JP7374508B2 - 無延伸petフィルムを用いた袋容器 - Google Patents

無延伸petフィルムを用いた袋容器 Download PDF

Info

Publication number
JP7374508B2
JP7374508B2 JP2021163152A JP2021163152A JP7374508B2 JP 7374508 B2 JP7374508 B2 JP 7374508B2 JP 2021163152 A JP2021163152 A JP 2021163152A JP 2021163152 A JP2021163152 A JP 2021163152A JP 7374508 B2 JP7374508 B2 JP 7374508B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag container
pet film
sheet
bag
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021163152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022002983A (ja
JP2022002983A5 (ja
Inventor
吉崇 金根
浩輔 智山
Original Assignee
進栄化成株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 進栄化成株式会社 filed Critical 進栄化成株式会社
Publication of JP2022002983A publication Critical patent/JP2022002983A/ja
Publication of JP2022002983A5 publication Critical patent/JP2022002983A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7374508B2 publication Critical patent/JP7374508B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)

Description

本発明は、少なくとも無延伸PETフィルム層を有するシートを用いた軟包装容器、すなわち袋容器に関し、詳細には、袋容器の製作すなわち製袋にあたり、無延伸PETフィルムに熱溶着加工、折目加工等を適用した袋容器に関する。
従来よく知られるように、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリ塩化ビニール(PVC)等の合成樹脂フィルムを用いた袋容器がある。このような袋容器は、柔軟性や透明性のような各フィルムの特性を利用して、種々の用途に用いられている。
例えば、PEフィルムから製作されたPE袋、またはPPフィルムから製作されたPP袋は、一般に、ポリ袋と称され、安価で柔軟性に富んだ袋である(例えば、特許文献1を参照)。このようなPE袋またはPP袋は、例えば、食品用包装袋、ゴミ袋等に用いられる。またPVCフィルムから製作されるPVC袋は軟質と硬質の二種類があり、軟質PVC袋はストレッチフィルムとして食品トレーのラッピングに使用されたり、硬質PVC袋は雑貨や衣類などの包装に使用されている。これら合成樹脂フィルムを用いた袋容器では、使用目的に応じて透明性や柔軟性を考慮して材料が選択される。
ところで、フィルムの柔軟性は、主にフィルムの膜厚に依存し、材料が同じであれば、当然に薄いフィルムほど柔軟になる。換言すると、フィルムを厚くすることで剛性の高い袋容器を形成することができる。しかし、フィルムを厚くすると、従来の製袋工程の適用が困難になり、また、材料の使用量が増して製袋の費用も高価になってしまう。したがって、PPフィルム、PEフィルム等の軟質プラスチックに分類されるフィルムから製作された袋容器は、柔軟性に富むが、一定以上の剛性を必要とする袋容器の製作には不向きであった。
一方で、PPフィルム、PEフィルム等の軟質プラスチックフィルムよりも剛性が高く透明なフィルムとしてPETフィルムがあり、これを袋容器として利用しているものもあった。そのようなPETフィルムには、フィルムの膜厚制御、特に薄膜化の容易性から延伸PETが利用されている。
しかし、延伸PETは、その特性上、低温熱溶着性が悪く、袋容器を形成するため熱溶着加工が困難で、さらに、結晶が配向しているため折目加工が困難であった。したがって、延伸PETフィルム単体で袋容器は製作できず、加工性に優れた他の合成樹脂フィルムを積層した多層シートを作成し、シートとして熱溶着加工や折目加工を可能とすることにより袋容器を製作している(例えば、特許文献2および特許文献3を参照)。すなわち、延伸PETフィルムは、単体では熱溶着加工や折目加工ができないため、袋容器を製作するには不向きであった。
ところで、PETフィルムは、延伸PETフィルムのほかに、無延伸PETフィルムがある。無延伸PETフィルムは、延伸PETフィルムとは異なり、広い温度帯で熱溶着加工が可能であり、さらに、結晶が配向していないため折目加工が可能である。しかし、従来の無延伸PETフィルムは、膜厚の制御、特に薄膜化が困難であり、膜厚を一定以下に薄くできないため、無延伸PETで容器を製作しても柔軟性が不足し、箱容器のような硬包装容器となってしまっていた。すなわち、無延伸PETフィルムにより袋容器を製作することは考えられもしなかった。
特開2014-118177号公報 特開2001-55243号公報 特開2015-134491号公報
以上のように、従来の合成樹脂フィルムには、一定以上の剛性を容易に達成できないものがあり、または熱溶着および折目等の加工が困難なものがあり、さらに、所望の膜厚に形成できないものがあった。したがって、所望の膜厚で最適な剛性(柔軟性)を備える透明性の高い袋容器は製作できなかった。
本発明は、上記のような合成樹脂フィルムを用いた製袋の問題点を解決すべくなされたもので、熱溶着加工、折目加工等の製袋加工を容易に行い、所望の膜厚で最適な剛性(柔軟性)を備える透明性の高い袋容器、すなわち、従来の袋容器に比較して高級感を与える袋容器を提供することを目的とする。
本発明に係る袋容器は、少なくとも1枚のシートから形成される。前記シートは、少なくとも基材層および接着層のいずれか一方として無延伸PETフィルム層を含み、前記無延伸PETフィルム層同士が接合された接合部を有する。また、前記袋容器は、無延伸PETフィルム層を含む、少なくとも1枚のシートから形成される袋容器であって、前記袋容器は、対向する一対の正面部と、各正面部の下端から連続し、前記対向する正面部の下端を繋ぐ底面部とを備え、前記正面部は、その両側端に接合部を備え、前記接合部は、前記無延伸PETフィルム層の露出面同士が熱溶着加工により接合されたものであり、前記底面部には、前記底面部を折り曲げることにより、V字状に袋容器の内側に折り込み可能に形成されたガゼット部が設けられ、前記シートは、前記無延伸PETフィルム層及び延伸PETフィルム層から成る2層構造を有し、かつ、折目加工が可能であってもよい。さらに、前記袋容器は、透明性、靭性若しくは自立性又はこれらの複数を有してもよい。
