JP2014516024A - ケラチン繊維を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ケラチン繊維を処理する方法であって、
ケラチン繊維上に少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物を適用するステップと;
ケラチン繊維を閉塞空間中に配置するステップと;
ケラチン繊維を加熱するステップと
を含み、
加熱ステップが、ケラチン繊維を50℃〜250℃に加熱することを含む、方法に関する。本発明はまた、上記方法に使用するための作用剤及びキットにも関する。

Description

本発明は、毛髪等のケラチン繊維を処理する方法、並びに、該方法に使用される組成物及びキットに関する。
多くのヘアケア製品が、毛髪、特に細い髪を簡単にスタイリングし、テクスチャライズし、いくらか重みを加えるために現在市販されており、その中で、フォーム及びスタイリングジェル又はヘアラッカーを例として挙げることができる。これらの製品は、毛髪の成形を可能にするが、シャンプーにより除去され、したがって1日単位で適用される必要がある。
長時間持続する毛髪の変形を得るための最も一般的な技術は、第1のステップにおいて、ケラチンS-Sジスルフィド結合(シスチン)を、好適な還元剤を含む組成物で開裂すること(還元ステップ)、次いで、このように処理された毛髪を一般的には水ですすいだら、第2のステップにおいて、最終的に毛髪に所望の形態を与えるように、例えばカーラーを使用して張力下に事前に置かれた毛髪上に酸化組成物を適用することによって、前記ジスルフィド結合を再形成すること(酸化ステップ、また固定ステップとも呼ばれる)からなる。
上記で説明されているもの等の、化学的処理によって毛髪に与えられる新しい形状は、フォーム、スタイリングジェル又はラッカーを使用することによって一時的に毛髪を再成形するための通常の単純な方法と比較して、比較的長時間持続し、水又はシャンプーによる洗浄操作に対して特に耐性である。
上記の化学的処理のための多くの組成物及び方法が提案されている。一般に、それらは、処理の日に、良好な性能を提供する。
しかしながら、消費者の期待という観点からは好適でないことがある上記の化学的処理方法において、以下のとおり、様々な欠点が存在する:
- 環境ストレス(ブラッシングによる機械的圧迫、頻繁なシャンプー、光曝露、高湿度等)に対する不十分な長時間持続性;
- 自然な毛髪に対する不十分なパーマ効率;
- 特に繰り返される適用における、又は、酸化的着色等の他の化学的処理との組合せにおける、高レベルの毛髪劣化;
- 長い処置時間;及び
- パーマプロセス中及びパーマプロセス後のチオール化合物の悪臭。
したがって、本発明の目的は、良好なカール持続性をもたらすことができる、毛髪等のケラチン繊維のための新しい処理方法、特にパーマネント変形方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ケラチン繊維のための上記の新しい処理方法によって、自然な毛髪のための強いパーマ効率を提供することである。
本発明の別の目的は、ケラチン繊維のための処理方法による高レベルの毛髪損傷を防止することである。
本発明のさらなる目的は、ケラチン繊維のための従来の処理方法、特にパーマネント変形方法に必要とされる時間を短縮し、例えばケラチン繊維のための迅速なパーマネント成形方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ケラチン繊維のための従来の処理方法、特にパーマネント変形方法において一般に使用されるチオール化合物に由来する悪臭を防止することである。
上記の本発明の目的は、ケラチン繊維を処理する方法であって、
ケラチン繊維上に少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物を適用するステップと;
ケラチン繊維を閉塞空間中に配置するステップと;
ケラチン繊維を加熱するステップと
を含み、
加熱ステップが、ケラチン繊維を50〜250℃になるように加熱することを含む、方法によって達成することができる。
方法は、組成物をケラチン繊維上に適用するステップの後及び/又はケラチン繊維を加熱するステップの後にケラチン繊維をすすぐステップを更に含んでもよい。
方法は、ケラチン繊維に機械的張力を付与するステップを更に含んでもよい。
