JP2015101843A - 埋設構造物の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工コストを低減することが可能になると共に、施工時間を短縮することが可能になる、埋設構造物の施工方法を提供すること。
【解決手段】埋設構造物の施工方法は、基準適合区画10から基準不適合区画20までを横断するように埋設される地盤改良体40a〜40lを施工する方法であって、形成予定領域を外部から区画するための区画壁を埋設する区画壁埋設工程と、区画壁埋設工程において区画壁が埋設された形成予定領域の土壌を取り除く除去工程と、除去工程において土壌が取り除かれた形成予定領域に健全土を埋設することにより、汚染拡散防止領域30を形成する形成工程と、形成工程において形成された汚染拡散防止領域30の外縁に埋設された区画壁を撤去する撤去工程と、地盤改良体40e〜40gが汚染拡散防止領域30に配置されるように、当該地盤改良体40e〜40gを埋設する埋設構造物埋設工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、埋設構造物の施工方法に関する。
従来から、土壌汚染が認められた汚染区画から土壌汚染が認められていない非汚染区画までを横断するように埋設構造物を埋設する技術の一つとして、例えば、埋設構造物であるソイルセメント壁を汚染区画から非汚染区画までを横断するように複数構築する施工方法であって、これら複数のソイルセメント壁の一部であって、汚染区画と非汚染区画との境界付近に配置される一部を、遮水性を有する遮水部として形成する施工方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遮水部は、例えばオールケーシング工法を用いて、汚染区画と非汚染区画との境界付近の土壌を流動化処理土(具体的には泥土モルタル)に置換することにより形成されており、当該遮水部の一部が複数のソイルセメント壁の一部と重複するように配置されている。
特開2013−174086号公報
しかしながら、上記従来の方法においては、例えば、遮水部に埋設された流動化処理土が締め固まるまで、当該遮水部の一部と重複するように配置されるソイルセメント壁を構築することができないことから、施工時間が長くなるという問題が生じていた。また、遮水部の一部と重複するように配置されるソイルセメント壁を構築する際には、オールケーシング工法を用いて遮水部を形成することを考慮すれば、遮水部を形成した後に当該重複するように配置されるソイルセメント壁を構築することになるので、施工の自由度が低くなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、施工時間を短縮することが可能になると共に、施工の自由度を向上させることが可能になる、埋設構造物の施工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の埋設構造物の施工方法は、土壌が汚染されていない領域である非汚染領域と土壌が汚染されている領域である汚染領域とを含む施工対象領域において、前記非汚染領域から前記汚染領域までを横断するように埋設される埋設構造物を施工する方法であって、前記汚染領域と前記非汚染領域との境界に形成される汚染拡散防止領域であって、前記汚染領域の土壌が前記非汚染領域に拡散することを防止するための汚染拡散防止領域の形成が予定されている形成予定領域の外縁に、当該形成予定領域を外部から区画するための区画壁を埋設する区画壁埋設工程と、前記区画壁埋設工程において前記区画壁が埋設された前記形成予定領域の土壌を取り除く除去工程と、前記除去工程において土壌が取り除かれた前記形成予定領域に健全土を埋設することにより、前記汚染拡散防止領域を形成する形成工程と、前記形成工程において形成された前記汚染拡散防止領域の外縁に埋設された前記区画壁を撤去する撤去工程と、前記埋設構造物の少なくとも一部が前記汚染拡散防止領域に配置されるように、当該埋設構造物を埋設する埋設構造物埋設工程と、を含む。
また、請求項2に記載の埋設構造物の施工方法は、請求項1に記載の埋設構造物の施工方法において、前記非汚染領域から前記汚染領域に向かう方向に略沿って並設される複数の地盤改良体であって、当該複数の地盤改良体の各々の一部が隣接する他の地盤改良体の一部と相互に重複するように配置される複数の地盤改良体を埋設する地盤改良体埋設工程を含み、前記地盤改良体埋設工程の一部を前記埋設構造物埋設工程として行うことにより、前記複数の地盤改良体の一部を前記埋設構造物として埋設する。
また、請求項3に記載の埋設構造物の施工方法は、請求項2に記載の埋設構造物の施工方法において、前記埋設構造物として埋設する前記地盤改良体は、前記汚染領域に至らない領域に配置される地盤改良体と、当該地盤改良体に隣接する地盤改良体であって前記汚染領域に至る領域に配置される地盤改良体とを含み、前記撤去工程において前記区画壁を撤去した後、前記埋設構造物埋設工程において、前記汚染領域に至らない領域に配置される前記地盤改良体を埋設した後に、前記汚染領域に至る領域に配置される前記地盤改良体を埋設する。
また、請求項4に記載の埋設構造物の施工方法は、請求項2又は3に記載の埋設構造物の施工方法において、前記地盤改良体埋設工程においては、前記複数の地盤改良体を、前記非汚染領域から前記汚染領域に向けて順次埋設する。
また、請求項5に記載の埋設構造物の施工方法は、請求項1から4のいずれか一項に記載の埋設構造物の施工方法において、前記形成工程においては、前記形成予定領域の地表面が前記非汚染領域及び前記汚染領域の地表面と略面一になるまで前記健全土を埋設するのに必要な土量から、前記埋設構造物埋設工程において前記埋設構造物が埋設される際に排出される土の土量を減算した量の前記健全土を、前記形成予定領域に埋設する。
