JP2018174923A - 組織状大豆蛋白の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エクストルーダー処理する原料にカルシウムを添加しても、配管のつまり等の製造上トラブルが生じないカルシウムの添加方法を提供すること、及び穀物臭が弱く、硬さや弾力が強い組織状大豆蛋白を提供すること。【解決手段】 大豆蛋白素材を含む原料に乳酸カルシウム水溶液を添加する工程と、乳酸カルシウム水溶液が添加された原料をエクストルーダーにより加圧・加熱する工程、を有する組織状大豆蛋白の製造方法、並びに、大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の穀物臭を弱くし、硬さを硬くし、弾力を強くする方法。【選択図】なし

Description

本発明は、組織状大豆蛋白の製造に関するものである。
これまで、組織状大豆蛋白の食感や風味を改善する様々な製造方法が検討されてきた。例えば、特許文献1には、大豆臭の除去効果が大きく風味を大幅に改善できる組織状大豆蛋白の製造法として、原料の全脂大豆を粗砕し、予め乾燥加熱で水分を6〜9重量%にした後に、スクリュー押し出し機で加圧加熱する組織状大豆蛋白の製造法が開示されている。
また、組織化する際に、原料にカルシウムを添加することで、食感や風味を改良した組織状大豆蛋白も開発されている。
例えば、特許文献2には、風味がよくて、色が白く、緻密で、方向性があり、咀嚼性に富んだ(硬くて弾力性に富み、噛み応えがある)、品質に優れた蛋白食品を得るために、大豆蛋白原料、カルシウム(硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム)、及び水をエクストルーダーにより加熱、加圧下に反応させダイより押し出す組織状大豆蛋白の製造方法が開示されている。
また、カルシウムと他の成分を併用することで、食感や風味を改良した組織状大豆蛋白も開発されている。
例えば、特許文献3には、有効に膨化して風味及び組織が良好な膨化食品を得るために、大豆蛋白質に、アスコルビン酸とカルシウム塩(炭酸カルシウム)の混合物である還元剤、及び膨化剤を添加し、得られる混合物の水分を19〜27%に調整して膨化処理する膨化大豆蛋白質の製造方法が開示されている。また、特許文献4には、しなやか(強くてなめらか)で緻密であり、しかも繊維状にほぐれて適度な噛み応えがあり、舌触り、喉通りのよい食感に優れた蛋白食品を得るために、大豆蛋白原料、および水をエクストルーダーにより加熱、加圧下に反応させる際、カルシウム(硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム)および澱粉類を併用して配合し、ダイより押し出す繊維状蛋白食品の製造方法が開示されている。また、特許文献5には、蛋白食品に大豆蛋白原料に由来する特有の風味が付与されるということが少なく、風味の悪さが改善され、良好な風味を持つ蛋白食品を得るために、大豆蛋白原料とマグネシウムおよびカルシウム(硫酸塩、炭酸塩、塩化物、水酸化物)とを加熱加圧下で混練し、組織化する蛋白食品の製造方法が開示されている。
特開平4−112763号公報 特開平6−165644号公報 特開昭59−102368号公報 特開2000−279099号公報 特開2001−275576号公報
しかしながら、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、及び水酸化カルシウムは水に溶解しにくいので、原料に添加するには大豆蛋白原料と粉体混合する必要があるが、粉体混合の場合、エクストルーダー処理時に、エクストルーダー内にカルシウムが溶着してしまうという問題が生じる懸念があった。
また、これらのカルシウム塩は溶解度が低いので、水溶液には沈殿が生じてしまい、配管のつまり等の製造上トラブルの原因となる懸念があった。
本発明の目的は、エクストルーダー処理する原料にカルシウムを添加しても、配管のつまり等の製造上トラブルが生じないカルシウムの添加方法を提供することである。
また、本発明の目的は、穀物臭が弱く、硬さ、及び弾力が強い組織状大豆蛋白を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、カルシウムとして乳酸カルシウムを使用し、その水溶液を原料に添加するという方法により、配管のつまり等の製造上トラブルがなく、穀物臭が弱く、硬さ、及び弾力が強い組織状大豆蛋白を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、大豆蛋白素材を含む原料に乳酸カルシウム水溶液を添加する工程と、乳酸カルシウム水溶液が添加された原料をエクストルーダーにより加圧・加熱する工程、を有する組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第2の態様は、前記