JP7380952B1 - 乾燥肉様食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

供給が容易なサステナブルな原料を用いて、ビーフジャーキー,裂きイカ,イカフライ等を模した、ソフトな食感を有する乾燥肉様食品を、容易に得ることを課題とした。組織状植物性蛋白素材を、水分20~60重量%に含水させた含水蛋白素材とした後、ローラー圧延機を用いて2回以上圧延することで、ソフトな物性食感を有した乾燥肉ー様食品を得る。

Description

本発明は、乾燥肉様食品の製造に関する。
乾燥肉として筆頭に挙げられるものはビーフジャーキーである。ビーフジャーキーは牛肉を調味液に浸漬後、乾燥させたものである。ビーフジャーキーは独特の風味と硬い噛みごたえを有する。その一方で、ビーフジャーキーに関して、硬すぎる食感の問題に加え、サステナブルの観点からの牛肉の利用も問題に挙げられている。
例えば、粉砕牛派生肉を含むピックルを肉に注入することで(特許文献1)、もしくは平均分子量1000~10,000のペプチドを肉塊に配合することで(特許文献2)、噛みやすいビーフジャーキーを調製する方法が開示されている。また、マグロもしくは鰤を成型し乾燥することで(特許文献3)(特許文献4)、または繊維状のチーズを燻煙乾燥することで(特許文献5)、ビーフジャーキー様の食品を調製する試みもなされている。
また、魚介類の乾燥肉としては、魚肉やイカ等の乾燥物が流通している。特にイカについては、乾燥後に引裂機を用いることで、ソフトな食感を付与している。
特開2014-195449号公報 特開2017-72号公報 特開2002-142727号公報 特開2019-33721号公報 特開平10-248486号公報
特許文献1および2では畜肉の使用が前提であり、特許文献3~5では、畜肉ではないものの魚肉や乳の使用が必須であり、サステナブルの観点では、まだ不十分である。また、ソフトなイカ加工品は、専用の加工装置が必要となる。
本発明の目的は、供給が容易なサステナブルな原料を用いて、ほぐれ性を高めたソフトな食感を有する、乾燥肉様食品を容易に得ることを課題とした。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、加水量を抑えた組織状植物蛋白を原料として、ローラー圧延機を用いて2回以上の圧延を行うことで効率的に組織をほぐすことが出来ることが判り、ソフトな食感を有した乾燥肉様食品である本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)下記A~Dの全工程を経ることを特徴とする、乾燥肉様食品の製造方法。
A.組織状蛋白素材を用意する工程、
B.工程Aの組織状蛋白素材を水分20~60重量%に含水させて、含水蛋白素材を得る工程、
C.工程Bで得られた含水蛋白素材を、ローラー圧延機を用いて2回以上圧延する工程、
D.工程Cで圧延した含水蛋白素材を乾燥し、乾燥肉様食品を得る工程。
(2)乾燥肉様食品が植物ベースである、(1)に記載の製造方法。
(3)工程Cにおいて、ローラー圧延機が連続に配置した2組以上のロールを用いるものである、(1)に記載の製造方法。
(4)工程Cにおいて、ローラー圧延機が連続に配置した2組以上のロールを用いるものである、(2)に記載の製造方法。
(5)工程Cにおいて、用いるローラー圧延機のロールが溝付ロールである、(4)に記載の製造方法。
(6)工程Bまたはそれ以降において、工程Cの圧延工程前に着味処理を行う、(4)に記載の製造方法。
(7)工程Bまたはそれ以降において、工程Cの圧延工程前に着味処理を行う、(5)に記載の製造方法。
(8)工程Bの含水蛋白素材の水分が25~55重量%である、(1)に記載の製造方法。
(9)乾燥肉様食品が植物ベースである、(8)に記載の製造方法。
(10)工程Cにおいて、ローラー圧延機が連続に配置した2組以上のロールを用いるものである、(8)に記載の製造方法。
(11)工程Cにおいて、ローラー圧延機が連続に配置した2組以上のロールを用いるものである、(9)に記載の製造方法。
