JP7368936B2 - シール部材付き継手 - Google Patents

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Description

本発明は、シール部材付き継手に関する。
高圧水素ガスの貯蔵に用いられる機器のゴムシールは、ブリスター現象が起きやすいという問題があった。ブリスター現象とは、高圧によってゴムの内部に浸透したガスが、高温下での急速減圧の影響でゴム内部に滞留したまま膨張して、ゴム材を破裂させてしまう現象である。
特許文献1:国際公開第2007/145313号および特許文献2:国際公開第2008/001625号には、シリコーンゴムに補強材としてシリカを配合したゴム組成物が開示されている。また、特許文献3:特開2015-206002号公報には、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)にカーボンブラックを配合したゴム組成物が開示されている。特許文献4:特開2015-108104号公報には、カーボンブラックおよびシリカを配合したEPDM製のOリングが、特許文献5:国際公開第2003/104317号には、カーボンブラックとマイクロシリカを配合した弾性化合物が開示されている。
国際公開第2007/145313号 国際公開第2008/001625号 特開2015-206002号公報 特開2015-108104号公報 国際公開第2003/104317号
高圧水素ガス機器では、その取り扱う水素の圧力がますます上昇しており、低温および高温でのシール性がより優れたシール部材付き継手が求められている。しかしながら、高温時の耐ブリスター性に優れる組成物は低温性(低温時の復元性)に劣り、両方の特性を満たすシール部材付き継手は実現されていない。
本発明の目的は、高温および低温下での高圧ガスのシール性が良好なシール部材付き継手を提供することである。
本発明は、以下のものを含む。
[1]中空の継手本体と、一端部がフレア形状を有する中空の管部材と、継手本体と管部材とを連結するための連結部材と、継手本体と管部材との間に配置されるシール部材と、継手本体および管部材のシール部材に面する各端部の表面に塗布されたグリースと、を備え、
上記シール部材は、ゴム成分100質量部に対して、シリカを50~140質量部と、シランカップリング剤を10~50質量部と、を含むシール部材用ゴム組成物の架橋物からなる、シール部材付き継手。
[2]上記フレア形状は、テーパー形状またはフランジ形状である、[1]に記載のシール部材付き継手。
[3]上記継手本体は、シール部材を収容するための溝を有する、[1]または[2]に記載のシール部材付き継手。
[4]上記継手本体は、他の管部材と接続するための構造をさらに有している、[1]~[3]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
[5]上記シール部材は、ゴム成分100質量部に対して40質量部以下のカーボンブラックをさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
[6]上記ゴム成分は、エチレン-プロピレン-ジエンゴムである、[1]~[5]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
[7]上記シール部材はOリングである、[1]~[6]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
[8]上記グリースは、25℃での動粘度が6000cSt~100万cStである、[1]~[7]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
[9]バックアップリングをさらに備える、[1]~[8]のいずれかに記載のシール部材付き継手。
本発明によれば、高温および低温下での高圧ガスのシール性が良好なシール部材付き継手を提供することができる。
シール部材付き継手の一形態の接続状態を示す一部切欠正面図である。 シール部材付き継手の一形態の接続解除状態を示す一部切欠正面図である。 シール部材付き継手の他の一形態を示す一部切欠正面図である。 シール部材付き継手の他の一形態を示す一部切欠正面図である。 シール部材付き継手の他の一形態を示す一部切欠正面図である。 シール部材付き継手の他の一形態を示す一部切欠正面図である。 管部材の端部のフレア形状の例を示す模式図である。 シール部材の設置部分の概略断面図である。 シール部材の圧力試験における試験工程図を示す。 シール部材付き継手の低温試験の試験工程図を示す。 シール部材付き継手の耐ブリスター性試験および低温試験の工程図を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を示す。図1に本発明のシール部材付き継手10の一形態の接続状態、図2にその接続解除状態を示す。このシール部材付き継手10は、中空の管部材1を他の部材(例えば他の管部材2等)に接続して、両者の間での流体の流通を可能にするものである。シール部材付き継手10は、中空の管部材1と、中空の継手本体3と、継手本体3と管部材1とを連結するための連結部材と、継手本体3と管部材1との間に配置されるシール部材4と、を含む。
<管部材、継手本体および連結部材>
管部材1は、一端部、すなわち継手本体3に面する端部に、フレア形状部1aを有する。フレア形状は、例えば図7に示すようなテーパー形状、フランジ形状、曲面形状、段付き形状、ダブルフレア形状、Oリングフレア形状等が挙げられる。シール性並びに接続および解除の簡便さの観点から、管部材1に施されたフレア形状は、テーパー形状またはフランジ形状であることが好ましく、フランジ形状であることがより好ましい。
管部材1がフランジ形状を有する場合、雄ねじ部3aが雌ねじ部5bにねじ込まれていない状態(螺合が解除された状態)で、管部材1が、流体が流れる長手方向(図2、方向A)に直交する方向(図2、方向B)にスライド可能となる。管部材1の少なくとも一端部を方向Bに変位させるための機構が設けられていてもよいが、特別な機構を用いることなく、管部材1が方向Bに僅かにスライドできる程度の遊びをもって固定されていればよい。管部材1がスライド可能となることにより、管部材1と他の管部材2との接続を解除する際に管部材1をその長手方向(方向A)に後退させる必要がなく、配管設備のスペース効率の悪化および大型化を招くおそれや、管部材1と他の配管部品との接続を阻害するおそれをなくすことができ、施工性に優れる傾向にある。また、容易に管部材1と他の管部材2との接続を解除することができる。フレア形状部1aの端面は、管部材1の継手本体3に対する相対的な移動において雄ねじ部3aの端面に干渉しない平坦な面であることが好ましい。雄ねじ部3aの端面は、凸状の部分がなく、シール部材4を収容するための溝3d以外には凹凸がない面であることが好ましい。
