JP2015206002A - ゴム組成物および高圧水素機器用シール部材 - Google Patents

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耕生 平野
Kosei Hirano
耕生 平野
▲はま▼窪 真司
真司 ▲はま▼窪
Shinji Hamakubo
智己 西川
Tomomi Nishikawa
智己 西川
一彦 木挽
Kazuhiko Kobiki
一彦 木挽
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Abstract

【課題】優れた耐久性、耐熱性、耐低温性および耐ブリスタ性を同時に満足する高圧水素機器用シール部材を提供すること。【解決手段】エチレン−プロピレン−ジエンゴム、MAFカーボンブラックおよび架橋剤を含み、MAFカーボンブラックの含有量が、エチレン−プロピレン−ジエンゴム100質量部に対して、90〜120質量部であり、エチレン−プロピレン−ジエンゴム中のエチレン成分の含有量が50〜60質量%であり、且つジエン成分の含有量が3〜8質量%であるゴム組成物を架橋することによって、耐久性等に優れた高圧水素機器用シール部材を製造することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、高圧水素機器用シール部材を製造するために有用なゴム組成物に関する。ここで「高圧水素用機器」とは、高圧水素(例えば35〜105MPa)を取り扱う機器を意味し、例えば、蓄圧器のバルブまたは配管、センサー、自動車の燃料電池に水素を供給するタンクやカプラーなどが挙げられる。
シール部材を製造するために、これまで、ニトリルゴム(NBR)組成物、水素化ニトリルゴム(HNBR)組成物およびシリコーンゴム組成物などが使用されている。例えば、特許文献1には、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、HNBRなどからシール部材を製造することが記載されている。また、特許文献2には、シリコーンゴム組成物から高圧ガス用シール部材を製造することが記載されている。
なお、特許文献3には、エチレン−プロピレン系ゴム、カーボンブラックおよび有機過酸化物を含有するゴム組成物から、二酸化炭素漏れ防止用のシール部材を製造することが記載されている。該文献には、カーボンブラックとしては、ファーネスブラックが好ましいと記載され、その実施例では、ファーネスブラックであるFEFカーボンブラック、SRFカーボンブラックまたはGPFカーボンブラックが使用されている。しかし、該文献には、前記ゴム組成物から高圧水素機器用シール部材を製造することは記載されていない。
特開2003−28302号公報 国際公開第2007/145313号 特開2002−212361号公報
高圧水素機器では、近年、その取り扱う水素の圧力が、ますます上昇している。そのため、高圧水素機器用シール部材には、高圧(例えば35〜105MPa)でも良好なシール性能を保持することが求められる。また、高圧水素機器用部材には、−50℃〜120℃という広い使用温度範囲が要求される。
従来のNBR組成物から製造した高圧水素機器用シール部材は、耐熱性および耐ブリスタ性が劣るという問題がある。ここで、高圧水素機器用シール部材の耐ブリスタ性とは、シール部材が高圧水素に接触したときにブリスタ(亀裂および発泡など)を形成しない特性を意味する。
また、従来のHNBR組成物から製造した高圧水素機器用シール部材は、低温使用時にシール性能が悪化するという問題がある。さらに、従来のシリコーンゴム組成物から製造した高圧水素機器用シール部材は、強度に乏しく、耐久性に劣るという問題がある。
本発明は上記のような事情に着目してなされたものであって、その目的は、優れた耐久性(特に、高い強度)、耐熱性(特に、低い圧縮永久歪)、耐低温性および耐ブリスタ性を同時に満足する高圧水素機器用シール部材を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とMAFカーボンブラックとを併用することによって、上記目的を達成し得ることを見出した。この知見に基づく本発明は以下の通りである。
[1] エチレン−プロピレン−ジエンゴム、MAFカーボンブラックおよび架橋剤を含み、
ゴム組成物中のMAFカーボンブラックの含有量が、エチレン−プロピレン−ジエンゴム100質量部に対して、90〜120質量部であり、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム中のエチレン成分の含有量が50〜60質量%であり、且つジエン成分の含有量が3〜8質量%であり、