請求項1に記載の埋設構造物の施工方法によれば、形成工程において、非汚染領域と汚染領域との境界に、健全土を埋設することにより汚染拡散防止領域を形成し、埋設構造物埋設工程において、埋設構造物の少なくとも一部が汚染拡散防止領域に配置されるように、当該埋設構造物を埋設するので、非汚染領域から汚染領域までを横断するように埋設構造物を埋設する場合でも、汚染領域の汚染された土壌が非汚染領域へ拡散することを防止できる。特に、汚染拡散防止領域が形成された直後でも埋設構造物を埋設できることから、従来方法に比べて施工時間を短縮することが可能となる。また、例えば、埋設構造物が、非汚染領域及び汚染拡散防止領域にわたって配置される第1の埋設構造物と、汚染拡散防止領域のみに配置される第2の埋設構造物と、汚染拡散防止領域及び汚染領域にわたって配置される第3の埋設構造物とを含む場合に、汚染拡散防止領域が形成された後に第1の埋設構造物、第2の埋設構造物、第3の埋設構造物を非汚染領域から汚染領域に向けて順次埋設したり、あるいは、汚染拡散防止領域が形成された後に第2の埋設構造物を埋設し、その後第1の埋設構造物、第3の埋設構造物を埋設することができることから、従来方法に比べて施工の自由度を向上させることが可能となる。
請求項2に記載の埋設構造物の施工方法によれば、地盤改良体埋設工程の一部を埋設構造物埋設工程として行うことにより、複数の地盤改良体の一部を埋設構造物として埋設するので、複数の地盤改良体を汚染拡散防止領域に埋設する場合でも、汚染領域の汚染された土壌が非汚染領域へ拡散することを防止できる。
請求項3に記載の埋設構造物の施工方法によれば、撤去工程において区画壁を撤去した後、埋設構造物埋設工程において、汚染領域に至らない領域に配置される地盤改良体を埋設した後に、汚染領域に至る領域に配置される地盤改良体を埋設するので、複数の地盤改良体のうち、埋設構造物として埋設される地盤改良体の各々の一部が隣接する地盤改良体の一部と相互に重複するように、当該地盤改良体を埋設する場合でも、汚染領域の汚染された土壌が汚染領域と非汚染領域との境界を越えて拡散することを防止できる。
請求項4に記載の埋設構造物の施工方法によれば、複数の地盤改良体を、非汚染領域から汚染領域に向けて順次埋設するので、汚染領域から非汚染領域に向けて順次埋設する場合に比べて汚染領域の汚染された土壌が非汚染領域へ拡散することを防止できる。また、複数の地盤改良体をランダムな順序で埋設する場合に比べて効率良く埋設できるため、施工性を向上させることが可能となる。
請求項5に記載の埋設構造物の施工方法によれば、除去工程後の形成予定領域を面一するのに必要な土量から、汚染拡散防止領域に配置される埋設構造物が埋設される際に排出される土の土量を減算した量の健全土を、形成予定領域に埋設するので、形成工程において形成予定領域に埋設する健全土の土量を減らすことができるため、例えば、形成工程における健全土の埋設に対する作業負荷を軽減することが可能となる。
本実施の形態に係る施工対象領域の概要を示す平面図である。 図1における領域Aの拡大図である。 図2のB−B矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法における区画壁埋設工程を示す平面図である。 図4のC−C矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法における除去工程を示す平面図である。 図6のD−D矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法における形成工程を示す平面図である。 図8のE−E矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法における撤去工程を示す平面図である。 図10のF−F矢視断面図である。 形成工程及び後述する撤去工程が終了した後の状況を示す平面図である。 図12のG−G矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法の地盤改良体埋設工程を示す平面図である。 図14のH−H矢視断面図である。 埋設構造物の施工方法の地盤改良体埋設工程を示す平面図である。 図16のI−I矢視断面図である。 地盤改良体40a〜40lの埋設手順を示す図である。 実験Aの実験結果を示すグラフであって、改良体のpHの測定結果と、改良体から水平方向に沿って50mm離れた場所に位置する周辺土のpHの測定結果と、改良体から水平方向に沿って100mm離れた場所に位置する周辺土のpHの測定結果とを示すグラフである。 実験Bの実験結果を示すグラフであって、改良土のpHの測定結果と、改良土の真下に位置する未改良土のpHの測定結果とを示すグラフである。
以下、本発明に係る埋設構造物の施工方法の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(本実施の形態の基本的概念)
まずは、本実施の形態の基本的概念について説明する。本実施の形態は、概略的に、土壌が汚染されていない領域である非汚染領域と土壌が汚染されている領域である汚染領域とを含む施工対象領域に埋設される埋設構造物の施工方法に関するものである。
ここで、「汚染されている」とは、土壌中に重金属、揮発性有機化合物、農薬等の有害物質が人や生態系に対して影響を及ぼす程度に含まれている状態を意味する(なお、当該意味は、状況に応じて異なる意味に変更されてもよい。また、後述する「汚染されていない」の意味についても同様とする)。また、「汚染されていない」とは、土壌中に上記有害物質が人や生態系に対して影響を及ぼさない程度に含まれている状態、又は、土壌中に上記有害物質が含まれていない状態を意味する。また、「埋設構造物」とは、少なくとも一部が地中に埋設される構造物を意味する。この「埋設構造物」は、例えば、地盤改良体、水道管やガス管等の配管、トンネル用のボックスカルバート等を含む概念であるが、本実施の形態では、土壌の強度を向上させるための地盤改良体として説明する。
また、この埋設構造物の施工方法の適用対象については任意であるが、本実施の形態では、商業施設の建設が予定されている工場跡地の液状化対策を行うために、当該工場跡地に地盤改良体を埋設することにより地盤改良を行う工事に適用する場合について説明する。ただし、これに限られず、例えば、工場施設と、当該工場施設と隣接する施設とをつなぐ配管を埋設する工事や、所定量以上の農薬が残存している農地の跡地を含む用地に、ボックスカルバートを埋設することによってトンネルを建設する工事等に適用されてもよい。
(本実施の形態の具体的内容)
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成−施工対象領域)
