JP7355550B2 - 燃料電池用ガスケット - Google Patents
燃料電池用ガスケット Download PDFInfo
- Publication number
- JP7355550B2 JP7355550B2 JP2019146672A JP2019146672A JP7355550B2 JP 7355550 B2 JP7355550 B2 JP 7355550B2 JP 2019146672 A JP2019146672 A JP 2019146672A JP 2019146672 A JP2019146672 A JP 2019146672A JP 7355550 B2 JP7355550 B2 JP 7355550B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- weight
- conjugated polyene
- ethylene
- olefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Description
本発明の燃料電池用ガスケットを得るに好適な共重合体組成物を構成する成分の一つである末端二重結合を有する共重合体は、末端二重結合を有する共重合体であり、末端二重結合を有する限り制限なく用いることができるが、特には以下に記載するエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(以下、併せて「共重合体」と略称する場合がある。)が好ましい。
本発明に係わるエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、エチレン(A)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有する。
(i)エチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が0.07重量%~10重量%である。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、下記式(1)を満たす。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40 … 式(1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η* (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η* (ω=100)(Pa・sec)との比P(η* (ω=0.1)/η* (ω=100))と、極限粘度[η]と、上記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6 … 式(2)
(v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ‥ 式(3)
要件(i)は、本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体中のエチレン/α-オレフィンのモル比が40/60~99.9/0.1を満たすことを特定するものであり、このモル比は好ましくは50/50~90/10、より好ましくは55/45~85/15、さらに好ましくは55/45~78/22を満たすことが望ましい。このような本発明のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、ヒドロシリコーン架橋して得られる燃料電池用ガスケットが優れたゴム弾性を示し、機械的強度ならびに柔軟性に優れたものとなるため好ましい。
要件(ii)は、本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体中において、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)100重量%中(すなわち全構成単位の重量分率の合計100重量%中)、0.07重量%~10重量%の範囲であることを特定するものである。この非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率は、好ましくは0.1重量%~8.0重量%、より好ましくは0.5重量%~5.0重量%であることが望ましい。非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の量が、上記範囲よりも少なすぎる場合には、十分な架橋がなされず適切な機械物性が得られない場合があり、上記範囲より多すぎる場合にはヒドロキシ架橋が過剰となり得られる燃料電池用ガスケットの機械物性が悪化する場合がある他、耐熱老化性が悪化する場合がある。
要件(iii)は、本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体において、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、共重合体中における非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率:重量%)と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、次の関係式(1)を満たすことを特定するものである。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40 … 式(1)
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦35 … 式(1')
要件(iv)は、本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η* (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η* (ω=100)(Pa・sec)との比P(η* (ω=0.1)/η* (ω=100))と、極限粘度[η]と、上記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率:重量%)とが、下記式(2)を満たすことを特定するものである。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6 … 式(2)
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×5.7 … 式(2')
なお、極限粘度[η]は、135℃のデカリン中で測定される値を意味する。
要件(v)は、本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の、3D-GPCを用いて得られた1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たすことを特定するものである。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ‥ 式(3)
上記式(3)により、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の単位炭素数当たりの長鎖分岐含量の上限値が特定される。
LCB1000C≦1-0.071×Ln(Mw) ‥ 式(3')
ここで、Mwと1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)は、3D-GPCを用いて構造解析法により求めることができる。本明細書においては、具体的には、次のようにして求めた。
