JP7356889B2 - 構造物の施工方法 - Google Patents

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本発明は、構造物の施工方法に関する。
従来、軟弱地盤を掘削する際に、周囲の地盤の崩壊を防止するための技術の一つとして、地盤の領域のうち掘削対象となる領域(以下、「掘削対象領域」と称する)の縁端部に地盤改良体からなる山留壁が設けられる技術が提案されている。
特開2016-156216号公報
ここで、上記従来技術においては、掘削対象領域の周囲を覆うように既存の躯体が設けられている場合に、既存の躯体の一部を取り壊すことで、山留壁が躯体の内側から外側まで横断するように設けられる場合がある。しかしながら、この場合において既存の躯体の一部を取り壊すと、当該取り壊した際に形成される隙間を介して既存の躯体の外側の土壌が既存の躯体の内側に流入するおそれがあることから、山留壁の如き構造物の施工時の安全性の観点からは改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、構造物の施工時の安全性を確保することが可能となる、構造物の施工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の構造物の施工方法は、建物の屋外側の領域である屋外領域と前記建物の屋内側の領域である屋内領域とを含む施工対象領域において、前記屋外領域から前記屋内領域までを横断するように設置される構造物を施工する方法であって、前記建物の躯体の一部及び前記屋外領域に設けられる土壌流入防止体であって、前記屋外領域の土壌が前記屋内領域に流入することを防止するための土壌流入防止体の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、前記第1形成工程の後に行われる第2形成工程であって、前記第1形成工程において形成された前記削孔に流動化処理土を埋設することにより、前記土壌流入防止体を形成する第2形成工程と、前記第2形成工程の後に行われる設置工程であって、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に前記構造物の一部が配置され、且つ前記屋内領域に前記構造物の他の一部が配置されるように、前記構造物を設置する設置工程と、を含み、前記土壌流入防止体は、第1土壌流入防止体と、前記第1土壌流入防止体に隣接する第2土壌流入防止体であって、前記第1土壌流入防止体の一部と当該第2土壌流入防止体の一部とが相互に重複するように配置される第2土壌流入防止体と、を含み、前記第1形成工程において、前記第1土壌流入防止体に対応する前記削孔である第1削孔を形成し、前記第2形成工程において、前記第1削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第1土壌流入防止体を形成し、前記第1形成工程において、前記第2形成工程にて前記第1削孔に埋設された前記流動化処理土が固化する前に、前記第2土壌流入防止体に対応する前記削孔である第2削孔を形成し、前記第2形成工程において、前記第2削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第2土壌流入防止体を形成し、前記設置工程において、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に、前記構造物を設置するための設置削孔を形成し、前記形成した設置削孔内に少なくともセメント、水、及び土を投入してから攪拌し、前記攪拌した少なくともセメント、水、及び土を固化させることにより、前記構造物を設置する。
請求項2に記載の構造物の施工方法は、請求項1に記載の構造物の施工方法において、前記設置工程において、前記設置削孔に前記構造物を設置する前に、前記土壌流入防止体のうち前記設置削孔に対応する部分に設けられた支持手段であって、前記土壌流入防止体を支持するための支持手段を設けた。
請求項3に記載の構造物の施工方法は、請求項1又は2に記載の構造物の施工方法において、前記構造物は、地盤改良体と、前記地盤改良体に埋設される芯材とを有する山留材である。
請求項1に記載の構造物の施工方法によれば、建物の躯体の一部及び屋外領域に設けられる土壌流入防止体であって、屋外領域の土壌が屋内領域に流入することを防止するための土壌流入防止体の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、第1形成工程において形成された削孔に流動化処理土を埋設することにより、土壌流入防止体を形成する第2形成工程と、第2形成工程において形成された土壌流入防止体に構造物の少なくとも一部が配置されるように、構造物を設置する設置工程と、を含むので、構造物を設置する際に土壌流入防止体によって建物の屋外側の土壌が建物の屋内側に流入することを抑制でき、構造物の施工時の安全性を確保することが可能となる。
また、第1形成工程において、第1土壌流入防止体に対応する削孔である第1削孔を形成し、第2形成工程において、第1削孔に流動化処理土を埋設することにより、第1土壌流入防止体を形成し、第1形成工程において、第2形成工程にて第1削孔に埋設された流動化処理土が固化する前に、第2土壌流入防止体に対応する削孔である第2削孔を形成し、第2形成工程において、第2削孔に流動化処理土を埋設することにより、第2土壌流入防止体を形成するので、第1削孔に埋設された流動化処理土が固化した後に第2削孔を形成する場合に比べて、第2削孔を簡易且つ迅速に形成することができ、第2土壌流入防止体を効率的に形成することができる。