最初に、本実施の形態に係る埋設構造物が施工される施工対象領域の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る施工対象領域の概要を示す平面図である。図2は、図1における領域Aの拡大図である。図3は、図2のB−B矢視断面図である。なお、以下の説明では、図1のX方向を施工対象領域の右方向、図1のX’方向を施工対象領域の左方向、図1のY方向を施工対象領域の後方向、図1のY’方向を施工対象領域の前方向、図3のZ方向を施工対象領域の上方向、図3のZ’方向を施工対象領域の下方向とする。ここで、図1〜図3において、後述する各基準不適合区画20の外縁(又は、基準適合区画10と基準不適合区画20との境界)を想像線で示している(なお、後述する図4〜図17についても同様とする)。また、図1、図2において、後述する汚染拡散防止領域30を斜線で示している(なお、後述する図12〜図16についても同様とする)。
図1に示すように、この施工対象領域1は、工場跡地であり、当該施工対象領域1の周囲が鋼製の仮囲い(図示省略)等によって囲まれている。また、この施工対象領域1は、基準適合区画10と、基準不適合区画20と、汚染拡散防止領域30とを含んでいる。
(構成−施工対象領域−基準適合区画及び基準不適合区画)
基準適合区画10は、施工対象領域1における土壌が汚染されていない非汚染領域に設けられた区画である。また、基準不適合区画20は、施工対象領域1における土壌が汚染されている汚染領域に設けられた区画である。この基準不適合区画20には、基準不適合区画20の汚染された土壌が外部へ拡散することを抑制するための設備が設けられることが好ましく、例えば、基準不適合区画20に散水設備、仮囲い、敷き鉄板等が設けられてもよい。
ここで、基準不適合区画20の決定方法については任意であるが、例えば、現地測量によって施工対象領域1を法令等で定められたサイズの格子(具体的には縦10m×横10mの格子)で区切り、各格子内から採取された土壌(具体的には、各格子内の少なくとも1つ以上の地点から採取された土壌)を用いて公知の表層土壌調査を行い、この公知の表層土壌調査の結果から土壌汚染が認められた格子を基準不適合区画20として認定するという方法等が該当する。
(構成−施工対象領域−汚染拡散防止領域)
汚染拡散防止領域30は、基準不適合区画20の土壌が基準適合区画10に拡散することを防止するための領域である。この汚染拡散防止領域30は、基準適合区画10と基準不適合区画20との境界に形成されている。ここで、「基準適合区画10と基準不適合区画20との境界に形成されている」とは、汚染拡散防止領域30が基準適合区画10と基準不適合区画20との境界をまたぐ周辺領域に形成されていること、又は汚染拡散防止領域30が上記境界よりも基準不適合区画20側に配置された周辺領域であって、当該汚染拡散防止領域30の一部が上記境界に隣接する周辺領域に形成されていることを意味するが、本実施の形態では、前者の意味として説明する。
また、この汚染拡散防止領域30の具体的な形状については、汚染拡散防止領域30の平面形状については、例えば、後述する地盤改良体40の平面形状よりも大きな形状に設定されており(あるいは、後述する地盤改良体40の平面形状と略同一に設定されてもよい)、具体的には直径1,200m程度の略円形状に設定されている。また、汚染拡散防止領域30の深さについては、後述する地盤改良体40の上下方向の長さと略同一に設定されており、具体的には11,000mm〜16,000mmに設定されている。
また、この汚染拡散防止領域30の形成方法については任意であるが、例えば、後述する形成予定領域31の土壌を取り除いた後に健全土を埋設することにより形成する方法等が採用されている。ここで、「健全土」とは、汚染されていない土を意味し、例えば公知の土壌洗浄機等で洗浄処理された洗浄土、基準適合区画10内の土、あるいは、これらを混合した土等を含む概念である。
(構成−地盤改良体)
次に、地盤改良体40の構成について説明する。図1に示すように、施工対象領域1には、複数の地盤改良体40が左右方向に略沿って埋設されていると共に、前後方向に略沿って埋設されている。ここで、複数の地盤改良体40の構成の詳細については、複数の地盤改良体40は相互に同一のものであるが、以下では、複数の地盤改良体40の中の地盤改良体40a〜40lであって、図2、図3に示す地盤改良体40a〜40lに着目して説明する(なお、地盤改良体40a〜40lは、相互に区別する必要がない場合には「地盤改良体40」と総称する)。
地盤改良体40a〜40lは、施工対象領域1の土壌の強度を高めるためのものである。例えば、図2、図3に示すように、地盤改良体40a〜40lは、略長尺状の柱状体にて形成されており、基準適合区画10から基準不適合区画20までを横断するように左右方向に略沿って並設されている。具体的には、地盤改良体40a〜40dは基準適合区画10に配置され、地盤改良体40e、40fは基準適合区画10及び汚染拡散防止領域30にわたって配置され、地盤改良体40gは汚染拡散防止領域30及び基準不適合区画20にわたって配置され、地盤改良体40h〜40lは基準不適合区画20に配置されている。より具体的には、地盤改良体40a〜40lの各々の一部が隣接する地盤改良体40の一部と相互に重複するように(より具体的には、100mm〜200mm程度相互に重複するように)、当該地盤改良体40a〜40lは配置されている。
ここで、地盤改良体40の具体的な形状については任意であり、例えば、地盤改良体40の平面形状については、地盤改良体40の強度及び安定性が得られる形状にて設定されることが望ましく、具体的には直径1,000mmの略円形状に設定されている。また、地盤改良体40の上下方向の長さについては、地盤改良体40が埋設された際に、当該地盤改良体40の下端面と地下水が浸透しにくい地層2(具体的には、厚さが0.5m以上で、かつ透水係数が毎秒1μm以下である準不透水層等)とが当接可能となるように設定されることが望ましく、具体的には11,000mm〜16,000mmに設定されている。
また、地盤改良体40の形成方法については任意であるが、例えば、セメント系の固化材等を含む安定剤(以下、「安定剤」と称する)と現地の土とを攪拌し、当該攪拌したものを固化することにより形成する方法等が採用されている。なお、地盤改良体40a〜40lのうち、地盤改良体40e〜40gは、特許請求の範囲における「埋設構造物」に対応する。
