JP7370074B2 - 熱伝導シート - Google Patents

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Description

本発明は、熱伝導シートに関する。
特許文献1に示されるように、厚みの小さい薄手の熱伝導シートが知られている。この種の熱伝導シートは、例えば、厚みが100μm~300μm程度であり、2つの部材間(例えば、基板と筐体との間)で挟み付けられる形で使用される。そして、このような熱伝導シートは、一方の部材から他方の部材へ熱を伝えるように機能する。
特開2015-10130号公報
近年、厚みの小さい熱伝導シートに対して、気密性が要求されることがあった。従来の薄手の熱伝導シートの場合、表面に微細な凹凸等が存在するため、対象物に貼り付けた際に、対象物と熱伝導シートとの間に小さな隙間が形成され、その隙間をガスが通過する虞があった。
本発明の目的は、厚みが小さく、平滑性(気密性)に優れた熱伝導シートを提供することである。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 厚みが25μm以上80μm以下であるシート状の多孔性基材と、アクリルポリマーと、熱伝導フィラーとを含む組成物からなり、前記多孔性基材に充填されると共に前記多孔性基材の両面を覆うように形成される熱伝導層とを備える熱伝導シートであって、前記熱伝導フィラーは、平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下である小粒径熱伝導フィラーと、平均粒径が5.0μm以上13.0μm以下である中粒径熱伝導フィラーと、平均粒径が16.0μm以上25.0μm以下である大粒径熱伝導フィラーとからなり、前記熱伝導層は、前記アクリル系ポリマー100質量部に対して、前記小粒径熱伝導フィラー38質量部以上90質量部以下、前記中粒径熱伝導フィラー76質量部以上180質量部以下、及び前記大粒径熱伝導フィラー138質量部以上180質量部以下の各割合で含有し、かつ前記熱伝導フィラーの全質量(100質量%)に対する小粒径熱伝導フィラーの割合が10質量%以上20.0質量%以下である熱伝導シート。
<2> 前記アクリルポリマーは、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを単独で又は2種以上を組み合わせて重合したアクリル系重合体、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、及び芳香族系エステル類とを含むアクリル系組成物と、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマーからなる多官能モノマーとを含む組成物の硬化物からなる前記<1>に記載の熱伝導シート。
<3> 前記小粒径熱伝導フィラーが、高級脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウムからなり、前記中粒径熱伝導フィラーが、水酸化アルミニウムからなり、前記大粒径熱伝導フィラーが、炭化ケイ素からなる前記<1>又は<2>に記載の熱伝導シート。
<4> 厚みが300μm以下である前記<1>~<3>の何れか1つに記載の熱伝導シート。
<5> 前記熱伝導層の片面又は両面に剥離可能な状態で貼り付けられる保護フィルムを備える前記<1>~<4>の何れか1つに記載の熱伝導シート。
本発明によれば、厚みが小さく、平滑性(気密性)に優れた熱伝導シートを提供することができる。
実施形態1に係る熱伝導シートの構成を模式的に表した断面図
〔熱伝導シート〕
以下、図1を参照しつつ、本発明の実施形態1に係る熱伝導シート1について説明する。図1は、実施形態1に係る熱伝導シート1の構成を模式的に表した断面図である。熱伝導シート1は、図1に示されるように、シート状の多孔性基材2と、その多孔性基材2を覆うように形成される熱伝導層3とを備える。
多孔性基材2は、厚み(平均厚み)が25μm以上80μm以下であるシート状をなし、熱伝導層3を形成するための流動性を備えた熱伝導材用組成物を含浸可能な程度の連続気泡状の多孔質構造を備えている。このような多孔質構造を備えた多孔性基材2に、熱伝導材組成物が含浸されることで、最終的に、熱伝導層3の一部が多孔性基材2に充填された状態となる。また、多孔性基材2は、耐熱性を備えることが好ましく、例えば、熱伝導層3を形成する際に、熱伝導材用組成物を加熱する温度(例えば、100℃)よりも高い温度(好ましくは110℃、より好ましくは120℃)において、変形しないような耐熱性を備えることが好ましい。