原料に、油脂を添加する工程を有することを特徴とする第1の態様に記載の組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第3の態様は、前記乳酸カルシウム水溶液の添加による乳酸カルシウムの添加量が、大豆蛋白素材100質量部に対して、0.1〜3質量部であることを特徴とする第1又は第2の態様に記載の組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第4の態様は、前記大豆蛋白素材が、脱脂大豆、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、抽出大豆蛋白、及び大豆粉から選らばれる1種、又は2種以上のものであることを特徴とする第1〜第3のいずれか1つの態様に記載の組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第5の態様は、大豆蛋白素材を含む原料中の大豆蛋白素材の含量が、50〜100質量%であることを特徴とする第1〜第4のいずれか1つの態様に記載の組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第6の態様は、大豆蛋白素材を含む原料が、澱粉、加工澱粉、デキストリン、増粘多糖類、及び有機酸から選ばれる1種又は2種以上のものを含有するものであることを特徴とする第1〜第5のいずれか1つの態様に記載の組織状大豆蛋白の製造方法である。
本発明の第7の態様は、前記第1〜第6のいずれか1つの態様に記載された組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白である。
本発明の第8の態様は、前記第7の態様に記載された組織状大豆蛋白及び畜肉を混合後、加熱処理することを特徴とする畜肉加工食品である。
本発明の第9の態様は、前記第7に記載された組織状大豆蛋白を使用した食品である。
本発明の第10の態様は、大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の穀物臭を弱くし、硬さを硬くし、弾力を強くする方法である。
本発明の第11の態様は、大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の大豆特有の甘味、苦み、収れん味、及び、穀物臭を弱くする方法である。
本発明の第12の態様は、前記第1〜第6のいずれか1つの態様に記載された組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白を、粉砕することを特徴とする組織状大豆蛋白粉砕物の製造方法である。
本発明の第13の態様は、前記第12の態様に記載された組織状大豆蛋白粉砕物の製造方法で製造された組織状大豆蛋白粉砕物である。
本発明の第14の態様は、前記第13の態様に記載された組織状大豆蛋白粉砕物を使用した食品である。
本発明の第15の態様は、前記食品が、製菓、製パン、ピザ、又は麺である第14に記載の食品である。
本発明によれば、組織状大豆蛋白の原料にカルシウムを添加する工程で、配管のつまり等の製造上トラブルが生じることなく組織状大豆蛋白を製造することができる。
また、カルシウムを水溶液として添加するので、水溶液の濃度や添加量を変えるという簡単な方法で、カルシウムの添加量を調整することができる。
さらに、本発明によれば、穀物臭が弱く、硬さ及び弾力が強い組織状大豆蛋白を製造することができる。
さらに、本発明の組織状大豆蛋白を粉砕することで、穀物臭が弱い組織状大豆蛋白粉砕物を製造することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の組織状大豆蛋白の製造方法は、大豆蛋白素材を含む原料に乳酸カルシウム水溶液を添加する工程と、乳酸カルシウム水溶液が添加された原料をエクストルーダーにより加圧・加熱する工程、を有する方法である。
また、本発明の組織状大豆蛋白の製造方法は、上記工程の他に、前記原料に油脂を添加する工程を有する方法である。
まず、大豆蛋白素材を含む原料に乳酸カルシウム水溶液を添加する工程について説明をする。
大豆蛋白素材を含む原料の大豆蛋白素材としては、脱脂大豆、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、抽出大豆蛋白、大豆粉等が挙げられる。これらの大豆蛋白素材は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
脱脂大豆、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、抽出大豆蛋白、及び大豆粉は、市販品を使用することができる。脱脂大豆の市販品としては、例えば、日清オイリオグループ株式会社販売の商品「ソーヤフラワーA」が挙げられ、分離大豆蛋白の市販品としては、日清オイリオグループ株式会社販売の商品「ソルピー4000H」が挙げられ、濃縮大豆蛋白の市販品としては、例えば、ADM社販売の商品「アーコンF」が挙げられ、大豆粉の市販品としては、日清オイリオグループ株式会社販売の商品「アルファプラスHS−600」「ソーヤフラワーNSA」が挙げられる。