高圧水素機器用シール部材を製造するために用いられることを特徴とするゴム組成物。
[2] 架橋剤が、有機過酸化物である前記[1]に記載のゴム組成物。
[3] 前記[1]または[2]に記載のゴム組成物を架橋することによって製造される高圧水素機器用シール部材。
本発明のゴム組成物から製造された高圧水素機器用シール部材(以下「シール部材」と略称することがある)は、優れた耐久性、耐熱性、耐低温性および耐ブリスタ性を示す。本発明のシール部材は、−50℃〜120℃という幅広い温度および高圧の条件下でも使用することができる。
本発明のゴム組成物は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、MAFカーボンブラックおよび架橋剤を含有する。以下、各成分を順に説明する。
[EPDM]
EPDM中のエチレン成分の含有量は、50〜60質量%、好ましくは50〜58質量%である。このエチレン成分の含有量が少なすぎると、強度が小さくなる。一方、このエチレン成分の含有量が多すぎると、圧縮永久ひずみが大きくなる。EPDM中のジエン成分の含有量は、3〜8質量%、好ましくは3.5〜5.0質量%である。このジエン成分の含有量が少なすぎると、圧縮永久ひずみが大きくなる。一方、このジエン成分の含有量が多すぎると、伸びが小さくなる。なお、EPDM中のプロピレン成分の含有量は、100質量%−(エチレン成分の含有量+ジエン成分の含有量)である。
EPDMのムーニー粘度(ML1+4、125℃)は、好ましくは25〜100であり、より好ましくは45〜85である。このムーニー粘度が低すぎると、圧縮永久ひずみが大きくなり、引張強さが小さくなる場合がある。一方、このムーニー粘度が高すぎると、特性は向上するが、加工性に劣る場合がある。
ジエンとしては、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエンおよびジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンが好ましい。EPDM中のジエン成分は、1種だけでもよく、2種以上であってもよい。
[MAFカーボンブラック]
ゴム組成物に配合されるカーボンブラックには、SAFカーボンブラック、ISAFカーボンブラック、HAFカーボンブラックなどのハードカーボンブラック、FEFカーボンブラック、GPFカーボンブラック、SRFカーボンブラック、FTカーボンブラック、MTカーボンブラックなどのソフトカーボンブラックがある。本発明のゴム組成物の必須成分であるMAFカーボンブラックは、ハードカーボンブラックとソフトカーボンブラックの中間に位置するものである。
上述のハードカーボンブラックおよびソフトカーボンブラックにおける「ハード」、「ソフト」とは、それぞれ、ゴムへの補強性(引張特性、摩耗特性)の寄与度が「大きいこと」、「小さいこと」を意味する。ここで、ハードカーボンブラックの粒径は、ソフトカーボンブラックの粒径より小さい。本発明のゴム組成物の必須成分であるMAFカーボンブラックは、上述のハードカーボンブラックとソフトカーボンブラックの中間に位置するゴム補強特性(粒径)を有するものであり、後述する含有量で配合させることによって、所望する特性のゴム組成物が得ることができる。
また、MAFカーボンブラックを使用せずにハードカーボンブラックまたはソフトカーボンブラック単独配合を使用する場合では、ブリスタ性が低下する。また、MAFカーボンブラックを使用せずにハードカーボンブラックとソフトカーボンブラックの混合物を使用する場合では、カーボンブラックの含有量が多くなり、ゴム組成物の加工性が低下する。よって、カーボンブラックとしてMAFカーボンブラックのみを使用することが好ましい。
ゴム組成物中のMAFカーボンブラックの含有量は、EPDM:100質量部に対して、90〜120質量部、好ましくは90〜110質量部である。このMAFカーボンブラックの含有量が少なすぎると、シール部材の耐ブリスタ性が低下する。一方、このMAFカーボンブラックの含有量が多すぎると、ゴム組成物の加工性(混練り性および成形性)が低下する。
MAFカーボンブラックの平均粒径(一次粒径)は、好ましくは30〜40nmである。このカーボンブラックの平均粒径は、カーボンブラックを透過型電子顕微鏡で観察し、無作為に選択した1000個のカーボンブラック粒子のそれぞれの粒径を計測し、これらを算術平均することによって求められる。