多孔性基材2を構成する素材としては、合成樹脂繊維、ガラス繊維、金属繊維等が挙げられる。また、多孔性基材2の形態としては、不織布状、織物状、編物状等であってもよい。多孔性基材2を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、耐熱性、加工性に優れる等の観点より、ポリエステル系樹脂が好ましく、PETが特に好ましい。
多孔性基材2としては、例えば、ポリエステル系樹脂等の合成樹脂製の不織布が利用される。
多孔性基材2の目付は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、10g/m以上が好ましく、13g/m以上がより好ましく、30g/m以下が好ましく、25g/m以下がより好ましい。多孔性基材2の目付が、このような範囲であると、熱伝導層3の成形時に、熱伝導材用組成物を適度に含浸することが可能であり、成形後において熱伝導層3を保持することができる。
なお、多孔性基材2の厚み(平均厚み)は、マイクロメータを使用して測定された、任意の10箇所における厚みの測定値から求めた平均値である。
熱伝導層3は、アクリルポリマー4と、熱伝導フィラー5とを含む組成物からなり、多孔性基材2に充填されると共に多孔性基材2の両面を覆うように形成される。つまり、多孔性基材2は、熱伝導層3の内部に埋設されたような状態となっている。そのため、熱伝導層3の上側に配される部分は、多孔性基材2の一方の面(上面)2aを覆うように形成され、熱伝導層3の下側に配される部分は、他方の面(下面)2bを覆うように形成される。多孔性基材2の2つの面2a,2bは、それぞれ熱伝導層3から露出しないように熱伝導層3によって覆われている。なお、それらの面2a,2b上に形成された熱伝導層3の部分同士が、多孔性基材2に充填されている部分を介して互いに繋がりつつ一体化している。
なお、熱伝導層3は、多孔性基材2の周縁が露出しないように、多孔性基材2のすべてを包囲するように形成されてもよいし、多孔性基材2の周縁の一部又は全部が露出するように形成されてもよい。熱伝導層3は、少なくとも多孔性基材2に充填されると共に多孔性基材2の2つの面2a,2bを覆うように形成されることが好ましい。
熱伝導層3の厚みは、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、300μm以下が好ましく、250μm以下がより好ましく、200μm以下が更に好ましい。なお、本実施形態の場合、熱伝導層3の厚みが、熱伝導シートの厚みに対応する。熱伝導層3の厚み(平均厚み)の測定方法は、後述する。
熱伝導層3は、後述する熱伝導材用組成物を利用して製造される。
熱伝導材用組成物は、熱伝導シート1の熱伝導層3を作成するための組成物であり、室温(23℃)条件下で、流動性を備えている。
熱伝導材用組成物は、主として、アクリル系組成物と、多官能モノマーと、架橋剤と、熱伝導フィラー5とを備えている。
アクリル系組成物は、1種又は2種以上の(メタ)アクリレートを重合してなるアクリル系重合体と、1種又は2種以上の(メタ)アクリレートとを少なくとも含む組成物である。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、メタクリレートとアクリレートとを包括的に表現したものである。
アクリル系重合体としては、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート(以下、「アルキル(メタ)アクリレート」と称する場合がある。)を、単独で又は2種以上を組み合わせて重合したものからなる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、i-ペンチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i-オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、i-デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、i-ミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、i-ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アクリル系組成物は、アクリル系重合体とともに、モノマーである(メタ)アクリレートを含んでいる。モノマーとしての(メタ)アクリレートは、上記アクリル系重合体の材料として例示した(メタ)アクリレート(つまり、アルキル(メタ)アクリレート)を、単独で又は2種以上を組み合わせたものであってもよいし、アルキル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレートであってもよい。
