JP7378206B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体に内鍋を着脱自在に収納し、内鍋を加熱する炊飯器に関するものである。
従来、最大炊飯量が5.5合に設定された炊飯器で、1合等の少量炊飯を行うと、内鍋の容量に対して炊飯量が少ないため、鍋底から米および水面までの厚さが不足し、米と水の対流が十分できず、ふっくらした炊き上がりにならないという問題があった。また、少量炊飯の場合、炊飯量に対して鍋底の面積が広いため、僅かな水位のずれでも、水量誤差の割合が大きくなり、美味しい炊き上がりにならないという問題もあった。
上記の問題を解決する方法として、例えば特許文献1では、大量の炊飯を行う場合は大容量用の鍋を使用し、1合程度の少量の炊飯を行う場合は小容量用の鍋を使用することが提案されている。特許文献1の炊飯器では、炊飯量に応じて容量の異なる鍋を選択することで、米および水面を鍋底から充分な厚さとすることができる。
特開平3-30286号公報
ここで、特許文献1の炊飯器では、鍋を誘導加熱する加熱コイルの径は大容量用鍋の鍋底径に合わせている。そのため、小容量用の鍋を用いた場合は、加熱コイルの外側部分は、小容量用鍋の鍋底からはみ出てしまう。その結果、小容量用鍋を用いて炊飯する場合、小容量用鍋の鍋底からはみ出た部分の加熱コイルから発生する磁束は、大部分が小容量用鍋の誘導加熱に寄与せず、漏れ磁束となる。これにより、加熱効率の低下または電磁妨害による周囲への悪影響を招いていた。
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、容量の異なる内鍋の加熱を実現するとともに、漏れ磁束の発生を抑制できる炊飯器を提供することを目的とする。
本発明に係る炊飯器は、筐体と、蓋と、筐体内に形成され、小容量内鍋、または該小容量内鍋よりも鍋底径が大きい大容量内鍋の何れか一方が着脱自在に収納される収納部と、小容量内鍋を位置決めする位置決め手段と、収納部に小容量内鍋が収納される場合に、小容量内鍋の底面に対向する位置に配置され、小容量内鍋を誘導加熱する第1加熱コイルと、第1加熱コイルよりも大きい径を有し、収納部に大容量内鍋が収納される場合に、大容量内鍋の底面に対向する位置に配置され、大容量内鍋を誘導加熱する第2加熱コイルと、第1加熱コイルおよび第2加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電流供給部と、高周波電流供給部を制御する制御部と、を備え、位置決め手段は、少なくとも一部が断熱材で構成され、中央に小容量内鍋が収納される貫通孔を有し、収納部に収納される円筒部材からなり、制御部は、収納部に小容量内鍋が収納される場合、第1加熱コイルを間欠的に通電し、収納部に大容量内鍋が収納される場合、第1加熱コイルと第2加熱コイルとを交互に通電するものであり、収納部に小容量内鍋が収納される場合の、一周期における第1加熱コイルの通電比率は、収納部に大容量内鍋が収納される場合の、一周期における第1加熱コイルの通電比率より大きいものである。
本発明における炊飯器によれば、第1加熱コイルと、第2加熱コイルとを備え、小容量内鍋が収納部に収納される場合は、第2加熱コイルの通電を制限することで、小容量内鍋の加熱に寄与しない第2加熱コイルからの漏れ磁束を抑制することができる。これにより、効率の良い加熱が可能になるとともに、第2加熱コイルからの電磁妨害による周囲への悪影響を抑制することができる。
実施の形態1の炊飯器の外観図である。 実施の形態1の炊飯器の概略構成図である。 実施の形態1の高周波電流供給部の回路図である。 実施の形態1の制御部の機能ブロック図である。 実施の形態1において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態1において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態1における炊飯器の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の第1加熱コイルおよび第2加熱コイルの通電状態を示す図である。 実施の形態1において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の第1加熱コイルおよび第2加熱コイルの通電状態を示す図である。 実施の形態1において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の投入電力パターンの一例を示す図である。 実施の形態1において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の電力投入パターンの一例を示す図である。 実施の形態2の炊飯器の位置決め手段の概略構成図である。 実施の形態2において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2の変形例1における位置決め手段の外観斜視図である。 実施の形態2の変形例1において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2の変形例2において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2の変形例2において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2の変形例3において、収納部に小容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。 実施の形態2の変形例3において、収納部に大容量内鍋が収納された場合の炊飯器の縦断面模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
(炊飯器1の構成)
