JP7360617B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、装置本体に対して位置決めされたユニットと、ユニットの駆動部材を正逆回転させる駆動装置とを備えた画像形成装置が知られている。
特許文献1には、上記画像形成装置として、ユニットたる定着装置の駆動部材たる研磨ローラを正逆回転させるものが記載されている。
しかしながら、駆動部材の駆動時に、ユニットが位置決めが外れる方向に動いてしまうことがあった。
上述した課題を解決するために、本発明は、装置本体に対して位置決めされたユニットと、前記ユニットの駆動部材を正逆回転させる駆動装置とを備えた画像形成装置において、前記駆動装置は、装置本体に設けられた本体側ギヤと、前記本体側ギヤに噛み合う前記ユニットに設けられたユニット側ギヤとを有し、前記ユニット側ギヤは、前記本体側ギヤに対して位置決め方向上流側に位置し、前記駆動部材を正回転させる時と、前記駆動部材を逆回転させる時とで互いに回転負荷が異なるものであって、前記本体側ギヤの回転中心を通り、前記ユニットの位置決めの方向に平行な線に対して、前記ユニット側ギヤの回転中心が、前記本体側ギヤの駆動部材を正回転させるときの回転方向と駆動部材を逆回転させるときの回転方向のうち、前記回転負荷が大きき方の回転方向の下流側に位置し、前記駆動部材に駆動力を伝達する際に、前記本体側ギヤから前記ユニット側ギヤに加わる力の前記ユニットの位置決めが外れる方向の成分が、前記ユニットの前記装置本体に対する静止摩擦力より小さいことを特徴とするものである。
本発明によれば、ユニットが位置決めが外れる方向に移動するのを抑制することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略模式図。 実施形態に係るプリンタにおける感光体とその周囲の構成を拡大して示す拡大模式図。 開閉カバーが開いた状態を示すプリンタの概略模式図。 定着装置と、位置決め部材とを、幅方向一端側から見た斜視図。 定着装置と位置決め部材とを、幅方向他端側から見た斜視図。 定着装置の概略構成図。 接離機構を示す概略平面図。 接離機構の軸方向一端側を示す斜視図。 接離機構の概略側面図。 (a)は、カムを示す概略図であり、(b)は、カムのカム曲線を示すグラフ。 定着ローラなどを駆動する主駆動装置と定着装置とを示す斜視図。 駆動装置と、定着装置とを示す斜視図。 駆動装置の斜視図。 駆動ギヤから従動ギヤに加わる力について説明する図。 定着装置が幅方向に対して傾いた場合の不具合について説明する図。 本実施形態における駆動ギヤと従動ギヤとの配置関係を示す図。 本実施形態における駆動ギヤから従動ギヤにかかる力について説明する図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式で画像を形成する電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)を例に挙げて説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。なお、本発明は、電子写真方式による画像形成装置で説明するが、これに限定されるものではなく、インクジェット方式や孔版印刷方式等の画像形成装置にも適用できる。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略模式図である。
同図において、本プリンタは、潜像担持体としての感光体1や、本体筐体50に対して着脱可能に構成されたシート収容手段としての給紙カセット100などを備えている。給紙カセット100の内部には、複数の記録シートSをシート束の状態で収容している。
給紙カセット100内の記録シートSは、本体給紙ローラ41の回転駆動によってカセット内から送り出され、本体給紙ローラ41と分離パッド48との分離ニップにおいて、最上位シートのみが分離されて送り出され、第一搬送路である本体給紙路R1内に至る。その後、記録シートSは上方の搬送ローラ対である中継ローラ対42の搬送ニップに挟み込まれて(挟持されて)、本体給紙路R1内を搬送方向の上流側から下流側へと搬送される。なお搬送ローラ対は少なくともどちらか一方がベルトの搬送部材対であってもよい。
本体給紙路R1の下流端は、共通搬送路R3に連通しており、共通搬送路R3には、レジストローラ対43が配設されている。共通搬送路R3には、レジストローラ対43の搬送方向上流側に、記録シートSを検知するレジストセンサ49が配置されている。記録シートSは、停止中のレジストローラ対43のニップに先端を突き当てた状態で搬送が一時中止される。その突き当ての際、記録シートSのスキューが補正される。なお、レジストセンサ49は、イニシャル動作や装置異常停止解除時の残シートの確認動作などにも利用される。
レジストローラ対43は、記録シートSを転写ニップで感光体1の表面のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで回転駆動を開始し、記録シートSを転写ニップに向けて送り出す。この際、中継ローラ対42が同時に回転駆動を開始して、一時中止していた記録シートSの搬送を再開する。
本プリンタの本体筐体50には、手差しトレイ31、手差し給紙ローラ32、分離パッド33、手差し底板34、手差し底板カム35などを備えた手差し給送部としての手差し給紙部30が設けられている。この手差し給紙部30の手差しトレイ31に手差しされた記録シートSは、手差し給紙ローラ32の回転駆動によって手差しトレイ31から第二搬送路である手差し給紙路R2へ送り出される。手差し給紙路R2の下流端は、本体給紙路R1の下流端とともに共通搬送路R3に合流している。手差し給紙ローラ32によって送り出された記録シートSは、手差し給紙路R2内において、手差し給紙ローラ32と分離パッド33との当接による分離ニップを経た後に、共通搬送路R3へ送り込まれ、レジストローラ対43へと搬送される。その後、給紙カセット100から送り出される記録シートSと同様に、レジストローラ対43を経た後に転写ニップに送られる。
図2は、本プリンタにおける感光体1とその周囲の構成を拡大して示す拡大模式図である。
図中時計回り方向に回転駆動せしめられるドラム状の感光体1の周囲には、クリーニングブレード2、回収スクリュウ3、帯電ローラ4、帯電クリーニングローラ5、スクレーパ6、潜像書込装置7、現像装置8、転写ローラ10などが配設されている。導電性ゴムローラ部を具備する帯電ローラ4は、感光体1に接触しながら回転して帯電ニップを形成している。この帯電ローラ4には、帯電用電源から電圧が印加されている。これにより、帯電ニップにおいて、感光体1の表面と帯電ローラ4の表面との間に生じる帯電バイアスによって、感光体1の表面が一様に帯電せしめられる。
潜像書込装置7は、LEDアレイを具備しており、感光体1の一様帯電した表面に対してLED光による光書き込みを行う。感光体1の一様帯電された表面部分のうち、書き込み光が照射された領域の電位が減衰し、感光体1の表面に静電潜像が形成される。
静電潜像は、感光体1の回転に伴って、現像装置8に対向する現像領域を通過する。現像装置8は、循環搬送部や現像部を有しており、循環搬送部には、トナーと磁性キャリアとを含有する現像剤を収容している。循環搬送部は、現像ローラ8aに供給するための現像剤を搬送する第一スクリュウ8bや、第一スクリュウ8bの直下に位置する独立した空間で現像剤を搬送する第二スクリュウ8cを有している。更には、第二スクリュウ8cから第一スクリュウ8bへの現像剤の受け渡しを行うための傾斜スクリュウ8dも有している。現像ローラ8a、第一スクリュウ8b及び第二スクリュウ8cは、互いに平行な姿勢で配設されている。これに対し、傾斜スクリュウ8dは、それらから傾いた姿勢で配設されている。
第一スクリュウ8bは、自らの回転駆動に伴って現像剤を同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。この際、自らに対向配設された現像ローラ8aに一部の現像剤を供給する。第一スクリュウ8bによって同図の紙面に直交する方向における手前側の端部付近まで搬送された現像剤は、第二スクリュウ8cの上に落とし込まれる。
第二スクリュウ8cは、現像ローラ8aから使用済みの現像剤を受け取りながら、受け取った現像剤を自らの回転駆動に伴って同図の紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送する。第二スクリュウ8cによって同図の紙面に直交する方向における手前側の端部付近まで搬送された現像剤は、傾斜スクリュウ8dに受け渡される。そして、傾斜スクリュウ8dの回転駆動に伴って、同図の紙面に直交する方向における手前側から奥側に向けて搬送された後、同方向における奥側の端部付近で、第一スクリュウ8bに受け渡される。
