JP2009114363A - 樹脂積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】10℃〜30℃の環境下でアクリル系コーティング組成物を硬化させて層を形成しても十分な密着力を有する樹脂積層体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の樹脂積層体1は、樹脂基材2の少なくとも片面に形成した十点平均粗さが1μm〜20μmの凹凸面3に、揮発成分を含まない放射線硬化型アクリル系コーティング組成物を1μm〜10μmの厚みで塗布して平滑面を形成した後、10℃〜30℃の温度下において放射線を照射し、該アクリル系コーティング組成物を硬化させてハードコート層4を形成して製造することができる。この樹脂積層体1は、基材2とハードコート層4との密着性に優れたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂基材の表面にアクリル系コーティング組成物からなるハードコート層を形成した樹脂積層体に関する。
従来、ポリカーボネート樹脂シートは、アクリルを表面にコーティングして保護層を設け、耐摩耗性、耐薬品性を向上させることが行なわれている。表面上にアクリルをコーティングする際、アクリル組成物を塗布しやすくするため、揮発性の溶剤を配合して粘度を低下させることがあり、その溶剤は、塗布後、強制的に熱風で乾燥させて保護層から除去していた。
溶剤の使用量は、一般的に組成物全体の1重量%以上も配合されており、溶剤の飛散や除去した後の溶剤の処理などを考慮すると環境のためには好ましくないものであった。
そこで下記特許文献に示したような揮発成分を含まないアクリルコーティング層をポリカーボネート樹脂組成物上に形成する方法が開発されている
特公平7−74282号公報 特開2004−130540号公報
上記特許文献1に記載の発明は、90〜150°Fの環境下で揮発成分を含まないアクリル系コーティング組成物をポリカーボネート基材上に十分な時間接触させた後、紫外線を照射して硬化させ、表面アクリル系コーティングを有するポリカーボネート物品を製造するものである。
上記特許文献2に記載の発明は、アクリレートなどの紫外線硬化型樹脂被覆用組成物を表面温度70〜120℃であるポリカーボネート樹脂シートと合成樹脂との間に挟み込み、紫外線を照射して組成物を硬化させた後、合成樹脂フィルムを剥離して硬化皮膜を有するポリカーボネート樹脂積層体を製造するものである。
これらは、アクリルとポリカーボネート樹脂とを、上記温度域の環境下で十分な時間接触させ、アクリル組成物をポリカーボネート樹脂に浸透させて密着させるものであり、煩雑な製造設備を必要とするものであった。
そこで、本発明の目的は、常温域(約10℃〜30℃)でアクリル系コーティング組成物を硬化させて層を形成しても十分な密着力を有する樹脂積層体及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、下記(1)〜(5)の構成を採用するものである。
(1)樹脂基材(A)の少なくとも片面に、厚み1μm〜10μmの揮発成分を含まない放射線硬化型アクリル系コーティング組成物からなるハードコート層(B)を積層してなる樹脂積層体であって、該ハードコート層(B)を積層する側の該樹脂基材(A)の表面は、十点平均粗さが1μm〜20μmの凹凸面であることを特徴とする樹脂積層体。
(2)前記樹脂基材(A)は、ポリカーボネート樹脂又はアクリル系樹脂である(1)に記載の樹脂積層体。
(3)ヘーズが2%以下である(1)又は(2)に記載の樹脂積層体。
(4)樹脂基材(A)の少なくとも片面に形成した十点平均粗さが1μm〜20μmの凹凸面に、揮発成分を含まない放射線硬化型アクリル系コーティング組成物を1μm〜10μmの厚みで塗布して平滑面を形成した後、10℃〜30℃の温度下において放射線を照射し、該アクリル系コーティング組成物を硬化させてハードコート層(B)を形成することを特徴とする樹脂積層体の製造方法。
(5)前記凹凸面は、樹脂基材(A)の少なくとも片面にマットロールを押し当てて形成した(4)に記載の樹脂積層体の製造方法。
本発明の樹脂積層体は、凹凸面にハードコート層を形成してあるため、層同士の密着性が優れた樹脂積層体となり、さらには、凹凸面の粗さやハードコート層の厚みを所定の範囲にしたことにより、ヘーズや耐摩耗性の優れた樹脂積層体となるものである。
