JP7364338B2 - 保持面洗浄装置 - Google Patents

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本発明は、チャックテーブルの保持面を洗浄する保持面洗浄装置に関する。
研削砥石で被加工物を研削し薄化する研削装置は、チャックテーブルのポーラス部材等からなる保持面で被加工物を吸引保持している。研削加工で排出される研削屑は、保持面中において特に被加工物の外周縁を吸引保持している部分によって吸引され、保持面の該部分に付着してしまう。そして、研削加工後、被加工物を保持面から離間させると、保持面の該部分には研削屑が付着したままになる場合がある。
そのため、特許文献1等に開示されている研削装置は、洗浄砥石を保持面に接触させ保持面に付着している研削屑を削り落とす保持面洗浄装置を備えている。
特開2017-140663号公報
しかし、付着している研削屑を削ることで発生する細かな研削屑が保持面に再付着してしまうと言う問題がある。また、洗浄砥石が削り落とす保持面に付着している研削屑は、保持面からわずかに飛び出ている(例えば、ポーラス部材の隙間に刺さっている)ことがあり、その飛び出た研削屑と細かくなって再付着した研削屑とによって次に保持面が吸引保持した被加工物を均一な厚みに研削することができなくなるという問題もある。さらに、洗浄砥石を用いた洗浄では、保持面に付着した研削屑を保持面ごと削り落としていたため、削り残しがあった。そして、削り残しが無いように洗浄砥石による洗浄時間を長くすると、保持面の平坦度(研削砥石の研削面に対する保持面の平行度)を低下させ、そのために研削砥石でチャックテーブルの保持面に保持した被加工物を研削した場合に被加工物が均一な厚みにならないという問題があった。
よって、被加工物を保持するチャックテーブルの保持面を洗浄する保持面洗浄装置においては、保持面に研削屑を残すことや研削屑を再付着させることがないようにするとともに、保持面の平坦度を低下させないようにするという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、被加工物を保持するチャックテーブルのポーラス部材からなる吸着部の露出面である保持面を洗浄する保持面洗浄装置であって、該保持面に接触させる、該保持面の半径より長い直線状の刃先を有するナイフと、該保持面に該刃先を向けて該ナイフを把持する把持部と、該刃先を該保持面に接触、又は該保持面から離間させるため該把持部を移動させる移動手段と、該移動手段を昇降させる昇降手段と、を備え、該刃先が移動方向に向かって先行するよう傾けられた該ナイフを該昇降手段により下降させ、該保持面の半径全域に該刃先を接触させ、該保持面の中心を軸に該保持面と該ナイフとを相対的に回転させ、該保持面に付着する付着物を該刃先で切り取り除去する保持面洗浄装置である。
本発明に係る保持面洗浄装置は、前記保持面に対して水とエアとの混合液を噴射する2流体ノズルと、該ナイフと、該把持部と、該移動手段と、該2流体ノズルとを収容し該保持面に対面する下面が開口したボックスと、を備え、該昇降手段により該ボックスを下降させて該保持面に接近させ、該移動手段により該開口から下方に該刃先を突出させ、該保持面と該ナイフとを相対的に該保持面に平行な方向に移動させ、該刃先で該保持面に付着する付着物を切り取り除去し、該2流体ノズルから噴射した2流体で付着物を該保持面上から流されて除去すると好ましい。
該把持部と該移動手段との間に配置され、該間を広げる方向の付勢力を有する弾性部材を備え、該移動手段によって該把持部を下降させた際に、該弾性部材によって該保持面の高さの変化に応じて該把持部を上下動自在として該刃先を該保持面に接触させることが好ましい。
該移動手段は、該保持面に対して平行な方向を軸とし該把持部を上下反転させる回動部およびエアシリンダー機構であることが好ましい。
チャックテーブルの保持面を洗浄する本発明に係る保持面洗浄装置は、保持面に接触させる直線状の刃先を有するナイフと、保持面に刃先を向けてナイフを把持する把持部と、刃先を保持面に接触、又は保持面から離間させる移動手段と、を備えていることで、保持面に刃先を接触させ刃先が移動方向に向かって先行するようナイフを傾けて保持面とナイフとを相対的に移動させ、保持面に付着する付着物を刃先で切り取り除去することが可能となる。そのため、被加工物を保持する保持面に研削屑等の付着物を残すことや研削屑を再付着させることがないようにすることが可能となり、また、保持面を洗浄砥石で削ることがないため保持面の平坦度を低下させることがなくなる。よって、洗浄後の保持面で被加工物を吸引保持して研削を行うことで、被加工物を均一な厚みに研削することが可能となる。
