JP7353754B2 - ケラチン繊維の矯正法 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪等のケラチン繊維のための方法、特に美容方法に関する。
毛髪等のケラチン繊維をアイロンで加熱することによって該ケラチン繊維を矯正することは、まとまりにくいケラチン繊維を扱いやすくし、ケラチン繊維のボリュームを減らし、より望ましく見えるようにする上で人気がある。一般的に、このようなアイロンの取扱説明書は、蒸気爆発及びケラチン繊維への損傷を回避するために乾燥したケラチン繊維に使用すべきであることに言及する。このような加熱アイロンを使用した矯正法は、即座にスタイルを作るのに便利であるが、スタイルは短時間、例えば次に洗髪するまでしか持続しない。多くの消費者にとって長時間持続する矯正法が必要とされている。
一方、還元剤及びアルカリ剤を使用して加熱する従来の永久矯正法は、スタイルが長時間持続するケラチン繊維をもたらすことができるが、長い処理時間、ケラチン繊維への損傷及び悪臭等の幾つかの欠点がある。また、これらの方法は通常、ケラチン繊維が濡れていると蒸気爆発が生じうるため、乾燥したケラチン繊維をアイロンで100~250℃に加熱することを要する。したがって、これらの方法は、ケラチン繊維上にアイロンを当てる前に乾燥工程を要し、時間が取られる。
米国特許第2,528,378号 米国特許第2,781,354号 米国特許第4,874,554号 米国特許第4,137,180号 米国特許第A-5364633号 米国特許第A-5411744号 EP-A-337354 仏国特許第2270846号 仏国特許第2383660号、 仏国特許第2598611号 仏国特許第2470596号 仏国特許第2519863号 仏国特許第2505348号 仏国特許第2542997号 EP-A-080976 仏国特許第2077143号 仏国特許第2393573号 仏国特許第1492597号 米国特許第4131576号 米国特許第3589578号 米国特許第4031307号 仏国特許第2162025号 仏国特許第2280361号 仏国特許第2252840号 仏国特許第2368508号 仏国特許第2080759号 仏国特許第2190406号(追加特許) 仏国特許第2320330号 仏国特許第2316271号 仏国特許第2336434号 仏国特許第2413907号 米国特許第2273780号 米国特許第2375853号 米国特許第2388614号 米国特許第2454547号 米国特許第3206462号 米国特許第2261002号 米国特許第2271378号 米国特許第3874870号 米国特許第4001432号 米国特許第3929990号 米国特許第3966904号 米国特許第4005193号 米国特許第4025617号 米国特許第4025627号 米国特許第4025653号 米国特許第4026945号 米国特許第4027020号 欧州特許出願公開第0354835号 欧州特許出願公開第0368763号 欧州特許出願公開第0432000号 欧州特許出願公開第0514282号 仏国特許出願公開第2679448号
Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968)、Academic Press Cosmetics and Toiletries、第91巻、76年1月、27~32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmetics CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年 CTFA辞典、第3版、1982年 CTFA辞典、第5版、1993年 「Handbook of Surfactants」M.R.Porter著、Blackie & Son出版社(Glasgow及びLondon)、1991年、116~178頁
本発明の目的は、毛髪等のケラチン繊維を矯正(直毛化)する方法、特に美容方法であって、ケラチン繊維に長時間持続できる十分な直毛効果並びにコンディショニング効果(例えばケラチン繊維にやわらかさ及び滑らかさを与える)をもたらすことができ、従来の矯正法に比べて損傷が少なく、操作性が良好である(例えば、加熱前に乾燥しないことにより処理時間が短くて済む)、方法を提供することである。
上記の本発明の目的は、ケラチン繊維、特に毛髪を矯正する方法であって、
(i)ケラチン繊維を矯正するための組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
(ii)少なくとも1つの被覆手段で、組成物を適用したケラチン繊維を被覆し、ケラチン繊維を濡れた状態に保つ工程と、
(iii)100℃超、好ましくは100℃超210℃未満、より好ましくは110℃~200℃の温度の加熱用アイロンで濡れた状態のケラチン繊維を矯正する工程と、
(iv)ケラチン繊維の被覆を取り除く工程と、
(v)任意選択でケラチン繊維をすすぐ、及び/又は、乾燥させる工程と
を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物が、
(a)アルキルアミノスルホン酸並びに次式(I)及び(II)の化合物:
Figure 0007353754000001
[式(I)及び(II)中、
- Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状の、好ましくは直鎖状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で任意選択により置換され、M+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム等のカチオン性対イオンを表し、
- nは、0又は1である]
から選択される少なくとも1種の化合物を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物のpHが、7.5~12.0、好ましくは8.0~11.5、より好ましくは8.5~11.0である、方法によって達成することができる。
被覆手段は、耐熱性であることが好ましく、より好ましくは100℃超の温度に耐性であり、更により好ましくは110℃以上、更により好ましくは120℃以上である。
被覆手段は、ケラチン繊維を含む少なくとも1つの閉塞空間を形成することが好ましい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物のpHは、以下の平衡状態のpKaに等しいpHに対して±2以内であることが好ましいことがある。
(a)化合物は、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸等のアルキルアミノスルホン酸;グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパルギン酸、フェニルアラニン、β-アラニン、イソロイシン、ロイシン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファン及びチロシン等のアミノ酸;グリシルグリシン等の、アミノ酸のオリゴマー;タウリン等のアミノスルホン酸;及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましいことがある。
(a)化合物は、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、グリシン、アラニン、タウリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されることがより好ましいことがある。
組成物中の(a)化合物の量は、組成物の総質量に対して、1質量%から20質量%、好ましくは3質量%から15質量%、より好ましくは5質量%から10質量%であってもよい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物は、(b)少なくとも1種のアルカリ剤を含んでもよい。
(b)アルカリ剤は、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属リン酸塩、及びリン酸一水素塩からなる群から選択される無機アルカリ剤であってもよい。
(b)アルカリ剤は、好ましくは塩基性アミノ酸、モノアミン及びジアミンからなる群から選択される有機アルカリ剤であってもよい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物中の(b)アルカリ剤の量は、組成物の総質量に対して0.1質量%~15質量%、好ましくは0.5質量%~10質量%、より好ましくは1質量%~5質量%であってもよい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物は、C4~5ジオールから選択される(c)少なくとも1種のジオールを含んでもよい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物は、(d)少なくとも1種のアルカリ土類金属有機塩を含んでもよい。
ケラチン繊維を矯正するための組成物は、アンモニアもチオール化合物も一切含まないこと、又は組成物の総質量に対して1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満のアンモニア若しくはチオール化合物を含むことが好ましいことがある。
ケラチン繊維を矯正するための組成物は、還元剤も酸化剤も一切含まないこと、又は組成物の総質量に対して1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満の還元剤若しくは酸化剤を含むことが好ましいことがある。
鋭意検討の結果、本発明者らは、毛髪等のケラチン繊維を矯正する方法、特に美容方法であって、ケラチン繊維に長時間持続できる十分な直毛効果並びにコンディショニング効果(例えばケラチン繊維にやわらかさ及び滑らかさを与える)をもたらすことができ、従来の矯正法に比べて損傷が少なく、操作性が良好である(例えば、加熱前に乾燥しないことにより処理時間が短くて済む)、方法を提供することが可能であることを発見した。
したがって、本発明は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を矯正する方法であって、
(i)ケラチン繊維を矯正するための組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
(ii)少なくとも1つの被覆手段で、組成物を適用したケラチン繊維を被覆し、ケラチン繊維を濡れた状態に保つ工程と、
(iii)100℃超、好ましくは100℃超210℃未満、より好ましくは110℃~200℃の温度の加熱用アイロンで濡れた状態のケラチン繊維を矯正する工程と、
(iv)ケラチン繊維の被覆を取り除く工程と、
(v)任意選択でケラチン繊維をすすぐ、及び/又は、乾燥させる工程と
を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物が、
(a)アルキルアミノスルホン酸並びに次式(I)及び(II)の化合物:
Figure 0007353754000003
[式(I)及び(II)中、
- Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状の、好ましくは直鎖状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で任意選択により置換され、M+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム等のカチオン性対イオンを表し、
- nは、0又は1である]
から選択される少なくとも1種の化合物を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物のpHが、7.5~12.0、好ましくは8.0~11.5、より好ましくは8.5~11.0である、方法に関する。
本発明による方法は、十分に迅速な直毛効果をケラチン繊維に与えることができる。したがって、本発明による方法で処置したケラチン繊維は、ケラチン繊維のカールが低減するため、ボリュームを減少することができる。本発明による方法によってもたらされた直毛効果は、例えば、ケラチン繊維を10回洗髪した後でも長時間持続することができる。
本発明による方法は、ケラチン繊維にコンディショニング効果も与えることができる(例えば、ケラチン繊維にやわらかさ及び滑らかさを与える)。また、本発明による方法で処置した毛髪等のケラチン繊維は、健康的且つ/又はツヤのある外観等の良好な見栄えを有しうる。
本発明による方法は、従来の矯正法と比較して、ケラチン繊維に与える損傷を少なくて済むようにできる。したがって、本発明による方法で処置されたケラチン繊維を櫛で梳くことは容易でありうる。そのため、本発明による方法で処置されたケラチン繊維は、管理が容易である。
また、本発明による方法で処置されたケラチン繊維は、従来の矯正法で処置されたものより強力でありうる。
本発明による方法は、例えば、短い処理時間、加熱前のケラチン繊維の乾燥が不要、アンモニアを使用しない場合は悪臭がない、及び還元剤も酸化剤も一切使用が不要といった良好な操作性を有しうる。
以下、本発明による方法を詳細に説明する。
[方法]
本発明は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を矯正する方法であって、
(i)ケラチン繊維を矯正するための組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
(ii)少なくとも1つの被覆手段で、組成物を適用した上にケラチン繊維を被覆し、ケラチン繊維を濡れた状態に保つ工程と、
(iii)100℃超、好ましくは100℃超210℃未満、より好ましくは110℃~200℃の温度の加熱用アイロンで濡れた状態のケラチン繊維を矯正する工程と、
(iv)ケラチン繊維の被覆を取り除く工程と、
(v)任意選択でケラチン繊維をすすぐ、及び/又は、乾燥させる工程と
を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物が、
(a)アルキルアミノスルホン酸並びに次式(I)及び(II)の化合物:
Figure 0007353754000004
[式(I)及び(II)中、
- Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状の、好ましくは直鎖状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で任意選択により置換され、M+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム等のカチオン性対イオンを表し、
- nは、0又は1である]
から選択される少なくとも1種の化合物を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物のpHが、7.5~12.0、好ましくは8.0~11.5、より好ましくは8.5~11.0である、方法である。
本発明による方法において使用される組成物の詳細を、以下の[組成物]という題名の項で説明していく。
本発明による方法は、毛髪等のケラチン繊維を矯正すること、好ましくは長時間の間、矯正させておくこと、より好ましくは10回以上の洗髪後でも矯正させておくことを目的とする。この意味で、本発明による方法は、永久矯正法でありうる。
工程(i)では、後述する組成物をケラチン繊維に適用する。組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施してもよい。
適用される組成物のケラチン繊維に対する浴比は、0.1~10、より特定すると0.5~5、好ましくは0.8から1.2の範囲であってもよい。用語「浴比」は、適用される組成物の総質量とケラチン繊維の総質量との間の質量比を意味すると意図される。
組成物の適用後、ケラチン繊維を、必要に応じて、特定の長さの時間にわたり、典型的には1分間から1時間、好ましくは2~30分間、より好ましくは3~10分間そのままの状態で放置して、組成物をケラチン繊維中に浸透させることが可能でありうる。
工程(ii)では、少なくとも1つの被覆手段で、組成物を適用した上にケラチン繊維を被覆し、ケラチン繊維を濡れた状態に保つ。ケラチン繊維は、以下で説明する工程(iii)の間、濡れた状態のままであるように被覆される。
被覆手段は、硬質又は軟質であってよい。被覆手段は、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含んでもよい。フィルム又はシートの材料は限定されない。例えば、フィルム又はシートは、熱可塑性又は熱硬化性の樹脂、紙、織物材料、覆い、アルミニウム箔等の金属箔等を含んでもよい。
フィルム又はシートでありうる、工程(ii)で使用される被覆手段は、耐熱性であることが好ましく、より好ましくは100℃超、更により好ましくは110℃以上、更により好ましくは120℃以上の温度に耐性である。また、フィルム又はシートでありうる、工程(ii)で使用される被覆手段は、高熱伝導性を有し、水分爆発を防止することができることも好ましい。したがって、被覆手段は、アルミニウム箔等の金属箔を含むことが好ましい。
フィルム又はシート等の被覆手段は、ケラチン繊維を含む少なくとも1つの閉塞空間を形成できることが好ましい。
閉塞空間は、ケラチン繊維に適用された組成物中の水等の蒸発性成分の蒸発を制限することができ、したがって、ケラチン繊維の温度は、開放状態におけるケラチン繊維の従来の加熱プロセス又は装置により得ることができる温度より高く上昇させることができる。更に、ケラチン繊維は効率よく加熱することが可能であり、且つケラチン繊維は均等に加熱されることが可能である。
閉塞空間は、水及び成分、又は本発明による方法において使用される組成物中の成分がケラチン繊維から蒸発し、フィルム又はシートの壁面に付着し、ケラチン繊維上に落ちることができる凝結ケージを形成してもよい。このサイクルは、工程(iii)の間、すなわち、ケラチン繊維の加熱の間、繰り返されてもよい。こうして、ケラチン繊維を濡れた状態に常に保つことができ、ケラチン繊維の乾燥及び劣化が防止されうる。
閉塞空間中のケラチン繊維を濡れた状態に保つことができ、ケラチン繊維の温度を一定に維持することができるため、閉塞空間の形成は好ましいものでありうる。ケラチン繊維の濡れた状態は、本発明による方法において使用される組成物中の成分にとって、ケラチン繊維中に効果的に浸透させる上で好ましいことがある。
本発明の一変形形態によれば、閉塞空間は開口部を備えていてもよく、その表面積は、被覆手段の総表面積の5%未満、好ましくは3%未満、より特定すれば0.5%未満である。この変形形態によれば、被覆手段の総表面積は、被覆手段のための開放手段(存在する場合)の表面積を含む。