図1は、実施の形態1の炊飯器1の外観図であり、図2は、実施の形態1の炊飯器1の概略構成図である。図2では、説明のため、炊飯器1の蓋7を開けた状態において、筐体2の内部の構造を透過させて示している。図1および図2に示すように、炊飯器1は、筐体2と、収納部3と、第1加熱コイル4aと、第2加熱コイル4bと、高周波電流供給部5と、制御部6と、蓋7と、を備える。また、収納部3には、米および水が収容される小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bの何れか一方が収納される。
筐体2は、例えば直方体形状の外形を有する。図2に示すように、筐体2の内部には、収納部3が形成される。また、筐体2の内部において、収納部3の下方には、第1加熱コイル4aと、第2加熱コイル4bとが設けられ、収納部3の外側には高周波電流供給部5が設けられる。収納部3は、上面を開口した凹部である。収納部3は、大容量内鍋8bの外形に概ね沿った円筒形状を有する。
第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bは、それぞれ導線を平面状に巻線したコイルであり、20k~100kHzの高周波電流を流すことにより高周波の磁束を発生させる。第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bは、平面視で円形であり、第1加熱コイル4aは、第2加熱コイル4bよりも小さい径を有する。第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bは、収納部3の中心に対して同心円状となるように配置される。
第1加熱コイル4aは、小容量内鍋8aが収納部3に収納された状態で、小容量内鍋8aの底面と対向する位置に設けられる。より好ましくは、第1加熱コイル4aは、小容量内鍋8aの底面の外周と対向する位置に設けられる。言い換えると、第1加熱コイル4aの外径は、小容量内鍋8aの底面の外径と同じとなるよう形成される。第1加熱コイル4aは、収納部3に収納された小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bを誘導加熱する。
第2加熱コイル4bは、大容量内鍋8bが収納部3に収納された状態で、大容量内鍋8bの底面と対向する位置に設けられる。より好ましくは、第2加熱コイル4bは、大容量内鍋8bの底面の外周と対向する位置に設けられる。言い換えると、第2加熱コイル4bの外径は、大容量内鍋8bの底面の外径と同じとなるよう形成される。第2加熱コイル4bは、収納部3に収納された大容量内鍋8bを誘導加熱する。第2加熱コイル4bは、小容量内鍋8aが収納部3に収納された場合は、小容量内鍋8aの誘導加熱に寄与しない。
高周波電流供給部5は、商用電源から供給される電圧を高周波に変換して、高周波電流として第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bに供給する。高周波電流供給部5は、ケーブル等により第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bと接続される。図3は、実施の形態1の高周波電流供給部5の回路図である。図3に示すように、高周波電流供給部5は、交流電圧を直流電圧に変換する整流回路51と、スイッチングによる脈動成分を除去するフィルタ回路52と、第1インバータ回路5aと、第2インバータ回路5bと、を備えている。
第1インバータ回路5aは、第1スイッチング素子53と、第1環流ダイオード54と、第1共振コンデンサ55とから構成される。また、第2インバータ回路5bは、第2スイッチング素子56と、第2環流ダイオード57と、第2共振コンデンサ58とから構成される。第1インバータ回路5aは第1加熱コイル4aに接続され、第2インバータ回路5bは第2加熱コイル4bに接続される。また、第1スイッチング素子53および第2スイッチング素子56のゲート端子はそれぞれ制御部6に接続され、制御部6によって駆動制御される。なお、高周波電流供給部5における第1インバータ回路5aおよび第2インバータ回路5bは、一石電圧共振インバータである。一石電圧共振インバータの回路構成は既知であり、ここでは詳細な回路動作の説明を省略する。
制御部6は、炊飯器1の動作を制御するものである。図4は、実施の形態1の制御部6の機能ブロック図である。図4に示すように、制御部6は、操作装置61と、表示装置62と、制御装置63とを備える。操作装置61は、炊飯キー、保温キーまたは機能設定キー等、使用者からの調理指示または調理内容の変更などを受け付けるものである。表示装置62は、炊飯器1の炊飯動作または炊飯機能等を表示するディスプレイである。操作装置61および表示装置62は、図1に示すように、蓋7の上面に設けられる。
制御装置63は、蓋7の内部に設けられ、図示しないマイクロコンピュータと、読み書き可能メモリ(RAM)と、読み出し専用メモリ(ROM)と、タイマー(計時手段)とを備えている。制御装置63は、入力信号と記憶されたプログラムとに従って炊飯器1の動作を制御する。また、図4に示すように、制御装置63は、鍋判別部631と、通電制御部632と、表示制御部633とを有する。鍋判別部631、通電制御部632および表示制御部633は、制御装置63がプログラムを実行することによって実現される機能部である。なお、制御装置63を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などを用いた専用のハードウェアで構成し、各機能部を個別のハードウェアまたは一つのハードウェアで実現してもよい。制御装置63は、ケーブル等により、操作装置61、表示装置62および高周波電流供給部5と接続される。