また、本発明の樹脂積層体の製造方法は、常温(10℃〜30℃)の環境下でも層同士の密着性が優れた樹脂積層体を製造することができ、従来の如く、温度を上げたり、接触時間を長くしたりする必要がないものである。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明の範囲が下記実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施形態の樹脂積層体を模式的に示した側面図であり、符号1は樹脂積層体、2は樹脂基材、3は凹凸面、4はハードコート層を示す。
本発明の樹脂積層体は、樹脂基材(A)の少なくとも片面に十点平均粗さ(RzJIS)が1μm〜20μmの凹凸面を形成し、該凹凸面上に厚み1μm〜10μmのアクリル系コーティング組成物からなるハードコート層(B)を形成したものである。なお、十点平均粗さの測定条件は、後述による。
(樹脂基材(A))
樹脂基材(A)は、ポリカーボネート樹脂又はアクリル系樹脂からなるシート乃至フィルム又は板などを用いることができ、少なくとも片面に凹凸面を形成してある。
ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノール化合物から周知の方法で製造された重合体などを使用することができ、例えば、ビスフェノールAなどを主原料とする重合体などを使用することができる。この分子量は、重量平均分子量1.5万〜3万程度のものが好ましい。
アクリル系樹脂は、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル等の重合体及び共重合体を使用することができる。
樹脂基材(A)は、各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤などを含んでいてもよい。
凹凸面は、十点平均粗さが1μm〜20μm、好ましくは5μm〜10μmの表面粗さとしてあり、例えば、前記シートなどを押出成形する際にマットロールを押し当てて微小凹凸を付与して形成することができる。
樹脂基材(A)の厚みは、特に制限はないが、50μm〜1000μmが好ましく、特に300μm〜600μmが好ましい。
(ハードコート層(B))
ハードコート層(B)は、揮発成分を含まない放射線硬化可能なアクリル系コーティング組成物からなり、この組成物は、例えば、アクリル、メタクリル及びビニル不飽和を含有するモノマーやオリゴマーからなり、これらは約100〜1000の分子量をもつ一の不飽和又は二、三もしくはそれ以上の多不飽和部位を有するモノマーからなる。
放射線としては、紫外線(UV)、電子線(EB)が挙げられる。
組成物中には、紫外線硬化を可能にする有効な量の光重合開始剤が含有されていることが好ましく、この場合には、光重合開始剤は、組成物中に好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは1〜4重量部含有させる。光重合開始剤の一例としては、α−ヒドロキシケトン、ベンゾイン、ベンゾフェノンなどが挙げられる。
ハードコート層(B)の厚みは、1μm〜10μm、好ましくは3μm〜8μmとする。
(製造方法)
樹脂積層体は、例えば、樹脂基材(A)の凹凸面上にアクリル系コーティング組成物を平滑面となるように塗布し、10℃〜30℃の環境下、好ましくは20℃〜25℃の環境下で放射線を照射し、該組成物を硬化させてハードコート層(B)を形成して製造することができる。組成物の塗布は、スクリーン印刷やグラビア印刷で行なうのが好ましい。
また、組成物の粘度が大きい場合は、樹脂性フィルムなどで押さえて平滑面を形成してもよい。
このように製造した樹脂積層体は、ヘーズが2%以下であるのが好ましい。
以下に実施例を示すが、本発明の範囲が下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)社製ユーピロンS2000)を単軸押出機で押出し、片面にマットロールで十点平均粗さ5μmの凹凸面を形成しながら500μm厚の樹脂基材を成形した。
なお、十点平均粗さ(RzJIS)の測定条件は以下のとおりである。
測定機は、小坂研究所製の品番ET4000Aを用いた。
<測定条件>
・測定サンプルサイズ :5cm角
・触針材質 :先端ダイヤモンド製
・触針半径 :2μm
・触針荷重 :100mN
・送り速度 :0.2mm/sec
・カットオフ(フィルタ) :なし
この樹脂基材の凹凸面上に、光重合開始剤としてα−ヒドロキシケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184)3重量部を含有するアクリルモノマー、オリゴマーからなるアクリル系コーティング組成物をスクリーン印刷にて塗布し、該組成物を25℃の環境下で紫外線(高圧水銀ランプ,80W/cm,速度1m/min)を照射して硬化させ、厚み5μmのハードコート層を形成し、実施例1の樹脂積層体とした。
