JP2013226744A - シール材の製造方法及びシール材 - Google Patents

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Abstract

【課題】低硬度、低密度であり、シール特性に優れ、しかもフォギングが発生しにくいシール材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ゴム成分、加硫剤、発泡剤及び尿素系発泡助剤を含む混和物を、加硫及び発泡させる工程を有するシール材の製造方法において、加熱及び発泡後のシール材を加熱処理する工程を有することを特徴とするシール材の製造方法。この製造方法で製造されたシール材。
【選択図】図2

Description

本発明は、部材間に介在させてシールを行うためのシール材の製造方法に関し、特にフォギングの少ないシール材の製造方法に関する。また、本発明は、この製造方法により製造されたシール材に関する。
従来から、建築物、車両及び電子機器などの構造物において、各部材間の隙間にシール材を充填することにより、止水、断熱、及び吸音などの処理が行われている。このようなシール材としては、合成樹脂やゴムの発泡体が一般的に用いられている。発泡体は、適度な反発力(圧縮応力)を有することから、少ない圧縮変形を与えるだけで、被シール材表面の凹凸に追従密着することができ、優れたシール性を付与することができる。
なかでも、優れた耐候性、耐熱性、シール性を有することから、エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムを、アゾジカルボンアミドなどの発泡剤により発泡させたゴム発泡体がシール材として好適に用いられている(特許文献1及び2)。
しかしながら、前記のゴム系発泡体を例えば自動車のフロントやリアやウィンド等の各種ガラス板の周辺、住宅用複合ガラス窓の周辺、プラズマディスプレーの周辺、太陽電池パネルの周辺等におけるシール材などとして用いた場合に、ガラス板に汚染による曇りが生じる問題点があった。
特許文献1に記載の通り、この主汚染物質はアゾジカルボンアミドの分解温度を下げるために併用した尿素系発泡助剤に基づく尿素であり、直射日光や装置の稼動で自動車内や窓、ディスプレーや太陽電池パネルが温度上昇した際にその尿素が揮発昇華しガラス板に付着して曇りが生じる。
特許文献1,2には、エチレン・プロピレン系ゴム、アゾジカルボンアミド及び亜鉛系発泡助剤を少なくとも成分とする混和物の加硫発泡体からなる低フォギング性のシール材の製造方法が記載されている。このシール材の製造方法によれば、亜鉛系発泡助剤の使用による尿素系発泡助剤の使用回避下にアゾジカルボンアミドの分解温度を低下させて加硫処理でき、高温下においても揮発昇華による汚染物質が発生しにくくフォギングが生じにくくなる。
しかしながら、亜鉛系発泡助剤は、尿素に比べて発泡剤分解能が弱く、シール材の発泡が不十分となり易い。
特開2001−151923号公報 特開2001−64429号公報
本発明は、低硬度、低密度であり、シール特性に優れ、しかもフォギングが発生しにくいシール材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のシール材の製造方法は、ゴム成分、加硫剤、発泡剤及び尿素系発泡助剤を含む混和物を、加硫及び発泡させる工程を有するシール材の製造方法において、加硫及び発泡後のシール材を加熱処理する工程を有することを特徴とするものである。
尿素系発泡助剤としては、例えば尿素を用いることができる。
ゴム成分としては、エチレンと炭素原子数が3個以上のα−オレフィンと非共役ジエンとの共重合体ゴムを含むものが好適である。
上記混和物は、さらに、エチレン酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
前記発泡剤は、アゾジカルボンアミドであることが好ましい。
加熱処理は、相対湿度50%RH以下の場合、100〜180℃で15〜60分行うのが好ましい。雰囲気にスチームを加えて相対湿度80%RH以上とした場合には、50〜100℃で15〜60分行うことが好ましい。
ゴム成分、加硫剤、発泡剤及び尿素系発泡助剤を含む混和物を加硫及び発泡により製造したシール材を加熱処理すると、尿素が揮発昇華し、シール材中の尿素系発泡助剤もしくは尿素の残留量が減少し、シール材の耐フォギング性が向上する。
本発明では、発泡助剤として尿素系発泡助剤を用いるので、特許文献1,2のように亜鉛系発泡助剤を用いる場合に比べて十分に発泡して低密度となったシール材が得られる。
止水性評価に用いられるU字サンプルの斜視図を示す。 止水性評価によるU字試験法の概要を示す。
本発明のシール材の製造方法は、ゴム成分、加硫剤、発泡剤及び尿素系発泡助剤を含む混和物を、加硫及び発泡させる工程を有するシール材の製造方法において、加硫及び発泡後のシール材を加熱処理する工程を有することを特徴とするものである。
[ゴム成分]