現像ローラ8aは、筒状の非磁性部材からなる回転可能な現像スリーブと、現像スリーブに連れ回らないようにスリーブ内に固定されたマグネットローラとを具備している。そして、第一スクリュウ8bによって搬送されている現像剤の一部をマグネットローラの磁力によって現像スリーブの表面で汲み上げる。現像スリーブの表面に担持された現像剤は、現像スリーブの回転に伴って搬送され、現像スリーブとドクターブレードとの対向位置を通過する際に、その層厚が規制される。その後、感光体1に対向する現像領域で、感光体1の表面に摺擦しながら搬送される。
現像スリーブには、トナーや感光体1の一様帯電電位(地肌部電位)と同極性の現像バイアスが印加されている。この現像バイアスの絶対値は、潜像電位の絶対値よりも大きく、かつ、地肌部電位の絶対値よりも小さくなっている。このため、現像領域においては、感光体1の静電潜像と現像スリーブとの間にトナーを現像スリーブ側から感光体1側へ静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この一方で、感光体1の地肌部と現像スリーブとの間には、トナーを感光体1側から現像スリーブ側へ静電移動させる地肌ポテンシャルが作用する。これにより、現像領域では、感光体1の静電潜像にトナーが選択的に付着して静電潜像が現像される。
現像領域を通過した現像剤は、現像スリーブの回転に伴って、現像スリーブと第二スクリュウ8cとの対向領域に進入する。この対向領域では、マグネットローラに具備される複数の磁極のうち、互いに同極性である2つの磁極によって反発磁界が形成されている。対向領域に進入した現像剤は、反発磁界の作用によって現像スリーブ表面から離脱して、第二スクリュウ8cに回収される。
傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤は、現像ローラ8aから回収された現像剤を含有しており、その現像剤は現像領域で現像に寄与していることからトナー濃度が低下している。現像装置8は、傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサを具備している。CPU等の半導体回路からなる制御部80は、トナー濃度センサによる検知結果に基づいて、必要に応じて、傾斜スクリュウ8dによって搬送される現像剤にトナーを補給するための補給動作信号を出力する。
現像装置8の上方には、トナーカートリッジ9が配設されている。このトナーカートリッジ9は、内部に収容しているトナーを、回転軸部材9aに固定されたアジテータ9bによって撹拌している。そして、トナー補給部材9cが制御部80から出力される補給動作信号に応じて回転駆動されることで、回転駆動量に応じた量のトナーを現像装置8の傾斜スクリュウ8dに補給する。
現像によって感光体1上に形成されたトナー像は、感光体1の回転に伴って、感光体1と転写ローラ10とが当接する転写ニップに進入する。転写ローラ10には、感光体1の潜像電位とは逆極性の電圧が印加されており、これにより、転写ニップ内には転写バイアスが形成されている。
上述したように、レジストローラ対43は、記録シートSを転写ニップ内で感光体1上のトナー像に重ね合わせうるタイミングで転写ニップに向けて送り出す。転写ニップでトナー像に密着せしめられた記録シートには、転写バイアスやニップ圧の作用により、感光体1上のトナー像が転写される。
転写ニップを通過した後の感光体1の表面には、記録シートSに転写されなかった転写残トナーが付着している。転写残トナーは、感光体1に当接しているクリーニングブレード2によって感光体1の表面から掻き落とされた後、回収スクリュウ3により搬送され、廃トナーボトルへと送られる。
クリーニングブレード2によってクリーニングされた感光体1の表面は、除電手段によって除電された後、帯電ローラ4によって再び一様に帯電せしめられる。感光体1の表面に当接している帯電ローラ4には、トナー添加剤や、クリーニングブレード2で除去し切れなかったトナーなどの異物が付着する。この異物は、帯電ローラ4に当接している帯電クリーニングローラ5に転移した後、帯電クリーニングローラ5に当接しているスクレーパ6によって帯電クリーニングローラ5の表面から掻き落とされる。掻き落とされた異物は、上述した回収スクリュウ3の上に落下する。
図1において、感光体1と転写ローラ10とが当接する転写ニップを通過した記録シートSは、定着装置44に送られる。定着装置44は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ44aと、これに向けて押圧される加圧ローラ44bとの当接によって定着ニップを形成している。定着ニップに挟み込まれた記録シートSの表面には、加熱や加圧の作用によってトナー像が定着せしめられる。その後、定着装置44を通過した記録シートSは、排紙路R4を経た後、排紙ローラ対46の排紙ニップに挟み込まれる。
本プリンタは、記録シートSの片面だけに画像を形成する片面モードと、記録シートSの両面に画像を形成する両面モードとを切り替えて実行することができる。片面モードの場合や、両面モードであって既に記録シートの両面に画像を形成している場合には、排紙ローラ対46が正転駆動を続けることで、排紙路R4内の記録シートSを機外に排出する。排出された記録シートSは、本体筐体50の上面に設けられたスタック部にスタックされる。
一方、両面モードであって、かつ記録シートSの片面だけにしか画像を形成していない場合には、排紙ローラ対46の排紙ニップに記録シートSの後端部が進入したタイミングで、排紙ローラ対46が逆転駆動される。このとき、排紙路R4の下流端付近に配設された切換爪47が作動して、排紙路R4を塞ぐとともに、反転再送路R5の入口を開く。排紙ローラ対46の逆転駆動によって逆戻りを開始した記録シートSは、反転再送路R5内に送り込まれる。反転再送路R5の下流端は、共通搬送路R3のレジストローラ対43の上流側に合流しており、反転再送路R5内を搬送された後、共通搬送路R3のレジストローラ対43へと再送される。その後、転写ニップでもう一方の面にもトナー像が転写された後、定着装置44と排紙路R4と排紙ローラ対46とを経て機外に排出される。
本実施形態のユニットたる定着装置44は、接離対象たる加圧ローラ44bの表面に付着したトナーや紙粉などの付着物を除去する接離部材たるクリーニングローラ44dを備えている。このクリーニングローラ44dは、後述する接離機構により加圧ローラ44bに対して接離する。
また、定着装置44は、排紙路R4の定着ニップから切換爪47までを構成する部材も備えている。具体的には、排紙ガイド部材59と、排紙反転ガイド部材58と、中継搬送ローラ対51とを備えている。排紙ガイド部材59は、定着ニップを抜けた記録シートSの定着ローラ44aとの接触面に対向し、記録シートSを切換爪47まで案内するガイド部59aを有している。排紙反転ガイド部材58は、定着ニップを抜けた記録シートSの加圧ローラ44bとの接触面に対向し、記録シートSを切換爪47まで案内する排紙ガイド部58aと、切換爪47を抜けた反転再送路R5の記録シートの画像形成面に対向しガイドする反転ガイド部58bとを備えている。また、排紙反転ガイド部材58は、反転再送路R5内の記録シートを搬送する反転搬送ローラ対52の従動コロ52bも取り付けられている。
また、本プリンタの本体筐体50の図中左側側面には、開閉カバー55が設けられている。この開閉カバー55には、反転再送路R5の記録シートの非画像形成面に対向しガイドする反転ガイド部材57を備えており、反転ガイド部材57には、反転搬送ローラ対52の駆動ローラ52aが取り付けられている。
図3は、開閉カバー55が開いた状態を示すプリンタの概略模式図である。
開閉カバー55が開くことで、定着装置44が露出し、定着装置44が、プリンタ本体に対して図中矢印A方向に着脱される。
図4は、定着装置44と、位置決め部材180a,180bとを、幅方向一端側から見た斜視図であり、図5は、定着装置44と位置決め部材と180a,180bとを、幅方向(軸方向ともいう)他端側から見た斜視図である。