鍋判別部631は、収納部3に収納された内鍋の種類を判別する。具体的には、鍋判別部631は、収納部3に小容量内鍋8aが収納されたのか、大容量内鍋8bが収納されたのか、または内鍋が収納されていないのかを判別する。判別方法として、鍋判別部631は、第1インバータ回路5aおよび第2インバータ回路5bを短時間(例えば1秒間)駆動し、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bに高周波電流を供給する。ここで、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bに内鍋が近接して存在するか否かによって、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bのインピーダンスが変化する。これにより、第1インバータ回路5aおよび第2インバータ回路5bに流れる電流または発生する電圧が内鍋の有無で変化する。そのため、第1インバータ回路5aおよび第2インバータ回路5bに流れる電流または発生する電圧を検出し、検出した値から内鍋の種類および鍋の有無が判別できる。
具体的には、鍋判別部631は、まず第1インバータ回路5aを駆動し、第1加熱コイル4aに高周波電流を供給し、第1加熱コイル4a近傍の内鍋の有無を判断する。次に、第2インバータ回路5bを駆動し、第2加熱コイル4bに高周波電流を供給し、第2加熱コイル4b近傍の内鍋の有無を判断する。そして、鍋判別部631は、第1加熱コイル4a近傍に内鍋有りと判定し、且つ第2加熱コイル4b近傍にも内鍋有りと判定した場合、大容量内鍋8bが収納されたと判断する。また、鍋判別部631は、第1加熱コイル4a近傍に内鍋有りと判定し、第2加熱コイル4b近傍に内鍋無しと判定した場合、小容量内鍋8aが収納されたと判断する。さらに、鍋判別部631は、第1加熱コイル4a近傍と第2加熱コイル4b近傍の何れにおいても内鍋無しと判定した場合、収納部3に内鍋が収納されていないと判断する。鍋判別部631による判別結果は、通電制御部632に送信される。なお、鍋判別部631は、第1加熱コイル4a近傍に内鍋無しと判定した場合に、収納部3に内鍋が収納されていないと判断してもよい。
通電制御部632は、操作装置61を介して入力される使用者からの調理指示および鍋判別部631から受信した判別結果に応じて、予めプログラムされた炊飯工程の制御シーケンスを用いて、高周波電流供給部5を制御する。なお、収納部3に、小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bの温度を直接的にまたは間接的に測定する温度センサを設け、検出結果を通電制御部632に送信する構成としてもよい。この場合、通電制御部632は、温度センサによって検出された小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bの温度に応じて、高周波電流供給部5を制御する。
表示制御部633は、炊飯器1の運転条件、運転状態、および使用者に報知すべき情報などを表示装置62に表示させる。また、本実施の形態の表示制御部633は、通電制御部632を介して受信した鍋判別部631の判別結果に応じて、収納部3に収納されている内鍋の種類を表示装置62に表示させてもよい。具体的には、表示装置62に、収納部3に小容量内鍋8aが収納されているか、大容量内鍋8bが収納されているか、または内鍋が収納されていないのかを表示させる。これにより使用者が炊飯中にどちらの内鍋が収納部3に収納されているのか確認することができる。
図1および図2に戻って、蓋7は、筐体2の上部に取り付けられているものであり、ヒンジ部(不図示)を介して筐体2の上部を開閉自在とする。小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bの着脱時および小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bへの食材投入時には蓋7が開けられ、炊飯調理時には蓋7が閉められる。蓋7の正面には、蓋7を開くための開閉ボタン73が設けられる。
図2に示すように、蓋7の筐体2と対向する面には、内蓋70が着脱自在に取り付けられる。内蓋70は、平面視で円形であり、収納部3の開口と同じ、または収納部3の開口よりも大きい径を有する。また、内蓋70には、第1パッキン71aおよび第2パッキン71bが設けられる。第1パッキン71aおよび第2パッキン71bは、例えば平面視で円環形状を有する。第1パッキン71aは、第2パッキン71bよりも小さい径を有し、第1パッキン71aと第2パッキン71bとは、内蓋70の中心に対して同心円状となるように配置される。また、第1パッキン71aの径は、小容量内鍋8aの開口の径と同じであり、第2パッキン71bの径は、大容量内鍋8bの開口の径と同じである。さらに、内蓋70の第1パッキン71aの内周側には、炊飯時の蒸気を排出する蒸気口72が設けられる。図1に示すように、蒸気口72は、蓋7の上面まで延びている。
図5は、実施の形態1において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の炊飯器1の縦断面模式図であり、図6は、実施の形態1において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の炊飯器1の縦断面模式図である。図5に示すように、小容量内鍋8aが収納部3に収納され、蓋7が閉じられた状態では、内蓋70の第1パッキン71aと、小容量内鍋8aの開口縁に設けられたフランジ部分が密着する。また、図6に示すように、大容量内鍋8bが収納部3に収納され、蓋7が閉じられた状態では、内蓋70の第2パッキン71bと、大容量内鍋8bの開口縁に設けられたフランジ部分が密着する。これにより、小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bの何れを用いた場合にも、蒸気を第1パッキン71aの内周側にある蒸気口72に誘導することができ、蒸気口72以外の部分から蒸気が漏れることを抑制することができる。また、内蓋70に第1パッキン71aおよび第2パッキン71bを設けることで、小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bの何れを用いた場合にも、内蓋70を共用することができる。これにより、内蓋70を内鍋のサイズに合わせて使い分ける必要がなく、内蓋70の誤装着を防止することができる。なお、別の実施の形態においては、小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bのそれぞれに対応した径の異なる内蓋70を用いてもよい。