本発明にかかる袋容器では、無延伸PETフィルム層を含む少なくとも1枚のシートが折り畳まれたり、接合されたりして袋容器が形成されている。この袋容器では、無延伸PETフィルムが適度な剛性(柔軟性)および高い透明性を有するため、他の合成樹脂材料のフィルムでは達成できなかった袋容器の機能、すなわち、高靭性、自立、折畳、広告利用等の特徴的な機能を達成できる。
前記袋容器は、前記無延伸PETフィルムが少なくとも一方の面を露出し、前記接合部が、前記無延伸PETフィルムの露出面同士を熱溶着加工により接合されていてもよい。この袋容器によれば、熱プレス方式、熱インパルス方式、超音波加熱方式等の熱溶着加工によりシートが接合されて製袋される。延伸PETフィルムでは熱溶着が困難であったが、無延伸PETフィルムに対しては低温で熱溶着が可能であり、製袋が容易になる。さらに、無延伸PETフィルム層の露出面同士が溶着されることで、接合部が強固に接合される。
この袋容器は、対向する一対の正面部と、各正面部の下端から連続し、前記対向する正面部の下端を繋ぐ底面部を備え、前記底面部は前記接合部を備える。この袋容器によれば、少なくとも底面部がガゼット部として機能し、袋容器の収容空間が大幅に増大する。また、底面部が靭性の高い無延伸PETフィルム層を含むため、収容物の荷重を最も受ける袋容器の底部の変形や破壊が防止される。
この袋容器は、各正面部の側端から連続し、前記対向する正面部の側端を繋ぐ側面部を備え、前記側面部は、内側に折り込み可能な折目を有する。この袋容器によれば、側面部がガゼット部として機能し、袋容器の収容空間が大幅に増加する。一方で袋容器の不使用時には、折目に沿って側面部を内側に折り込むことにより、袋容器を折り畳むことができる。
従来の延伸PETフィルムを用いた袋容器では、折目を設けるために、延伸PETフィルムと折目加工が可能な他のフィルムとを多層化する必要があったが、この袋容器は、単層であっても、または折目加工可能な他のフィルムと多層化しなくとも、折目を形成することが可能であり、側面部を内側にV字状に折り込み可能となるような所望の方向に延びる折目を形成できる。
前記袋容器は、一枚のシートから形成され、前記底面部の前記接合部は、折り畳まれた前記シートのシート面が重ねられて接合されていてもよい。この袋容器によれば、底面において無延伸PETフィルム同士が熱溶着加工により接合されている。延伸PETフィルムを用いた袋容器は、熱溶着加工のために延伸PETフィルムに他のフィルムを積層させる必要があったが、この袋容器は、無延伸PETフィルム同士の熱溶着が可能であるため、底面部において容易に熱溶着できる。これにより、無延伸PETフィルムを用いた底ガゼット袋の製作が可能になる。また、底面部が靭性の高い無延伸PETフィルム層を含むため、収容物の荷重を最も受ける袋容器の底部の変形や破壊が防止される。
一方の前記正面部は、上端から下端に渡る前記接合部を有していてもよい。この袋容器は、正面部の上端から下端に渡る接合部を有する、いわゆる合掌袋である。無延伸PETフィルム層を備えるシートは、延伸PETフィルム層を備えるシートに比較して、熱溶着加工および折目加工が容易であるため、この袋体によれば、合掌袋を容易に製作できる。
前記接合部は、超音波加熱方式により熱溶着加工されていてもよい。また、前記底面部の前記接合部は超音波加熱方式により熱溶着加工されていてもよい。熱溶着加工の方式としては、熱プレス方式、溶断シール方式、超音波加熱方式等がある。一般に熱プレス方式は、溶着温度の制御が容易で、溶着にかかる費用も安価である。一方、超音波加熱方式は、非加熱物の形状等の理由により熱プレス方式では加熱が困難な部位などをピンポイントで加熱することができる。
この袋容器は、対向する一対の正面部を備え、前記正面部は、両側端に前記接合部を有していてもよい。この袋容器は、いわゆる平袋であり、無延伸PETフィルムの露出した面同士が接合された接合部を袋容器の周囲に有し、容易に製袋できる。
前記無延伸PETフィルム層は30μm~150μmの膜厚を有していてもよい。無延伸PETフィルム層を30μm~150μmの膜厚とすることにより、所望の剛性を有する袋容器を製作できる。例えば、無延伸PETフィルム層を30μm~150μmとすることで、弾性変形可能な程度に所望の靱性を有しながらも一定以上の剛性を有する。これにより、袋容器100は、従来のPP袋やPE袋では達成が困難であった収容物を入れていない状態での自立性を確保できる。
本発明にかかる袋容器は、少なくとも1枚のシートから形成される袋容器であって、前記シートは基材層として無延伸PETフィルム層を含む。
本発明にかかる袋容器では、無延伸PETフィルム層を含む少なくとも1枚のシートが折り畳まれたり、接合されたりして袋容器が形成されている。この袋容器では、無延伸PETフィルムが基材層とされており、適度な剛性(柔軟性)および高い透明性を有するため、他の合成樹脂材料のフィルムでは達成できなかった袋容器の機能、すなわち、高靭性、自立、折畳、広告利用等の特徴的な機能を達成できる。
前記袋容器は、収容物を出し入れする開口を有し、前記開口を封止することで密閉構造が形成されていてもよい。無延伸PETフィルム層は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等に比較して、酸素透過度、水蒸気透過度、保香性において、優れた特性を有する。よって、袋容器が密閉構造に形成されていると、収容物が飲食物等の場合であっても、ポリエチレンフィルム・ポリプロピレンフィルム等に比較して、品質を低下することなく、収容物を長期に保存することができる。
本発明に係る袋容器は、熱溶着加工、折目加工等の製袋加工を容易に行い、所望の膜厚で最適な剛性(柔軟性)を備える透明性の高い袋容器、すなわち、従来の袋容器に比較して高級感を与える袋容器を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る袋容器(角底袋)を示す斜視図である。 図1に示す袋容器を底面側から示す斜視図である。 図1に示す袋容器を展開した展開図である。 図1に示す袋容器の折り畳まれた状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る袋容器(ボックスパウチ(登録商標))を示す斜視図であり、(A)は上部側から、(B)は底部側から袋容器を示す斜視図である。 図5に示す袋容器を展開した展開図である。 図5に示す袋容器のシートの層構成を示す断面図である。 図5に示す袋容器のシートの変形例に係る層構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る袋容器(スタンド袋)を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る袋容器(合掌袋)を示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る袋容器(二方袋)を示す斜視図である。 本発明の第6の実施の形態に係る袋容器(三方袋)を示す斜視図である。 本発明の第7の実施の形態に係る袋容器(サイドシール袋)を示す斜視図である。
本発明の第1の実施の形態にかかる袋容器100について、図1~図4を用いて詳細に説明する。袋容器100は、側部および底部にマチ(ガゼット部)を設けた、いわゆる角底袋である。角底袋は、略直方体の収容空間を形成し、平袋等の他の袋に比較して収容容積が大きいにも拘わらず、収容物を収容しない時、すなわち不使用状態の時に折り畳み可能といった特徴を有する。また、角底袋は、使用状態で安定した自立性を有する。
袋容器100は、図1および図2に示すように、略直方体に形成されており、直方体の正面および背面を形成する一対の正面部120と、直方体の両側部を形成する一対の側面部140と、直方体の底部を形成する底面部160とを備える。これらにより、袋容器100は、図1において上方に開放する開口を形成されている。袋容器100は、前記開口から収容物を出し入れできる。
袋容器100の各面部は、それぞれ、アスペクト比は異なるが、長方形に形成されている。しかし、各面部は、袋容器として機能すれば、台形やその他の形状であってもよい。そのような袋容器は、例えば、正面部および底面部が長方形で側面が台形のもの、底面部が長方形で、正面部および側面が台形のもの等が考えられる。
袋容器100は、図3に示す1枚のシートを折り曲げて形成されている。シートには、一方の正面部120を形成する第1の正面シート部120aと、一方の側面部140を形成する第1の側面シート部140aと、他方の正面部120を形成する第2の正面シート部120bと、他方の側面部140を形成する第2の側面シート部140bと、接合シート部180とが、順に、連続して並ぶように設けられている。第1および第2の正面シート部120a,120b、第1および第2の側面シート部140a,140bならびに接合シート部180は、それぞれ、アスペクト比は異なるが、長方形に形成されている。なお、本明細書において、シートの形状を特定する長方形または四角形の用語には、角の部分を丸く加工した、いわゆる角Rを角に有するものも含む。
シートには、さらに、各正面部120および各側面部140の下方(図3の下側)に連続して、底面部160を形成する第1、第2、第3および第4の底面シート部160a,160b,160c,160dが形成されている。各底面シート部160a~160dは、それぞれ、略台形に形成されている。各底面シート部160a~160dは、後述するように、相互に重ね合わせられて底面部160を形成する。しかし、底面部160を形成できれば、他の形状であってもよい。すなわち、台形のような四角形に限らず、凸状、凹状等の形状でもよい。
各正面シート部120a,120bは、小判型に切り抜かれた穴122a,122bを備える。各穴122a,122bは、シートから袋容器100が形成された状態で、対向する位置に設けられている。これにより、両穴122a,122bに指を通すことにより、両穴122a,122bが手提部122として機能する(図1および図2を参照)。しかし、手提部は他の構成により達成されてもよい。例えば、袋容器に所望の穴を2つ空け、該穴に一本の紐の両端を通し、各端をカシメ等で固定し、該紐で輪っかを形成することで手提部とすることもできる。
各側面シート部140a,140bは、それぞれ、上下方向に延びる第1の折目142と、第1の折目142の下方の途中から分岐するように一の斜下方および他の斜下方に延びる第2の折目144とを有し、第1の折目142と第2の折目144とで逆Y字状の折目が形成されている。各折目には、折目加工の一種であるいわゆる罫線加工がされ、例えば、シートの断面視でV字状の溝が形成される。これにより、折目に沿ってシートを容易に折り曲げることができる。その溝は、点線状に形成されてもよいし、連続する線状に形成されてもよい。しかし、折目142,144は罫線加工されずに、折り曲げられていてもよい。
第1の折目142は、各側面シート部140a,140bの長手方向に上端から下方に向けて、かつ側面シート部140a,140bの短手方向の中央の位置において延び、第2の折目144は、第1の折目142の途中から側面シート部140a,140bの一の下端(左下端)および他の下端(右下端)まで延びている。
第1および第2の折目142,144に沿って側面シート部140a,140bを折り曲げることにより、側面部140はV字状に袋容器の内側に折り込み可能に形成されており、不使用状態のときに袋容器100を折り畳み可能としている(図4を参照)。シートは後述するように無延伸PETフィルムを基材層とする薄膜シートとして形成されており、従来のプラスチックフィルムと同様の方法で折目加工することができる。延伸PETフィルムでは、延伸により結晶が配向し、所望の方向に折目加工ができなかった。しかし、無延伸PETフィルムでは、延伸により結晶が配向することがないため、所望の方向に折目加工ができる。
シートの各面シート部の境界線で、各面シート部が直角に折り曲げられることにより、シートは、図1および図2に示すように、略直方体の袋容器100とされる。各面シート部の境界線は、第1および第2の折目142,144と同様の罫線加工により折目が形成されていてもよい。
袋容器100には、第1~第4の底面シート部160a~160dが相互に重ねられた状態で、底面部160と同一形状の補助シート100Aが入れられる(図1を参照)。第1~第4の底面シート部160a~160dに補助シート100Aが重ね合わせられた状態で、底面部160の複数箇所が超音波方式により熱溶着加工され複数の第1の接合部162が形成される(図2を参照)。
本実施の形態において、底面部160は超音波方式により熱溶着加工されているが、熱プレス方式または熱インパルス方式で溶着されてもよい。しかし、角底袋の製袋において、底面部は袋容器の形状を形成した後に接合されるため、熱プレス方式および熱インパルス方式の熱溶着加工は、袋容器の内部にヒーターを挿入する必要があり、熱溶着加工に不向きである。
また、袋容器100は、第1の正面シート部120aから成る一方の正面部120は第2の接合部182を備える。第2の接合部182は、接合シート部180が第1の正面シート部120aの側端の一部に重ねられ、重ねられた部分を熱プレス方式で熱溶着加工して接合することで形成される。これにより、無延伸PETフィルム層同士が接合される。熱プレス方式は他の熱溶着加工の方式に比較して安価である。よって、加工に困難性がない場合は、プラスチックフィルムの溶着においては熱プレス方式が一般に使用される。第1および第2の接合部162,182は熱溶着加工により接合されているが、接着剤等を用いて接着により接合されていてもよい。しかし、接着による接合は、接着剤を必要とし、製袋費用が高くなる。
袋容器100を形成するシートは、無延伸PETフィルム層のみの単層構造である。すなわち、シートの無延伸PETフィルム層は両面が露出している。これにより、無延伸PETフィルムは単層で基材層および接着層として機能する。ここで、基材層とは1枚のシートの複数の層のうち、もっとも剛性の高い層を意味し、概ね、シートの剛性および靭性を支配する。また、接着層とは、一方の面が、他のシート等の面と接合される層を意味する。したがって、本実施の形態に係る袋容器100は、シートが基材層または接着層として機能する無延伸PETフィルム層を含み、当該無延伸PETフィルム層同士を接合した接合部を有する。
袋容器100は、使用状態、すなわち収容物を収容する時は、図1に示す略直方体の形状で使用される。これに対して、不使用状態、すなわち収容物を収容しない時は、側面部がV字状に内側に折り込まれ、図4に示すシート状に折り畳まれる。
各正面部120は、同一形状の四角形に形成されており、各辺が対応するように対向している。すなわち、正面部120の四角形の下端同士は対応しており、この下端を繋ぐように底面部160が形成されている。また、正面部120の四角形の側端同士は対応しており、これらの2つの側端を繋ぐように各側面部140が形成されている。
本実施の形態において、無延伸PETフィルム層は80μmの膜厚を有する。80μmの膜厚を有する無延伸PETフィルムは、弾性変形可能な程度に所望の靱性を有しながらも一定以上の剛性を有する。これにより、袋容器100は、従来のPP袋やPE袋では達成が困難であった収容物を入れていない状態での自立性を確保している。
しかし、無延伸PETフィルム層は、30μm~150μmの膜厚を有していてもよい。その範囲の厚さであれば、弾性変形可能な程度に靱性が維持されつつ、箱容器とならない程度の柔軟性を有する。さらに、無延伸PETフィルム層は、80μm~120μmの膜厚を有していてもよい。その範囲の厚さであれば、自立性を有する程度に靱性が維持されつつ、収容物に応じて適度に変形する程度の柔軟性を有する。これら膜厚と靭性の関係は無延伸PETフィルム層以外に合成樹脂フィルムが積層される場合は他のフィルム層の厚さにも依存するが、無延伸PET層が基材層を形成するときは、概ね無延伸PET層が靭性を支配する。
本発明の実施の形態にかかる袋容器100は、無延伸PETフィルム層が基材層及び接着層として機能とする1枚のシートから形成されている。無延伸PETフィルムは、高い透明性、光沢、靭性(いわゆる、コシ)を有し、無延伸PETフィルムを基材層とするシートからなる袋容器は、従来の合成樹脂からなるシートに比較して高級感を喚起する。
本実施の形態に係る袋容器100は、所定の大きさの四角形に切断されたシート、いわゆるカットシートが所定の形状に切り抜かれて形成される。しかし、シートは、ロール状に巻かれた長尺のシート、いわゆるロールシートが切り抜かれて形成されてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態に係る袋容器200について、図5~図7を用いて説明する。袋容器200は、角底袋の一形態であるボックスパウチ(登録商標)である。袋容器200は、袋容器100と同様に、側部および底部にマチ(ガゼット部)を設けられている。しかし、袋容器200は、袋容器100とは異なった製造方法により形成される。
ボックスパウチは、例えば、2つのロールシートを切断、折り曲げおよび熱溶着等して形成できる。なお、ボックスパウチは、正面部を他の形状に形成されていてもよく、例えば、キャラクターの形状に正面部を形成し、正面部の周辺を接合することで、そのキャラクターが直立したような印象を喚起する袋容器を形成できる。
袋容器200は、図5および6に示すように、袋容器100と同様に略直方体に形成されており、一対の略四角形の正面部220、一対の略四角形の側面部240、略四角形の底面部260を備える。しかし、袋容器200は、袋容器100が1枚のシートから形成されているのに対して、複数枚のシートから形成されている。また、袋容器200は、正面部220と側面部240を接合する接合部280と、正面部220と底面部260とを接合する接合部282と、側面部240と底面部260とを接合する接合部284とを備える。
接合部280は、正面部220の両側端および側面部240の両側端に形成されている。また、接合部282は、正面部220の下端および底面部260の前後端に設けられたている。さらに、接合部284は、側面部240の下端および底面部260の左右端に設けられている。
袋容器200を構成する各面部のシート200Sは、袋容器100のシートとは異なり、図7に示すように、無延伸PETフィルム層200aに延伸PETフィルム層200bがラミネートされた2層構造とされている。延伸PETフィルム層は、装飾層として機能し、無延伸PETフィルム層は、基材層および接着層として機能する。ここで、装飾層とは、文字、図形、模様等の装飾部が形成され、他の層にラミネートされることで、シートに装飾を施す層を意味する。
延伸PETフィルムは、従来よく知られる一軸延伸または二軸延伸による成形法により製作される。これに対して、無延伸PETフィルムは、従来よく知られるロール装置によるフィルムの成形法により製作される。(例えば、特開平11-235747号公報参照)。すなわち、本明細書において、延伸PETフィルムは意図的に延伸させ結晶配向が揃えられたものをいい、無延伸PETは意図的に延伸されていないものをいう。
延伸PETフィルム層200bは、一部の不透明部分(例えば、図5の「ABC」の部分)202を有し、装飾層となっている。すなわち、シート200Sでは、不透明部分202を有する延伸PETフィルム層200bが透明な無延伸PETフィルム層200aにラミネートされ、該不透明部分が文字、図形、模様等を表示する表示機能を有する。
不透明部分202は所望の文字、図形、模様等を延伸PETフィルムに印刷され、印刷された延伸PETフィルムが無延伸PETフィルムにラミネートされることで、所望の文字、図形、模様等が表示されたシートが製作される。無延伸PETフィルム200aと延伸PETフィルム200bとは、従来よく知られるラミネート装置によりラミネートされる。
袋容器200では、各面部の袋の内側に位置する面において、無延伸PETフィルム層が露出している。したがって、接合部280、282、284は、無延伸PETフィルム層の露出した面同士が直接接合されている。ここで、無延伸PETフィルム層と、延伸PETフィルム層又は他の合成樹脂フィルム層とは、溶融温度の相違や分子間結合の作用のため、熱溶着加工が困難となる場合がある。したがって、無延伸PETフィルム層の露出した面同士が直接接合されていることにより、接合部は強固に接合されている。
袋容器200の各接合部は、各面部の周辺に形成されるため、袋容器200の外側から熱プレス方式により熱溶着加工されている。そのような袋容器の製袋を可能とする装置として、例えば、特開2011-67997に記載された製袋機がある。しかし、各接合部は、他の方式により熱溶着加工されてもよい。
袋容器200は、このように接合されることにより、袋容器200の一対の正面部220が対向し、底面部260が、両正面部220の下端から連続し、両正面部220の下端を繋ぎ、側面部240が、両正面部220の側端から連続し、両正面部220の側端を繋ぐように形成される。
袋容器200の側面部240は、第1の実施の形態にかかる袋容器100の側面部140と同様に、上下方向延びる第1の折目242と、第1の折目242の途中から分岐するように一の斜下方および他の斜下方に延びる第2の折目244とを有し、第1の折目242と第2の折目244とで逆Y字状の折目が形成されている。また、底面部260は、第3の折目246を有する。各折目は、いわゆる罫線加工がされている。しかし、折目242、244および246は罫線加工されずに、折り曲げられていてもよい。
これにより、折目に沿ってシートを容易に折り曲げることができる。側面部240は、第1~第3の折目242、244および246に沿って折り曲げられることにより、側面部240および底面部260がV字状に袋容器の内側に折り込み可能に形成されており、不使用状態のときに袋容器200を折り畳み可能とされている。
シート200Sは、無延伸PETフィルム層に延伸PETフィルム層をラミネートした2層構造とされているが、無延伸PETフィルム層のみから成る単層構造であってもよいし、無延伸PETフィルム層の一方の面が露出していれば、複数層構造の他の層構成であってもよい。
また、袋容器200において、無延伸PETフィルムは、基材層および接着層として機能するが、少なくとも基材層および接着層のいずれか一方として機能すればよい。すなわち、基材層および接着層のいずれか一方を無延伸PETフィルム層から形成し、他の一方を他の合成樹脂フィルム層または延伸PETフィルム層から形成してもよい。
袋容器200は、全て同一の層構成のシートから形成されているが、各シートが異なる層構成であってもよい。例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから正面部220を形成し、無延伸PETフィルム層のみの単層構造のシートから側面部240および底面部260を形成するようにしてもよい。
袋容器200のシート200Sの変形例として、例えば図8に示す、シート200Tがある。シート200Tは、シート200Sが2層構造であるのに対して、3層構造とされている。シート200Tは、基材層として機能するPEフィルム層200cと、接着層として機能する無延伸PETフィルム層200dと、装飾層として機能する延伸PETフィルム層200eとを備える。
このようなシート200Tであっても、無延伸PETフィルム層200dの一方の面が露出しているため、当該面を袋容器200の内側に配置するように製袋すれば、無延伸PETフィルム層同士を接合することができる。
次に袋容器300,400,500,600,700ついて、図9~図13を用いて説明する。これら袋容器は、従来よく知られる製袋方法により製袋することができる。
図9に示す袋容器300は、スタンド袋と称され、一対の略四角形の正面部320と、略円形の底面部360とを備える。袋容器300は、複数枚のシートから形成されている。例えば、スタンド袋は、2つのロール状に巻かれたシートが折り曲げ、切断および熱溶着等されて形成できる。なお、スタンド袋は、正面部を他の形状に形成されていてもよく、例えば、キャラクターの形状に正面部を形成し、正面部の周辺を接合することで、そのキャラクターが直立したような印象を喚起する袋容器を形成できる。
正面部320を形成するシートは、シート200Sと同様に、無延伸PETフィルム層と延伸PETフィルム層から成る2層構造とされている。また、無延伸PETフィルム層は基材層および接着層として機能し、延伸PETフィルム層は装飾層として機能する。これにより、袋容器300の正面部320は、袋容器200と同様に、不透明部分302として「ABC」文字を表示される。
袋容器300を形成する各シートは、無延伸PETフィルム層の少なくとも一方の面が露出していれば、他の層構成であってもよい。したがって、例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから正面部320を形成し、無延伸PETフィルム層のみの単層構造のシートから底面部360を形成するようにしてもよい。また、袋容器300を形成する各シートが2層以上の場合に、無延伸PETフィルム層は、少なくとも基材層または接着層として機能すればよい。
袋容器300は、各面部が熱溶着加工により接合されている。すなわち、正面部320は両側辺が相互に熱溶着加工により接合された接合部380を備え、正面部320と底面部360とは、それぞれの周辺が重ね合わされ、熱溶着加工により接合された接合部382とを備える。接合部380は、無延伸PETフィルム層の露出した面同士が直接接合されている。袋容器300の各接合部は、各面部の周辺に形成されるため、袋容器300の外側から熱プレス方式により熱溶着加工されている。しかし、各接合部は、他の方式により熱溶着加工されてもよい。
袋容器300は、このように接合されることにより、袋容器300の一対の正面部320が対向し、底面部360が、両正面部320の下端から連続し、両正面部320の下端を繋ぐように形成される。
袋容器300の底面360部は、一方向に延びる折目362が形成されている。折目362は、いわゆる罫線加工がされ、例えば、シートの厚さ方向にV字状の溝が形成される。これにより、折目に沿ってシートを容易に折り曲げることができる。折目362に沿って底面部を折り曲げることにより、V字状に袋容器の内側に折り込み可能に形成されており、不使用状態のときに袋容器300を折り畳み可能としている。しかし、折目362は罫線加工されずに、折り曲げられていてもよい。
本実施の形態において、スタンド袋である袋容器300は四角形に形成された正面部320を備えるが、正面部を他の形状に形成されていてもよい。例えば、キャラクターの形状に正面部を形成し、正面部の周辺を接合することで、そのキャラクターが直立したような印象を喚起する袋容器を形成できる。
図10に示す袋容器400は、合掌袋と称され、一対の略四角形の正面部420を備える。袋容器400は、いわゆる平袋であるが、ガゼット部を設けられたガゼット袋として形成されてもよい。袋容器400は1枚のシートから形成されている。すなわち、1枚の四角形のシートが左右両方の略1/4の位置で折り曲げられ、該シートの両端が重ね合わされて接合されている。
袋容器400を形成するシートは、無延伸PETフィルム層のみからなる単層構造とされている。しかし、無延伸PETフィルム層の少なくとも一方の面が露出していれば、他の層構成であってもよい。したがって、例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから袋容器400を形成するようにしてもよい。また、袋容器400を形成する各シートが2層以上の場合に、無延伸PETフィルム層は、少なくとも基材層または接着層として機能すればよい。例えば、袋容器400のシートが、シート200Sと同様に無延伸PETフィルム層を基材層および接着層とし、延伸PETフィルム層を装飾層とする2層構造とされていれば、袋容器200と同様に、不透明部分として文字、図形、模様等を表示することができる。
袋容器400は、一方の正面部420の左右方向の中央に上端から下端に渡る接合部480と底部に左右方向に延びる接合部482とを備える。すなわち、一方の正面部420は前記した1枚の四角形のシートの両端が重ね合わされて熱溶着加工により接合された接合部480を備え、また、両正面部420は、その底辺に、熱溶着加工により接合された接合部482を備える。接合部480、482は、無延伸PETフィルム層の露出した面同士が直接接合されている。袋容器400の各接合部は、袋容器400の外側から熱プレス方式により熱溶着加工されている。しかし、各接合部は、他の方式により熱溶着加工されてもよい。
袋容器400は、前記した1枚の四角形のシートが左右の1/4の2カ所で折り曲げられることで接合部480が正面部420の略中央に設けられるが、折り曲げ位置を変更することにより、接合部480は所望の位置に設けることができる。
本実施の形態において、合掌袋である袋容器400は四角形に形成された正面部420を備えるが、正面部を他の形状に形成されていてもよい。例えば、キャラクターの形状に正面部を形成することで、そのキャラクター形状の袋容器を形成できる。
図11に示す袋容器500は、二方袋と称され、一対の略四角形の正面部520を備える。袋容器500は、1枚のシートから形成されている。すなわち、袋容器500の両正面部520は、一枚の矩形のシートを中央で折り曲げて重ね合わせることで形成されている。袋容器500の折目は、袋容器の底として機能し第1および第2の折目142,144と同様の罫線加工により折目が形成されていてもよい。
正面部520を形成するシートは、無延伸PETフィルム層のみからなる単層構造とされている。しかし、無延伸PETフィルム層の少なくとも一方の面が露出していれば、他の層構成であってもよい。したがって、例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから袋容器500を形成するようにしてもよい。また、袋容器500を形成する各シートが2層以上の場合に、無延伸PETフィルム層は、少なくとも基材層および接着層のいずれか一方として機能すればよい。例えば、袋容器500のシートが、シート200Sと同様に無延伸PETフィルム層を基材層とし、延伸PETフィルム層を装飾層とする2層構造とされていれば、袋容器200と同様に、不透明部分として文字、図形、模様等を表示することができる。
また、袋容器500は、重ね合わされた正面部520の両側が相互に熱溶着加工により接合された接合部580を有する。接合部580は、無延伸PETフィルム層同士の露出した面同士が直接接合されている。袋容器500の各接合部580は、各面部の周辺に形成されるため、袋容器500の外側から熱プレス方式により熱溶着加工されている。しかし、各接合部580は、他の方式により熱溶着加工されてもよい。
本実施の形態において、二方袋である袋容器500は一対の略四角形の正面部520を備えるが、正面部を他の形状に形成されていてもよい。例えば、キャラクターの形状に一対の正面部を形成し、両正面部の共通の一辺を折り返して、正面部の他の周辺を、開口となる一部を除いて接合することで、そのキャラクター形状の袋容器を形成できる。
図12に示す袋容器600は、三方袋と称され、一対の略四角形の正面部620を備える。袋容器600は、同一形状の2枚のシートから形成されている。
袋容器600を形成する各シートは、無延伸PETフィルム層のみからなる単層構造とされている。しかし、無延伸PETフィルム層の少なくとも一方の面が露出していれば、他の層構成であってもよい。したがって、例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから一方の正面部620を形成し、無延伸PETフィルム層のみの単層構造のシートから他方の正面部620を形成するようにしてもよい。
また、袋容器600を形成する各シートが2層以上の場合に、無延伸PETフィルム層は、少なくとも基材層および接着層のいずれか一方として機能すればよい。例えば、袋容器600のシートが、シート200Sと同様に無延伸PETフィルム層を基材層とし、延伸PETフィルム層を装飾層とする2層構造とされていれば、袋容器200と同様に、不透明部分として文字、図形、模様等を表示することができる。
袋容器600は、重ね合わされた正面部620の両側辺および底辺が相互に熱溶着加工により接合された接合部680,682を有する。接合部680、682は、無延伸PETフィルム層の露出した面同士が直接接合されている。袋容器600の各接合部680,682は、正面部620の周辺に形成されるため、袋容器600の外側から熱プレス方式により熱溶着加工されている。しかし、各接合部は、他の方式により熱溶着加工されてもよい。
本実施の形態において、三方袋である袋容器600は一対の略四角形の正面部620を備えるが、正面部を他の形状に形成されていてもよい。例えば、キャラクターの形状に一対の正面部を形成し、両正面部を重ね合わせた状態で正面部の周辺を、開口となる一部を除いて接合することで、そのキャラクター形状の袋容器を形成できる。
図13に示す袋容器700は、サイドシール袋と称され、一対の略四角形の正面部720を備える。袋容器700は、1枚のシートから形成されている。すなわち、袋容器700の両正面部720は、1枚の矩形のシートを中央で折り曲げて重ね合わせることで形成されている。この折目は、罫線加工がされていてもよい。
また、袋容器700は、重ね合わされた正面部720の側辺が相互に熱溶着加工により接合された接合部780を有する。接合部780は、無延伸PETフィルム層同士が直接接合されている。袋容器700の各接合部780は袋容器700の外側から熱溶断方式により熱溶着加工されている。熱溶断方式によれば、熱溶着と同時にシートが切断できるため、所望の接合部を容易に形成できる。
袋容器700を形成するシートは、無延伸PETフィルム層のみからなる単層構造とされている。しかし、無延伸PETフィルム層の少なくとも一方の面が露出していれば、他の層構成であってもよい。したがって、例えば、無延伸PETフィルム層および延伸PETフィルム層の2層構造のシートから袋容器700を形成するようにしてもよい。
また、袋容器700を形成する各シートが2層以上の場合に、無延伸PETフィルム層は、少なくとも基材層または接着層として機能すればよい。例えば、袋容器700のシートが、シート200Sと同様に無延伸PETフィルム層を基材層および接着層とし、延伸PETフィルム層を装飾層とする2層構造とされていれば、袋容器200と同様に、不透明部分として文字、図形、模様等を表示することができる。
本実施の形態において、サイドシールである袋容器700は一対の略四角形の正面部720を備えるが、正面部を他の形状に形成されていてもよい。例えば、キャラクターの形状に一対の正面部を形成し、両正面部を重ね合わせた状態で正面部の周辺を、開口となる一部を除いて接合することで、そのキャラクター形状の袋容器を形成できる。
また、本実施の形態に係る袋容器において、収容物を出し入れする開口は、チャックや、熱溶着により封止可能とされていてもよい。これにより、袋容器は密閉構造に形成される。ここで、本発明の実施の形態に係る袋容器に用いられる無延伸PETフィルム層は、従来のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等に比較して、酸素透過度、水蒸気透過度、保香性において、優れた特性を有する。
したがって、本実施の形態に係る袋容器が密閉構造に形成されていると、収容物が飲食物等の場合であっても、ポリエチレンフィルム・ポリプロピレンフィルム等に比較して、品質を低下することなく、収容物を長期に保存することができる。
本発明の実施の形態に係る袋容器は、製袋機によらず、手作業により作成されてもよい。本発明の実施の形態に係る袋容器は、無延伸PETフィルム層が少なくとも基材層および接着層のいずれか一方に用いられることを一つの特徴とする。これにより、無延伸PETフィルムの物性を利用した袋容器を提供できる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
本発明は、合成樹脂製の袋容器の製袋に利用できる。
100,200,300,400,500,600,700 袋容器
200S シート
200a 無延伸PETフィルム層
200b 延伸PETフィルム層
120,220,320,420,520,620,720 正面部
140,240, 側面部
142,144,242,244,246,342,442,562,762 折目
160,260,360 底面部
162,182,280,282,284,380,382,480,482,580,680,682,780 接合部

Claims (4)

  1. 無延伸PETフィルム層及び延伸PETフィルム層を含む、少なくとも1枚のシートから形成される袋容器であって、
    前記袋容器は、対向する一対の正面部と、
    各正面部の下端から連続し、前記対向する正面部の下端を繋ぐ底面部と
    を備え、
    前記正面部は、略四角形のシートであり、その両側端に接合部を備え、
    前記接合部は、前記無延伸PETフィルムの露出面同士が熱溶着加工により接合されたものであり、
    前記底面部には、前記正面部と前記底面部とのそれぞれの周辺が重ね合わされ、熱溶着加工により接合された接合部が備えられ、前記底面部を折り曲げることにより、V字状に袋容器の内側に折り込み可能に形成されたガゼット部が設けられ、
    前記シートは、折目加工されており
    靭性及び剛性を有しながら、収容物を入れていない状態で自立性を有し、前記自立した状態で、前記底面部の接合部が全て設置面に接しており、かつ、
    無延伸PETフィルム層に延伸PETフィルム層がラミネートされた2層構造であることを特徴とする、袋容器。
  2. 前記無延伸PETフィルム層は30μm~150μmの膜厚を有する、請求項1に記載の袋容器。
  3. 収容物を出し入れする開口を有し、
    前記開口を封止することで密閉構造が形成される、請求項1又は2に記載の袋容器。
  4. 前記接合部は、超音波加熱方式により熱溶着加工されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の袋容器。
JP2021163152A 2015-11-25 2021-10-02 無延伸petフィルムを用いた袋容器 Active JP7374508B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015230139 2015-11-25
JP2015230139 2015-11-25
JP2016227692A JP2017100807A (ja) 2015-11-25 2016-11-24 無延伸petフィルムを用いた袋容器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016227692A Division JP2017100807A (ja) 2015-11-25 2016-11-24 無延伸petフィルムを用いた袋容器

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2022002983A JP2022002983A (ja) 2022-01-11
JP2022002983A5 JP2022002983A5 (ja) 2022-01-28
JP7374508B2 true JP7374508B2 (ja) 2023-11-07

Family

ID=59015051

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016227692A Pending JP2017100807A (ja) 2015-11-25 2016-11-24 無延伸petフィルムを用いた袋容器
JP2021163152A Active JP7374508B2 (ja) 2015-11-25 2021-10-02 無延伸petフィルムを用いた袋容器

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016227692A Pending JP2017100807A (ja) 2015-11-25 2016-11-24 無延伸petフィルムを用いた袋容器

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP2017100807A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7473935B2 (ja) * 2019-05-28 2024-04-24 進栄化成株式会社 無延伸petフィルムを用いた袋容器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007276350A (ja) 2006-04-10 2007-10-25 Dainippon Printing Co Ltd 積層シートおよびそれを用いた包装袋
JP2015013665A (ja) 2013-07-04 2015-01-22 花王株式会社
JP2015016878A (ja) 2013-07-09 2015-01-29 大日本印刷株式会社 袋体および包装体

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6355059A (ja) * 1986-08-19 1988-03-09 東燃料株式会社 易開封袋の製造方法
JPH0329777A (ja) * 1989-06-27 1991-02-07 Kirin Brewery Co Ltd コーヒー類の保存用袋、鮮度保持剤入袋および鮮度保持容器
JP3023704B2 (ja) * 1990-12-12 2000-03-21 ユニチカ販売株式会社 繊維製品包装体
JPH07232743A (ja) * 1994-02-18 1995-09-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 自立性包装体
JPH07257596A (ja) * 1994-03-28 1995-10-09 Toppan Printing Co Ltd 食品包装用積層袋
JPH0939982A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Unitika Res Lab:Kk 包装袋
JPH11124148A (ja) * 1997-10-17 1999-05-11 Tdk Corp 袋状包装体とその製造方法
JP3066544U (ja) * 1999-08-11 2000-02-25 セキセイ株式会社
JP2002053137A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Dainippon Printing Co Ltd 自立性袋及びその製造方法
JP4641923B2 (ja) * 2005-10-06 2011-03-02 株式会社フジシールインターナショナル パウチ容器
JP4456598B2 (ja) * 2006-12-12 2010-04-28 株式会社クレハ 包装体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007276350A (ja) 2006-04-10 2007-10-25 Dainippon Printing Co Ltd 積層シートおよびそれを用いた包装袋
JP2015013665A (ja) 2013-07-04 2015-01-22 花王株式会社
JP2015016878A (ja) 2013-07-09 2015-01-29 大日本印刷株式会社 袋体および包装体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017100807A (ja) 2017-06-08
JP2022002983A (ja) 2022-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8961012B2 (en) Bag with handle
JP4884399B2 (ja) 組立て可能及び折り畳み可能な容器
JP5992200B2 (ja) スパウト付きガゼット袋
JP7374508B2 (ja) 無延伸petフィルムを用いた袋容器
JP6558115B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
TWI538855B (zh) A seamless bag and a method for manufacturing the same
JP2022002983A5 (ja)
WO2018235618A1 (ja) スパウト付包装袋及びその製造方法、並びに内容物入りスパウト付包装袋
JP2023165004A (ja) 無延伸petフィルムを用いた袋容器
JP2009248986A (ja) ガゼット袋
JP7398918B2 (ja) 自立型包装袋、スパウト付自立型包装袋
JP7410643B2 (ja) 袋体及び袋詰め体
JP2015117033A (ja) 角底袋
JP3179051U (ja) 食品用包装体
JP2008133002A (ja) ガセット袋
JP3210188U (ja) 包装袋
JP2008068913A (ja) ガセット袋
JP2002225878A (ja) 自立性袋
JP4146806B2 (ja) アルミ製袋
JP3453103B2 (ja) 商品包装袋の製造方法
JP2005162283A (ja) スパウト付きパウチ容器
JP2023018305A (ja) 食品用包装袋及び食品用包装材
JP2004123128A (ja) 自立性包装袋及び包装体
JP2019182442A (ja) 樹脂製容器
JP2002145281A (ja) ディスプレイ効果を有する包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211029

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220621

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221020

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20221104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230228

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7374508

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150