プリンタの本体筐体50の幅方向両側には、それぞれ、位置決め部材180a,180bが取り付けられており、各位置決め部材180a,180bには、定着装置44に設けられた位置決め突起44eを案内する案内溝181a,181bが設けられている。これら案内溝181a,181bの位置決め突起44eの挿入方向下流側端部には、位置決め部182a,182bを有している。また、プリンタの本体筐体50には、定着装置44をロックするためのロックレバー82が設けられている。ロックレバー82は、定着装置44の装着方向下流側を支点にして、図中矢印C方向に揺動可能に設けられている。
なお、図4に示す符号25bは、後述する駆動部材たるカム25(図6参照)に駆動力を伝達する従動ギヤ25bであり、図5に示す符号95は、定着ローラ44aに駆動力を伝達する定着ギヤである。従動ギヤ25bや定着ギヤ95は、定着装置44の装着時に、装置本体側のギヤと噛み合うために、一部が定着装置のケースから露出している。従動ギヤ25bは、定着装置44の装着方向下流側の一部がケースから露出しており、定着ギヤ95は、上部がケースから露出している。
定着装置44を、プリンタに装着するときは、幅方向両側に設けられた位置決め突起44eを位置決め部材180a,180bの案内溝181a,181bに挿入して、図中矢印D方向に移動するように、定着装置44をプリンタに装着して、各位置決め突起44eを位置決め部182a,182bに突き当てる。これにより、定着装置44がプリンタに対して、上下方向および定着装置44の装着方向に位置決めされる。各位置決め突起44eを位置決め部182a,182bに突き当たるまで定着装置44を装着したら、ロックレバー82を降ろす。これにより、ロックレバー82の一部が、位置決め突起44eと定着装置44の装着方向の上流側から対向する。その結果、定着装置44の取り出し方向への移動がロックレバー82により規制され、定着装置44が装置内でロックされる。
定着装置44を取り出すときは、開閉カバー55を開き、ロックレバー82を上げてロックを解除してから、定着装置44を斜め上方に引き出すことで、定着装置44が装置から取り出される。
図6は、定着装置44の概略構成図である。
図6に示すように、定着装置44は、定着ローラ44aの表面温度を検知する定着温度センサ21と、加圧ローラ44bの表面温度を検知する加圧温度センサ22と、クリーニングローラ44dの表面温度を検知するクリーニング温度検知センサ26とを備えている。
クリーニング温度検知センサ26は、接触式サーミスタなどの接触式温度センサであって、その検知面がクリーニングローラ44dに当接するように接離機構20のアーム部材23に保持されている。したがって、クリーニング温度検知センサ26は、クリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに対して当接した状態であっても離間した状態であっても、常にクリーニングローラ44dに接触してクリーニングローラ44dの温度を検知できるようになっている。
また、定着装置44は、加圧ローラ44bの表面に付着したトナーや紙粉などの付着物を除去するクリーニングローラ44d、クリーニングローラ44dを加圧ローラ44bに対して接離する接離機構20を有している。接離機構20は、クリーニングローラ44dを、加圧ローラ44bの表面に当接する当接位置(図6の実線で示す位置)と、加圧ローラ44bの表面から離れる離間位置(図6の破線で示す位置)と、の間で移動させるものであり、カム25やアーム部材23を有している。
クリーニングローラ44dは、金属材料からなるローラ部材であって、接離機構20のアーム部材23に回転可能に保持されている。クリーニングローラ44dは、加圧ローラ44bの表面に当接して、加圧ローラ44bの表面に付着したトナーや紙粉などの付着物を除去してクリーニングする。加圧ローラ44bの表面がクリーニングされることで、定着ローラ44aも間接的にクリーニングされ、定着ニップを通過する記録シートSがトナーや紙粉などで汚れたり画像の一部が欠損したりする不具合が軽減される。
クリーニングローラ44dは、加圧ローラ44bに当接した状態のとき加圧ローラ44bとともに回転する(従動回転する)ため、その回転によってクリーニングローラ44dの表面を入れ替えながら効率的に加圧ローラ44bの表面のクリーニングをおこなうことが可能になる。
なお、クリーニングローラ44dは、図7に示すように、定着ニップにおける最大通紙領域X(通紙可能な最大サイズのシートSの幅方向の範囲である。)を含む範囲で加圧ローラ44bに当接するように構成されている。これにより、最大サイズのシートSが通紙されたときであっても、クリーニングを良好におこなうことができる。
定着装置44が駆動停止した後にも、長時間にわたってクリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに圧接し続けてしまうと、その圧接部に位置するトナーがやがて固化してしまったり、その圧接部でクリーニングローラ44dや加圧ローラ44bが変形してしまったりすることになる。そのため、本実施形態では、駆動停止(定着動作停止)時は、クリーニングローラ44dを加圧ローラ44bから離間する離間位置(図6の点線の位置)に位置させる。これにより、長時間にわたってクリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに当接し続けないようにでき、そのような不具合の発生を抑止することができる。
定着動作開始前(加圧ローラ44bの回転動作開始前)の所定タイミングで、離間位置にあるクリーニングローラ44dを当接位置へ移動させる。そして、加圧ローラ44bの回転動作が行なわれる定着動作中は、クリーニングローラ44dにより加圧ローラ44bの表面がクリーニングされる。
クリーニングローラ44dは、定着動作中に加圧ローラ44bから熱が付与され温度上昇する。クリーニングローラ44dの表面温度が上昇することで、加圧ローラ44bの表面からクリーニングローラ44dの表面に移動したトナーが高温となり、溶け出してしまう。その結果、加圧ローラ44bの表面からクリーニングローラ44dに回収したトナーが、加圧ローラ44b側に溶け出すように移動(オフセット)する場合があった。このようなオフセットにより、クリーニングローラ44dで回収したトナーが加圧ローラ44bに再付着すると、この加圧ローラ44bに再付着したトナーが定着ニップに搬送される記録シートSに付着して記録シートを汚してしまったり、記録シートSに担持された画像の一部が欠損してしまったりするおそれがある。
そのため、本実施形態では、定着装置44の定着動作中(記録シートS搬送動作中)に、クリーニング温度検知センサ26が検知したクリーニングローラ44dの表面温度が所定値を超えたときは、当接位置にあるクリーニングローラ44dを離間位置へ移動させるようにしている。具体的には、制御部80は、定着動作中、クリーニング温度検知センサ26が検知したクリーニングローラ44dの表面温度を監視している。そして、クリーニングローラ44dの表面温度が、クリーニングローラ44dに付着したトナーが溶け出す温度(以下、溶け出し温度という)に達したら、定着動作中にモータ72を駆動し、クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させる。これにより、クリーニングローラ44dが回収したトナーの加圧ローラ44bへの再付着が防止され、記録シートの汚染や、画像欠損が発生するのを抑制することができる。
上述では、クリーニングローラ44dの表面温度を直接的に検知するクリーニング温度検知センサ26の検知結果に基づいて定着動作中における離間位置への移動を行なっているが、加圧ローラ44bの表面温度を検知する加圧温度センサ22の検知結果に基づいて、定着動作中における離間位置への移動を行ってもよい。一般的に、加圧ローラ44bの表面温度の変化とクリーニングローラ44dの表面温度の変化との相関が高い。従って、加圧温度センサ22の検知結果に基づいて、定着動作中における離間位置への移動を行っても、クリーニングローラ44dの表面温度が溶け出し温度に達したときに、クリーニングローラ44dを離間位置へ移動させることができる。
次に、本実施形態の接離機構20について、詳細に説明する。
図7は、接離機構20を示す概略平面図であり、図8は、接離機構20の軸方向一端側を示す斜視図であり、図9は、接離機構20の概略側面図である。
接離機構20は、カム25、アーム部材23、付勢部材としてのトーションスプリング29、ユニット側ギヤである従動ギヤ25bなどを備えている。
カム25は、カム軸25aを中心に回動可能に構成されている。図7に示すように、カム軸25aは、定着装置44の幅方向両端にそれぞれ設置されたユニット側板28に、軸受を介して回転可能に支持されている。また、カム軸25aの幅方向両端部に、それぞれカム25が設置されている。