ゴム成分は、エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムを少なくとも含むものが好ましい。エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムは、エチレン、α−オレフィン、及び非共役ジエンの共重合体である。
α−オレフィンは、炭素数3以上のα−オレフィンであり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられ、特にプロピレンが好ましく用いられる。
非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネンなどが挙げられ、なかでも5−エチリデン−2−ノルボルネンが好ましい。
エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムは、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)であるのが好ましい。EPDMにおける非共役ジエンの含有量は、3〜20質量%、特に5〜15質量%であるのが好ましい。このようなEPDMを使用することにより、シール材の圧縮応力が経時的に低下するのを抑制することができる。
エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムは、ゴム成分の全量に対して、60質量%以上、特に85質量%以上含まれるのが好ましい。これによりシール材の圧縮応力が経時的に低下するのを抑制することができる。
エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴムの他に用いられるゴム成分としては、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム(IIR)の他、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエン(RB)、アクリルゴム(ACM、ANM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、クロロプレンゴム(CR)、シリコンゴム等が上げられる。なかでも、EPM、IIRが好ましい。
[熱可塑性樹脂]
本発明では、ゴム成分混和物はさらに熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂としては、融点が80℃以下の熱可塑性樹脂が好適である。融点が80℃以下の熱可塑性樹脂は、経時的にシール材の表面にブリードアウトすることができ、これによりシール材表面の被シール面に対する密着性が発現する。さらにシール材の反発力が加わることによって、シール材表面と被シール面との密着性を一層向上させることができる。このような熱可塑性樹脂のブリードアウトは、60℃以上の高温環境下で特に促進される。したがって、シール材の劣化により圧縮応力が低下しても、シール材と被シール面との密着性を確保することができ、長期間に亘り優れたシール性を維持することができる。また、熱可塑性樹脂はシール材の取り付け時にはまだブリードアウトしていないため、位置直しを容易に行うことができ、シール材の作業性も確保することができる。また、本発明のシール材は、被シール面との密着性を向上させるための接着剤層などをゴム発泡体表面に新たに設ける必要もなく、生産性にも優れている。
従来のゴム発泡体からなるシール材では、強度向上などを目的として、EVAなどの熱可塑性樹脂が用いられる場合がある。しかしながら、従来は、シール材に含まれる成分がブリードアウトするのは望ましくないとされており、従来のゴム発泡体に用いられる熱可塑性樹脂は融点が80℃を超えるものが一般的である。このようなシール材では、本発明の上記効果を達成することはできない。
従って、熱可塑性樹脂は、融点が80℃以下であることが好ましく、より好ましくは50〜75℃、特に好ましくは60〜70℃である。熱可塑性樹脂の融点は、JIS K 6924−2に準拠した示差走査熱量測定(DSC)法により測定した値とする。
融点が80℃以下の熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンアクリル酸共重合樹脂、エチレンアクリル酸エチル共重合樹脂、エチレンアクリル酸メチル共重合樹脂、及びエチレンメタクリル酸共重合樹脂などが用いられる。なかでも、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)が特に好ましい。EVAは、シール材表面にブリードアウトした際に被シール材を汚染することなく優れた接着性を発現し、シール材のシール耐久性をさらに向上させることができる。また、EVAは撥水性を有し、シール材表面に皮膜を作ることができることから、シール材の止水シール性を向上させることも可能となる。