また、本発明に係る保持面洗浄装置は、チャックテーブルの保持面に対して水とエアとの混合液を噴射する2流体洗浄ユニットを備え、2流体洗浄ユニットは、水とエアとの混合液を保持面に噴射する2流体ノズルと、2流体ノズルを収容し保持面に対面する下面が開口したボックスと、ボックスを保持面に対して垂直方向に昇降させる昇降手段と、を備え、ボックス内に移動手段を配設し、刃先をボックスの開口から突出可能又は刃先をボックス内に収納可能とし、開口から突出させた刃先で保持面に付着する付着物を切り取り除去することで、2流体による洗浄により被加工物を保持する保持面に研削屑等の付着物を残すことや研削屑を再付着させることがよりないようにすることが可能となり、ボックスにより付着物を洗浄した2流体が広範囲に飛び散ることもなく、且つ、保持面を洗浄砥石で削ることがないため保持面の平坦度を低下させることがなくなる。よって、洗浄後の保持面で被加工物を吸引保持して研削を行うことで、被加工物をより均一な厚みに研削することが可能となる。
保持面洗浄装置を備える研削装置の一例を示す斜視図である。 保持面洗浄装置の一例を示す断面図である。 把持部を回動させる移動手段を備える保持面洗浄装置を示す断面図である。
図1に示す研削装置1は、チャックテーブル30上に保持された被加工物Wを研削手段7によって研削する装置であり、本発明に係る保持面洗浄装置8を備えている。研削装置1のベース10上の前方(-Y方向側)は、チャックテーブル30に対して被加工物Wの着脱が行われる領域であり、ベース10上の後方(+Y方向側)は、研削手段7によってチャックテーブル30上に保持された被加工物Wの研削が行われる領域である。
被加工物Wは、例えば、シリコン母材等からなる円形の半導体ウェーハであり、図1においては下方を向いている被加工物Wの表面Waは、複数のデバイスが形成されており、図示しない保護テープが貼着されて保護されている。被加工物Wの裏面Wbは、研削加工が施される被加工面となる。なお、被加工物Wはシリコン以外にガリウムヒ素、サファイア、窒化ガリウム又はシリコンカーバイド等で構成されていてもよいし、矩形のパッケージ基板等であってもよい。
被加工物Wを保持するチャックテーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなり被加工物Wを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸着部300の露出面である保持面300a上で被加工物Wを吸引保持する。なお、保持面300aは平坦面であってもよいし、チャックテーブル30の回転中心を頂点とする極めてなだらかな円錐面となっていてもよい。
チャックテーブル30は、カバー39によって囲繞されていると共に、その下方に配設されたモータ等からなる回転手段33(図2参照)によりZ軸方向の軸心周りに回転可能である。また、チャックテーブル30は、図1に示すカバー39及びカバー39に連結された蛇腹カバー39aの下方に配設された図示しない移動手段によってY軸方向に往復移動可能となっている。
チャックテーブル30の移動経路両脇には、図示しないウォーターケースの開口が位置している。ウォーターケースは、被加工物Wが研削されることで排出される研削屑を含みチャックテーブル30から流下する加工廃液等を受け止めて、図示しない廃液処理機構へと送る。
研削領域には、コラム11が立設されており、コラム11の前面には研削手段7をチャックテーブル30に対して離間又は接近するZ軸方向(鉛直方向)に研削送りする研削送り手段5が配設されている。研削送り手段5は、鉛直方向の軸心を有するボールネジ50と、ボールネジ50と平行に配設された一対のガイドレール51と、ボールネジ50の上端に連結しボールネジ50を回動させるモータ52と、内部のナットがボールネジ50に螺合し側部がガイドレール51に摺接する昇降板53とを備えており、モータ52がボールネジ50を回動させると、これに伴い昇降板53がガイドレール51にガイドされてZ軸方向に往復移動し、昇降板53に固定された研削手段7がZ軸方向に研削送りされる。
チャックテーブル30に保持された被加工物Wを研削する研削手段7は、軸方向がZ軸方向であるスピンドル70と、スピンドル70を回転可能に支持するハウジング71と、スピンドル70を回転駆動するモータ72と、スピンドル70の下端に接続された円環状のマウント73と、マウント73の下面に着脱可能に装着された研削ホイール74と、ハウジング71を支持し研削送り手段5の昇降板53にその側面が固定されたホルダ75とを備える。
