JP2024028690A - 共重合体組成物 - Google Patents

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雄二 石井
伊織 桑田
典久 岸本
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Abstract

【課題】高温での架橋速度の高速化が可能な新規のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物の提供。【解決手段】共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、カーボンブラック(D)と、シリカ(E)と、白金系触媒と、反応抑制剤とを含み、前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、特定の非共役ポリエン(C)由来の構成単位とを有し、前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、前記共重合体(S)100質量部に対して、前記カーボンブラック(D)を10~150質量部、前記シリカ(E)を30~100質量部含む、共重合体組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に関する。
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体をヒドロシリコーン架橋して得られる共重合体組成物(特許文献1)は、イオウ加硫や過酸化物架橋と比較して機械的強度、耐熱老化性、圧縮永久歪み、ブルーム性に優れ、連続架橋が可能であることなどの特徴を有し、パッキン、ガスケット等シール部品への応用が期待される。
特許文献1では、混練-成形加工する際の50~130℃の比較的低い温度では、混練途中で架橋が起こらないようにスコーチタイムが長く、架橋温度である150~200℃では、短時間で架橋し得る共重合体組成物が提案されている。
特開2018-131527号公報
しかし、特許文献1では、50~130℃の比較的低い温度での架橋を抑制することに主眼が置かれており、150~200℃のようなさらに高温での架橋速度の高速化には、改善の余地がある。そして、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物を高温で高速架橋して得られた成形体は、その特性の向上が期待される。
本発明は、高温での架橋速度の高速化が可能な新規のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1]共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、カーボンブラック(D)と、シリカ(E)と、白金系触媒と、反応抑制剤とを含み、
前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有し、下記要件(i)および要件(ii)を満たし、
前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が、下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、
前記共重合体(S)100質量部に対して、前記カーボンブラック(D)を10~150質量部、前記シリカ(E)を30~100質量部含む、共重合体組成物。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
Figure 2024028690000001
Figure 2024028690000002
(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R、Rは各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。Rはアラルキル基であり、RはR,R、水素原子、Rから選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
[2]前記共重合体(S)100質量部に対して、前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部、前記白金系触媒を0.001~10質量部含む、[1]に記載の共重合体組成物。
[3]前記共重合体(S)100質量部に対して、前記反応抑制剤を0.005~5質量部含む、[1]又は[2]に記載の共重合体組成物。
[4]前記共重合体(S)が、下記要件(iii)~(v)のうちの1つ又は2つ以上を満たす、[1]~[3]のいずれか一項に記載の共重合体組成物。
(iii)下記式(1)で求められる(n)が4.5以上80以下である。
(n)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η (ω=100)(Pa・sec)との比P(η (ω=0.1)/η (ω=100))と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
(v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3)
[5]前記共重合体(S)が、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、少なくとも5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を有する、[1]~[4]のいずれか一項に記載の共重合体組成物。
本発明の共重合体組成物は、高温での架橋速度の高速化が可能である。本発明の共重合体組成物を、高温で高速架橋して得られた成形体は、その引張時の特性に優れる。
<共重合体組成物>
本発明の1態様に係る共重合体組成物は、共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、カーボンブラック(D)と、シリカ(E)と、白金系触媒と、反応抑制剤とを含み、前記共重合体(S)100質量部に対して、前記カーボンブラック(D)を10~150質量部、前記シリカ(E)を30~100質量部含む。
なお、本明細書および特許請求の範囲における「質量部」は、溶剤を含まない固形分換算の質量部である。
また、「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値および上限値とする数値範囲を意味する。
[共重合体(S)]
本態様における共重合体(S)は、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、非共役ポリエン(C)由来の構成単位とを有する。本態様の共重合体組成物は、2種以上の共重合体(S)を含んでいてもよい。
共重合体(S)を構成する全構成単位に対して、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、非共役ポリエン(C)由来の構成単位の合計の質量分率が、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、92質量%以上であることがさらに好ましい。一方、前記質量分率は、100質量%以下である。
炭素数3~20のα-オレフィン(B)(以下、単に「α-オレフィン(B)」という場合がある。)としては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。
これらのうち、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどの炭素数3~8のα-オレフィンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。このようなα-オレフィンは、原料コストが比較的安価であり、得られる共重合体が優れた機械的性質を示し、さらにゴム弾性を持った成形体を得ることができるため好ましい。これらのα-オレフィンは一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
非共役ポリエン(C)は、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエンである。
Figure 2024028690000003
非共役ポリエン(C)としては、5-ビニル-2-ノルボルネン(VNB)、ノルボルナジエン、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらのうち、VNBは入手容易性が高く、VNBを用いることで、ヒドロシリコーン架橋が良好で、重合体組成物の耐熱性が向上しやすいことから、共重合体(S)は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、少なくとも5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を有することが好ましく、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位のみを有することがより好ましい。非共役ポリエン(C)は一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
本態様における共重合体(S)は、さらに、本態様の効果を損なわない範囲で、前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を分子中に1つのみ含む非共役ポリエン(CX)に由来する構成単位(CX)を有していてもよい。