フレア形状部1aは、例えば細い管本体1cに公知のフレア加工を施すことによって管部材1と一体的に形成することができる。フレア加工とは、管端部を内側から外側に大きく広げる加工法を総称したものである。フレア加工としては、例えばテーパー加工、フランジ加工、曲面加工、段付き加工、ダブルフレア加工、Oリングフレア加工等が挙げられる。また、フレア形状の別部材を管本体1cに溶接等の方法で取り付けて、フレア形状部1aを形成することもできる。また、ねじ込みフランジであってもよい。強度を高め、管部材1の寿命を延ばす観点から、管部材1は、フレア形状部1aと一部重なるように位置した状態でかしめられて固定されているスリーブ1bを有していることが好ましい。
連結部材5は、継手本体3と管部材1とを連結させる構造を有するものであれば特に限定されないが、例えばコンパクト性に優れるナットであってもよい。この場合、継手本体3は、一端部、すなわち管部材1に面する端部に雄ねじ部3aが形成されており、連結部材5は、管部材1の継手本体3に面する部分と反対側からフレア形状部1aに係合する、フレア形状部の外径よりも小さい内径を有する被係合部5aと、フレア形状部の外径よりも大きい内径を有し継手本体3の雄ねじ部3aがねじ込まれる雌ねじ部5bと、を有している。連結部材5には管部材1が挿通されて、被係合部5aが管部材1の継手本体3に面する部分と反対側から(図面右方から)フレア形状部1aに係合して、連結部材5が継手本体3側に向かって管部材1から離れることを防いでいる。また、連結部材5の雌ねじ部5bには、管部材1に対向する継手本体3の雄ねじ部3aをねじ込むことが可能である。連結部材はナットの他にもクランプ、クリップ、ボルト等であってもよく、継手本体3と管部材1とが直接接着剤によりまたはねじ込んで連結されていてもよい。
継手本体3は、他の管部材2と接続するための構造、例えば雌ねじ部3bをさらに有してもよい。このような構造は、継手本体3の他端部、すなわちシール部材4に面する端部とは別の端部に設けられていることがより好ましい。継手本体3の他端部に雄ねじ部またはその他の接続機構が設けられていて、他の管部材2と接続される構成であってもよい。また、継手本体3の他端部は単なる突起部等であってもよく、その場合には、他の管部材2に設けられている接続機構か、または、継手本体3および他の管部材2とは別に用意されている接続機構によって、継手本体3と他の管部材2とが接続されてもよい。他の管部材2は、マニホールド等の部品に直接形成された部材であってもよい。その場合、管状になっていない単なる開口部等であってもよい。また、雄ねじ部3aと雌ねじ部3bの間には、外形が大きな六角形である被把持部3cが形成されていてもよい。この被把持部3cはスパナ等の工具で把持するのに適している。
図3に示すように、本発明のシール部材付き継手の他の形態として、継手本体3はタンクなどの機器7aに接続されていてもよい。また、図4に示すように、継手本体3は、バルブ8a(ニードルバルブ、ボールバルブ等を含む)と接続されていてもよい。このとき、継手本体3は、機器7aまたはバルブ8aに一体として取り付けられていてもよいし、継手本体3の他端部が、直接または他の接続機構を介して機器7aまたはバルブ8aに接続されていてもよい。継手本体3は、機器7aまたはバルブ8aに代えて、流量測定器、圧力測定器、温度測定器等に接続されていてもよい。
図5に示すように、本発明のシール部材付き継手の他の形態として、管部材1は、タンクなどの機器7bに接続されていてもよい。また、図6に示すように、管部材1は、バルブ8b(ニードルバルブ、ボールバルブ等を含む)に接続されていてもよい。管部材1は、機器7bまたはバルブ8bに一体として取り付けられていてもよいし、管部材1の他端部、すなわちフレア形状を有さない端部が、溶接などにより直接または他の接続機構を介して機器7bまたはバルブ8bに接続されていてもよい。管部材1は、機器7bまたはバルブ8bに代えて、流量測定器、圧力測定器、温度測定器等に接続されていてもよい。
継手本体3の管部材1に面する端部には、シール部材4を収容するための溝3dが形成されていることが好ましい。溝3dはシール部材4の形状に合わせて形成すればよく、例えばシール部材がOリングである場合、溝3dは環状である。溝3dの深さは、継手本体3と管部材1が連結される面に対して垂直な方向におけるシール部材4の断面の長さよりも小さい。管部材1と継手本体3とが連結されると、シール部材4は、フレア形状部1aの端面と雄ねじ部3aの端面とに挟まれる。シール部材4および溝3dは、継手本体3と管部材1との間に1つ備えられていてもよいし、複数備えられていてもよい。継手本体3と管部材1との複数の接触面にシール部材4が備えられていてもよい。
フレア形状部1aの端面は、上述のとおり、平坦面であることが好ましい。この平坦面は、一般的な表面加工が施されていてもよいが、好ましくは鏡面仕上げは行わず、微細な凹凸を有する平坦面である。端面の表面粗さ(最大高さ粗さRz、JIS B0601:2013)は、例えば0.2~12.5であり、好ましくは0.8~3.2である。端面の表面粗さが大きすぎると、流体の漏れ(リークパス)が発生しやすい。表面粗さが小さすぎると、シール面圧が不足するとともに、適切な量のグリースを留めることができない。
本発明のシール部材付き継手は、水素と直接接する部分については、例えばステンレス鋼、耐熱鋼、アルミニウム合金等を用いることができる。
高圧の水素ガス環境では、ステンレス鋼であっても水素ガスによる脆化(水素環境脆化)を起こす場合がある。高圧ガス保安法に定められている圧縮水素スタンドの高圧ガス設備の基準によれは、水素環境脆化を起こさず、十分な耐水素劣化特性を有しているステンレス鋼として、常用の圧力82MP以下で、SUS316およびSUS316L(JIS G4303:2005、JIS G4304:2010、JIS G4305:2010)(引張試験またはミルシートにおける絞りが75%以上、かつニッケル当量がその常用の温度が-45℃以上-10℃未満である場合にあっては28.5以上であるもの、その常用の温度が-10℃以上20℃未満である場合にあっては27.4以上であるもの、およびその常用の温度が20℃以上250℃以下である場合にあっては26.3以上であるもの)の使用が可能である。
ニッケル当量(質量%)=12.6×C+0.35×Si+1.05×Mn+Ni+0.65×Cr+0.98×Mo
ここで、Cは炭素、Siはケイ素、Mnはマンガン、Niはニッケル、CrはクロムおよびMoはモリブデンの各質量分率の値(%)を示す。
本発明のシール部材付き継手は、水素と直接接する部分については、上記の値を満たすステンレス鋼を用いることが好ましい。