請求項2に記載の構造物の施工方法によれば、設置工程において、設置削孔に構造物を設置する前に、土壌流入防止体のうち設置削孔に対応する部分に設けられた支持手段であって、土壌流入防止体を支持するための支持手段を設けたので、土壌流入防止体を支持手段によって強固に支持することができ、土壌流入防止体の設置安定性を高めることができる。
請求項3に記載の構造物の施工方法によれば、構造物が、地盤改良体と、地盤改良体に埋設される芯材とを有する山留材であるので、山留材によって建物の屋外側の土壌が建物の屋内側に流入することを抑制でき、当該土壌を安定して支持することができる。
本発明の実施の形態に係る建物及び構造物を概念的に示す平面図である。 図1の境界側施工対象領域の拡大図である。 境界側構造物の施工方法における第1土壌流入防止側第1形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 境界側構造物の施工方法における第1土壌流入防止側第2形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 境界側構造物の施工方法における第2土壌流入防止側第1形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 境界側構造物の施工方法における第2土壌流入防止側第2形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 境界側構造物の施工方法における設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。 境界側構造物の施工方法における設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る構造物の施工方法の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の屋外側の領域である屋外領域と建物の屋内側の領域である屋内領域とを含む施工対象領域において、屋外領域から屋内領域までを横断するように設置される構造物を施工する方法に関する。
ここで、「施工対象領域」とは、構造物が施工される領域を意味し、実施の形態では、既存の建物の壁と、壁よりも建物の屋外側に位置する屋外領域と、壁よりも建物の屋内側に位置する屋内領域とを含む領域として説明する。また、「構造物」とは、施工対象領域に設置される物であり、例えば、山留材、地盤改良体、杭体等を含む概念であるが、実施の形態では、山留材(具体的には、合成山留材)として説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
最初に、実施の形態に係る構造物50と、実施の形態に係る構造物50の施工方法が適用される建物1の構成とについて説明する。
(構成-建物)
まず、建物1の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る建物1及び構造物50を概念的に示す平面図である(一部断面図で示す)。図2は、図1の後述の境界側施工対象領域5cの拡大図である。以下の説明では、図1のX方向を建物1の左右方向(-X方向を建物1の左方向、+X方向を建物1の右方向)、図1のY方向を建物1の前後方向(+Y方向を建物1の前方向、-Y方向を建物1の後方向)、図1のX方向及び図1のY方向に直交する方向を上下方向(図1の紙面の手前側に至る方向を建物1の上方向、図1の紙面の奥側に至る方向を建物1の下方向)と称する。
建物1は、実施の形態では鉄筋コンクリート造の建物(具体的には、地下階層を有する建物)であり、所定の領域2内に設けられており、図1に示すように、床(図示省略)、柱10、梁20、及び壁30を備えている。なお、これら「床」、「柱10」、「梁20」、及び「壁30」は、特許請求の範囲における「建物1の躯体」に対応する。
(構成-建物-床、柱、梁、壁)
床は、建物1の階層を構成する既設の床であり、相互に間隔を隔てて上下方向に向けて複数並設されている。
柱10は、床を支持する既設の柱であり、床同士の相互間(すなわち、建物1の各階層の空間)に複数設けられている。
梁20は、床を支持するものであり、床同士の相互間に複数設けられている。また、この梁20は、地上階に位置する地上梁(図示省略)と、地下階に位置する地下梁21とを含んで構成されており、この地下梁21は、建物1に既に設置されている既設地下梁22と、建物1に新たに設置された新設地下梁23とを含んで構成されている。
壁30は、床同士の相互間を仕切るためのものであり、床同士の相互間に複数設けられている。また、この壁30は、地上階に位置する地上壁(図示省略)と、地下階に位置する地下壁31とを含んで構成されており、この地下壁31は、建物1に既に設置されている既設地下壁32と、建物1に新たに設置された新設地下壁33とを含んで構成されている。
(構成-建物-所定の領域)
建物1が設けられる所定の領域2は、図1に示すように、屋外領域3と、屋内領域4と、施工対象領域5とに区分けされている。
(構成-建物-所定の領域-屋外領域、屋内領域)