カム軸25aの幅方向一端側には、カム軸25aとともに回転可能なユニット側ギヤである従動ギヤ25bが設置されている。この従動ギヤ25bは、定着装置44がプリンタ本体にセットされた状態で、プリンタ本体に設けられた駆動装置70の本体側ギヤである駆動ギヤ76に噛み合っている。モータ72は、正逆双方向回転型のモータであって、カム軸25aとともに駆動部材としてのカム25を正逆双方向に回動させる。
カム軸25aの幅方向他端側には、カム軸25aとともに回転可能な被検知板25cが設置されている。この被検知板25cは、ユニット側板28に固設されたフォトセンサ27によって、その回転方向の姿勢が光学的に検知される。これにより、カム25の回動方向の姿勢(カム角度であって、特に、離間位置にあるか当接位置にあるかの姿勢である。)が検知されて、その検知結果に基づいてモータ72が制御される。これにより、クリーニングローラ44dが離間位置や当接位置に精度良く移動されることになる。
アーム部材23の一端側にはカム25に当接する略円柱状のカムフォロア23bが設置されていて、アーム部材23の他端側には軸受を介してクリーニングローラ44dが回転可能に設置されていて、アーム部材23の中央に支軸23aが設けられている。支軸23aは、定着装置44の幅方向両端にそれぞれ設置されたユニット側板28に固定支持されている。そして、その支軸23aに、軸受を介してアーム部材23が回転可能に支持されている。
カムフォロア23bは、表面摩擦係数の低い樹脂材料で形成されていて、幅方向両端部のカム25にそれぞれ当接するように2つ設けられている。
アーム部材23は、ステンレス鋼などの金属材料で形成されていて、クリーニングローラ44dとアーム部材23との間に介在される軸受が導電性樹脂材料で形成されている。これにより、クリーニングローラ44d自体や、クリーニングローラ44dに回収された付着物に電荷が溜まりにくくなり、それらが帯電することによる不具合を軽減することができる。
図9に示すように、トーションスプリング29は、クリーニングローラ44dが図9(a)に示す当接位置に移動するように、アーム部材23を付勢して回動させる付勢部材として機能するものである。トーションスプリング29は、支軸23aに巻装されるように保持され、その一端側の腕部がアーム部材23の引掛部23cに引っ掛けられ、その他端側の腕部が定着装置44の排紙反転ガイド部材58の裏側に引っ掛けられている。
接離機構20は、制御部80(図6参照)による制御によって、モータ72が正方向に駆動されると、モータ72の駆動力がカム軸25aに伝達されて、カム25が図9(b)の状態から図9(a)の状態に図中時計方向に回動(正回転)される。そうすると、カム25の半径(カム軸25aからカム面までの長さである。)が漸減していくのにともない、トーションスプリング29の付勢力が漸減していく。その結果、アーム部材23が支軸23aを中心に図9の反時計方向に回動し、最終的に、図9(a)に示すように、カム25の最小半径部がカムフォロア23bに当接した状態になって、トーションスプリング29の付勢力によってクリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに当接することになる(当接位置に移動することになる)。このときのトーションスプリング29の開き角度θ1(腕部間の角度)は最小になる。
これに対して、制御部80による制御によって、モータ72が逆方向に駆動されると、カム25が図9(a)の状態から図9(b)の状態に図中反時計方向に回動(逆回転)される。そうすると、カム25の半径が漸増していくのにともない、トーションスプリング29の付勢力も漸増していく。その付勢力に抗するようにアーム部材23が支軸23aを中心に図9の時計方向に回動し、最終的に、図9(b)に示すように、カム25の大半径部がカムフォロア23bに当接した状態になって、クリーニングローラ44dが加圧ローラ44bから離間することになる(離間位置に移動することになる)。このときのトーションスプリング29の開き角度θ2は、当接時の開き角度θ1に比べて大きくなる(θ2>θ1)。
なお、本実施の形態では、図9(a)に示すように、クリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに当接した状態であるときに、カム25の最小半径部がアーム部材23のカムフォロア23bに当接するように構成した。
これに対して、クリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに当接した状態であるときに、カム25の最小半径部がアーム部材23のカムフォロア23bに当接しないように構成することもできる。すなわち、クリーニングローラ44dが当接位置から離間位置に移動する過程において、カムフォロア23bに対して非接触であったカム25が接触することになる。このように構成した場合には、主としてトーションスプリング29の付勢力によって、当接時のクリーニングローラ44dの加圧ローラ44bに対する当接圧が定まることになるため、当接圧の設定をしやすくなる。
図10(a)は、カム25を示す概略図であって、図10(b)は、そのカム25のカム曲線(横軸にカムの角度を示し、縦軸にカム半径を示すグラフである。)を示すものである。
図10に示すように、カム25のカム面(外周面)は、クリーニングローラ44dを離間位置に位置させるための大半径部M2がカム軸25aを中心にして60度以上の範囲(本実施の形態では、ほぼ60度の範囲である。)で形成されている。そして、その大半径部M2に隣接する部分(本実施の形態では、両側の隣接部分である。)に、大半径部M2に比べて半径(カム半径)が大きな最大半径部M3が形成されている。
クリーニングローラ44dが離間位置から当接位置に移動する動作において、モータ72の駆動によってカム25が回動(正回転)されると、カム25の大半径部M2がカムフォロア23bに当接した状態から、カム25の最大半径部M3がカムフォロア23bに当接した状態になり、トーションスプリング29の付勢力が一時的に大きくなる。その後、カム25の回動が進められると、カム25の半径が漸減していくのにともない、トーションスプリング29の付勢力が漸減していって、アーム部材23が支軸23aを中心に図6の反時計方向に回動していく。そして、最終的に、カム25の最小半径部M1がカムフォロア23bに当接した状態になって、トーションスプリング29の付勢力によってクリーニングローラ44dが加圧ローラ44bに当接することになる。
そして、クリーニングローラ44dが当接位置から離間位置に移動する動作時には、その逆の動作がおこなわれることになる。
上述したように、クリーニングローラ44dは、定着動作中以外は、離間位置に位置させており、定着装置44の着脱時は、カムの大半径部M2にカムフォロア23bが当接し、クリーニングローラ44dは離間位置にある。カムの大半径部M2の隣接する部分に最大半径部M3を設けることで、操作者が定着装置44をプリンタから取り出したり、定着装置44の位置でジャム(紙詰まり)した記録シートSを取り除いたりする場合であって、操作者が接離機構20(例えば、従動ギヤ25b)に誤って触れてしまう場合などに、接離機構20に予期せぬ外力が加わったときに、カム25の最大半径部M3をカムフォロア23bが乗り越えて、クリーニングローラ44dが離間位置から当接位置に移動してしまうのを抑制することができる。
また、カム25において大半径部M2を60度以上の範囲で形成することで、接離機構20に予期せぬ外力が加わったときに、クリーニングローラ44dが離間位置から当接位置に移動してしまうのを抑制することができる。
図11は、定着ローラ44aなどを駆動する主駆動装置90と定着装置44とを示す斜視図である。
主駆動装置90の駆動モータ71の駆動力は、感光体ギヤ96を介して感光体1に伝達され感光体1を回転駆動している。また、駆動モータ71の駆動力は、ギヤ91、92、93等を介して、定着出力ギヤ94に伝達され、この定着出力ギヤ94から定着ギヤ95(図5参照)に伝達される。これにより、定着ギヤ95を介して駆動モータ71の駆動力が定着ローラ44aに伝達され、定着ローラ44aが回転駆動する。
図12は、駆動装置70と、定着装置44とを示す斜視図であり、図13は、駆動装置70の斜視図である。
駆動部材たるカム25を駆動する駆動装置70は、モータ72と、ウォームギヤ73と、アイドラギヤ74と、出力ギヤ75と、駆動ギヤ76とを有している。モータ72の軸には、ウォームギヤ73のウォーム73aが取り付けられており、アイドラギヤ74は、ウォームギヤ73のウォームホイール73bと、出力ギヤ75とに噛み合っている。出力ギヤ75は、従動ギヤ25bと噛み合う駆動ギヤ76と同軸上で、駆動ギヤ76と一体で設けられている。