大豆蛋白素材を含む原料は、先に説明をした大豆蛋白素材のみからなるものでもよいが、大豆蛋白素材の他に、澱粉、加工澱粉、デキストリン、増粘多糖類、調味料、有機酸を含ませることができる。増粘多糖類としては、寒天、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ジェランガムタラガム、グルコマンナン等が挙げられる。有機酸としては、フィチン酸、クエン酸、クエン酸塩等が挙げられる。
これらの成分は、市販品を使用することができ、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、組織状大豆蛋白の原料には、本発明の目的達成を阻害しない範囲において、通常の組織状大豆蛋白の製造方法において原料に添加される各種添加物も適宜用いることもできる。そのような添加物としては、例えば、乳化剤、酸化防止剤、pH調整剤、増粘剤、着色料、保存料等が挙げられる。
これらは、大豆蛋白素材を含む原料に直接添加することもできるが、水に溶解できる添加物は、後に説明をする乳酸カルシウム水溶液、又は水に混合して添加することもできる。
大豆蛋白素材を含む原料中の大豆蛋白素材の含量は、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることが最も好ましい。そして、大豆蛋白素材以外の成分の含量が0〜50質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることがより好ましく、0〜10質量%であることが最も好ましい。
なお、大豆蛋白素材の含量100質量%は、大豆蛋白素材のみからなる原料のことである。
本工程では、大豆蛋白素材を含有する原料に乳酸カルシウム水溶液の添加方法には特に制限はない。
例えば、乳酸カルシウム水溶液の添加は、例えば、水や着色剤の供給ラインを用いることにより原料に添加することができる。
本工程では、大豆蛋白素材を含有する原料に乳酸カルシウム水溶液を添加しても良い。
乳酸カルシウムは市販品を使用することができる。特に、乳酸カルシウムは、水への溶解性等の点で、L型発酵乳酸カルシウムが好ましい。乳酸カルシウムの市販品としては、例えば、昭和化工株式会社販売のL型発酵乳酸カルシウム(商品名「発酵乳酸カルシウム」)が挙げられる。
原料に添加する乳酸カルシウムの量は、大豆蛋白素材100質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好ましく、0.3〜2質量部であることがより好ましく、0.3〜1.5質量部であることがさらにより好ましく、0.5〜1質量部であることが最も好ましい。
乳酸カルシウム水溶液の濃度は、5〜12質量%であることが好ましく、5〜10質量%であることがより好ましい。なお、乳酸カルシウム水溶液の25℃での溶解度は、約9〜10g/Lで、50℃の溶解度は約14g/Lなので、その点を考慮して水溶液濃度及び水温を調整する必要がある。
乳酸カルシウム水溶液を添加する工程は、後に説明をする大豆蛋白素材を含有する原料へ水を添加する前に行ってもよく、後に行ってもよい。また、原料に添加する水のすべてを乳酸カルシウム水溶液として添加することもできる。
また、乳酸カルシウム水溶液を添加する工程は、後に説明をする大豆蛋白素材を含有する原料及び水を混練する前に行ってもよく、混練する後に行ってもよく、混練と同時に行ってもよい。
乳酸カルシウム水溶液を添加する工程は、大豆蛋白素材を含有する原料に水を添加した後であって、大豆蛋白素材を含有する原料及び水を混練した後に行うのが好ましい。
乳酸カルシウム水溶液の供給速度は、大豆蛋白素材を含む原料の供給速度、乳酸カルシウムの濃度、及び乳酸カルシウム水溶液の添加量を考慮した上で調整すればよい。
例えば、大豆蛋白素材100質量部に乳酸カルシウムを0.5質量部添加したものを製造するには、大豆蛋白素材を含む原料の供給速度が1000kg/時間の場合、5質量%の乳酸カルシウム水溶液(25℃)を、100kg/時間の供給速度で添加すれば良い。
また、例えば、原料に添加する乳酸カルシウム量が0.5質量%のものを製造するには、大豆蛋白素材を含む原料の供給速度が1000kg/時間の場合、10質量%の乳酸カルシウム水溶液(50℃)を、50kg/時間の供給速度で添加すれば良い。
次に、乳酸カルシウム水溶液が添加された原料をエクストルーダーにより加圧・加熱する工程について説明をする。