図5および図6に示すように、小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bは、上部が開口した有底筒形状に構成されており、筐体2の収納部3に着脱自在に収納される。小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bは、被加熱物であり、熱伝導率が高いアルミ等からなる母材で構成されている。小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bの外面にはステンレスなどの強磁性材料が接合等によって設けられている。大容量内鍋8bは、小容量内鍋8aよりも鍋底径が大きい。また、小容量内鍋8aと大容量内鍋8bとは、同じ高さを有する。一例として、小容量内鍋8aは、3合までの炊飯に用いられ、大容量内鍋8bは、3合から5.5合までの炊飯に用いられる。
(炊飯器1の動作)
次に、本実施の形態における炊飯器1の動作について説明する。図7は、実施の形態1における炊飯器1の動作を示すフローチャートである。炊飯器1の動作の前に、まず、使用者により、炊飯量に応じて小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bの何れかが選択され、米と水が投入される。続いて、米と水が入った小容量内鍋8aまたは大容量内鍋8bが炊飯器1の収納部3に収納され、蓋7が閉じられる。
次に使用者により、操作装置61が操作され、炊飯開始の指示が入力される。これにより、炊飯器1の動作が開始される。そして、炊飯開始の指示が入力されると、制御装置63の鍋判別部631により、収納部3に収納された内鍋の有無および内鍋の種類が判別される(S1)。ここでは、収納部3に小容量内鍋8aが収納されたのか、大容量内鍋8bが収納されたのか、または内鍋が収納されていないかが判別される。
そして、収納部3に小容量内鍋8aが収納されたと判別されると(S1:小容量内鍋)、制御装置63の通電制御部632により、第1加熱コイル4aのみが通電され、炊飯工程が実施される(S2)。ここで、収納部3に小容量内鍋8aが収納されている場合は、加熱に寄与しない第2加熱コイル4bを通電する必要はない。収納部3に小容量内鍋8aが収納されている状態で、第2加熱コイル4bを通電した場合、加熱に寄与しない磁束が漏れ磁束となり、加熱効率の低下を招くとともに、電磁妨害波となって周囲に悪影響を与えるおそれがある。そのため、収納部3に小容量内鍋8aが収納されている場合は、第1インバータ回路5aのみを駆動し、第1加熱コイル4aに高周波電流が供給される。第1加熱コイル4aに高周波電流が流れると、第1加熱コイル4aからは交番磁界が発生し、この交番磁界によって被加熱物である小容量内鍋8aに磁束が与えられる。これにより、小容量内鍋8aに渦電流が発生し、この渦電流と小容量内鍋8aの電気抵抗とによってジュール熱が発生し、小容量内鍋8aが発熱する。
また、収納部3に大容量内鍋8bが収納されたと判別されると(S1:大容量内鍋)、制御装置63の通電制御部632により、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bが通電され、炊飯工程が実施される(S3)。ここでは、通電制御部632により、第1インバータ回路5aと第2インバータ回路5bとが駆動され、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとに高周波電流が供給される。第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bに高周波電流が流れると、交番磁界が発生し、この交番磁界によって被加熱物である大容量内鍋8bに磁束が与えられ、大容量内鍋8bが発熱する。
さらに、収納部3に内鍋が収納されていないと判別されると(S1:内鍋なし)、制御装置63の表示制御部633によって、表示装置62に内鍋が収納されていない旨の警告表示がなされる(S4)。この場合は、高周波電流供給部5は駆動されない。なお、炊飯器1にスピーカを設け、警告表示に替えて、または加えて、音声による警告を行ってもよい。
ステップS2およびステップS3では、炊飯工程として、吸水工程と、昇温工程と、沸騰維持工程と、蒸らし工程とが実行される。通電制御部632は、各工程において高周波電流供給部5を制御する。そして、ステップS2およびステップS3の炊飯工程が終了すると、炊飯器1の動作が終了する。
次に、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合と、大容量内鍋8bが収納された場合とにおける、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bの通電制御について、より詳細に説明する。図8は、実施の形態1において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bの通電状態を示す図である。なお、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bには、高周波の交流電流が流れるが、図8においては、簡略化のため、加熱コイルに高周波電流が流れている状態をHIGH、高周波電流が流れていない状態をLOWとして示している。