屋外領域3は、建物1の屋外側に位置する領域であり、実施の形態では、図1に示すように、建物1と隣地との相互間の領域に設けられている。屋内領域4は、建物1の屋内側に位置する領域であり、実施の形態では、図1に示すように、建物1の既設地下壁32又は新設地下壁33に囲繞された領域に設けられている。
(構成-建物-所定の領域-施工対象領域)
施工対象領域5は、構造物50が施工される領域であり、実施の形態では、図1、図2に示すように、屋外領域3のうち既設地下壁32及び新設地下壁33よりも建物1の屋外側且つ既設地下壁32又は新設地下壁33と隣接する領域と、屋内領域4のうち既設地下壁32と新設地下壁33との相互間の領域と、既設地下壁32の一部に対応する領域並びにその近傍の屋外領域3及び屋内領域4とに設けられている。なお、以下では、施工対象領域5のうち、屋外領域3における既設地下壁32及び新設地下壁33よりも建物1の屋外側且つ既設地下壁32又は新設地下壁33と隣接する領域5aを「屋外側施工対象領域5a」と称し、屋内領域4における既設地下壁32と新設地下壁33との相互間の領域5bを「屋内側施工対象領域5b」と称し、既設地下壁32の一部に対応する領域と、その近傍の屋外領域3及び屋内領域4とを含む領域5cを「境界側施工対象領域5c」と称する。また、境界側施工対象領域5cに位置する既設地下壁34を「対象既設地下壁34」と称する。
また、実施の形態では、図2に示すように、境界側施工対象領域5cには土壌流入防止体40が設けられている。
土壌流入防止体40は、屋外領域3の土壌が屋内領域4に流入することを防止するためのものであり、実施の形態では、流動化処理土(例えば、土、セメント系の固化材、及び水等を練り合わせたもの等)を埋設して固化することにより形成されている。例えば、土壌流入防止体40の形成後において、後述の設置削孔63を形成可能な硬さに形成することが望ましい。
また、この土壌流入防止体40は、境界側施工対象領域5cに複数埋設されている(図2では、2つ埋設されている)。具体的には、図2に示すように、2つの土壌流入防止体40の一方(以下、「第1土壌流入防止体41」と称する)は、対象既設地下壁34の一部と重複するように埋設されている。また、2つの土壌流入防止体40の他方(以下、「第2土壌流入防止体42」と称する)は、第1土壌流入防止体41よりも建物1の屋外側に埋設されており、具体的には、第1土壌流入防止体41に隣接し、且つ第1土壌流入防止体41の一部と当該第2土壌流入防止体42の一部とが相互に重複するように配置されている。
また、土壌流入防止体40(具体的には、第1土壌流入防止体41、第2土壌流入防止体42)の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では、以下の通りに設定している。すなわち、土壌流入防止体40の平面形状については、後述の図3、図5に示すように、略円形状に設定している(なお、図2では、土壌流入防止体40の一部が構造物50の形成時に切り欠かれた状態を示している)。ただし、これに限らず、例えば、多角形状(一例として、矩形状)、楕円形状等に設定してもよい。また、土壌流入防止体40の径については、構造物50の径と略同一に設定している。ただし、これに限らず、例えば、構造物50の径よりも大きく又は小さく設定してもよい。また、土壌流入防止体40の上下方向の長さについては、構造物50の上下方向の長さと略同一に設定している。ただし、これに限らず、例えば、構造物50の上下方向の長さよりも長く、又は短く設定してもよい。
(構成-構造物)
次に、構造物50の構成について説明する。構造物50は、施工対象領域5及びその周辺領域の地盤が崩れることを抑制するための山留材(具体的には、合成山留材)であり、図2に示すように、施工対象領域5に複数埋設されており、地盤改良体51及び芯材52を備えている。
(構成-構造物-地盤改良体)
地盤改良体51は、構造物50の基本構造体である。この地盤改良体51は、例えば公知の地盤改良体(一例として、土壌流入防止体40よりも高い強度且つ止水性を有する地盤改良体)を用いて構成されており、具体的には、公知の方法を用いて、土(例えば、施工対象領域5の土)、セメント、及び水等を練り合わせた混合物を埋設して固化することにより形成されている。
また、地盤改良体51の具体的な形状及び大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。すなわち、地盤改良体51の平面形状については、略円形状に設定している。ただし、これに限らず、例えば、多角形状(一例として、矩形状)、楕円形状に設定してもよい。また、地盤改良体51の径については、土壌流入防止領域の径と略同一に設定している。ただし、これに限らず、例えば、土壌流入防止領域の径よりも短く又は長く設定してもよい。また、地盤改良体51の上下方向の長さについては、土壌流入防止領域の上下方向の長さと略同一に設定している。ただし、これに限らず、例えば、土壌流入防止領域の上下方向の長さよりも短く又は長く設定してもよい。