定着ローラ44aは、一方向のみ回転させるため、本体側の定着出力ギヤ94を上方からユニット側の定着ギヤ95に噛み合わせ、定着出力ギヤ94から定着ギヤ95にかかる力(ほぼ圧力角の方向)に、定着装置44を入れ込む方向(定着装置の装着方向)の成分が生じるようにしている。
一方、カム25は、正逆双方向に回転させるため、定着装置44の装着方向下流側から本体側の駆動ギヤ76をユニット側の従動ギヤ25bに噛みあわせている。
図14は、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bに加わる力について説明する図である。
図14においては、駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを、幅方向内側(幅方向他端側)から見た図であり、図中右から左の方向が、定着装置44の装着方向である。また、図14に示す例では、駆動ギヤ76の回転中心O1と、従動ギヤ25bの回転中心O2とを結んだ線L1が、定着装置44の装着方向に対して平行となるように、駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを配置している。
図14(a)は、モータ72(カム25)を逆回転させ、クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させるときの各ギヤの回転状態を示しており、図14(b)は、モータ72(カム25)を正回転させ、クリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させるときの各ギヤの回転状態を示している。
図14(a)、(b)に示すように、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrの方向は、ほぼ圧力角と同方向に働く。圧力角が0度であれば、駆動ギヤ76の回転中心O1と、従動ギヤ25bの回転中心O2とを結んだ線L1が、定着装置44の装着方向に対して平行となるように、駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを配置した場合、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)に加わる力Ftrは、駆動ギヤ76が、図中反時計回りに回動したときは鉛直上方(図14(a))となり、駆動ギヤ76が、図中時計回りに回動したときは鉛直下方(図14(b))となる。従って、正逆双方向に回転させても、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bに加わる力に、定着装置44の取り出す方向(定着装置44の装着方向とは反対方向)の成分が生じることがない。
しかし、実際は、約20度の圧力角を設けており、図14(c)、図14(d)に示すように、正逆いずれの回転方向においても、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)に加わる力Ftrに、定着装置44が取り出す方向の分力Fが生じてしまう。この図14では、駆動ギヤ76の回転中心O1と、従動ギヤ25bの回転中心O2とを結んだ線L1が、定着装置44の装着方向に対して平行となるように、駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを配置しているので、力Ftrの半径方向の力Frが、定着装置44が取り出す方向の分力となっている。
本実施形態では、図4、図5を用いて説明したように、定着装置44が位置決めされた後、ロックレバー82を降ろしてロックレバー82の一部を、位置決め突起と定着装置の装着方向上流側から対向させ、定着装置の取り出し方向の移動をロックレバーで規制している。しかしながら、製造誤差や組み付け誤差により、ロックレバー82と位置決め突起との間には、どうしても隙間が生じてしまう。その結果、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)に加わる力Ftrに、定着装置44の取り出し方向の分力Fが生じると、その分力Fにより、定着装置44が取り出し方向に動いてしまうおそれがある。
本実施形態においては、上述したように、定着装置44の幅方向他端側は、定着出力ギヤ94が上方から定着ギヤ95に噛み合って、定着ローラ44aの駆動時に、定着出力ギヤ94(の歯)から定着ギヤ95(の歯)にかかる力に定着装置の装着方向の分力が生じるようにしている。そのため、定着装置44の幅方向他端側は、定着装置44を位置決め部182bに留めることができる。よって、幅方向の一端側のみ、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrの取り出す方向の分力Fにより定着装置44が取り出し方向に移動して、定着装置44が幅方向に対して傾いてしまう。
図15は、定着装置44が幅方向に対して傾いた場合の不具合について、説明する図である。
上述したように、本実施形態は、定着動作中(記録シートS通紙中)に駆動装置70によりカム25を駆動してクリーニングローラ44dを加圧ローラ44bに対して接離させている。そのため、定着動作中に駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrの取り出し方向の分力Fにより定着装置44の幅方向一端側が、取り出し方向に移動して定着装置44が幅方向に対して傾いてしまう。その結果、図15(a)に示すように、転写ニップと、定着ニップとでそれぞれ部材に挟まれて搬送されている記録シートSの幅方向一端側が引っ張られてしまう。これにより、記録シートSの幅方向一端側に転写不良や、定着不良が発生し、ボソツキや記録シートにシワが生じるおそれがある。
本実施形態では、モータ72(カム25)を正回転させるときは、クリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させるときであり、カムフォロア23bは、カム25の半径が漸減するカム面を移動する。一方、モータ72(カム25)を逆回転させ、クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させるときは、カムフォロア23bは、カム25の半径が漸増するカム面を移動する。このように、カム25を逆回転させクリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させるとき(図14(a)のとき)はカム面を登ることになるため、カム25を正回転させクリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させるとき(図14(b)のとき)よりも負荷トルクが大きくなる。その結果、図14に示すように、駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを配置したとき、カム25を正回転させクリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動するとき(図14(b)のとき)は、負荷トルクが小さく駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrは小さく、この力Ftrの取り出し方向の分力F(=半径方向の力Fr)は、位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力よりも小さく、定着装置44の幅方向一端は動くことがなかった。しかし、カム25を逆回転させクリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動するとき(図14(a)のとき)は、負荷トルクが大きく駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrが大きく、この力Ftrの取り出し方向の分力Fが、位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力よりも大きくなり、定着装置の幅方向一端が動いてしまい、上述の不具合が発生してしまった。