開口部は、通路、穴又は孔であってもよく、それにより、特に、反応(閉塞空間の内側で蒸気を形成する等)が大きすぎる場合は、閉塞空間とその外部との間の空気の交換を可能にすることができる。一方で、当業者であれば、閉塞空間中での熱の拡散が障害されないように開口部を形成することができる。
工程(iii)において、濡れた状態のケラチン繊維を、100℃超の温度の加熱用アイロンで矯正する。
加熱用アイロンとしては、従来のいずれのものも使用してよい。加熱用アイロンは、例えば電熱によって加熱することができる少なくとも1つのプレート、好ましくは2つのプレートを有することができる。加熱したプレートを被覆したケラチン繊維上に適用し、ケラチン繊維の方向に沿って移動させ、ケラチン繊維を矯正することができる。
加熱用アイロンは、2つのプレートを有することが好ましく、ケラチン繊維は、加熱用アイロンの2つのプレートで挟まれ、その内の少なくとも1つのプレートを加熱することができ、次いで2つのプレートをケラチン繊維の方向に沿って移動させて、ケラチン繊維が矯正されることが好ましい。
ケラチン繊維に接する加熱用アイロン、特にその一部(加熱プレート等)又は加熱プレートは、100℃超210℃未満、より好ましくは110℃~200℃の温度を有することが好ましい。ケラチン繊維は、100℃超、210℃未満、より好ましくは110℃~200℃の温度で矯正することが好ましい。
ケラチン繊維に接する加熱用アイロン、特にその一部(加熱プレート等)は、100℃超190℃未満、より好ましくは100℃超180℃未満の温度を有することも好ましいことがある。ケラチン繊維は、100℃超190℃未満、より好ましくは100℃~180℃の温度で矯正することが好ましいことがある。
工程(iii)は、ケラチン繊維の方向に沿って加熱用アイロンを移動させる1回以上のストロークによって実施することができる。工程(iii)は、加熱用アイロンの温度のみではなく、加熱用アイロンのストローク数によっても制御することができる。
加熱時間は、加熱用アイロンの温度のみではなく、加熱用アイロンのストローク数によっても決まりうる。例えば、1~10分、好ましくは1~5分であってもよい。
工程(iv)では、被覆されたケラチン繊維の被覆を取り除き、被覆手段からケラチン繊維を露出させる。
工程(v)では、ケラチン繊維を好ましくは水ですすいでもよく、且つ/又は、乾燥させてもよい。ケラチン繊維の乾燥は、ヘアドライヤー等の従来の乾燥手段で実施することができる。
[組成物]
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、(a)アルキルアミノスルホン酸並びに次式(I)及び(II)の化合物:
Figure 0007353754000005
[式(I)及び(II)中、
- Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状の、好ましくは直鎖状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で任意選択により置換され、M+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム等のカチオン性対イオンを表し、
- nは、0又は1である]
から選択される少なくとも1種の化合物を含み、
ケラチン繊維を矯正するための組成物のpHは、7.5~12.0、好ましくは8.0~11.5、より好ましくは8.5~11.0である。
上記の組成物は、化粧用組成物であることが好ましく、より好ましくはケラチン繊維を矯正するための化粧用組成物、更により好ましくはケラチン繊維を一段階で矯正するための化粧用組成物である。ケラチン繊維は毛髪であることが特に好ましい。
(活性化合物)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、(a)アルキルアミノスルホン酸、並びに上記の式(I)及び(II)の化合物から選択される少なくとも1種の化合物を、ケラチン繊維の熱間矯正法のための活性成分として含む。2種以上の(a)化合物が、組み合わせて使用されてもよい。したがって、単一のタイプの(a)化合物、又は異なるタイプの(a)化合物の組合せが使用されてもよい。
(a)化合物は、本発明による方法において使用される組成物中の、ケラチン繊維を矯正するための唯一の活性成分であってもよい。
アルキルアミノスルホン酸は、好ましくは、イミノ基(-NH-)及びスルホン酸部分に結合している、C1~C20アルキル基、好ましくはC5~C16シクロアルキル基、より好ましくはC6~C12シクロアルキル基を有することができる。アルキルアミノスルホン酸は、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
上記の式(I)及び(II)の化合物は、それらの非イオン化形態の(I)若しくは(II)であってもよく、又はそれらのイオン化若しくはベタイン形態の(I')若しくは(II')であってもよく、
式中、
- Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状の、好ましくは直鎖状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で任意選択により置換され、M+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又はアンモニウム等のカチオン性対イオンを表し、
- nは、0又は1である。
C1~C5アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基及びペンチル基を挙げることができる。メチル基及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
アミノ基としては、-NH2、スルホニルアミノ基等の-NH2を含む基、及びヒドロキシアミノ基等の-NH-R'(式中、R'は、上に挙げたヒドロキシル基又はC1~C5アルキル基を示す)を含む基、及びC1~C5アルキルアミノ基を挙げることができる。用語「アミノ」基が、本明細書において、尿素基の一部を意味するのではないことが留意されるべきである。アミノ基として、-NH2が好ましい。
C6~C18芳香族基としては、フェニル基等の一価のC6~C18アリール基、並びにヒドロキシフェニル基及びアミノフェニル基等の置換されたフェニル基、並びにトリル基等の一価のC7~C18アラルキル基を挙げることができる。
複素環基としては、一価の、飽和又は不飽和の、置換又は非置換の複素環基、例えば置換又は非置換のピロリル基、置換又は非置換のピロリジニル基、置換又は非置換のピリジル基、置換又は非置換のピペリドノ基、置換又は非置換のピペリジニル基、置換又は非置換のモルホリノ基、置換又は非置換のモルホリニル基、置換又は非置換のフリル基、及び置換又は非置換のインドリル基、例えば3-インドリル基を挙げることができる。
上記の式(I)及び(II)の化合物は、それぞれ、アミノ酸及びアミノスルホン酸に相当する。
(a)化合物は、好ましくは「中性の」又は「酸性の」アミノ酸又はアミノスルホン酸から選択される。用語「中性の」は、pHが、室温(25℃)で、水中で、両端を含めて5から7の間であるアミノ酸又はアミノスルホン酸を意味すると意図される。用語「酸性の」は、pHが、室温で、水中で、6未満であるアミノ酸又はアミノスルホン酸を意味すると意図される。
好ましくは、アミノ酸又はアミノスルホン酸は、酸基の数以下の数のアミノ基を含んでもよい。
(a)化合物は、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸等のアルキルアミノスルホン酸;グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパルギン酸、フェニルアラニン、β-アラニン、イソロイシン、ロイシン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファン及びチロシン等のアミノ酸;グリシルグリシン等の、アミノ酸のオリゴマー;タウリン等のアミノスルホン酸;並びにこれらの混合物からなる群から選択することができる。
(a)化合物は、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、グリシン、アラニン、タウリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明による方法に使用される組成物中の(a)化合物の量は、組成物の総質量に対して、1質量%以上、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による組成物中の(a)化合物の量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
本発明による方法に使用される組成物中の(a)化合物の量は、組成物の総質量に対して、1質量%~20質量%、好ましくは3質量%~15質量%、より好ましくは5質量%~10質量%でありうる。
(アルカリ剤)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、(b)少なくとも1種のアルカリ剤を含んでもよい。2種以上の(b)アルカリ剤が組み合わせて使用されてもよい。このため、単一の種類のアルカリ剤、又は異なる種類のアルカリ剤の組合せを使用してもよい。
(b)アルカリ剤は、(a)化合物とは異なる。
(a)化合物が組成物のpHを下げるように機能できる場合には、本発明による組成物が(b)アルカリ剤を含むことが好ましい。
(b)アルカリ剤は、無機アルカリ剤であってもよい。(b)アルカリ性剤が不揮発性であることが好ましい。無機アルカリ剤が、アルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物;並びにリン酸ナトリウム又はリン酸一水素ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩及びリン酸一水素塩からなる群から選択されることが好ましい。
無機アルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム及び水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ土類金属水酸化物の例として、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを挙げることができる。無機アルカリ剤として、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい。
(b)アルカリ剤は、有機アルカリ剤であってもよい。有機アルカリ剤が、塩基性アミノ酸、モノアミン及びジアミンからなる群から選択されることが好ましい。
塩基性アミノ酸は、環の中に又はウレイド官能基の中に任意選択で含まれている追加のアミン官能基を含む。こうした塩基性アミノ酸は、好ましくは、次式(A)に相当するものから選択することができる:
(式中、Rは、以下から選択される基を表す)。
式(A)に相当する化合物は、ヒスチジン、リジン、アルギニン、オルニチン及びシトルリンとすることができる。
モノアミンの例としては、アルカノールアミン、例えば、1~3つのヒドロキシアルキル(C1~C4)基を含む、モノ-、ジ-及びトリ-エタノールアミンを挙げることができる。特に、アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジメチルアミノ-1,2-プロパンジオール、及びトリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタンから選択することができる。
ジアミンは、以下の構造式(B):
Figure 0007353754000009
(式中、Wは、ヒドロキシル又はC1~C4アルキル基により任意選択で置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、Ra、Rb、Rc及びRdは、独立に、水素原子、アルキル基又はC1~C4ヒドロキシアルキル基を表す)において記載されているものであってもよく、これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体により例示することができる。
本発明による方法に使用される組成物中の(b)アルカリ剤の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による方法に使用される組成物中の(a)アルカリ剤の量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下でありうる。
(b)のアルカリ剤は、組成物の総質量に対して、0.1質量%から15質量%、好ましくは0.5質量%から10質量%、より好ましくは1質量%から5質量%の総量で使用することができる。
(酸)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、(a)化合物とは異なる少なくとも1種の酸を含んでもよい。2種以上の酸を組み合わせて使用してもよい。したがって、単一のタイプの酸、又は異なるタイプの酸の組合せを使用することができる。
酸は、本発明による組成物のpHを調整するために使用されてもよい。
(a)化合物が組成物のpHを上げるように機能できる場合には、本発明による組成物が酸を含むことが好ましい。
酸としては、クエン酸、乳酸、硫酸、リン酸又は塩酸(HCl)等の、化粧料において一般に使用される任意の無機酸又は有機酸を挙げることができる。HClが好ましい。
本発明による方法に使用される組成物中の酸の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による方法に使用される組成物中の(a)アルカリ剤の量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下でありうる。
酸は、その溶解度に応じて、組成物の総質量に対して0.1質量%から15質量%、好ましくは0.5質量%から10質量%、より好ましくは1質量%から5質量%の総量で使用することができる。
(ジオール)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、C4~5ジオールから選択される(c)少なくとも1種のジオールを含んでもよい。したがって、単一のタイプの(c)ジオール又は異なるタイプの(c)ジオールの組合せを使用してもよい。
理論に束縛されるものではないが、(c)ジオールは、ケラチン繊維間の疎水性相互作用を緩和して再形成効率を上げることができると考えられる。
C4~5ジオールは、ブチレングリコール及びペンチレングリコールであってもよい。
ブチレングリコールは、その異性体を包含する。したがって、ブチレングリコールは、例えば、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール及び1,4-ブチレングリコールであってもよい。1,3-ペンチレングリコールが好ましい場合がある。
ペンチレングリコールは、その異性体を包含する。そのため、ペンチレングリコールは、1,2-ペンチレングリコール、1,3-ペンチレングリコール、1,4-ペンチレングリコール、1,5-ペンチレングリコール、2,3-ペンチレングリコール及び2,4-ペンチレングリコールでありうる。1,2-ペンチレングリコールが好ましい場合がある。
本発明による組成物中の(c)ジオールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%超、更により好ましくは3質量%超であってもよい。
その一方で、本発明による組成物中の(a)ジオールの量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下でありうる。
本発明による組成物中の(a)ジオールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~20質量%、好ましくは0.1~15質量%、より好ましくは1質量%~10質量%、更により好ましくは3質量%~10質量%の範囲であってもよい。
(アルカリ土類金属有機塩)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、(d)少なくとも1種のアルカリ土類金属の有機酸塩を含んでもよい。2種以上のそのような塩を組み合わせて使用してもよい。したがって、単一のタイプのそのような塩、又は異なるタイプのそのような塩の組合せを使用することができる。
複数のアルカリ土類金属の有機酸塩を使用する場合、有機酸のタイプが異なる、且つ/又はアルカリ土類金属のタイプが異なる可能性がある。
アルカリ土類金属は、マグネシウム及びカルシウムから選択されうる。
有機酸は、α-ヒドロキシ酸から選択することができる。
α-ヒドロキシ酸は、以下の式(I)で表すことができる:
Figure 0007353754000010
(式中、
R1は、H、-OH、-NH2、-CH2COOH又は直鎖状若しくは分枝状C1~4アルキルであり、
R2は、H、-COOH、-CHOH-COOH、-CF3、-CH=CH2、-NHCONH、-OH、Cl、-NH2、-COOH、-CF3及び-SCH3から選択される基で任意選択により置換された直鎖状、分枝状又は環状C1~8アルキル;1つの-OH又は-OCH3基で任意選択により置換されたフェニル又はベンジル;或いは以下の基であり、
Figure 0007353754000011
且つ
また、R1及びR2は共に、オキソ基(=O)又はシクロプロピル、シクロブチル、ヒドロキシシクロブチル、シクロペンチル若しくはシクロヘキシル環(これらを含有する炭素原子を有する)、或いは以下の基を形成することもでき、
Figure 0007353754000012
且つ
R1がHである場合、R2は-(CHOH)2CH2OH又は-(CHOH)3CH2OH基も表すことができ、Rは-OH又は-NR3R4であり、式中、R3、R4は、H又は1つ若しくは2つのOH基並びにその立体異性体、有機塩又は無機塩及び溶媒和物で任意選択により置換された直鎖状若しくは分枝状C1~4アルキルである)。
α-ヒドロキシ酸は、以下:
グリコール酸、シュウ酸、乳酸、1-ヒドロキシ-1-シクロプロパンカルボン酸、2-ヒドロキシ-3-ブテン酸、2-ヒドロキシイソ酪酸、2-ヒドロキシ-n-酪酸、イソセリン、グリセリン酸、2-ヒドロキシ-3-メチル酪酸、2-ヒドロキシ-2-メチル酪酸、2-ヒドロキシ吉草酸、4-アミノ-2-ヒドロキシ酪酸、1-ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、ジヒドロキシフマル酸、シトラマル酸、酒石酸、クエン酸、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)酪酸、マンデル酸、2-ヒドロキシ-3-メチル吉草酸、グリオキシル尿素、β-イミダゾール乳酸、2-トリフルオロメチル-2-ヒドロキシプロピオン酸、ヘキサヒドロマンデル酸、2-ヒドロキシオクタン酸、アラビン酸、3-フェニル乳酸、ヒドロキシフェニルグリシン、3-ヒドロキシマンデル酸、4-ヒドロキシマンデル酸、2-ヒドロキシノナン酸、L-アルギニン塩酸、3-メトキシマンデル酸、4-メトキシマンデル酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)乳酸、タルトロン酸、β-クロロ乳酸、1-シクロペンタノール-1-カルボン酸、1,2-ジヒドロキシシクロブタンカルボン酸、2-エチル-2-ヒドロキシ酪酸、α-ヒドロキシイソカプロン酸、α-ヒドロキシカプロン酸、2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル酪酸、リンゴ酸、ヒドロキシタルトロン酸、グルコン酸、ラクタミド、N-メチルラクタミド、N-エチルラクタミド、N,N-ジメチルラクタミド、N-2-ヒドロキシエチルラクタミド、並びにこれらの立体異性体、有機塩又は無機塩及び溶媒和物から選択することができる。
α-ヒドロキシ酸は、グリコール酸、シュウ酸、L-乳酸、DL-乳酸、D-乳酸、リンゴ酸、酒石酸、DL-グリセリン酸、アラビン酸、グルコン酸、ヒドロキシタルトロン酸、ラクタミド、N-メチルラクタミド、N-エチルラクタミド、及びN-2-ヒドロキシエチルラクタミドからなる群から選択されることが好ましいことがある。
α-ヒドロキシ酸は、グルコン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、及びマンデル酸からなる群から選択されることがより好ましいことがある。
α-ヒドロキシ酸は、グルコン酸であることが更により好ましいことがある。アルカリ土類金属、特にMgの有機酸塩としてグルコン酸塩を使用する場合、本発明による方法の加熱工程(ii)の時間を短縮することができる。理論に束縛されるものではないが、この効果は、グルコン酸マグネシウム等のグルコン酸アルカリ土類金属塩の触媒効果に基づくと考えられる。
本発明による組成物中の(d)アルカリ土類金属の有機酸塩の量は、組成物の総質量に対して0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%超であってよい。
その一方で、本発明による組成物中の(d)アルカリ土類金属の有機酸塩の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下でありうる。
組成物中の(d)アルカリ土類金属の有機酸塩の量は、組成物の総質量に対して、0.001質量%~10質量%、好ましくは0.01質量%~5質量%、より好ましくは0.05質量%~1質量%であってもよい。
(油)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種の油を更に含んでもよい。2種以上の油が使用される場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
本明細書において、「油」は、大気圧(760mmHg)下、室温(25℃)で液体又はペースト(非固体)の形態である脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油として、化粧品において一般的に使用されるものを、単独で、又はそれらを組み合わせて使用することができる。これらの油は、揮発性であっても、又は不揮発性であってもよい。
油は、非極性油、例えば炭化水素油、シリコーン油等;極性油、例えば植物若しくは動物油及びエステル油若しくはエーテル油;又はそれらの混合物であってよい。
油は、植物又は動物起源の油、合成油、シリコーン油、炭化水素油、及び脂肪アルコールからなる群から選択してもよい。
植物油の例として、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、コーン油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナツ油、ヤシ油、及びこれらの混合物を挙げることができる。
合成油の例として、アルカン油、例えば2,6,10-トリメチルドデカン(ファルネサン)、イソドデカン及びイソヘキサデカン、エステル油、エーテル油、並びに人工トリグリセリドを挙げることができる。
エステル油は、好ましくは、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1~C26脂肪族一酸又は多酸と、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1~C26脂肪族一価アルコール又は多価アルコールとの液状エステルであり、これらのエステルの合計炭素原子数は10以上である。
好ましくは、一価アルコールのエステルの場合、本発明のエステルの由来となるアルコール及び酸のうちの少なくとも1つは分枝状である。
一酸及び一価アルコールのモノエステルの中で、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル等のミリスチン酸アルキル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。
C4~C22ジカルボン酸又はトリカルボン酸とC1~C22アルコールとのエステル、並びに、モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、非糖C4~C26ジヒドロキシ、トリヒドロキシ、テトラヒドロキシ又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用されうる。
特に挙げることができるのは以下:セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコールである。
エステル油として、C6~C30、好ましくはC12~C22の脂肪酸の糖エステル及びジエステルを使用することができる。用語「糖」が、アルデヒド又はケトン官能基の有無にかかわらず、いくつかのアルコール官能基を含有し、少なくとも4個の炭素原子を含む、酸素含有炭化水素系化合物を意味することが想起される。これらの糖は、単糖、オリゴ糖又は多糖であってよい。
挙げることができる適当な糖の例としては、スクロース(又はサッカロース)、グルコース、ガラクトース、リボース、フコース、マルトース、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース及びラクトース、並びにそれらの誘導体、特にメチル誘導体等のアルキル誘導体、例えばメチルグルコースがある。
脂肪酸の糖エステルは、前述の糖と、直鎖状若しくは分枝状の、飽和若しくは不飽和のC6~C30、好ましくはC12~C22脂肪酸とのエステル又はエステル混合物からなる群から特に選択することができる。それらが不飽和である場合、これらの化合物は、1~3個の共役又は非共役炭素-炭素二重結合を有する場合がある。
この変形態によるエステルはまた、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル、及びポリエステル、並びにそれらの混合物から選択してもよい。
これらのエステルは、例えば、オレイン酸エステル、ラウリン酸エステル、パルミチン酸エステル、ミリスチン酸エステル、ベヘン酸エステル、ヤシ脂肪酸エステル、ステアリン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル、カプリン酸エステル及びアラキドン酸エステル、又はこれらの混合物、例えば、特にオレオパルミチン酸とオレオステアリン酸とパルミトステアリン酸との混合エステル、及びテトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチルであってよい。
より詳細には、モノエステル及びジエステル、特にスクロース、グルコース又はメチルグルコースのモノオレイン酸エステル又はジオレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、オレオパルミチン酸エステル、リノール酸エステル、リノレン酸エステル及びオレオステアリン酸エステルが使用される。
挙げることができる例は、Amerchol社により名称Glucate(登録商標)DOで販売されている製品であり、これはジオレイン酸メチルグルコースである。
好ましいエステル油の例として、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、(カプリル酸/カプリン酸)2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びこれらの混合物を挙げることができる。
人工トリグリセリドの例として、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル及びトリ(カプリン酸/カプリル酸/リノレン酸)グリセリルを挙げることができる。
シリコーン油の例としては、例えば、直鎖状オルガノポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等;環状オルガノポリシロキサン、例えばシクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等;及びそれらの混合物を挙げることができる。
好ましくは、シリコーン油は、液状ポリジアルキルシロキサン、特に液状ポリジメチルシロキサン(PDMS)、及び少なくとも1つのアリール基を含む液状ポリオルガノシロキサンから選択される。
これらのシリコーン油は、有機修飾されていてもよい。本発明に従って使用することができる有機変性シリコーンは、上述のシリコーン油であり、それらの構造中に、炭化水素系基を介して結合されている1つ以上の有機官能基を含む。
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968)、Academic Pressに更に詳しく定義されている。オルガノポリシロキサンは、揮発性でも不揮発性でもよい。
これらが揮発性である場合、シリコーンは、より詳細には、沸点が60℃から260℃の間であるものから選択され、更により詳細には、以下のものから選択される:
(i)3~7個、好ましくは4~5個のケイ素原子を含む、環状ポリジアルキルシロキサン。これらは、例えば、特にUnion Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7207で販売されている又はRhodia社により名称Silbione(登録商標)70045 V2で販売されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union Carbide社により名称Volatile Silicone(登録商標)7158で販売されている、Rhodia社によりSilbione(登録商標)70045 V5で販売されているデカメチルシクロペンタシロキサン、及びMomentive Performance Materials社により名称Silsoft 1217で販売されているドデカメチルシクロペンタシロキサン、並びにこれらの混合物である。また、Union Carbide社により販売されているSilicone Volatile(登録商標)FZ 3109等の、以下の式のジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサン等のタイプのシクロコポリマーも挙げることができる。
Figure 0007353754000013
環状ポリジアルキルシロキサンと有機ケイ素化合物との混合物、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリスリトールとの混合物(50/50)及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス(2,2,2',2',3,3'-ヘキサトリメチルシリルオキシ)ネオペンタンとの混合物も挙げることができる。
(ii)2~9個のケイ素原子を含有し、25℃で5×10-6m2/s以下の粘度を有する直鎖状揮発性ポリジアルキルシロキサン。例としては、特にToray Silicone社から名称SH 200で販売されているデカメチルテトラシロキサンがある。この分類に属するシリコーンはまた、Cosmetics and Toiletries、第91巻、76年1月、27~32頁、Todd & Byers、Volatile Silicone Fluids for Cosmeticsにおいて公表されている論文に記載されている。シリコーンの粘度は、25℃でASTM規格445 Appendix Cに従って測定される。
不揮発性ポリジアルキルシロキサンもまた使用してよい。これらの不揮発性シリコーンは、より詳細には、ポリジアルキルシロキサンから選択され、その中でも、トリメチルシリル末端基を含有するポリジメチルシロキサンを主に挙げることができる。
これらのポリジアルキルシロキサンのうち、非限定的に、以下の市販製品を挙げることができる:
- Rhodia社により販売されているSilbione(登録商標)油の47及び70 047シリーズ又はMirasil(登録商標)油、例えば70 047 V 500 000油、
- Rhodia社により販売されているMirasil(登録商標)シリーズの油、
- Dow Corning社製200シリーズの油、例えば粘度が60 000mm2/秒であるDC200、並びに
- General Electric社製のViscasil(登録商標)油及びGeneral Electric社製のSFシリーズのある特定の油(SF 96、SF 18)。
名称ジメチコノール(CTFA)で知られている、ジメチルシラノール末端基を含有するポリジメチルシロキサン、例えばRhodia社製の48シリーズの油もまた挙げることができる。
アリール基を含有するシリコーンの中でも、ポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、例えばフェニルシリコーン油を挙げることができる。
フェニルシリコーン油は、以下の式のフェニルシリコーンから選択してもよい:
Figure 0007353754000014
(式中、
R1~R10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1~C30炭化水素系基、好ましくはC1~C12炭化水素系基、より好ましくはC1~C6炭化水素系基、特にメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、
m、n、p及びqは、互いに独立に、両端を含んで0~900、好ましくは両端を含んで0~500、より好ましくは両端を含んで0~100の整数であり、
ただし、n+m+qの合計は0以外である)。
挙げることができる例としては、以下の名称で販売されている製品がある:
- Rhodia社製のSilbione(登録商標)油の70 641シリーズ、
- Rhodia社製のRhodorsil(登録商標)70 633及び763シリーズの油、
- Dow Corning社製のDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluid油、
- Bayer社製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品、
- General Electric社製のSFシリーズのある特定の油、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。
フェニルシリコーン油として、フェニルトリメチコン(上記の式中のR1~R10はメチルであり;p、q、及びn=0であり;m=1である)が好ましい。
有機変性液状シリコーンは、とりわけ、ポリエチレンオキシ基及び/又はポリプロピレンオキシ基を含有していてもよい。そのため、信越化学工業株式会社によって提案されているシリコーンKF-6017、及びUnion Carbide社製Silwet(登録商標)L722油及びL77油を挙げることができる。
炭化水素油は、以下から選択できる:
- 直鎖状又は分岐状、任意選択で環状のC6~C16低級アルカン。挙げることができる例としては、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカンがある;並びに
- 16個超の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、液状ワセリン、ポリデセン及び水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、並びにスクアラン及びヘミスクアラン。
炭化水素油の好ましい例としては、例えば、直鎖状又は分岐状炭化水素、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、スクアラン、鉱油(例えば、流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン又は石油、ナフタレン等;水添ポリイソブテン、イソエイコサン及びデセン/ブテンコポリマー;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールにおける用語「脂肪」とは、比較的多数の炭素原子が含まれるものを意味する。したがって、4個以上、好ましくは6個以上、より好ましくは12個以上の炭素原子を有するアルコールは、脂肪アルコールの範囲内に包含される。脂肪アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪アルコールは、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
脂肪アルコールは、構造R-OH(式中、Rは、4~40個の炭素原子、好ましくは6~30個の炭素原子、より好ましくは12~20個の炭素原子を含有する飽和及び不飽和の、直鎖状及び分枝状の基から選択される)を有してもよい。少なくとも1つの実施形態では、Rは、C12~C20アルキル基及びC12~C20アルケニル基から選択することができる。Rは、少なくとも1つのヒドロキシル基で置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。
脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、パルミトレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、及びそれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールは、飽和脂肪アルコールであることが好ましい。