研削ホイール74は、ホイール基台741と、ホイール基台741の底面に環状に配置された略直方体形状の複数の研削砥石740とを備える。研削砥石740は、適宜のバインダー(接着剤)でダイヤモンド砥粒等が固着されて成形されており、主にその下面が研削面となる。
スピンドル70の内部には、研削水供給源に連通し研削水の通り道となる図示しない流路が、スピンドル70の軸方向(Z軸方向)に貫通して設けられており、該流路は、さらにマウント73を通り、ホイール基台741の底面において研削砥石740に向かって研削水を噴出できるように開口している。
チャックテーブル30の移動経路上方には、本発明に係る保持面洗浄装置8が配設されている。図2に示す保持面洗浄装置8は、チャックテーブル30の保持面300aに接触させる直線状の刃先800を有するナイフ80と、保持面300aに刃先800を向けてナイフ80を把持する把持部81と、刃先800を保持面300aに接触、又は保持面300aから離間させる移動手段82と、を備えている。
また、本実施形態における保持面洗浄装置8は、上記構成要素に加えて、チャックテーブル30の保持面300aに対して水とエアとの混合液を噴射する2流体洗浄ユニット85を備えている。なお、保持面洗浄装置8は、2流体洗浄ユニット85を備えなくてもよい。
2流体洗浄ユニット85は、水とエアとの混合液をチャックテーブル30の保持面300aに噴射する2流体ノズル850と、2流体ノズル850を収容し保持面300aに対面する下面が開口したボックス851と、ボックス851を保持面300aに対して垂直方向に昇降させる昇降手段852と、を備えている。
2流体ノズル850は、ポンプ等からなり洗浄水として例えば純水を供給する水供給源86、及びコンプレッサー等からなり圧縮エアを供給するエア供給源87に連通しており、チャックテーブル30に向く噴射口850aをその下端に有している。水供給源86から供給された洗浄水とエア供給源87から供給されたエアとは、2流体ノズル850内で混合されて、噴射口850aから下方に噴射される。
ボックス851は、例えば、略直方体状の外形を備えており、その下面側に開口851aを備えている。ボックス851の内部には、2流体ノズル850、ナイフ80、把持部81、及び移動手段82が収容されている。ボックス851は、チャックテーブル30の保持面300aの洗浄時において、保持面300aに噴射された2流体が広範囲に飛び散らないようにするためのものである。例えば、ボックス851の開口851aには、洗浄に使用した2流体を吸引する図示しない吸引源に連通するダクトホースが連通していてもよい。
チャックテーブル30の保持面300aに接触させる直線状の刃先800を有するナイフ80は、例えば、SUS等の合金で構成されており、チャックテーブル30の半径よりも僅かに長い程度の長さを備えており、図1、2に示す例においてはチャックテーブル30の移動方向であるY軸方向と水平面において直交するX軸方向に延在している。なお、ナイフ80の材質、長さ等は上記例に限定されるものではない。また、ナイフ80の厚みは、保持面300aにナイフ80が押し付けられた際に、ナイフ80が撓むことができる程度の薄い厚みであってもよい。
ナイフ80の直線状の刃先800は、例えば断面V字状の鋭角に形成されている。
チャックテーブル30の保持面300aに刃先800を向けてナイフ80を把持する把持部81は、例えば、ナイフ80の延在方向(図1、2に示す例においてはX軸方向)と同方向に延在する略直方体状の支持部材810を備えており、該支持部材810の例えば下面には、ナイフ80を傾けて挿嵌することができる挿嵌孔810aが形成されている。また、支持部材810の側面には、ボルト挿通穴810bが挿嵌孔810aに上側斜め方向から交差するように形成されており、挿嵌孔810aにナイフ80を挿嵌した状態で固定ボルト810cをボルト挿通穴810bに螺合させていくことで、固定ボルト810cの先端でナイフ80を刃先800を保持面300aに対して鉛直方向から斜めに所定の角度傾けた状態で固定することができる。
支持部材810の上面には、例えば弾性部材813が複数(又は、1つ)配設されており、該弾性部材813の上端側には、移動手段82を把持部81に連結するための平板状の連結部材814が取り付けられている。弾性部材813は、ナイフ80の刃先800が保持面300aに接触した際の衝撃を吸収すると共に、保持面300aを洗浄中のナイフ80が所定の押圧力で押し付けられつつ保持面300aの高さの変化に応じて自由にZ軸方向に動くことができるようにしている。
弾性部材813は、例えば、自然長より収縮することで戻ろうとするコイルバネであるが、コイルバネに限定されるものではなくゴム柱等であってもよい。例えば、ナイフ80が保持面300aに押されていない状態において弾性部材813の長さは自然長になっている。