そこで、カム25の半回転で、クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させ、さらにカム25を半回転でクリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させるようにカム25を構成し、カム25を逆回転させずに、クリーニングローラの接離を行えるようにすることも考えられる。しかし、このような構成の場合、クリーニングローラ44dが外力によって離間位置から当接位置へ容易に移動したり、当接位置から離間位置に容易に移動したりしないように、本実施形態と同様に、最大半径部M3を設けたり、ある程度の長さを有する大半径部M2や最小半径部M1を設けたりすると、最小半径部M1から大半径部M2への傾斜がきつくなり、クリーニングローラ44dの移動速度が速くなってしまう。その結果、クリーニングローラ44dを加圧ローラ44bに勢いよく当接することになり、騒音や破損につながるおそれがある。また、最小半径部M1や大半径部M2の長さを短くすることで、最小半径部M1から大半径部M2への傾斜を緩やかにできるが、停止区間が短くなり、狙いの位置に停止できなくなるおそれがある。これらを改善するのは、カム25を大きくすればよいが、装置の大型化に繋がってしまう。本実施形態のように、カム25を正逆することで、小さなカム25で最小半径部M1や大半径部M2の長さをある程度とれ、かつ、小半径部M1から大半径部M2への傾斜を緩やかすることができ、狙いの位置で停止でき、かつ、騒音や破損を抑制できる。
図16は、本実施形態における駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとの配置関係を示す図である。この図16においても、幅方向内側(幅方向他端側)から駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとを見た図である。
本実施形態においては、図16に示すように、従動ギヤ25bの回転中心O2を、駆動ギヤ76の回転中心O1を通る定着装置44の装着方向に平行な線L2に対して、上方(負荷トルクが大きいときの駆動ギヤ76の回転方向(図中反時計回り)の下流側)に位置させた。図中Ftrは、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力であり、図中Ftが接線力である。また、図中Frが、噛み合い部における半径方向の力であり、図中Fは、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftrの取り出し方向の分力である。また、図中αtは、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftrの方向と噛み合い部の接線方向とのなす角度である(≒圧力角)。また、φは、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftrの方向と定着装置の装着方向とのなす角度であり、図中θは、ギヤ角度である。なお、ギヤ角度θは、定着装置44の装着方向に平行な線Yと、駆動ギヤ76の回転中心O1と従動ギヤ25bの回転中心O2とを結んだ線分L1とのなす角度である。
図17は、本実施形態における駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftrについて説明する図である。
本実施形態では、図17(a)に示すように、駆動ギヤ76が図中反時計回りに回転して、クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させるときの負荷トルクの方が、図17(b)に示すように、駆動ギヤ76が図中時計回りに回転して、クリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させるときの負荷トルクよりも大きい。そのため、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25bにかかる力Ftrは、図17(a)に示すように、駆動ギヤ76が図中反時計回りに回転するときの方が、図17(b)に示すように駆動ギヤ76が図中時計回りに回転するときよりも大きくなる。
従動ギヤ25bの回転中心O2を、駆動ギヤ76の回転中心よりも上方に位置させることで、図17(b)に示すように、駆動ギヤ76を図時計回りさせたときに、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr2の方向の鉛直方向(図中X方向)に対する傾きが、図17(a)に示す駆動ギヤ76を図中反時計回りに回動させたときよりも大きくなる。そのため、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr2の取り出す方向の分力F2が占める割合は大きくなる。しかし、図17(b)に示すように、駆動ギヤ76を図中時計回りさせるときの負荷トルクは、図17(a)の駆動ギヤ76を図中反時計回りさせるときの負荷トルクよりも小さく、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr2は、図17(a)のときに比べて小さい。従って、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr2の取り出す方向(図中-Y方向)の分力F2が占める割合が多少大きくなっても、この分力F2を、位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力よりも小さくできる。よって、モータ72を正回転させる(クリーニングローラ44dを離間位置から当接位置へ移動させる)ときに、定着装置44の幅方向一端側が、取り出す方向に移動するのを防止できる。
一方、従動ギヤ25bの回転中心O2を、駆動ギヤの回転中心O1よりも上方に位置させることで、駆動ギヤ76が図中反時計回りに回転したときに、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr1の方向の鉛直方向(図中X方向)に対する傾きが図17(b)に示す駆動ギヤ76を図中時計回りに回動させたときよりも小さくなり、駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr1の取り出す方向の分力F1が占める割合は小さくなる。これにより、図17(a)の駆動ギヤ76を図時反計回りさせるときの負荷トルクが、図17(b)の駆動ギヤを時計回りに回動させるときよりも大きく駆動ギヤ76(の歯)から従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr1が、図17(b)のときに比べて大きくても、その力Ftr1の取り出し方向(図中Y方向)の分力F1を、位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力よりも小さくできる。よって、モータ72(カム25)を逆回転させる(クリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させる)ときに、定着装置44の幅方向一端側が、取り出す方向に移動するのを防止できる。
次に、正逆双方向の回転において、定着装置44が取り出し方向に移動することのない従動ギヤ25bと駆動ギヤ76とのギヤ角度θの具体的に一例について説明する。
かかるギヤ角度θは、駆動ギヤ76が、図16の反時計回りに回転するときは、
θ=φ+αt-90°であり、
駆動ギヤ76が、図16の時計回りに回転するときは、
θ=90°-φ-αtである。
なお、φは、上述したように駆動ギヤから従動ギヤにかかる力Ftrの方向と、装着方向とのなす角度であり、αtは、駆動ギヤから従動ギヤにかかる力Ftrの方向と噛み合い部の接線方向とのなす角度である(≒圧力角)。
1.装置の駆動条件
・カム25逆回転時(クリーニングローラ当接位置から離間位置へ移動させるとき(図17(a)の駆動ギヤ図中反時計回り))の負荷トルクT1:0.15Nm
・カム25正回転時(クリーニングローラ離間位置から当接位置へ移動させるとき(図17(b)の駆動ギヤ図中時計回り))の負荷トルクT2:0.05Nm
2.駆動ギヤ条件
・基準ピッチ円直径d:14.772
・圧力角α:20°
・駆動ギヤ76および従動ギヤ25b:ねじれ角β12°のはす歯歯車。
3.ユニット条件
・定着装置の重量Mg:1.5kg
・位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦係数μ:0.35(ABS樹脂)
駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとの噛み合い部にかかる接線力Ftは、