また、上記以外にも、ステンレス鋼としては、例えばSUSF316(JIS G3214:2009)、SUSF316L(JIS G3214:2009)、SUS316TP(JIS G3459:2012、JIS G4303:2005)、SUS316LTP(JIS G3459:2012)等を用いることができる。これらのステンレス鋼は、引張試験またはミルシートにおける絞りが75%以上、かつニッケル当量がその常用の温度が-45℃以上-10℃未満である場合にあっては28.5以上であるもの、その常用の温度が-10℃以上20℃未満である場合にあっては27.4以上であるもの、およびその常用の温度が20℃以上250℃以下である場合にあっては26.3以上であるものが好ましい。
耐熱鋼としては、例えばSUH660(JIS G4311:2011、JIS G4312:2011)等を用いることができる。これらは固溶化熱処理及び時効処理されているものが好ましい。
アルミニウム合金としては、例えばA6061 PT6(JIS H4000:2014)、A6061 BET6(JIS H4040:2015)、A6061 BDT6(JIS H4040:2015)、A6061 TET6(JIS H4080:2015)、A6061 TDT6(JIS H4080:2015)、A6061 FDT6(JIS H4140:1988)、A6061 FHT6(JIS H4140:1988)等を用いることができる。
継手本体3の管部材1に面する端面には、シール部材4と接するようにバックアップリングをさらに備えることが好ましい。シール部材4のはみ出しを防ぐ観点から、シール部材4の内側と外側にバックアップリングを備えてもよいし、外側にのみ備えてもよい。また、バックアップリングを設置することでシール部材4を挟んだ継手本体3の雄ねじ部3aの端面と管部材1のフレア形状部1aの端面との間の隙間を埋め、シール性を高めるとともにシール部材の汚れや傷を防ぐことができる。バックアップリングの材質としては特に限定されないが、例えばフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)、ポリアミド樹脂(ナイロン6、ナイロン6,6等)、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート等を用いることができる。日本バルカー工業株式会社製の「バルフロン」、「充填剤入バルフロン」を用いることもできる。
例えばシール部材付き継手10を組み立てる際には、まず、連結部材5に管部材1を挿通して、被係合部5aを、管部材1の継手本体3に面する部分と反対側から(図面右方から)フレア形状部1aに係合させる。一方、継手本体3の雌ねじ部3bを他の管部材2の雄ねじ部にねじ込んで固定する。そして、継手本体3の端部の溝3dおよび管部材1のシール部材4に面する端部のグリース塗布部6にグリースを適量塗布し、継手本体3の雄ねじ部3aの端面の溝3d内に、シール部材4(図中ではOリングで示す。)を収容する。それから、連結部材5の雌ねじ部5bに、継手本体3の雄ねじ部3aをねじ込む。こうして、連結部材5の被係合部5aが管部材1のフレア形状部1aに係合し、かつ、連結部材5の雌ねじ部5bに、他の管部材2に固定された継手本体3の雄ねじ部3aがねじ込まれることによって、管部材1と他の管部材2が連結部材5を介して接続される。溝3dに収容されたシール部材4が、継手本体3の雄ねじ部3aの端面と管部材1のフレア形状部1aの端面との間に挟まれて圧縮した状態で保持されるので、接続部分のシール性が良好となる。
また、例えば管部材1と他の管部材2との接続を解除する場合には、連結部材5を回転させて、継手本体3の雄ねじ部3aと雌ねじ部5bとの螺合を解除し、雄ねじ部3aを雌ねじ部5bから脱出させる。次いで、連結部材5を、管部材1の継手本体3に面する部分と反対側に(図面右方に)後退させる。そうすると、雄ねじ部3aの端面とフレア形状部1aの端面は、互いに当接しているが固定されてはいない状態となる。そこで、管部材1を方向Bにスライドさせることにより、雄ねじ部3aの端面とフレア形状部1aの端面とが互いに突き当たらず両者の中空部同士が連通しない状態となる。こうして、管部材1と継手本体3との接続を解除し、それによって、管部材1と他の管部材2との接続を解除する。連結部材5を回転させる際には、スパナ等の工具で継手本体3の被把持部3cを把持することによって、継手本体3を同時に回転させることなく連結部材5のみを回転させて緩めることができる。このように、被把持部3cが存在することによって、継手本体3を回転しないように保持することが容易にできる。
<シール部材>
シール部材は、継手本体と管部材との間に配置され、好ましくは継手本体に設けられた溝に配置される。シール部材は、〔A〕ゴム成分100質量部に対して、〔B〕シリカを50~140質量部と、〔C〕シランカップリング剤を10~50質量部と、を含むシール部材用ゴム組成物の架橋物からなる。以下、本発明のシール部材用ゴム組成物が含有する各成分および任意で含有される成分について詳細に説明する。
〔A〕ゴム成分
ゴム成分としては、例えばエチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ニトリルゴム(NBR;アクリロニトリルブタジエンゴム)、水素添加ニトリルゴム(HNBR;水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(Q)等を用いることができる。シール部材用のゴムとして良好な特性を兼ね備えていることから、EPDM、HNBR、FKM等が好ましい。ゴム成分は1種のみからなっていてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
高圧水素を貯蔵するためには、耐ブリスター性に優れると同時に、-40℃~-85℃の低温環境下においてもシール可能であることが求められる。低温環境下でシール可能とは、例えば高圧水素機器を用いる環境の中でも特に過酷な環境の1つである-35℃の温度および100MPaの圧力下でシール部材を高圧水素機器に用いた場合に水素の漏れが生じないことをいう。低温時の水素の漏れは通常、シール部材の形状追従性や復元性の低下に起因して発生する。EPDMは、低温性(低温時の復元性)、耐薬品性およびクリーン性等に優れたゴムであり、また、NBR、HNBR、FKM、Q等に比べて廉価であることから、シール部材用途に適したゴム成分の1つである。
EPDMは、エチレン由来の構成単位、プロピレン由来の構成単位およびジエンモノマー由来の構成単位からなる三元共重合体である。EPDMにおいては、エチレン由来の構成単位とプロピレン由来の構成単位との含有比を調整することにより、ゴム特性を制御することができる。例えば、エチレン由来の構成単位の比率を高めると、ゴムの耐薬品性および結晶化度(従って機械的強度)は高まる傾向にある。一方、エチレン由来の構成単位の比率を下げると、ゴムの成形加工性および流動性は低下する傾向にある。インジェクション成形によってより加工性良く高品質の成形品(シール部材)を作製するためには、用いるゴム成分の流動性は比較的低いことが好ましい。
