JP7361981B1 - 温度センサおよび回転電機 - Google Patents

温度センサおよび回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP7361981B1
JP7361981B1 JP2023500267A JP2023500267A JP7361981B1 JP 7361981 B1 JP7361981 B1 JP 7361981B1 JP 2023500267 A JP2023500267 A JP 2023500267A JP 2023500267 A JP2023500267 A JP 2023500267A JP 7361981 B1 JP7361981 B1 JP 7361981B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
pair
heat sensitive
temperature sensor
sensitive body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023500267A
Other languages
English (en)
Inventor
厚 高橋
真帆 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Electronics Co Ltd
Original Assignee
Shibaura Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shibaura Electronics Co Ltd filed Critical Shibaura Electronics Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP7361981B1 publication Critical patent/JP7361981B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01KMEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01K1/00Details of thermometers not specially adapted for particular types of thermometer
    • G01K1/14Supports; Fastening devices; Arrangements for mounting thermometers in particular locations

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Abstract

感熱体を樹脂モールドする際に、位置ずれをおこすことなく定位置に留まりやすい温度センサを提供することを目的とする。温度センサ(1)は、感熱体(11)と、感熱体(11)に電気的に接続される一対のリード線(13,13)と、一対のリード線(13,13)と電気的に接続される一対のリード端子(15,15)と、を備えるセンサ素子(10)と、センサ素子(10)を保持するホルダ(30,20)と、を備える。ホルダ(30,20)は、測定対象物(100)からの熱を受ける感熱面(32)と、感熱面(32)のうら側に設けられる基準面(34)と、基準面(34)に設けられ、感熱体(11)を基準面(34)に押し付ける押付体(37,37)と、を備える。

Description

本発明は、温度センサに関する。
例えば電動機において、コイルへの電流を制御するために、コイルの温度を検出する温度センサが知られている。例えば、特許文献1は、電動機の巻線温度を検出する温度検出素子の取付け構造を開示する。この取り付け構造は、電動機のステータコアとコイルエンドの間隙に設けられた、温度検出素子を収納するガイドを備える。このガイドは弾性変形可能な引っ掛かり部を有し、この引っ掛かり部を変形させてガイドに温度検出素子を挿入することにより、温度検出素子の感温部をコイルエンド部の巻線内面に接触保持させる。特許文献1における温度検出素子は、樹脂でモールドされたサーミスタが用いられている。
特開2003-92858号公報
サーミスタなどの感熱体が樹脂でモールドされる際に、感熱体が位置ずれをおこす恐れがある。また、温度検出する過程で、例えば振動を受けることにより、感熱体が位置ずれをおこす恐れもある。そこで本発明は、樹脂モールドされるなどしても、感熱体が位置ずれをおこすことなく定位置に留まりやすい温度センサを提供することを目的とする。
本発明の温度センサは、感熱体と、感熱体に電気的に接続される一対のリード線と、感熱体と一対のリード線の一部を覆う封止層と、一対のリード線と電気的に接続される一対のリード端子と、を備えるセンサ素子と、センサ素子を保持するホルダと、を備える。
