JP7038014B2 - 免震構造物の施工方法 - Google Patents

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本発明は、免震構造物の施工方に関する。
地下構造物を有する建物の施工方法として、順打工法及び逆打工法が知られている。順打工法は、山留めに囲まれた地下空間を形成し、当該地下空間の底面から順に上へ向けて建物を施工する。逆打工法は、山留めを設ける工程までは順打工法と同じである。一方、山留めを設けたのちに、建物の地上構造物を支持する支柱を埋め込む。そして、掘削や構造物の施工を含む地下工事と、支柱に支持された地上構造物の施工を含む地上工事と、を並行して進める。例えば、特許文献1~3は、逆打工法を用いて免震装置を含む免震構造物を施工する技術を開示する。
特開2000-291031号公報 特開平11-030053号公報 特開平10-002126号公報
当該技術分野においては、さらなる工期の短縮化が望まれている。そこで、本発明は、施工期間の短縮化が可能な免震構造物の施工方法を提供する。
本発明の一形態は、地表面に形成された開口と開口から露出する底面とを有するピット領域を形成する第1工程と、底面に含まれる柱設置面部に対して柱ユニットを設置する第2工程と、柱ユニット上に構造躯体を構築すると共に、底面に設けられた下部構造を含む免震ピットを施工する第3工程と、を有し、柱ユニットは、柱設置面部に固定される下部柱と、構造躯体が連結される上部柱と、下部柱と上部柱との間に設けられる免震装置と、を含む。
この方法によれば、柱ユニットを設置する第2工程を行った後に、上部躯体及び免震ピットを施工する第3工程を行う。ここで、第2工程の後に行われる上部躯体の施工と免震ピットの施工とは、独立して行うことが可能である。つまり、上部躯体の施工の開始において、免震装置が免震ピットに固定されることを要しない。従って、柱ユニットを設置した後に行われる上部躯体の施工と免震ピットの施工との施工自由度が高まるので、免震構造物の施工期間を短縮することができる。
第3工程では、構造躯体を構築した後に、下部構造を施工してもよい。この工程によれば、免震ピットの施工に先行して、上部躯体を施工することができる。
第3工程では、構造躯体の構築と、下部構造の施工と、を並行して行ってもよい。この工程によれば、上部躯体と免震ピットとを同時に施工することができる。
第2工程は、上部柱と、下部柱と、免震装置とが一体化された柱ユニットを搬入する工程と、柱ユニットが含む下部柱を柱設置面部に固定する工程と、を含んでもよい。この工程によれば、免震構造物の施工現場において、柱ユニットを組み立てる必要がない。従って、さらなる施工期間の短縮が可能となる。
第2工程は、上部柱と、下部柱と、免震装置と、をそれぞれに搬入する工程と、下部柱の下端部を柱設置面部に固定する工程と、下部柱の上端部に免震装置を取り付ける工程と、免震装置に上部柱の下端部を取り付ける工程と、を有してもよい。この工程によれば、柱ユニットの構成物を別個に施工現場へ搬入することができる。従って、工場から施工現場まで柱ユニットの構成物を容易に輸送することができる。
本発明によれば、施工期間の短縮化が可能な免震構造物の施工方法が提供される。
図1は、第1実施形態の施工方法によって施工される免震構造物の構成を示す図である。 図2は、第1実施形態の免震構造物の施工方法における主要な工程を示すフロー図である。 図3の(a)部、(b)部及び(c)部は、図2のフロー図に示す各工程を説明するための図である。 図4の(a)部、(b)部及び(c)部は、図3に続く各工程を説明するための図である。 図5の(a)部、(b)部及び(c)部は、図4に続く各工程を説明するための図である。 図6は、第2実施形態の免震構造物の施工方法における主要な工程を示すフロー図である。 図7の(a)部、(b)部、(c)部及び(d)部は、図6のフロー図に示す各工程を説明するための図である。 