検出器:示差屈折率計/GPC装置内蔵
2角度光散乱光度計PD2040型(Precison Detectors社製)
ブリッジ型粘度計PL-BV400型(Polymer Laboratories社製)
カラム:TSKgel GMHHR-H(S)HT×2本+TSKgel GMHHR-M(S)×1本
(いずれも1本当たり内径7.8mmφ×長さ300mm)
温度:140℃
移動相:1,2,4-トリクロロベンゼン(0.025%BHT含有)
注入量:0.5mL
試料濃度:ca 1.5mg/mL
試料濾過:孔径1.0μm焼結フィルターにて濾過
絶対分子量の決定に必要なdn/dc値は標準ポリスチレン(分子量190000)のdn/dc値0.053と単位注入質量あたりの示差屈折率計の応答強度より、試料ごとに決定した。
また、g'として各平均値を下記式(v-2)、(v-3)、(v-4)から算出した。なお、短鎖分岐のみを有すると仮定したTrendlineは試料ごとに決定した。
LCB1000C=λ×14000 …(V-7)
*式(V-7)中、14000はメチレン(CH2)単位で1000個分の分子量を表す。
本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、上記の極限粘度[η]および重量平均分子量(Mw)を兼ね備えて満たすことが好ましい。
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、共役ポリエン(D)に由来する構成単位の重量分率((D)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)と、共役ポリエン(D)の分子量((D)の分子量)とが、下記式(4)を満たす。
4.5≦Mw×{((C)の重量分率/100/(C)の分子量)+((D)の重量分率/100/(D)の分子量)}≦45 … 式(4)
式(4)では、共重合体1分子中の非共役ジエン((C)と(D)の合計)の含量を特定している。
本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、特に限定されるものではないが、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η* (ω=0.01)(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η* (ω=10)(Pa・sec)と、非共役ポリエン(c)に由来する見かけのヨウ素価とが、下記式(5)を満たすことが好ましい。
Log{η* (ω=0.01)}/Log{η* (ω=10)}≦0.0753×{非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 … 式(5)
ここで、複素粘度η* (ω=0.01)および複素粘度η* (ω=10)は、要件(vi)における複素粘度η* (ω=0.1)および複素粘度η* (ω=100)と測定周波数以外は同様にして求められる。
(C)に由来する見かけのヨウ素価=(C)の重量分率×253.81/(C)の分子量
上記式(5)において、左辺は長鎖分岐量の指標となる剪断速度依存性を表し、右辺は重合時に長鎖分岐として消費されていない非共役ポリエン(C)の含有量の指標を表す。要件(vii)を満たし、上記式(5)を満たす場合には、長鎖分岐の程度が高すぎないため好ましい。一方上記式(5)を満たさない場合には、共重合した非共役ポリエン(C)のうち、長鎖分岐の形成に消費された割合が多いこと分かる。
6-0.45×Ln(Mw)≦(C)の重量分率≦10 …式(6)
(nC)=(Mw)×{(C)の重量分率/100}/非共役ポリエン(C)の分子量
(nD)=(Mw)×{(D)の重量分率/100}/非共役ポリエン(D)の分子量
本発明に係るエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、エチレン(A)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B)と、上記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)と、必要に応じて上記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に1つのみ2含む非共役ポリエン(D)とからなるモノマーを共重合してなる共重合体である。
本発明に係わる共重合体組成物を構成する成分の一つであるヒドロシリル基含有化合物は、本発明に係わる上記共重合体と反応して架橋剤として作用する。このヒドロシリル基含有化合物は、従来から製造・市販されている、例えば、線状、環状、分岐状の各構造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物など、その構造においていずれでも使用可能であるが、本発明で用いるヒドロシリル基含有化合物は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含んでいなければならない。
R4 bHcSiO(4-b-c)/2
で表わされる化合物を使用することができる。
(CH3)3SiO-(-SiH(CH3)-O-)d-Si(CH3)3
(式中のdは2以上の整数である。)
(CH3)3SiO-(-Si(CH3)2-O-)e-(-SiH(CH3)-O-)f-Si(CH3)3
(式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数である。)
HSi(CH3)2O-(-Si(CH3)2-O-)e-Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)
HSi(CH3)2O-(-SiH(CH3)-O-)e-Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)
HSi(CH3)2O-(-Si(CH3)2-O-)e-(-SiH(CH3)-O-)h-Si(CH3)2H
(式中のeおよびhは、それぞれ1以上の整数である。)
本発明に係わる共重合体組成物を構成する成分の一つであるヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒は、付加反応触媒であり、本発明に係わる上記共重合体が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物のヒドロシリル基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するものであれば、特に制限はなく使用することができる。
本発明に係わる上記共重合体を構成する成分の一つである反応抑制剤は、本発明に係わる上記共重合体が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物のヒドロシリル基との架橋反応(アルケンへのヒドロシリル化付加反応)を抑制する。この架橋反応の抑制は、混練時および成形時での加工性を安定にする点で必要である。
本発明の共重合体組成物を構成する成分の一つであるブローンアスファルトは、石油精製時にできる減圧残油(ストレート・アスファルト)に重質油を混ぜたものを加熱し、その後空気を吹き込んで酸化させることによって固さを増した改質アスファルトの一種である。
本発明に係わるブローンアスファルトは、例えば、昭和シェル石油(株)から商品名 ブローンアスファルト10-20として製造、販売されている。