このような非共役ポリエン(CX)としては、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-2-プロペニル)-2-ノルボルネン、5-(4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(1-メチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(2,3-ジメチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-エチル-3-ブテニル)-2-ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(3-メチル-5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(3-エチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2-ノルボルネン、5-(2-メチル-6-ヘプテニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2-ジメチル-5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(5-エチル-5-ヘキセニル)-2-ノルボルネン、5-(1,2,3-トリメチル-4-ペンテニル)-2-ノルボルネンなどが挙げられる。
これらのうちでは、入手容易性が高く、ヒドロシリコーン架橋時の架橋速度を制御しやすく、良好な機械物性が得られやすいことからENBが好ましい。非共役ポリエン(CX)は一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
本態様における共重合体(S)が、非共役ポリエン(CX)に由来する構成単位を有する場合、その質量分率は、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して、0~20質量%が好ましく、0~10質量%がより好ましく、0.01~8質量%がさらに好ましい。
共重合体(S)は、前述したエチレン(A)、炭素原子数3~20のα-オレフィン(B)、非共役ポリエン(C)、および非共役ポリエン(CX)から選ばれる少なくとも1種のモノマーとして、バイオマス由来のモノマーを含んでいてもよい。
本態様における共重合体(S)は、下記要件(i)および要件(ii)を満たす。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
要件(i)は、本態様における共重合体(S)における、(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1を満たすことを特定する。
[A]/[B]は50/50~90/10が好ましく、55/45~85/15がより好ましく、55/45~78/22がさらに好ましい。共重合体(S)が要件(i)を満たすことにより、共重合体(S)をヒドロシリコーン架橋して得られる成形体が優れたゴム弾性を示し、機械的強度ならびに柔軟性に優れたものとなる。
なお、共重合体(S)における、エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]とα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]の比[A]/[B]は13C-NMRにより求めることができる。
要件(ii)は、共重合体(S)において、非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%であることを特定する。
この非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率は、0.1~8.0質量%が好ましく、0.5~5.0質量%であることがより好ましい。
共重合体(S)が要件(ii)を満たすことにより、本態様に係る共重合体組成物から得られる架橋成形体が充分な硬度を有し、機械特性に優れたものとなる。また、共重合体(S)をヒドロシリコーン架橋した場合には、早い架橋速度を示すため、効率的に架橋成形体を製造できる。
なお、共重合体(S)中の非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率は、13C-NMRにより求めることができる。
非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率は、共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)と、下記式(4)を満たすことが好ましい。
6-0.45×Ln(Mw)≦(C)の質量分率≦10 ・・・式(4)
本態様における共重合体(S)は、前記要件(i)および要件(ii)に加え、下記要件(iii)~(v)のうちの1つ又は2つ以上を満たしていることが好ましい。
(iii)下記式(1)で求められる(n)が4.5以上80以下である。
(n)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η (ω=100)(Pa・sec)との比P(η (ω=0.1)/η (ω=100))と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
(v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3)
要件(iii)は、下記式(1)で求められる(n)の範囲を4.5以上80以下に特定する。
(n)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
なお、(Mw)は、3D-GPCで測定される数値を意味する。
(n)は4.5以上78以下であることが好ましく、4.5以上75以下であることがより好ましい。
上記式(1)で求められる(n)は、共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(C)由来の構成単位の数である。
(n)が下限値以上であることにより、ヒドロシリコーン架橋する際に充分な架橋速度を得やすい。また上限値以下であることにより、過度な架橋が生じにくく、得られる架橋成形体がより優れた機械特性を示す。
共重合体(S)が要件(iii)を満たす場合、共重合体(S)の長鎖分岐含有量がより適切な範囲となる。その結果、ヒドロシリコーン架橋の架橋速度が速く、得られる架橋成形体の機械的特性などの物性バランスに優れるとともに、後架橋を生じにくく特に耐熱老化性に優れたものとなるため好ましい。
共重合体(S)が構成単位(CX)を有する場合は、下記式(1’)で求められる(nC+cx)が4.5以上80以下であることが好ましく、4.5以上78以下であることがより好ましく、4.5以上75以下であることがさらに好ましい。
(nC+cx)=(Mw)×[{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量+{(CX)の質量パーセント濃度/100}/(CX)の分子量] ・・・(1’)
上記式(1’)で求められる(nC+cx)は、共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(C)由来の構成単位の数と非共役ポリエン(CX)由来の構成単位の数の合計数である。
要件(iv)は、共重合体(S)の、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η (ω=100)(Pa・sec)との比P(η (ω=0.1)/η (ω=100))と、極限粘度[η]と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率とが、下記式(2)を満たすことを特定する。
P/([η]2.9)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
レオメーターとしては、粘弾性測定装置Ares(Rheometric Scientific社製)を用い、190℃、歪み1.0%で、周波数を変化させて測定を行った。
極限粘度[η]は、135℃のデカリン中で測定される値である。
共重合体(S)は、下記式(2’)を満たすことがより好ましい。
P/([η]2.9)≦(C)の質量分率×5.7 ・・・式(2’)
比P(η (ω=0.1)/η (ω=100))は、粘度の周波数依存性を表すものであって、式(2)および式(2’)の左辺にあたるP/([η]2.9)は、短鎖分岐や分子量などの影響はあるものの、長鎖分岐が多い場合に高い値を示す傾向がある。
一般に、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体では、非共役ポリエン由来の構成単位を多く有するほど、長鎖分岐を多く含む傾向があるが、本態様における共重合体(S)は、従来公知のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体よりも長鎖分岐が少ないことにより上記式(2)を満たすことができると考えられる。
要件(v)は、共重合体(S)の、3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たすことを特定する。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3)