本発明で用いるエクストルーダーは、一軸エクストルーダーでもあっても良く、二軸エクストルーダーであっても良い。エクストルーダーは、公知のエクストルーダーに備えられている各種装置や部材を備えていてもよく、例えば、二軸スクリューと、シリンダー(バレル)とダイと、駆動装置と、温度調節装置とを備え、必要に応じて、出口に回転カッターやカッティングヘッドを備えてもよい。
エクストルーダーでの加圧圧力は、原料を十分に混合し、膨化できる条件であれば特に限定されないが、エクストルーダーのシリンダー出口(ダイを備える場合はダイ出口)で90〜200kpaであることが好ましく、100〜150kpaであることがより好ましい。
また、エクストルーダーでの加熱温度は、特に限定されないが、エクストルーダーのシリンダー出口温度が、100〜180℃になるように調整することが好ましく、120〜170℃になるように調整することがより好ましい。かかる温度であると、原料蛋白をより効果的に膨化させることができるからである。
エクストルーダーにより加圧・加熱しながら混合及び混練する工程の後、シリンダー出口又はダイ出口から出てくる蛋白膨化物は、出口に設置した回転カッター等を用いて切断することにより、求める長さの組織状大豆蛋白を得ることができる。
組織状大豆蛋白の形状は、粒状又はフレーク状であることが好ましい。
組織状大豆蛋白の大きさは、回転カッターの回転速度等の条件を変えることで調整することができるが、例えば、長径が1〜50mmのものにすることができる。組織状大豆蛋白の長径は、その用途により調整することができ、例えば、長径3〜20mmのものや、長径5〜10mmのものを製造することもできる。
膨化した組織状大豆蛋白は、熱風乾燥機等を用いて乾燥することにより、その水分含量を10質量%以下にすることができる。
大豆蛋白素材を含む原料に、油脂を添加する工程について説明をする。
本工程は、大豆蛋白素材を含有する原料に油脂を添加できれば良く、油脂の添加方法には特に制限はない。
油脂の添加は、例えば、油脂供給ラインを用いることにより原料に油脂を添加することができる。
油脂としては、大豆油、菜種油、コーン油、麺実油、紅花油、オリーブ油、米油、パーム油、パーム分別油、牛脂、豚脂や、これらの油脂の水添油や、これらの油脂の1種又は2種以上をエステル交換した油等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
原料に添加する油脂の量は、大豆蛋白素材100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.5〜3質量部であることがより好ましく、0.5〜2質量部であることが最も好ましい。
油脂を添加する工程は、大豆蛋白素材を含有する原料及び水を混練する工程の前に行ってもよく、後に行っても良く、同時に行っても良い。
油脂の添加は、大豆蛋白素材を含有する原料及び水を混練する工程の後であることが好ましい。
また、油脂を添加する工程は、乳酸カルシウム水溶液の添加工程の前に行っても良く、後に行っても良く、同時に行っても良い。
本発明の組織状大豆蛋白の製造方法では、エクストルーダー処理をする前に、大豆蛋白素材を含有する原料に水を添加する。水の添加は、例えば、水の供給ラインを用いることにより行うことができる。
水の添加量は、先に説明をした乳酸カルシウム水溶液由来による水の添加量も含めて、大豆蛋白素材100質量部に対すして、30〜60質量部の水を添加することが好ましく、40〜50質量部の水を添加することがより好ましい。
乳酸カルシウムを添加する場合、添加する水のすべてを乳酸カルシウム水溶液として添加してもよいが、乳酸カルシウム水溶液とは別に水を添加しても良い。
乳酸カルシウム水溶液とは別に水を添加する場合、その水の添加量は、乳酸カルシウム水溶液由来の水の添加量を考慮して添加する必要がある。
水の供給速度は、大豆蛋白素材を含む原料の供給速度、及び水の添加量を考慮して調整すればよい。
本発明の組織状大豆蛋白の製造方法では、大豆蛋白素材を含有する原料に水を添加した後、エクストルーダー処理をする前に、大豆蛋白素材を含有する原料及び水を混練するのが好ましい。
混練は、大豆蛋白素材を含有する原料と水が混練できればよく、混練方法に特に制限はない。
混練方法としては、例えば、原料タンクとエクストルーダーの間に設置した混練機で混練することができる。
以上説明したように、大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の穀物臭を弱くし、硬さを硬くし、弾力を強くすることができる。
特に、大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の大豆特有の甘味、苦み、収れん味、及び、穀物臭を弱くすることができる。
次に、本発明の組織状大豆蛋白粉砕物及びその製造方法について説明をする。
本発明の組織状大豆蛋白粉砕物は、先に説明をした組織状大豆蛋白を粉砕することにより製造することができる。