図8は、変形例1の免震構造物の施工方法における主要な工程を示すフロー図である。 図9は、変形例2の免震構造物の施工方法における主要な工程を示すフロー図である。 図10は、変形例3の免震構造物の施工方法における主要な工程を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、免震構造物1は、上部躯体2(構造躯体)と、支持柱3(上部柱)と、免震装置4と、を有する。上部躯体2は、例えば、ビルといった固定構造物である建物である。支持柱3は、上部躯体2と免震装置4とを連結する。支持柱3の上端は上部躯体2に連結され、支持柱3の下端部3aは免震装置4に連結される。免震装置4は、支持柱3に連結される上フランジと、後述する仮設柱6(下部柱)の上端部6aに連結される下フランジと、上フランジ及び下フランジとの間に挟み込まれた免震ゴムと、を有する。免震装置4では免震ゴムが、下フランジに対して上フランジの水平方向に沿った相対的な変位を許す。免震ゴムの変形によって、地盤101から上部躯体2への揺れの伝達を抑制する。
一般に、免震装置4は、上部躯体2と基礎との間に設けられる。従って、免震装置4は、ピット領域P1に配置された免震ピット7に設置される。免震ピット7は、擁壁8と、マットスラブ9(下部構造)と、を有する。擁壁8は、ピット領域P1を囲む地盤101における水平方向の土圧に対してピット壁面P1b(周壁)の崩れを防ぐ。例えば、ピット領域P1は、直方体状を呈する。従って、ピット領域P1は、鉛直方向と略直交するピット床14と、ピット床14から鉛直方向に延びるピット壁面P1bと、に囲まれている。擁壁8は、ピット壁面P1bに沿って設けられている。
擁壁8は、複数の擁壁ブロック11(擁壁部材)によって構成されている。擁壁ブロック11は、いわゆるプレキャスト部材である。擁壁ブロック11は、工場などの別の場所において形成された後に、現場に搬入されて、所定の位置に配置される。また、擁壁ブロック11は、いわゆる自立型である。本実施形態でいう「自立型」とは、擁壁8のみで横方向の土圧に対向可能であることを意味する。「擁壁8のみ」とは、例えば、擁壁8に作用する土圧を負担する付属的な部材を要しないことをいう。このような付属的な部材には、例えば、擁壁と一体化されて、擁壁の下方における地盤に建て込まれる支持杭が挙げられる。また、擁壁の背面側の地盤に建て込まれて擁壁が連結される土留めが挙げられる。
自立式の擁壁ブロック11として、例えば、片持ち梁式(カンチレバー式)のブロックが挙げられる。また、擁壁ブロック11自身の重量によって、土圧に対向する重力式のブロックも挙げられる。本実施形態の擁壁ブロック11は、片持ち梁式を例示する。片持ち梁式の擁壁ブロック11は、横方向の土圧が作用する擁壁本体12と、擁壁本体12から地盤101の側へ水平方向に延びる梁部13と、を有する。この梁部13には、梁部13上に存在する地盤101の重みが作用する。この重みに起因するモーメントは、擁壁本体12に作用する横方向の土圧に起因するモーメントと逆方向であるので、横方向の土圧に対向できる。また、梁部13上の地盤101には水道管などの設備が埋め込まれていることがある。梁部13上の地盤101は、梁部13に支持されているので、沈降し難い。従って、埋設された設備物を保護することができる。
マットスラブ9は、ピット床14上に設けられている。ピット床14は、捨てコンクリート面16とユニット設置部17(柱設置面部)とを含む。マットスラブ9は、免震装置4及び上部躯体2の重量を地盤101に伝える。マットスラブ9は、耐圧盤や底盤とも呼ばれる。マットスラブ9は、例えば、鉄筋コンクリート造の板状部材である。
なお、地盤101の安定度が低い場合には、ピット床14のユニット設置部17の下方に既成杭が設けられていてもよい。