図8に示すように、まず、炊飯動作がt0において開始されると、鍋判別のための通電が行われる。具体的には、t1-t2期間で、第1インバータ回路5aが駆動され、第1加熱コイル4aに高周波電流が供給され、第1加熱コイル4a近傍の内鍋の有無が判断される。次にt2-t3期間で第2インバータ回路5bが駆動され、第2加熱コイル4bに高周波電流が供給され、第2加熱コイル4b近傍の内鍋の有無が判断される。
そして、収納部3に小容量内鍋8aが収納されている場合は、t4時点から、第1インバータ回路5aが駆動され、第1加熱コイル4aのみに高周波電流が供給される。また、図8に示すように、本実施の形態では、第1加熱コイル4aが、休止期間t5-t6を挟んで、間欠的に通電される。これは、例えば温度センサなどの情報を受けて、電力を調整するものであり、休止期間は適宜変動してもよい。
図9は、実施の形態1において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bの通電状態を示す図である。なお、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bには、高周波の交流電流が流れるが、図9においては、簡略化のため、加熱コイルに高周波電流が流れている状態をHIGH、高周波電流が流れていない状態をLOWとして示している。
図9に示すように、まず、炊飯動作がt0において開始されると、図8と同様に鍋判別のために、t1-t2期間およびt2-t3期間において、第1インバータ回路5aおよび第2インバータ回路5bが短時間駆動される。そして、収納部3に大容量内鍋8bが収納されている場合は、時刻t4-t5の期間では第1加熱コイル4aに高周波電流が供給され、時刻t5-t6の期間では、第2加熱コイル4bに高周波電流が供給される。以後、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとが交互に通電される。
なお、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとには同時に高周波電流を供給しても良いが、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとに流れる高周波電流の周波数に差異があると、その周波数差に応じた干渉音が発生し、騒音の原因となる。そこで、本実施の形態では、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとを交互に通電し、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bに同時とに通電した場合に対して、平均電力が同等となるように制御する。
また、図9においては、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとの通電比率を約50%として交互に通電しているが、これに限定するものではない。例えば、温度センサ等の情報により、通電比率を適宜変更してもよい。また、何れの加熱コイルにも通電しない休止期間を設けてもよい。
また、本実施の形態では、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合は、第1加熱コイル4aのみに通電することとしているが、これに限定されるものではなく、第2加熱コイル4bへの通電を行ってもよい。例えば、第1加熱コイル4aの通電休止期間に第2加熱コイル4bに短時間通電し、小容量内鍋8aの位置ずれなどを検知してもよい。この場合も、収納部3に小容量内鍋8aが収納される場合の、一周期における第1加熱コイル4aの通電比率は、大容量内鍋8bが収納される場合の、一周期における第1加熱コイル4aの通電比率より大きいものとする。一周期とは、図8および図9におけるt4-t6期間である。また、第1加熱コイル4aの通電比率は、一周期における第1加熱コイル4aの通電時間と第2加熱コイル4bの通電時間とを加算した総通電時間に対する一周期における第1加熱コイル4aの通電時間の比率をいう。一周期において第1加熱コイル4aのみを通電した場合は、通電比率は100%となる。
次に、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bへの投入電力について説明する。図10は、実施の形態1において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の投入電力パターンの一例を示す図であり、図11は、実施の形態1において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の電力投入パターンの一例を示す図である。なお、図10および図11では、炊飯器1への最大投入電力を例えば1.2kWとし、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bの各々に1.2kWの加熱が可能とした場合の例を示すものである。また、図10では、第1加熱コイル4aが連続通電される場合を例に示す。
まず、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合は、図10に示すように第1加熱コイル4aにのみ通電され、通電比率100%で駆動される。これにより、第1加熱コイル4aから1.2kWの電力が投入され、小容量内鍋8aが加熱される。また、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合は、図11に示すように、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとが、通電比率をそれぞれ50%として、時分割で交互に駆動される。この場合、大容量内鍋8bは平均1.2kWの電力で加熱される。このように、本実施の形態では、収納される内鍋に合わせて、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bを個別に電力制御できるため、小容量内鍋8aを用いる場合も、大容量内鍋8bを用いる場合と同じ電力を投入することができる。これにより、小容量内鍋8aを用いて、小容量の炊飯を行った場合も、高火力で炊飯されるため、美味しく炊き上げることができる。なお、小容量内鍋8aを用いる場合と、大容量内鍋8bを用いる場合とで、投入される電力は全く同じでなくてもよい。また、小容量内鍋8aが収納され、第1加熱コイル4aの通電に休止期間を設ける場合には、小容量内鍋8aに供給される電力は休止期間の長さに応じた電力(1.2kW以下)となる。なお、この場合も、第1加熱コイル4aおよび第2加熱コイル4bの通電に、小容量内鍋8aの場合と同じ休止期間を設けることで、大容量内鍋8bに供給される電力と小容量内鍋8aに供給される電力とが同じとなる。