(埋設構造物の施工方法)
次に、本実施の形態に係る埋設構造物の施工方法について説明する。図4は、後述する埋設構造物の施工方法における区画壁埋設工程を示す平面図である。図5は、図4のC−C矢視断面図である。図6は、後述する埋設構造物の施工方法における除去工程を示す平面図である。図7は、図6のD−D矢視断面図である。図8は、後述する埋設構造物の施工方法における形成工程を示す平面図である。図9は、図8のE−E矢視断面図である。図10は、後述する埋設構造物の施工方法における撤去工程を示す平面図である。図11は、図10のF−F矢視断面図である。図12は、後述する形成工程及び後述する撤去工程が終了した後の状況を示す平面図である。図13は、図12のG−G矢視断面図である。図14は、後述する埋設構造物の施工方法の地盤改良体埋設工程を示す平面図である。図15は、図14のH−H矢視断面図である。図16は、後述する埋設構造物の施工方法の地盤改良体埋設工程を示す平面図である。図17は、図16のI−I矢視断面図である。図4から図17に示すように、本実施の形態に係る埋設構造物の施工方法は、区画壁埋設工程と、除去工程と、形成工程と、撤去工程と、地盤改良体埋設工程とを含んでいる。
このうち、「区画壁埋設工程」は、形成予定領域31に後述する区画壁50を埋設する工程である。ここで、「形成予定領域31」とは、施工対象領域1において汚染拡散防止領域30の形成が予定されている領域を意味する。この形成予定領域31は、本実施の形態では、汚染拡散防止領域30が形成される前の施工対象領域1において、基準適合区画10と基準不適合区画20との境界をまたぐ周辺領域に形成されている。また、この形成予定領域31の具体的な形状については、例えば、汚染拡散防止領域30の形状と略同一の形状にて設定されており、具体的には、形成予定領域31の平面形状については、直径1,000mmの略円形状に設定され、形成予定領域31の上下方向の長さについては、11,000mm〜16,000mmに設定されている。また、「除去工程」は、形成予定領域31の土壌を取り除く工程である。また、「形成工程」は、汚染拡散防止領域30を形成する工程である。また、「撤去工程」は、後述する区画壁50を撤去する工程である。また、「地盤改良体埋設工程」は、複数の地盤改良体40を埋設する工程である。以下では、複数の地盤改良体40のうち、図2に示す地盤改良体40a〜40lを施工対象領域1に埋設する場合における各工程の詳細について順に説明する。
(埋設構造物の施工方法−区画壁埋設工程)
まず、区画壁埋設工程について説明する。図4、図5に示すように、区画壁埋設工程においては、形成予定領域31の外縁に区画壁50が埋設される。
ここで、「区画壁50」とは、形成予定領域31内の汚染された土壌が基準適合区画10に拡散しないようにするために、形成予定領域31を外部から区画するための壁体であり、例えば、略管状のケーシング等を含む概念である。この区画壁50の具体的な形状については任意であるが、区画壁50の平面形状については、例えば、汚染拡散防止領域30の外縁形状と略同一に設定されており、具体的には、区画壁50の内径=1,180mm、区画壁50の外径=1,200mmの略円環状に設定されている。また、区画壁50の上下方向の長さについては、例えば汚染拡散防止領域30の上下方向の長さと略同一に設定されており、具体的には11,000mm〜16,000mmに設定されている。また、この区画壁50の材質については任意であるが、例えば、区画壁50が埋設された際に、区画壁50内の汚染された土壌や地下水等が外部へ拡散することを防止できるように、遮水性を有する材質が望ましく、例えば鋼材等にて形成されている。
また、この区画壁50の埋設方法については任意であるが、例えば、区画壁50がセットされた公知の揺動圧入機(図示省略)を形成予定領域31近傍に据え付けた後、この公知の揺動圧入機によって区画壁50を形成予定領域31の外縁に対して揺動圧入(例えば回転圧入等)することにより埋設する方法等が採用されている。
(埋設構造物の施工方法−除去工程)
次に、除去工程について説明する。図6、図7に示すように、除去工程においては、区画壁埋設工程において区画壁50が埋設された形成予定領域31の土壌が取り除かれる。具体的には、公知の掘削機(図示省略)によって、区画壁50内の土壌が所定深さ(例えば、地盤改良体40の上下方向の長さと略同一となる深さ等)まで掘削され、当該掘削された土が外部へ排出される。なお、この外部へ排出される土が、基準適合区画10から排出された土と基準不適合区画20から排出された土とに分離可能である場合には、例えば、当該基準適合区画10から排出された土は、形成工程において用いられる健全土として利用され、当該基準不適合区画20から排出された土は、車両等によって所定の汚染処理施設に搬送された後に、当該所定の汚染処理施設にて浄化処理されることが望ましい。一方、この外部へ排出される土が、基準適合区画10から排出された土と基準不適合区画20から排出された土とに分離不可能である場合には、当該外部へ排出される土は、車両等によって所定の汚染処理施設に搬送された後に、当該所定の汚染処理施設にて浄化処理されることが望ましい。
ここで、区画壁50内の土壌の掘削方法については任意であるが、例えば、区画壁50内の土壌の掘削深さが地下水の水位よりも低くなる場合には、公知の揚水機(図示省略)を用いて形成予定領域31及びその周辺領域に存在する地下水を揚水することで地下水の水位を低下させた後に、区画壁50内の土壌を掘削する方法等が採用されることが望ましい(なお、後述する地盤改良体埋設工程における一対の攪拌軸下杭60を貫入する作業についても同様とする)。この方法により、地下水によって基準不適合区画20の汚染土が拡散することを防止することが可能となる。なお、この方法において、公知の揚水機によって揚水された地下水は、例えば、下水排除基準に適合していることが確認された場合には下水道等に排出され、下水排除基準に適合していないと確認された場合には車両等によって所定の汚染処理施設に搬送された後に、当該所定の汚染処理施設にて浄化処理されることが望ましい。
(埋設構造物の施工方法−形成工程、撤去工程)