移動手段82は、例えば、エアシリンダー、電動シリンダー、又はボールネジ機構等であり、ナイフ80の刃先800を所定の高さ位置に位置付けることができる。
ボックス851を保持面300aに対して垂直方向に昇降させる昇降手段852は、例えば、エアシリンダー、電動シリンダー、又はボールネジ機構等である。
保持面洗浄装置8において、例えば、連結部材814には図3に示す移動手段88が接続されていてもよい。なお、図3においては、2流体洗浄ユニット85を省略して示している。
ナイフ80の刃先800を保持面300aに接触、又は保持面300aから離間させる移動手段88は、例えば、把持部81を上下反転させる回動部880と、回動部880に接続されたエアシリンダー機構881とを備えている。
回動部880は、例えば、軸方向が支持部材810の延在方向(X軸方向)と同一であるスピンドルと、スピンドルの一端に連結されたモータ等とから構成されており、把持部81を上下反転させて、ナイフ80の刃先800を保持面300aに接触させる、又はナイフ80の刃先800を保持面300aから離間させることができる。
エアシリンダー機構881は、例えば、回動部880に機械的に接続され回動部880をZ軸方向に上下動させることでナイフ80の刃先800の高さ位置を調整できるエアシリンダー881aと、エアシリンダー881aにエアを供給する図示しないエア源と、該エア源からエアシリンダー881aに供給されるエアの圧力調整を行うことでエアシリンダー881aによるナイフ80のチャックテーブル30の保持面300aに対する押し付け力を一定に調整可能なレギュレータ881bと、レギュレータ881bに接続されたエアオペレーションバルブ881cと、図示しないスピコン等とから構成されている。
以下に上記図2に示す保持面洗浄装置8によりチャックテーブル30の保持面300aを洗浄する場合の、保持面洗浄装置8の動作について図1、2を用いて説明する。
まず、図1に示す被加工物Wを保持していないチャックテーブル30が、保持面洗浄装置8の下までY軸方向へ移動する。そして、図2に示すように保持面洗浄装置8のナイフ80の刃先800の下方にチャックテーブル30の保持面300aが位置付けられる。該位置付けは、例えば、チャックテーブル30の保持面300aの中心がナイフ80の刃先800上に位置し、かつ、ナイフ80の刃先800が保持面300aのみならず枠体301の上端面にも僅か掛かるようにすると好ましい。即ち、ナイフ80の刃先800がチャックテーブル30の半径上に沿うように位置付けがされると好ましい。
また、例えば、ナイフ80をその延在方向であるX軸方向に移動させるX軸方向移動手段884を保持面洗浄装置8は備えていても良い。例えばエアシリンダーで構成される該X軸方向移動手段884でナイフ80をX軸方向に往復移動させながら保持面300aを洗浄すると、刃先800が確実に保持面300aの中心を通ることが可能になる。なお、保持面300aの外周部分に研削屑が付着するため、刃先800が保持面300aの中心を通らなくてもよい。また、図2においては、X軸方向移動手段884は、移動手段82に接続されているが、接続位置はこれに限定されるものではない。X軸方向移動手段884は、図3に示すように保持面洗浄装置8が移動手段88を備える場合においても、上記と同様の理由から備えていてもよく、図3においては回動部880に接続されているが、接続位置はこれに限定されるものでもない。
本実施形態における保持面洗浄装置8は、2流体洗浄ユニット85を備えているため、図2に示す昇降手段852によりボックス851が-Z方向へと下降し、ボックス851の下面と保持面300aとの間に2流体を逃すための所定の隙間が形成される高さ位置にボックス851が位置付けられる。
この状態で、水供給源86から洗浄水が2流体ノズル850に供給され、かつ、エア供給源87から高圧エアが2流体ノズル850に供給され、2流体ノズル850の噴射口850aから2流体が保持面300aに向かって噴射される。また、チャックテーブル30がZ軸方向の軸心周りに回転するのに伴って、2流体によって保持面300a全面が洗浄され、保持面300aに付着している細かい研削屑等の付着物が洗い落とされる。
付着物を洗い落とした2流体は、ボックス851と保持面300aとの隙間から、図示しないウォーターケースに流れていく。
2流体による保持面300aの洗浄が行われた後、又は洗浄が行われているのと並行して、ボックス851内に収容された移動手段82により連結部材814が-Z方向へと降下して、ボックス851の開口851aからナイフ80の刃先800が突出すると共に、ナイフ80の刃先800が保持面300aに接触する。また、ナイフ80の刃先800が保持面300aに接触した後に、さらにナイフ80を下降させることで、弾性部材813が自然長より収縮し、弾性部材813が蓄える付勢力によりナイフ80が保持面300aに対して傾いた状態で所定の押し付け力で押し付けられる。その後、さらにナイフ80を下降させて、ナイフ80の刃先800を保持面300aに沿って撓ませた状態にしてもよい。