融点が80℃以下であり、シール材表面にブリードアウトすることができるEVAとするためには、EVAが適度なメルトフローレート(MFR)及び酢酸ビニル含有量を有するのが好ましい。
エチレン酢酸ビニル共重合体のメルトフローレートは、1〜2000g/10minであるのが好ましいが、より好ましくは10〜500g/10min、特に好ましくは30〜400g/10minである。EVAのMFRは、JIS K6924−1に準拠して、190℃、荷重21.18Nの条件に基づいて測定した値とする。
エチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、10〜50質量%であるのが好ましいが、より好ましくは15〜35質量%、特に好ましくは25〜35質量%である。なお、EVAの酢酸ビニル含有量はJIS K 6924に準拠して測定した値とする。
熱可塑性樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して1〜40質量部(PHR)、特に10〜30質量部であるのが好ましい。熱可塑性樹脂の含有量が40質量部を超えると練り性及び成形加工性の低下、気泡径の肥大化、発泡体の圧縮応力の低下などを招く恐れがあり、1質量部未満であると熱可塑性樹脂が十分にブリードアウトできない恐れがある。
[加硫剤]
加硫剤としては、硫黄や硫黄化合物類、亜鉛華、セレンや酸化マグネシウム、有機過酸化物類などが挙げられる。発泡体の耐熱性、シール耐久性を考慮すると、硫黄を少なくとも用いるのが好ましい。
加硫剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.5〜10質量部、特に1〜5質量部であるのが好ましい。
なお、本発明において、「加硫」は、硫黄による橋架けに限定さることなく、「架橋」と同義として用いられている。
[発泡剤]
発泡剤は、発泡のためのガス発生のために使用されるばかりでなく、ゴム成分の加硫調整の作用も有する。例えば、ジニトロペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、4、4'−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド(OB
SH)重炭酸ナトリウムなどが挙げられる。なかでも、発泡体の耐熱性、シール耐久性を考慮すると、ADCAが特に好ましく用いられる。
発泡剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜40質量部、特に10〜30質量部であるのが好ましい。
[尿素系発泡助剤]
尿素系発泡助剤としては、尿素のほか、尿素誘導体を用いることができるが、尿素が好適である。尿素系発泡助剤の配合量は0.5〜6PHR特に1〜4PHR程度が好適である。
[その他]
本発明のシール材に用いられる混和物は、他の添加剤を目的に応じてさらに含んでいてもよい。例えば、加硫を促進させるために、チアゾール系、ジチオカルバミン酸塩系、チオウレア系、ジチオホスファイト系、チウラム系の加硫促進剤、ラウリン酸、酸化亜鉛(活性亜鉛華)などの加硫促進助剤などが用いられる。
また、パラフィンオイル、パラフィンワックス、ブローンアスファルト、ポリブテン、ロジンなどの樹脂軟化剤;炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム、ケイ酸ないしその塩類やタルク、クレーや雲母粉、ベントナイト、カーボンブラックやシリカ、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム、アルミナやアルミニウムシリケート、アセチレンブラックやアルミニウム粉、セラミック、ガラス繊維、木粉、繊維くずなどの充填剤;酸化カルシウム、ステアリン酸、老化防止剤や酸化防止剤、顔料や着色剤、防カビ剤などを用いることもできる。これらの添加剤を1種又は2種以上を必要に応じて添加することができる。カーボンブラックは補強剤などとしても用いられる。
[製造方法]
本発明のシール材は、上述した配合剤を混練した後、所望の形状に成形し、得られた成形体を加硫及び発泡させ、次いで尿素の揮発昇華を目的として加熱処理を施すことにより得られる。このようにして得られたシール材は、独立気泡構造を有するゴム発泡体からなる。
シール材を作製するには、まず、発泡剤、発泡助剤、加硫剤、及び加硫助剤を除く配合剤を混練する。混練は、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミックスなどの密閉式混合機、ロールなどの開放式混合機を用いて行うことができる。混練は、80〜170℃、特に90〜140℃の温度で、2〜20分間行うのが好ましい。その後、混練物に、発泡剤、発泡助剤、加硫剤、及び加硫助剤を追加し混練する。この混練は、40〜90℃、特に50〜80℃で、5〜30分間行うのが好ましい。この混練物のムーニー粘度は10〜20(100℃、ML1+4)であることが好ましい。このようにして得られた混練物は、カレンダー成形機、押出成形機などにより、シート状など所望の形状に成形する。