ホルダは、測定対象物からの熱を受ける感熱面と、感熱面のうら側に設けられる基準面と、基準面に設けられ、封止層を介して感熱体を基準面に押し付ける押付体と、を備える。
本発明におけるホルダは、感熱体が配置される前方側と一対のリード線が引き出される後方側とを備える。
本発明における押付体は、感熱体を挟む幅方向に一対の押付片を備え、一対の押付片のそれぞれは、感熱体を基準面に押し付けるつばを備え、つばは、基準面からの寸法が、感熱体の後方側から前方側に向けて小さくなる。
本発明における感熱体は、好ましくは、一対の押付片は、その間隔が後方側から前方側に向けて狭くなる。
本発明におけるホルダにおいて、好ましくは、一対の押付片よりも後方側に、所定の間隔を隔てて設けられる一対の位置決片を備える。
本発明におけるホルダは、好ましくは、基準面に臨んで設けられる、センサ素子を収容する収容スペースを備える。センサ素子は、収容スペースを埋める樹脂モールドにより封止される。
本発明におけるホルダは、好ましくは、測定対象物の温度を検出する際に載せられる支持体に相対する対向面を備える。この対向面は、好ましくは、樹脂モールドによる第1対向面と、樹脂モールドの周囲を取り囲む収容枠による第2対向面と、を備え、第1対向面は、第2対向面よりも感熱面の側に窪んでいる。
本発明におけるホルダは、好ましくは、一対のリード端子の収容スペースの内部におおける位置決めを担う仕切を備える。仕切は、基準面から立ち上がり、感熱体を挟む幅方向に直交する長さ方向に延びる基礎と、基礎の頂部から幅方向に突き出す端子押えと、を備える。
本発明は、以上で説明したいずれかの温度センサを備える回転電機をも提供する。
本発明の温度センサによれば、押付体を備えているので、センサ素子が樹脂モールドされるなどしても、位置ずれをおこすことなく定位置に留まりやすい温度センサが提供される。
本実施形態に係る温度センサを示す、上方から視る斜視図(TS)および下方から視る斜視図である(BS)。 図1の温度センサのホルダにおけるセンサ素子の配置を示す図である。 図1の温度センサのホルダを示す図面であり、平面図(PV)、平面図のa-a矢視断面図、平面図のb-b矢視断面図である。 図1の温度センサのホルダを示す他の図面であり、側面図(SV)、底面図(BV)、押付体の拡大平面図、当該拡大平面図のC-C線断面図である。 図1の温度センサにおいて、センサ素子の装着手順を示す図である。 図1の温度センサの感熱部における対向面の三つの形態を示す斜視図である。 図1の温度センサの感熱部における対向面の三つの形態を示す部分側面図である。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態に係る温度センサ1を説明する。
温度センサ1は、図1および図2に示すように、センサ素子10と、センサ素子10を保持するホルダ20と、を備える。温度センサ1は、センサ素子10をホルダ20の必要な位置に留まらせる構成を備える。また、温度センサ1は、測定対象物100から受けた熱がホルダ20から逃げるのを抑制できる構成を備える。これらの構成を備えることにより、温度センサ1は、測定対象物100(図7参照)の温度を正確に、しかも迅速に測定できる。なお、温度センサ1において、図1などに示されるように、長さ方向X、幅方向Yおよび高さ方向Zが定義される。
[センサ素子10:図2を参照]
センサ素子10は、直方体状に形成され、測定対象物100の温度を検出する感熱体11と、感熱体11の対向する二面のそれぞれに形成される電極12,12と、電極12,12を介して感熱体11に電気的に接続される一対のリード線13,13と、リード線13,13のそれぞれと電気的に接続されるリード端子15,15と、を備える。また、センサ素子10は、感熱体11を覆う封止層16を備える。センサ素子10は、ホルダ20の収容スペース33に収容され、かつ、収容スペース33を封止する樹脂モールド45によりホルダ20に固定される。
感熱体11は、温度変化によって電気抵抗値が変化する特性を有する金属酸化物または金属が用いられる。感熱体11に一対のリード線13,13を介して一定の電流を流し、測定器で感熱体11の電極12,12の間の電圧を測定し、オームの法則(E=IR)から抵抗値を求め、温度を検出する。
金属酸化物としてはサーミスタ(Thermistor:Thermally Sensitive Resistor)が好適に用いられ、典型的には負の温度係数を有するNTCサーミスタ(Negative Temperature Coefficient Thermistor)が用いられる。金属としては白金(例えば、Pt100;JIS-C1604)が好適に用いられる。
電極12は、感熱体11とリード線13,13を電気的に接続するものであり、好ましくは金、白金などの貴金属で構成される。
リード線13,13は感熱体11に一定の電流を流す導電線であり、電気伝導度の高い金属材料、典型的には銅が用いられる。リード線13にはジュメット線(Dumet Wire)が好適に用いられる。ジュメット線とは、鉄-ニッケル合金からなる内層と銅からなる外層とをクラッドした複合線をいう。