以上のように、本実施の形態では、1合等の小容量の炊飯を実施する場合は、大容量内鍋8bよりも鍋底径の小さい小容量内鍋8aを用いることで、鍋底から米および水面までの厚さを十分確保できる。これにより、炊飯時の内鍋内に対流が発生し、米をふっくらと炊き上げることができる。また、炊飯量に応じた鍋を選択できることで、水位のずれによる水量誤差の割合を小さくでき、炊飯の失敗を抑制することができる。
また、小容量内鍋8aが収納部3に収納される場合は、第2加熱コイル4bの通電を制限することで、小容量内鍋8aの加熱に寄与しない加熱コイルからの漏れ磁束を抑制することができる。これにより、効率の良い加熱が可能となるとともに、第2加熱コイル4bからの電磁妨害による周囲への悪影響を抑制することができる。なお、第2加熱コイル4bの通電を制限するとは、第2加熱コイル4bに通電しないこと、および一周期における第1加熱コイル4aの通電比率を、大容量内鍋8bを収納した場合よりも大きくすること、を含む。さらに、大容量内鍋8bが収納部3に収納される場合は、第1加熱コイル4aと第2加熱コイル4bとに通電することにより、大容量内鍋8bの鍋底を広く均一に加熱することができる。
なお、高周波電流供給部5の第1スイッチング素子53および第2スイッチング素子56として、シリコン半導体、もしくはGaN(ガリウムナイトライド)またはSic(シリコンカーバイド)などのワイドバンドギャップ半導体を用いてもよい。ここで、収納部3に小容量内鍋8aを収納した場合、第1インバータ回路5aのみが動作するため、第1スイッチング素子53の熱的負荷が大きくなる。これにより第1スイッチング素子53を冷却するヒートシンクまたは冷却ファンが大型化するおそれがある。従って、少なくとも第1スイッチング素子53にワイドバンドギャップ半導体を用いることで、高速スイッチングが可能となり、例えば、従来のシリコン半導体を用いた場合と比較してスイッチング損失が大幅に低減する。その結果、ヒートシンクまたは冷却ファンを小型化することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2の炊飯器1Aは、小容量内鍋8aの位置決め手段9を備える点において、実施の形態1と相違する。以下では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一または相当する構成については、同じ符号を付して説明を簡略化または省略する。
図12は、実施の形態2の炊飯器1の位置決め手段9の概略構成図である。図12は、炊飯器1Aの収納部3に、小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bの何れも収納されておらず、蓋7が開いた状態において、炊飯器1を上から見た図である。また、図13は、実施の形態2において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の炊飯器1Aの縦断面模式図であり、図14は、実施の形態2において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の炊飯器1Aの縦断面模式図である。
図12に示すように、本実施の形態では、収納部3の内側の側面から中央に突出する複数の位置決め手段9が設けられる。図12の例では、4つの位置決め手段9が等間隔で配置されるが、位置決め手段9の数はこれに限定されるものではなく、2つ以上であればよい。
位置決め手段9は、フラップ板91と、フラップ板91を回転可能に支持する支持部92とからなる。フラップ板91は、耐熱性を有する樹脂または金属で構成される。フラップ板91は、円弧形状の端部91aを有する。4つのフラップ板91の端部91aによって、小容量内鍋8aの外径よりも若干大きい開口を形成する構成となっている。支持部92は、収納部3の側面内に配置され、回転軸およびバネ等を有する。支持部92は、収納部3に小容量内鍋8aおよび大容量内鍋8bの何れも収納されていない状態では、フラップ板91をバネにより押し上げ、水平となるよう支持する。
小容量内鍋8aが収納部3に収納される場合、収納部3の開口中央であって、フラップ板91の端部91aで形成される開口内に、小容量内鍋8aが装着される。これにより、第1加熱コイル4aの上に小容量内鍋8aの底面を配置することができる。また、図13に示すように、フラップ板91は小容量内鍋8aが装着されても水平を保つように支持される。そのため、炊飯器1Aが傾いた場合でも、フラップ板91により小容量内鍋8aが支えられ、小容量内鍋8aの位置ずれを抑制することができる。
また、大容量内鍋8bが収納部3に収納される場合は、図14に示すように、大容量内鍋8bがフラップ板91を押し下げて収納部3に装着される。このようにフラップ板91が押し下げられることで、鍋径が大きい大容量内鍋8bも、収納部3に収納することができる。収納部3の開口は大容量内鍋8bのサイズに合わせて設計されるため、大容量内鍋8bの位置ずれは発生しない。
以上のように、本実施の形態では、炊飯器1Aに位置決め手段9を設けることで、小容量内鍋8aの位置ずれを抑制することができる。これにより、実施の形態1の効果に加え、小容量内鍋8aの位置ずれによる加熱効率の低下および漏れ磁束の増加を抑制することができる。