MAFカーボンブラックの窒素吸着比表面積(BET比表面積)は、好ましくは40〜60m/gである。このカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217−2:2001に基づいて測定される。
MAFカーボンブラックのDBP吸油量(A法)は、好ましくは120〜150cm/100gである。このカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217−1:2008に基づいて測定される。
MAFカーボンブラックのヨウ素吸着量は、好ましくは60〜70mg/gである。このカーボンブラックのヨウ素吸着量は、JIS K6217−1:2008に基づいて測定される。
[架橋剤]
架橋剤は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。架橋剤は、有機過酸化物であることが好ましい。架橋剤として有機過酸化物を用いると、引張強さが大きくなり、圧縮永久ひずみも小さくなる。
有機過酸化物は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。有機過酸化物としては、例えば、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよびジ−t−ブチルパーオキサイドなどが挙げられる。これらの中でも、シール部材表面へのブルームを防止し、シール部材の圧縮永久歪を低減するために、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンおよびジクミルパーオキサイドが好ましい。
ゴム組成物中の架橋剤(特に有機過酸化物)の含有量は、EPDM:100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。この架橋剤の含有量が少なすぎると、圧縮永久ひずみが大きくなる場合がある。一方、この架橋剤の含有量が多すぎると、伸びが小さくなったり、成形性が悪くなる場合がある。
[その他の配合剤]
本発明のゴム組成物は、上記成分以外の配合剤を含有していてもよい。配合剤は、1種のみでもよく、2種以上であってもよい。配合剤に特に限定はなく、ゴム工業で一般的に使用されている配合剤を使用することができる。配合剤としては、例えば、架橋助剤、可塑剤、老化防止剤、金属酸化物、加工助剤、充填剤およびプロセスオイルなどが挙げられる。これらの各配合剤も、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋助剤としては、例えば、多官能性不飽和化合物などが挙げられる。多官能性不飽和化合物は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。多官能性不飽和化合物としては、例えば、キノンジオキシム系の多官能性不飽和化合物(例えば、p−キノンジオキシム等)、メタアクリレート系の多官能性不飽和化合物(例えば、トリエチレングリコールジメタアクリレート、メチルメタアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等)、アリル系の多官能性不飽和化合物(例えば、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート等)、マレイミド系の多官能性不飽和化合物(例えば、マレイミド、フェニルマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等)、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンおよび1,2−ポリブタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、シール部材の圧縮永久歪を低減するために、トリアリルイソシアヌレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。架橋助剤(特に、多官能性不飽和化合物)を使用する場合、ゴム組成物中のその含有量は、EPDM:100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部である。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチル等のフタル酸系可塑剤;ジオクチルアジペート等のアジピン酸系可塑剤;セバシン酸ジオクチル等のセバシン酸系可塑剤;トリ−(2−エチルへキシル)トリメリテート等のトリメリット酸系可塑剤;ポリエーテルおよびポリエステル等の重合型可塑剤;などが挙げられる。可塑剤を使用する場合、ゴム組成物中のその含有量は、EPDM:100質量部に対して、好ましくは1〜40質量部である。