(12)工程Cにおいて、用いるローラー圧延機のロールが溝付ロールである、(11)に記載の製造方法。
(13)工程Bまたはそれ以降において、工程Cの圧延工程前に着味処理を行う、(11)に記載の製造方法。
(14)工程Bまたはそれ以降において、工程Cの圧延工程前に着味処理を行う、(12)に記載の製造方法。
に関するものである。
本発明によれば、持続的な供給が可能な植物原料を用いて、ソフトな食感を有した乾燥肉様食品を、容易に得ることができる。
(乾燥肉様食品)
本発明の乾燥肉様食品とは、畜肉や魚介類の肉を加工した食品を模したものである。畜肉由来の乾燥肉食品としては、ビーフ,ポーク,チキンの各種のジャーキー等の畜肉加工品が例示でき、魚介類由来の乾燥肉食品としては、スルメ,干しタラ,干しカワハギ等の魚介加工品が例示できる。本発明は、これらを植物原料で模したものであり、その食感がソフトなものである。
(植物ベース)
本発明において植物ベースとは、乾燥肉様食品において、豆類や穀類等に由来する植物性原料が原料の一部又は全部に使用されているものをいう。すなわち、植物性原料を含有する乾燥肉様食品を意味し、牛,豚,鶏等の畜肉由来や、イカ,貝,魚等の魚介類由来の原料が原料の一部に含まれていてもよい。特に水を除く全原料の50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上又は90重量%以上が植物性原料である乾燥肉様食品が好ましく、さらに水を除く全原料が植物性原料である乾燥肉様食品が好ましい。
(組織状植物性蛋白素材)
本発明に用いる組織状植物性蛋白素材とは、方向性を有する水不溶性の植物性蛋白質組織を有する素材である。具体的には、大豆,小麦,エンドウ,緑豆,ヒヨコ豆等に例示される植物性の原材料から蛋白質画分を分離濃縮した、脱脂物,濃縮たん白,分離たん白等を主たる原料として、組織化物に加工したものである。
例えば大豆の場合、大豆,脱脂大豆,分離大豆たん白等に必要であれば他の原料を合わせて配合し、一軸又は多軸押出成形機(エクストルーダー)等を用いて高温高圧下に組織化した、粒状,フレーク状,スライス肉状などの形状のものがあげられる。具体的には、不二製油株式会社製の「アペックス1000」,「アペックス950」,「アペックス1300」,「アペックス110」,「フジニックPT-FL」,「フジニックPT-FLH」等が例示できる。エンドウ,緑豆,ヒヨコ豆も、丸豆やその分画品を原料に同様な処理を行うことで、組織化された素材を得ることができる。
本発明には大豆を主原料とする組織状大豆蛋白素材が好適であり、所望の商品形態に応じ、任意の形状や大きさの製品を適宜選択し使用することができる。組織状植物性蛋白素材としては、小麦たん白を加工して調製した、麩やいわゆるグルテンチップ等も、本発明に使用することができる。
(粗蛋白含量)
組織化物の乾物中の粗蛋白含量は50重量%以上が好ましく、55重量%以上であることが更に好ましく、60重量%以上であることが最も好ましい。粗蛋白含量が増すほど、繊維性が強くなり、例えばビーフジャーキー様の組織として好ましい物性となる。50重量%未満であると、繊維性を強くできず、組織化時やその後の圧延時に、繊維性に富む物性が確保できないことがある。
本願の粗蛋白含量は、ケルダール法により測定する。具体的には、105℃で12時間乾燥した試料質量に対して、ケルダール法により測定した窒素の質量を、乾燥物中の粗蛋白質含量として「重量%」で表す。なお、窒素換算係数は6.25とする。
(含水蛋白素材)
前述の組織状植物性蛋白素材は、適度な水分を有する含水蛋白素材とした上で、ローラー圧延機に供する。この際、水分を20重量%以上60重量%以下に調整することが必要である。60重量%を超えると、圧延時に蛋白素材がロールに付着し、圧延作業が上手く行かない場合がある。水分が55重量%以下だと付着リスクが更に減少するため好ましく、50重量%以下だと食感が改善され更に好ましい。水分が20重量%未満だと圧延操作が困難である一方、含水量が増えるに従って圧延処理がやり易くなるため、25重量%以上が好ましく、30重量%以上が最も好ましい。
含水蛋白素材の調製法としては、組織状植物性蛋白素材の製造工程においてエクストルーダー等で組織化した直後の、含水した組織状植物性蛋白素材をそのまま使用することもできるし、この素材に加水することもできる。また、別の態様として組織状植物性蛋白素材を一度乾燥させることで、保存性を高めた製品とし、この乾燥品について改めて水を添加することもできる。この場合は任意の水分に調整できることから好ましい。
また、組織状植物性蛋白素材に過剰に水分を持たせた場合や、その後の工程で水分量が上昇する場合、水分量の調整が必要となる。圧延工程の前に、後述する加熱等により一部の水を蒸発させることで、上述した適切な範囲に水分量を調整することもできる。
(着味処理)
本発明の含水蛋白素材は、後述する圧延前に着味しておくことが好ましい。着味処理に用いる調味材としては、グルタミン酸Na,コハク酸等の有機酸類、食塩等の塩類、ビーフエキスやスルメイカペースト等の他の食品素材のエキスやペースト類、香辛料、各種の油脂やその乳化物が挙げられる。着味は所望の風味にするために適宜調味材を選択すれば良いが、例えば畜肉を模す場合はビーフエキス等を、魚介類肉を模す場合はイカエキス等を添加できる。
これら調味材は水や湯に溶解または懸濁させた調味液とした上で、含水蛋白素材の水分と置換させることができる。また、乾燥または低水分の組織状植物性蛋白素材に調味液を吸水させ、水分調整と共に着味を行うことが、含水蛋白素材を調製する方法として効率的であり好ましい。
(加熱処理)
水分調整時におよび/または着味工程により、過剰に水分を持った含水蛋白素材は、圧延前に加熱による水分調整を行うことが好ましい。具体的には、オーブンや押し焼き等が挙げられる。
オーブンとは、200~300℃のオーブンに当該素材を置き、2~10分間程度焼成する工程が例示できる。押し焼きは、上下に配した平面プレス板で含水蛋白素材を圧力を掛けながら100~200℃で10秒間~2分間加熱し、含水蛋白素材の厚みを1~10mmとする工程が例示できる。
(ローラー圧延機)
含水蛋白素材はローラー圧延機を用いて2回以上の圧延を行う。ここで用いるローラー圧延機とは、ロールを用いて食品等の圧延を行う装置をいう。またローラー圧延機は、金属,樹脂,その他の硬質な素材を用いた2本1組のロールについて、ロールの自重もしくは積極的な荷重により、または機械的な制御により、ロール間隔(クリアランス)を狭く保ち、対象物を圧縮圧延する。
本発明で用いるローラー圧延機のロールは溝付ロールが好ましい。ある態様では、ロールの回転軸と平行方向のロール溝を有した溝付ロールであることが更に好ましい。またある態様では、ロール回転軸とロール溝が斜め方向(ねじれ位置)に配置されたヘリカルギア状の溝付ロールであることが、更に好ましい。ロールに溝が存在することで、対象物が厚い場合も滑ることなく高速に圧延加工することが容易となる。
本発明はローラー圧延機を用いて2回以上圧延することが特徴である。尚、2回とは1組のロールで2度の圧延処理を行う場合と、2組のロールで1度の圧延処理を行う場合の両方を含むものとする。1組のロールにより複数度の圧延処理を行っても良いが、連続に配置した複数組のロールを用いて1度の圧延処理を行うことが、より効率的に組織の破砕ができ好ましい。ロールは連続した3組以上、更には4組以上であるとより好ましく、5組以上であると最も好ましい。また、連続に配置した複数組のロールを用いて複数回の圧延処理を行うことも好ましい。
本発明で用いるローラー圧延機としては、ヘリカルギア構造の樹脂性ロールを5組有する、舟橋フードテック社製・スルメローラー機5連CFR-5等が例示できる。
○圧延処理
圧延処理を行う含水蛋白素材は、その厚みが20mm以下であることが好ましい。予め特定の厚みに加工した組織状植物性蛋白素材を用いても良いし、やや大きい含水蛋白素材を上記の押し焼きで成形することもできる。