このような観点から、EPDMにおけるエチレン由来の構成単位の含有量は、好ましくは65重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下である。エチレン由来の構成単位の含有量が65重量%以下であれば、EPDMに良好な流動性を与えることができるとともに、シール部材に良好な低温性を付与することができる。
一方、エチレン由来の構成単位の含有量が過度に低すぎると、得られるシール部材の引張強度が不足する。従って、エチレン由来の構成単位の含有量は、45重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。
EPDMを構成するジエンモノマーの具体例は、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン(DCPD)、1,4-ヘキサジエン(1,4-HD)、メチルテトラヒドロインデン、5-メチレン-2-ノルボルネン、シクロオクタジエン、ジシクロオクタジエン等の非共役ジエンモノマーを含む。これらの中でも、EPDMが良好な架橋速度(加硫速度)を示し、また、得られるシール部材の耐熱性にも優れることから、ENB、1,4-HDを用いることが好ましく、とりわけ架橋速度に優れることから、ENBを用いることがより好ましい。ジエンモノマーは、1種のみを用いてよいし、2種以上を併用してもよい。
EPDMにおけるジエンモノマー由来の構成単位の含有量は、架橋速度およびゴム組成物の成形加工性を高める観点から、1重量%以上とすることが好ましく、3重量%以上とすることがより好ましい。また、架橋後に二重結合が多量に残存することによるシール部材の劣化のしやすさを考慮して、ジエンモノマー由来の構成単位の含有量は、12重量%以下とすることが好ましく、10重量%以下とすることがより好ましい。
本発明において使用し得るEPDMの市販品の具体例を挙げれば、例えば、いずれも商品名で、三井化学株式会社製の「EPT」、住友化学株式会社製の「エスプレン」、JSR株式会社製の「EP」、ランクセス製の「KELTAN」等である。
ゴム組成物の粘度は、JIS K6300-1:2013に準拠して測定される100℃におけるムーニー粘度〔ML(1+4)100℃〕で60以下であることが好ましい。ムーニー粘度が高すぎると、加工性に劣る場合がある。このような粘度のゴム組成物を実現するために、使用するゴム成分の粘度は、ムーニー粘度〔ML(1+4)100℃〕で50以下であることが好ましく、48以下であることがより好ましい。
〔B〕シリカ
シール部材用組成物にはシリカが高充填されている。シリカを高充填することで、シール部材の内部に水素が侵入しにくくなるため、シール部材の耐ブリスター性を向上させることができる。シリカはカーボンブラックよりも水素吸着性が低いため、耐ブリスター性の向上にはシリカを用いることがより有用である。
シリカとしては、汎用ゴム一般に補強効果を発揮するフィラーとして用いられるものを使用できる。シリカとしては、特に限定はされないが、ハロゲン化珪酸または有機珪素化合物の熱分解法や、けい砂を加熱還元して気化したSiOを空気酸化する方法などで製造される乾式ホワイトカーボン、ナトリウムの熱分解法などで製造される湿式ホワイトカーボン等が挙げられる。本発明においては、乾式ホワイトカーボンを用いることが好ましい。シリカは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリカは、少なくとも70重量%のシリカ成分(SiO)を含有する。シリカの比表面積は、好ましくは10~120m/g、より好ましくは15~40m/gである。
シリカは無孔質かつ球状であることが好ましい。シリカが球状である場合、他の形状(例えば、鎖状)のシリカと比べてシリカ同士の摩擦が少なく、分散性が向上するため、シール部材用ゴム組成物にシリカを高充填させることが可能となる。また、シリカを多く含むとシール部材の低温性は低下するおそれがあるが、シリカが球状であれば、低温性の低下が起きにくい。このため、シール部材の耐ブリスター性と低温性とを両立させることができる。なお、「球状」とは、真球だけでなく、若干歪んだ球も含む。
シリカの平均粒径は、凝集の抑制や平滑性の観点から、好ましくは5nm~5μmである。シリカの平均粒径が大きすぎると、シール材の耐ブリスター性および低温性が低下するおそれがある。平均粒径は、たとえば顕微鏡を用いて形態観察を行ない、画像解析により観察視野内のシリカの粒径を計測し、計測値の数平均を算出することにより求めることができる。
シール部材用ゴム組成物におけるシリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して50~140質量部であり、好ましくは80~140質量部である。シリカの含有量が多すぎるとシール部材の低温性が低下する可能性がある。
〔C〕シランカップリング剤
本発明のシール部材用ゴム組成物は、シリカを高充填させるためのシランカップリング剤を含む。シランカップリング剤は分子中に、無機質材料と化学結合する反応基と有機質材料と化学結合する反応基をもつため、通常では結合しにくい有機質材料と無機質材料とを結ぶバインダーとしての役割をもつ。シリカの表面をシランカップリング剤で被覆すると、シリカの表面が疎水性となり、シリカの凝集を防ぐことができる。これにより、シール部材用ゴム組成物中でシリカをより分散して高充填させることが可能となり、シール部材の耐ブリスター性を向上させることができる。また、シランカップリング剤はシリカとゴム成分との結合力を上昇させることでも、耐ブリスター性を向上させる。
本発明におけるシランカップリング剤としては、特に限定はされないが、例えばビニル系、アクリル系、エポキシ系、メタクリル系、メルカプト系、アミノ系のシランカップリング剤等が挙げられる。ビニル系シランカップリング剤としては、例えばビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が、アクリル系シランカップリング剤としては、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が、エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が、メタクリル系シランカップリング剤としては、例えば3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
シール部材用ゴム組成物におけるシランカップリング剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して10~50質量部であり、好ましくは15~30質量部である。従来よりも多量のシランカップリング剤を含むことで、シール部材用ゴム組成物の耐ブリスター性が向上する。しかし、シランカップリング剤が多すぎると、伸びが極端に低下するため、使用時に破損または低温性が低下するおそれがある。
〔D〕カーボンブラック