本発明によれば、閉塞空間は、少なくとも1つの被覆手段によって形成することができる。被覆手段は、硬質又は軟質であってもよい。被覆手段は、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含んでもよい。
本発明によれば、ケラチン繊維を加熱するステップの間、ケラチン繊維は60〜150℃で加熱されてもよい。ケラチン繊維は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱され得る。上記被覆手段は、加熱器を含んでもよい。
本発明で使用される直鎖状有機ジスルフィド化合物は、式:
R1-S-S-R2
(式中、
R1及びR2は、独立して、直鎖状、飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、これは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びリン原子からなる群から選択される1個又は複数のヘテロ原子により中断されていてもよく、これは、ヒドロキシル基、シアノ基、エステル基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルバメート基、カルボン酸基、カルボネート基、ヒドラジニル基、エーテル基及びウレイド基からなる群から選択される1つ又は複数の置換基を含んでもよい)により表されてもよく、並びに、その塩であってもよい。
直鎖状有機ジスルフィド化合物は、ジアルキルジスルフィド、ジアルケニルジスルフィド、ジアリールジスルフィド、N,N'-ジチオジアルキルカルボン酸、N,N'-ジチオジアルキルエステル、N,N'-ジチオジアルキルアミン及びN,N'-ジチオジアルキルアミド、並びに、それらの塩からなる群から選択されてもよい。
直鎖状有機ジスルフィド化合物は、ジチオジグリコール酸、シスタミン、ジチオジサリチル酸及び酸化グルタチオン、並びに、それらの塩からなる群から選択されてもよい。
組成物は、直鎖状有機ジスルフィド化合物を、組成物の総重量に対して0.1〜50重量%の量で含んでもよい。
本発明はまた、閉塞空間中で温度50〜250℃でケラチン繊維を処理するための、少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物にも関する。
本発明はまた、ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
閉塞空間中でケラチン繊維を50〜250℃に加熱するための少なくとも1つの加熱器
を備える装置と、
少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含んだ組成物と
を含む、キットにも関する。
以下の記載において、「少なくとも1つの」という表現は、「1つ又は複数の」という表現と等価である。
良好な性能を達成するために、毛髪等のケラチン繊維のための従来のパーマ製品は、比較的高濃度の還元剤、例えばチオグリコール酸を、典型的にはアルカリ剤との組合せで含有する。
加えて、いくつかの技術は、このような還元剤の化学作用を増大させるために、ケラチン繊維を還元するステップの間に、加熱プロセスを使用する。これらの技術は、熱風/熱蒸気/遠赤外を使用して、例えばプラスチックローラーに巻き上げられたケラチン繊維を加熱する。加熱プロセスは通常、開放された環境において実施されるため、ケラチン繊維は高くても50℃未満までしか加熱されず、ケラチン繊維中の水又は水分の蒸発のためにそれ以上は加熱することができない。加熱ステップの終了時に、還元されたケラチン繊維をすすぎ、酸化し、再度すすぐ。この加熱プロセスを用いることの利点は、古典的なコールドパーマ方法と比較したパーマ性能及びカール持続性のわずかな改善である。
しかしながら、より良好な性能を達成するために、強力な還元剤が、典型的にはアルカリ剤並びに酸化剤との組合せで、高濃度において使用される。そのため、ケラチン繊維は、繰り返しの適用又はさらなる化学的処理(例えばパーマ及びカラー)を考慮すると、顧客にとって好ましくない顕著な又は重大な劣化を受ける。
鋭意検討の結果、本発明者らは、ケラチン繊維のためのパーマネント変形処理中の特定の加熱プロセスに関連して、少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物を使用することによって、ケラチン繊維の顕著な又は重大な劣化を発生させることなく良好なパーマ性能を達成することが可能であることを発見した。