アクリル系組成物は、アクリル系重合体、及びモノマーとしての(メタ)アクリレート以外に、他の共重合性モノマーを含んでもよい。他の共重合性モノマーとしては、ビニル基を有する共重合性ビニルモノマー(例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニル等)、芳香族系モノマー(例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート)、芳香族系エステル類等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
アクリル系組成物としては、上市されているもの(例えば、株式会社日本触媒製のアクリキュアー(登録商標)HD-Aシリーズ等)を用いてもよい。
多官能モノマーは、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーからなる。分子内に2つの(メタ)アクリロイル基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、2-エチル-2-ブチル-プロパンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル]プロパン等が挙げられる。
3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、 これらの多官能モノマーのうち、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
熱伝導材用組成物において、多官能モノマーは、アクリル系組成物100質量部に対して、例えば、0.2~0.5質量部の割合で配合されてもよい。
架橋剤は、過酸化物からなり、所定温度以上に加熱されると、ラジカルを発生する。架橋剤としては、例えば、ジ-(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ラウロイルパーオキサイド、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、4-(1,1-ジメチルエチル)シクロヘキサノール等の有機過酸化物等からなる。架橋剤のうち、ジ-(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートが好ましい。これらの架橋剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
熱伝導材用組成物において、架橋剤は、アクリル系組成物100質量部に対して、例えば、0.8~1.2質量部の割合で配合されてもよい。
熱伝導フィラー5は、小粒径熱伝導フィラー5a、中粒径熱伝導フィラー5b、及び大粒径熱伝導フィラー5cとからなる。
小粒径熱伝導フィラー5aは、平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下である熱伝導フィラー5である。このような小粒径熱伝導フィラー5aとしては、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、高級脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウム(以下、「表面処理済み水酸化マグネシウム」と称する場合がある。)からなることが好ましい。
表面処理済み水酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウムからなる粒子(水酸化マグネシウム粒子)が高級脂肪酸で表面処理(コーティング処理)されたものからなる。水酸化マグネシウム粒子をコーティングしている高級脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。これらのうち、オレイン酸が好ましい。表面処理済み水酸化マグネシウムは、略球形である。
小粒径熱伝導フィラー5aの平均粒径は、好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1.0μ以上、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1.3μm以下である。なお、本明細書において、小粒径熱伝導フィラー5a等の熱伝導フィラーの平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により求められる体積基準の平均粒径(D50)である。
中粒径熱伝導フィラー5bは、平均粒径が5.0μm以上13.0μm以下である熱伝導フィラー5である。このような中粒径熱伝導フィラー5bとしては、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム粒子が好ましい。水酸化アルミニウムとしては、可溶性ナトリウム量が100ppm未満である低ソーダ水酸化アルミニウムが好ましい。本明細書において、可溶性ナトリウム量とは、低ソーダ水酸化アルミニウムと水とを接触させた時に水中へ溶解するナトリウムイオン(Na)の量である。なお、水酸化アルミニウム粒子は、略球形である。