シール部材用ゴム組成物はさらにカーボンブラックを含むことが好ましい。カーボンブラックを含有することで、シール部材の強度および耐ブリスター性を向上させることができる。
シール部材用ゴム組成物がカーボンブラックを含む場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して例えば40質量部以下であってよく、好ましくは15~40質量部である。共架橋剤の保持の観点からは、カーボンブラックの含有量は20質量部以上であることが好ましい。ただし、カーボンブラックは水素を吸着するため、多量に配合すると耐ブリスター性が低下するおそれがある。シリカとカーボンブラックの含有量の合計は、ゴム成分100質量部に対して90~140質量部であることが好ましい。シリカおよびカーボンブラック等のフィラーを高充填することで、耐ブリスター性が向上するが、フィラーの配合量が多すぎる場合、シール部材の剛性が高すぎて、低温性が低下する可能性がある。
また、カーボンブラックは球状であることが好ましい。カーボンブラックがより真球に近い(比表面積が小さい)場合、カーボンブラックは凝集しにくく、シール部材用ゴム組成物の低温性は低下しにくい。補強性の観点からは、カーボンブラックの粒径は小さいことが好ましい。
カーボンブラックは、導電性でも非導電性でもよく、その製法によりファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、ISAF-HF、ISAF-LS、IISAF-HS、HAF、HAF-HS、HAF-LS、MAF、FEF、FEF-LS、GPF、GPF-HS、GPF-LS、SRF、SRF-HS、SRF-LM、FT、MT等のタイプを用いることができる。カーボンブラックの平均粒径は、各製造会社によって異なる場合があるものの、例えばSAFは19nm、ISAFは23nm、HAFは28nm、MAFは38nm、FEFは43nm、GPFは62nm、SRFは66nm、FTは122nmである。
カーボンブラックは、単体でまたは2種以上を混合して用いてもよい。粒径の異なる2種類のカーボンブラックにおいて、大径のカーボンブラックの平均粒径と小径のカーボンブラックの平均粒径との差は、特に限定されるものではないが、例えば7nm以上330nm以下とすることができる。
〔E〕共架橋剤
シール部材用ゴム組成物は、さらに共架橋剤を含むことが好ましい。共架橋剤としては、例えばキノンジオキシム、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,2-ポリブタジエン、メタクリル酸金属塩、アクリル酸金属塩等が挙げられる。共架橋剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シール部材用ゴム組成物における共架橋剤の含有量は、好ましくはゴム成分100質量部に対して1~20質量部である。この範囲において、シール部材の耐ブリスター性をより向上させることができる。共架橋剤の含有量が少なすぎると、シール部材の100%引張応力が低下するおそれがあり、多すぎると切断時伸びが100%を下回り、低温性が低下する虞がある。
共架橋剤としては、分子内の反応点間が広いものを用いることが好ましい。反応点間が広い共架橋剤を用いると、シール材は密に結合して機械的強度および耐ブリスター性を高めながらも伸びを維持することができる。このような観点からは、共架橋剤は、トリメチロールプロパントリメタクリレートを含むことが好ましい。
〔F〕添加剤
本発明のシール部材用ゴム組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の他の成分を含有することができる。他の含有成分としては、例えば、シリカおよびカーボンブラック以外のフィラー(体質顔料および着色顔料を含む意味である)、シランカップリング剤以外の界面活性剤、老化防止剤、酸化防止剤、加工助剤(ステアリン酸、酸化亜鉛等)、安定剤、粘着付与剤、多価アルコール、可塑剤、難燃剤、ワックス類、滑剤等の添加剤を挙げることができる。添加剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シール部材用ゴム組成物が上記の添加剤を含有する場合、その含有量は当該分野において通常用いられる量であってよく、例えばゴム成分100質量部に対して、0.5~15質量部である。
フィラーとしては、例えばアルミナ、酸化亜鉛、二酸化チタン、クレー、タルク、珪藻土、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ハイドロタルサイト、粒状または粉末状樹脂、金属粉、ガラス粉、セラミックス粉等が挙げられる。
老化防止剤としては、フェノール誘導体、芳香族アミン誘導体、アミン-ケトン縮合物、ベンズイミダゾール誘導体、ジチオカルバミン酸誘導体、チオウレア誘導体等が挙げられる。
加硫促進剤としては、例えばチウラム系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系の化合物等を含む。
加工助剤としては、熱可塑性樹脂、液状ゴム、可塑剤、軟化剤、内部離型剤、粘着付与剤等が挙げられる。例えばゴム成分がFKMやFFKMである場合、充填剤としてフッ素樹脂またはその粒子を含有してもよく、加工助剤として液状フッ素ゴムを含有してもよい。ゴム成分がEPMやEPDMである場合、加工助剤として、例えばパラフィン系オイルを含有することができる。
内部離型剤の具体例は、例えば高級脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、炭化水素樹脂等を含む。
シランカップリング剤以外の界面活性剤としては、例えば非イオン界面活性剤が挙げられ、非イオン界面活性剤としては、例えば高級アルコール、多価アルコールが挙げられる。多価アルコールの具体例は、例えばジエチレングリコールを含む。
可塑剤としては、狭義の可塑剤(フタル酸エステル系、アジピン酸エステル系、脂肪族二塩基酸エステル系、リン酸エステル系、クエン酸エステル系、トリメリット系可塑剤等)の他、オイル(ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、植物油、エポキシ化植物油等)が挙げられる。耐ブリスター性の観点から、可塑剤は含まないことが好ましい。