上記式(3)により、共重合体(S)の単位炭素数当たりの長鎖分岐含量の上限値が特定される。すなわち、要件(v)は、共重合体(S)の長鎖分岐の割合が少ないことを意味する。
共重合体(S)は、要件(v)を満たすことにより、ヒドロシリコーン架橋を行う場合の硬化特性に優れる。また、これを用いて得られる架橋成形体は、耐熱老化性に優れたものとなる。
共重合体(S)は、下記式(3’)を満たすことがより好ましい。
LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3’)
上記式(3)および式(3’)におけるMwと(LCB1000C)は、3D-GPCを用いて構造解析法により求めた値である。具体的には、3D-高温GPC装置PL-GPC220型(Polymer Laboratories社製)を用い、絶対分子量分布を求め、同時に粘度計で極限粘度を求めた。主な測定条件は以下の通りである。
検出器:示差屈折率計/GPC装置内蔵、2角度光散乱光度計PD2040型(Precison Detectors社製)、ブリッジ型粘度計PL-BV400型(Polymer Laboratories社製)
カラム:TSKgel GMHHR-H(S)HT×2本+TSKgel GMHHR-M(S)×1本(いずれも1本当たり内径7.8mmφ×長さ300mm)
温度:140℃
移動相:1,2,4-トリクロロベンゼン(0.025%BHT含有)
注入量:0.5mL
試料濃度:ca 1.0mg/mL
試料濾過:孔径1.0μm焼結フィルターにて濾過
絶対分子量の決定に必要なdn/dc値は標準ポリスチレン(分子量190000)のdn/dc値0.053と単位注入質量あたりの示差屈折率計の応答強度より、試料ごとに決定した。
粘度計より得られた極限粘度と光散乱光度計より得られた絶対分子量の関係より溶出成分毎の長鎖分岐パラメーターg’iを式(v-1)から算出した。
Figure 2024028690000004
ここで、[η]=KM;v=0.725の関係式を適用した。
また、g’として各平均値を下記式(v-2)、(v-3)、(v-4)から算出した。なお、短鎖分岐のみを有すると仮定したTrendlineは試料ごとに決定した。
Figure 2024028690000005
更にg’wを用いて、分子鎖あたりの分岐点数BrNo、炭素1000個あたりの長鎖分岐数LCB1000C、単位分子量あたりの分岐度λを算出した。BrNo算出はZimm-Stockmayerの式(v-5)、また、LCB1000Cとλの算出は式(v-6)、(v-7)を用いた。gは慣性半径Rgから求められる長鎖分岐パラメーターであり、極限粘度から求められるg’との間に次の単純な相関付けが行われている。式中のεは分子の形に応じて種々の値が提案されている。ここではε=1(すなわちg’=g)と仮定して計算を行った。
Figure 2024028690000006
λ=BrNo/M …(v-6)
LCB1000C=λ×14000 …(v-7)
式(v-7)中、14000はメチレン(CH)単位で1000個分の分子量を表す。
共重合体(S)の極限粘度[η](135℃デカリン中)は、0.1~5dL/gが好ましく、0.5~5.0dL/gがより好ましく、0.5~4.0dL/gがさらに好ましい。
共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)は、10,000~700,000が好ましく、30,000~600,000がより好ましく、50,000~500,000がさらに好ましい。
本態様における共重合体(S)は、下記式(5)で表される要件(vi)を満たすことも好ましい。
(vi)Log{η (ω=0.01)}/Log{η (ω=10)}≦0.0753×{非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 ・・・式(5)
式(5)において、η (ω=0.01)は、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られる、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η(Pa・sec)である。
また、η (ω=10)は、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られる、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η(Pa・sec)である。
ここで、η (ω=0.01)およびη (ω=10)は、要件(iv)における複素粘度η (ω=0.1)および複素粘度η (ω=100)と測定周波数以外は同様にして求められる。
式(5)において、非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価は、次式により求められる。
(C)に由来する見かけのヨウ素価=(C)の質量分率×253.81/(C)の分子量
上記式(5)において、左辺は長鎖分岐量の指標となる剪断速度依存性を表し、右辺は重合時に長鎖分岐として消費されていない非共役ポリエン(C)の含有量の指標を表す。
要件(vi)を満たす場合には、長鎖分岐の程度が高すぎないため好ましい。要件(vi)を満たさないことは、共重合した非共役ポリエン(C)のうち、長鎖分岐の形成に消費された割合が多いことを示す。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の共重合体(S)を含んでいてもよい。例えば、(イ)エチレン/炭素数3~20のα-オレフィンのモル比、(ロ)ヨウ素価、または(ハ)極限粘度[η]が異なる上記共重合体(S)同士を2種以上混合して用いることもできる。特に、(ハ)においては、2種以上の共重合体(S)同士の混合として、低極限粘度成分と高極限粘度成分との混合が挙げられる。
共重合体(S)は、エチレン(A)と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)と、非共役ポリエン(C)と、を含むモノマーを共重合して得られる。共重合体(S)の製造方法に特に制限はないが、共重合体(S)は、メタロセン化合物の存在下に前記モノマーを共重合して得られたものであることが好ましく、メタロセン化合物を含む触媒系の存在下に前記モノマーを共重合して得られたものであることがより好ましい。
共重合体(S)は、具体的には、例えば、国際公開第2015/122495号に記載の、メタロセン触媒を用いる方法により、製造することができる。
[ヒドロシリル基含有化合物(Y)]
本態様におけるヒドロシリル基含有化合物(Y)は、下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
本態様の共重合体組成物は、2種以上のヒドロシリル基含有化合物(Y)を含んでいてもよい。
Figure 2024028690000007
式(a)において、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R、Rは各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。Rはアラルキル基であり、RはR,R、水素原子、Rから選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。
このようなヒドロシリル基含有化合物(Y)は、そのシロキサン重合度が比較的小さく、かつ、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有する、直鎖構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
ヒドロシリル基含有化合物(Y)を共重合体(S)と選択的に併用することで、得られる成形物の耐スコーチ性、成形性、破断時の伸び、圧縮成形ひずみ等の物理的性質に特に優れる成形体を得ることができ、特に、ウェザーストリップスポンジ材等への適用可能性が改善されるものである。
式(a)において、mは、ケイ素原子結合アラルキル基を有するジオルガノシロキシ単位の数であり、1~20の範囲の数であり、2~10の範囲の数であってよく、3~6の範囲の数であることが特に好ましい。
式(a)において、nは側鎖におけるケイ素結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンシロキシ単位の数であり、0または1であってもよいが、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子であり、分子内に少なくとも2のケイ素原子結合水素原子を有する構造となる。
なお、nが0または1以外の数であっても、分子鎖両末端のRの一方または両方がケイ素原子結合水素原子であることは妨げられない。さらに、nは0または1以外の数であることが好ましく、かつ、n≧mとなる数であることがより好ましい。より具体的には、nは3~10の範囲の数であってよく、3~9の範囲の数であることが特に好ましい。
式(a)において、pは、アラルキル基またはケイ素原子結合水素原子を含まないジオルガノシロキシ単位の数であり、0であってよく、後述するnとmとpの総和の値で表されるジオルガノシロキサン単位の総重合度から、nおよびmの値を除した数の範囲であってよい。例えば、pは0~12の範囲の数でよく、0~10の範囲の数でよく、0~5の範囲の数でよく、0~2であってよく、かつ、好ましい。
ヒドロシリル基含有化合物(Y)は、シロキサン重合度が比較的小さく、上記のnとmとpの値の総和が5~50であり、好ましくは5~20であってよく、5~15であってよい。
