コバルト水溶液、及び硫酸マンガン水溶液をNi:Co:Mnのモル比が0.83:0.12:0.05になるように混合して、混合原料液1を調製した。
窒素流通下、反応槽内に、撹拌下、混合原料液1及び硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。なお、混合原料液1は、Me/drop=0.22となるように滴下により添加した。反応槽内の溶液のpHが11.1(測定温度:40℃)になるように水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、槽内アンモニウム濃度が2.1g/Lとなるように硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を調整し、反応沈殿物1を得た。
0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応沈殿物1の洗浄を行った。洗浄後、遠心分離機で脱水し、水で洗浄、脱水、乾燥することにより、Ni、Co、及びMnを含む金属複合水酸化物1を得た。金属複合水酸化物1の各種パラメータについて表1に示す(以下、実施例2、3、比較例1、2も同様に示す。)。なお、表1の組成の1-x-y、x、yは前記組成式(I)-1に対応する値である。また、金属複合水酸化物1の20個の粒子の平均粒子強度は49.4MPa、標準偏差は7.8であった。
得られた金属複合水酸化物1を用いて、リチウム化合物との反応性評価を行った。結果を表1に示す(以下、実施例2、3、比較例1、2も同様に示す。)。また、実施例1のTG測定結果を図1に示す(比較例1も同様に示す)。図1の実施例1において305℃付近の上向きのピークが、リチウム化合物と金属複合水酸化物の反応ピークである。
[実施例2]
撹拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を70℃(反応温度)に保持した。
硫酸ニッケル水溶液、硫酸コバルト水溶液、及び硫酸マンガン水溶液をNi:Co:Mnのモル比が0.83:0.12:0.05になるように混合して、混合原料液2を調製した。
窒素流通下、反応槽内に、撹拌下、混合原料液2及び硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。なお、混合原料液2は、Me/drop=0.28となるように滴下により添加した。反応槽内の溶液のpHが10.8(測定温度:40℃)になるように水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、槽内アンモニウム濃度が2.1g/Lとなるように硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を調整し、反応沈殿物2を得た。
0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応沈殿物2の洗浄を行った。洗浄後、遠心分離機で脱水し、水で洗浄、脱水、乾燥することにより、Ni、Co、及びMnを含む金属複合水酸化物2を得た。
得られた金属複合水酸化物2を用いて、リチウム化合物との反応性評価を行った。
[実施例3]
撹拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を70℃(反応温度)に保持した。
硫酸ニッケル水溶液、硫酸コバルト水溶液、及び硫酸マンガン水溶液をNi:Co:Mnのモル比が0.88:0.09:0.03になるように混合して、混合原料液3を調製した。
窒素流通下、反応槽内に、撹拌下、混合原料液3及び硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。なお、混合原料液3は、Me/drop=0.22となるように滴下により添加した。反応槽内の溶液のpHが11.2(測定温度:40℃)になるように水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、槽内アンモニウム濃度が2.1g/Lとなるように硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を調整し、反応沈殿物3を得た。
0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応沈殿物3の洗浄を行った。洗浄後、遠心分離機で脱水し、水で洗浄、脱水、乾燥することにより、Ni、Co、及びMnを含む金属複合水酸化物3を得た。
得られた金属複合水酸化物3を用いて、リチウム化合物との反応性評価を行った。
[比較例1]
撹拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を71℃(反応温度)に保持した。
硫酸ニッケル水溶液、硫酸コバルト水溶液、及び硫酸マンガン水溶液をNi:Co:Mnのモル比が0.83:0.12:0.05になるように混合して、混合原料液4を調製した。
窒素流通下、反応槽内に、撹拌下、混合原料液4及び硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。なお、混合原料液4は、Me/drop=1.31となるように滴下により添加した。反応槽内の溶液のpHが11.3(測定温度:40℃)になるように水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、槽内アンモニウム濃度が2.3g/Lとなるように硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を調整し、反応沈殿物4を得た。
0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応沈殿物4の洗浄を行った。洗浄後、遠心分離機で脱水し、水で洗浄、脱水、乾燥することにより、Ni、Co、及びMnを含む金属複合水酸化物4を得た。金属複合水酸化物2の20個の粒子の平均粒子強度は48.9MPa、標準偏差は10.0であった。
得られた金属複合水酸化物4を用いて、リチウム化合物との反応性評価を行った。
[比較例2]
撹拌器及びオーバーフローパイプを備えた反応槽内に水を入れた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、液温を71℃(反応温度)に保持した。
硫酸ニッケル水溶液、硫酸コバルト水溶液、及び硫酸マンガン水溶液をNi:Co:Mnのモル比が0.88:0.09:0.03になるように混合して、混合原料液5を調製した。
窒素流通下、反応槽内に、撹拌下、混合原料液5及び硫酸アンモニウム水溶液を錯化剤として連続的に添加した。なお、混合原料液5は、Me/drop=1.13となるように滴下により添加した。反応槽内の溶液のpHが11.4(測定温度:40℃)になるように水酸化ナトリウム水溶液を適時滴下し、槽内アンモニウム濃度が2.3g/Lとなるように硫酸アンモニウム水溶液の滴下速度を調整し、反応沈殿物5を得た。
0.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、反応沈殿物5の洗浄を行った。洗浄後、遠心分離機で脱水し、水で洗浄、脱水、乾燥することにより、Ni、Co、及びMnを含む金属複合水酸化物5を得た。
得られた金属複合水酸化物5を用いて、リチウム化合物との反応性評価を行った。
Figure 0007412486000001
B/Aが0.85以上である実施例1~3のMCCは、B/Aが0.85未満である比較例1、2のMCCに比べ、リチウム化合物との反応性が高いことがわかった。

Claims (6)

  1. リチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体として用いられる遷移金属元素を含む金属複合水酸化物であって、
    前記金属複合水酸化物は、粒子であり、
    レーザー回折散乱法によって測定される前記粒子の50%累積体積粒度であるD50をa(μm)、90%累積体積粒度であるD90をb(μm)としたときに、粒子径がa±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるA(MPa)に対する、粒子径がb±1.0(μm)の粒子の平均粒子強度であるB(MPa)の比であるB/Aが0.85以上、1.11以下であり、
    前記D 50 に対する前記D 90 の比であるD 90 /D 50 が1.3以上、2.0以下であり、
    下記組成式(I)で表される、金属複合水酸化物。
    Ni 1-x-y Co (OH) 2-α ・・・式(I)
    (前記組成式(I)中、0≦x≦0.45、0≦y≦0.45、0<x+y≦0.9、0≦z≦3、-0.5≦α≦1.8、及びα-z<2を満たし、MはZr、Al、Ti、Mn、B、Mg、Nb、Mo及びWからなる群から選ばれる1種以上の元素である。)
  2. 前記D50が5.0μm以上、15.0μm以下である、請求項1に記載の金属複合水酸化物。
  3. 前記D90が7.5μm以上、30.0μm以下である、請求項1又は2に記載の金属複合水酸化物。
  4. 前記MはMnであり、0≦y≦0.05を満たす、請求項1又は2に記載の金属複合水酸化物。
  5. 前記組成式(I)において、x+y≦0.3を満たす、請求項1又は2に記載の金属複合水酸化物。
  6. 請求項1又は2に記載の金属複合水酸化物と、リチウム化合物と、を混合する混合工程と、得られた混合物を酸素含有雰囲気下、500℃以上1000℃以下の温度で焼成する焼成工程を有する、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
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