次いで、形成工程及び撤去工程について説明する。図8、図9、図12、図13に示すように、形成工程においては、除去工程において土壌が取り除かれた形成予定領域31に健全土が埋設されることにより、汚染拡散防止領域30が形成される。そして、図10から図13に示すように、撤去工程においては、形成工程において形成された汚染拡散防止領域30の外縁に埋設された区画壁50が引き抜かれることにより、当該区画壁50が撤去される。
具体的には、本実施の形態のように、区画壁50の埋設深さが比較的深い場合には、以下に示すように、形成工程及び撤去工程が交互に行われることが望ましい。すなわち、まず、図8、図9に示すように、区画壁50内に所定量の健全土(例えば、形成予定領域31の地表面が1,000mm程度高くなる量の健全土)が投入され、当該投入された健全土が散水等によって締め固められることで埋設される。次に、図10、図11に示すように、区画壁50の下端部のみが当該埋設された健全土の上部に被る程度の高さ(例えば、800mm〜900mm程度)まで、当該区画壁50が上記公知の揺動圧入機によって引き上げられる(なお、区画壁50が引き上げられたことによって生じた隙間には、健全土が埋め込まれる)。続いて、上記締め固められた健全土の上方に、区画壁50内に所定量の健全土がさらに投入され、当該投入された健全土が締め固められることで埋設された後、区画壁50が上記健全土に被る程度の高さまで引き上げられる。そして、上述した一連の作業が、図12、図13に示すように、形成予定領域31の地表面が基準適合区画10及び基準不適合区画20の地表面と略面一となり、且つ、区画壁50が完全に引き抜かれるまで繰り返される。
このように、汚染拡散防止領域30は、形成予定領域31に健全土が埋設されることにより形成されるので、汚染拡散防止領域30が形成された直後でも地盤改良体40e〜40gを埋設できることから、従来方法に比べて施工時間を短縮することが可能となる。そしてさらに、形成工程及び撤去工程が交互に行われることで、形成工程後に撤去工程が行われる場合に比べて、区画壁50が引き上げられた際に、区画壁50と当該区画壁50内に埋設された健全土との間で生じる摩擦力によって、当該埋設された健全土が共上がりすることを抑制できる。
(埋設構造物の施工方法−地盤改良体埋設工程)
続いて、地盤改良体埋設工程について説明する。図2、図3、図14から図17に示すように、地盤改良体埋設工程においては、撤去工程において区画壁50が撤去された後、左右方向に略沿って並設される地盤改良体40a〜40lであって、当該地盤改良体40a〜40lの各々の一部が隣接する他の地盤改良体40の一部と相互に重複するように配置される地盤改良体40a〜40lが埋設される。
具体的には、本実施の形態では、以下に示す手順にしたがって、地盤改良体40a〜40lが埋設される。図18は、地盤改良体40a〜40lの埋設手順を示す図である。図18に示すように、まず、公知の地盤改良処理機器に装着されている一対の攪拌軸下杭60が、施工対象領域1における隣接する2つの地盤改良体40が配置される位置にそれぞれ据え付けられる(図18(a)参照)。次に、上記一対の攪拌軸下杭60の各々によって、外部から注入された安定剤と対応する地盤改良体40が配置される位置の土とが攪拌されながら、当該一対の攪拌軸下杭60の各々が貫入される(図18(b)参照)。次いで、上記一対の攪拌軸下杭60の各々が所定深さまで貫入されると、この公知の地盤改良処理機器によって、当該一対の攪拌軸下杭60の各々の先端部分と対向する地表面に対して先端処理が行われる(図18(c)参照)。ここで、「先端処理」とは、上記一対の攪拌軸下杭60の各々の先端部分と対向する地表面の強度を高めるための処理であって、例えば、当該地表面に対してセメントミルクを噴射する処理等が該当する。次に、上記一対の攪拌軸下杭60によって、上記安定剤と上記対応する地盤改良体40が配置される位置の土とが攪拌されながら、当該一対の攪拌軸下杭60がそれぞれ引き抜かれる(図18(d)参照)。その後、この攪拌されたものが固化することにより、2つの地盤改良体40が埋設される。続いて、この公知の地盤改良処理機器が、施工対象領域1における他の隣接する2つの地盤改良体40が配置される位置近傍に据え付けられた後(図18(e)参照)、上述したように、上記一対の攪拌軸下杭60の貫入、上記先端処理、上記一対の攪拌軸下杭60の引き抜き等の作業が行われる。この場合において、例えば、上記他の隣接する2つの地盤改良体40の少なくともいずれか1つの一部が既設の地盤改良体40の一部と重複する位置で作業が行われる場合には、上記一対の攪拌軸下杭60のうち既設の地盤改良体40側の攪拌軸下杭60が、当該既設の地盤改良体40の側部を切削しながら貫入される。次いで、上述した先端処理が行われた後、上記安定剤と、上記対応する地盤改良体40が配置される位置の土と、切削された既設の地盤改良体40の破片とが攪拌されながら、上記一対の攪拌軸下杭60が引き抜かれる。その後、この攪拌されたものが固化することにより、上記他の隣接する2つの地盤改良体40が埋設されると共に、当該他の隣接する2つの地盤改良体40のうち既設の地盤改良体40の一部と重複している地盤改良体40と当該既設の地盤改良体40とが一体化される。そして、上述した一連の作業が、図2、図3に示すように、地盤改良体40a〜40lがすべて埋設されるまで繰り返し行われる。
ここで、地盤改良体40a〜40lの埋設順序については、本実施の形態のように、地盤改良体40a〜40lの各々の一部が隣接する地盤改良体40の一部と相互に重複するように、当該地盤改良体40a〜40lが埋設される場合でも、基準不適合区画20の汚染された土壌が基準適合区画10と基準不適合区画20との境界を越えて拡散することを防止できる順序で埋設される。例えば、図14から図17に示すように、少なくとも一部が汚染拡散防止領域30と重複する位置に埋設される地盤改良体40e〜40g(埋設構造物)の中に、基準不適合区画20に至らない領域に配置される地盤改良体40fと、当該地盤改良体40fに隣接する地盤改良体40gであって基準不適合区画20に至る領域に配置される地盤改良体40gとが含まれている場合には、地盤改良体40fが埋設された後に地盤改良体40gが埋設される順序で、地盤改良体40a〜40lが埋設される。ここで、「基準不適合区画20に至らない領域」とは、例えば、汚染拡散防止領域30や、汚染拡散防止領域30及び基準適合区画10にわたる領域等が該当する。また、「基準不適合区画20に至る領域」とは、例えば、汚染拡散防止領域30及び基準不適合区画20にわたる領域等が該当する。