なお、小容量内鍋9aの位置決め手段9は、図12~図14に記載されるものに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。以下、位置決め手段9の変形例について説明する。
(変形例1)
図15は、実施の形態2の変形例1における位置決め手段9Aの外観斜視図である。また、図16は、実施の形態2の変形例1において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の炊飯器1Bの縦断面模式図である。図15に示すように、本変形例の位置決め手段9Aは、中央に貫通孔93を有する円筒部材であり、樹脂などにより構成される。位置決め手段9Aは、収納部3の開口よりも若干小さい外径を有する。また、位置決め手段9Aの貫通孔93は、小容量内鍋8aの外径よりも若干大きい径を有する。
図16に示すように、収納部3に小容量内鍋8aが収納される場合、まず、収納部3に位置決め手段9Aが収納される。そして、次に位置決め手段9Aの貫通孔93に小容量内鍋8aが収納される。これにより、第1加熱コイル4aの上に小容量内鍋8aの底面を配置することができる。また、収納部3と小容量内鍋8aの側面との間が位置決め手段9Aにより埋まるため、小容量内鍋8aの位置ずれを防止することができる。
なお、位置決め手段9Aの少なくとも一部を、断熱材を用いて構成してもよい。これにより、小容量内鍋8aと収納部3との間が断熱され、小容量内鍋8aに蓄熱された熱が外部に放熱されることを抑制できる。その結果、少ない投入電力で効率よく加熱を行うことができる。また、炊き上がったご飯の保温時にも熱が逃げにくくなるため、保温時の消費電力を削減することができる。断熱材としては、例えば高温に耐えることができるメラミンフォーム等を用いることができる。
(変形例2)
図17は、実施の形態2の変形例2において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の炊飯器1Cの縦断面模式図であり、図18は、実施の形態2の変形例2において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の炊飯器1Cの縦断面模式図である。図17に示すように、本変形例の位置決め手段9Bは、収納部3の底面に形成される突起である。位置決め手段9Bは、平面視で円環形状を有し、小容量内鍋8aの外径と同じ内径を有する。位置決め手段9Bの高さは、例えば1mm~5mmである。
収納部3に小容量内鍋8aが収納される場合、収納部3の底面に形成された位置決め手段9Bの内周側に小容量内鍋8aが配置される。これにより、第1加熱コイル4aの上に小容量内鍋8aの底面を配置することができる。また、位置決め手段9Bにより、小容量内鍋8aの動きが規制されるため、小容量内鍋8aの位置ずれを防止することができる。
また、図18に示すように、本変形例の場合は、大容量内鍋8bの底面に、位置決め手段9Bに対応する凹部81が設けられる。凹部81は、大容量内鍋8bの外面の底面から大容量内鍋8bの開口に向かって凹となるよう形成される。これにより、大容量内鍋8bの内面においては、大容量内鍋8bの鍋底から大容量内鍋8bの開口に向かって突起が形成される。そして、大容量内鍋8bが収納部3に収納される場合は、大容量内鍋8bの凹部81に位置決め手段9Cが嵌合される。このように大容量内鍋8bの鍋底に突起を設けることで、突起に沿って気泡が上昇し、内鍋内に対流を発生させることができる。
(変形例3)
図19は、実施の形態2の変形例3において、収納部3に小容量内鍋8aが収納された場合の炊飯器1Dの縦断面模式図であり、図20は、実施の形態2の変形例3において、収納部3に大容量内鍋8bが収納された場合の炊飯器1Dの縦断面模式図である。図19に示すように、本変形例の位置決め手段9Cは、収納部3の底面に形成される凹部である。位置決め手段9Cは、平面視で円形であり、小容量内鍋8aの外径と同じ径を有する位置決め手段9Cは、収納部3の底面から筐体2の底面側に向かって凹となるよう形成される。位置決め手段9Cの深さは、例えば1mm~5mmである。
収納部3に小容量内鍋8aが収納される場合、収納部3の底面に形成された位置決め手段9Cに小容量内鍋8aの底面が嵌合される。これにより、第1加熱コイル4aの上に小容量内鍋8aの底面を配置することができる。また、小容量内鍋8aの底面が位置決め手段9Cに嵌め込まれるため、小容量内鍋8aの動きが規制され、小容量内鍋8aの位置ずれを防止することができる。なお、図20に示すように、大容量内鍋8bの収納は、実施の形態1と同じである。
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、上記実施の形態では、炊飯器1が炊飯を行う場合を例に説明したが、炊飯器1は、炊飯以外の加熱調理を行うものであってもよい。
また、上記実施の形態では、炊飯器1は、2つの加熱コイルを備える構成としたが、3つ以上の加熱コイルを備えてもよい。具体的には、第1加熱コイル4aまたは第2加熱コイル4bを2つの加熱コイルで構成し、第1インバータ回路5aまたは第2インバータ回路5bから高周波電流を供給してもよい。この場合は、一つのインバータ回路によって、2つの加熱コイルが同時に通電される。
または、第1加熱コイル4aを同心円状に配置される2つの加熱コイルで構成し、さらに第1インバータ回路5aを2つ備えて、当該2つの加熱コイルを個別に通電制御してもよい。これにより、小容量内鍋8aを加熱する際に、2つの加熱コイルを交互に通電させ、対流を発生させることができる。また、このとき、大容量内鍋8bが収納部3に収納された場合は、第1加熱コイル4aを構成する2つの加熱コイルを1つの加熱コイルとして同時に通電してもよいし、交互に通電してもよい。
また、上記実施の形態では、2つの容量の異なる内鍋を収納する構成を例に説明したが、3つ以上の容量の異なる内鍋を収納する構成としてもよい。この場合は、各内鍋に対応して、3つ以上の加熱コイルと、3つ以上のインバータ回路を設ければよい。