リード端子15,15は、感熱体11に直接的に接続される電線であるリード線13,13に電流を流すとともに外部と電気的に接続される。リード端子15,15は、後述する接続部50の受容空隙53の内部まで延びている。
封止層16は、感熱体11を取り囲んで気密状態に封止することによって、感熱体11に化学的な変化および物理的な変化が生ずるのを抑えるために設けられる。封止層16としてはガラスが用いられるのが好ましいが、温度センサ1を使用する環境によっては樹脂材料を用いることもできるし、封止層16を省くこともできる。
特に、リード線13,13にジュメット線が用いられる場合には、鉄-ニッケル合金の線膨張係数はガラスに近似するので、封止層16にガラスを用いれば、リード線13,13の熱膨張による破損を防止することができる。なお、この封止層16は、ガラスに限らず、上記の条件を満たせば樹脂等の他の部材を採用してもよい。
[ホルダ20:図1,図2,図7参照]
測定対象物100の温度を測定する際に、測定対象物100に押し当てられるとともに、支持体110に載せられるホルダ20について説明する。
ホルダ20は、感熱体11を含むセンサ素子10の要部を収容し、かつ測定対象物100に押し当てられて測定対象物100の熱が伝達される感熱部30と、感熱部30に対して交差し、外部との接続を担う接続部50と、を備える。ホルダ20は、一例として、樹脂材料を射出成形することにより、感熱部30と接続部50とが一体に成形される。ホルダ20は、側面視すると、感熱部30と接続部50とがL字状をなしている。温度センサ1は、感熱部30の感熱面32に測定対象物100である例えば電動モータのステータコイルと接する。
[感熱部30:図1,図2,図3,図4参照]
図2に示すように、感熱部30は、直方体状の形態を有し、測定対象物100に接触される感熱面32と、感熱面32の周部に形成される感熱壁31と、感熱面32に対向して設けられ、センサ素子10が収容される収容スペース33と、を備える。感熱部30の収容スペース33は、その周囲が収容枠35によって取り囲まれた凹状に形成され、その底部が感熱面32のうら側の面である基準面34となっている。収容枠35は、前方(F)の側に設けられる前方壁35A、後方(R)の側に設けられる後方壁35B、幅方向Yの両側に設けられる一対の側方壁35Cからなる。
なお、図3に示すように、感熱部30において、感熱面32が設けられる側がおもて側(HS)、その逆がうら側(OS)と定義される。おもて側(HS)に感熱面32が配置され、うら側(OS)には支持体110と相対する対向面36が設けられる。また、感熱部30において、図3および図4に示すように、前方(F)と後方(R)が定義される。前方(F)と後方(R)とは、相対的な意味を有しており、例えば、後述するは位置決片39に対して押付体37は前方(F)に設けられ、押付体37に対して位置決片39は後方(R)に設けられる。
図2および図3に示すように、収容スペース33の内部には、一対の押付体37,37と、一対の位置決片39,39とが設けられる。押付体37,37および位置決片39,39は、ともに、感熱壁31における感熱面32のうら側の面である基準面34からうら側(OS)に向けて立ち上がる。また、押付体37,37のそれぞれは幅方向Yの両側に所定の間隔を隔てて設けられる。位置決片39,39も同様に幅方向Yの両側に所定の間隔を隔てて設けられる。位置決片39,39の方が押付体37,37よりも幅方向Yの間隔が広く設定されている。
押付体37,37は、封止層16に覆われる感熱体11が感熱壁31の基準面34から浮き上がらないように、感熱体11を基準面34に押し付けるために設けられる。そのために、押付体37,37は以下の特徴的な形状および配置がなされている。なお、以下では封止層16に覆われる感熱体11を、説明を簡便にするために、単に感熱体11と称することがある。
押付体37,37のそれぞれは、基準面34から立ち上がる支持片37Aと、支持片37Aの上端部から幅方向Yの中央に向けて突き出すつば37Bと、を備えている。つば37B,37Bは、一例として、支持片37Aの長さ方向Xの全長に亘って形成されている。つば37B,37Bは、感熱体11を基準面34に向けて押し付ける機能に加えて、感熱体11を幅方向Yの中心に向けて位置決めする機能を有する。
押付体37,37は、後方(R)から前方(F)に向けて間隔が連続的に狭くなっている。この間隔が狭くなることにより押付体37,37の平面視した配置はテーパ状をなす。そのため、支持片37A,37A同士の間隔、およびつば37B,37B同士の間隔は、両方ともに狭くなる。また、押付体37,37は、後方(R)から前方(F)に向けて、それぞれの高さ方向Zの寸法が連続的に小さくなる。これについても、支持片37A,37Aおよびつば37B,37Bの両方ともに高さ方向Zの寸法が連続的に小さくなる。