老化防止剤としては、例えば、アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤およびイミダゾール系老化防止剤などが挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムなどが挙げられる。
加工助剤としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸およびパラフィンワックスなどが挙げられる。
充填剤としては、例えば、MAFカーボンブラック以外のカーボンブラック、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、グラファイトおよび珪酸カルシウムなどが挙げられる。
プロセスオイルとしては、例えば、アロマティック系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルおよびパラフィン系プロセスオイルなどが挙げられる。
[ゴム組成物の製造]
本発明のゴム組成物は、EPDM、MAFカーボンブラックおよび架橋剤、並びに必要に応じてその他の配合剤を混練することによって製造することができる。混練は、ゴム分野で公知の混練機(例えば、オープンロール、インターミックス、ニーダー、バンバリーミキサ)または公知の二軸混練押出機などを用いて行うことができる。
[シール部材]
本発明のシール部材は、本発明のゴム組成物を架橋することによって製造することができる。架橋の手段および条件には特に限定は無く、使用する架橋剤の種類および量に応じて、公知の手段および条件を採用すればよい。また、一次架橋(一次加硫)に加えて、二次架橋(二次加硫)を行ってもよい。例えば、本発明のゴム組成物を、射出成形機、圧縮成形機または加熱プレス機などを用いて、約120〜190℃で約1〜30分間程度加熱することによって一次架橋を行い、必要に応じてさらに120〜200℃で1〜24時間加熱することによって二次架橋を行えばよい。
本発明のシール部材の形状には特に限定は無く、高圧水素機器での用途に応じた様々な形状にすることができる。シール部材の形状としては、例えば、Oリング、パッキンおよびシートなどの形状が挙げられる。
シール部材の硬さは、好ましくは80〜95、より好ましくは85〜90である。この硬さが低すぎると、高圧水素ガスに接触した際にシール部材にブリスタが発生しやすくなる。一方、この硬さが高すぎると、シール部材の伸びが小さくなり、シール部材の取付性が低下する傾向がある。この硬さは、タイプAデュロメーターを用いてJIS K6253:1997に従って測定される。
120℃で70時間および150℃で70時間保存した後のシール部材の圧縮永久歪は、いずれも、20%以下であることが好ましい。圧縮永久歪が大きいシール部材は、その寿命が短くなる傾向がある。この圧縮永久歪は、JIS K6262:2006に従って測定される。
シール部材の低温性は、−50℃以下であることが好ましい。低温性が−50℃以下であるシール部材は、幅広い温度範囲で使用することができる。この低温性は、JIS K6261:2006の項目TR−10に従って測定される。
本発明のシール部材は、高圧水素に曝されてもブリスタを発生しない、即ち、耐ブリスタ性に優れるという特徴を有する。さらに、本発明のシール部材は、圧縮永久歪が小さく、且つ充分に低い低温性を有する。従って、本発明のシール部材は、様々な高圧水素ガス用機器、例えば、燃料電池車用高圧水素容器などに使用することができる。本発明のシール部材の用途としては、例えば、高圧水素ガス用機器のO−リング、パッキン、ガスケット、ホースなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
1.成分
実施例および比較例で使用した各成分を以下に列挙する:
(1)EPDM
エスプレン532(住友化学製、エチレン含有量:51質量%、ジエン(ENB)含有量:3.5質量%、ムーニー粘度(ML1+4、125℃):81)
(2)カーボンブラック
シースト116(東海カーボン製、MAFカーボンブラック、平均粒径(一次粒径):38nm、窒素吸着比表面積(BET比表面積):49m/g、DBP吸油量(A法):133cm/100g、ヨウ素吸着量:53mg/g)