上述したように、擁壁8は、それ自体で横方向の土圧に耐え得ると説明した。そうすると、マットスラブ9は、上部躯体2等の重量を地盤101に伝えればよい。つまり、擁壁8とマットスラブ9とは、互いに異なる力をそれぞれ単独で負担している。その結果、擁壁8に作用する横方向の土圧を、マットスラブ9にも負担させる必要はない。従って、本実施形態に係る擁壁8とマットスラブ9とは、力学的に互いに影響を及ぼし合わない。換言すると、擁壁8とマットスラブとは、いわゆる「縁が切れている」構成である。例えば、マットスラブ9の側面と、擁壁本体12との間に、隙間が設けられていてもよい。つまり、擁壁8とマットスラブ9とは、一体化された構造物ではなく、互いに独立した別個の構造物であるといえる。
この「縁が切れている」とは、擁壁8からマットスラブ9への力(応力)の伝達が生じない構成を意味する。従って、本実施形態でいう「縁が切れている」構成には、力の伝達に寄与しない構成物を含むことが許される。例えば、マットスラブ9の側面から突出する鉄筋が、擁壁ブロック11に設けられた穴に挿し込まれた構成を含んでもよい。この構成によれば、マットスラブ9の沈降を抑制することができる。
上述した支持柱3、免震装置4及び仮設柱6は、柱ユニット18を構成する。柱ユニット18は、免震構造物1の施工中において上部躯体2を支持する構造物として機能する。柱ユニット18のうち、仮設柱6は、マットスラブ9に埋め込まれる。つまり、仮設柱6は、上部躯体2の重量を地盤101に伝える部材であるマットスラブ9の一部を構成するともいえる。一方、柱ユニット18において、支持柱3及び免震装置4は、マットスラブ9と上部躯体2との間に配置されて、上部躯体2を支持する共に、地盤101から上部躯体2への揺れの伝達を抑制する。
以下、図2のフロー図及び図3~図5に示す工程図を適宜参照しながら、免震構造物1の施工方法について説明する。
まず、ピット領域P1を設ける(ステップS10)。ステップS10(第1工程)は、以下に具体的に示す擁壁設置領域P2を設けるステップ(ステップS11)と、擁壁ブロック11を配置するステップ(ステップS12)と、擁壁8を設けるステップ(ステップS13)と、を含む。
図3の(a)部に示すように、擁壁設置領域P2を設ける(ステップS11)。具体的には、まず、ピット予定領域P3を設定する。このピット予定領域P3は、最終的にピット領域P1となる領域である。この段階では、地盤101に埋もれた領域である。次に、このピット予定領域P3を囲むように、擁壁設置領域P2を設定し、当該領域を掘削する。擁壁設置領域P2は、地表面200に開口を有する溝である。擁壁設置領域P2は、底面P2aと、斜面P2bと、を含む。擁壁設置領域P2の深さ(地表面200から底面P2aまでの距離)は、例えば、擁壁ブロック11の高さと略一致させてよい。
ピット予定領域P3の平面形状が矩形であるとき、擁壁設置領域P2は、ピット予定領域P3の周囲に設けられた枠状の領域となる。ここで、ピット予定領域P3を囲む、には、擁壁設置領域P2がピット予定領域P3と重複しない場合に加えて、図3の(a)部のように、擁壁設置領域P2の一部がピット予定領域P3の一部と重複する場合も含む。つまり、ピット予定領域P3と重複しない擁壁設置領域P2の外周側の一部領域によって、ピット予定領域P3を囲んでいるといえる。また、擁壁設置領域P2は、オープンカット工法により施工してよい。オープンカット工法によれば、山留め部材を設ける必要がないので、施工期間の短縮化に寄与し得る。
図3の(b)部に示すように、擁壁ブロック11を配置する(ステップS12)。具体的には、底面P2aに擁壁ブロック11を載置する。上述したように、実施形態の擁壁ブロック11は、山留め部材や擁壁ブロック11と一体化される支持杭を要しない。従って、擁壁ブロック11は、底面P2aに載置されるだけでよい。擁壁ブロック11は、擁壁本体12の主面12aが免震ピット7の壁面を成す。従って、免震ピット7の壁面を構成するように、複数の擁壁ブロック11を並べる。なお、必要に応じて、擁壁ブロック11同士を連結する構成を施工してもよい。