本態様における架橋剤であるヒドロシリル基含有化合物(Y)は、特に好適には、mが3~6の範囲の数であり、nが3~9の範囲の数であり、かつ、pが0~2の範囲の数である。
式(a)において、RはR,R、水素原子、Rから選ばれる基のいずれであってよい。ただし、n=0または1の場合は、Rの両方または一方は水素原子である。
式中のR,Rは一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよく、一部の炭素原子結合水素原子がハロゲン原子により置換されていてもよい。このようなアルキル基は、炭素数1~20のアルキル基であってよく、工業的には、メチル基であってよい。
式(a)において、Rはアラルキル基であり、炭素数7~20のアラルキル基、好適には、炭素数7~15のアラルキル基であってよい。このようなアラルキル基として、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等を例示することができ、特に、フェニル基等のアリール基とケイ素原子との間のアルキレン基中に-CH(CH)-で表される分岐単位を少なくとも一つ含むアラルキル基であることが好ましい。本態様において、特に好適には、Rは-CH-CH(CH)-Cで表されるアラルキル基である。
当該アラルキル基は、ヒドロシリル基含有化合物(Y)に架橋剤としての有用性を与える特徴的な官能基であり、特に、n、m、pが上記の範囲にある本成分中にアラルキル基がケイ素原子結合水素原子と共に存在することで、得られる成形物の物理的性質が著しく改善されるものである。
本態様の共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部含んでいる(ヒドロシリル基含有化合物(Y)が0.1~100質量部配合されている)ことが好ましく、0.5~90質量部がより好ましく、1.0~80質量部がさらに好ましい。
[白金系触媒]
炭素-炭素二重結合へのケイ素原子結合水素原子の付加反応を伴うヒドロシリコーン架橋反応には、ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒が広く使用されている。ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒は、付加反応触媒であり、共重合体(S)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)のヒドロシリル基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するものであれば、特に制限はなく使用することができる。
具体的な白金系触媒は、通常、付加硬化型の硬化に使用される公知のものでよく、例えば米国特許第2,970,150号明細書に記載の微粉末金属白金触媒、米国特許第2,823,218号明細書に記載の塩化白金酸触媒、米国特許第3,159,601号公報明細書および米国特許第159,662号明細書に記載の白金と炭化水素との錯化合物、米国特許第3,516,946号明細書に記載の塩化白金酸とオレフィンとの錯化合物、米国特許第3,775,452号明細書および米国特許第3,814,780号明細書に記載の白金とビニルシロキサンとの錯化合物などが挙げられる。
より具体的には、白金の単体(白金黒)、塩化白金酸、白金-オレフィン錯体、白金-アルコール錯体、あるいはアルミナ、シリカ等の担体にこれらの白金系触媒を担持させたものなどが挙げられる。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の白金系触媒を含んでいてもよい。
本態様の共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、白金系触媒を0.001~10質量部含んでいる(白金系触媒が0.001~10質量部配合されている)ことが好ましく、0.005~9質量部がより好ましく、0.01~8質量部がさらに好ましい。
本態様の共重合体組成物は、ヒドロシリル基含有化合物(Y)の含有量(配合量)と、白金系触媒の含有量(配合量)とが、いずれも上述の数値範囲内であることが好ましい。すなわち、本態様の共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部含み、白金系触媒を0.001~10質量部含んでいることが好ましい。
[カーボンブラック(D)]
本態様の共重合体組成物において、カーボンブラック(D)は補強剤として機能する。共重合体組成物は、カーボンブラックを含有していることにより、その加工性が向上し、しかもその引張強度、引裂強度、耐摩耗性などの機械的性質が向上する。
カーボンブラックとしては、例えば、旭#50HG、旭#55G、旭#60UG(以上、旭カーボン(株)製)、シーストSVH、シーストV、シーストG-SO(以上、東海カーボン(株)製)などの公知のものを使用することができる。これらは、単独で使用することもできるし、併用することもできる。また、シランカップリング剤などで表面処理したものを使用することもできる。
本態様の共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、カーボンブラック(D)を10~150質量部含んでいる(カーボンブラック(D)が10~150質量部配合されている)ことが好ましく、30~140質量部がより好ましく、50~130質量部がさらに好ましい。カーボンブラックの含有量(配合量)が前記範囲内にあれば、動倍率(動的弾性率/静的弾性率)、加工性、機械的性質等に優れた共重合体組成物を得ることができる。
[シリカ(E)]
本態様の共重合体組成物は、特定量以上のシリカ(E)を含んでいることで、高温での架橋速度の高速化が可能である。そして、本態様の共重合体組成物を高温で高速架橋して得られた成形体は、その引張時の特性に優れる。
本態様の共重合体組成物は、2種以上のシリカ(E)を含んでいてもよい。
シリカ(E)は公知のもの(二酸化ケイ素)であってよく、例えば、沈殿法シリカ又はゲル法シリカ等の湿式法シリカであってもよいし、乾式法シリカであってもよい。
シリカ(E)は、表面処理されていないシリカ(親水性シリカ)であってもよいし、表面処理された疎水性シリカであってもよい。
表面処理された疎水性シリカとしては、例えば、ケイ素原子含有化合物で表面処理された疎水性シリカ等が挙げられる。
前記ケイ素原子含有化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシラン等のアルキルシラン;ポリジメチルシロキサン等のシリコーン;メチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン等のアルキルハロシラン;ヘキサメチルジシラザン等のシラザン等が挙げられる。
シリカ(E)のBET比表面積は、好ましくは80~270m/g、より好ましくは90~260m/g、さらに好ましくは100~250m/gの範囲である。
シリカ(E)の平均粒径は、好ましくは1~40nm、より好ましくは1.5~30nm、さらに好ましくは2~25nmである。
本明細書において、平均粒径とは、特に断りのない限り、レーザー回折式粒度分布測定法によって、粒子の粒度分布を体積基準で測定したときの、粒子の50%累積時の粒子径(D50)を意味する。
シリカ(E)の市販品の例としては、例えば、日本アエロジル(株)製のAEROSIL(登録商標) 200、AEROSIL(登録商標) RX200、AEROSIL(登録商標) R974;東ソー・シリカ(株)製のニップシール(登録商標)VN3、ニップシール(登録商標)VN2、ニップシール(登録商標)ER;オリエンタルシリカズコーポレーション製、トクシール(登録商標)GU等が挙げられる。
本態様の共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、シリカ(E)を30~100質量部含み(シリカ(E)が30~100質量部配合されており)、例えば、30~75質量部、30~50質量部、55~100質量部、80~100質量部、及び55~75質量部のいずれかの量で含んでいてもよい。シリカ(E)の含有量(配合量)が下限値以上であることで、共重合体組成物の高温での架橋速度が十分に高速化され、上限値以下であることで、シリカ(E)の含有量が過剰となることが避けられる。
[反応抑制剤]
本態様の共重合体組成物において、反応抑制剤は、共重合体(S)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)のヒドロシリル基との架橋反応(アルケンへのヒドロシリル化付加反応)を抑制する機能を有する化合物である。反応抑制剤を配合した場合は、組成物の混練時および成形時での加工性が安定する点で好ましい。
反応抑制剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール;1-ヘキシン-3-オール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、1-エチニル-1-シクロヘキサノール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール等のアセチレンアルコール類;アクリロニトリル;N,N-ジアリルアセトアミド、N,N-ジアリルベンズアミド、N,N,N’,N’-テトラアリル-o-フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’-テトラアリル-m-フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’-テトラアリル-p-フタル酸ジアミド等のアミド化合物;その他、イオウ、リン、窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合物、スズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物などが挙げられる。