したがって、脂肪アルコールは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和又は不飽和のC6~C30アルコール、好ましくは直鎖状若しくは分枝状の、飽和C6~C30アルコール、より好ましくは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和C12~C20アルコールから選択することができる。
ここで、用語「飽和脂肪アルコール」とは、長鎖の脂肪族飽和炭素鎖を有するアルコールを意味する。飽和脂肪アルコールが、任意の直鎖状又は分枝状の飽和C6~C30脂肪アルコールから選択されることが好ましい。直鎖状又は分枝状の飽和C6~C30脂肪アルコールの中で、直鎖状又は分枝状の飽和C12~C20脂肪アルコールが、好ましくは使用されうる。任意の直鎖状又は分枝状の飽和C16~C20脂肪アルコールが、より好ましくは使用されうる。分枝状のC16~C20脂肪アルコールが、更により好ましくは使用されうる。
飽和脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態では、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、又はこれらの混合物(例えばセテアリルアルコール)及びベヘニルアルコールを、飽和脂肪アルコールとして使用することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明による方法のための組成物中で使用される脂肪アルコールは、好ましくは、セチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物から選択される。
油は、セテアリルアルコール等の脂肪アルコール、ファルネサン等のアルカン油及びジメチコーン等のシリコーン油から選択されることが好ましいことがある。
本発明による方法のための組成物中の油の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更により好ましくは0.2質量%以上でありうる。
その一方で、本発明による方法のための組成物中組の油の量は、組成物の総質量に対して、25質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更により好ましくは10質量%以下であってもよい。
本発明による方法のための組成物中の油の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~25質量%、好ましくは0.05質量%~20質量%、より好ましくは0.1~15質量%、更により好ましくは0.2~10質量%の範囲でありうる。
(界面活性剤)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を更に含んでもよい。2種以上の界面活性剤を使用してもよい。そのため、単一のタイプの界面活性剤、又は異なるタイプの界面活性剤の組合せを使用することができる。
任意の界面活性剤が、本発明で使用されてよい。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択することができる。2種以上の界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。そのため、単一のタイプの界面活性剤、又は異なるタイプの界面活性剤の組合せを使用することができる。
本発明の一実施形態によれば、界面活性剤の量は、本発明による方法で使用される組成物の総質量に対して、0.01質量%から15質量%、好ましくは0.05質量%から10質量%、より好ましくは0.1質量%から5質量%の範囲であってもよい。
(i)アニオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含んでいてもよい。2種以上のアニオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
アニオン性界面活性剤は、(C6~C30)アルキル硫酸塩、(C6~C30)アルキルエーテル硫酸塩、(C6~C30)アルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルアリールポリエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩;(C6~C30)アルキルスルホン酸塩、(C6~C30)アルキルアミドスルホン酸塩、(C6~C30)アルキルアリールスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩;(C6~C30)アルキルリン酸塩;(C6~C30)アルキルスルホコハク酸塩、(C6~C30)アルキルエーテルスルホコハク酸塩、(C6~C30)アルキルアミドスルホコハク酸塩;(C6~C30)アルキルスルホアセテート;(C6~C24)アシルサルコシネート;(C6~C24)アシルグルタメート;(C6~C30)アルキルポリグリコシドカルボキシルエーテル;(C6~C30)アルキルポリグリコシドスルホコハク酸塩;(C6~C30)アルキルスルホスクシナメート;(C6~C24)アシルイセチオネート;N-(C6~C24)アシルタウレート;C6~C30脂肪酸塩;ヤシ油酸塩又は水添ヤシ油酸塩;(C8~C20)アシルラクチレート;(C6~C30)アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルアリールエーテルカルボン酸塩;及びポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルアミドエーテルカルボン酸塩;並びに対応する酸の形態からなる群から選択されることが好ましい。
少なくとも1つの実施形態では、アニオン性界面活性剤は、塩の形態にあり、例えばアルカリ金属、例としてはナトリウムの塩、アルカリ土類金属、例としてはマグネシウムの塩、アンモニウム塩、アミン塩及びアミノアルコール塩である。条件に応じて、それらはまた、酸の形態にあってよい。
アニオン性界面活性剤は、(C6~C30)アルキル硫酸塩、(C6~C30)アルキルエーテル硫酸塩又は塩化されている若しくは塩化されていないポリオキシアルキレン化(C6~C30)アルキルエーテルカルボン酸から選択されることがより好ましい。
(ii)両性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種の両性界面活性剤を含んでいてもよい。2種以上の両性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
両性又は双性イオン性界面活性剤は、例えば(非限定的に列挙すると)、アミン誘導体、例えば脂肪族の第二級又は第三級アミン、及び任意選択により四級化されているアミン誘導体であってよく、その脂肪族基は、8から22個の炭素原子を含み、且つ少なくとも1個の水可溶化アニオン性基(例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート又はホスホネート)を含有する、直鎖状又は分枝状の鎖である。
両性界面活性剤は、ベタイン及びアミドアミンカルボキシル化誘導体からなる群から好ましくは選択されてよい。
両性界面活性剤は、ベタインタイプの界面活性剤から選択されることが好ましい。
ベタインタイプの両性界面活性剤は、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、具体的には(C8~C24)アルキルベタイン、(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルベタイン、スルホベタイン、及び(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルスルホベタインからなる群から好ましくは選択される。一実施形態では、ベタインタイプの両性界面活性剤は、(C8~C24)アルキルベタイン、(C8~C24)アルキルアミド(C1~C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選択される。
挙げることができる非限定的な例としては、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年において、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインの名称で分類されている化合物の、単独又は混合物が挙げられる。
ベタインタイプの両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタインであり、特にココベタイン及びコカミドプロピルベタインである。
アミドアミンカルボキシル化誘導体の中では、米国特許第2,528,378号及び同第2,781,354号に記載され、アンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネート(それぞれ以下の構造を有する)の名称でCTFA辞典、第3版、1982年(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)で分類されている、名称Miranolで販売されている製品を挙げることができる。
R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-) M+ X- (B1)
(式中:
R1は、加水分解ヤシ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を示し、
R2は、β-ヒドロキシエチル基を示し、
R3は、カルボキシメチル基を示し、
M+は、ナトリウム等のアルカリ金属に由来するカチオン性イオン;アンモニウムイオン;又は有機アミンに由来するイオンを表し;
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、アルキル(C1~C4)硫酸イオン、アルキル(C1~C4)-若しくはアルキル(C1~C4)アリール-スルホン酸イオン、特にメチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオン等の有機若しくは無機のアニオン性イオンを示し;又はM+及びX-は存在しない);
R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C)(B2)
(式中:
R1'は、ヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基、C7、C9、C11若しくはC13アルキル基等のアルキル基、C17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和のC17基を示し、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
Cは、-(CH2)z-Y'を表し、z=1又は2であり、
X'は、-CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'又は水素原子を示し、
Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'、-CH2-CHOH-SO3H基又は-CH2-CH(OH)-SO3-Z'基を示し、
式中、Z'は、ナトリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを表す);
並びに
Ra''-NH-CH(Y'')-(CH2)n-C(O)-NH-(CH2)n'-N(Rd)(Re)(B'2)
(式中:
Y''は、-C(O)OH、-C(O)OZ''、-CH2-CH(OH)-SO3H又は-CH2-CH(OH)-SO3-Z''を示し、式中、Z''は、ナトリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属に由来するカチオン性イオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを示し;
Rd及びReは、C1~C4アルキル基又はC1~C4ヒドロキシアルキル基を示し;
Ra''は、酸からのC10~C30アルキル基又はアルケニル基を示し;
n及びn'は、独立に、1から3の整数を示す)。
式B1及びB2を有する両性界面活性剤は、(C8~C24)-アルキルアンホモノアセテート、(C8~C24)アルキルアンホジアセテート、(C8~C24)アルキルアンホモノプロピオネート、及び(C8~C24)アルキルアンホジプロピオネートから選択されることが好ましい。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸、及びココアンホジプロピオン酸の名称で分類されている。
例として、Rhodia Chimie社によりMiranol(登録商標)C2M縮合物という商標名で販売されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
式(B'2)の化合物のうち、CHIMEX社がCHIMEXANE HBの商品名で市販しているナトリウムジエチルアミノプロピルココアスパルタミド(CTFA)を挙げることができる。
(iii)カチオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種のカチオン性界面活性剤を含んでいてもよい。2種以上のカチオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
カチオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された、第一級、第二級及び第三級脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
以下の一般式(B3)のもの:
Figure 0007353754000015
(式中、
R1、R2、R3及びR4は、同一であっても異なってもよく、1から30個の炭素原子並びに任意選択で酸素、窒素、硫黄及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖状及び分枝状の脂肪族基から選択される)。脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシ、C2~C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12~C22)アルキルアミド(C2~C6)アルキル、(C12~C22)アルキルアセテート及びヒドロキシアルキルの各基;並びに芳香族基、例えばアリール及びアルキルアリールから選択することができ;X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2~C6)アルキル硫酸イオン、及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選択される);
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例えば次式(B4)のもの:
Figure 0007353754000016
(式中、
R5は、8から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば獣脂の、若しくはココナツの脂肪酸誘導体から選択され;
R6は、水素、C1~C4アルキル基、並びに8個から30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選択され;
R7は、C1~C4アルキル基から選択され、
R8は、水素及びC1~C4アルキル基から選択され、
X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選択される)。一実施形態では、R5及びR6は、例えば12から21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選択される基の混合物、例えば獣脂の脂肪酸誘導体であり、R7はメチルであり、R8は水素である。このような製品の例には、Witco社により名称「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGで販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられるが、これらに限定されない;
次式(B5)のジ又はトリ第四級アンモニウム塩:
Figure 0007353754000017
(式中、
R9は、16から30個の炭素原子を含む脂肪族基から選択され;
R10は、水素、1から4個の炭素原子を含むアルキル基、又は(CH2)3(R16a)(R17a)(R18a)N+X-基から選択され;
R11、R12、R13、R14、R16a、R17a、及びR18aは、同一であっても異なってもよく、水素、及び1から4個の炭素原子を含むアルキル基から選択され;
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチル硫酸イオン及びメチル硫酸イオンから選択される)。
そのようなジ第四級アンモニウム塩の一例は、FINETEX社のFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)又はFINQUAT CT(クオタニウム-75)であり、
且つ
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば次式(B6)のもの:
Figure 0007353754000018
式中、
R22は、C1~C6アルキル基、並びにC1~C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選択され、
R23は、
以下の基:
Figure 0007353754000019
、直鎖状及び分枝状の飽和及び不飽和C1~C22炭化水素系基R27、並びに水素から選択され、
R25は、
以下の基:
Figure 0007353754000020
、直鎖状及び分枝状の飽和及び不飽和C1~C6炭化水素系基R29、並びに水素から選択され、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の飽和及び不飽和C7~C21炭化水素系基から選択され、
r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2~6の範囲の整数から選択され、
r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2r且つt1+2t=2tであり、
yは1~10の範囲の整数から選択され、
x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0~10の範囲の整数から選択され、