上記の特定の加熱プロセスは、ケラチン繊維からの水又は水分の蒸発を制限し、ケラチン繊維を湿った状態で高温に維持する、閉鎖環境又は閉塞環境において実施される。したがって、処理されたケラチン繊維は、良好なパーマ効率とともに良好なカール持続性を示す。
本発明において使用される組成物は、好ましくはチオール化合物等の還元剤を含有しない。直鎖状有機ジスルフィド化合物は、還元剤ではない。したがって、還元剤に由来する悪臭は、防止され得る。その上、ケラチン繊維の劣化も防止することができる。
実際、本発明によれば、古典的なパーマ方法とは違って、安定なパーマネントウェーブ形成を達成するために酸化的ステップは必要とされない。したがって、上記の新しい組成物と上記の新しい加熱プロセスとの組合せによって、ワンステップ方法を達成することができる。これにより、ケラチン繊維のパーマネント変形方法に必要とされる時間を、大幅に短縮することができる。
(組成物)
本発明に使用される組成物は、少なくとも1種の直鎖状有機ジシルフィド化合物を含む。
直鎖状有機ジシルフィド化合物は、直鎖状の化学構造、及び、少なくとも1つのジスルフィド結合を有する任意の有機化合物であってもよい。直鎖状有機ジスルフィド化合物は、式:
R1-S-S-R2
(式中、
R1及びR2は、独立して、直鎖状、飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、これは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びリン原子からなる群から選択される1個又は複数のヘテロ原子により中断されていてもよく、これは、ヒドロキシル基、シアノ基、エステル基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルバメート基、カルボン酸基、カルボネート基、ヒドラジニル基、エーテル基及びウレイド基からなる群から選択される1つ又は複数の置換基を含んでもよい)で表される、並びに、その塩であることが好ましい。
直鎖状有機ジスルフィド化合物は、ジアルキルジスルフィド、ジアルケニルジスルフィド、ジアルキルアリールジスルフィド、N,N'-ジチオジアルキルカルボン酸、N,N'-ジチオジアルキルエステル、N,N'-ジチオジアルキルアミン及びN,N'-ジチオジアルキルアミドからなる群から選択されることが可能である。
ジアルキルジスルフィド、ジアルケニルジスルフィド又はジアリールジスルフィドとして、以下の式:
R3-(CH2)x-S-S-(CH2)y-R4
(式中、
R3及びR4は、独立して、C1〜C18アルキル基、好ましくはC1〜C10アルキル基、より好ましくはC1〜C6アルキル基;C2〜C18アルケニル基、好ましくはC2〜C10アルケニル基、より好ましくはC2〜C6アルケニル基;又はC6〜C18アリール基、好ましくはC6〜C12アリール基、より好ましくはC6〜C8アリール基を表し;
x及びyは、独立して、0〜5の数、好ましくは0〜3を表す)により表されるものを挙げることができる。
例えば、ジメチルジスルフィド、ジアリルジスルフィド又はジフェニルジスルフィドを挙げることができる。
ジカルボキシジスルフィド又はジアルコキシカルボニルジスルフィドとして、以下の式:
R5OOC-(R6)s-(CH2)x-S-S-(CH2)y-(R7)t-COOR8
(式中、
R5及びR8は、独立して、水素原子;C1〜C18アルキル基、好ましくはC1〜C10アルキル基、より好ましくはC1〜C6アルキル基;C2〜C18アルケニル基、好ましくはC2〜C10アルケニル基、より好ましくはC2〜C6アルケニル基;又はC6〜C18アリール基、好ましくはC6〜C12アリール基、より好ましくはC6〜C8アリール基を表し;
R6及びR7は、独立して、C1〜C18アルキレン基、好ましくはC1〜C10アルキレン基、より好ましくはC1〜C6アルキレン基;C2〜C18アルケニレン基、好ましくはC2〜C10アルケニレン基、より好ましくはC2〜C6アルケニレン基;又はC6〜C18アリーレン基、好ましくはC6〜C12アリーレン基、より好ましくはC6〜C8アリーレン基を表し、R6及びR7は、1つ又は複数のハロゲン基及び/又はヒドロキシル基で置換されてもよく;
s及びtは、独立して、0〜2の数、好ましくは0又は1を表し;
x及びyは、独立して、0〜5の数、好ましくは0又は3を表し、
s+x及びy+tのそれぞれは、1より大きいか、又は1に等しい)により表されるもの、並びに、その塩を挙げることができる。