所望の形状に成形した混練物を加硫装置内に導入し、130〜270℃、特に140〜200℃で、1〜90分間加熱することにより、加硫及び発泡させる。これにより独立気泡構造を有するゴム発泡体が得られる。加硫装置における加熱方法としては、熱空気加硫槽(HAV)、ガラスビーズ流動床、マイクロ波加硫装置(UHF)、スチーム等の加熱手段を用いることができる。なお、加硫及び発泡は、同時に行っても、異なる温度条件下で順次おこなってもよい。
加硫発泡において、ゴム発泡体の発泡倍率(発泡前後の密度比)は、5〜30倍、特に10〜20倍に設定するのが好ましい。これにより適度な機械的強度を有するゴム発泡体が得られる。
加硫発泡することにより得られたシール材は、独立気泡構造を有する。独立気泡構造を有するシール材における気泡は、微細であり高密度で存在する。したがって、ゴム発泡体は、止水性、遮音性、断熱性などの特性に優れる。
このゴム発泡体をさらに加熱して尿素を揮発昇華させる。この加熱は、スチームを添加しない相対湿度50%RH以下の雰囲気で行う場合は100〜180℃で15〜60分、特に150〜180℃で30〜60分行うのが好ましい。スチームを雰囲気に添加して相対湿度80%RH以上の雰囲気で加熱処理を行う場合は、50〜100℃で15〜60分、特に80〜100℃で30〜60分行うのが好ましい。
この加熱処理により、シール材中の尿素が結晶化し揮発昇華し、シール材中の残留尿素量が減少する。これにより、シール材のフォギング性が低下する。
[シール材の好ましい物性]
シール材における気泡の平均気泡径は、125〜2500μm、特に167〜500μmである。なお、前記平均気泡径は、ASTM D3576−77に準じて測定した値とする。
一般に、シール材における気泡(セル)数は、10〜200個/25mm、特に50〜150個/25mmであるが、本発明では80〜110個/25mmとりわけ90〜110個/25mmが好ましい。なお、気泡数は、JIS K 6767(1999)に規定される発泡体の25mm(1インチ)当たりの気泡数である。
シール材は、25℃、厚さ方向における50%圧縮応力が、0.5〜100kPa、特に70〜90kPaとりわけ70〜85kPaであることが好ましい。なお、50%圧縮応力は、JIS K 6767に準拠して測定された値とする。
シール材の密度(重量/体積)は、50〜115kg/m、特に85〜115kg/mとりわけ100〜115kg/mが好ましい。このようなシール材は、微細な気泡が高分散されることにより、低い密度を有し、コスト性にも優れる。なお、密度は、JIS K 7222に規定される方法に準じて測定された値とする。
また、シール材は、長手方向における300%伸長時の引張強度が、50〜500kPa、特に150〜250kPaである。なお、引張強度は、JIS K 6767(A法)に準拠して測定された値をいう。
本発明のシール材は、長期間に亘りゴム発泡体表面と被シール面との優れた密着性を確保できる。特に、このような効果は、高温(60℃以上)下での長期に亘る使用や、高温(60℃以上)と低温(30℃以下)とが繰り返される環境下での長期に亘る使用時に発揮される。このようなシール材は、例えば、ウインドーダム等の車両;エアコン、洗濯機、冷蔵庫、自動販売機等電気設備;音響設備;外壁目地、サッシュ類、屋根材接合部等の建築;厨房機器、ユニットバス、給湯機等の住宅設備機器;構造物、道路や橋梁の目地、水路接合部等の土木などにおいて、各部材の隙間をシールするために好適に用いられる。また、シール材は、防塵、断熱、防音、防振、緩衝、水密および気密などを目的とする、例えば、防塵材、断熱材、防音材、防振材、緩衝材、充填材などして用いることもできる。シール材の厚さは、用途に応じて決定すればよいが、3〜50mmであるのが好ましい。
以下、本発明を実施例により説明する。本発明は、以下の実施例により制限されるものではない。
[実施例1〜7、比較例1〜6]
表1,2に示す配合組成において、発泡剤、発泡助剤、加硫剤、加硫促進剤を除いた配合物をニーダーにより、120℃で8分間混練した。次に、表面温度を20℃まで冷ました混練物に、表1に示す配合組成の通りに、発泡剤、発泡助剤、加硫剤、及び加硫促進剤をさらに加え、ニーダーにより、80℃で5分間混練した。そして、得られた混練物を、ゴム用押出し機によりシート状に成形し、これを加熱炉に入れて、140℃で80分間加硫発泡し、独立気泡構造を有するゴム発泡体からなるシール材を得た。
実施例1〜7にあっては、さらに表1,2に示す加熱処理を施した。即ち、実施例1,2,5では180℃×30分の加熱処理を行い、実施例6では180℃×40分、実施例7では180℃×50分の加熱処理を行った。実施例3,8では90%RHにて50℃×30分のスチーム処理を行い、実施例9では90%RHにて80℃×30分のスチーム処理を行った。実施例4では180℃×30分の加熱処理を行った後、さらに90%RHにて50℃×30分のスチーム処理を行った。