具体的には、本実施の形態では、上述したように、上記一対の攪拌軸下杭60によって、2つの地盤改良体40が同時に埋設されることから、地盤改良体40a〜40lは、基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次2つずつ埋設される(より具体的には、図14、図15に示すように、地盤改良体40e、40fが埋設された後に、図16、図17に示すように、地盤改良体40g、40hが埋設される等)。このような順序で地盤改良体40a〜40lを埋設することで、基準不適合区画20から基準適合区画10に向けて順次埋設する場合に比べて基準不適合区画20の汚染された土壌が基準適合区画10へ拡散することを防止できる。また、地盤改良体40a〜40lをランダムな順序で埋設する場合に比べて効率良く埋設できるため、施工性を向上させることが可能となる。なお、このような地盤改良体埋設工程のうち、地盤改良体40e〜40gが埋設される工程は、特許請求の範囲における「埋設構造物埋設工程」に対応する。これにて、埋設構造物の施工方法は終了する。
(実験結果)
次に、地盤改良体40に関するpHの測定試験の実験結果について説明する。ここで、「pHの測定試験」とは、所定期間経過後の地盤改良体40及びその周辺領域のpHを測定する試験である。また、以下では、非特許文献(「セメント系固化材による地盤改良マニュアル」、(社)セメント協会、p.58)に示す2つの実験(以下では、「実験A」、「実験B」と称する)の実験結果について説明する。
まず、「実験A」の実験結果について説明する。図19は、実験Aの実験結果を示すグラフであって、改良体(本発明の地盤改良体40に相当)のpHの測定結果と、改良体から水平方向に沿って50mm離れた場所に位置する周辺土のpHの測定結果と、改良体から水平方向に沿って100mm離れた場所に位置する周辺土のpHの測定結果とを示すグラフであり、横軸は改良体の材齢、縦軸はpH測定値を示す。この実験Aは、改良体と上記周辺土とに関するpH測定値の経年変化(具体的には、改良体の材齢0年〜10年までの経年変化)を調査した実験である。図19に示すように、実験Aの実験結果から、改良体の材齢が10年経過したとしても、上記各種の周辺土におけるpH測定値の変動が小さく、ほぼ中性を示していることがわかった。
次に、実験Bの実験結果について説明する。図20は、実験Bの実験結果を示すグラフであって、改良土(本発明の地盤改良体40に相当)のpHの測定結果と、改良土の真下に位置する未改良土のpHの測定結果とを示すグラフであり、横軸はpHの測定値、縦軸は深度及びpHの測定値(図20では、「pH」と示す)を示す。この実験Bは、材齢2年9ヶ月経過した改良土と上記未改良土とに関するpHの測定値を調査した実験である。図20に示すように、実験Bの実験結果から、改良体の材齢が2年9ヶ月経過すると、上記未改良土における深度−30mmから−40mmに至る範囲において、pHの測定値が急激に低下していることがわかった。また、上記未改良土における−40mmから−90mmに至る範囲においては、ほぼ中性を示していることがわかった。
このように、上述した実験A、実験Bの実験結果が得られた要因としては、空気中の炭酸ガスによる炭酸化や降雨等の影響によって改良体(又は改良土)の表面からアルカリ成分が溶脱した場合でも、改良体(又は改良土)周辺の土の緩衝作用が働くことによって、当該アルカリ成分の拡散が抑制されたためと言える。このことから、例えば、本発明に係る地盤改良体40a〜40lのうち、埋設構造物として埋設される地盤改良体40fであって、基準不適合区画20に至る領域に配置される地盤改良体40fが埋設された場合に、この地盤改良体40fのアルカリ成分の溶脱に伴って当該地盤改良体40fに含まれる有害物質が外部に漏出したとしても、当該地盤改良体40f周辺の土の緩衝作用が働くことによって、当該有害物質の拡散が抑制されるものと考えられる。
(効果)
このように本実施の形態によれば、形成工程において、基準適合区画10と基準不適合区画20との境界に、健全土を埋設することにより汚染拡散防止領域30を形成し、埋設構造物埋設工程において、地盤改良体40e〜40gの少なくとも一部が汚染拡散防止領域30に配置されるように、当該地盤改良体40e〜40gを埋設するので、基準適合区画10から基準不適合区画20までを横断するように地盤改良体40e〜40gを埋設する場合でも、基準不適合区画20の汚染された土壌が基準適合区画10へ拡散することを防止できる。特に、汚染拡散防止領域30が形成された直後でも地盤改良体40e〜40gを埋設できることから、従来方法に比べて施工時間を短縮することが可能となる。
また、地盤改良体埋設工程の一部を埋設構造物埋設工程として行うことにより、地盤改良体40a〜40lのうち地盤改良体40e〜40gを埋設構造物として埋設するので、地盤改良体40e〜40gを汚染拡散防止領域30に埋設する場合でも、基準不適合区画20の汚染された土壌が基準適合区画10へ拡散することを防止できる。
また、撤去工程において区画壁50を撤去した後、埋設構造物埋設工程において、基準不適合区画20に至らない領域に配置される地盤改良体40e、40fを埋設した後に、地盤改良体40e、40fと隣接する地盤改良体40g、40hを埋設するので、地盤改良体40a〜40lのうち、埋設構造物として埋設される地盤改良体40e〜40gの各々の一部が隣接する地盤改良体40の一部と相互に重複するように、当該地盤改良体40e〜40gを埋設する場合でも、基準不適合区画20の汚染された土壌が基準不適合区画20と基準適合区画10との境界を越えて拡散することを防止できる。
また、地盤改良体埋設工程においては、地盤改良体40a〜40lを、基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次埋設するので、基準不適合区画20から基準適合区画10に向けて順次埋設する場合に比べて基準不適合区画20の汚染された土壌が基準適合区画10へ拡散することを防止できる。また、地盤改良体40a〜40lをランダムな順序で埋設する場合に比べて効率良く埋設できるため、施工性を向上させることが可能となる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば、埋設構造物埋設工程において、埋設構造物の少なくとも一部が汚染拡散防止領域30に配置されるように、当該埋設構造物を埋設することを従来より正確に実施できない場合であっても、当該埋設構造物の埋設を従来とは異なる技術により従来と同様に達成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
(汚染拡散防止領域の平面形状について)
上記実施の形態では、汚染拡散防止領域30の平面形状については、略円形状に形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、略三角形状、略四角形状、略五角形状等の方形状にて形成されてもよい。また、汚染拡散防止領域30が上記境界よりも基準不適合区画20側の周辺領域であって、当該汚染拡散防止領域30の一部が上記境界に隣接する周辺領域に形成されている場合には、略方形状や略半円状にて形成されてもよい。この場合において、区画壁50の平面形状については、汚染拡散防止領域30の平面形状に応じた形状にて形成され、例えば、汚染拡散防止領域30の平面形状が略四角形状の場合には、略四角形環状にて形成される。
(区画壁について)
上記実施の形態では、区画壁50は、略円管状のケーシングであると説明したが、これに限られず、例えば、複数の鋼矢板を隙間なく並設することにより形成された土留め壁等であってもよい。この場合において、区画壁50の埋設方法については任意であるが、例えば、区画壁50がセットされた公知の杭打ち機が形成予定領域31近傍に据え付けた後、この公知の杭打ち機によって、区画壁50を形成予定領域31の外縁に打ち込むことにより埋設する方法等が採用されてもよい。
(地盤改良体について)
上記実施の形態では、埋設構造物として埋設する地盤改良体40の個数が複数であると説明したが(具体的には、地盤改良体40e〜40gが該当する)、これに限られず、埋設構造物として埋設する地盤改良体40の個数が単数であってもよい。
また、上記実施の形態では、地盤改良体40の平面形状が略円形状にて形成されていると説明したがこれに限られず、例えば、略三角形状、略四角形状等の方形状であってもよく、あるいは、略楕円状や略扇形状であってもよい。
(埋設構造物の施工方法について)
上記実施の形態では、区画壁埋設工程と、除去工程と、形成工程と、撤去工程と、地盤改良体埋設工程とが順次行われると説明したが、これに限られない。例えば、施工対象領域1に基準適合区画10と基準不適合区画20との境界が複数存在する場合には、当該複数の境界において区画壁埋設工程と、除去工程と、形成工程と、撤去工程とが行われることで、当該複数の境界のすべてに汚染拡散防止領域30が先行して形成された後に、当該複数の境界において地盤改良体埋設工程が行われることで、地盤改良体40が埋設されてもよい。
(形成工程、撤去工程について)
上記実施の形態では、形成工程及び撤去工程が交互に行われると説明したが、これに限られない。例えば、区画壁50の埋設深さが比較的浅い場合には、形成工程が行われた後、撤去工程が行われてもよい。
また、上記実施の形態では、形成工程においては、区画壁50内の地表面が基準適合区画10及び基準不適合区画20の地表面と略面一となるまで、健全土が区画壁50内に埋設されると説明したが、これに限られない。例えば、形成予定領域31の地表面が基準適合区画10及び基準不適合区画20の地表面と略面一になるまで健全土を埋設するのに必要な土量から、埋設構造物埋設工程において埋設構造物として埋設する地盤改良体40e〜40gの少なくとも一部が埋設される際に排出される土の土量を減算した量の健全土が、形成予定領域31に埋設されてもよい。ここで、「地盤改良体40e〜40gの少なくとも一部が埋設される際に排出される土」とは、例えば、地盤改良体40e〜40gの少なくとも一部が埋設される場合に、上記一対の攪拌軸下杭60の各々によって、上記安定剤と上記対応する地盤改良体40が配置される位置の土とが攪拌された際に、当該安定剤の量に相当する土量の土であって外部に排出される土等が該当する。このように、形成工程において上記減算した量の健全土(つまり、上記安定剤の量に相当する土量があらかじめ差し引かれた土量の健全土)が形成予定領域31に埋設された場合には、埋設構造物埋設工程において地盤改良体40e〜40gの少なくとも一部が埋設される際に排出される土を用いて、当該形成工程後に汚染拡散防止領域30に形成される凹部を埋めることにより、汚染拡散防止領域30の地表面を基準適合区画10及び基準不適合区画20の地表面と略面一にすることが可能となる。これにより、形成工程において形成予定領域31に埋設する健全土の土量を減らすことができるため、例えば、形成工程における健全土の埋設に対する作業負荷を軽減することが可能となる。なお、上述したように、施工対象領域1に基準適合区画10と基準不適合区画20との境界が複数存在する場合に、当該複数の境界のすべてに汚染拡散防止領域30が先行して形成された場合には、安全性を確保するために、地盤改良体埋設工程が未だ行われていない汚染拡散防止領域30の外縁に、鉄柵等の仮囲いが設けられることが望ましい。
(地盤改良体埋設工程について)
上記実施の形態では、地盤改良体埋設工程において、少なくとも一部が汚染拡散防止領域30と重複する位置に埋設される地盤改良体40e〜40g(埋設構造物)が、基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次埋設されると説明したが、これに限られない。例えば、地盤改良体40fが埋設された後に、地盤改良体40e、40gが埋設されてもよい。この場合には、1本の攪拌軸下杭60が装着された上記公知の地盤改良処理機器によって、地盤改良体40e〜40gが1体ずつ埋設される。このように、状況に応じて地盤改良体40e〜40gの埋設順序を変更することができるので、従来方法に比べて施工の自由度を向上させることが可能であると言える。