図3の(c)部に示すように、擁壁8を設ける(ステップS13)。具体的には、擁壁設置領域P2を埋め戻す。埋め戻される領域は、例えば、擁壁ブロック11の背面12bと斜面P2bとの間の空間である。この埋め戻しによって、擁壁ブロック11の梁部13に重みが加わる。その結果、擁壁ブロック11が横方向の土圧に対抗し得る状態となる。その後、図4の(a)部に示すように、擁壁8に囲まれたピット予定領域P3に残る地盤101を掘削して、取り除く。
以上のステップS11、S12、S13によって、擁壁8が設けられる。これらのステップS11、S12、S13によれば、ピット壁面P1bから受ける水平方向に作用する力に対抗可能な、いわゆる自立可能な擁壁8を施工することができる。
次に、図4の(b)部に示すように、ピット床14を設ける(ステップS20)。具体的には、このステップS20では、柱ユニット18のためのユニット設置部17を少なくとも設ける。ユニット設置部17は、柱ユニット18ごとに設けられる。ユニット設置部17は、ベースモルタルによる本体と、当該モルタルに埋め込まれたアンカーボルトと、を有する。なお、このユニット設置部17は、柱ユニット18を固定するものであるが、柱ユニット18の取付位置の精度と、姿勢の精度と、を確保するものである。従って、ユニット設置部17の設置面は、鉛直軸に対する姿勢が精度よく設けられている。また、設置面の平面度も所望の値を満たすように設けられる。なお、ステップS20では、必要に応じて捨てコンクリート面16などを施工してもよい。
次に、図4の(c)部に示すように、柱ユニット18を準備する(ステップS30)。具体的には、免震構造物1の施工現場とは異なる場所(例えば、工場)において、予め組み立てられた柱ユニット18を施工現場へ搬入する。つまり、柱ユニット18は、支持柱3と免震装置4と仮設柱6とが一体となった状態で施工現場へ搬入される。
次に、図5の(a)部に示すように、柱ユニット18を設置する(ステップS40:第2工程)。具体的には、柱ユニット18の仮設柱6に設けられているボルト穴に、ユニット設置部17のアンカーボルトを挿入する。そして、仮設柱6から突出するアンカーボルトにナットを取り付けて締め付けることにより、仮設柱6が固定される。
ここで、ユニット設置部17は、鉛直軸に対する姿勢や平面度が精度よく設けられていることをすでに述べた。そうすると、このユニット設置部17に柱ユニット18を載置し、ボルト締めすることにより、柱ユニット18は、所望の精度をもって設置されることになる。つまり、柱ユニット18をユニット設置部17に載置するだけで、要求される位置及び姿勢の精度を満たすように免震装置4を容易に配置することができる。
次に、図5の(b)部に示すように、免震ピット7を設ける(ステップS50)。なお、ステップS50は、後述するステップS60と併せて、第3工程を構成する。具体的には、マットスラブ9を設ける(ステップS51)。まず、仮設柱6の本体を埋め込むようにマットスラブ9を設ける。そして、必要に応じて、仮設柱6の上端部6aを埋め込むように根巻15を設ける。このステップS18により、擁壁8とマットスラブ9とを含む免震ピット7が構成される。
また、擁壁8とマットスラブ9とは縁が切れていることを述べた。そうすると、本実施形態のように、擁壁8の施工と、マットスラブ9の施工とは、互いに独立して行うことが可能である。この構成によれば、例えば、マットスラブ9の施工に先行して、擁壁8の施工を行うことができる。さらに、擁壁8の施工とマットスラブ9の施工との間に、所定の待機期間を設けることも可能である。つまり、免震ピット7の施工に要する擁壁8の施工ステップと、マットスラブ9の施工ステップと、の実施態様の自由度が高まる。
図5の(c)部に示すように、支持柱3上に上部躯体2を順次構築する(ステップS60)。
以上の工程S10~S60により、免震構造物1が施工される。