これらの中でも、反応抑制剤は、1-エチニル-1-シクロヘキサノールであることが特に好ましい。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の反応抑制剤を含んでいてもよい。
本態様の共重合体組成物が反応抑制剤を含んでいる場合、共重合体組成物は、共重合体(S)100質量部に対して、反応抑制剤を0.005~5質量部含んでいる(反応抑制剤が0.005~5質量部配合されている)ことが好ましく、0.08~4質量部がより好ましく、0.1~3質量部がさらに好ましい。
[吸湿剤]
本態様の共重合体組成物は吸湿剤を含んでいてもよい。
吸湿剤としては、例えば、酸化カルシウム、シリカゲル、硫酸ナトリウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、ホワイトカーボンなどが挙げられる。これらの中では酸化カルシウムが好ましい。
共重合体組成物において、吸湿剤の配合量は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.5~15質量部、より好ましくは1.0~12質量部、さらに好ましくは1.0~10質量部である。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の吸湿剤を含んでいてもよい。
[酸化防止剤]
本態様の共重合体組成物は酸化防止剤を含んでいてもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
本態様の共重合体組成物は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含むことにより、さらに、吸水率が高く、圧縮永久歪みが優れる架橋成形体を得ることができる。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の酸化防止剤を含んでいてもよい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,4,6-トリス(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4’-ヒドロキシベンジル)メシチレン〔((株)ADEKA製、商品名:アデカスタブAO-330、融点:243~245℃)、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン((株)ADEKA製、商品名:アデカスタブAO-20、融点:220~222℃)、4,4’-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-m-クレゾール)((株ADEKA製、商品名:アデカスタブAO-40、融点:210~214℃)、N,N’-ビス{3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル}ヒドラジン(BASF・ジャパン(株)製、商品名:Irganox MD1024、融点:224~229℃)、ペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート](BASFジャパン(株)製、商品名:Irganox1010、融点:110~130℃)、ジブチルヒドロキシトルエン、2,5-ジ-tert-ブチルハイドロキノン(大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラックNS―7、融点:200℃以上)などが挙げられる。
本態様の共重合体組成物が酸化防止剤を含む場合は、共重合体(S)の100質量部に対する酸化防止剤の配合量は、0.001~10質量部が好ましく、0.005~10質量部がより好ましく、0.1~10質量部がさらに好ましく、0.5~8質量部が特に好ましい。
[老化防止剤]
本態様の共重合体組成物は老化防止剤を含んでいてもよい。
老化防止剤としては、一般的なゴム組成物に用いられる公知の老化防止剤を用いることができる。具体的には、フェノール系老化防止剤、およびアミン系老化防止剤などが挙げられる。
老化防止剤は、単独で用いてもよいが、高温下で、長時間の耐熱老化性を維持する点で、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
本態様の共重合体組成物がフェノール系老化防止剤を含む場合は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.2~5質量部、より好ましくは0.5~4質量部、特に好ましくは0.5~3質量部の範囲で用いることができる。前記範囲でフェノール系老化防止剤を用いると、耐熱老化性の向上効果が大きい。
本態様の共重合体組成物がアミン系老化防止剤を含む場合は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.05~5質量部、より好ましくは0.1~4質量部、特に好ましくは0.2~3質量部の範囲で用いられる。前記範囲でアミン系老化防止剤を用いると、耐熱老化性の向上効果が大きい。
[他の補強剤]
本態様の共重合体組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、引張破断点応力、引張破断点伸びなどの物性を向上させるために、カーボンブラック(D)と、シリカ(E)との、いずれにも該当しない他の補強剤を含んでいてもよい。
前記他の補強剤としては、例えば、炭酸カルシウム、活性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸などが挙げられる。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の他の補強剤を含んでいてもよい。
[軟化剤]
本態様の共重合体組成物は軟化剤を含んでいてもよい。
軟化剤は、ゴム組成物に配合される公知の軟化剤である。具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;蜜ロウ、カルナウバロウ等のロウ類;ナフテン酸、パイン油、ロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート等のエステル系軟化剤;その他、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、炭化水素系合成潤滑油、トール油、サブ(ファクチス)が挙げられ、これらのうちでは、石油系軟化剤が好ましく、パラフィン系プロセスオイルが特に好ましい。
本態様の共重合体組成物は、2種以上の軟化剤を含んでいてもよい。
本態様の共重合体組成物が軟化剤を含む場合は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは5~150質量部、より好ましくは10~150質量部、特に好ましくは10~120質量部の範囲で用いられる。軟化剤の配合量が前記範囲内にあれば、タックが少なく、加工性、耐熱老化性、機械的性質等に優れた共重合体組成物を得ることができる。
[有機過酸化物]
本態様の共重合体組成物は有機過酸化物を含んでいてもよい。
有機過酸化物としては、例えば、ジクミルペルオキシド(DCP)、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(tert-ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルオキシベンゾエート、ert-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert-ブチルクミルペルオキシドが挙げられる。
有機過酸化物は、架橋時に生成する分解生成物が低分子量化合物であり、それらの蒸気圧が十分に高いものが好ましい。そのような有機過酸化物を使用すれば、得られる架橋成形体に臭気が残りにくい。
なお、本明細書において、有機過酸化物の配合量は純度100質量%に換算した配合量である。有機過酸化物は、通常取り扱いの便宜上、純度40質量%程度で販売されている。純度40質量%の製品の場合、当該製品としての質量に0.4を乗じた値が有機過酸化物の配合量である。
本態様の共重合体組成物が有機過酸化物を含んでいる場合、本態様の共重合体組成物において、共重合体(S)の100質量部に対する有機過酸化物(Z)の配合量は、0.2~6質量部が好ましく、0.2~4.8質量部がより好ましく、0.2~4質量部がさらに好ましい。
本態様の共重合体組成物が有機過酸化物を含んでいる場合、本態様の共重合体組成物において、共重合体(S)の100質量部に対するヒドロシリル基含有化合物(Y)と有機過酸化物(Z)の合計配合量は、0.01~0.15当量が好ましく、0.01~0.1当量がより好ましく、0.02~0.1当量がさらに好ましい。
本態様の共重合体組成物が有機過酸化物を含んでいる場合、本態様の共重合体組成物において、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と有機過酸化物(Z)の配合量の当量比[Y/Z]は、23/77~99/1が好ましく、47/53~99/1がより好ましい。