中粒径熱伝導フィラー5bの平均粒径は、好ましくは7.0μm以上、より好ましくは9.0μ以上、好ましくは12.0μm以下、より好ましくは11.0μm以下である。
大粒径熱伝導フィラー5cは、平均粒径が16.0μm以上25.0μm以下である熱伝導フィラー5である。このような大粒径熱伝導フィラー5cとしては、本発明の目的を損なわない限り特に制限はないが、例えば、炭化ケイ素が好ましい。炭化ケイ素は、角張った粒状をなしている。
大粒径熱伝導フィラー5cの平均粒径は、好ましくは17.0μm以上、より好ましくは18.0μm以上、好ましくは23.0μm以下、より好ましくは21.0μm以下である。
熱伝導材用組成物は、アクリル系組成物100質量部に対して、小粒径熱伝導フィラー5aを38質量部以上90質量部以下、中粒径熱伝導フィラー5bを76質量部以上180質量部以下、及び大粒径熱伝導フィラー5cを138質量部以上180質量部以下の各割合で含有するように調整される。
また、熱伝導材用組成物において、熱伝導フィラーの全質量(100質量%)に対する小粒径熱伝導フィラーの割合が10質量%以上20.0質量%以下となるように調整される。
なお、熱伝導材用組成物は、アクリル系組成物100質量部に対して、熱伝導フィラー5(つまり、小粒径熱伝導フィラー5a、中粒径熱伝導フィラー5b及び大粒径熱伝導フィラー5c)を、250質量部以上440質量部以下の割合で含有することが好ましく、250質量部以上380質量部以下の割合で含有することがより好ましい。
熱伝導材用組成物には、本発明の目的を損なわない限り、更に、他の成分が配合されてもよい。他の成分としては、例えば、酸化防止剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、難燃剤、可塑剤、防腐剤、溶剤等が挙げられる。
熱伝導材用組成物の粘度は、20Pa・s以上が好ましく、25Pa・s以上がより好ましく、250Pa・s以下が好ましく、200Pa・s以下がより好ましく、180Pa・s以下が更に好ましい。
上述した多孔性基材2と、熱伝導材用組成物とを利用して、熱伝導シート1が製造される。以下、熱伝導シート1の製造方法の一例を示す。
熱伝導シート1の製造方法は、熱伝導材用組成物を多孔性基材2の両面(面2a,2b)に塗工し、多孔性基材2を覆うように熱伝導材用組成物からなる塗工層を形成する塗工工程と、塗工層を加熱して塗工層を硬化させ、塗工層の硬化物からなる熱伝導層3を得る加熱工程とを備える。
塗工工程では、熱伝導材用組成物が、シート状の多孔性基材2に対して、公知の塗工方法(例えば、コーターを用いた塗工方法、ロールプレスを用いた塗工方法)を利用して、塗工される。なお、塗工工程は、表面が剥離処理された保護フィルム(例えば、PETフィルム)6上で行われてもよい。保護フィルム6は、塗工層の片面又は両面に配置されてもよい。なお、保護フィルム6は、最終的に、熱伝導シート1の熱伝導層3の各表面3a,3b(上面3a,下面3b)に対して、剥離可能な状態で残される。
多孔性基材2上に形成される熱伝導材用組成物(塗工層)の厚みは、本発明の目的に応じて、適宜、設定される。
加熱工程では、塗工層が、熱伝導材用組成物の硬化温度以上に加熱されて、塗工層をなす熱伝導材用組成物で硬化反応が進行する。加熱工程では、熱伝導材用組成物中の架橋剤(過酸化物)からラジカルが発生し、熱伝導材用組成物内で重合反応が進行することで、塗工層が硬化する。
加熱工程では、ヒーター等の公知の加熱装置が利用される。例えば、上記コーターの下流側に加熱装置(ヒータ)を設置し、一対の保護フィルム6,6間で挟まれ、かつ多孔性基材2を覆うように形成された塗工層を、加熱装置で加熱して硬化させてもよい。
このように塗工層が加熱硬化されると、塗工層の硬化物からなる熱伝導シート1(熱伝導材の一例)が得られる。
なお、塗工層を構成する熱伝導材用組成物が加熱により硬化すると、アクリル系組成物及び多官能モノマーの重合体からなるアクリルポリマー4が形成され、そのアクリルポリマー4が、熱伝導層3の母材となる。そのため、熱伝導材用組成物の硬化物である熱伝導層3における熱伝導フィラー5の含有割合は、このようなアクリルポリマー4(100質量部)を基準としている。
そのため、熱伝導層3は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、小粒径熱伝導フィラー38質量部以上90質量部以下、中粒径熱伝導フィラー76質量部以上180質量部以下、及び大粒径熱伝導フィラー138質量部以上180質量部以下の各割合で含有していると言える。