例えば、以下の式:
により表される3,3'-ジチオジプロピオン酸、以下の式:
により表される2,2'-ジチオジプロピオン酸、ジチオジグリコール酸、ジチオジサリチル酸、及び、それらの塩を挙げることができる。
ジアミノジスルフィド又はジアミドカルボキシジスルフィドとして、以下の式:
R9R10N-(R11)u-(CH2)x-S-S-(CH2)y-(R12)v-NR13R14
[式中、
R9、R10、R13及びR14は、独立して、水素原子;C1〜C18アルキル基、好ましくはC1〜C10アルキル基、より好ましくはC1〜C6アルキル基;C2〜C18アルケニル基、好ましくはC2〜C10アルケニル基、より好ましくはC2〜C6アルケニル基;C6〜C18アリール基、好ましくはC6〜C12アリール基、より好ましくはC6〜C8アリール基;又はC1〜C18アルキル-CO-基、好ましくはC1〜C10アルキル-CO-基、より好ましくはC1〜C6アルキル-CO-基を表し;
R11及びR12は、独立して、C1〜C18アルキレン基、好ましくはC1〜C10アルキレン基、より好ましくはC1〜C6アルキレン基;C2〜C18アルケニレン基、好ましくはC2〜C10アルケニレン基、より好ましくはC2〜C6アルケニレン基;6〜C18アリーレン基、好ましくはC6〜C12アリーレン基、より好ましくはC6〜C8アリーレン基;又はCR15R16-(式中、R15及びR16のうちの1つは水素原子を表し、他はカルボキシル基を表す)を表し;
u及びvは、独立して、0〜2の数、好ましくは0又は1を表し;
x及びyは、独立して、0〜5の数、好ましくは0〜3を表し、
u+x及びy+vのそれぞれは、1より大きいか、1に等しい]により表されるもの、及びその塩を挙げることができる。
例えば、シスチン及びシスタミン(システアミン)、並びに、それらの塩を挙げることができる。
直鎖状有機ジスルフィド化合物は、ジチオジグリコール酸、シスタミン、ジチオジサリチル酸及び酸化グルタチオン、並びに、それらの塩からなる群から選択されることが好ましい。
組成物は、直鎖状有機ジスルフィド化合物を、組成物の総重量に対して0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜15重量%の量で含んでもよい。
組成物は、少なくとも1つのアルカリ剤、及び/又は、少なくとも1つの酸化剤を含んでもよい。
アルカリ剤は、無機アルカリ剤であってもよい。無機アルカリ化剤は、アンモニア;アルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物;リン酸ナトリウム又はリン酸一水素ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩及びリン酸一水素塩からなる群から選択されることが好ましい。
無機アルカリ金属水酸化物の例として、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ土類金属水酸化物の例として、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを挙げることができる。無機アルカリ剤として、水酸化ナトリウムが好ましい。
アルカリ剤は、有機アルカリ剤であってもよい。有機アルカリ剤は、モノアミン及びその誘導体;ジアミン及びその誘導体;ポリアミン及びその誘導体;塩基性アミノ酸及びその誘導体;塩基性アミノ酸及びその誘導体のオリゴマー;塩基性アミノ酸及びその誘導体のポリマー;尿素及びその誘導体;並びにグアニジン及びその誘導体からなる群から選択されることが好ましい。
有機アルカリ剤の例として、モノ、ジ及びトリエタノールアミン並びにイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン;尿素、グアニジン及びそれらの誘導体;リシン、オルニチン又はアルギニン等の塩基性アミノ酸;並びに下記の構造:
(式中、Rは、ヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基により場合により置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R1、R2、R3及びR4は、独立して、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表す)に記載されているもの等のジアミン(これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体により例示することができる)を挙げることができる。アルギニン、尿素及びモノエタノールアミンが好ましい。