(実施例2)
凹凸面の十点平均粗さを1μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(実施例3)
凹凸面の十点平均粗さを20μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(実施例4)
紫外線の照射を30℃の環境下で行なった以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(実施例5)
紫外線の照射を10℃の環境下で行なった以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(実施例6)
ハードコート層の厚みを1μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(実施例7)
ハードコート層の厚みを10μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(比較例1)
凹凸面の十点平均粗さを0.5μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(比較例2)
凹凸面の十点平均粗さを30μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
(比較例3)
ハードコート層の厚みを0.5μmとした以外は、実施例1と同様に樹脂積層体を成形した。
上記実施例1〜7及び比較例1〜3に対して、下記評価を行なった。その結果を下記表1に示す。
(全光線透過率,ヘーズ)
全光線透過率(JIS K7361)及びヘーズを測定機HM−150(村上色彩研究所(株))で測定した。全光線透過率は85%以上、ヘーズは2%以下を合格として評価した。
(密着性)
ハードコート層の樹脂基材に対する密着性を、碁盤目剥離試験を行い測定した。剥離が0/100を合格として評価した。
(耐摩耗性)
ハードコート層の鉛筆硬度を測定した。樹脂基材の鉛筆硬度はBであるので、鉛筆硬度HB以上を合格として評価した。
Figure 2009114363
(結果)
実施例1〜7は全ての項目で合格であり、樹脂基材上に密着性及び耐磨耗性に優れたハードコート層を形成することができ、また、全光線透過率及びヘーズに優れた樹脂積層物を成形できた。
比較例1は密着性がなく、比較例2はヘーズが高く、また、比較例3は耐摩耗性がなく、実用上問題のあるものであった。
本発明の一実施形態の樹脂積層体を模式的に示した側面図である。
符号の説明
1樹脂積層体 2樹脂基材 3凹凸面 4ハードコート層

Claims (5)

  1. 樹脂基材(A)の少なくとも片面に、厚み1μm〜10μmの揮発成分を含まない放射線硬化型アクリル系コーティング組成物からなるハードコート層(B)を積層してなる樹脂積層体であって、該ハードコート層(B)を積層する側の該樹脂基材(A)の表面は、十点平均粗さが1μm〜20μmの凹凸面であることを特徴とする樹脂積層体。
  2. 前記樹脂基材(A)は、ポリカーボネート樹脂又はアクリル系樹脂である請求項1に記載の樹脂積層体。
  3. ヘーズが2%以下である請求項1又は2に記載の樹脂積層体。
  4. 樹脂基材(A)の少なくとも片面に形成した十点平均粗さが1μm〜20μmの凹凸面に、揮発成分を含まない放射線硬化型アクリル系コーティング組成物を1μm〜10μmの厚みで塗布して平滑面を形成した後、10℃〜30℃の温度下において放射線を照射し、該アクリル系コーティング組成物を硬化させてハードコート層(B)を形成することを特徴とする樹脂積層体の製造方法。
  5. 前記凹凸面は、樹脂基材(A)の少なくとも片面にマットロールを押し当てて形成した請求項4に記載の樹脂積層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011121304A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Mitsubishi Chemicals Corp 積層体
JP2012215705A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Fujifilm Corp ハードコートフィルムの製造方法、及びハードコートフィルム
JP2014240200A (ja) * 2014-08-27 2014-12-25 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 積層体

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