[架橋助剤]
本態様の共重合体組成物は架橋助剤を含んでいてもよい。
架橋助剤としては、具体的には、イオウ;p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられる。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物11モルに対して好ましくは0.5~2モル、より好ましくは約等モルの量で用いられる。
[充填剤]
本態様の共重合体組成物は、配合コストを下げるため、充填剤を含んでいてもよい。
充填剤としては、例えば、タルク、クレーなどが挙げられる。これらの充填剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような充填剤は、共重合体(S)100質量部に対し、好ましくは1~500質量部、より好ましくは1~400質量部、さらに好ましくは1~300質量部の範囲で用いられる。充填剤の配合量が前記範囲内であると、得られる成形体の引張強度、引裂強度、耐摩耗性等の機械的性質を向上させることができる。
[加工助剤]
本態様の共重合体組成物は加工助剤を含んでいてもよい。
加工助剤としては、一般に加工助剤としてゴムに配合されるものを広く使用することができる。具体的には、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛またはエステル類等が挙げられる。これらの加工助剤は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。
加工助剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下の量で適宜配合することができる。加工助剤の配合量が前記範囲内であると、混練加工性、押出加工性、射出成形性等の加工性に優れる。
[活性剤]
本態様の共重合体組成物は活性剤を含んでいてもよい。
活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類;ジ-n-ブチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類などが挙げられる。これらの活性剤は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。活性剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.2~15質量部、好ましくは0.3~10質量部、さらに好ましくは0.5~8質量部の範囲で適宜配合することができる。
[発泡剤]
本態様の共重合体組成物は発泡剤を含んでいてもよい。
発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、空気、水等の物理型発泡剤;重炭酸ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N’-ジメチル-N,N’-ジニトロソテレフタルアミド、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3’-ジスルホニルヒドラジド、4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4-ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホルニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。中でも発泡成形体の低比重化、高架橋密度化が可能であることから、無機発泡剤が好ましく、重曹が特に好ましい。
本態様の共重合体組成物が発泡剤を含む場合は、共重合体(S)の100質量部に対する発泡剤の配合量は、0.001~10質量部が好ましく、0.005~10質量部がより好ましく、0.1~10質量部がさらに好ましく、0.2~10質量部が特に好ましい。
本態様の共重合体組成物は、発泡剤に加えて、必要に応じて発泡助剤を含んでいてもよい。
発泡助剤は、発泡剤の分解温度の低下、分解促進または気泡の均一化などの作用を示す。
発泡助剤としては、例えば、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸およびクエン酸などの有機酸またはその塩;尿素またはその誘導体などが挙げられる。
発泡助剤の市販品としては、例えば、セルペーストK5(商品名;永和化成工業社製、尿素)およびFE-507(商品名;永和化成工業社製、重曹)などが挙げられる。
本態様の共重合体組成物が発泡助剤を含む場合は、共重合体(S)の100質量部に対する発泡助剤の配合量は、好ましくは0.1~5質量部、より好ましくは0.5~4質量部である。
本態様の共重合体組成物においては、高圧ガスによる物理発泡も可能である。すなわち、例えば、樹脂の融点付近の温度で押出する際に、押出機の途中に設けられた圧入孔から揮発性又は無機ガス系発泡剤等の物理型発泡剤を圧入して、口金から押し出すことにより、発泡体を連続的に得ることができる。
物理型発泡剤の具体例としては、フロン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の揮発性発泡剤;窒素、空気、水、炭酸ガス等の無機ガス系発泡剤が挙げられる。また、押出発泡に際し、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム等の気泡核形成剤を添加してもよい。
物理型発泡剤を用いる場合には、共重合体(S)の100質量部に対する物理型発泡剤の配合量は、好ましくは5~60質量部、より好ましくは10~50質量部である。物理型発泡剤の配合量が少な過ぎると、発泡体の発泡性が低下し、逆に多過ぎると、発泡体の強度が低下する。
[その他の配合剤等]
本態様の共重合体組成物は、上記成分に加え、本態様の目的が損なわれない限り、それ自体公知のゴム配合剤、例えば、α,β-不飽和有機酸の金属塩、架橋促進剤、可塑剤、粘着付与剤等を適宜配合することができる。
[その他の樹脂]
本態様の共重合体組成物は、本態様の効果を損なわない範囲で、共重合体(S)以外の樹脂ないしゴムを含んでいてもよい。共重合体(S)以外の樹脂ないしゴムは、共重合体(S)の100質量部に対して、50質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましく、配合しないことが好ましい。
共重合体(S)以外の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの汎用樹脂が挙げられる。
ゴムとしては、シリコーンゴム、エチレン・プロピレンランダム共重合体ゴム(EPR)、天然ゴム、スチレン-ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴムが挙げられる。
[共重合体組成物の製造]
本態様の共重合体組成物を得るには、公知の一般的なゴム組成物と同様の方法を採用し得る。具体的には、以下の通りである。
バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、例えば、共重合体(S)、カーボンブラック(D)、シリカ(E)、ならびに必要に応じて他の成分を80~170℃の温度で3~10分間混練(第一混練)した後、ヒドロシリル基含有化合物(Y)、白金系触媒、反応抑制剤、ならびに必要に応じて他の成分を加えて、オープンロールなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロール温度50~80℃で5~30分間混練(第二混練)した後、分出しすることにより調製することができる。このようにして通常リボン状またはシート状の共重合体組成物が得られる。
本態様の共重合体組成物を得るには、共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、必要に応じてその他の成分を混練(第一混練)した後、得られた混練物に、ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒および反応抑制剤と、必要に応じてその他の成分を加えて混練(第二混練)することも好ましい。
有機過酸化物は、第一混練時でも第二混練時の何れで加えてもよい。
具体的には、共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、必要に応じてその他の成分を、80~170℃で1~10分間混練、好ましくは110~170℃の温度で3~8分間混練(第一混練)した後、得られた混練物に、ヒドロシリコーン架橋用の白金系触媒および反応抑制剤と、必要に応じてその他の成分を加え、10~100℃で1~10分間混練、好ましくは20~80℃の温度で3~7分間混練(第二混練)する方法が採用できる。
カーボンブラック(D)は、第一混練時と第二混練時のいずれで加えてもよいが、第一混練時に加えることが好ましい。
他の補強剤、軟化剤などを加える場合は、これらも第一混練時と第二混練時のいずれで加えてもよいが、第一混練時に加えることが好ましい。
その他のゴム配合剤、例えば、α,β-不飽和有機酸の金属塩、吸湿剤、老化防止剤、充填剤、加工助剤、活性剤、可塑剤、粘着付与剤等の配合剤を加える場合は、第一混練時に加えることが好ましく、架橋助剤、架橋促進剤および発泡剤は第二混練時に加えることが好ましい。
第一混練に用いる混練装置は、高温で処理できる装置であれば、種々公知の混練装置を使用し得る。具体的には、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機などが挙げられる。