組織状大豆蛋白の粉砕は、フードプロセッサー、ピンミル、ハンマーミル、ローラーミル、ジェットミル、ボールミル等の粉砕機を用いて行うことができる。得られた粉砕物は、篩処理をすることにより、求める大きさのものを製造することができる。
篩処理には、例えば、10〜100メッシュの篩を用いることが好ましく、10〜50メッシュの篩を用いることがより好ましい。
本発明の組織状大豆蛋白粉砕物のメディアン径は、例えば500μm以下であることが好ましく、10〜300μmであることがより好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましく、20〜100μmであることが最も好ましい。
組織状大豆蛋白粉砕物のメディアン径は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3300EXII、マイクロトラック・ベル(株)製)を用いて測定することができる。
組織状大豆蛋白粉砕物を使用する食品の種類や目的により、様々な大きさの組織状大豆蛋白粉砕物を使用することができる。
本発明の製造方法で製造された組織状大豆蛋白、及び組織状大豆蛋白粉砕物は、食品、例えば、畜肉加工食品、畜肉様加工食品、魚肉加工食品、スナック菓子等の原料に使用することができる。
これにより、本発明の組織状大豆蛋白を含有する食品や、本発明の組織状大豆蛋白粉砕物を含有する食品を得ることができる。
例えば、畜肉加工食品としては、ハンバーグ、ミートボール、ソーセージ、ロールキャベツなどの原料である挽肉の代替として好適に用いられる。
また、畜肉様加工食品としては、肉を含有しない加工食品、すなわち、原料の肉をすべて本発明の組織状大豆蛋白に置き替えて作ったハンバーグ様食品、パティ様食品、ミートボール様食品等が挙げられる。
また、魚肉加工食品としては、魚フレークの原料となる魚肉の代替として好適に用いられる。また、スナック菓子としては、ノンフライスナック、油ちょうスナック、シリアル、パフ等が挙げられる。
特に、メディアン径を100μm以下に調製した組織状大豆蛋白粉砕物は、粒度が小さいため、食した時に口の中でのざらつきが少なくなるので、小麦粉を主原料とした製品、例えば、製菓、製パン、ピザ、麺等に使用すると、食感の良好な製品を得ることができる。
食品への組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物の配合量は、特に制限はなく、食品の種類により様々な配合量を設定することができる。
例えば、畜肉加工食品の場合、組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物を、畜肉の代替として使用することができ、畜肉の一部、又は全部を、組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物に置き替えて使用することができる。この場合、畜肉加工食品中の組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物の配合量は、2〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
例えば、魚肉加工食品の場合、組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物を、魚肉の代替として使用することができ、魚肉の一部、又は全部を組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物に置き替えて使用することができる。この場合、魚肉加工食品中の組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物の配合量は、2〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
例えば、製菓、製パン、ピザ、麺のような小麦粉主原料製品の場合、組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物を、小麦粉の代替として使用することができ、小麦粉の一部、又は全部を組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物に置き替えて使用することができる。この場合、小麦粉主原料製品中の組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物の配合量は、小麦粉に対して、2〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
これらの食品は、本発明の製造方法で製造された組織状大豆蛋白、又は組織状大豆蛋白粉砕物を原料として使用する以外は、公知の製造方法により製造することができる。
特に、畜肉加工食品は、本発明の組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白及び畜肉を混合後、加熱処理することにより製造することができる。