架橋剤としては、硫黄、有機硫黄化合物、ジスルフィッド、有機過酸化物等が用いられる。有機過酸化物として、EPDM、H-NBRに採用されているものとして、例えば2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチル-パーオキシヘキサン-3、ジ-t-ブチルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-t-ブチル-パーオキシヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシ-イソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、4,4-ジ-t-ブチルパーオキシ-ブチルバレレート、2,2-ジ-t-ブチルパーオキシ-ブタン、1,1-ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、ジ-ベンゾイルパーオキサイド、ビス(o-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(p-メチルベンゾイル)パーオキサイド、t-ブチルパーオキシベンジラート等が例示される。
シール部材用ゴム組成物における架橋剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、通常0.1~10質量部であり、好ましくは0.2~5.0質量部である。この範囲内であれば、架橋反応を十分に進行させることができるので、硬度や機械的強度、耐圧縮永久歪性等に優れるとともに、耐衝撃性に優れた緩衝材を得ることが可能である。
[シール部材の製造方法]
本発明の架橋性ゴム組成物は、上述の含有成分を均一に混練りすることにより調製できる。混練り機としては、例えばミキシングロール、加圧ニーダー、インターナルミキサー(バンバリーミキサー)等の従来公知のものを用いることができる。この際、各配合成分のうち、架橋反応に寄与する成分(架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋剤等)を除く成分を先に均一に混練しておき、その後、架橋反応に寄与する成分を混練するようにしてもよい。混練り温度は、例えば常温付近である。
本発明に用いられるシール部材は、上述のシール部材用ゴム組成物の架橋物からなるものである。シール部材は、シール部材用ゴム組成物を架橋(加硫)・成形することにより作製することができる。架橋・成形方法は、インジェクション成形、圧縮成形、移送成形等の従来公知の方法を採用することができる。
成形時における加熱温度(架橋温度)は、例えば100~200℃程度であり、プレスによる加熱時間(架橋時間)は、例えば5~30分程度である。HNBR、EPDM、CR、FKM、VMQの場合は二次加硫を行うことが好ましい。
シール部材4は、パッキンやガスケット等であることができる。シール部材の形状はその用途に応じて適宜選択され、その代表例は、断面形状がO型であるOリングである。本発明に係るシール部材は、低温特性および耐ブリスター性に優れるため、例えば80MPaの貯蔵高圧水素ガスの貯蔵タンクのシール部材として好適に用いることができる。また、貯蔵高圧ガスとしては、水素ガスだけでなく、例えば酸素ガス、窒素ガス、ヘリウムガス等にも好適に使用することができる。
<グリース>
継手本体3および管部材1のシール部材に面する各端部の表面には、グリースが塗布されており、好ましくは継手本体3の雄ねじ部3aのシール部材4に面する端部の表面および管部材1のフレア形状部1aのシール部材4に面する端部の表面にはグリースが塗布されている。より好ましくは図8に示すように、継手本体3の溝3dの表面のグリース塗布部6およびフレア形状部1aのグリース塗布部6にグリースが塗布されている。
作業性を向上させ、また、グリースを均一に塗布するために、グリースは加工(例えば希釈、加熱等)して使用してもよい。塗りむらをなくすために数回繰り返して塗布してもよい。グリースの塗布量は、例えばP6(JIS B2401-1:2012)のOリング溝に対して、0.1~5g程度であってもよい。
グリースは、管部材1のフレア形状部1aの表面の凹凸を埋めることによって、特に低温時のシール性を向上させることができる。また、シール部材4の溝3d中での流動性を向上させ、Oリングの追随性を向上させることができる。
本発明に用いるグリースは、好ましくは動粘度が高いグリースである。動粘度が高いとは、例えば25℃での動粘度が6000cSt~100万cSt(Centi Stokes、mm/s)であり、好ましくは1.5万cSt~100万cStであり、より好ましくは5万cSt~100万cStであることをいう。グリースの動粘度が低すぎると、グリースはフレア形状部1aの端面に留まることができずに流れ出してしまうおそれがある。また、動粘度が高いグリースは高温環境下でも揮発しにくく、圧力変動に対する耐久性にも優れる。
本発明に用いられるグリースの種類は特に限定されないが、動物油、植物油、鉱物油、合成油等の公知のグリースを用いることができる。動物油としては、例えば鯨油、牛脂、スクワランオイル、ラード等が挙げられる。植物油としては、例えば菜種油、紅花油、大豆油、ゴマ油、ひまし油、椿油、糠油等が挙げられる。鉱物油としては、例えば芳香族系炭化水素、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素等が挙げられる。合成油としては、例えばシリコーンオイル、フッ素オイル、合成炭化水素油、エステル油、ポリエーテル油、ポリグリコール油、フェニルエーテル油等が挙げられる。これらのグリースは、単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
シリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等が挙げられ、変性シリコーンオイルとしては、フッ素変性、エポキシ変性、アルコール変性、アルキル変性、アミノ変性、メタクリル変性、メルカプト変性、ハイドロジェン変性、カルボキシ変性等のシリコーンオイル等が挙げられる。シリコーンオイルの市販品としては、例えば製品名「KF-96」、「KF-965」、「KF-968」、「KF-99」、「KF-50」、「KF-54」、「HIVAC F-4」、「HIVAC F-5」、「KF-56A」、「KF-995」、「KF-868」、「KF-859」(以上、信越化学工業株式会社製)、「SH200」(東レ・ダウコーニング株式会社製)等が挙げられる。
フッ素オイルとしては、例えばパーフルオロポリエーテル、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロアルキルエーテル等が挙げられる。フッ素オイルの市販品としては、例えば製品名「クライトックス(登録商標)GPL102」(ケマーズ株式会社製)、「ダイフロイル(登録商標)#1」、「ダイフロイル#3」、「ダイフロイル#10」、「ダイフロイル#20」、「ダイフロイル#50」、「ダイフロイル#100」、「デムナム(登録商標)S-65」(以上、ダイキン工業株式会社製)等が挙げられる。
合成炭化水素油としては、例えばポリα-オレフィン、エチレン-α-オレフィンコオリゴマー、ポリブテンまたはこれらの水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等が挙げられる。エステル油としては、例えばポリオールエステル、二塩基酸エステル、芳香族多価カルボン酸エステル、リン酸エステル、亜リン酸エステル、炭酸エステル等が挙げられる。また、エーテル油としては、アルキルジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