第二混練に用いる混練装置は、温度制御が容易なロール、ニーダー、押出機が挙げられる。
第一混練と第二混練の二段階で混練することにより、第一混練で共重合体(S)とヒドロシリル基含有化合物(Y)を高温で混練した場合、ヒドロシリル基含有化合物(Y)に含まれる架橋阻害物質となる水分を短時間で除去することができる。そのため、ヒドロシリル基含有化合物(Y)を増量することなく共重合体組成物を得ることができるので、製造コストの削減が図れる。
また、各成分の混練を、第一混練と第二混練に分けて混練すると、全成分を分けずに混練する場合と比べて混練時間の短縮が可能である。かつ、第一混練時に架橋が進行することを抑制できるため第一混練時の温度を上げることができ、より短時間で水分を除去することが可能である。
[作用効果]
本態様の共重合体組成物は、混練-成形加工する際の比較的低い温度(例えば50~130℃)では、架橋反応が抑制されるので、加工中や貯蔵中に熱の作用によるスコーチ(焦け、または早期の予期せぬ架橋反応)現象を抑えることができる。
一方、高い架橋温度(例えば150~200℃)では、十分に短い時間で架橋する。したがって、本態様の共重合体組成物は、貯蔵安定性および生産性に優れる。
本態様の共重合体組成物の、後述の実施例に記載の方法で求められる180℃(TS1)(JIS K6300-2に準じて、所定の架橋温度で加熱した際に測定される架橋曲線より、最小トルク値S’min(dNm)を求め、温度180℃の条件下で、測定開始時を基準として最小トルク値S’minからトルク値が1(dNm)上昇するまでの時間)は、0.48分以下が好ましく、0.46分以下がより好ましく、0.45分以下がさらに好ましい。
<架橋成形体>
本態様の架橋成形体は、本発明の共重合体組成物を架橋して得られる架橋成形体である。
架橋成形体は、本発明の共重合体組成物を、例えば、押出成形機、カレンダーロール、プレス成形機、射出成形機、トランスファー成形機など種々の成形機を用いた成形法によって所望形状に予備成形後、あるは成形と同時に、成形物を架橋槽内に導入し、加熱して架橋することにより得ることができる。本発明の共重合体組成物が発泡剤を含む場合は、架橋と共に発泡も進行し、発泡した架橋成形体(発泡成形体)が得られる。
加熱する方法としては、公知の方法が制限無く用いることができるが、特に、遠赤外線加熱炉、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電磁波)、スチーム、LCM(熱溶融塩槽)などの加熱形態の加熱槽を用いて、150~200℃の温度で1~15分間加熱することが好ましい。本態様の共重合体組成物は、このような高温、高速で架橋することにより、引張時の特性に優れた成形体が得られる。成形、架橋に際しては、金型を用いてもよく、また金型を用いないでもよい。金型を用いない場合は、ゴム組成物は通常連続的に成形、架橋される。
本発明の共重合体組成物をプレス成形して一次架橋を行い、金型から取り出すことにより一次成形体を得、得られた一次成形体を熱媒体中で二次架橋することも好ましい。
具体的には、本発明の共重合体組成物を、120~200℃で1~20分間、好ましくは150~200℃で10~18分間、プレス成形して一次架橋を行って金型から取り出すことにより一次成形体を得、得られた一次成形体を熱媒体中で120~160℃で10~24時間、好ましくは140~160℃で15~20分間、二次架橋する方法が採用できる。
二次架橋に用いる熱媒体は、空気、水蒸気、パラフィン系プロセスオイルや溶融塩等である。
一次架橋をプレス成形で行うと、せん断発熱によって架橋体が高温になることがない。そのため、低分子シロキサンの発生およびポリマーの劣化を抑えることが可能である。
また、密閉状態で架橋するプレス成形では、ある程度発生した低分子シロキサンが架橋体内部に残存するが、その後、熱媒体中で二次架橋を行うことで低分子シロキサンを揮発させ、低分子シロキサン量の少ない架橋体を得ることが可能である。
本態様の架橋成形体は、様々な用途に用いることができる。具体的には、タイヤ用ゴム、O-リング、工業用ロール、パッキン(例えばコンデンサーパッキン)、ガスケット、ベルト(例えば、断熱ベルト、複写機ベルト、搬送ベルト)、自動車用ホースなどのホース類(例えば、ウォーターホース、ブレーキリザーバーホース、ラジエターホース、エアーホース)、防振ゴム、防振材あるいは制振材(例えば、エンジンマウント、モーターマウント)、マフラーハンガー、スポンジ(例えば、ウェザーストリップスポンジ、断熱スポンジ、プロテクトスポンジ、微発泡スポンジ)、ケーブル(イグニッションケーブル、キャブタイヤケーブル、ハイテンションケーブル)、電線被覆材(高圧電線被覆材、低電圧電線被覆材、舶用電線被覆材)、グラスランチャネル、カラー表皮材、給紙ロール、ルーフィングシート等に好適に用いられる。中でも、特にウェザーストリップスポンジに好適に使用できる。
[作用効果]
本態様の共重合体組成物を高温で高速架橋して得られた成形体は、その引張時の特性に優れる。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定されるデュロ-A硬度は、70以下が好ましく、3~65がより好ましく、5~63がさらに好ましく、例えば、15~63、30~63、および45~63のいずれかであってもよい。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定される引張破断点伸びEBは、600%以下が好ましく、100~600%がより好ましく、150~500%がさらに好ましく、例えば、250~500%、および350~500%のいずれかであってもよい。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定される引張破断点応力TBは、15MPa以下が好ましく、0.5~15MPaがより好ましく、0.7~13MPaがさらに好ましく、例えば、3~13MPa、および6~13MPaのいずれかであってもよい。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定される、25%伸張時のモジュラスM25は、1.0MPa以下が好ましく、0.5~0.9MPaがより好ましく、0.6~0.8MPaがさらに好ましい。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定される、50%伸張時のモジュラスM50は、2.0MPa以下が好ましく、0.8~1.8MPaがより好ましく、1.0~1.5MPaがさらに好ましい。
本態様の架橋成形体を用いて得られた試験片の、後述の実施例に記載の方法で測定される、100%伸張時のモジュラスM100は、3.5MPa以下が好ましく、2.0~3.4MPaがより好ましく、2.5~3.2MPaがさらに好ましい。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<測定方法>
各例で得られた未架橋の共重合体組成物及び成形体の物性の評価は以下の測定方法で行った。
[ムーニー粘度(ML(1+4)125℃)]
各例における未架橋の共重合体組成物(後述の第二段階の混練を終了した直後の共重合体組成物、以下同じ)の125℃におけるムーニー粘度(ML(1+4)125℃)は、試験温度を100±0.5℃に代えて、125±0.5℃とする点を除いて、JIS K6300に準拠して、ムーニー粘度計((株)島津製作所製SMV202型)を用いて測定した。
[共重合体組成物の架橋速度]
各例における未架橋の共重合体組成物を用いて、JIS K6300-2に準じて、所定の架橋温度で加熱した際に測定される架橋曲線より、以下の値を求めた。測定には、MDR2000(アルファテクノロジーズ製)を用いた。
「S’min」(dNm):最小トルク値S’minである。
「180℃(TS1)(min)」:温度180℃の条件下で、測定開始時を基準として最小トルク値S’minからトルク値が1(dNm)上昇するまでの時間である。
[硬さ試験(デュロ-A硬度)]
プレス成形機を用いて、金型内において、各例における未架橋の共重合体組成物を180℃で10分間プレス成形し、平滑な表面を有する、厚さ2mmのシート状の架橋成形体を得た。得られた各例の架橋成形体6枚を積層して、厚さ12mmの試験片とし、JIS K 6253-3に従い、硬度(Duro-A)を測定した。なお、試験片の測定面の寸法は、押針先端が試験片の端から12mm以上離れた位置で測定できる大きさとした。また、試験片(シート状成形体)として、異物が混入したもの、気泡があるもの、及び傷があるものは、用いなかった。
[引張試験]
プレス成形機を用いて、金型内において、各例における未架橋の共重合体組成物を180℃で10分間プレス成形し、厚さ2mmのシート状の架橋成形体を得た。得られた各例の架橋成形体を打抜いてJIS K 6251(1993年)に記載されている3号形ダンベル試験片を調製し、この試験片を用いて同JIS K 6251第3項に規定される方法に従い、測定温度23℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行ない、引張破断点応力TB(MPa)、引張破断点伸びEB(%)、25%伸張時のモジュラスM25(MPa)、50%伸張時のモジュラスM50(MPa)、および100%伸張時のモジュラスM100(MPa)を測定した。
[製造例1:共重合体(S-1)の製造]