特に、魚肉加工食品は、本発明の組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白及び魚肉を混合後、加熱処理することにより製造することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
比較例1〔組織状大豆蛋白の製造(無添加)〕
大豆蛋白素材を含む原料として、低変性脱脂大豆(商品名「ソーヤフラワーA」、日清オイリオグループ株式会社販売、NSI=85)を用いた。
原料タンクに入れた低変性脱脂大豆を、供給ラインにより1123kg/時間の速度で連続的に混練機まで送り込み、同時に、別の供給ラインを用いて505kg/時間の速度で混練機に送り込まれている低変性脱脂大豆に連続的に水を添加した。水を添加した低変性脱脂大豆を混練機で混練後、エクストルーダーで加圧・加熱処理して膨化物を得た。エクストルーダーから押し出された膨化物(直径約5〜10mm)を、出口に取り付けた回転カッターで長さ5〜10mmの長さにカットし、カットした膨化物を、熱風乾燥することにより組織状大豆蛋白(水分含量4.29質量%)を約200kg製造した。
エクストルーダーの運転条件は、スクリュー回転数を430rpm、シリンダー(バレル)先端温度は、約150℃であった。
なお、低変性脱脂大豆への水の添加量は、低変性脱脂大豆100質量部に対して45質量部であった。
比較例2〔組織状大豆蛋白の製造(植物油添加)〕
二軸エクストルーダー入口付近に設置した油供給配管を用いて、紅花油を、17kg/時間の速度で低変性脱脂大豆に添加した以外は、比較例1と同様の方法で組織状大豆蛋白(水分含量7.92質量%)を約200kg製造した。
なお、紅花油は、原料の低変性脱脂大豆100質量部に対し1.5質量部となる量を添加した。
実施例1〔組織状大豆蛋白の製造(乳酸カルシウム添加)〕
大豆蛋白素材を含む原料として、低変性脱脂大豆(商品名「ソーヤフラワーA」、日清オイリオグループ株式会社販売、NSI=85)を用いた。
原料タンクに入れた低変性脱脂大豆を、供給ラインにより1123kg/時間の速度で連続的に混練機まで送り込み、同時に、別の供給ラインを用いて425kg/時間の速度で混練機に送り込まれている低変性脱脂大豆に連続的に水を添加した。水を添加した低変性脱脂大豆を混練機で混練し、混練された物に、7質量%の乳酸カルシウム水溶液(乳酸カルシウムには、昭和化工株式会社販売の商品「発酵乳酸カルシウム」を使用)を、85.8kg/時間の速度で連続的に添加後、エクストルーダーで加圧・加熱処理して膨化物を得た。エクストルーダーから押し出された膨化物(直径約5〜10mm)を、出口に取り付けた回転カッターで長さ5〜10mmの長さにカットし、カットした膨化物を、熱風乾燥することにより組織状大豆蛋白(水分含量4.29質量%)を約200kg製造した。
製造時に、乳酸カルシウム水溶液による配管のつまりは、まったく生じなかった。
エクストルーダーの運転条件は、スクリュー回転数を430rpm、シリンダー(バレル)先端温度は、約150℃であった。
なお、低変性脱脂大豆への水(乳酸カルシウム水溶液由来の水を含む)の添加量は、低変性脱脂大豆100質量部に対して45質量部で、乳酸カルシウムの添加量は、低変性脱脂大豆100質量部に対して0.5質量部であった。
実施例2〔組織状大豆蛋白の製造(乳酸カルシウム及び植物油添加)〕
二軸エクストルーダー入口付近に設置した油供給配管を用いて、紅花油を、17kg/時間の速度で低変性脱脂大豆に添加した以外は、実施例2と同様の方法で組織状大豆蛋白(水分含量4.87質量%)を約200kg製造した。
製造時に、乳酸カルシウム水溶液による配管のつまりは、まったく生じなかった。
なお、紅花油は、原料の低変性脱脂大豆100質量部に対し1.5質量部となる量を添加した。
〔組織状大豆蛋白の食感評価〕
・硬さの評価
得られた比較例1及び2、実施例1及び2の組織状大豆蛋白を、20℃の水(組織状大豆蛋白に対して3倍量の水)に1時間浸漬し、膨潤させた。膨潤した組織状大豆蛋白を食し、その硬さについて、8名のパネラーにより評価した。
具体的には、組織状大豆蛋白の風味及び食感は、乳酸カルシムを添加してない組織状大豆蛋白である比較例1の6項目の評価点を0点とした場合の比較例2(植物油添加)、及び実施例1(乳酸カルシウム添加)の評価点を、表1に示す評価基準に従って出してもらい、得られた8名のパネラーの評価点の平均値を食感評価結果とした。
また、実施例2(乳酸カルシウム及び植物油添加)については、乳酸カルシムを添加した組織状大豆蛋白である実施例1の6項目の評価点を0点とした場合の評価点を、表3に示す評価基準に従って出してもらい、得られた8名のパネラーの評価点の平均値を食感評価結果とした。