本発明に係わる共重合体組成物は、上記末端二重結合を有する共重合体、上記ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物、上記ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒、上記反応抑制剤、および上記ブローンアスファルトを含む組成物であり、好ましくは、上記共重合体、上記共重合体:100質量部に対し、上記ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物を0.1~100質量部、より好ましくは0.1~75質量部、さらに好ましくは0.1~50質量部、さらには0.2~30質量部、さらには0.2~20質量部、特には0.5~10質量部、最も好ましくは0.5~5質量部、上記ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒を0.1~100000重量ppm、より好ましくは0.1~10000重量ppm、さらに好ましくは1~5000重量ppm、特に好ましくは5~1000重量ppm、上記反応抑制剤を0.05~5質量部、さらに好ましくは0.07~5質量部、より好ましくは0.07~4.5質量部、さらに好ましくは0.1~4.5質量部、特に好ましくは0.1~3.0質量部、最も特に好ましくは0.1~1.0質量部、および上記ブローンアスファルトを1~50質量部、より好ましくは5~40質量部、さらに好ましくは10~30質量部、最も好ましくは15~25質量部含む組成物である。
上記ヒドロシリル基含有化合物の量が100質量部を超える割合で含む共重合体組成物はコスト的に不利になるので好ましくない。
本発明に係る共重合体組成物には、上記の必須の配合剤以外に、必要に応じて、補強剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤(安定剤)、加工助剤、さらには発泡剤、発泡助剤、可塑剤、着色剤、他のゴム配合剤、ゴム、樹脂などを他の成分として配合することができる。それらの配合剤は、用途に応じて、その種類、含有量が適宜選択されるが、これらのうちでも特に補強剤、無機充填剤、軟化剤などを用いることが好ましい。
本発明に係わる共重合体組成物は、燃料電池用ガスケットの成形加工時にはミキシングロールへの粘着性が極めて良好で、且つ、組成物の架橋反応を阻害せず、しかも、得られる燃料電池用ガスケットの粘着性は過度でない燃料電池用ガスケットとなる。
共重合体組成物の架橋方法としては、架橋剤(SiH基含有化合物[C])を使用して加熱する方法、または光、γ線、電子線照射による方法のどちらを採用してもよい。
すなわち、本発明に係る共重合体組成物は、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー(密閉式混合機)類により、末端二重結合を有する共重合体、ブローンアスファルト、補強剤、軟化剤などの添加剤を好ましくは50~180℃の温度で3~10分間混練した後、オープンロールのようなロール類、あるいはニーダーを使用して、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物、ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒、および反応抑制剤を追加混合し、ロール温度100℃以下で1~30分間混練した後、分出しすることにより調製することができる。
実施例および比較例で用いたエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の物性は、以下の方法で測定した。
(1)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の組成
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の、各構成単位の重量分率(重量%)およびエチレンとα-オレフィンのモル比は、13C-NMRによる測定値により求めた。測定値は、ECX400P型核磁気共鳴装置(日本電子製)を用いて、測定温度:120℃、測定溶媒:オルトジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン=4/1、積算回数:8000回にて、共重合体の13C-NMRのスペクトルを測定して得た。
極限粘度[η](dl/g)は、(株)離合社製全自動極限粘度計を用いて、温度:135℃、測定溶媒:デカリンにて測定した。
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の数値である。測定装置および条件は、以下のとおりである。また、分子量は、市販の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成し、換算法に基づいて算出した。
装置:ゲル透過クロマトグラフ Alliance GP2000型(Waters社製)、
解析装置:Empower2(Waters社製)、
カラム:TSKgel GMH6-HT×2+TSKgel GMH6-HTL×2(7.5mmI.D.×30cm、東ソー社製)、
カラム温度:140℃、
移動相:o-ジクロロベンゼン(0.025%BHT含有)、
検出器:示差屈折計(RI)、流速:1.0mL/min、
注入量:400μL、
サンプリング時間間隔:1s、
カラム較正:単分散ポリスチレン(東ソー社製)、
分子量換算:旧法EPR換算/粘度を考慮した較正法。
レオメーターとして、粘弾性測定装置Ares(Rheometric Scientific社製)を用い、190℃、歪み1.0%の条件で、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η* (ω=0.01)、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η* (ω=0.1)、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η* (ω=10)および周波数ω=100rad/sでの複素粘度η* (ω=100)(いずれも単位はPa・sec)を測定した。
実施例および比較例で用いた共重合体組成物の評価の測定方法は次の通りである。
攪拌翼を備えた容積300Lの重合器を用いて、連続的に、エチレン、ブテン、5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)の重合反応を95℃にて行った。
得られた共重合体(S-1)の物性を上記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。
未架橋の共重合体組成物の125℃におけるムーニー粘度(ML(1+4)100℃)は、JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計((株)島津製作所製SMV202型)を用いて、100℃の条件下で測定した。
未架橋の共重合体組成物および架橋成形体の粘着性(ブローブタック)は、RHESCA社製タッキング試験機(TAC-II)により測定した。具体的には、試料として、190℃でプレスした1mm厚のシートから、直径40mm×5mm×2mm厚の短冊状に成形したものを使用し、以下の条件で測定を行った。
温度:50℃
進入速度:120mm/分
加圧力:50gf
加圧時間: 10秒
引き離し速度:120mm/分
配合物に、プレス成形機を用いて180℃で20分間架橋を行って、厚み2mmのシート(加硫物)を調製した。