なお、アクリルポリマー4としては、例えば、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを単独で又は2種以上を組み合わせて重合したアクリル系重合体、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、及び芳香族系エステル類とを含むアクリル系組成物と、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマーからなる多官能モノマーとを含む組成物の重合体が挙げられる。
以上のように、本実施形態の熱伝導シート1の厚みは、上述したように300μm以下であることが好ましい。
また、熱伝導シート1は、厚みが小さいものの、表面に気泡等に起因した気泡は認められず、平滑性に優れ、対象物に貼り付けた際に、隙間なく密着することができる。そのため、熱伝導シート1は、気密性に優れる。
熱伝導シート1は、厚みが小さく、かつ気密性も要求される用途(例えば、ガスケットパッキン材)に好適である。熱伝導シート1は、冷却対象物と他の物体との間に介在され、一方の部材から他方の部材へ熱を伝える機能を備えている。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(熱伝導材用組成物の作製)
アクリル系組成物100質量部に対して、多官能モノマー0.27質量部、架橋剤1質量部、小粒径熱伝導フィラー75質量部、中粒径熱伝導フィラー150質量部、大粒径熱伝導フィラー150質量部を添加し、それらを混合して、実施例1の熱伝導材用組成物を得た。この熱伝導材用組成物の粘度(室温)は、146Pa・sであった。粘度測定には、B型粘度計(製品名「HBDV2T」、ヤマト科学株式会社製)を使用した。
アクリル系組成物としては、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(15~25質量%)、アクリル酸2-エチルヘキシル(45~55質量%)、芳香族系エステル類(25~35質量%)を含むアクリル系組成物である、商品名「アクリキュアー(登録商標) HD-A218」(株式会社日本触媒製)を使用した。多官能モノマーとしては、1,6-ヘキサンジオールジアクリレートを使用した。架橋剤としては、「パーカドックス16」(化薬アクゾ株式会社製、ジ-(4-tert-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、4-(1,1-ジメチルエチル)シクロヘキサノール)を使用した。
小粒径熱伝導フィラーとしては、表面処理済み水酸化マグネシウム(商品名「N-4」、神島化学工業製、平均粒径:1.1μm、平均粒径約1μmの水酸化マグネシウムの表面を、オレイン酸で処理したもの)を使用した。
中粒径熱伝導フィラーとしては、水酸化アルミニウム(商品名「BF083」、日本軽金属株式会社製、平均粒径:10μm)を使用した。
大粒径熱伝導フィラーとしては、炭化ケイ素(商品「GC#600」、昭和電工株式会社製、平均粒径:20μm)を使用した。
(多孔性基材)
また、多孔性基材Aとして、PET製の不織布(商品名「OL-150S」、日本バイリーン株式会社製、目付:23g/m、厚み:70μm)を用意した。
(熱伝導シートの作製)
コーターを使用して、PETフィルムを覆うように熱伝導材用組成物の塗工層を形成した。具体的には、コーターは、所定の間隔を保ちつつ、上下方向に対向配置された一対のロールと、その一対のロール間に向けて下端が開口したホッパを備えている。一対のロールには、それぞれPETフィルムが巻回されており、それらのロールの回転に伴い、一対のPETフィルムが同方向(ホッパの反対方向)に向けて所定の距離を隔てて送り出されるようになっている。そして、そのような一対のPETフィルムの間に、多孔性基材Aが配置されている。
熱伝導材用組成物を、一対のPETフィルムの間に押し出し、多孔性基材Aに含浸させつつ多孔性基材Aを覆うようにコーターで塗布して、塗工層を形成した。このようにして、熱伝導材用組成物付き多孔性基材を得た。
なお、熱伝導材用組成物付き多孔性基材の両面には、剥離処理されたPETフィルムが貼り付けられている。その熱伝導材用組成物付き多孔性基材を、98℃で、3分間加熱することで、熱伝導材用組成物を重合させ、その硬化物からなる熱伝導層を備えた熱伝導シートを得た。
〔実施例2~7〕
熱伝導フィラー(小粒径熱伝導フィラー、中粒径熱伝導フィラー及び大粒径熱伝導フィラー)の配合量(質量部)を、表1に示される値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、熱伝導材用組成物を作製した。また、得られた熱伝導材用組成物の粘度も、実施例1と同様の方法で測定した。結果は表1に示した。