Ft=2000(T/d)で表すことができる。
従って、カム25逆回転時(図17(a)のとき)の接線力Ft1は、
Ft1=2000(0.15/14.772)=20.38N・・・(1)
となる。
また、カム25正回転時(図17(b)のとき)の接線力Ft2は、
Ft2=2000(0.05/14.772)=6.79N・・・・(2)
となる。
駆動ギヤ76と従動ギヤ25bとの噛み合い部にかかる半径方向の力Frは、
Fr=Ft(tanα/cosβ)で表すことができる。
従って、カム25逆回転時(図17(a)のとき)の半径方向の力Fr1は、
Fr1=20.38(tan20°/cos12°)=7.58N・・・(3)
となる。
また、カム25正回転時(図17(b)のとき)の半径方向の力Fr2は、
Fr2=6.79(tan20°/cos12°)=2.53N・・・(4)
となる。
ここで、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftrの方向と噛み合い部の接線方向とのなす角度αtは、
αt=acot(Ft1/Fr1)=acot(20.38/6.79)
=20.41°・・・・(5)
となる。このように、駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftrの方向と噛み合い部の接線方向とのなす角度αtは、ほぼ圧力角α=20°と同一となることがわかる。
上記角度αtと、接線力Ft1とから、カム25逆転時(図17(a)のとき)の従動ギヤ(の歯)にかかる力Ftr1は、
Ftr1=Ft1/COSαt=20.38/COS20.41
=21.74N
となる。
また、カム25正回転時(図17(b)のとき)の従動ギヤ25b(の歯)にかかる力Ftr2は、
Ftr2=Ft2/COSαt=6.79/COS20.41
=7.25N
となる。
位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力Fμは、
Fμ=Mg×9.8×μ=1.5×9.8×0.35=5.18N
となるので、カム25逆転時(図17(a)のとき)の取り出し方向の分力F1、カム25正回転時(図17(b)のとき)の取り出し方向の分力F2が、ともに上記静止摩擦力Fμ以下となる必要がある(Fμ≧F1,Fμ≧F2)。
カム25逆回転時(図17(a)のとき)の駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftr1の方向と、装着方向とのなす角度φ1は、
φ1=acos(F1/Ftr1)
で表すことができ、カム正回転時(図17(b)のとき)の駆動ギヤ76から従動ギヤ25bにかかる力Ftr2の方向と、装着方向とのなす角度φ2は、
φ2=acos(F2/Ftr2)
で表すことができる。
カム25逆回転時(図17(a)のとき)で、F1=Fμ(5.18N)となるギヤ角度θ1は、
θ1=φ1+αt-90°=acos(Fμ/Ftr1)+αt-90°
=acos(5.18/21.74)+20.41-90°
=6.64°
となる。この結果から、ギヤ角度θ1が6.64°未満となると、取り出し方向の分力F1が、静止摩擦力Fμ(5.18N)を越えてしまい、カム25逆回転時(図17(a)のとき:クリーニングローラ当接位置から離間位置への移動時)に、定着装置44の幅方向一端側が取り出し方向に移動してしまう。一方、ギヤ角度θ1が6.64°以上であれば、カム25逆回転時の取り出し方向の分力F1が、静止摩擦力Fμ(5.18N)以下となり、定着装置44の幅方向一端側が取り出し方向に移動することはない。
また、カム25正回転(図17(b)のとき)で、F1=Fμ(5.18N)となるギヤの角度θ2は、
θ2=90°-φ2-αt=acos(Fμ/Ftr2)+αt-90°
=90°-acos(5.18/7.25)-20.41
=25.17°
となる。この結果から、ギヤ角度θ2が25.17°を越えると、取り出し方向の分力F2が、静止摩擦力Fμ(5.18N)を越えてしまい、カム正回転時(図17(b)のとき:クリーニングローラ離間位置から当接位置への移動時)に、定着装置44の幅方向一端側が取り出し方向に移動してしまう。一方、ギヤ角度θ2が25.17°以下であれば、カム25正回転時の取り出し方向の分力F2が、静止摩擦力Fμ(5.18N)以下となり、定着装置44の幅方向一端側が取り出し方向に移動することはない。
よって、駆動条件、駆動ギヤ条件、ユニット条件が上述した条件のときは、ギヤ角度(定着装置の装着方向に平行な線Yと、駆動ギヤの回転中心O1と従動ギヤの回転中心O2とを結んだ線分L1とのなす角度)θを、6.61°以上、25.41°以下とすることで、カム25の正逆回転において、定着装置44の幅方向一端側が定着装置の取り出し方向に移動することを抑制することができる。
また、上記条件において、ギヤ角度θを20.41°以上にすることで、負荷トルクが大きい回転方向(図17(a))のときに駆動ギヤ(の歯)から従動ギヤ(の歯)にかかる力Ftr1に、定着装置44の装着方向の分力が生じる。これにより、負荷トルクが大きいクリーニングローラ44dを当接位置から離間位置へ移動させるとき、位置決め突起44eを位置決め部に突き当てる力を生じさせることができ、定着装置44を良好に位置決めできる。
なお、上述では、定着装置44に適用した例について説明したが、モータを正逆双方に回転させ、駆動部材を正逆双方に回転させる装置本体に位置決めされるユニットであれば、本発明を適用することができる。例えば、中間転写ユニットを備えたカラー用画像形成装置においては、モノクロ画像を形成するときと、カラー画像を形成するときとでカラー用の一次転写ローラを接離させる。カラー用一次転写ローラの接離を行う接離機構において、正逆双方に回転可能なモータを設け、モータの正転・逆転を行うことで、一次転写ローラの接離を行う画像形成装置に本発明を適用することができる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
装置本体に対して位置決めされた定着装置44などのユニットと、ユニットのカム25などの駆動部材を正逆回転させる駆動装置70とを備えた画像形成装置において、駆動装置70は、装置本体に設けられた駆動ギヤ76などの本体側ギヤと、本体側ギヤに噛み合うユニットに設けられた従動ギヤ25bなどのユニット側ギヤとを有し、駆動部材に駆動力を伝達する際に、本体側ギヤからユニット側ギヤに加わる力のユニットの位置決めが外れる方向(本実施形態では定着装置の取り外し方向)の成分が、ユニットの装置本体に対する静止摩擦力(本実施形態では位置決め突起44eと位置決め部182aとの静止摩擦力)より小さい。
カム25などの駆動部材へ駆動力を伝達するときに、従動ギヤ25bなどのユニット側ギヤには、駆動ギヤ76などの本体側ギヤからほぼ圧力角に応じた方向に力が生じる。このユニット側ギヤに加わる本体側ギヤからの力により定着装置44などのユニットが押される。ユニットの装置本体に対して位置決めする位置決め方向(装置本体の位置決め部182aに、ユニットの位置決め突起44eなどの被位置決め部を装着する方向)やユニット側ギヤと本体側ギヤとの配置関係によっては、ユニット側ギヤに加わる本体側ギヤからの力に位置決めが外れる方向の成分が生じる。ユニットは、位置決めが外れる方向には、位置決めされておらず、ある程度のガタを有しており、ユニット側ギヤに加わる本体側ギヤからの力に位置決めが外れる方向の成分があると、その成分によりユニットが動いてしまうおそれがある。
そこで、態様1では、本体側ギヤからユニット側ギヤに加わる力のユニットの位置決めが外れる方向の成分が、ユニットの装置本体に対する静止摩擦力より小さくすることで、本体側ギヤからユニット側ギヤに加わる力のユニットの位置決めが外れる方向の成分によって、ユニットが、位置決めが外れる方向に移動するのを防止することができる。
(態様2)
態様1において、従動ギヤ25bなどのユニット側ギヤは、駆動ギヤ76などの本体側ギヤに対して位置決め方向上流側に位置し、カム25などの駆動部材を正回転させる時と、駆動部材を逆回転させる時とで互いに回転負荷が異なるものであって、本体側ギヤの回転中心O1を通り、ユニットの位置決めの方向に平行な線(図16の線Y)に対して、ユニット側ギヤの回転中心O2が、本体側ギヤの駆動部材を正回転させるときの回転方向と駆動部材を逆回転させるときの回転方向のうち、回転負荷が大きき方の回転方向(本実施形態では、図16に示す駆動ギヤ76図中反時計回り方向)の下流側に位置する。