得られたシートについて、下記方法により硬度試験、引張り試験、架橋密度の算出、耐熱老化性試験を行った。
配合物2に、円柱状の金型がセットされたプレス成形機を用いて180℃で25分間加硫して、厚さ12.7mm、直径29mmの直円柱形の試験片を作成し、圧縮永久歪(CS)試験用試験片(加硫物)を得た。
JIS K 6253に従い、架橋シートの硬度(タイプAデュロメータ、HA)の測定は、平滑な表面をもっている2mmの架橋シート6枚を用いて、平らな部分を積み重ねて厚み約12mmとして行った。ただし、試験片に異物の混入したもの、気泡のあるもの、およびキズのあるものは用いなかった。また、試験片の測定面の寸法は、押針先端が試験片の端から12mm以上離れた位置で測定できる大きさとした。
JIS K 6251に従い、測定温度23℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行い、シートの破断強度(TB)〔MPa〕および破断伸び(EB)〔%〕を測定した。すなわち、シート状の架橋成形体を打抜いてJIS K 6251(2001年)に記載されている3号形ダンベル試験片を調製した。この試験片を用いて同JIS K 6251に規定される方法に従い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行ない、引張破断点応力(TB)および引張破断点伸び(EB)を測定した。
圧縮永久歪(CS)測定用試験片について、JIS K6262(1997)に従って、150℃×72時間及び135℃×270時間処理後の圧縮永久歪を測定した。
第一段階として、Mixtron BB-4型ミキサー(神戸製鋼所製)を用いて、製造例1で得たエチレン・ブテン・VNB共重合体100質量部を1分間素練りし、次いでこれに、カーボンブラック(商品名 旭#60G、旭カーボン(株)社製)60質量部、パラフィン系プロセスオイル(商品名 ダイアナプロセスPW-380、出光興産(株)製)40質量部、およびブローンアスファルト(商品名 ブローンアスファルト10-20、昭和シェル石油(株)製)20質量部を加え、140℃で2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行ない、さらに、1分間混練を行ない、約150℃で排出し、第一段階の配合物を得た。
実施例1の第一段階において、ブローンアスファルトを配合しない組成物を用いる以外は実施例1と同様に行い、重合体配合物および架橋成形体を得た。結果を表2に示す。
実施例1の第一段階において、ブローンアスファルトに替えて粘着剤として脂環族飽和炭化水素樹脂(商品名 アルコンP‐100 荒川化学工業(株)製)を用いる以外は実施例1と同様に行い、重合体配合物を得たが、得られた重合体配合物は架橋しなかった。結果を表2に示す。
Claims (1)
- 末端二重結合を有する共重合体、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物、ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒、反応抑制剤、およびブローンアスファルトからなる共重合体組成物を含み、
末端二重結合を有する前記共重合体が、エチレン(A)と、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有し、
下記(i)~(v)の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体であり、
前記共重合体組成物が、末端二重結合を有する前記共重合体、該共重合体100質量部に対して、ヒドロシリル基含有化合物を0.1~100質量部、白金系触媒を0.1~100000重量ppm、反応抑制剤を0.05~5質量部、およびブローンアスファルトを1~50質量部含むことを特徴とする燃料電池用ガスケット。
(ii)非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重量%中、0.07重量%~10重量%である。
(iii)エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、下記式(1)を満たす。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40… 式(1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η * ( ω =0.1) (Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η * ( ω =100) (Pa・sec)との比P(η * ( ω =0.1) /η * ( ω =100) )と、極限粘度[η]と、上記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η] 2.9 )≦(C)の重量分率×6 … 式(2)
(v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB 1000C )と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB 1000C ≦1-0.07×Ln(Mw) … 式(3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019146672A JP7355550B2 (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 燃料電池用ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019146672A JP7355550B2 (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 燃料電池用ガスケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021027001A JP2021027001A (ja) | 2021-02-22 |
JP7355550B2 true JP7355550B2 (ja) | 2023-10-03 |
Family
ID=74662444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019146672A Active JP7355550B2 (ja) | 2019-08-08 | 2019-08-08 | 燃料電池用ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7355550B2 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005255857A (ja) | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Jsr Corp | 水添ジエン系共重合体及びその製造方法 |
WO2009020040A1 (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-12 | Kaneka Corporation | 硬化性組成物 |
JP2009040827A (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Kaneka Corp | 硬化性組成物 |