感熱体11が押付体37,37の間に押し込まれる前に、感熱体11は位置決片39と位置決片39の間に投入される。そうすることで、感熱体11は押付体37,37に対する幅方向Yへの位置決めがなされる。位置決片39と位置決片39の間で位置決めされる感熱体11は、前方(F)に向けて移動させることで、押付体37,37の間に押し込まれる。
以上の位置決め機能を発揮する位置決片39,39は、収容スペース33の幅方向Yの両側に所定の間隔を空けて設けられる。この間隔と押付体37,37の所定の間隔とは、それぞれの中心が一致する。したがって、位置決片39,39の間に投入される感熱体11の軸線C(図5参照)は、位置決片39,39の間隔の中心と一致するかまたはほぼ一致し、この感熱体11を前方(F)に向けて移動させると、今度は感熱体11の軸線Cと押付体37,37の間隔の中心とが一致するかまたはほぼ一致する。こうして、感熱体11は押付体37,37の存在により温度検出にとって好ましい位置に配置される。
図3および図4に示すように、位置決片39,39よりも後方(R)には、センサ素子10のリード端子15,15を幅方向Yの両側に区分する仕切41が設けられる。仕切41は、基準面34からうら側(OS)へ向けて立ち上がり長さ方向Xに延びる基礎41Aと、基礎41Aの頂部41Bから幅方向Yに突き出す端子押え41Cと、を備える。端子押え41Cは、基礎41Aの後方(R)の側に部分的に設けられている。
仕切41を中心にして幅方向Yの両側にはリード端子15,15が配置され、リード端子15,15は基礎41Aと側方壁35C,35Cの間に挟まれることで幅方向Yの位置決めがなされる。また、リード端子15,15は、端子押え41Cと感熱壁31の基準面34との間に挟まれることで、高さ方向Zの位置決めがなされる。なお、リード端子15,15は、後方(R)に向けて延びており、かつ、接続部50の内部を高さ方向Zに向けて立ち上がっている。
[接続部50::図2,図3,図4]
接続部50は、感熱部30と後方(R)の側で連なり、例えば温度センサ1と電気的に接続される回路部品との接続を担うコネクタとしての機能を果たす。そのために、接続部50は、相手側のコネクタを受け入れる受容空隙53が内部に形成される受容筐体51を備える。相手側のコネクタは受容空隙53に挿入され、かつ、相手側の端子は受容空隙53の内部でリード端子15,15と電気的に接続される。
[センサ素子10の感熱部30への装着:図5]
次に、センサ素子10の感熱部30への装着手順、特に封止層16に覆われる感熱体11を押付体37,37に押し込む手順を説明する。
<位置決め:STEP1>
幅方向Yに対して、理想的には、押付体37,37の間の中心線CLと感熱体11を含む封止層16の軸線Cとが一致するように位置決めがなされる。しかし、図示されるように、中心線CLと軸線Cがずれることを許容する。なお、この高さ方向Zについては、封止層16が基準面34に接することで、位置決めがなされる。
ここで、押付体37,37の支持片37A,37Aにおける後方(R)の側および前方(F)の側のそれぞれの間隔をW(R)、W(F)とする。また、基準面34から押付体37,37のつば37B,37Bまでの後方(R)の側および前方(F)の側のそれぞれの距離をH(R)、H(F)とする。また、封止層16の最大径をRmaxとする。以下の関係を有するように、押付体37,37が形成されている。
W(F)<Rmax<W(R)…関係(1)
H(F)<Rmax<H(R)…関係(2)
<押し込み:STEP2>
封止層16の押付体37,37に対する位置決めを終えると、センサ素子10の封止層16は押付体37,37よび基準面34の間に押し込まれる。
押付体37,37は、幅方向Yにおいてその間隔が前方(F)に向けて狭くなり、しかも、押付体37,37は中心線CLに対して線対象の位置に配置されている。したがって、封止層16は、押付体37,37の支持片37A,37Aに接触しながら、前方(F)に向けて押し込まれる。関係(1)を有しているので、封止層16は押付体37,37の前方(F)を通過することができずに、支持片37A,37Aに突き当たって停止する。このとき、支持片37A,37Aには封止層16の押し込みによる応力が発生し、封止層16は支持片37A,37Aにより挟み込まれることもある。
また、押付体37のつば37Bは、長さ方向Xにおいて基準面34からの寸法が前方(F)に向けて小さくなる。したがって、封止層16は、基準面34とつば37Bに接触しながら、前方(F)に向けて押し込まれる。関係(2)を有しているので、封止層16は基準面34とつば37Bの間を前方(F)に向けて通過することができずに、基準面34とつば37Bに突き当たって停止する。このとき、つば37B,37Bには封止層16の押し込みによる応力が発生し、封止層16はつば37Bと基準面34により挟み込まれることもある。
[樹脂モールド45:図1]
センサ素子10が収容される感熱部30の収容スペース33は、樹脂モールド45により封止される。樹脂モールド45は、電気的な絶縁性を有する樹脂材料、例えばエポキシ樹脂から構成される。樹脂モールド45で収容スペース33が封止されることにより、センサ素子10の耐候性が確保される。
[対向面36の側の形態:図6,図7]
温度センサ1は、感熱部30の感熱面32が測定対象物100と接し、感熱面32と測定対象物100との接触を維持するために、感熱部30は支持体110に載せられる。このとき、感熱部30の対向面36のから支持体110へ熱が伝達される。この熱伝達である熱逃げは、測定対象物100の温度検出における応答性に影響を与える。つまり、熱逃げを抑えることが、応答性にいい影響を与える。そこで、対向面36の側の形態と温度検出における応答性との関係を確認した。その結果を説明する。
対向面36の側の形態として、以下のTypeA、TypeBおよびTypeCの三つを用意した。TypeA、TypeBおよびTypeCに係る感熱部30は、以下の点を除く形状、寸法および構成材料などの仕様は同じである。
TypeA:樹脂モールド45による第1対向面36Aとその周囲の第2対向面36Bとが面一
TypeB:樹脂モールド45による第1対向面36Aがその周囲の第2対向面36Bに比べて感熱面32に向けて窪む
TypeB:樹脂モールド45による第1対向面36Aとその周囲の第2対向面36Bとが面一であり、かつ、第2対向面36Bの四隅に支持突起36C
TypeA、TypeBおよびTypeCのそれぞれの対向面36の側を支持体110に載せる。TypeAは対向面36(36A,36B)の全体が支持体110と直に接している。TypeBは、第2対向面36Bと支持体110とは直に接触するが、第1対向面36Aと支持体110との間に相応の隙間がある。TypeCは、支持突起36Cが支持体110と接触するが、これを除けば対向面36と支持体110との間には隙間が生じる。
熱応答性を評価した結果は以下の通りである。以下の評価結果は、TypeAの熱応答性(時間)を1としたときの指数で表している。
TypeA:1.0 , TypeB:0.85 , TypeC:0.78
以上の評価結果より、対向面36の側において、支持体110と直に接している面積を狭くすると、熱応答性にとって有利であることがわかる。ここで、樹脂材料と空気の熱伝導率を比べると、例えばエポキシ樹脂の熱伝導率は空気に比べて10倍程度高い。つまり、樹脂材料は熱を伝えやすく空気は熱を伝えにくい。つまり、TypeAは樹脂材料からなる対向面36(36A,36B)の全体が支持体110と直に接しているために熱逃げの程度が大きいのに比べて、TypeBにおいては第2対向面36Bと支持体110との間に空隙、つまり空気が存在するために、熱逃げの程度が小さい。さらに、TypeCについては、第2対向面36Bに支持突起36Cを設け、支持体110と接触するのを支持突起36Cだけにしており、その他の第2対向面36Bの部分は支持体110との間に空気が存在する。したがって、TypeCはTypeBよりも熱応答性に優れる。
以上の通りであり、温度センサ1の熱応答性を向上するには、対向面36が支持体110と直に接する面積を小さくすることが好ましく、具体的には、樹脂モールド45による第2対向面36Bを第1対向面36Aよりも窪ませることが好ましい。さらに、第2対向面36Bについても、支持体110と接するのを一例として四隅に支持突起36Cを設けることにより部分的にするのが好ましい。
ここで、第1対向面36Aを窪ませるのに代えて、第2対向面36Bを窪ませることもできる。しかし、本実施形態においては、第1対向面36Aの方が第2対向面36Bよりも表面積が大きい。したがって、TypeBのように第1対向面36Aを窪ませる方が空隙の量(体積)を大きくできるので、熱逃げを抑えることができる。また、第1対向面36Aが樹脂モールド45により構成される場合、第1対向面36Aを第2対向面36Bより窪ませるのは収容スペース33に充填する溶融樹脂の量を制御すればよい。しかし、第2対向面36Bを第1対向面36Aより窪ませるには、樹脂モールド45に固まるまで溶融樹脂を保持する例えば枠を設ける必要があるので、作業負荷が大きい。
[温度センサ1が奏する効果]
温度センサ1は、ホルダ20の感熱部30に押付体37,37を備える。
これにより、封止層16で覆われる感熱体11を感熱面32のうら側の基準面34に押し付けることができる。したがって、例えばセンサ素子10が収容された収容スペース33に樹脂モールド45を充填したとしても、封止層16が基準面34から離れる浮き上がりを防ぐことができる。
また、長さ方向Xおよび幅方向Yにおける感熱体11の位置決めを正確に行うことができるので、感熱体11の感熱部30における位置ずれの個体差を軽減できる。したがって、温度センサ1によれば、工業的に生産される多数の温度センサ1による検出温度のばらつきを抑えることができる。
温度センサ1は、ホルダ20の感熱部30に位置決片39,39を備える。
位置決片39と位置決片39の間に封止層16を置けば、押付体37と押付体37の間に封止層16を無理なく押し込むことができる。