組織状大豆蛋白を肉の代替として使用した場合、肉の風味を損なわないものが求められるので、大豆特有の甘味、苦み、収れん味、及び穀物臭は、弱いほど良い。また、組織状大豆蛋白を、例えば、ハンバーグのような肉加工食品の原料に使用した場合、肉加工食品の噛みごたえを出すために、硬さ、及び弾力性は強い方が望ましい。
評価基準を見てわかるように、大豆特有の甘味、苦み、収れん味、穀物臭、硬さ、及び弾力性については、比較例1よりも良ければ点数がプラスになり、悪ければ点数がマイナスになる。
評価結果を表2及び4に示す。
Figure 2018174923
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表2及び4の結果から、乳酸カルシウムを添加した実施例1は、比較例1(無添加)や植物油のみを添加した比較例2に比べて大豆特有の甘味、苦み、収れん味、穀物臭が弱くなることがわかった。
また、乳酸カルシウム及び植物油を添加した実施例2は、乳酸カルシウムのみを添加した実施例1よりもさらに、大豆特有の甘味、苦み、収れん味が弱くなった。
さらに、乳酸カルシウムを添加した実施例1は、比較例1(無添加)に比べて硬さ及び弾力が強くなり、乳酸カルシウム及び植物油を添加した実施例2は、乳酸カルシウムのみを添加した実施例1よりもさらに、硬さ及び弾力が強くなった。
このことから、本発明の組織状大豆蛋白を肉の一部代替として使用すると、肉の風味を損なわず、噛みごたえの良い畜肉加工食品を製造することができる。
〔組織状大豆蛋白を使用したハンバーグの製造(比較例3)〕
表6に示す配合のハンバーグを製造した。
具体的には、まず、比較例1の組織状大豆蛋白を水に30分間浸漬することで、膨潤した比較例1の組織状大豆蛋白の吸水処理品(原料2)を調製した(吸水処理1;組織状大豆蛋白:水の質量比=1:2)。吸水処理の配合を表5に示す。
次に、原料1及び原料2をホバートミキサーの容器に入れ、約2分間混合した。その後、原料3を添加して約30秒間混合した。最後に、原料4を添加し、約2分間混合し、ハンバーグ生原料を得た。得られたハンバーグ生原料90gを量り取り、縦10cm、横6cmの楕円形の型に入れ、楕円形のハンバーグ生原料(縦:約10cm、横:約6cm、厚さ:約1.5cm)を作った。得られた楕円形のハンバーグ原料を、加熱したフライパン(フライパン表面温度170℃)で、ハンバーグの両面をそれぞれ30秒ずつ焼成した後、蒸し器を用いて、92℃で40分間蒸すことによりハンバーグを製造した。
〔組織状大豆蛋白を使用したハンバーグの製造(実施例3)〕
比較例3のハンバーグの製造で使用した比較例1の組織状大豆蛋白を、実施例1の組織状大豆蛋白に替えて、表5の配合で吸水処理2(組織状大豆蛋白:水の質量比=1:2)をした以外は、比較例3と同様の方法で表6に示す配合のハンバーグを製造した。
Figure 2018174923
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〔風味及び食感評価〕
得られた実施例3、及び比較例3ハンバーグについて、官能評価試験を行った。官能評価試験は、社内分析試験方法の「風味および加熱試験」に定められた専門パネル選定試験(臭覚テスト及び味覚テスト)に合格した社内専門パネル6人が行った。具体的には、次の表7に示す4つの風味の質問に対して、実施例3と比較例3のどちらのハンバーグがそれに該当するかを選択してもらい、その人数を集計した。評価結果を表8に示す。
Figure 2018174923
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表8の結果からわかるように、肉の香りが強く、肉の味を感じやすいと判断した人は、比較例3よりも実施例3のハンバーグの方が多く、ほとんどの人が実施例3の方が美味しいと判断した。
一方、ほとんどの人が、実施例3よりも比較例3のハンバーグの方が大豆の味を感じやすいと判断した。
そして、表2に示したように、実施例3に使用した実施例1の組織状大豆蛋白は、大豆特有の甘味、苦み、収れん味、穀物臭が低減していたため、それをハンバーグに使用すると、肉の風味を損なわないハンバーグが得られることがわかった。
〔組織状大豆蛋白粉砕物を使用したパンの製造(比較例4、5)〕
表9に示す配合の組織状大豆蛋白粉砕物を使用したパンを製造した。
具体的には、まず、比較例1の組織状大豆蛋白をフードプロセッサー(DLC−10PLUS、Cuisinart社製)で粉砕後、20メッシュの篩で篩処理をすることで、メディアン径を100μm以下に調製した組織状大豆蛋白粉砕物(比較例4:原料2)を製造した。
次に、原料1及び原料2、3をホームベーカリー(SD-BMS105、Panasonic社製)に投入し、混合と寝かしを約20分間繰り返し行い、再度寝かし約36分、練り約10分、発酵約20分、焼き約40分行いパン(比較例5)を製造した。
〔組織状大豆蛋白粉砕物を使用したパンの製造(実施例4、5)〕