低温下で良好なシール性を得る観点からは、温度変化によって動粘度が変化しにくいグリースを用いることが好ましい。このようなグリースとしては、シリコーンオイルまたはフッ素オイルが挙げられる。低温下では、ゴムは弾性を失いやすく、シール性が低下しやすいが、グリースが潤滑性を保つことで低温下でもシール性を維持することができる。
また、上記の油を基油として、増ちょう剤が配合されたグリースを用いてもよい。増ちょう剤としては、特に限定されないが、金属石けん系、非石けん系増ちょう剤を用いることができる。金属石けん系増ちょう剤としては、例えばカルシウム石けん、ナトリウム石けん、リチウム石けん、アルミニウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、バリウムコンプレックス石けん、リチウムコンプレックス石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等が挙げられる。非石けん系増ちょう剤としては、例えばウレア、ナトリウムテレフタラート、フッ素、有機ベントナイト、シリカ等が挙げられる。これらの増ちょう剤は、単独でまたは2種以上を併せて用いることができる。
基油と増ちょう剤との配合割合は、特に限定されるものではなく、所望のグリース硬度を得るために任意に定めることができる。増ちょう剤の配合量は、グリースを100質量部として、例えば1~50質量部であり、好ましくは5~30質量部である。基油の配合量は、グリースを100質量部として、例えば50~99質量部であり、好ましくは70~95質量部である。グリース硬度を硬くするためには基油の割合を少なくし、一方で柔らかくするためには基油の割合を多くすることで調整することができる。
増ちょう剤を配合する場合は、基油の40℃における動粘度は、例えば10~5000mm/sであり、好ましくは20~500mm/sであり、より好ましくは30~200mm/sである。
また、グリースには、必要に応じて、一般的に潤滑油やグリースの分野で使用される各種の添加剤、例えば酸化防止剤、腐食防止剤、防錆剤、耐摩擦摩耗添加剤、極圧添加剤、油性剤、固体潤滑剤等を添加配合することができる。
グリースの混和ちょう度は、特に限定されないが、好ましくは175~370であり、より好ましくは220~290であり、ちょう度番号は、例えば1号~4号であり、好ましくは2号~3号である。グリースの混和ちょう度は、JIS K2220.7:2013に従って測定することができる。
グリースの混和安定度は、特に限定されないが、例えば330~400である。グリースの混和安定度は、JIS K2220.7:2013に従って測定することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[シール部材用ゴム組成物の調製およびシール部材の作製]
次の手順に従って、シール部材用ゴム組成物を調製した。まず、ゴム成分の素練りを行った。回転速度は35rpmであり、時間は1分である。表1に示される配合組成に従って(表における配合量の単位は質量部である)、シリカをシランカップリング剤で被覆させた。被覆シリカ、ゴム成分、老化防止剤、加工助剤および界面活性剤を加圧ニーダーにより混練した。この際、加圧ニーダーの回転速度は35rpm、混練時間は3分である。次に、カーボンブラックおよび共架橋剤を加え、35rpmで6分混合した。約40℃まで冷却後、得られた混練物に、架橋剤を投入し、加圧ニーダーにより混練を行って、シール部材用ゴム組成物を調製した。得られたシール部材用ゴム組成物を170~180℃の温度でプレス成形し、180℃で1時間の二次加硫を行ってシール部材1~4を得た。
Figure 0007368936000001
表1中の配合物の詳細は次のとおりである。
〔1〕ゴム成分:E501A(住友化学工業株式会社製「エスプレン」、EPDM:エチレン由来の構成単位の含有量が52重量%、ジエンモノマーである5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)由来の構成単位の含有量が4重量%であり、JIS K6300-1:2013に準拠して測定される100℃におけるムーニー粘度〔ML(1+4)100℃〕が40である。)
〔2〕シリカ:サンスフェアNP-30(AGCエスアイテック株式会社製、球状無孔シリカ、吸着比表面積40m/g、細孔容積0.05mL/g、吸油量30mL/100g、平均粒径4μm)
〔3〕シランカップリング剤:KBM1003(信越化学工業株式会社製、ビニルトリメキシシラン)
〔4〕カーボンブラック:MT(Cancarb株式会社製、球状、平均粒径250-350nm)
〔5〕加工助剤1:ルナックS50V(花王株式会社製、ステアリン酸)
〔6〕老化防止剤1:ノンフレックスRD(精工化学株式会社製、ポリ(2,2,4トリメチル1,2ジヒドロキノリン)
〔7〕加工助剤2:堺#20(堺化学株式会社製、酸化亜鉛)
〔8〕界面活性剤:ジエチレングリコール(株式会社日本触媒製)
〔9〕共架橋剤:TAIC(日本化成株式会社製、トリアリルイソシアヌレート)
〔10〕架橋剤:パーブチルP(日油株式会社製、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)
[シール部材の耐ブリスター性評価]
Oリングに成形したシール部材1~4に対し、表2に示す条件で耐ブリスター性の試験を行った。図9に試験工程図を示す。試験後、Oリングの断面を観察し、亀裂が見られたものを「×」とし、亀裂が見られなかったものを「○」として評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 0007368936000002
表1に示すように、シール部材1、2は良好な耐ブリスター性を有していた。これに対して、シール部材3、4は、Oリングの断面に亀裂がみられ、十分な耐ブリスター性を有していなかった。
また、市販品の製品番号B5690(耐フロン用HNBR(R134a))、製品番号B5485(耐フロン用HNBR(R134a))、H0870(耐蒸気、耐薬品、ブレーキ油用EPDM)およびH0880(耐熱水、耐蒸気用EPDM)(以上、日本バルカー工業株式会社製)に対しても、上記と同様の耐ブリスター性試験を行ったが、Oリングの断面に亀裂が見られた。
[シール部材の物性評価]