表1,2において「加熱処理」は雰囲気にスチームを添加せずに加熱を行ったものであり、雰囲気の相対湿度は50%RH以下である。スチーム処理は、雰囲気にスチームを添加することにより、表1,2の相対湿度及び温度にして行ったものである。
表1,2におけるEPDM1,2及びEVAは、下記の通りである。
EPDM1:製品名501A、住友化学株式会社製、エチレン含有量52質量%、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン)含有量5質量%
EPDM2:製品名EPT3045H、三井化学株式会社製、エチレン含有量56質量%、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン)含有量5質量%
EVA:融点71℃、メルトフローレート18g/10min、酢酸ビニルの含有量28質量%
製造したシール材の特性を次の評価方法によって測定し、結果を表1,2に示した。
i) ヘイズ値及び昇華付着量
製造したシール材を23℃,50%RHの雰囲気に表1,2に示す時間保持した後、縦40mm、横40mm、厚さ5mmの発泡シートを開口部内径40mm、底部内径70mm、高さ160mmのガラス瓶の底上に配置し80℃のシリコーンオイルバス(オイル深さ100mm)に開口部を上にして入れ、その開口をガラス板で蓋をしてその上に24時間放置した後、開口部に配置したガラス板のヘイズ値及びガラス板に昇華付着したものの重量を調べた。
ii) 密度
シール材の密度を、JIS K 7222に準拠し、厚さ計(ダイヤルシックネス、テクロック社製)及び天秤(デジタル天秤、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
iii) 気泡数
シール材の気泡数を、JIS K 6767(1999)に準拠して測定した。
iv) 50%圧縮応力
シール材の厚さ方向における50%圧縮応力を、JIS K 6767(1999)に準拠し、硬度試験機(オートグラフ、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
v) 止水性
シール材を、図1に示すように、厚さ(a)10mm、幅(e)10mm、高さ(f)130mm、両先端の間隔(g)を45mmとしてU字状に打ち抜いてサンプルS1を得、これを図2に示すように2枚のアクリル板2、3にて厚さ方向に10%圧縮し、U字内に100mmの高さまで水を入れ、水が漏れるまでの時間を測定した。
Figure 2013226744
Figure 2013226744
[考察]
比較例1〜4では、加熱処理、スチーム処理を施しておらず、フォギング性能に劣る。EPDM2を多くした比較例5,6では、発泡助剤として尿素以外のものを用いたため、発泡しなかった。これに対し実施例1〜9は、いずれもフォギング性能に優れる。特に、スチーム処理の場合は、スチームを添加しない加熱処理に比べて低い加熱温度でも優れたフォギング性能を得ることができる。
1:U字サンプル
2、3:アクリル板

Claims (9)

  1. ゴム成分、加硫剤、発泡剤及び尿素系発泡助剤を含む混和物を、加硫及び発泡させる工程を有するシール材の製造方法において、
    加硫及び発泡後のシール材を加熱処理する工程を有することを特徴とするシール材の製造方法。
  2. 請求項1において、前記尿素系発泡助剤が尿素であることを特徴とするシール材の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、前記ゴム成分は、エチレンと炭素原子数が3個以上のα−オレフィンと非共役ジエンとの共重合体ゴムを含むことを特徴とするシール材の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記混和物がさらに熱可塑性樹脂を含むことを特徴とするシール材の製造方法。
  5. 請求項4において、前記熱可塑性樹脂が、エチレン酢酸ビニル共重合体であることを特徴とするシール材の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記加熱処理を相対湿度50%RH以下の雰囲気中で100〜180℃にて15〜60分行うことを特徴とするシール材の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記加熱処理を相対湿度80%RH以上の雰囲気中で50〜100℃にて15〜60分行うことを特徴とするシール材の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、前記発泡剤が、アゾジカルボンアミドであることを特徴とするシール材の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項のシール材の製造方法によって製造されたシール材。
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