これらの含水蛋白素材を、ローラー圧延機に供する。クリアランスは素材の状況や機械の構造により変わるので設定の明示が困難だが、例えば5連ローラーを用いて2度の圧延処理を行う場合、圧延物の厚みが0.2~2mmになるようなクリアランス設定が例示ができる。圧延処理を3度以上行う場合、最後の圧延物の厚みが0.1~0.5mmになるようなクリアランス設定が例示できる。尚、クリアランスが処理物の状態により動的に変化するため、クリアランスの最大値のみを設定するローラー圧延機も存在する。
○乾燥処理
圧延処理後の含水蛋白素材は乾燥させて、乾燥肉様食品とする。乾燥後の乾燥肉様食品の水分量は、5~30重量%含有することが好ましく、7.5~25重量%含有することがよりが好ましく、10~20重量%含有することが最も好ましい。また、乾燥後の乾燥肉様食品の水分活性は、0.20~0.80であることが好ましく、0.25~0.75であることがより好ましく、0.30~0.70であることが最も好ましい。乾燥には、オーブン加熱,凍結乾燥等一般的な乾燥方法が使用でき、50~300℃で1~30分のオーブン加熱などの条件が例示できる。付与する風味により、ビーフジャーキー様食品や裂きイカ様食品等を得ることができる。
乾燥肉様食品は、フライ品とすることも可能である。例えば圧延処理後の含水蛋白素材にバッターを付け、フライすることで、乾燥肉様フライ食品を得ることができる。イカ様の風味を付与した場合は、イカフライ様食品を得ることができる。本方法により得られた乾燥肉様食品は、いずれにせよ少ない咀嚼で組織がほぐれる、ソフトで良好な食感を得ることができる。
以下に実施例を記載する。なお、以下「%」は特に断りのない限り「重量%」を意味する。
(実施例1)
(ビーフジャーキー様食品)
表1の配合に従って、植物性油脂(不二製株式会社製・ユニショートEF),グリセリン,ビーフエキスA(ジボダンジャパン社製・ビーフ風調味料RF S/K),ビーフエキスB(富士食品工業製・ビーフェックスJK),香辛料抽出物と熱水(80℃)と混合した調味液を調製した。組織状大豆蛋白素材(不二製油株式会社製・アペックス1000/粗蛋白61.4%)を調味液に漬けることで水戻し及び風味付けを行い、約12mm厚の含水大豆蛋白素材A~Fとした。
含水大豆蛋白素材A~Fを、連続に配置した、5組のヘリカルギア構造の樹脂性ロールを有するローラー圧延機(舟橋フードテック社製・スルメローラー機5連CFR-5)に、クリアランスを入口/出口それぞれ最大10mm/最大5mmで圧延し、約0.7mm厚の圧延物を得た。圧延物を、方向を90度回転させた後に、クリアランスを最大5mm/最大3mmとしたローラー圧延機にて再度圧延して、計10回の圧延を行い、約0.4mm厚の圧延物を得た。得られた圧延物をコンベクションオーブン((株)ラショナル・ジャパン社製・SCC WE 101)にて250℃,2分間乾燥し、ビーフジャーキー様食品A1~F1を得た。
(表1)含水蛋白素材の配合
Figure 0007380952000001
(実施例2)
(押し焼き後圧延)
実施例1で調製した含水大豆蛋白素材A~Fを、電化焼き機(タイヨー製作所製・1連型 200V仕様)で、150℃で40秒間、押し焼き加工し、約1.8mm厚とした。その上で、実施例1と同様にローラー圧延機を用いて圧延物としたのちに加熱乾燥し、ビーフジャーキー様食品A2~F2を得た。
(実施例3)
(コンベクションオーブン処理後圧延)
実施例1で調製した含水大豆蛋白素材A~Fを、ラショナル社製の電気式「スチームコンベクションオーブン CMP101を用い、250℃で5分間乾燥した。その上で、実施例1と同様にローラー圧延機を用いて圧延物としたのちに加熱乾燥し、ビーフジャーキー様食品A3~F3を得た。
(評価)
実施例1~3で調製した含水大豆蛋白素材の水分量、並びに処理時の物性と圧延物の食感を表2に示した。水分が55重量%を越えるとロールに貼りつくことがあり、水分が60重量%を越えるとロールに貼りつき圧延が出来なかった。尚、表中では以下の様に示した。
○:ローラーで処理可能
△:ロールにやや貼りつくが処理可能
×:ロールに貼りつき、処理不可能

また、圧延後の乾燥品について、食感の確認を行った。確認は肉の食感の評価に熟練した5人のパネラーに依頼し、合議によりビーフジャーキー様食品の食感を以下の様に評価した。