シーストSO(東海カーボン製、FEFカーボンブラック、平均粒径(一次粒径):43nm、窒素吸着比表面積(BET比表面積):27m/g、DBP吸油量(A法):87cm/100g、ヨウ素吸着量:26mg/g)
シースト300(東海カーボン製、HAFカーボンブラック、平均粒径(一時粒径):28nm、窒素吸着比表面積(BET比表面積):84m/g、DBP吸油量(A法):75cm/100g、ヨウ素吸着量:86mg/g)シーストSO
(3)架橋剤(有機化酸化物)
パーヘキサ25B(日油製、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
(4)その他の配合剤
老化防止剤:
ノクラック224(大内新興化学製、キノリン系老化防止剤)
ノクラックCD(大内新興化学製、アミン系老化防止剤)
架橋助剤(多官能性不飽和化合物):トリアリルイソシアヌレート(表1では「TAIC」と記載)
可塑剤:セバシン酸ジオクチル(表1では「DOS」と記載)
加工助剤:ステアリン酸
金属酸化物:酸化亜鉛
2.ゴム組成物およびシール部材の製造
表1に示す質量部数で各成分を混合し、オープンロールを用いて混練して、各ゴム組成物を調製した。次に、ゴム組成物をプレス成形装置にて170℃で20分プレス架橋(一次架橋)した後、さらに150℃で4時間2次架橋して、シール部材を得た。
3.特性評価
ゴム組成物およびシール部材の特性を以下のようにして評価した。結果を表1に示す。
(1)混練り性
オープンロールを用いて混練した際のゴム組成物の混練り性を、下記基準で評価した。
○:ゴム組成物がロールに巻きついて問題なく混練りでき、且つ混練りの際にゴム組成物に粘着性および穴開きなどが生じない
×:ゴム組成物がロールに巻きつかず、良好に混練りできないか、或いは混練りの際にゴム組成物に粘着性または穴開きなどが生ずる
(2)成形性
プレス成形装置を用いて雰囲気下にて170℃で20分プレス架橋(一次架橋)した際のゴム組成物の流動性およびシール部材の離型性を、下記基準で評価した。
○:ゴム組成物の流動性およびシール部材の離型性が良好であり、シール部材を良好に成形できる
×:ゴム組成物の流動性が悪いか、またはシール部材の離型性が悪く、シール部材を良好に成形できない
(3)常態物性(硬さ、100%モジュラス、引張強さおよび伸び)
シール部材の硬さを、タイプAデュロメーターを用いてJIS K6253:1997に従って測定した。また、シール部材の100%モジュラス、引張強さおよび伸びを、JIS K6251:2010に従って測定した。
(4)圧縮永久歪(耐熱性)
120℃で70時間および150℃で70時間保存した後のシール部材の圧縮永久歪を、それぞれ、JIS K6262:2006に従って測定した。
(5)低温性
シール部材の低温性を、JIS K6261:2006の項目TR−10に従って測定した。
(6)耐ブリスタ性
70MPaの水素ガスを充填した圧力容器にシール部材を168時間保存した後、シール部材のブリスタの発生を目視で評価した。
○:ブリスタなし
×:ブリスタあり
Figure 2015206002
表1に示す結果から、実施例1〜3のシール部材は、良好な耐久性(高い引張強さ)、耐熱性(低い圧縮永久歪)、耐低温性(低い低温性)および耐ブリスタ性を示す。一方、MAFカーボンブラックを85質量部しか使用しない比較例1のシール部材、MAFカーボンブラックの代わりにFEFカーボンブラックを使用する比較例2のシール部材、およびMAFカーボンブラックの代わりにHAFカーボンブラックを使用する比較例4のシール部材では、耐ブリスタ性が不充分であった。また、MAFカーボンブラックを130質量部も含有する比較例3のゴム組成物は、混練り性および成形性に問題があった。

Claims (3)

  1. エチレン−プロピレン−ジエンゴム、MAFカーボンブラックおよび架橋剤を含み、
    MAFカーボンブラックの含有量が、エチレン−プロピレン−ジエンゴム100質量部に対して、90〜120質量部であり、
    エチレン−プロピレン−ジエンゴム中のエチレン成分の含有量が50〜60質量%であり、且つジエン成分の含有量が3〜8質量%であり、
    高圧水素機器用シール部材を製造するために用いられることを特徴とするゴム組成物。
  2. 架橋剤が、有機過酸化物である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のゴム組成物を架橋することによって製造される高圧水素機器用シール部材。
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