X-は、単体及び錯体の、有機及び無機のアニオンから選択され、ただし、和x+y+zは、1から15の範囲であり、xが0である場合、R23は、R27を示し、zが0である場合、R25は、R29を示すことを条件とする。R22は、直鎖状及び分枝状のアルキル基から選択することができる。一実施形態では、R22は、直鎖状のアルキル基から選択される。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、及びジヒドロキシプロピル基から選択され、例えば、メチル基及びエチル基から選択される。一実施形態では、和x+y+zは、1~10の範囲である。R23が炭化水素系基R27である場合、これは、長鎖であり、12から22個の炭素原子を含んでもよく、又は短鎖であり、1から3個の炭素原子を含んでもよい。R25が炭化水素系基R29である場合、これは、例えば、1から3個の炭素原子を含んでいてもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11~C21炭化水素系基から選択され、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC11~C21アルキル基及びアルケニル基から選択される。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態において、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。アニオンX-は、例えば、ハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン;並びにC1~C4アルキル硫酸イオン、例えばメチル硫酸イオンから選択することができる。しかしながら、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシル酸イオン、有機酸に由来するアニオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオン、並びにエステル官能基を含むアンモニウムに適合する任意の他のアニオンは、本発明に従って使用することができるアニオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、アニオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選択される。
別の実施形態では、式(B6)のアンモニウム塩を使用することができ、式中、
R22は、メチル基及びエチル基から選択され、
x及びyは、1に等しく、
zは0又は1に等しく、
r、s及びtは、2に等しく、
R23は、
以下の基
Figure 0007353754000021
、メチル、エチル、及びC14~C22炭化水素系の各基、水素から選択され、
R25は、
以下の基:
Figure 0007353754000022
及び水素から選択され、
R24、R26及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13~C17炭化水素系基から選択され、例えば、直鎖状及び分枝状の、飽和及び不飽和のC13~C17アルキル基及びアルケニル基から選択される。
一実施形態では、炭化水素系基は、直鎖状である。
挙げることができる式(B6)の化合物の非限定的な例には、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウム、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウム、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウム、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウム、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムの、塩、例えば塩化物及びメチル硫酸塩、並びにこれらの混合物が含まれる。一実施形態では、アシル基は、14から18個の炭素原子を含んでいてもよく、例えば、植物油、例としてパーム油及びヒマワリ油に由来してもよい。化合物がいくつかのアシル基を含有する場合、これらの基は同一であっても異なっていてもよい。
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されたトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後に、アルキル化剤を使用して四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル;パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;並びにグリセロールクロロヒドリンから選択される。
このような化合物は、例えば、Cognis社により名称Dehyquart(登録商標)で、Stepan社により名称Stepanquat(登録商標)で、Ceca社により名称Noxamium(登録商標)で、且つRewo-Goldschmidt社により名称「Rewoquat(登録商標)WE 18」で販売されている。
本発明による組成物中で使用することができるアンモニウム塩の他の非限定的な例には、米国特許第4,874,554号及び同第4,137,180号に記載されている少なくとも1個のエステル官能基を含むアンモニウム塩が含まれる。
本発明による組成物中で使用することができる上述の第四級アンモニウム塩には、式(I)に相当するもの、例えば、塩化テトラアルキルアンモニウム、例として塩化ジアルキルジメチルアンモニウム及び塩化アルキルトリメチルアンモニウム(そのアルキル基は、約12から22個の炭素原子を含む)、例えば塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム及び塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム;塩化パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウム;並びにVan Dyk社によって「Ceraphyl(登録商標)70」の名称で販売されている塩化ステアラミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態によれば、本発明による組成物中で使用することができるカチオン性界面活性剤は、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、塩化ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウム、塩化パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウム、及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選択される。
(iv)非イオン性界面活性剤
組成物は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。2種以上の非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
非イオン性界面活性剤は、元来よく知られている化合物である[例えばこの点に関しては、「Handbook of Surfactants」M.R.Porter著、Blackie & Son出版社(Glasgow及びLondon)、1991年、116~178頁を参照されたい]。そのため、非イオン性界面活性剤は、例えば、アルコール、α-ジオール、アルキルフェノール、及び脂肪酸のエステルから選択することができ、これらの化合物は、エトキシル化、プロポキシル化又はグリセロール化されており、例えば8~30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有し、エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数が2~50個の範囲であり、グリセロール基の数が1~30個の範囲であることが可能である。マルトース誘導体もまた、挙げることができる。非限定的であるが、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールとの縮合物;例えば2~30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば、1.5~5個、例えば1.5~4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2~30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロール(C6~C24)アルキルポリグリコシドのポリエトキシル化脂肪酸モノジエステル又はジエステル;N-(C6~C24)アルキルグルカミン誘導体;(C10~C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10~C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;シリコーン界面活性剤;並びにこれらの混合物もまた挙げることができる。
非イオン性界面活性剤は、好ましくは、モノオキシアルキレン化、ポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤から選択することができる。オキシアルキレン単位は、より特定すると、オキシエチレン若しくはオキシプロピレン単位、又はこれらの組合せであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
挙げることができるモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤の例には、以下のものが挙げられる:
モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化(C8~C24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8~C30アルコール、
飽和又は不飽和で直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化C8~C30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8~C30酸と、ポリアルキレングリコールとのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8~C30酸と、ソルビトールとの、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化エステル、
飽和又は不飽和、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化植物油、
特に、単独又は混合物としてのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合物。
界面活性剤は、好ましくは、1から100の間、最も好ましくは2から50の間のmol数のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含有する。本発明の実施形態の1つによれば、ポリオキシアルキレン化非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテル)、及びポリオキシエチレン化脂肪エステル(脂肪酸のポリエチレングリコールエステル)から選択される。
挙げることができるポリオキシエチレン化飽和脂肪アルコール(又はC8~C30アルコール)の例には、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から50個のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると10から12個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはラウレス-10からラウレス-12);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはベヘネス-9からベヘネス-50);セテアリルアルコール(セチルアルコール及びステアリルアルコールの混合物)のエチレンオキシド付加物、とりわけ2から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはセテアレス-10からセテアレス-30);セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはセテス-10からセテス-30);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から30個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはステアレス-2からステアレス-30);イソステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から50個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはイソステアレス-2からイソステアレス-50);並びにこれらの混合物が含まれる。
挙げることができるポリオキシエチレン化不飽和脂肪アルコール(又はC8~C30アルコール)の例には、オレイルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2から50個のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると10から40個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはオレス-10からオレス-40);及びこれらの混合物が含まれる。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40アルコールが好ましくは用いられる。
詳細には、モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40アルコールは、次式:に対応する。
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H、又はRO-[CH(CH2OH)-CH2O]m-H
(式中、Rは、直鎖状又は分枝状のC8~C40、好ましくはC8~C30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは、1~30、好ましくは1.5~10の範囲の数を表す)
本発明との関連で好適な化合物の例としては、4molのグリセロールを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5molのグリセロールを含有するラウリルアルコール、4molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するオレオセチルアルコール、及び6molのグリセロールを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
アルコールは、mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールの混合物を表す場合があり、これは、市販製品において、いくつかの種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存しうることを意味する。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化アルコールの中で、1molのグリセロールを含有するC8/C10アルコール、1molのグリセロールを含有するC10/C12アルコール及び1.5molのグリセロールを含有するC12アルコールを使用することが好ましい。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化C8~C40脂肪エステルは、次式に対応することができる。
R'O-[CH2-CH(CH2OR''')-O]m-R"又はR'O-[CH(CH2OR''')-CH2O]m-R"
(式中、R'、R''及びR'''のそれぞれは、独立に、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状のC8~C40、好ましくはC8~C30アルキル-CO-又はアルケニル-CO-基を表し、ただしR'、R''及びR'''のうちの少なくとも1つは水素原子ではなく、mは、1~30、好ましくは1.5~10の範囲の数を表す)
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪酸エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のエステルとのエチレンオキシドの付加物及びこれらの混合物、とりわけ、PEG-9からPEG-50ラウレート(CTFA名:PEG-9ラウレートからPEG-50ラウレート)、PEG-9からPEG-50パルミテート(CTFA名:PEG-9パルミテートからPEG-50パルミテート)、PEG-9からPEG-50ステアレート(CTFA名:PEG-9ステアレートからPEG-50ステアレート)、PEG-9からPEG-50パルミトステアレート、PEG-9からPEG-50ベヘネート(CTFA名:PEG-9ベヘネートからPEG-50ベヘネート)、ポリエチレングリコール100EOモノステアレート(CTFA名:PEG-100ステアレート)、及びこれらの混合物、とりわけ9から100個のオキシエチレン単位を含有するものが含まれる。
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、ポリオールと、例えば8~24個の炭素原子、好ましくは12~22個の炭素原子を含有する飽和又は不飽和の鎖を有する脂肪酸又は酸とのエステル、及び好ましくは10~200個、より好ましくは10~100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体、例えば、C8~C24の、好ましくはC12~C22の脂肪酸又は酸のグリセリルエステル、及び好ましくは10~200個、より好ましくは10~100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8~C24、好ましくはC12~C22の脂肪酸又は酸のソルビトールエステル、及び好ましくは10~200個、より好ましくは10~100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8~C24、好ましくはC12~C22の脂肪酸の糖(スクロース、マルトース、グルコース、フルクトース及び/又はアルキルグリコース)エステル及び好ましくは10~200個、より好ましくは10~100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;脂肪アルコールのエーテル;糖と、C8~C24、好ましくはC12~C22の脂肪アルコール又はアルコールとのエーテル;並びにこれらの混合物から選択することができる。