本実施形態に係る免震構造物の施工方法によれば、柱ユニット18を設置(ステップS40)した後に、上部躯体2及び免震ピット7を施工する(ステップS50、S60:第3工程)を行う。ここで、ステップS40の後に行われるステップS50、S60は、互いに独立して行うことが可能である。つまり、上部躯体2の施工の開始において、免震装置4が免震ピット7に固定されることを要しない。従って、柱ユニット18を設置した後に行われる上部躯体2の施工(ステップS60)と免震ピット7の施工(ステップS50)との施工自由度が高まるので、免震構造物1の施工期間を短縮することができる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態の免震構造物の施工方法では、一体化された柱ユニット18を施工現場に搬入した。第2実施形態の免震構造の施工方法では、柱ユニット18を施工現場において組み立てる点で第1実施形態と相違する。なお、第1実施形態及び第2実施形態の施工方法によって得られる免震構造物1は、同じ構造を有する。つまり、免震構造物1を施工する作業内容が異なるだけである。以下、第1実施形態と相違するステップについて、図6及び図7を参照しつつ説明する。
第2実施形態の免震構造物の施工方法は、第1実施形態と同様に、ピット領域P1を設けるステップ(ステップS10)と、ピット床14を設けるステップ(ステップS20)と、を行う。
次に、図7の(a)部に示すように、仮設柱6、免震装置4及び支持柱3を準備する(ステップS30A)。具体的には、施工現場とは別の場所で製造された仮設柱6、免震装置4及び支持柱3を別個の部品として施工現場へ搬入する。
次に、柱ユニット18を設置する(ステップS40A)。具体的には、ステップS30Aにおいて搬入した仮設柱6、免震装置4及び支持柱3を順次組み立てる。まず、仮設柱6をユニット設置部17に設ける(ステップS41:図7の(b)部参照)。次に、仮設柱6の上端部6aに免震装置4を設ける(ステップS42:図7の(c)部参照)。そして、免震装置4に支持柱3を設ける(ステップS43:図7の(d)部参照)。具体的には、支持柱3の下端部3aを免震装置4に固定する。以上のステップS41、S42、S43により、ユニット設置部17に柱ユニット18が設置される。
次に、第2実施形態の免震構造物の施工方法は、第1実施形態と同様に、免震ピット7を設けた(ステップS50)後に、上部躯体2を設ける(ステップS60)。以上のステップにより、免震構造物1が得られる。
第2実施形態に係る免震構造物の施工方法によっても、第1実施形態に係る免震構造物の施工方法と同様に、施工期間を短縮することができる。
また、第2実施形態に係る免震構造物の施工方法によれば、柱ユニット18の構成物を別個に施工現場へ搬入することができる。従って、工場から施工現場まで柱ユニット18の構成物を容易に輸送することができる。
本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
〔変形例1〕
第1実施形態の免震構造物の施工方法では、柱ユニット18を設置(ステップS40)した後に、マットスラブ9を設け(ステップS51)、その後、上部躯体2を設けた(ステップS60)。マットスラブ9及び上部躯体2を設ける順は、この順に限定されない。図8は、変形例1の免震構造物の施工方法を示すフロー図である。図8に示すように、変形例1の免震構造物の施工方法では、マットスラブ9及び上部躯体2を並行して(同時に)施工してもよい。つまり、ステップS50とステップS60とを並行して行ってよい。
〔変形例2〕
図9は、変形例2の免震構造物の施工方法を示すフロー図である。図9に示すように、変形例2の免震構造物の施工方法では、上部躯体2を先行して設けた後に、マットスラブ9を設けてもよい。つまり、ステップS60を行った後に、ステップS50を行ってもよい。
〔変形例3〕
図10は、変形例3の免震構造物の施工方法を示すフロー図である。上部躯体2を施工するときには、免震装置4は既に仮設柱6によってユニット設置部17に設けられている。そのため、上部躯体2の施工によって、水平方向に沿った意図しない負荷が免震装置4に作用することがあり得る。また、柱ユニット18を搬送するときや柱ユニット18をユニット設置部17に配置するために、柱ユニット18を吊り上げたときにも、意図しない負荷が免震装置4に作用することがあり得る。そこで、これらの負荷による影響を抑制するために、ブレースや鋼製プレートといった固定具を免震装置4に設ける。
例えば、柱ユニット18を準備するステップ(ステップS30B)は、柱ユニット18を組み立てるステップ(ステップS31)と、固定具を取り付けるステップ(ステップS32)と、柱ユニット18を搬送するステップ(ステップS33)と、を含む。これらのステップによれば、柱ユニット18を搬送するときに、免震装置4の上フランジと下フランジとが互いに固定されているので、免震ゴムへの意図しない負荷が作用することを防止できる。
さらに、上部躯体2を設けた(ステップS60)後に、固定具を取り外す(ステップS71)。このステップによれば、上部躯体2を施工するときにも、免震装置4の上フランジと下フランジとが互いに固定されているので、免震ゴムへの意図しない負荷が作用することを防止できる。
1…免震構造物、2…上部躯体(構造躯体)、3…支持柱(上部柱)、4…免震装置、6…仮設柱(下部柱)、7…免震ピット、8…擁壁、9…マットスラブ(下部構造)、11…擁壁ブロック、12…擁壁本体、13…梁部、14…ピット床、15…根巻、16…コンクリート面、17…ユニット設置部、18…柱ユニット、101…地盤、200…地表面、P1…ピット領域、P2…擁壁設置領域、P3…ピット予定領域。

Claims (5)

  1. 地表面に形成された開口と前記開口から露出する底面とを有するピット領域を形成する第1工程と、
    前記底面に含まれる柱設置面部に対して柱ユニットを設置する第2工程と、
    前記柱ユニット上に構造躯体を構築する作業と、前記底面に設けられた下部構造を含む免震ピットを施工する作業と、を含む第3工程と、を有し、
    前記第1工程は、地盤の掘削によって前記開口を含むピット予定領域を形成した後に、前記柱設置面部を含む前記底面であるピット床を形成する作業を行い、
    前記第2工程では、前記第1工程で形成された前記ピット床の前記柱設置面部に対して前記柱ユニットを設置し、
    前記柱ユニットは、前記柱設置面部に固定される下部柱と、前記構造躯体が連結される上部柱と、前記下部柱と前記上部柱との間に設けられる免震装置と、を含む、免震構造物の施工方法。
  2. 前記第3工程では、前記構造躯体を構築した後に、前記下部構造を施工する、請求項1に記載の免震構造物の施工方法。
  3. 前記第3工程では、前記構造躯体の構築と、前記下部構造の施工と、を並行して行う、請求項1に記載の免震構造物の施工方法。
  4. 前記第2工程は、
    前記上部柱と、前記下部柱と、前記免震装置とが一体化された前記柱ユニットを搬入する工程と、
    前記柱ユニットが含む前記下部柱を前記柱設置面部に固定する工程と、を含む、請求項1~3の何れか一項に記載の免震構造物の施工方法。
  5. 前記第2工程は、
    前記上部柱と、前記下部柱と、前記免震装置と、をそれぞれに搬入する工程と、
    前記下部柱の下端部を前記柱設置面部に固定する工程と、
    前記下部柱の上端部に前記免震装置を取り付ける工程と、
    前記免震装置に前記上部柱の下端部を取り付ける工程と、を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の免震構造物の施工方法。
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