なお、保持面洗浄装置8において、連結部材814に図3に示す移動手段88が接続されている場合には、回動部880によって把持部81がナイフ80が下側を向くように回動され、さらに、移動手段88のエアシリンダー機構881によってナイフ80の刃先800が保持面300aに一定の押し付け力で押し付けられた状態で維持される。
ナイフ80が保持面300aに押し付けられことで、回転するチャックテーブル30によって、ナイフ80の刃先800が移動方向に向かって先行するようナイフ80が傾けられた状態で保持面300aとナイフ80とが相対的に移動し、保持面300aに付着する付着物が刃先800で切り取られて除去される。即ち、水平面方向においては固定された状態になっているナイフ80の刃先800に対して、保持面300aに付着していた付着物が突っ込んでいくことで、刃先800で付着物がその根元付近から切り取られる。そして、切り取られた付着物はナイフ80の刃先800の上面上に積み重ねられていき、保持面300aから除去される。
ナイフ80で保持面300aから切り取られた付着物は、再付着しないようにナイフ80の刃先800の上面上に積まれていくが、切り取られた後に保持面300aに残ってしまった付着物もあり、該残った付着物が保持面300aに再付着しないようにするために、保持面300aに対して2流体が2流体ノズル850から吹きつけられて、該2流体によって保持面300a上から流されて除去されていく。
なお、保持面洗浄装置8が2流体洗浄ユニット85を備えていない場合には、上記のような2流体による洗浄を行わなくてもよい。
そして、保持面300aの洗浄が完了した後、2流体ノズル850への2流体の供給が停止され、昇降手段852がボックス851を上方に引き上げ、かつ、移動手段82がナイフ80を上方に引き上げ保持面300aから離間させる。
次に、洗浄された保持面300aで被加工物Wを吸引保持して、図1に示す研削手段7で被加工物Wの裏面Wbを研削する場合について説明する。保持面300aによって被加工物Wが裏面Wbが上側を向いた状態で吸引保持される。次いで、被加工物Wを保持したチャックテーブル30が、研削手段7の下まで+Y方向へ移動する。研削手段7が研削送り手段5により-Z方向へと送られ、スピンドル70の回転に伴って回転する研削砥石740が被加工物Wの裏面Wbに当接することで研削が行われる。研削中は、チャックテーブル30が回転するのに伴って、保持面300a上に保持された被加工物Wも回転するので、研削砥石740が被加工物Wの裏面Wbの全面の研削加工を行う。また、研削水が研削砥石740と被加工物Wとの接触部位に対して供給され、接触部位が冷却・洗浄される。チャックテーブル30の保持面300aは、保持面洗浄装置8によって付着物が洗浄除去され、また、平坦度も良好な値になっているため、被加工物Wの表面Waとチャックテーブル30の保持面300aとの間に異物が介在せず、均一な所望の厚みに被加工物Wを研削することができる。
上記のように、チャックテーブル30の保持面300aを洗浄する本発明に係る保持面洗浄装置8は、保持面300aに接触させる直線状の刃先800を有するナイフ80と、保持面300aに刃先800を向けてナイフ80を把持する把持部81と、刃先800を保持面300aに接触、又は保持面300aから離間させる移動手段82(又は、移動手段88)と、を備えていることで、保持面300aに刃先800を接触させ刃先800が移動方向に向かって先行するようナイフ80を傾けて保持面300aとナイフ80とを相対的に移動させ、保持面300aに付着する付着物を刃先800で切り取り除去することが可能となる。そのため、被加工物Wを保持する保持面300aに研削屑等の付着物を残すことや研削屑を再付着させることがないようにすることが可能となり、また、保持面300aを洗浄砥石で削ることがないため保持面300aの平坦度を低下させることがなくなる。よって、洗浄後の保持面300aで被加工物Wを吸引保持して研削を行うことで、被加工物Wを均一な厚みに研削することが可能となる。