これによれば、実施形態で説明したように、従動ギヤ25bなどのユニット側ギヤは、駆動ギヤ76などの本体側ギヤに対して位置決め方向上流側に位置することで、ユニットを装置本体に位置決めする際に、本体側ギヤとユニット側ギヤとの噛み合わせを行うことができる。しかし、従動ギヤ25bなどのユニット側ギヤが駆動ギヤ76などの本体側ギヤに対して位置決め方向上流側に位置する構成とした場合は、正逆双方向において、本体側ギヤの歯から従動ギヤの歯にかかる力に、ユニットの位置決めが外れる方向の成分が生じてしまう。そして、本体側ギヤの駆動部材を正回転させるときの回転方向と駆動部材を逆回転させるときの回転方向のうち、回転負荷が大きき方の回転方向のときに、ユニットの位置決めが外れる方向の成分が静止摩擦力よりも上回って、ユニットが位置決めが外れる方向に移動してしまう。
そこで、態様2では、図16に示したように、本体側ギヤの回転中心O1を通り、ユニットの位置決めの方向に平行な線(図16の線Y)に対して、ユニット側ギヤの回転中心O2が、本体側ギヤの駆動部材を正回転させるときの回転方向と駆動部材を逆回転させるときの回転方向のうち、回転負荷が大きき方の回転方向(本実施形態では、図16に示す駆動ギヤ76図中反時計回り方向)の下流側に位置させる。これにより、図17を用いて説明したように、回転負荷が大きき方の回転方向のときの、本体側ギヤの歯から従動ギヤの歯にかかる力に対するユニットの位置決めが外れる方向の成分が占める割合を小さくできる。これにより、回転負荷が大きき方の回転方向のときに、ユニットの位置決めが外れる方向の成分が、ユニットの静止摩擦力よりも大きくなるのを防止することができる。一方、回転負荷が小さい方の回転方向のときは、本体側ギヤの歯から従動ギヤの歯にかかる力に対するユニットの位置決めが外れる方向の成分が占める割合が多くなる。しかし、回転負荷が小さいため、体側ギヤの歯から従動ギヤの歯にかかる力も小さく、ユニットの位置決めが外れる方向の成分が占める割合が多少多くなっても、ユニットの位置決めが外れる方向の成分がユニットの静止摩擦力よりも大きくなることがない。
これにより、正逆双方向の回転時において、ユニットが位置決めが外れる方向に移動してしまうのを防止することができる。
(態様3)
態様2において、正回転時と、逆回転時のうち、回転負荷が大きい方の回転時に本体側ギヤからユニット側ギヤに加わる力に、位置決め方向の成分が生じるように、ユニット側ギヤを配置した。
これによれば、実施形態で説明したように、回転負荷が大きい方の回転時には、位置決め方向の成分が生じるため、ユニットの装置本体への位置決めを維持することができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、ユニットに記録シートSなどのシートを搬送する搬送動作中に、駆動部材が回転動作する。
これによれば、実施形態で説明したように定着動作中などのユニットにシートを搬送する搬送動作中にカム25などの駆動部材を回転させたときにユニットが動いてしまうのを防止できる。これにより、シートにシワなどが生じるのを抑制することができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、ユニットは、シートに形成された画像を定着する定着装置44などの定着ユニットである。
これによれば、実施形態で説明したように、定着装置などの定着ユニットを装置本体に対して良好に位置決めすることができる。
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、カム25などの駆動部材が正逆回転することで、クリーニングローラ44dなどの接離部材が加圧ローラ44bなどの接離対象に対して接離する。
これによれば、実施形態で説明したように、クリーニングローラ44dなどの接離部材が加圧ローラ44bなどの接離対象に対して接離する際に、ユニットが動いてしまうのを防止できる。
(態様7)
態様6において、接離部材が、クリーニングローラ44dである。
これによれば、実施形態で説明したように、クリーニングローラ44dが加圧ローラ44bなどの接離対象から熱を付与されて高温となる前に、接離対象から離間させることができ、接離対象から除去してクリーニングローラ44dに付着したトナーな溶融して接離対象再付着するのを抑制することができる。
1 :感光体
20 :接離機構
21 :定着温度センサ
22 :加圧温度センサ
23 :アーム部材
23a :支軸
23b :カムフォロア
23c :引掛部
25 :カム
25a :カム軸
25b :従動ギヤ
25c :被検知板
26 :クリーニング温度検知センサ
27 :フォトセンサ
28 :ユニット側板
29 :トーションスプリング
44 :定着装置
44a :定着ローラ
44b :加圧ローラ
44d :クリーニングローラ
44e :位置決め突起
46 :排紙ローラ対
47 :切換爪
50 :本体筐体
51 :中継搬送ローラ対
52 :反転搬送ローラ対
52a :駆動ローラ
52b :従動コロ
55 :開閉カバー
57 :反転ガイド部材
58 :排紙反転ガイド部材
58a :排紙ガイド部
58b :反転ガイド部
59 :排紙ガイド部材
59a :ガイド部
70 :駆動装置
71 :駆動モータ
72 :モータ
73 :ウォームギヤ
73a :ウォーム
73b :ウォームホイール
74 :アイドラギヤ
75 :出力ギヤ
76 :駆動ギヤ
80 :制御部
82 :ロックレバー
90 :主駆動装置
94 :定着出力ギヤ
95 :定着ギヤ
180a :位置決め部材
180b :位置決め部材
181a :案内溝
181b :案内溝
182a :位置決め部
182b :位置決め部
F,F1,F2:定着装置の装着方向の分力
Ft,Ft1,Ft2:接線力
Fr,Fr1,Fr2:半径方向の力
Ftr,Ftr1,Ftr2:従動ギヤにかかる力
Fμ :静止摩擦力
L1 :線分
M1 :最小半径部
M2 :大半径部
M3 :最大半径部
O1 :駆動ギヤの回転中心
O2 :従動ギヤの回転中心
R1 :本体給紙路
R2 :手差し給紙路
R3 :共通搬送路
R4 :排紙路
R5 :反転再送路
S :記録シート
T1 :負荷トルク
T2 :負荷トルク
X :最大通紙領域
d :基準ピッチ円直径
α :圧力角
αt :従動ギヤにかかる力の方向と噛み合い部の接線方向との角度
θ :ギヤ角度
μ :静止摩擦係数
特開2014-126732号公報

Claims (6)

  1. 装置本体に対して位置決めされたユニットと、
    前記ユニットの駆動部材を正逆回転させる駆動装置とを備えた画像形成装置において、
    前記駆動装置は、装置本体に設けられた本体側ギヤと、前記本体側ギヤに噛み合う前記ユニットに設けられたユニット側ギヤとを有し、
    前記ユニット側ギヤは、前記本体側ギヤに対して位置決め方向上流側に位置し、
    前記駆動部材を正回転させる時と、前記駆動部材を逆回転させる時とで互いに回転負荷が異なるものであって、
    前記本体側ギヤの回転中心を通り、前記ユニットの位置決めの方向に平行な線に対して、前記ユニット側ギヤの回転中心が、前記本体側ギヤの駆動部材を正回転させるときの回転方向と駆動部材を逆回転させるときの回転方向のうち、前記回転負荷が大きき方の回転方向の下流側に位置し、
    前記駆動部材に駆動力を伝達する際に、前記本体側ギヤから前記ユニット側ギヤに加わる力の前記ユニットの位置決めが外れる方向の成分が、前記ユニットの前記装置本体に対する静止摩擦力より小さいことを特徴とする画像形成装置
  2. 求項1に記載の画像形成装置において、
    正回転時と、逆回転時のうち、回転負荷が大きい方の回転時に前記本体側ギヤから前記ユニット側ギヤに加わる力に、位置決め方向の成分が生じるように、ユニット側ギヤを配置したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記ユニットにシートを搬送する搬送動作中に、前記駆動部材が回転動作することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記ユニットは、シートに形成された画像を定着する定着ユニットであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記駆動部材が正逆回転することで、接離部材が接離対象に対して接離することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記接離部材が、クリーニングローラであることを特徴とする画像形成装置。
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