温度センサ1は、収容スペース33の内部において、リード端子15,15のお互いの位置を確定する仕切41を備える。また、この仕切41はリード端子15,15を基準面34との間で挟む端子押え41Cを備えるので、樹脂モールド45を収容スペース33に充填した後にリード端子15,15が位置ずれするのを抑えることができる。
温度センサ1において、対向面36と支持体110とが接触する面積を小さくすることにより、温度センサ1の熱応答性が向上される。
以上、本発明の温度センサ1の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、押付体37と押付体37は、それぞれが幅方向Yに所定間隔を設けて独立して形成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、つば37Bとつば37Bとが繋がって、屋根のような形態をなしていてもよい。ただし、この形態は射出成形によって他の部分と一体的に作製することは難しいので、射出成形を用いた場合には、後付けで屋根を形成することになる。
次に、対向面36と支持体110とが接触する面積を小さくするための手段として、第2対向面36Bに支持突起36Cを設けるのに代えて、第1対向面36Aの範囲に支持突起36Cに相当する突起を設けることもできる。
1 温度センサ
10 センサ素子
11 感熱体
12 電極
13 リード線
15 リード端子
16 封止層
20 ホルダ
30 感熱部
31 感熱壁
32 感熱面
33 収容スペース
34 基準面
35 収容枠
35A 前方壁
35B 後方壁
35C 側方壁
36 対向面
36A 第1対向面
36B 第2対向面
36C 支持突起
37 押付体
37A 支持片
37B つば
39 位置決片
41 仕切
41A 基礎
41B 頂部
45 樹脂モールド
50 接続部
51 受容筐体
53 受容空隙
100 測定対象物
110 支持体
C 軸線
CL 中心線

Claims (8)

  1. 感熱体と、前記感熱体に電気的に接続される一対のリード線と、前記感熱体と一対の前記リード線の一部を覆う封止層と、一対の前記リード線と電気的に接続される一対のリード端子と、を備えるセンサ素子と、
    前記センサ素子を保持するホルダと、を備え、
    前記ホルダは、
    測定対象物からの熱を受ける感熱面と、
    前記感熱面のうら側に設けられる基準面と、
    前記基準面に設けられ、前記封止層を介して前記感熱体を前記基準面へ押し付ける押付体と、を備える、
    ことを特徴とする温度センサ。
  2. 前記ホルダは、前記感熱体が配置される前方側と一対の前記リード線が引き出される後方側とを備え、
    前記押付体は、
    前記感熱体を挟む幅方向に一対の押付片を備え、
    一対の前記押付片のそれぞれは、前記感熱体を前記基準面に押し付けるつばを備え、
    前記つばは、前記基準面からの寸法が、前記感熱体の前記後方側から前記前方側に向けて小さくなる、
    請求項1に記載の温度センサ。
  3. 一対の前記押付片は、
    その間隔が前記感熱体の前記後方側から前記前方側に向けて狭くなる、
    請求項2に記載の温度センサ。
  4. 一対の前記押付片よりも前記後方側に、所定の間隔を隔てて設けられる一対の位置決片を備える、
    請求項2または請求項3に記載の温度センサ。
  5. 前記ホルダは、前記基準面に臨んで設けられる、前記センサ素子を収容する収容スペースを備え、
    前記センサ素子は、前記収容スペースを埋める樹脂モールドにより封止される、
    請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の温度センサ。
  6. 前記ホルダは、前記測定対象物の温度を検出する際に載せられる支持体に相対する対向面を備え、
    前記対向面は、
    前記樹脂モールドによる第1対向面と、前記樹脂モールドの周囲を取り囲む収容枠による第2対向面と、を備え、
    前記第1対向面は、前記第2対向面よりも前記感熱面の側に窪んでいる、
    請求項5に記載の温度センサ。
  7. 前記ホルダは、一対の前記リード端子の前記収容スペースの内部における位置決めを担う仕切を備え、
    前記仕切は、前記基準面から立ち上がり、前記感熱体を挟む幅方向に直交する長さ方向に延びる基礎と、
    前記基礎の頂部から前記幅方向に突き出す端子押えと、を備える、
    請求項5または請求項6に記載の温度センサ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の温度センサを備える回転電機。
JP2023500267A 2022-09-20 2022-09-20 温度センサおよび回転電機 Active JP7361981B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2022/034974 WO2024062521A1 (ja) 2022-09-20 2022-09-20 温度センサおよび回転電機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP7361981B1 true JP7361981B1 (ja) 2023-10-16