また、地盤改良体51の設置方法については任意であるが、実施の形態では、施工対象領域5に複数埋設されている。具体的には、屋外側施工対象領域5aにおいては、図1に示すように、複数の地盤改良体51は、新設地下壁33に沿いながら、隣接する地盤改良体51同士の一方の一部が隣接する地盤改良体51同士の他方の一部と重複するように並設配置されている。また、屋内側施工対象領域5bにおいては、図1に示すように、複数の地盤改良体51は、既設地下壁32、新設地下壁33、又は対象既設地下壁34に沿いながら、隣接する地盤改良体51同士の一方の一部が隣接する地盤改良体51同士の他方の一部と重複するように並設配置されている。また、境界側施工対象領域5cにおいては、図1、図2に示すように、複数の地盤改良体51は、屋外領域3から屋内領域4までを横断するように配置されると共に、隣接する地盤改良体51同士の一方の一部が隣接する地盤改良体51同士の他方の一部と重複するように並設配置されている。
(構成-構造物-芯材)
芯材52は、地盤改良体51を補強するためのものである。この芯材52は、例えば公知の鋼製の芯材(一例として、長尺なH鋼材等)を用いて構成されており、図2に示すように、各地盤改良体51(又は特定の地盤改良体51)において、芯材52の長手方向が上下方向に沿うように埋設されている。
また、この芯材52の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では、芯材52の左右方向の長さ及び前後方向の長さについては、地盤改良体51の径よりも短く設定しており、芯材52の上下方向の長さについては、地盤改良体51の上下方向の長さと略同一に設定している。
このような構造物50により、施工対象領域5及びその周辺領域の土壌が崩れることを抑制でき、当該土壌を安定して支持できる。よって、例えば、構造物50よりも建物1の屋内側に位置する既設地下壁32を撤去しても、上記土壌が建物1の屋内側に流入することを回避できる。
(構造物の施工方法)
次に、上述した構造物50を施工するための施工方法について説明する。実施の形態では、上述した構造物50の施工方法は、屋外側施工対象領域5aに設置される構造物50a(以下、「屋外側構造物50a」と称する)の施工方法と、屋内側施工対象領域5bに設置される構造物50b(以下、「屋内側構造物50b」と称する)の施工方法と、境界側施工対象領域5cに設置される構造物50c(以下、「境界側構造物50c」と称する)の施工方法とに区分けされるので、以下では、各施工方法についてそれぞれ説明する。
(構造物の施工方法-屋外側構造物の施工方法、屋内側構造物の施工方法)
最初に、屋外側構造物50aの施工方法及び屋内側構造物50bの施工方法について説明する。実施の形態では、屋外側構造物50aの施工方法及び屋内側構造物50bの施工方法はそれぞれ略同一であるので、以下では、屋外側構造物50aの施工方法のみについて説明する。
屋外側構造物50aの施工方法については、実施の形態では、以下の手順にしたがって行う。
すなわち、まず、公知の地盤改良体形成装置(図示省略)に装着されている攪拌部を、屋外側施工対象領域5aにおける屋外側構造物50aが配置される部分に据え付けた後、上記攪拌部を用いて、外部から供給されるセメント及び水等と屋外側施工対象領域5aの土とを攪拌しながら、当該攪拌部を貫入する。次に、上記攪拌部を所定深さまで貫入すると、攪拌部の先端と対向する地表面に対して、上記地表面の強度を高める先端処理(例えば、上記攪拌部からセメントミルクを上記地表面に対して噴射する処理等)を行う。次いで、上記攪拌部を用いて、上述したセメント、水、及び屋外側施工対象領域5aの土を攪拌しながら、上記攪拌部を引き抜く。次に、上記攪拌されたものが固化する前に、公知の調整架台を用いて芯材52を自重で降下させることにより、芯材52を上記攪拌されたものに埋設する。その後、上記攪拌されたものが固化することで、屋外側構造物50aを施工できる。そして、これら一連の作業を繰り返し行うことにより、屋外側施工対象領域5aに施工すべき複数の屋外側構造物50aを施工することができる。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法)
次に、境界側構造物50cの施工方法について説明する。
図3は、境界側構造物50cの施工方法における第1土壌流入防止側第1形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図4は、境界側構造物50cの施工方法における第1土壌流入防止側第2形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図5は、境界側構造物50cの施工方法における第2土壌流入防止側第1形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図6は、境界側構造物50cの施工方法における第2土壌流入防止側第2形成工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図7は、境界側構造物50cの施工方法における設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。図8は、境界側構造物50cの施工方法における設置工程を示す図であって、図2に対応する領域を示す図である。
境界側構造物50cの施工方法は、図2から図8に示すように、実施の形態では、第1土壌流入防止側第1形成工程、第1土壌流入防止側第2形成工程、第2土壌流入防止側第1形成工程、第2土壌流入防止側第2形成工程、及び設置工程を含んでいる。なお、上述した「第1土壌流入防止側第1形成工程」及び「第2土壌流入防止側第1形成工程」は、特許請求の範囲における「第1形成工程」に対応し、上述した「第1土壌流入防止側第2形成工程」及び「第2土壌流入防止側第2形成工程」は、特許請求の範囲における「第2形成工程」に対応する。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法-第1土壌流入防止側第1形成工程)
まず、第1土壌流入防止側第1形成工程について説明する。第1土壌流入防止側第1形成工程は、第1土壌流入防止体41に対応する削孔61(以下、「第1削孔61」と称する)を形成する工程である。
具体的には、図3に示すように、公知の掘削装置(図示省略)を用いて、境界側施工対象領域5cにおける第1土壌流入防止体41の形成が予定されている形成予定領域(以下、「第1形成予定領域」と称する)を掘削することにより、第1削孔61を形成する。
ここで、第1削孔61の形成方法については任意であるが、例えば、以下の通りに形成してもよい。すなわち、図3に示すように、対象既設地下壁34に対する第1削孔61の飲み込み深さHの長さについては、第1削孔61の形成後において対象既設地下壁34における第1削孔61の近傍部分が破損することを回避可能な長さになるように、形成することが望ましい。例えば、対象既設地下壁34の厚さの半分以下になるように、形成してもよい。また、第1削孔61の縁端部と対象既設地下壁34における建物1の屋外側の端部とが交差する2つの交差点の相互間の長さLについては、後述の設置削孔63を形成した際に、対象既設地下壁34よりも建物1の屋外側に位置する土壌又は地下水が建物1の屋内側に流入することを回避可能な長さになるように、形成することが望ましい。例えば、後述の設置削孔63が、第1削孔61と交差するものの、対象既設地下壁34における建物1の屋外側の端部とは交差しないように、形成してもよい。
なお、例えば、第1削孔61を形成してから第2土壌流入防止側第1形成工程を行うまでに時間を要する場合には、境界側施工対象領域5cの第1削孔61に対応する部分(具体的には、第1削孔61の縁端部分)に支持手段(図示省略)を設けることにより、当該第1削孔61に対応する部分の地盤を支持手段によって支持することで当該地盤の崩落を防止してもよい(なお、第2土壌流入防止側第1形成工程についても同様とする)。ここで、上記支持手段の具体的な構成については任意であるが、例えば、上記縁端部分の地盤と当接させる支持手段本体(一例として、鋼製の板状体等)と、支持手段本体を当該外縁部分に対して固定する固定部(一例として、鋼製のアングル材等)とを備えてもよい。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法-第1土壌流入防止側第2形成工程)
次いで、第1土壌流入防止側第2形成工程について説明する。第1土壌流入防止側第2形成工程は、第1土壌流入防止側第1形成工程の後に、第1削孔61に流動化処理土を埋設することにより、第1土壌流入防止体41を形成する工程である。
具体的には、図4に示すように、図示しない公知の搬送手段(例えば、コンクリートミキサー車)を用いて、工場等で製造された流動化処理土を施工対象領域5まで搬送した後、公知の注入装置(図示省略)を用いて、搬送手段によって搬送された流動化処理土を第1削孔61に埋設する(なお、第1土壌流入防止側第1形成工程において支持手段が設けられている場合には、支持手段を撤去した後に当該埋設を行う)。そして、上記埋設されたものが固化することで、第1土壌流入防止体41を形成できる。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法-第2土壌流入防止側第1形成工程)
次に、第2土壌流入防止側第1形成工程について説明する。第2土壌流入防止側第1形成工程は、第2土壌流入防止体42に対応する削孔62(以下、「第2削孔62」と称する)を形成する工程である。
具体的には、図5に示すように、上記掘削装置を用いて、境界側施工対象領域5cにおける第2土壌流入防止体42の形成が予定されている形成予定領域(以下、「第2形成予定領域」と称する)を掘削することにより、第2削孔62を形成する。
ここで、第2削孔62の形成方法については任意であるが、実施の形態では、第1土壌流入防止側第2形成工程にて第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化する前に形成する。例えば、第1削孔61に埋設された流動化処理土が第2削孔62に流入しない程度に半固化したタイミングで形成してもよい。これにより、第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化した後に第2削孔62を形成する場合に比べて、第2削孔62を簡易且つ迅速に形成することができ、第2土壌流入防止体42を効率的に形成することができる。ただし、これに限らず、例えば、第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化した後に形成してもよい。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法-第2土壌流入防止側第2形成工程)
次いで、第2土壌流入防止側第2形成工程について説明する。第2土壌流入防止側第2形成工程は、第2土壌流入防止側第1形成工程の後に、第2削孔62に流動化処理土を埋設することにより、第2土壌流入防止体42を形成する工程である。
具体的には、図6に示すように、上記注入装置を用いて、上記搬送手段によって搬送された流動化処理土を第2削孔62に埋設し、その後上記埋設されたものが固化することで、第2土壌流入防止体42を形成できる。
ここで、第2土壌流入防止体42の形成方法については任意であるが、例えば、第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化する前に実施してもよく、あるいは、第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化した後に実施してもよい。
(構造物の施工方法-境界側構造物の施工方法-設置工程)
続いて、設置工程について説明する。設置工程は、第1土壌流入防止側第2形成工程及び第2土壌流入防止側第2形成工程の後に、第1土壌流入防止体41又は第2土壌流入防止体42に境界側構造物50cの少なくとも一部が配置されるように、境界側構造物50cを設置する工程である。
具体的には、まず、図7に示すように、上記掘削装置を用いて、境界側施工対象領域5cにおける境界側構造物50cの形成が予定されている形成予定領域(図7では、第1土壌流入防止体41、第2土壌流入防止体42、対象既設地下壁34の一部、及び対象既設地下壁34よりも建物1の屋内側の領域を含む。以下、「第3形成予定領域」と称する)を掘削することにより、境界側構造物50cを設置するための設置削孔63を形成する。次いで、上記地盤改良体形成装置の攪拌部を用いて、外部から供給されるセメント及び水等と第3形成予定領域の土(具体的には、設置削孔63の形成時の残土)を設置削孔63内に投入して、これらを攪拌する。次いで、上記攪拌部の先端と対向する地表面に対して先端処理を行い、その後、上記攪拌部を用いて、上述したセメント、水、及び境界側施工対象領域5cの土を攪拌しながら、上記攪拌部を引き抜く。続いて、上記攪拌されたものが固化する前に、上記調整架台を用いて芯材52を自重降下することにより、芯材52を上記攪拌されたものに埋設する。その後、図8に示すように、上記攪拌されたものが固化することで、境界側構造物50cを施工できる。
なお、例えば、設置削孔63を形成してから境界側構造物50cを設置するまでに時間を要する場合には、境界側構造物50cを設置する前に、第1土壌流入防止体41又は第2土壌流入防止体42のうち設置削孔63に対応する部分(具体的には、設置削孔63の縁端部分)に上記支持手段を設けてもよい。これにより、第1土壌流入防止体41又は第2土壌流入防止体42を上記支持手段によって強固に支持することができ、第1土壌流入防止体41又は第2土壌流入防止体42の設置安定性を高めることができる。
以上のような境界側構造物50cの施工方法により、境界側構造物50cを設置する際に第1土壌流入防止体41又は第2土壌流入防止体42によって建物1の屋外側の土壌が建物1の屋内側に流入することを抑制でき、境界側構造物50cの施工時の安全性を確保することが可能となる。また、境界側構造物50cが、地盤改良体51と、地盤改良体51に埋設される芯材52とを有する山留材であるので、山留材によって建物1の屋外側の土壌が建物1の屋内側に流入することを抑制でき、当該土壌を安定して支持することができる。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、建物1の躯体の一部及び屋外領域3に設けられる土壌流入防止体40であって、屋外領域3の土壌が屋内領域4に流入することを防止するための土壌流入防止体40の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、第1形成工程において形成された削孔に流動化処理土を埋設することにより、土壌流入防止体40を形成する第2形成工程と、第2形成工程において形成された土壌流入防止体40に構造物50の少なくとも一部が配置されるように、構造物50を設置する設置工程と、を含むので、構造物50を設置する際に土壌流入防止体40によって建物1の屋外側の土壌が建物1の屋内側に流入することを抑制でき、構造物50の施工時の安全性を確保することが可能となる。
また、第1形成工程において、第1土壌流入防止体41に対応する削孔である第1削孔61を形成し、第2形成工程において、第1削孔61に流動化処理土を埋設することにより、第1土壌流入防止体41を形成し、第1形成工程において、第2形成工程にて第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化する前に、第2土壌流入防止体42に対応する削孔である第2削孔62を形成し、第2形成工程において、第2削孔62に流動化処理土を埋設することにより、第2土壌流入防止体42を形成するので、第1削孔61に埋設された流動化処理土が固化した後に第2削孔62を形成する場合に比べて、第2削孔62を簡易且つ迅速に形成することができ、第2土壌流入防止体42を効率的に形成することができる。
また、設置工程において、第2形成工程において形成された土壌流入防止体40に設置削孔63を形成し、設置削孔63に構造物50を設置する前に、土壌流入防止体40のうち設置削孔63に対応する部分に設けられた支持手段であって、土壌流入防止体40を支持するための支持手段を設けたので、土壌流入防止体40を支持手段によって強固に支持することができ、土壌流入防止体40の設置安定性を高めることができる。
また、構造物50が、地盤改良体51と、地盤改良体51に埋設される芯材52とを有する山留材であるので、山留材によって建物1の屋外側の土壌が建物1の屋内側に流入することを抑制でき、当該土壌を安定して支持することができる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(施工対象領域について)
上記実施の形態では、施工対象領域5が、屋外側施工対象領域5a及び屋内側施工対象領域5bを含むと説明したが、これに限らず、例えば、屋外側施工対象領域5a又は屋内側施工対象領域5bの少なくともいずれか一方を省略してもよい。
(土壌流入防止体について)
上記実施の形態では、土壌流入防止体40が、壁30(対象既設地下壁34)の一部と重複するように埋設されていると説明したが、これに限らず、例えば、壁30以外の建物1の躯体(一例として、床、柱10、梁20等)の一部と重複するように埋設されてもよい。
また、上記実施の形態では、土壌流入防止体40が、境界側施工対象領域5cに2つ形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、1つのみ形成されてもよく、又は、3つ以上形成されてもよい。
(構造物について)
上記実施の形態では、構造物50が、地盤改良体51を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、地盤改良体51を省略してもよい。
また、上記実施の形態では、芯材52が、鋼製の芯材であると説明したが、これに限らず、例えば、コンクリート製の芯材であってもよい。
また、上記実施の形態では、地盤改良体51が、土壌流入防止体40よりも高い強度且つ止水性を有するように形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、土壌流入防止体40と略同一の強度又は止水性を有するように形成されてもよい。
(境界側構造物の施工方法について)
上記実施の形態では、境界側構造物50cの施工方法の設置工程において、設置削孔63を形成した後に、境界側構造物50cを設置する前に境界側施工対象領域5cの設置削孔63の縁端部分に支持手段を設けてもよいと説明したが、これに限らない。例えば、設置削孔63を形成した後に、支持手段を設けることなく、境界側構造物50cを設置してもよい。
(付記)
付記1の構造物の施工方法は、建物の屋外側の領域である屋外領域と前記建物の屋内側の領域である屋内領域とを含む施工対象領域において、前記屋外領域から前記屋内領域までを横断するように設置される構造物を施工する方法であって、前記建物の躯体の一部及び前記屋外領域に設けられる土壌流入防止体であって、前記屋外領域の土壌が前記屋内領域に流入することを防止するための土壌流入防止体の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、前記第1形成工程において形成された前記削孔に流動化処理土を埋設することにより、前記土壌流入防止体を形成する第2形成工程と、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に前記構造物の少なくとも一部が配置されるように、前記構造物を設置する設置工程と、を含む。
付記2の構造物の施工方法は、付記1に記載の構造物の施工方法において、前記土壌流入防止体は、第1土壌流入防止体と、前記第1土壌流入防止体に隣接する第2土壌流入防止体であって、前記第1土壌流入防止体の一部と当該第2土壌流入防止体の一部とが相互に重複するように配置される第2土壌流入防止体と、を含み、前記第1形成工程において、前記第1土壌流入防止体に対応する前記削孔である第1削孔を形成し、前記第2形成工程において、前記第1削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第1土壌流入防止体を形成し、前記第1形成工程において、前記第2形成工程にて前記第1削孔に埋設された前記流動化処理土が固化する前に、前記第2土壌流入防止体に対応する前記削孔である第2削孔を形成し、前記第2形成工程において、前記第2削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第2土壌流入防止体を形成する。
付記3の構造物の施工方法は、付記1又は2に記載の構造物の施工方法において、前記設置工程において、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に、前記構造物を設置するための設置削孔を形成し、前記設置削孔に前記構造物を設置する前に、前記土壌流入防止体のうち前記設置削孔に対応する部分に設けられた支持手段であって、前記土壌流入防止体を支持するための支持手段を設けた。
付記4の構造物の施工方法は、付記1から3のいずれか一項に記載の構造物の施工方法において、前記構造物は、地盤改良体と、地盤改良体に埋設される芯材とを有する山留材である。
(付記の効果)
付記1に記載の構造物の施工方法によれば、建物の躯体の一部及び屋外領域に設けられる土壌流入防止体であって、屋外領域の土壌が屋内領域に流入することを防止するための土壌流入防止体の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、第1形成工程において形成された削孔に流動化処理土を埋設することにより、土壌流入防止体を形成する第2形成工程と、第2形成工程において形成された土壌流入防止体に構造物の少なくとも一部が配置されるように、構造物を設置する設置工程と、を含むので、構造物を設置する際に土壌流入防止体によって建物の屋外側の土壌が建物の屋内側に流入することを抑制でき、構造物の施工時の安全性を確保することが可能となる。
付記2に記載の構造物の施工方法によれば、第1形成工程において、第1土壌流入防止体に対応する削孔である第1削孔を形成し、第2形成工程において、第1削孔に流動化処理土を埋設することにより、第1土壌流入防止体を形成し、第1形成工程において、第2形成工程にて第1削孔に埋設された流動化処理土が固化する前に、第2土壌流入防止体に対応する削孔である第2削孔を形成し、第2形成工程において、第2削孔に流動化処理土を埋設することにより、第2土壌流入防止体を形成するので、第1削孔に埋設された流動化処理土が固化した後に第2削孔を形成する場合に比べて、第2削孔を簡易且つ迅速に形成することができ、第2土壌流入防止体を効率的に形成することができる。
付記3に記載の構造物の施工方法によれば、設置工程において、第2形成工程において形成された土壌流入防止体に設置削孔を形成し、設置削孔に構造物を設置する前に、土壌流入防止体のうち設置削孔に対応する部分に設けられた支持手段であって、土壌流入防止体を支持するための支持手段を設けたので、土壌流入防止体を支持手段によって強固に支持することができ、土壌流入防止体の設置安定性を高めることができる。
付記4に記載の構造物の施工方法によれば、構造物が、地盤改良体と、地盤改良体に埋設される芯材とを有する山留材であるので、山留材によって建物の屋外側の土壌が建物の屋内側に流入することを抑制でき、当該土壌を安定して支持することができる。
1 建物
2 所定の領域
3 屋外領域
4 屋内領域
5 施工対象領域
5a 屋外側施工対象領域
5b 屋内側施工対象領域
5c 境界側施工対象領域
10 柱
20 梁
21 地下梁
22 既設地下梁
23 新設地下梁
30 壁
31 地下壁
32 既設地下壁
33 新設地下壁
34 対象既設地下壁
40 土壌流入防止体
41 第1土壌流入防止体
42 第2土壌流入防止体
50 構造物
50a 屋外側構造物
50b 屋内側構造物
50c 境界側構造物
51 地盤改良体
52 芯材
61 第1削孔
62 第2削孔
63 設置削孔
H 飲み込み深さ
L 2つの交差点の相互間の長さ

Claims (3)

  1. 建物の屋外側の領域である屋外領域と前記建物の屋内側の領域である屋内領域とを含む施工対象領域において、前記屋外領域から前記屋内領域までを横断するように設置される構造物を施工する方法であって、
    前記建物の躯体の一部及び前記屋外領域に設けられる土壌流入防止体であって、前記屋外領域の土壌が前記屋内領域に流入することを防止するための土壌流入防止体の形成が予定されている形成予定領域に削孔を形成する第1形成工程と、
    前記第1形成工程の後に行われる第2形成工程であって、前記第1形成工程において形成された前記削孔に流動化処理土を埋設することにより、前記土壌流入防止体を形成する第2形成工程と、
    前記第2形成工程の後に行われる設置工程であって、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に前記構造物の一部が配置され、且つ前記屋内領域に前記構造物の他の一部が配置されるように、前記構造物を設置する設置工程と、を含み、
    前記土壌流入防止体は、
    第1土壌流入防止体と、
    前記第1土壌流入防止体に隣接する第2土壌流入防止体であって、前記第1土壌流入防止体の一部と当該第2土壌流入防止体の一部とが相互に重複するように配置される第2土壌流入防止体と、を含み、
    前記第1形成工程において、前記第1土壌流入防止体に対応する前記削孔である第1削孔を形成し、
    前記第2形成工程において、前記第1削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第1土壌流入防止体を形成し、
    前記第1形成工程において、前記第2形成工程にて前記第1削孔に埋設された前記流動化処理土が固化する前に、前記第2土壌流入防止体に対応する前記削孔である第2削孔を形成し、
    前記第2形成工程において、前記第2削孔に前記流動化処理土を埋設することにより、前記第2土壌流入防止体を形成し、
    前記設置工程において、前記第2形成工程において形成された前記土壌流入防止体に、前記構造物を設置するための設置削孔を形成し、前記形成した設置削孔内に少なくともセメント、水、及び土を投入してから攪拌し、前記攪拌した少なくともセメント、水、及び土を固化させることにより、前記構造物を設置する、
    構造物の施工方法。
  2. 前記設置工程において、前記設置削孔に前記構造物を設置する前に、前記土壌流入防止体のうち前記設置削孔に対応する部分に設けられた支持手段であって、前記土壌流入防止体を支持するための支持手段を設けた、
    請求項1に記載の構造物の施工方法。
  3. 前記構造物は、地盤改良体と、前記地盤改良体に埋設される芯材とを有する山留材である、
    請求項1又は2に記載の構造物の施工方法。
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