続いて、シール部材の物性を測定した。JIS K6250:2006に従い、2mmの厚さに作製したシート状成形品から、JIS K6251:2017に従い、ダンベル状3号型試験片を型抜きした。この試験片を、500mm/分で引張し、引張強さ、切断時伸び、100%引張応力をショッパー式引張試験機を用いて測定した。また、JIS K6253:2012に従い、タイプAデューロメータ硬さ試験機にてシート状成形品の硬度を測定した。これらの試験はすべて25℃の温度下で行った。また、JIS K6261-4:2017に従う低温弾性回復試験を行い、TR10を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0007368936000003
シール部材1とシール部材2は、シール部材3および4よりも硬度が高く、100%引張応力も高いため、初期の亀裂に対する強さ、すなわちブリスターに対する耐性が強いと考えられる。シール部材1とシール部材2のTR10の値を比較すると、シール部材1の値は、シール部材2の値よりも低く、より低温で弾性を維持できることがわかった。
(実施例1)
上述の物性評価で良好な結果が得られたシール部材1を用いて、以下のとおりシール部材付き継手を作製した。まず、ナットに管部材を挿通して、管部材を流体が通る試験機器と接続した。連結部材の被係合部を、管部材の継手本体に面する部分と反対側からフランジ形状部に係合させた。一方、他の管部材を試験機器に接続し、継手本体の雌ねじ部を他の管部材の雄ねじ部にねじ込んで固定した。次いで、シール部材に面する継手本体の端面の溝および管部材の端面のグリース塗布部にグリースを表4に示すように塗布した。継手本体の雄ねじ部の端面の溝にシール部材1を収容後、ナットの雌ねじ部に継手本体の雄ねじ部をねじ込み、シール部材付き継手を接続した。
(実施例2)
表4に示すグリース塗布量としたこと以外は実施例1と同様にして、シール部材付き継手を作製した。
(比較例1)
グリースを塗布しなかったこと以外は実施例1と同様にして、シール部材付き継手を作製した。
Figure 0007368936000004
[グリース塗布によるシール部材付き継手の低温下での漏れ評価]
実施例1、2および比較例1のシール部材付き継手を用いて、表5に示す条件で低温下でのシール性の評価を行った。図10に試験工程図を示す。試験機器に流体(ヘリウム)を注入し、流体の外部リークの有無を確認した。試験流体の漏れは、スニファー法によりヘリウムセンサーを用いて検出した。流体の漏れが検知されなかったものをシール性が「a」、流体の漏れが120ppm以下であったものをシール性が「b」、流体の漏れが120ppmより多く見られたものをシール性が「c」とした。評価結果を表4に示す。評価が「a」または「b」であれば、高圧ガスを十分にシールできていると考えられる。
Figure 0007368936000005
表4に示すように、グリースを塗布することで、シール部材付き継手からの流体の漏れ(リーク)は著しく抑制された。さらに、複数回繰り返してグリースを塗布することで、流体の漏れは検出限界以下となり、本発明のシール部材付き継手が-40℃の低温環境下において優れたシール性を発揮できることがわかった。
[シール部材付き継手の耐ブリスター性および低温性試験]
続いて、実施例1のシール部材付き継手を用いて、耐ブリスター性および低温性の試験を表6に示す条件で行った。図11に試験工程図を示す。なお、グリースはヘキサンで1:1で希釈してグリース塗布部に均一に塗布した後、ヘキサンを揮発させる操作を10回繰り返した。試験機器に流体(水素)を注入し、流体の外部リークの有無を確認した。試験流体の漏れは、スニファー法により水素センサーを用いて検出した。流体の漏れが検知されなかったものをシール性が「○」とし、流体の漏れが検知されたものをシール性が「×」とした。評価結果を表7に示す。
Figure 0007368936000006
Figure 0007368936000007
表7に示すように、実施例1のシール部材付き継手は、100℃および-40℃において100MPaの水素を6600回シールすることができた。ブリスターは高温でより生じやすいが、100MPaの水素の急激な加減圧を6600回繰り返し付加しても、Oリングにブリスターは見られず、リークパスは生じなかった。また、-40℃で100MPaの水素の急激な加減圧を6600回繰り返し付加しても、流体の漏れは検知されなかった。本発明に係るシール部材付き継手は、相反する耐ブリスター性と低温性の両方の特性を有し、-40℃~100℃の幅広い環境での使用が可能であり、高温および低温下でのシール性が良好なシール部材付き継手であることがわかった。
1 管部材、1a フレア形状部、1b スリーブ、1c 管本体、2 他の管部材(他の部材)、3 継手本体、3a 雄ねじ部、3b 雌ねじ部、3c 被把持部、3d 溝、4 シール部材、5 連結部材、5a 被係合部、5b 雌ねじ部、6 グリース塗布部、7a,7b 機器、8a,8b バルブ、10 シール部材付き継手。

Claims (9)

  1. 中空の継手本体と、一端部がフレア形状を有する中空の管部材と、前記継手本体と前記管部材とを連結するための連結部材と、前記継手本体と前記管部材との間に配置されるシール部材と、前記継手本体および前記管部材の前記シール部材に面する各端部の表面に塗布されたグリースと、を備え、
    前記シール部材は、ゴム成分100質量部に対して、シリカを50~140質量部と、シランカップリング剤を10~50質量部と、を含むシール部材用ゴム組成物の架橋物からなり、
    前記シリカの比表面積は、10~120m /gである、シール部材付き継手。
  2. 前記フレア形状は、テーパー形状またはフランジ形状である、請求項1に記載のシール部材付き継手。
  3. 前記継手本体は、前記シール部材を収容するための溝を有する、請求項1または2に記載のシール部材付き継手。
  4. 前記継手本体は、他の管部材と接続するための構造をさらに有している、請求項1~3のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
  5. 前記シール部材は、ゴム成分100質量部に対して40質量部以下のカーボンブラックをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
  6. 前記ゴム成分は、エチレン-プロピレン-ジエンゴムである、請求項1~5のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
  7. 前記シール部材はOリングである、請求項1~6のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
  8. 前記グリースは、25℃での動粘度が6000cSt~100万cStである、請求項1~7のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
  9. バックアップリングをさらに備える、請求項1~8のいずれか1項に記載のシール部材付き継手。
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