◎:通常のビーフジャーキーよりほぐれ易く柔らかい、好ましい物性食感がある。
○:通常のビーフジャーキーよりやや柔らかい物性食感がある。
△:通常のビーフジャーキーと同等の、やや硬い物性食感がある。
×:通常のビーフジャーキーより硬い物性食感がある。
(表2)各試料の圧延状態と圧延物の物性食感
Figure 0007380952000002
(実施例4)
(ロール圧延回数の検討)
実施例1の含水大豆蛋白素材Aを圧延する際に、5組のロールのうち後ろの4組のロールはクリアランスを最大にして圧延に関与しない状態とし、以下の圧延を行った。最初の1組のロールのみを用いて、1度だけ圧延処理を行ったもの(比較a)、および圧延後に方向を90度変更した後に再度圧延を行ったもの(検討b)を加工した。
また、5組のロールのうち後ろ3組は関与しない状態で、以下の圧延を行った。2組のロールを用いて1度だけ圧延処理を行ったもの(検討c)、5組のロール全てを用いて1度だけ圧延処理を行ったもの(検討d)をそれぞれ加工した。圧延後は実施例1と同様に乾燥し、食感の評価を行った。
結果を表4に示すが、1組1度の圧延処理では、必要なほぐれ性は得られなかった。1組2度または2組1度の、2回以上の圧延回数の加工が必要であった。
(表3)ロール組数と圧延処理度数
Figure 0007380952000003
(実施例5)
(異なる組織状植物性蛋白素材)
実施例2・A2について、原料の組織状大豆蛋白素材をアペックス1000(不二製油株式会社製・粗蛋白61.4%)からフジニックPT-FL(不二製油株式会社製・粗蛋白55.3%)に変更し、同様に処理した。圧延前の水分は22.3%であり、圧延処理評価と食感評価はどちらも「○」だった。
(実施例6)
(裂きイカ様食品)
表4の配合に従って、植物性油脂(不二製株式会社製・ユニショートEF)、グリセリン、スルメイカペースト(仙味エキス社製・スルメイカペースト)、食塩、を水(80℃)と混合した調味液を調製した。組織状大豆蛋白素材(不二製油株式会社製・アペックス1000/粗蛋白61.4%)を調味液に漬け水戻し及び風味付けを行い、約12mm厚の含水大豆蛋白素材とした。
次に、この含水大豆蛋白素材を実施例2と同様に押し焼き加工することで水分を31.4重量%とし、更に実施例1と同様にローラー圧延機を用いて圧延物とした後に加熱乾燥することで、裂きイカ様食品を得た。
(表4)イカ風味の含水蛋白素材配合
Figure 0007380952000004
(実施例7)
(イカフライ様食品)
実施例6の圧延後乾燥前の試料について、薄力粉(株式会社ニップン製・クラブ)95重量部および粉末状大豆たん白(不二製油製・ニューフジプロ001M)5重量部に水150重量部を加えたバッター粉を付けた後、175℃で15分間フライし、イカフライ様食品を調製した。
本発明により、ビーフジャーキー、裂きイカ、イカフライ様で、ソフトな食感を有する乾燥肉様食品を、植物を原料とすることで、安価に持続的に供給することが可能となる。

Claims (3)

  1. 下記A~Dの全工程を経ることを特徴とする、乾燥肉様食品の製造方法。
    A.一軸または多軸押出成形機を用いて高温高圧下にて組織化した、組織状植物性蛋白素材を用意する工程、
    B.工程Aの組織状植物性蛋白素材を水分20~50重量%に含水させて、含水蛋白素材を得る工程、
    C.工程Bで得られた含水蛋白素材を、ロール回転軸とロール溝が斜め方向(ねじれ位置)に配置された、ヘリカルギア状の溝付ロールを備えたローラー圧延機を用いて5回以上圧延する工程、
    D.工程Cで圧延した含水蛋白素材を乾燥し、乾燥肉様食品を得る工程。
  2. 工程Cにおいて、ローラー圧延機が連続に配置した5組以上のロールを用いるものである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程Bまたはそれ以降において、工程Cの圧延工程前に着味処理を行う、請求項1または請求項2に記載の製造方法。
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