実施例2~7のうち、実施例3以外は、多孔性基材Aに対して、ローラープレスを利用して、熱伝導材用組成物を塗布することで、熱伝導材用組成物付き多孔性基材を得た。実施例3では、多孔性基材Aに代えて、多孔性基材Bを用意し、その多孔性基材Bに対して、ローラープレスを利用して、熱伝導材用組成物を塗布することにより、熱伝導材用組成物付き多孔性基材を得た。各実施例において、ローラープレスによるプレス回数は、10~15回であった。
なお、多孔性基材Bとしては、PET製の不織布(商品名「JH-30015」、日本バイリーン株式会社製、目付:15g/m、厚み:3.8μm)を使用した。
熱伝導材用組成物付き多孔性基材を、実施例1と同様の条件で加熱することで、実施例2~7の熱伝導シートを得た。
〔比較例1~7〕
熱伝導フィラーの種類、及び配合量(質量部)を、表2に示されるものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、熱伝導材用組成物を作製した。また、得られた熱伝導材用組成物の粘度も、実施例1と同様の方法で測定した。結果は表2に示した。
なお、比較例2で使用した炭化ケイ素は、商品名「NGF180」(太平洋ランダム株式会社製、平均粒径63μm)である。また、比較例3で使用した炭化ケイ素は、商品名「GCF120」(三昌研磨材株式会社製、平均粒径:106μm)である。
また、比較例1~7の熱伝導材用組成物を、実施例2等と同様、多孔性基材Aに対して、ローラープレスを利用して塗布することで、熱伝導材用組成物付き多孔性基材を得た。得られた熱伝導材用組成物付き多孔性基材を、実施例1と同様の条件で加熱することで、比較例1~7の熱伝導シートを得た。
以上のようにして得られた各実施例及び各比較例の熱伝導シートについて、「厚み測定」、「外観評価」、「剥離性評価」、「粘着性評価」及び「熱抵抗測定」を行った。以下、それらを詳細に説明する。
〔厚み測定〕
熱伝導シートについて、任意に選択された8箇所の厚みを、シックネスゲージ(ダイヤル式シックネスゲージ)を用いて測定し、それら8箇所の測定値を平均したものを、熱伝導シートの厚み(平均厚み)とした。なお、熱伝導シートの厚みは、両面のPETフィルムを剥離した状態で行った。
〔外観評価〕
熱伝導シートの表面からPETフィルムを剥離し、露出した熱伝導シートの表面を目視で観察することにより、以下に示される評価基準に従って、熱伝導シートの表面(外観)を評価した。結果は、表1及び表2に示した。
<評価基準>
・熱伝導シートの表面に、気泡に起因する凹凸や、塗布ムラが見られず、その表面が平滑である場合・・・「〇」
・熱伝導シートの表面に、塗布ムラが見られる場合 ・・「△」
・熱伝導シートの表面に、気泡に起因する凹凸が見られる場合 ・・「×」
〔剥離性評価〕
熱伝導シートからPETフィルムを剥離して、以下に示される評価基準に従って、熱伝導シートの剥離性を評価した。結果は、表1及び表2に示した。
<評価基準>
・熱伝導シートからPETフィルムを剥離した際に、熱伝導層が分離せず、PETフィルム側に分離物が見られない場合・・・「〇」
・熱伝導シートからPETフィルムを剥離した際に、熱伝導層が極僅かに分離し、その極僅かな分離物がPETフィルム側へ移動した場合・・・「△」
・熱伝導シートからPETフィルムを剥離した際に、熱伝導層が分離し、その分離物がPETフィルム側へ移動した場合・・・「×」
〔粘着性評価〕
熱伝導シートについて、JIS Z 0237に準拠した傾斜式ボールタックによる試験を行い、以下に示される評価基準に従って、粘着性を評価した。
<評価基準>
熱伝導シート状のボールの移動距離に応じて熱伝導シートの粘着性を評価した。
・移動距離が0以上10mm以下の場合・・・「〇」
・移動距離が10mmより長く30mm以下の場合・・・「△」
・移動距離が30mmより長い場合・・・「×」
〔熱抵抗測定〕
熱伝導シートから、25mm×25mmの正方形状のサンプルを切り出し、得られたサンプルについて、ASTM D5470に準拠した熱抵抗測定方法により、熱抵抗(℃/W)を測定した。結果は、表1及び表2に示した。なお、熱抵抗から換算した、熱伝導率(W/m・K)も、表1及び表2に示した。
Figure 0007370074000001
表1に示されるように、実施例1~実施例7の熱伝導シートは、厚みを300μm以下に調整可能であり、外観、剥離性及び粘着性に優れるものであった。このような実施例1~実施例7の熱伝導シートは、表面に凹凸等がなく、平滑であるため、対象物の表面に貼り付けた際に、隙間なく密着することができ、気密性に優れている。