さらに、上記実施の形態では、小容量内鍋8aと大容量内鍋8bの鍋底径を異ならせ、高さを同じとしたが、小容量内鍋8aと大容量内鍋8bの高さを変えてもよい。この場合、第1パッキン71aまたは第2パッキン71bの厚さを変えるなどして、蒸気漏れを抑制するとよい。
1、1A、1B、1C、1D 炊飯器、2 筐体、3 収納部、4a 第1加熱コイル、4b 第2加熱コイル、5 高周波電流供給部、5a 第1インバータ回路、5b 第2インバータ回路、6 制御部、7 蓋、8a 小容量内鍋、8b 大容量内鍋、9、9A、9B、9C 位置決め手段、51 整流回路、52 フィルタ回路、53 第1スイッチング素子、54 第1環流ダイオード、55 第1共振コンデンサ、56 第2スイッチング素子、57 第2環流ダイオード、58 第2共振コンデンサ、61 操作装置、62 表示装置、63 制御装置、70 内蓋、71a 第1パッキン、71b 第2パッキン、72 蒸気口、73 開閉ボタン、81 凹部、91 フラップ板、91a 端部、92 支持部、93 貫通孔、631 鍋判別部、632 通電制御部、633 表示制御部。

Claims (9)

  1. 筐体と、
    蓋と、
    前記筐体内に形成され、小容量内鍋、または該小容量内鍋よりも鍋底径が大きい大容量内鍋の何れか一方が着脱自在に収納される収納部と、
    前記小容量内鍋を位置決めする位置決め手段と、
    前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合に、前記小容量内鍋の底面に対向する位置に配置され、前記小容量内鍋を誘導加熱する第1加熱コイルと、
    前記第1加熱コイルよりも大きい径を有し、前記収納部に前記大容量内鍋が収納される場合に、前記大容量内鍋の底面に対向する位置に配置され、前記大容量内鍋を誘導加熱する第2加熱コイルと、
    前記第1加熱コイルおよび前記第2加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電流供給部と、
    前記高周波電流供給部を制御する制御部と、を備え、
    前記位置決め手段は、少なくとも一部が断熱材で構成され、中央に前記小容量内鍋が収納される貫通孔を有し、前記収納部に収納される円筒部材からなり、
    前記制御部は、
    前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合、前記第1加熱コイルを間欠的に通電し、
    前記収納部に前記大容量内鍋が収納される場合、前記第1加熱コイルと前記第2加熱コイルとを交互に通電するものであり、
    前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合の、一周期における前記第1加熱コイルの通電比率は、前記収納部に前記大容量内鍋が収納される場合の、一周期における前記第1加熱コイルの通電比率より大きいことを特徴とする炊飯器。
  2. 前記制御部は、前記収納部に収納された内鍋が前記大容量内鍋か前記小容量内鍋かを判別する鍋判別部を有することを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合に前記第1加熱コイルから前記小容量内鍋に供給される電力は、前記収納部に前記大容量内鍋が収納される場合に前記第1加熱コイルと前記第2加熱コイルとから前記大容量内鍋に供給される電力の平均と同じであることを特徴とする請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 前記小容量内鍋および前記大容量内鍋は、同じ高さを有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の炊飯器。
  5. 前記高周波電流供給部は、
    前記第1加熱コイルに高周波電流を供給する第1インバータ回路と、
    前記第2加熱コイルに高周波電流を供給する第2インバータ回路と、備え、
    前記制御部は、前記第1インバータ回路と、前記第2インバータ回路とを個別に駆動することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の炊飯器。
  6. 少なくとも前記第1インバータ回路を構成するスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体で構成されることを特徴とする請求項5に記載の炊飯器。
  7. 前記制御部は、前記収納部に収納された内鍋が、前記小容量内鍋であるか、または前記大容量内鍋であるかを表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の炊飯器。
  8. 前記第1加熱コイルは、個別に通電される2つの加熱コイルからなり、
    前記制御部は、
    前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合、前記2つの加熱コイルを交互に通電することを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載の炊飯器。
  9. 前記蓋は、着脱自在に配置される内蓋を有し、
    前記内蓋は、
    前記収納部に前記小容量内鍋が収納される場合に、前記小容量内鍋のフランジ部と密着する第1パッキンと、
    前記収納部に前記大容量内鍋が収納される場合に、前記大容量内鍋のフランジ部と密着する第2パッキンと、
    前記第1パッキンの内周側に設けられた蒸気口と、を有することを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の炊飯器。
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