容積300リットルの重合反応器に、ライン1より脱水精製したヘキサン溶媒を58.3L/hr、ライン2よりトリイソブチルアルミニウム(TiBA)を4.5mmol/hr、(CCB(Cを0.150mmol/hr、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.030mmol/hrで連続的に供給した。
同時に前記重合反応器内に、エチレンを6.6kg/hr、プロピレンを9.3kg/hr、水素を18L/hr、VNBを340g/hrで、各々別ラインより連続供給し、重合温度87℃、全圧1.6MPaG、滞留時間1.0時間の条件下で共重合を行なうことで、共重合体(S-1)を得た。
得られた共重合体(S-1)の、先に記載した方法で測定した物性を、表1に示す。共重合体(S-1)は、要件(i)~(ii)に加え、要件(iii)~(v)も満たしていた。
Figure 2024028690000008
<ヒドロシリル基含有化合物>
各例で用いたヒドロシリル基含有化合物は下記のとおりである。
[ヒドロシリル基含有化合物(Y-1)]
反応器に下記式(a-1-1)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン536gを仕込み、窒素流通下で攪拌しながら40℃まで加温した。
白金-1,3,5,7-テトラビニル-1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン錯体のトルエン溶液(Pt濃度0.3wt%)を0.4g添加し、α-メチルスチレン265gを反応温度40~90℃に保つように滴下した。
Figure 2024028690000009
滴下終了後に85℃で攪拌を2時間継続した後、反応液を0.5g採取し、アルカリ分解ガス発生法(残存したSi-H基をKOHのエタノール/水溶液によって分解し、発生した水素ガスの体積からSi-H基の反応率を計算する)によりSi-H基の反応率が約36%であることを確認した。次に反応液を減圧下で135℃に加熱して2時間低沸分を溜去し、ヒドロシリル基含有化合物(Y-1)を673g得た。
得られたヒドロシリル基含有化合物(Y-1)は、29Si-NMRにより、下記式(a-1)で示される化合物であることを確認した。
得られたヒドロシリル基含有化合物(Y-1)について、25℃においてウベローデ型粘度管を使用してJIS-Z-8803に沿って粘度を測定したところ、26mm/sであった。
Figure 2024028690000010
<その他の成分>
各例で用いたその他の成分は下記のとおりである。
カーボンブラック(D-1):旭カーボン(株)社製、旭#50HG
シリカ(E-1):日本アエロジル(株)製、AEROSIL(登録商標) 200、表面処理されていない親水性シリカ、BET比表面積:175~225m/g、平均粒径:12nm
シリカ(E-2):日本アエロジル(株)製、AEROSIL(登録商標) RX200、ヘキサメチルジシラザンにより表面処理された疎水性シリカ、BET比表面積:115~165m/g、平均粒径:12nm
触媒:ダウ・東レ製、SRX212Catalyst、塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯塩
可塑剤:出光興産(株)製、ダイアナ(登録商標)プロセスオイルPS-430、パラフィン系プロセスオイル
反応抑制剤:日信化学工業(株)製、1-エチニル-1-シクロヘキサノール
吸湿剤:井上石灰工業(株)製、ベスタPP
<実施例1~2、比較例1~3>
各例の共重合体組成物は、以下のように調製した。
第一段階として、BB-4型バンバリーミキサー(神戸製鋼所製)を用いて、表2の原料1に示す原料を140℃で2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行ない、さらに、1分間混練を行ない、約150℃で排出し、第一段階の配合物を得た。
次に、第二段階として、第一段階で得られた配合物を、8インチロ-ル(日本ロール(株)社製、前ロールの表面温度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、これに、表2の原料2に示す原料を加え、10分間混練して未架橋の共重合体組成物を得た。
[評価]
各例の未架橋の共重合体組成物のムーニー粘度(ML(1+4)125℃)、及び各例の架橋成形体の物性等を測定および評価した。結果を表2に示す。
なお、表2中の原料1の欄における「-」との記載は、その原料が未使用(未配合)であることを意味する。
Figure 2024028690000011
表2に示すように、共重合体組成物が、共重合体(S)100質量部に対して、シリカ(E)を30質量部以上含む、という条件を満たす実施例1~2においては、この条件を満たさない比較例1~3の場合よりも、180℃(TS1)が短く、高温での架橋速度が速かった。
さらに、実施例1~2においては、架橋成形体の引張破断点応力TB、引張破断点伸びEB、25%伸張時のモジュラスM25、50%伸張時のモジュラスM50、および100%伸張時のモジュラスM100も良好な範囲であり、架橋成形体は、その引張時の特性に優れていた。
本発明は、タイヤ用ゴム、O-リング、工業用ロール、パッキン、ガスケット、ベルト、ホース類、防振ゴム、防振材、制振材、マフラーハンガー、スポンジ(例えば、ウェザーストリップスポンジ)、ケーブ、電線被覆、グラスランチャネル、カラー表皮材、給紙ロール、ルーフィングシート等の製造に利用可能である。

Claims (5)

  1. 共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、カーボンブラック(D)と、シリカ(E)と、白金系触媒と、反応抑制剤とを含み、
    前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有し、下記要件(i)および要件(ii)を満たし、
    前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が、下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、
    前記共重合体(S)100質量部に対して、前記カーボンブラック(D)を10~150質量部、前記シリカ(E)を30~100質量部含む、共重合体組成物。
    (i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
    (ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、当該共重合体を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
    Figure 2024028690000012
    Figure 2024028690000013
    (式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R、Rは各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。Rはアラルキル基であり、RはR,R、水素原子、Rから選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
  2. 前記共重合体(S)100質量部に対して、前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)を0.1~100質量部、前記白金系触媒を0.001~10質量部含む、請求項1に記載の共重合体組成物。
  3. 前記共重合体(S)100質量部に対して、前記反応抑制剤を0.005~5質量部含む、請求項1又は2に記載の共重合体組成物。
  4. 前記共重合体(S)が、下記要件(iii)~(v)のうちの1つ又は2つ以上を満たす、請求項1又は2に記載の共重合体組成物。
    (iii)下記式(1)で求められる(n)が4.5以上80以下である。
    (n)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
    但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
    (iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η (ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η (ω=100)(Pa・sec)との比P(η (ω=0.1)/η (ω=100))と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率とが、下記式(2)を満たす。
    P/([η]2.9)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
    (v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
    LCB1000C≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3)
  5. 前記共重合体(S)が、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、少なくとも5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を有する、請求項1又は2に記載の共重合体組成物。
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