また、上記実施の形態では、汚染拡散防止領域30が形成された後に、地盤改良体埋設工程において地盤改良体40a〜40lが埋設されると説明したが、これに限られない。例えば、地盤改良体40fが、基準適合区画10と基準不適合区画20との境界よりも基準適合区画10側に位置し、且つ当該境界の近傍に位置する場合には、地盤改良体40a〜40fが埋設された後に汚染拡散防止領域30が形成され(この場合には、汚染拡散防止領域30が基準不適合区画20内の領域であって、当該汚染拡散防止領域30の一部が上記境界に隣接する周辺領域に形成される)、その後地盤改良体40g〜40lが埋設されてもよい。この場合において、汚染拡散防止領域30の大きさについては、汚染領域の汚染された土壌が汚染領域と非汚染領域との境界を越えて拡散することを防止できる大きさに設定されており、例えば、地盤改良体40gを当該汚染拡散防止領域30内に完全に収めることが可能な大きさに設定される。この場合には、例えば、1本の攪拌軸下杭60が装着された上記公知の地盤改良処理機器によって、地盤改良体40gが埋設される。あるいは、上記大きさに限られず、例えば、地盤改良体40g、40hを当該汚染拡散防止領域30内に完全に収めることが可能な大きさに設定されてもよい。この場合には、例えば、2本の攪拌軸下杭60が装着された上記公知の地盤改良処理機器によって、地盤改良体40g、40hが埋設される。このように、状況に応じて汚染拡散防止領域30の形成する順序を変更することができるので、従来方法に比べて施工の自由度を向上させることが可能であると言える。また、この場合における汚染拡散防止領域30の平面形状については任意であり、例えば、汚染拡散防止領域30を容易に形成できるように、その一辺が基準適合区画10と基準不適合区画20との境界に隣接するような略矩形状に形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、撤去工程において区画壁50が撤去された後に、地盤改良体埋設工程において地盤改良体40a〜40lが埋設されると説明したが、これに限られない。例えば、地盤改良体埋設工程において地盤改良体40a〜40d、40i〜40lが埋設された後に、撤去工程において区画壁50が撤去され、その後地盤改良体埋設工程において地盤改良体40e〜40hが埋設されてもよい。
また、上記実施の形態では、地盤改良体40a〜40lが、基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次2つずつ埋設されると説明したが、これに限られない。例えば、地盤改良体40a〜40d、40i〜40lが、基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次2つずつ埋設された後、地盤改良体40e〜40hが基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次2つずつ埋設されてもよい。あるいは、地盤改良体40a〜40d、40i〜40lが、基準不適合区画20から基準適合区画10に向けて順次2つずつ埋設された後、地盤改良体40e〜40hが基準適合区画10から基準不適合区画20に向けて順次2つずつ埋設されてもよい。
1 施工対象領域
2 地下水が浸透しにくい地層
10 基準適合区画
20 基準不適合区画
30 汚染拡散防止領域
31 形成予定領域
40、40a〜40l 地盤改良体
50 区画壁
60 攪拌軸下杭

Claims (5)

  1. 土壌が汚染されていない領域である非汚染領域と土壌が汚染されている領域である汚染領域とを含む施工対象領域において、前記非汚染領域から前記汚染領域までを横断するように埋設される埋設構造物を施工する方法であって、
    前記汚染領域と前記非汚染領域との境界に形成される汚染拡散防止領域であって、前記汚染領域の土壌が前記非汚染領域に拡散することを防止するための汚染拡散防止領域の形成が予定されている形成予定領域の外縁に、当該形成予定領域を外部から区画するための区画壁を埋設する区画壁埋設工程と、
    前記区画壁埋設工程において前記区画壁が埋設された前記形成予定領域の土壌を取り除く除去工程と、
    前記除去工程において土壌が取り除かれた前記形成予定領域に健全土を埋設することにより、前記汚染拡散防止領域を形成する形成工程と、
    前記形成工程において形成された前記汚染拡散防止領域の外縁に埋設された前記区画壁を撤去する撤去工程と、
    前記埋設構造物の少なくとも一部が前記汚染拡散防止領域に配置されるように、当該埋設構造物を埋設する埋設構造物埋設工程と、
    を含む埋設構造物の施工方法。
  2. 前記非汚染領域から前記汚染領域に向かう方向に略沿って並設される複数の地盤改良体であって、当該複数の地盤改良体の各々の一部が隣接する他の地盤改良体の一部と相互に重複するように配置される複数の地盤改良体を埋設する地盤改良体埋設工程を含み、
    前記地盤改良体埋設工程の一部を前記埋設構造物埋設工程として行うことにより、前記複数の地盤改良体の一部を前記埋設構造物として埋設する、
    請求項1に記載の埋設構造物の施工方法。
  3. 前記埋設構造物として埋設する前記地盤改良体は、前記汚染領域に至らない領域に配置される地盤改良体と、当該地盤改良体に隣接する地盤改良体であって前記汚染領域に至る領域に配置される地盤改良体とを含み、
    前記撤去工程において前記区画壁を撤去した後、前記埋設構造物埋設工程において、前記汚染領域に至らない領域に配置される前記地盤改良体を埋設した後に、前記汚染領域に至る領域に配置される前記地盤改良体を埋設する、
    請求項2に記載の埋設構造物の施工方法。
  4. 前記地盤改良体埋設工程においては、
    前記複数の地盤改良体を、前記非汚染領域から前記汚染領域に向けて順次埋設する、
    請求項2又は3に記載の埋設構造物の施工方法。
  5. 前記形成工程においては、
    前記形成予定領域の地表面が前記非汚染領域及び前記汚染領域の地表面と略面一になるまで前記健全土を埋設するのに必要な土量から、前記埋設構造物埋設工程において前記埋設構造物が埋設される際に排出される土の土量を減算した量の前記健全土を、前記形成予定領域に埋設する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の埋設構造物の施工方法。

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