実施例1~実施例7の熱伝導シートには、小粒径熱伝導フィラー、中粒径熱伝導フィラー及び大粒径熱伝導フィラーの平均粒径の異なる3種類の熱伝導フィラーが、所定の割合で配合されている。このように、熱伝導フィラーを組み合わせると、熱伝導シート(熱伝導層)の表面の平滑性が確保される。実施例1~実施例7で使用される大粒径熱伝導フィラーは、表面が角張った形をなした炭化ケイ素であり、そのような大粒径熱伝導フィラーの表面や、大粒径熱伝導フィラーと他の熱伝導フィラー(大粒径熱伝導フィラー、中粒径熱伝導フィラー)との隙間等を埋めるように小粒径熱伝導フィラー(高級脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウム)が付着していることが予想される。そのため、熱伝導フィラー全体が、アクリルポリマーに対して混ざり易くなり、熱伝導シート(熱伝導層)の表面の平滑性が確保されるものと推測される。
Figure 0007370074000002
比較例1は、熱伝導フィラーの全質量(100質量%)に対する小粒径熱伝導フィラーの割合が25.0質量%の場合である。比較例1のように、小粒径熱伝導フィラーの含有割合が高いと、外観及び剥離性に問題(平滑性及び気密性に問題)がある結果となった。
比較例2,3は、大粒径熱伝導フィラーに代えて、それよりも平均粒径の大きな炭化ケイ素を使用した場合である。このような比較例2,3では、熱伝導シート(熱伝導層)の表面に凹凸が形成されてしまい、平滑性及び気密性に問題がある結果となった。
比較例4は、大粒径熱伝導フィラーの含有量が少な過ぎる場合である。このような比較例4では、外観及び剥離性に問題(平滑性及び気密性に問題)がある結果となった。
比較例5は、小粒径熱伝導フィラー、中粒径熱伝導フィラー及び大粒径熱伝導フィラーの各含有量が多過ぎる場合である。このような比較例5では、熱伝導シートの厚みを薄くすることができず、しかも剥離性に問題(平滑性及び気密性に問題)があった。
比較例6は、熱伝導フィラーとして、小粒径熱伝導フィラーのみを使用した場合である。このような比較例6では、外観及び剥離性に問題(平滑性及び気密性に問題)があった。
比較例7は、熱伝導フィラーとして、大粒径熱伝導フィラーにみを使用した場合である。このような比較例7では、外観及び剥離性に問題(平滑性及び気密性に問題)があった。
1…熱伝導シート、2…多孔性基材、3…熱伝導層、4…アクリルポリマー、5…熱伝導フィラー、5a…小粒径熱伝導フィラー、5b…中粒径熱伝導フィラー、5c…大粒径熱伝導フィラー

Claims (5)

  1. 厚みが25μm以上80μm以下であるシート状の多孔性基材と、
    アクリルポリマーと、熱伝導フィラーとを含む組成物からなり、前記多孔性基材に充填されると共に前記多孔性基材の両面を覆うように形成される熱伝導層とを備える熱伝導シートであって、
    前記熱伝導フィラーは、
    平均粒径が0.5μm以上2.0μm以下である小粒径熱伝導フィラーと、
    平均粒径が5.0μm以上13.0μm以下である中粒径熱伝導フィラーと、
    平均粒径が16.0μm以上25.0μm以下である大粒径熱伝導フィラーとからなり、
    前記熱伝導層は、前記アクリル系ポリマー100質量部に対して、前記小粒径熱伝導フィラー38質量部以上90質量部以下、前記中粒径熱伝導フィラー76質量部以上180質量部以下、及び前記大粒径熱伝導フィラー138質量部以上180質量部以下の各割合で含有し、かつ
    前記熱伝導フィラーの全質量(100質量%)に対する小粒径熱伝導フィラーの割合が10質量%以上20.0質量%以下である熱伝導シート。
  2. 前記アクリルポリマーは、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを単独で又は2種以上を組み合わせて重合したアクリル系重合体、炭素数が2~18の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、及び芳香族系エステル類とを含むアクリル系組成物と、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマーからなる多官能モノマーとを含む組成物の硬化物からなる請求項1に記載の熱伝導シート。
  3. 前記小粒径熱伝導フィラーが、高級脂肪酸で表面処理された水酸化マグネシウムからなり、前記中粒径熱伝導フィラーが、水酸化アルミニウムからなり、前記大粒径熱伝導フィラーが、炭化ケイ素からなる請求項1又は請求項2に記載の熱伝導シート。
  4. 厚みが300μm以下である請求項1~請求項3の何れか一項に記載の熱伝導シート。
  5. 前記熱伝導層の片面又は両面に剥離可能な状態で貼り付けられる保護フィルムを備える請求項1~請求項4の何れか一項に記載の熱伝導シート。
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