まず、実施例1の組織状大豆蛋白をフードプロセッサー(DLC−10PLUS、Cuisinart社製)で粉砕後、20メッシュの篩で篩処理をすることで、メディアン径を約100μm以下に調製した組織状大豆蛋白粉砕物(実施例4:原料2)を製造した。
比較例5のパンの製造で使用した比較例4の組織状大豆蛋白粉砕物を、実施例4の組織状大豆蛋白粉砕物に替えた以外は、比較例5のパンと同様の方法で表9に示す配合のパン(実施例5)を製造した。
Figure 2018174923
〔風味及び食感評価〕
得られた比較例5、及び実施例5のパンについて、官能評価試験を行った。官能評価試験は、社内分析試験方法の「風味および加熱試験」に定められた専門パネル選定試験(臭覚テスト及び味覚テスト)に合格した社内専門パネル6人が行った。
具体的には、次の表10に示す3つの風味の質問に対して、比較例5と実施例5のどちらのパンがそれに該当するかを選択してもらい、その人数を集計した。評価結果を表11に示す。
Figure 2018174923
Figure 2018174923
表11の結果からわかるように、大豆の香り、味が弱く感じた人は比較例5よりも実施例5のパンの方が多く、ほとんどの人が実施例5の方が美味しいと判断した。
そして、表2に示したように、実施例5のパンに使用した実施例1の組織状大豆蛋白は、大豆特有の甘味、苦み、収れん味、穀物臭が低減していたため、その粉砕物をパンに使用すると、大豆の風味が少ないパンが得られることがわかった。
本発明の製造方法で製造された組織状大豆蛋白、及び組織状大豆蛋白粉砕物は、食品分野、特に、畜肉加工食品や魚肉加工食品、パン、菓子等で利用することができる。

Claims (15)

  1. 大豆蛋白素材を含む原料に乳酸カルシウム水溶液を添加する工程と、乳酸カルシウム水溶液が添加された原料をエクストルーダーにより加圧・加熱する工程、を有する組織状大豆蛋白の製造方法。
  2. 前記原料に、油脂を添加する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の組織状大豆蛋白の製造方法。
  3. 前記乳酸カルシウム水溶液の添加による乳酸カルシウムの添加量が、大豆蛋白素材100質量部に対して、0.1〜3質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組織状大豆蛋白の製造方法。
  4. 前記大豆蛋白素材が、脱脂大豆、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、抽出大豆蛋白、及び大豆粉から選らばれる1種、又は2種以上のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組織状大豆蛋白の製造方法。
  5. 大豆蛋白素材を含む原料中の大豆蛋白素材の含量が、50〜100質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の組織状大豆蛋白の製造方法。
  6. 大豆蛋白素材を含む原料が、澱粉、加工澱粉、デキストリン、増粘多糖類、及び有機酸から選ばれる1種又は2種以上のものを含有するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の組織状大豆蛋白の製造方法。
  7. 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載された組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白。
  8. 前記請求項7に記載された組織状大豆蛋白及び畜肉を混合後、加熱処理することを特徴とする畜肉加工食品。
  9. 前記請求項7に記載された組織状大豆蛋白を使用した食品。
  10. 大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の穀物臭を弱くし、硬さを硬くし、弾力を強くする方法。
  11. 大豆蛋白素材を含む原料を、エクストルーダーにより加圧・加熱することにより組織状大豆蛋白の製造方法において、該原料に乳酸カルシウム水溶液を添加することにより、得られる組織状大豆蛋白の大豆特有の甘味、苦み、収れん味、及び、穀物臭を弱くする方法。
  12. 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載された組織状大豆蛋白の製造方法で製造された組織状大豆蛋白を、粉砕することを特徴とする組織状大豆蛋白粉砕物の製造方法。
  13. 前記請求項12に記載された組織状大豆蛋白粉砕物の製造方法で製造された組織状大豆蛋白粉砕物。
  14. 前記請求項13に記載された組織状大豆蛋白粉砕物を使用した食品。
  15. 前記食品が、製菓、製パン、ピザ、又は麺である請求項14に記載の食品。
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