脂肪酸のグリセリルエステルとしては、ステアリン酸グリセリル(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアリン酸グリセリル)(CTFA名:ステアリン酸グリセリル)、ラウリン酸グリセリル又はリシノレイン酸グリセリル、並びにこれらの混合物を挙げることができ、それらのポリオキシアルキレン化誘導体としては、脂肪酸とポリオキシアルキレン化グリセロールとのモノ-、ジ-、又はトリエステル(脂肪酸とグリセロールのポリアルキレングリコールエーテルとのモノ-、ジ-、又はトリエステル)、好ましくはステアリン酸(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアリン酸)ポリオキシエチレン化グリセリル、例えばステアリン酸(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアリン酸)PEG-20グリセリルを挙げることができる。
これらの界面活性剤の混合物、例えばUniqema社により名称ARLACEL 165で市販されている、ステアリン酸グリセリル及びステアリン酸PEG-100を含有する製品、並びにGoldschmidt社により名称TEGINで市販されている、ステアリン酸グリセリル(モノステアリン酸グリセリル及びジステアリン酸グリセリル)及びステアリン酸カリウムを含有する製品(CTFA名:ステアリン酸グリセリル、SE)もまた使用することができる。
C8~C24脂肪酸のソルビトールエステル及びそのポリオキシアルキレン化誘導体は、パルミチン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン;並びに脂肪酸と、例えば20~100個のEOを含有するアルコキシル化ソルビタンとのエステル、例えばICI社により名称Span 60で販売されているモノステアリン酸ソルビタン(CTFA名:ステアリン酸ソルビタン)、ICI社によりSpan 40という名称で販売されているモノパルミチン酸ソルビタン(CTFA名:パルミチン酸ソルビタン)、及びICI社により名称Tween 65で販売されているトリステアリン酸ソルビタン20 EO(CTFA名:ポリソルベート65)、トリオレイン酸ポリエチレンソルビタン(ポリソルベート85)、又はUniqema社により商標名Tween 20若しくはTween 60で市販されている化合物から選択することができる。
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとのエステルとしては、パルミチン酸グルコース、セスキステアリン酸メチルグルコース等のセスキステアリン酸アルキルグルコール、パルミチン酸メチルグルコース又はパルミチン酸エチルグルコース等のパルミチン酸アルキルグルコース、メチルグルコシド脂肪エステル、メチルグルコシドとオレイン酸とのジエステル(CTFA名:ジオレイン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸の混合物との混合エステル(CTFA名:ジオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのエステル(CTFA名:イソステアリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとラウリル酸とのエステル(CTFA名:ラウリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:セスキイソステアリン酸メチルグルコース)、メチルグルコシドとステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:セスキステアリン酸メチルグルコース)、特にAMERCHOL社によって名称Glucate SSで市販されている製品、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとのエトキシル化エーテルとしては、例えば、脂肪酸とメチルグルコースとのエトキシル化エーテル、特に約20モルのエチレンオキシドを有するメチルグルコースとステアリン酸とのジエステルのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:ジステアリン酸PEG-20メチルグルコース)、例えばAMERCHOL社により名称Glucam E-20ジステアレートで市販されている製品、約20モルのエチレンオキシドを有するメチルグルコースとステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物のポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:セスキステアリン酸PEG-20メチルグルコース)、特にAMERCHOL社により名称Glucamate SSE-20で市販されている製品及びGOLDSCHMIDT社により名称Grillocose PSE-20で市販されている製品、並びにこれらの混合物を挙げることができる。
スクロースエステルとして、例えば、パルミトステアリン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、及びモノラウリン酸スクロースが挙げられてもよい。
糖エーテルとしては、アルキルポリグルコシドを使用することができ、例えば、デシルグルコシド、例えばKao Chemicals社によってMYDOL 10の名称で市販されている製品、Henkel社によってPLANTAREN 2000の名称で市販されている製品、及びSeppic社によってORAMIX NS 10の名称で市販されている製品、カプリリル/カプリルグルコシド、例えばSeppic社によってORAMIX CG 110の名称で又はBASF社によってLUTENSOL GD 70の名称で市販されている製品、ラウリルグルコシド、例えばHenkel社によってPLANTAREN 1200 N及びPLANTACARE 1200の名称で市販されている製品、ココ-グルコシド、例えばHenkel社によってPLANTACARE 818/UPの名称で市販されている製品、セトステアリルアルコールと場合によって混合されているセトステアリルグルコシド、例えばSeppic社によってMONTANOV 68の名称で、Goldschmidt社によってTEGO-CARE CG90の名称で、及びHenkel社によってEMULGADE KE3302の名称で市販されているもの、アラキジルグルコシド、例えばSeppic社によってMONTANOV 202の名称で市販されているアラキジル及びベヘニルアルコール並びにアラキジルグルコシドの混合物の形態のもの、ココイルエチルグルコシド、例えばSeppic社によってMONTANOV 82の名称で市販されているセチル及びステアリルアルコールとの混合物(35/65)の形態のもの、並びにこれらの混合物を特に挙げることができる。
アルコキシル化植物油のグリセリドの混合物、例えばエトキシル化(200 EO)パーム及びコプラ(7 EO)グリセリドの混合物もまた列挙することができる。
本発明による非イオン性界面活性剤は、アルケニル又は分枝状のC12~C22アシル鎖、例えばオレイル基又はイソステアリル基を好ましくは含有する。より好ましくは、本発明による非イオン性界面活性剤は、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリルである。
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、特に次式のコポリマー、及びこれらの混合物から選択することができる。
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
(式中、a、b、及びcは、a+cが2から100の範囲であり、bが14から60の範囲であるような整数である)
本発明の実施形態のうちの1つによれば、非イオン性界面活性剤は、シリコーン界面活性剤から選択することができる。非限定的に挙げることができるのは、米国特許第A-5364633号及び米国特許第A-5411744号の文献に開示されているものである。
シリコーン界面活性剤は、好ましくは、式(I)の化合物でありうる。
Figure 0007353754000023
(式中:
R1、R2及びR3は、互いに独立に、C1~C6アルキル基又は-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4基を表し、R1、R2又はR3の少なくとも1つの基はアルキル基ではなく、R4は、水素、アルキル基又はアシル基であり、
Aは、0~200の範囲の整数であり、
Bは、0~50の範囲の整数であり、ただし、A及びBが同時に0に等しいことはなく、
xは、1~6の範囲の整数であり、
yは、1~30の整数であり、
zは、0~5の範囲の整数である)
本発明の好ましい一実施形態によれば、式(I)の化合物中、アルキル基は、メチル基であり、xは、2~6の範囲の整数であり、yは、4~30の範囲の整数である。
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として、式(II)の化合物を挙げることができる。
Figure 0007353754000024
(式中、Aは、20~105の範囲の整数であり、Bは、2~10の範囲の整数であり、yは、10~20の範囲の整数である)
式(I)のシリコーン界面活性剤の例として、式(III):の化合物もまた挙げることができる。
H-(OCH2CH2)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH(III)
(式中、A'及びyは、10~20の範囲の整数である)
使用されうる本発明の化合物は、Dow Corning社により名称DC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695及びQ4-3667で販売されているものである。それぞれ、化合物DC5329は、Aが22、Bが2、yが12であり、DC7439-146は、Aが103、Bが10、yが12であり、DC2-5695は、Aが27、Bが3、yが12である、式(II)の化合物である。
化合物Q4-3667は、式(III)(式中、Aは15であり、yは13である)の化合物である。
(コンディショニング剤)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種のコンディショニング剤を更に含んでもよい。2種以上のコンディショニング剤を組み合わせて使用してもよい。このため、単一のタイプのコンディショニング剤、又は異なるタイプのコンディショニング剤の組合せを使用することができる。
コンディショニング剤は、毛髪等のケラチン繊維にコンディショニング効果を与えることができる。
コンディショニング剤は、カチオン性ポリマーから選択されることが好ましい。
本発明による組成物は、少なくとも1種のカチオン性ポリマーを含んでもよい。単一のタイプのカチオン性ポリマーを用いてもよいが、2種以上の異なるタイプのカチオン性ポリマーを組み合わせて用いてもよい。
本発明の目的では、用語「カチオン性ポリマー」は、カチオン性基、及び/又はカチオン性基へイオン化されてもよい基を含有する、任意のポリマーを示すことが留意されるべきである。
こうしたポリマーは、それ自体が毛髪の美容特性を改善すると既に知られているものから、即ち特に特許出願EP-A-337354に、並びに仏国特許第2270846号、同第2383660号、同第2598611号、同第2470596号及び同第2519863号に記載されているものから選択することができる。
好ましいカチオン性ポリマーは、第一級、第二級、第三級及び/又は第四級アミン基を含む単位を含有するものから選択され、このアミン基は、ポリマー主鎖の一部を形成するものであっても、ポリマー主鎖に直接結合している側鎖置換基により保持されているものであっても、いずれでもよい。
使用されるカチオン性ポリマーの数平均分子量は、一般に、およそ500からおよそ5×106の間、好ましくはおよそ103からおよそ3×106の間である。
より詳細に挙げることができるカチオン性ポリマーの中には、ポリアミン型、ポリアミノアミド型及びポリ第四級アンモニウム型のポリマーがある。
これらは、既知の製品である。それらのポリマーは、詳細には仏国特許第2505348号及び同第2542997号に記載されている。前記ポリマーの中で挙げることができるのは、以下である。
(1)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル又はアミドに由来し、以下の式(I)、(II)、(III)又は(IV)の単位のうちの少なくとも1つを含むホモポリマー又はコポリマー
Figure 0007353754000025
(式中、
R3は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はCH3基を示し、
Aは、同一であっても異なっていてもよく、1から6個の炭素原子、好ましくは2個若しくは3個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、又は1~4個の炭素原子のヒドロキシアルキル基を表し;
R4、R5及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、1から18個の炭素原子を含有するアルキル基又はベンジル基、好ましくは1から6個の炭素原子を含有するアルキル基を表し;
R1及びR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素又は1から6個の炭素原子を含むアルキル基、好ましくはメチル又はエチルを表し;
Xは、無機酸若しくは有機酸に由来するアニオン、例えばメト硫酸塩のアニオン、又は塩化物若しくは臭化物等のハロゲン化物を表す)。
ファミリー(1)のポリマーは、コモノマーに由来する1つ以上の単位を含有することもでき、こうしたコモノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素上にて低級(C1~C4)アルキルで置換されているアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸若しくはメタクリル酸又はそれらのエステル、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム等のビニルラクタム、並びに、ビニルエステルのファミリーから選択することができる。
そのため、ファミリー(1)のこれらのポリマーのうち、以下のものを挙げることができる:
- アクリルアミドと、硫酸ジメチル又はハロゲン化ジメチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、例えばHercules社によりHercoflocという名称で販売されている製品、
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、例えば、特許出願EP-A-080976に記載され、BASF社によりBina Quat P 100という名称で販売されているもの、
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートとのコポリマーで、Hercules社によりRetenという名称で販売されているもの、
- 四級化又は非四級化ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマー、例えばISP社により「Gafquat」の名称で販売されている製品、例としては「Gafquat 734」若しくは「Gafquat 755」、或いは「Copolymer 845、958及び937」として知られる製品。これらのポリマーは、仏国特許第2077143号及び同第2393573号に詳述されている、
- ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンのターポリマー、例えばISP社によりGaffix VC 713の名称で販売されている製品、
- ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマーで、具体的にはISP社によりStyleze CC 10の名称で販売されているもの、及び、四級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、例えばISP社により「Gafquat HS 100」の名称で販売されている製品。
(2)第四級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体で、仏国特許第1492597号に記載されているもの、具体的にはAmerchol社により「JR」(JR 400、JR 125、JR 30M)又は「LR」(LR 400、LR 30M)という名称で販売されているポリマー。これらのポリマーはまた、CTFA辞典で、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース第四級アンモニウムとしても定義されている。
(3)水溶性の第四級アンモニウムモノマーでグラフトされたセルロース又はセルロース誘導体のコポリマー等のカチオン性セルロース誘導体で、詳細には米国特許第4131576号に記載されているもの、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロピルセルロースであって、特にメタクリロイルエチル-トリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトされたもの。
この定義に相当する市販製品は、より具体的には、Akzo Nobel社によりCelquat L 200及びCelquat H 100の名称で販売されている製品である。
(4)カチオン性グアーガム、より詳細には米国特許第3589578号及び同第4031307号に記載されているもの、例えばカチオン性のトリアルキルアンモニウム基を含むグアーガム。使用されるのは、例えば2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えば塩化物)で修飾されたグアーガムである。挙げることができるのは、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド及びヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、例えば特にSolvay社によりJaguar C13S、Jaguar C14S、Jaguar C17及びJaguar C162の商標名で販売されているものである。