WO2011129168A1 (ja) | 2010-04-12 | 2011-10-20 | Nok株式会社 | ゴム組成物及びその用途 |
JP2013226744A (ja) | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Bridgestone Corp | シール材の製造方法及びシール材 |
JP2015134937A (ja) | 2015-04-30 | 2015-07-27 | 三井化学株式会社 | 架橋可能なゴム組成物および架橋ゴム成形体 |
WO2015122495A1 (ja) | 2014-02-14 | 2015-08-20 | 三井化学株式会社 | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体、その製造方法ならびに用途 |
JP2017014499A (ja) | 2015-07-02 | 2017-01-19 | 日東電工株式会社 | エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材 |
WO2019124223A1 (ja) | 2017-12-18 | 2019-06-27 | 三井化学株式会社 | 架橋成形体およびその製造方法 |
-
2019
- 2019-08-08 JP JP2019146672A patent/JP7355550B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005255857A (ja) | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Jsr Corp | 水添ジエン系共重合体及びその製造方法 |
WO2009020040A1 (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-12 | Kaneka Corporation | 硬化性組成物 |
JP2009040827A (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Kaneka Corp | 硬化性組成物 |
WO2011129168A1 (ja) | 2010-04-12 | 2011-10-20 | Nok株式会社 | ゴム組成物及びその用途 |
JP2013226744A (ja) | 2012-04-26 | 2013-11-07 | Bridgestone Corp | シール材の製造方法及びシール材 |
WO2015122495A1 (ja) | 2014-02-14 | 2015-08-20 | 三井化学株式会社 | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体、その製造方法ならびに用途 |
JP2015134937A (ja) | 2015-04-30 | 2015-07-27 | 三井化学株式会社 | 架橋可能なゴム組成物および架橋ゴム成形体 |
JP2017014499A (ja) | 2015-07-02 | 2017-01-19 | 日東電工株式会社 | エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体およびシール材 |
WO2019124223A1 (ja) | 2017-12-18 | 2019-06-27 | 三井化学株式会社 | 架橋成形体およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021027001A (ja) | 2021-02-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11613594B2 (en) | Crosslinked molded article and production method thereof | |
JP6900201B2 (ja) | エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
JP4573928B2 (ja) | 架橋可能な高発泡スポンジ用ゴム組成物およびその用途 | |
JP7100470B2 (ja) | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
JP7355550B2 (ja) | 燃料電池用ガスケット | |
JP7100498B2 (ja) | 重合体組成物、及び重合体組成物からなる成形体 | |
JP6882000B2 (ja) | 架橋成形体の製造方法 | |
JP2002146133A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその組成物からなる成形体 | |
JP7060416B2 (ja) | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
JP2007153953A (ja) | 注入スポンジ用ゴム組成物、及びスポンジゴム製品 | |
JP7132728B2 (ja) | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
JP2018172532A (ja) | 熱可塑性重合体組成物及びその用途 | |
JP6997018B2 (ja) | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
TWI848926B (zh) | 交聯成形體及其製造方法 | |
JP6890432B2 (ja) | 籾摺りロール用組成物および籾摺りロール | |
JP7100469B2 (ja) | エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物 | |
JP2020139008A (ja) | 発泡体形成用組成物 | |
JP4861801B2 (ja) | 低揮発性ゴム組成物 | |
TW202344596A (zh) | 共聚合體組成物、發泡成形體、交聯成形體及該等之製造方法 | |
JP7441669B2 (ja) | 発泡体形成用組成物 | |
JP2002275318A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその組成物からなる成形体 | |
CN118475648A (zh) | 共聚物组合物、发泡成形体、交联成形体及其制造方法 | |
JP2024028690A (ja) | 共重合体組成物 | |
JP2005298592A (ja) | 接着用ゴム組成物および接着ゴム | |
JP2024032010A (ja) | 共重合体組成物および架橋成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230329 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230404 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230531 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230829 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7355550 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |