JP7362448B2 - 免震上基礎梁の構築方法 - Google Patents
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Description
したがって、現状では、免震上基礎フーチングのRC(鉄筋コンクリート)部分をコンクリートの打設により構築した後、その免震上基礎フーチングにより鉄骨を支持し、その状態で免震上基礎梁のRC部分にコンクリートを打設して構築する方法が一般的に考えられる(適切な特許文献等は見当たらない)。
また、本構成によれば、ブラケット側と支保工側のフランジが、複数のボルトとナットにより取外し自在に取付けられるので、そのボルトとナットの使用によってブラケット下端部への支保工の取付けおよび取外し作業を簡単かつ容易に行うことができる。
本発明の構築方法は、図1に示すように、例えば、地盤Gを掘削して構築した免震ピットPの内部において、RC造(鉄筋コンクリート造)の免震上基礎フーチング1と鉄骨3を有するSRC造の免震上基礎梁2をコンクリート4の打設により一体化して構築する免震上基礎梁2の構築方法に関する。
免震上基礎フーチング1は、コンクリート4の打設前において、例えば、プレキャスト製の底板1aと底板1aから上方へ立設の鉄骨製の取付け部材1bなどを備え、底板1aが免震装置5の上部に設置固定される。
免震装置5は、免震ピットP内に複数個設置され、各免震装置5は、免震ピットP内に設置された免震下基礎フーチング6の上に設置固定される。
支保工取付け用のブラケット8は、図2に詳しく示すように、例えば、H型鋼などの鉄骨で構成され、免震上基礎梁2の鉄骨3の下面に溶接などにより複数個取付けられ、各ブラケット8の下端部には、支保工9を取付けるためのブラケット側フランジ8aを備え、そのブラケット側フランジ8aの下端部(下面)が、免震上基礎梁2のコンクリート4部分(RC部分)の下面と面一になるように設定される。なお、ブラケット側フランジ8aの下端部は、免震上基礎梁2のRC部分の下面から多少下方へ突出するように設定することもできる。
そして、支保工9の下端部には、アンカー用フランジ9bを備え、そのアンカー用フランジ9bが、免震ピットPの床スラブに埋設のアンカーボルト12とナット13により床スラブに取外し自在に取付けられる。
まず、図1と図2を参照して、免震下基礎フーチング6に固定された免震装置5の上部にコンクリート4の打設前の免震上基礎フーチング1、つまり、取付け部材1bを備えた底板1aを設置固定し、かつ、支保工9をアンカーボルト12とナット13によりアンカー用フランジ9bを介して免震ピットPの床スラブの所定位置へ取外し自在に取付ける。
その状態で、支保工9側の各フランジ9aの上に支保工取付け用のブラケット8の各フランジ8aが位置するように免震上基礎梁2の鉄骨3を配置し、ボルト11と袋ナット10により両フランジ8a、9aを取外し自在に取付けるとともに、鉄骨3の両端部を底板1aに立設の取付け部材1bに対し取付け部7を介して取付ける。
そして、RC部分に打設したコンクリート4の硬化後、コンクリート用の型枠を取外すとともに、ボルト11とナット13を外し、必要な場合にはアンカーボルト12などの適宜箇所を切断し、図1に仮想線で示すように、支保工9を取外して構築を完了する。
(1)先の実施形態では、支保工取付け用のブラケット8の下端部が、免震上基礎梁2のコンクリート4部分(RC部分)の下面と面一になるように設定した例を図示し、かつ、下面から多少下方へ突出してもよい旨を記載したが、ブラケット8の下端部が、免震上基礎梁2のRC部分の下面から多少上方へ退避するように設定することもできる。
また、そのブラケット8と支保工9との取付けは、必ずしもフランジを介して取付ける必要はなく、例えば、溶接により取付けて切断により取外す構成であってもよい。
また、支保工9の下端部を免震ピットPの底面などに固定する場合、アンカーボルト12とナット13による固定以外に、例えば、免震ピットPの底面に埋設した袋ナットとその袋ナットに螺合するボルトにより固定することもできる。更に、支保工9を取外す際、例えば、アンカーボルト12などを切断して取外すのであれば、その切断作業を容易にするため、支保工9の下端部と免震ピットPの底面との間に予め切断作業用の隙間を設けておくことも可能である。
2 免震上基礎梁
3 免震上基礎梁の鉄骨
4 コンクリート
8 支保工取付け用のブラケット
8a ブラケット側フランジ
9 支保工
9a 支保工側フランジ
10 袋ナット
11 ボルト
Claims (3)
- 免震上基礎フーチングとSRC造の免震上基礎梁をコンクリートの打設により一体化して構築する免震上基礎梁の構築方法であって、
前記免震上基礎フーチングが、免震装置に設置固定される底板と、その底板から上方に立設されて前記免震上基礎梁を構成する鉄骨に取付けられる取付け部材とを備え、
前記免震上基礎梁を構成する鉄骨の下面に支保工取付け用のブラケットが連設され、
前記ブラケットが、その下端部にブラケット側フランジを備え、前記支保工が、その上端部に前記ブラケット側フランジに対応する支保工側フランジを備えると共に下端部にアンカー用フランジを備え、
前記免震上基礎梁を構成する鉄骨の両端部のそれぞれを前記免震上基礎フーチングの前記取付け部材に取付け、前記免震上基礎フーチングの前記底板を前記免震装置に設置固定し、前記支保工の前記アンカー用フランジを床スラブに埋設のアンカーボルトとナットにより前記床スラブに取外し自在に取付け、前記ブラケットの前記ブラケット側フランジと前記支保工の前記支保工側フランジを複数のボルトとナットにより取外し自在に取付けた状態で、前記免震上基礎フーチングと前記免震上基礎梁のRC部分にコンクリートを打設し、そのRC部分のコンクリートの硬化後に前記支保工を取外して構築する免震上基礎梁の構築方法。 - 前記ブラケットの下端部が、前記免震上基礎梁のRC部分の下面と面一または下面から下方へ突出する請求項1に記載の免震上基礎梁の構築方法。
- 前記ナットが袋ナットであり、その袋ナットが、前記ブラケット側フランジの上面に配設され、前記ボルトが、前記支保工側フランジの下方から挿通されて前記袋ナットに螺合する請求項1又は2に記載の免震上基礎梁の構築方法。
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