(5)ピペラジニル単位と、二価のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基(直鎖又は分枝鎖を含有し、任意選択で酸素原子、硫黄原子若しくは窒素原子に、又は芳香族環若しくは複素環に、割り込まれている)とからなるポリマー、更にはこれらのポリマーを酸化及び/又は四級化させた製品。こうしたポリマーは、詳細には仏国特許第2162025号及び同第2280361号に記載されている。
(6)特に、酸性化合物をポリアミンと重縮合させて調製される、水に可溶なポリアミノアミド;これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、不飽和二無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキルで架橋結合されていてもよく、そうでなければビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキル、エピハロヒドリン、ジエポキシド又はビス-不飽和誘導体と反応性のある二官能性化合物の反応から得られるオリゴマーで架橋結合されていてもよく;該架橋結合剤は、ポリアミノアミドのアミン基1つ当たり0.025から0.35molの範囲の割合で使用され;これらのポリアミノアミドはアルキル化することができ、又はそれらが1個以上の第三級アミン官能基を含有する場合は、それらは四級化することができる。こうしたポリマーは、詳細には仏国特許第2252840号及び同第2368508号に記載されている。
(7)アルキルジアリルアミンの、又はジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマーで、例えば鎖の主要な構成要素として式(V)又は(VI)に相当する単位を含有するホモポリマー又はコポリマー。
Figure 0007353754000026
(式中、
k及びtは、0又は1に等しく、和k+tは1に等しく;R9は、水素原子又はメチル基を示し;R7及びR8は、互いに独立に、1から6個の炭素原子を有するアルキル基、アルキル基が好ましくは1から5個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、低級(C1~C4)アミドアルキル基を示し、又は、R7及びR8は、それらが結合している窒素原子と共に、ピペリジル若しくはモルホリニル等の複素環基を示すことができ;R7及びR8は、互いに独立に、好ましくは1から4個の炭素原子を有するアルキル基を示し;Y-は、臭化物イオン、塩化物イオン、酢酸イオン、ホウ酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸水素イオン、硫酸イオン、又はリン酸イオン等のアニオンである)これらのポリマーは、詳細には仏国特許第2080759号及びその追加特許第2190406号に記載されている。
上で定義したポリマーのうち、より具体的には、例えばNalco社により「Merquat 100」という名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(及び質量平均分子量の低い、その同族体)、並びに「Merquat 550」という名称で販売されている、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとのコポリマーを挙げることができる。
(8)次式に相当する繰り返し単位を含有する第四級ジアンモニウムポリマー:
Figure 0007353754000027
[式(VII)中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なっていてもよく、1~20個の炭素原子を含有する脂肪族基、脂環式基若しくはアリール脂肪族基、又は低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表し、或いはR10、R11、R12及びR13は、一緒に又は別々に、それらが結合している窒素原子と共に、窒素以外の第2のヘテロ原子を任意選択で含有する複素環を構成し、或いはR10、R11、R12及びR13は、ニトリル、エステル、アシル若しくはアミドの各基、又は-CO-O-R14-D若しくは-CO-NH-R14-D(式中、R14はアルキレン基であり、Dは第四級アンモニウム基である)の各基で置換されている直鎖状又は分枝状のC1~C6アルキル基を表し、
A1及びB1は、2から20個の炭素原子を有するポリメチレン基を表し、これは直鎖又は分枝状であってよく、飽和又は不飽和であってよく、主鎖に結合した、若しくは挿入された1つ以上の芳香族環、又は1つ以上の酸素原子若しくは硫黄原子、又はスルホキシド基、スルホン基、ジスルフィド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、第四級アンモニウム基、ウレイド基、アミド基若しくはエステル基を含んでいてもよく、
X-は、無機酸又は有機酸に由来するアニオンを示し、
A1、R10及びR12は、それらに結合している2個の窒素原子と共に、ピペラジン環を形成することができ;加えて、A1が、直鎖若しくは分枝状の、飽和若しくは不飽和の、アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を表す場合、B1は、-(CH2)n-CO-D-OC-(CH2)n-基も示すことができ、式中、Dは、以下を示す。
i)次式-O-Z-O-のグリコール残基: (式中、Zは、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基、又は以下の式のうちの1つに対応する基を示す:
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-;及び
-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
(式中、x及びyは、定義された固有の重合度を表す1から4の整数、又は平均重合度を表す任意の1から4の数を示す);
ii)ビス-第二級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体;
iii)式-NH-Y-NH-のビス第一級ジアミン残基(式中、Yは、直鎖状若しくは分枝状の炭化水素系基、或いは二価の基-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-を表す);又は
iv)式-NH-CO-NH-のウレイレン基。
好ましくは、X-は、塩化物イオン又は臭化物イオン等のアニオンである。
これらのポリマーは、一般に、数平均分子量が1,000から100,000の間である。
このタイプのポリマーは、詳細には、仏国特許第2320330号、同第2270846号、同第2316271号、同第2336434号及び同第2413907号、並びに米国特許第2273780号、同第2375853号、同第2388614号、同第2454547号、同第3206462号、同第2261002号、同第2271378号、同第3874870号、同第4001432号、同第3929990号、同第3966904号、同第4005193号、同第4025617号、同第4025627号、同第4025653号、同第4026945号及び同第4027020号に記載されている。
より詳細には、次式(VIII)に対応する繰り返し単位からなるポリマーを使用することが可能である。
Figure 0007353754000028
(式中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なっていてもよく、おおよそ1から4個の炭素原子を含有するアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、n及びpは、おおよそ2から20の範囲の整数であり、X-は、鉱酸又は有機酸に由来するアニオンである)
1つの特に好ましい式(VIII)の化合物は、R10、R11、R12及びR13がメチル基を表し、n=3、p=6及びX=Clの化合物であり、この化合物は、INCI(CTFA)命名法に従ってヘキサジメスリンクロリドと呼ばれる。
(9)Cognis社により販売されているPolyquart H等のポリアミン、これは、CTFA辞典では参照名「ポリエチレングリコール(15)獣脂ポリアミン」が付されている。
(10)架橋されたメタクリロイルオキシ(C1~C4)アルキルトリ(C1~C4)アルキルアンモニウム塩のポリマー、例えば、塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートを単独重合し、又は塩化メチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとアクリルアミドとを共重合し、単独重合又は共重合の後に、オレフィン性不飽和、特にメチレンビスアクリルアミドを含む化合物と架橋結合することによって得られるポリマー。より具体的には、架橋アクリルアミド/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー(質量比20/80)を、前記コポリマーの50質量%で鉱油中に含まれる分散体の形態で使用することができる。この分散体は、BASF社によって、名称「Salcare(登録商標)SC 92」で販売されている。鉱油又は液体エステル中に、架橋メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドホモポリマーをホモポリマーの約50質量%含有するものを使用することもできる。これらの分散体は、Allied Colloids社により「Salcare(登録商標)SC 95」及び「Salcare(登録商標)SC 96」の名称で販売されている。
(11)本発明に関連して使用することができる他のカチオン性ポリマーは、ポリアルキレンイミン、具体的にはポリエチレンイミン;ビニルピリジン単位又はビニルピリジニウム単位を含有するポリマー;ポリアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物、第四級ポリウレイレン及びキチン誘導体である。
カチオン性ポリマーが、ポリクオタニウムポリマー又は重合性第四級アンモニウム塩であることが好ましい。
重合性第四級アンモニウム塩は、少なくとも1個の四級化された窒素原子を含むカチオン性ポリマーである。重合性第四級アンモニウム塩として具体的に挙げることができるのは、主として泡の質に、及び使用後の皮膚の感触に、特定すると使用後の皮膚の感触に寄与するポリクオタニウム製品(CTFA名)である。これらのポリマーは、好ましくは以下のポリマーから選択することができる:
ポリクオタニウム-5、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 5、
ポリクオタニウム-6、例えばBASF社により販売されている製品Salcare SC 30、及びNalco社により販売されている製品Merquat 100、
ポリクオタニウム-7、例えばNalco社により販売されている製品Merquat S、Merquat 2200、Merquat 7SPR及びMerquat 550、並びにBASF社により販売されている製品Salcare SC 10、
ポリクオタニウム-10、例えばAmerchol社により販売されている製品Polymer JR400、
ポリクオタニウム-11、例えばISP社により販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755N及びGafquat 734、
ポリクオタニウム-15、例えばRohm社により販売されている製品Rohagit KF 720 F、
ポリクオタニウム-16、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552及びLuviquat FC550、
ポリクオタニウム-28、例えばISP社により販売されている製品Styleze CC10、
ポリクオタニウム-44、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Care、
ポリクオタニウム-46、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Hold、
ポリクオタニウム-47、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 2001、
ポリクオタニウム-67、例えばAmerchol社により販売されている製品Softcat SL-5、SL-30、SL-60及びSL-100。
好ましくは、カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウム-67、ヘキサジメスリンクロリド、及びこれらの混合物から選択される。
本発明による方法のための組成物中のコンディショニング剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による方法のための組成物中のコンディショニング剤の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下であってもよい。
本発明による方法のための組成物中のコンディショニング剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01から10質量%、好ましくは0.05から5質量%、より好ましくは0.1から1質量%であってよい。
(一価アルコール)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種の一価アルコールを更に含んでもよい。2種以上のそのようなアルコールを組み合わせて使用してもよい。したがって、単一のタイプのそのようなアルコール、又は異なるタイプのそのようなアルコールの組合せを使用することができる。
一価アルコールは、好ましくは、大気圧(760mmHg又は105Pa)下、室温、例えば25℃で液体の形態である。
「一価アルコール」という用語は、本明細書において、1個のヒドロキシ基を有するアルコールを意味する。
一価アルコールは、非芳香族(脂肪族)であっても芳香族であってもよい。
非芳香族一価アルコールは、好ましくは、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の低級脂肪族一価アルコール、より好ましくはC2~C6脂肪族一価アルコール、更により好ましくは飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC2~C5脂肪族一価アルコール、最も好ましくは飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC2~C4脂肪族一価アルコールである。好ましい非芳香族一価アルコールは、エタノール、イソプロパノール及びそれらの混合物である。
芳香族一価アルコールは、好ましくは、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、ジフェニルエタノール、ケイ皮アルコール、トリプトフォール、3-ニトロベンジルアルコール、ベラトリルアルコール、ベンゾイン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
一価アルコールは、脂肪アルコール又は高級アルコールでないことが好ましい。
一価アルコールは、低級脂肪族アルコール、芳香族アルコール、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、エタノール、ベンジルアルコール、及びそれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明による方法のための組成物中の一価アルコールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による方法のための組成物中の一価アルコールの量は、組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下であってもよい。
本発明による組成物中の一価アルコールの量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%~20質量%、好ましくは0.1質量%~15質量%、より好ましくは1質量%~10質量%の範囲であってもよい。
(増粘剤)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種の増粘剤を含んでもよい。単一のタイプの増粘剤を使用してもよいが、2種以上の異なるタイプの増粘剤を組み合わせて使用することもできる。
増粘剤は、親水性ポリマー、好ましくは水溶性ポリマーから選択されうる。
増粘剤が、以下からなる群から選択されることが好ましい:
(i)会合性増粘剤;
(ii)架橋アクリル酸ホモポリマー;
(iii)(メタ)アクリル酸と(C1~C6)アルキルアクリレートとの架橋コポリマー;
(iv)非イオン性のホモポリマー、及びエステルタイプ及び/又はアミドタイプのエチレン性不飽和モノマーを含むコポリマー;
(v)アクリル酸アンモニウムのホモポリマー、及びアクリル酸アンモニウムとアクリルアミドとのコポリマー;
(vi)多糖;並びに
(vii)C12~C30脂肪アルコール。
増粘剤が多糖から選択されることが好ましい。
多糖は、例えば、グルカン、変性又は非変性デンプン(例えば、穀物、例としてはコムギ、トウモロコシ又はコメに由来するもの、野菜、例としては黄色エンドウに由来するもの、及び塊茎、例としてはジャガイモ又はキャッサバに由来するもの等)、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、デキストラン、セルロース、及びそれらの誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース)、マンナン、キシラン、リグニン、アラバン、ガラクタン、ガラクツロナン、キチン、キトサン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、グルコマンナン、ペクチン酸及びペクチン、アルギン酸及びアルギネート、アラビノガラクタン、カラゲナン、寒天、グリコサミノグルカン、アラビアガム、トラガカントガム、ガッティガム、カラヤガム、カロブガム、ガラクトマンナン、例えばグアーガム、及びそれらの非イオン性誘導体(例えばヒドロキシプロピルグアー)、及びキサンタンガム、並びにこれらの混合物から選択される。
本発明による方法のための組成物中の増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であってよい。