また、本発明に係る保持面洗浄装置8は、チャックテーブル30の保持面300aに対して水とエアとの混合液を噴射する2流体洗浄ユニット85を備え、2流体洗浄ユニット85は、水とエアとの混合液を保持面300aに噴射する2流体ノズル850と、2流体ノズル850を収容し保持面300aに対面する下面が開口したボックス851と、ボックス851を保持面300aに対して垂直方向に昇降させる昇降手段852と、を備え、ボックス851内に移動手段82を配設し、刃先800をボックス851の開口851aから突出可能又は刃先800をボックス851内に収納可能とし、開口から突出させた刃先800で保持面300aに付着する付着物を切り取り除去することで、2流体による洗浄により被加工物Wを保持する保持面300aに研削屑等の付着物を残すことや研削屑を再付着させることがよりないようにすることが可能となり、ボックス851により付着物を洗浄した2流体が広範囲に飛び散ることもなく、且つ、保持面300aを洗浄砥石で削ることがないため保持面300aの平坦度を低下させることがなくなる。よって、洗浄後の保持面300aで被加工物Wを吸引保持して研削を行うことで、被加工物Wをより均一な厚みに研削することが可能となる。
本発明に係る保持面洗浄装置8は上記実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、添付図面に図示されている研削装置1の構成等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
例えば、チャックテーブル30の保持面300aが、回転中心を頂点とする極めてなだらかな円錐面ではなく面一な平坦面となっている場合には、図1に示すチャックテーブル30をY軸方向に移動させつつ、X軸方向に延在するナイフ80を保持面300aに刃先800を接触させ刃先800が移動方向に向かって先行するようナイフ80を傾けて保持面300aの付着物を切り取り除去してもよい。
W:被加工物
1:研削装置 10:ベース 11:コラム
30:チャックテーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
39:カバー 39a:蛇腹カバー
5:研削送り手段 50:ボールネジ 52:モータ
7:研削手段 70:スピンドル 72:モータ 74:研削ホイール 740:研削砥石
8:保持面洗浄装置 80:ナイフ 800:刃先
81:把持部 810:支持部材 810a:挿嵌孔 810b:ボルト挿通穴 810c:固定ボルト 813:弾性部材 814:連結部材
82:移動手段
85:2流体洗浄ユニット 850:2流体ノズル 850a:噴射口 851:ボックス 851a:ボックスの開口 852:昇降手段
86:水供給源 87:エア供給源
88:移動手段 880:回動部 881:エアシリンダー機構 881a:エアシリンダー 881b:レギュレータ

Claims (4)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルのポーラス部材からなる吸着部の露出面である保持面を洗浄する保持面洗浄装置であって、
    該保持面に接触させる、該保持面の半径より長い直線状の刃先を有するナイフと、
    該保持面に該刃先を向けて該ナイフを把持する把持部と、
    該刃先を該保持面に接触、又は該保持面から離間させるため該把持部を移動させる移動手段と、
    該移動手段を昇降させる昇降手段と、を備え、
    該刃先が移動方向に向かって先行するよう傾けられた該ナイフを該昇降手段により下降させ、該保持面の半径全域に該刃先を接触させ、該保持面の中心を軸に該保持面と該ナイフとを相対的に回転させ、該保持面に付着する付着物を該刃先で切り取り除去する保持面洗浄装置。
  2. 前記保持面に対して水とエアとの混合液を噴射する2流体ノズルと、
    該ナイフと、該把持部と、該移動手段と、該2流体ノズルとを収容し該保持面に対面する下面が開口したボックスと、を備え、
    該昇降手段により該ボックスを下降させて該保持面に接近させ、該移動手段により該開口から下方に該刃先を突出させ、該保持面と該ナイフとを相対的に該保持面に平行な方向に移動させ、
    該刃先で該保持面に付着する付着物を切り取り除去し、該2流体ノズルから噴射した2流体で付着物を該保持面上から流されて除去する請求項1記載の保持面洗浄装置。
  3. 該把持部と該移動手段との間に配置され、該間を広げる方向の付勢力を有する弾性部材を備え、
    該移動手段によって該把持部を下降させた際に、該弾性部材によって該保持面の高さの変化に応じて該把持部を上下動自在として該刃先を該保持面に接触させる、
    請求項1記載の保持面洗浄装置。
  4. 該移動手段は、該保持面に対して平行な方向を軸とし該把持部を上下反転させる回動部およびエアシリンダー機構である、
    請求項3記載の保持面洗浄装置。
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