Family

ID=88328357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023500267A Active JP7361981B1 (ja) 2022-09-20 2022-09-20 温度センサおよび回転電機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7361981B1 (ja)
WO (1) WO2024062521A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56137041U (ja) * 1980-03-17 1981-10-17
JPH0658334U (ja) * 1993-01-26 1994-08-12 株式会社クラベ 表面型温度検知器
JPH08219894A (ja) * 1995-02-09 1996-08-30 Toshiba Electric Appliance Co Ltd 温度検知素子の取付装置
JP2018105643A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 Tdk株式会社 温度センサユニット

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56137041U (ja) * 1980-03-17 1981-10-17
JPH0658334U (ja) * 1993-01-26 1994-08-12 株式会社クラベ 表面型温度検知器
JPH08219894A (ja) * 1995-02-09 1996-08-30 Toshiba Electric Appliance Co Ltd 温度検知素子の取付装置
JP2018105643A (ja) * 2016-12-22 2018-07-05 Tdk株式会社 温度センサユニット

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024062521A1 (ja) 2024-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10670440B2 (en) Thermal airflow measuring device
JP6297765B1 (ja) 温度センサ
JP6282791B1 (ja) 温度センサ
US7765865B2 (en) Flow sensor unit including an insulating member interposed between the sensor chip and the attachment plate
CN109073477B (zh) 温度检测装置
KR0156778B1 (ko) 온도측정장치에 있어서의 온도측정센서 소자
JP6712302B2 (ja) 温度検出装置
JPH1082698A (ja) 測定抵抗体を有する温度センサ
JP4882967B2 (ja) 圧力温度センサ
JP7361981B1 (ja) 温度センサおよび回転電機
JP6631583B2 (ja) 温度センサ装置
US7128467B2 (en) Thermistor probe assembly and method for positioning and moisture proofing thermistor probe assembly
JPWO2021070898A1 (ja) 温度センサおよび電動機
JP6717350B2 (ja) 温度センサ装置
US20220231467A1 (en) Wiring component with temperature sensor
CN118076865A (en) Temperature sensor and rotating electrical machine
JP2505631Y2 (ja) 温度センサ
JP2022123519A (ja) 温度センサユニット
JP3395437B2 (ja) サーミスタ式温度検出器
CN110023723A (zh) 红外线传感器安装部件
JP7489747B2 (ja) 温度センサ付き配線部品
JPH08261845A (ja) サーミスタ式温度検出器
JP2000146712A (ja) 温度センサ及び該温度センサの製造方法
CN116940815A (zh) 温度传感器
JP2678090B2 (ja) 半導体式熱感知器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7361981

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150