その一方で、本発明による方法のための組成物中の増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であってもよい。
本発明による方法のための組成物中の増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、0.01質量%から10質量%、好ましくは0.05質量%から5質量%、より好ましくは0.1質量%から3質量%であってよい。
(その他の成分)
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、水性であっても無水であってもよい。組成物は、水を、組成物の総質量に対して10質量%~90質量%、好ましくは30質量%~80質量%、より好ましくは50質量%~70質量%の範囲の濃度で含むことが好ましい。
本発明による方法において使用されるケラチン繊維を矯正するための組成物は、少なくとも1種の追加の成分も含んでもよい。
追加の成分の量は限定されないが、組成物の総質量に対して0.01質量%から10質量%とすることができる。
追加の成分は、ヒドロキシプロピルグアー等の親水性増粘剤;疎水性増粘剤;アニオン性、非イオン性又は両性ポリマー;ペプチド及びその誘導体;タンパク質水解質;膨潤剤及び浸透剤;脱毛に有効な作用剤;ふけ防止剤;懸濁剤;金属イオン封鎖剤;乳白剤;染料;日焼け止め剤;ビタミン又はプロビタミン;香料;保存剤、安定剤;並びにこれらの混合物からなる群から選択してもよい。
本発明による方法に使用される組成物は、従来使用されてきた配合物の形態のうちの任意のものとすることができ、特に、水性、アルコール性若しくは水性-アルコール性の、又は油性の、溶液又は懸濁液の形態;ローション若しくはセラムタイプの溶液又は分散体の形態;O/W、W/O若しくは多重タイプの、特に液状若しくは半液状の稠度を有するエマルションの形態;(O/W)若しくは(W/O)クリームタイプの、軟質な稠度を有する懸濁液又はエマルションの形態;水性若しくは無水のゲルの形態、又は他の任意の化粧料の形態とすることができる。
(pH)
本発明による方法に使用される組成物のpHは、25℃で測定されて7.5~12.0、好ましくは8.0~11.5、より好ましくは8.5~11.0である。
そのため、本発明による方法に使用される組成物は、無水物ではない。
本発明による方法に使用される組成物のpHが、以下の平衡状態のpKaに等しいpHに対して±2以内であることが好ましい。
(アンモニア及びチオール化合物)
本発明による方法に使用される組成物が、アンモニアもチオール化合物も含まないことが好ましい。用語「アンモニアもチオール化合物も含まない」は、本発明による方法に使用される組成物が、実質的な量のアンモニアもチオール化合物も含まないことを意味する。好ましくは、本発明による方法において使用される組成物は、1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更により好ましくは0.1質量%以下のアンモニア又はチオール化合物を含み、特に、アンモニアもチオール化合物も含まない。
アンモニア及び/又はチオール化合物がきわめて少量である又は存在しないために、本発明による方法に使用される組成物の使用中の悪臭を、低減又は防止できる。
チオール化合物は、本明細書では、少なくとも1つのチオール(-SH)基を有する化合物を意味する。
チオール化合物は、還元剤であってもよい。チオール還元剤は、チオグリコール酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(モノチオグリコール酸グリセロール又はモノチオグリコール酸グリコール等);チオ乳酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(モノチオ乳酸グリセロール等);3-メルカプトプロピオン酸及びその誘導体、とりわけそのエステル(3-メルカプトプロピオン酸グリセロール及び3-メルカプトプロピオン酸エチレングリコール等);システアミン及びその誘導体、とりわけそのC1~C4アシル誘導体(N-アセチルシステアミン及びN-プロピオニルシステアミン等);モノチオグリセロール及びその誘導体、とりわけエステル;システイン及びその誘導体、とりわけエステル(N-アセチルシステイン、N-アルカノイルシステイン及びシステインアルキルエステル等);チオグリセリン及びその誘導体、とりわけs-アルキル誘導体、並びにそれらの塩からなる群から選択することができる。
上記の塩としては、例えば、アンモニウム塩;第一級、第二級又は第三級アミン塩;アルカリ金属塩、及びアルカリ土類金属塩を挙げることができる。第一級、第二級又は第三級アミンとして、例えば、それぞれ、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン又はトリエタノールアミンを挙げることができる。
チオール還元剤の他の例には、糖N-メルカプトアルキルアミド[N-(メルカプト-2-エチル)グルコンアミド、β-メルカプトプロピオン酸、及びそれらの誘導体等];チオリンゴ酸;パンテテイン;N-(メルカプトアルキル)ω-ヒドロキシアルキルアミド(欧州特許出願公開第0354835号に記載されているもの等)及びN-モノ-又はN,N-ジアルキルメルカプト4-ブチルアミド(欧州特許出願公開第0368763号に記載されているもの等);アミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0432000号に記載されているもの等)及びアルキルアミノメルカプトアルキルアミド(欧州特許出願公開第0514282号に記載されているもの等);(2/3)ヒドロキシ-2プロピルチオグリコレート;並びに仏国特許出願公開第2679448号に記載されているヒドロキシ-2メチル-1エチルチオグリコレート系混合物(67/33)が挙げられるが、これらに限定されない。
(還元剤及び酸化剤)
本発明による方法に使用される組成物は、還元剤を含んでもよいが、しかしながら、本発明による方法に使用される組成物が含む還元剤又は酸化剤が減じられた量であること、好ましくは還元剤も酸化剤も含まないことが好ましい。
用語「還元剤も酸化剤も含まない」は、本発明による方法に使用される組成物が、実質的な量の還元剤も酸化剤も含まないことを意味する。好ましくは、本発明による方法に使用される組成物は、1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更により好ましくは0.1質量%以下の還元剤又は酸化剤を含み、特に還元剤も酸化剤も含まない。
還元剤は、チオール還元剤又は非チオール還元剤であってよい。チオ還元剤は、上に記載したものである。
非チオール還元剤は、本明細書では、チオール基を含まない還元剤を意味する。非チオール還元剤は、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、スルフィネート、ホスフィン、糖、レダクトン及び水素化物からなる群から選択することができる。非チオール還元剤は、亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素アンモニウム、並びに金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくはアルカリ金属又はアルカリ土類金属の亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、より好ましくは亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選択することができる。
酸化剤は、過酸化水素、アルカリ金属臭素酸塩、フェリシアン化物、過酸化塩、及び加水分解によって過酸化水素を生成することができる化合物から選択することができる。例えば、酸化剤は、過酸化水素水溶液、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩、並びに過ホウ酸塩及び過硫酸塩等の過酸塩から選択することができる。
本発明による方法の一実施形態によれば、毛髪等のケラチン繊維を矯正するために、還元剤も酸化剤も、全く又はほとんど使用されないことがある。したがって、従来の、ケラチン繊維の還元/酸化を必要とする、ケラチン繊維のための矯正法に比べると、本発明による方法は、ケラチン繊維を矯正するのに必要とされる時間を減らすことができる。更に、本発明による方法の一実施形態は、還元剤も酸化剤も全く又はほとんど使用しなくてもよく、したがって、ケラチン繊維への損傷が、還元剤又は酸化剤の使用を必要とする従来の方法と比べ、低減されうる。
本発明を実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきでない。
[組成物]
以下の表1に示す配合をベースとしたエマルションタイプの組成物を、表1に示す成分を混合することによって調製した。表1に示す成分の量の数値は、全て成分としての「質量%」に基づく。
(実施例1~2及び比較例1~6)
上記の組成物を使用して毛髪見本を矯正し、次いで以下のプロトコルに従って毛髪見本を評価した。
1)上記の組成物(実施例1~2及び比較例2~6)又は水(比較例1)を、予め洗髪したブラジル人の天然縮毛見本(長さ20cm)上に1:1の質量比(組成物:毛髪)で適用した。
2)比較例3~5では、組成物を有する毛髪見本を30分間静置し、次いでヘアドライヤーで乾燥した。実施例1~2並びに比較例1~2及び6では、この工程を省き、工程1の直後に工程3又は4(組成物を毛髪見本上に適用する工程)へ移った。
3)実施例1~2並びに比較例1、4及び6では、毛髪見本をアルミホイルで被覆した。
4)毛髪見本(被覆又は非被覆)を、種々の条件(比較例1~4及び6並びに実施例1~2では、90若しくは120℃で1若しくは3分間、10秒/ストローク、又は、比較例5では、210℃で1分間、6秒/ストローク)下、ストレートアイロンでストロークすることによって矯正した。
5)毛髪見本を2~3分以内で室温まで冷却した後、組成物を水道水で1分間洗い流し、次いで乾燥した。
6)工程5の直後に、毛髪見本の矯正レベルを目視評価した(T=0での直毛効果)。
7)毛髪見本を1回洗髪し、乾燥させた。
8)毛髪見本の矯正レベルを再度目視評価した(1回の洗髪後の持続効果)。また、第1の洗髪後の梳毛し易さ並びにやわらかさ及び滑らかさについての追加の評価を行った。
9)毛髪の洗髪及び乾燥を9回繰り返した。
10)毛髪見本の矯正レベルを再度目視評価した(10回目の洗髪後の持続効果)。
上記評価の判定基準は以下の通りとした。
(直毛/持続効果)
良好: 毛髪見本の毛髪は、直毛だった
普通: 毛髪見本の毛髪に一部ウェーブが残っていた
不良: 毛髪見本の毛髪に多くのウェーブが残っていた
(梳毛し易さ)
良好: 毛髪のもつれをほぐすのに5回未満の梳毛を必要とする
普通: 毛髪のもつれをほぐすのに5~10回の梳毛を必要とする
不良: 毛髪のもつれをほぐすのに10回超の梳毛を必要とする
(やわらかさ及び滑らかさ)
良好: 処置前よりやわらかく、滑らかだった
普通: 処置前と同じくらいやわらかく、滑らかだった
不良: 処置前と比べてやわらかくなく、滑らかでなかった
上記の評価の結果を表2に示す。
実施例1による矯正法は、毛髪に良好な即時矯正及び持続効果をもたらした。実施例1による矯正法で処置した毛髪は、梳毛し易かった。実施例1による矯正法で処置した毛髪は、やわらかく、滑らかであり、コンディショニング効果が毛髪にもたらされたことを示す。
実施例2による矯正法は、毛髪に良好な即時矯正及び持続効果をもたらした。実施例2による矯正法で処置した毛髪は、梳毛し易かった。実施例2による矯正法で処置した毛髪は、やわらかく、滑らかであり、コンディショニング効果が毛髪にもたらされたことを示す。
水のみを使用した比較例1による矯正法が毛髪にもたらした即時矯正及び持続効果は、不良だった。比較例1による矯正法で処置した毛髪は、梳毛しにくかった。
毛髪を被覆しなかった比較例2による矯正法が毛髪にもたらした即時矯正及び持続効果は、不良だった。加熱用アイロンは、濡れた状態の毛髪に直接適用したため、加熱中に水が蒸発し、過収縮により望ましくないカール形状がセットされた。また、直接の加熱により生じた毛髪損傷により、比較例2による矯正法で処置した毛髪は、梳毛しにくかった。実際、比較例2による矯正法で処置した毛髪は、やわらかくも、滑らかでもなく、毛髪に損傷がもたらされたことを示す。特に、実施例1と比較例2の間の比較に基づき、所望の効果を得るためには、毛髪の被覆が必要であることを明確に示す。
毛髪を乾燥し、被覆しなかった比較例3による矯正法が毛髪にもたらした即時矯正及び持続効果は、不良だった。したがって、加熱中の湿潤条件は、毛髪に必要であることを示す。また、直接の加熱により生じた毛髪損傷により、比較例3による矯正法で処置した毛髪は、梳毛しにくかった。実際、比較例3による矯正法で処置した毛髪は、やわらかくも、滑らかでもなく、毛髪に損傷がもたらされたことを示す。
毛髪を乾燥した比較例4による矯正法が毛髪にもたらした即時矯正及び持続効果は、不良だった。したがって、この場合も、加熱中の湿潤条件は、毛髪に必要であることを示す。また、比較例4による矯正法で処置した毛髪は、梳毛しにくかった。特に、実施例1と比較例4の間の比較に基づき、所望の効果を得るためには、加熱中に毛髪を濡れた状態に維持することが必要であることを明確に示す。
毛髪を乾燥し、被覆しなかった比較例5による矯正法が毛髪にもたらした即時矯正及び持続効果は、不良だった。したがって、加熱中の湿潤条件は、毛髪に必要であることを示す。また、直接の高温加熱により生じた毛髪損傷により、比較例5による矯正法で処置した毛髪は、梳毛しにくかった。実際、比較例5による矯正法で処置した毛髪は、やわらかくも、滑らかでもなく、毛髪に損傷がもたらされたことを示す。
毛髪を90℃で加熱した比較例6による矯正法は、毛髪にいくらかの即時矯正及び持続効果をもたらした。また、比較例6による矯正法で処置した毛髪は、梳毛し易さは普通だった。しかしながら、こうして得られた直毛効果は十分ではなかった。特に、実施例1と比較例6の間の比較に基づき、所望の効果を得るためには、100℃超での毛髪の加熱が必要であることを明確に示す。
(損傷評価)
実施例1又は実施例2による方法で処置した毛髪繊維の引っ張り強度と、実施例1による方法と同じ方法で処置した毛髪繊維の引っ張り強度を測定し、毛髪繊維の切断点応力を比較したが、ただし、表1に示す組成を従来の矯正パーマ製品と置き換えることを条件とした。
実施例1又は実施例2による方法で処置した毛髪繊維の切断点応力は、従来の矯正パーマ製品を使用した比較の方法で処置した毛髪繊維の切断点応力より有意に高かった(強力だった)。
上記の結果は、本発明が、従来の矯正パーマ製品より少ない損傷で済むことを示す。

Claims (11)

  1. ケラチン繊維を直毛化する方法であって、
    (i)ケラチン繊維を直毛化するための組成物をケラチン繊維上に適用する工程と、
    (ii)少なくとも1つの被覆手段で、前記組成物を適用したケラチン繊維を被覆し、ケラチン繊維を濡れた状態に保つ工程と、
    (iii)100℃超の温度の加熱用アイロンで濡れた状態のケラチン繊維を直毛化する工程と、
    (iv)ケラチン繊維の被覆を取り除く工程と、
    を含み、
    ケラチン繊維を直毛化するための前記組成物が、
    (a)アルキルアミノスルホン酸並びに次式(I)及び(II)の化合物:
    [式(I)及び(II)中、
    - Rは、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状のC1~C5アルキル基を表し、前記アルキル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキサミド基、C6~C18芳香族基、複素環基、-C(O)-OH、-S(O)2-OH、-C(O)-O-M+、-S(O)2-O-M+、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの基で置換又は非置換であり、M+はカチオン性対イオンを表し、
    - nは、0又は1である]
    から選択される少なくとも1種の化合物、
    (b)モノアミン及びジアミンから選択される少なくとも1種のアルカリ剤
    (c)C4~5ジオールから選択される少なくとも1種のジオール、
    (d)少なくとも1種のアルカリ土類金属有機塩、
    少なくとも1種のカチオン性ポリマー、及び、
    少なくとも1種の油
    を含み、
    ケラチン繊維を直毛化するための前記組成物のpHが、7.5~12.0である、方法。
  2. 被覆手段が、耐熱性である、請求項1に記載の方法。
  3. 被覆手段が、ケラチン繊維を含む少なくとも1つの閉塞空間を形成する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ケラチン繊維を直毛化するための前記組成物のpHが、以下の平衡状態のpKaに等しいpHに対して±2以内である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. (a)化合物が、アルキルアミノスルホン酸;アミノ酸;アミノ酸のオリゴマー;アミノスルホン酸;並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. (a)化合物が、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、グリシン、アラニン、タウリン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記組成物中の(a)化合物の量が、前記組成物の総質量に対して、1質量%から20質量%である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記組成物中の(b)アルカリ剤の量が、前記組成物の総質量に対して、0.1質量%~15質量%である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. (d)アルカリ土類金属有機塩がα-ヒドロキシ酸のアルカリ土類金属塩から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組成物が、アンモニアもチオール化合物も一切含まない、又は、前記組成物の総質量に対して1質量%未満のアンモニア若しくはチオール化合物を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記組成物が、還元剤も酸化剤も一切含まない、又は、前記組成物の総質量に対して1質量%未満の還元剤若しくは酸化剤を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
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