アルカリ剤は、その溶解性に応じて、組成物の総重量に対して0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%、より好ましくは0.3〜10重量%の総量で使用してもよい。
酸性剤として、クエン酸、乳酸、リン酸又は塩酸(HCl)等の、化粧品中で一般に使用される任意の無機酸又は有機酸を挙げることができる。クエン酸及びHClが好ましい。
酸性剤の量は制限されないが、その溶解性に応じて、組成物の総重量に対して0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜20重量%、より好ましくは0.3〜10重量%であってもよい。
組成物のpHは、2から10まで、好ましくは4から9.5の間、より好ましくは6から9の間の範囲であってもよい。組成物のpHが比較的高くない場合、組成物によるケラチン繊維への損傷を、より低減することができる。pHを調整するために、1つ又は複数のアルカリ剤及び/又は酸性剤を単独で又は組合せで使用してもよい。
本発明に使用される組成物は、還元剤及び/又は式:
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)のイオン源を、組成物の総重量に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%等の限定された量のみ含むことが可能である。
本発明に使用される組成物が、還元剤及び/又は上記の式のイオン源を含んでいないことが好ましい。
還元剤は、チオグリコール酸、チオ乳酸、メルカプトプロピオン酸、モノチオグリセロール、システアミン及びシステイン等のチオール還元剤;又は非硫黄若しくは保護チオール還元剤、亜硫酸塩、重亜硫酸塩若しくはスルフィン酸誘導体、ホスフィン、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属臭化水素酸塩、還元糖及びレダクトン等の非チオール還元剤であってもよい。
上記イオンは、炭酸イオン、ペルオキシ炭酸イオン、カルバミン酸イオン又は炭酸水素イオンであってもよい。
本発明において使用される組成物はまた、1つ又は複数の化粧料用作用剤を含んでもよい。化粧料用作用剤の量は制限されないが、組成物の総重量に対して0.1〜10重量%であってもよい。化粧料用作用剤は、揮発性又は不揮発性、直鎖状又は環状の、アミン型又はそうではない、シリコーン、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性又は両性のポリマー、ペプチド及びその誘導体、タンパク質加水分解物、合成又は天然のろう、特に脂肪アルコール、膨張剤及び浸透剤、並びに他の活性化合物、例えば、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性又は双性イオン性の界面活性剤、抜け毛防止剤、抗フケ剤、会合型又はそうではない、天然又は合成の増粘剤、懸濁化剤、金属イオン封鎖剤、不透明化剤、染料、日焼け止め剤、充填剤、ビタミン又はプロビタミン、ミネラル、植物油又は合成油、並びに香料、保存剤、安定化剤、還元剤、並びに、それらの混合物等からなる群から選択することができる。
本発明において使用される組成物のためのビヒクルは、好ましくは、水からなる水性媒体であり、有利には、化粧品として許容される1種又は数種の有機溶媒を含有してもよく、そのような有機溶媒としては、特に以下が挙げられる:アルコール(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール等)、又はポリオール若しくはポリオールエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテル等)、プロピレングリコール若しくはそのエーテル(プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、並びにジエチレングリコールアルキルエーテル(ジエチレングリコールモノエチルエーテル若しくはモノブチルエーテル及びグリセロール等)。水は、組成物の総重量に対して10〜90重量%の濃度で存在してもよい。したがって、有機溶媒は、組成物の総重量に対して0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の濃度で存在してもよい。
本発明において使用される組成物は、ローション、増粘された若しくはそうではないゲル、フォーム、又はクリーム等の任意の形態で存在してもよい。
(ケラチン繊維処理方法)
本発明によるケラチン繊維を処理する方法は、
ケラチン繊維上に上述の少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物を適用するステップと;
次いで、ケラチン繊維を閉塞空間中に配置するステップと;
次いで、ケラチン繊維を加熱するステップと
により実施することができ、
加熱ステップは、ケラチン繊維を50〜250℃に加熱することを含む。
ケラチン繊維の処理方法に関する本発明によれば、毛髪等のケラチン繊維は、閉塞空間中で実施される特定の加熱プロセスに供される。
加熱プロセスは、自由に制御して該プロセスにとって望ましい温度を実現することができる任意の加熱手段によって実施することができる。
加熱プロセスは、好ましくは、閉塞空間を形成して、前述の組成物中で水等の蒸発性成分がケラチン繊維から蒸発するのを制限し、該プロセスを通じて加熱装置中で所定の温度を保つことができる特別な加熱装置を使用することによって実施してもよい。
前述の組成物中の水等の蒸発性成分がケラチン繊維から蒸発する場合、ケラチン繊維に加えられる熱エネルギーの大部分は蒸発により消費されることになり、したがって、ケラチン繊維の温度は、組成物中の全ての蒸発性成分が蒸発するまでは、所定の温度まで上昇することができない。
前述の加熱装置は、ケラチン繊維と接触しているか、又はケラチン繊維から離れているかのいずれかである熱エネルギー源と、ケラチン繊維を取り巻く閉塞空間を形成するための少なくとも1つの手段とを備えていてもよい。
熱エネルギー源は、ケラチン繊維を加熱するために使用される。熱エネルギー源は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器であってもよい。
閉塞空間は、少なくとも1つの被覆手段によって形成することができる。複数の被覆手段を使用してもよい。被覆手段は、硬質又は軟質であってもよい。
被覆手段は、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含んでもよい。フィルム又はシートの材料は、限定されない。例えば、フィルム又はシートは、熱可塑性又は熱硬化性の樹脂、紙、織物材料、覆い、アルミニウム箔等の金属箔等を含んでもよい。
例えば、フィルム又はシートは、ケラチン繊維により覆われた加熱用ロッド、加熱用バー又は加熱用プレート上にセットしてもよい。
本発明によれば、被覆手段は、熱エネルギー源を備えていてもよい。したがって、例えば、加熱器を備えたフィルム又はシートは、ケラチン繊維により覆われたロッド、バー又はプレート上にセットしてもよい。
閉塞状態は、ケラチン繊維に適用されている前述の組成物中の、水等の蒸発性成分の蒸発を制限することができ、したがって、ケラチン繊維の温度は、開放状態におけるケラチン繊維の従来の加熱プロセス又は装置によって得られる温度より高く上昇させることができる。更に、ケラチン繊維を有効に加熱することができ、ケラチン繊維を均等に加熱することができる。
本発明の一変形形態によれば、閉塞空間は開口部を含んでもよく、その表面積は、被覆手段の総表面積の5%未満、好ましくは3%未満、より特定すれば0.5%未満である。この変形形態によれば、被覆手段の総表面積は、被覆手段のための開放手段(存在する場合)の表面積を含む。
開口部は、通路、穴又は孔であってもよく、それにより、特に、閉塞空間の内側で蒸気を形成する等の反応が大きすぎる場合は、閉塞空間とその外部との間の空気の交換を可能にすることができる。一方で、当業者であれば、閉塞空間中での熱の拡散が障害されないように開口部を形成することができる。
本発明によれば、ケラチン繊維は、50〜250℃、好ましくは60〜200℃、より好ましくは60〜150℃、より好ましくは60〜90℃で、ケラチン繊維を加熱するステップの間、加熱されることになる。
加熱プロセスは、ケラチン繊維を処理するのに必要な適切な時間にわたり実施することができる。加熱プロセスのための時間の長さは制限されないが、1分間から2時間、好ましくは1分間から1時間、より好ましくは1分間から30分間であってもよい。例えば、加熱のための時間は、5〜20分間、好ましくは10〜15分間であってもよい。
ケラチン繊維は、組成物をケラチン繊維上に適用するステップの後及び/又はケラチン繊維を加熱するステップの後にすすいでもよい。
(ケラチン繊維のパーマネント変形方法)
ケラチン繊維の処理方法に関する本発明によれば、ケラチン繊維に、パーマネント変形に典型的に使用される機械的張力をかけてもよい。
ケラチン繊維のためのパーマネント変形方法は、ケラチン繊維に機械的張力を加える場合、次のように実施することができる。
まず、ケラチン繊維に、変形のために機械的張力をかける。機械的張力は、意図した形状にケラチン繊維を変形するための任意の手段によってケラチン繊維に加えることができる。例えば、機械的張力は、カーラー、ローラー、クリップ、プレート及びアイロンからなる群から選択される少なくとも1つの再成形手段によって提供することができる。再成形手段は、前述の少なくとも1つの加熱器を備えていてもよい。ケラチン繊維をカーラーに巻き付ける場合、この巻上げは、ケラチン繊維の全長に対して、又は、例えば、ケラチン繊維の長さの半分に対して実施してもよい。例えば所望の髪型形状及びカールの量によっては、巻上げは、多少厚い束で実施してもよい。
次に、前述の組成物をケラチン繊維に適用する。組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施してもよい。機械的張力を加えておいたケラチン繊維を、組成物で処理すべきである。ケラチン繊維は、必要であれば、ある一定の長さの時間にわたり、そのままの状態で放置することが可能である。
最後に、前述の加熱プロセスを実施する。熱エネルギーは、前述のとおり閉塞条件下でケラチン繊維に加えられる。
ケラチン繊維のパーマネント変形のためのこの方法は、ケラチン繊維を酸化させるステップを用いずに実施することができる。したがって、本発明による方法に要する時間は、酸化ステップを必要とする従来の方法に要する時間より短くすることができる。更に、酸化ステップによりケラチン繊維に与えられる損傷を回避することができる。
ケラチン繊維は、組成物をケラチン繊維上に適用するステップの後及び/又はケラチン繊維を加熱するステップの後にすすいでもよい。
本発明による美容処置方法の一実施形態は、ケラチン繊維、特に毛髪を、再成形又はパーマネント変形するための方法であって、
a)カールを形成するために、ケラチン繊維を、少なくとも1つの再成形手段又は機械的張力付与手段上に巻き上げることによって機械的張力下に配置するステップと;
b)前述の組成物をケラチン繊維に適用するステップと;
c)ケラチン繊維をすすぐ任意選択によるステップと;
d)少なくとも1つの被覆手段を再成形手段若しくは機械的張力付与手段上に又はその逆に配置して、1つ又は複数の閉塞空間を形成するステップと;
e)ケラチン繊維を、50℃から250℃の間の温度で、好ましくは1分間から2時間加熱するステップと
を含む方法であってもよい。ただし、加熱時間は限定されるべきでない。
この方法において、温度は、1つ又は複数の加熱手段を使用することによって、セットし、調節し、調整することができ、ケラチン繊維上にセットしたDigital Surface Sensor Module、参照番号MT-144[坂口電熱株式会社(日本)により販売されている]等の温度測定プローブを用いて測定してもよい。通常、プローブは、単一のケラチン繊維上にセットする。しかし、プローブを、閉塞空間と直接接触しているケラチン繊維の一部の上にセットし、より好ましくは、カーラーを使用する場合、プローブを、閉塞空間と直接接触しケラチン繊維のカールの末端を形成しているケラチン繊維の一部の上にセットすることは有利である。
好ましくは、温度は、気圧101,325Paで測定する。
本発明によれば、ケラチン繊維の温度は、個体の(ケラチン繊維が毛髪である場合)頭部にわたり、変動が±2℃又は3℃で一定であってもよく、プローブは、任意の種類のケラチン繊維上にセットしてもよい。
ケラチン繊維が毛髪である場合、本発明によれば、変動が±2℃又は3℃である一定の温度は、任意の種類の毛髪について得ることができ、毛髪の温度は、毛髪を特定の温度で加熱する間、±2℃又は3℃で一定であるように制御することができる。こうして、髪型は毛髪の全体にわたり均一かつ均質になり、より優れた髪型を最終的に得ることができる。
有利には、被覆手段は、1つ又は複数の断熱材を含んでいてもよく、より有利には、被覆手段は、断熱材からなっていてもよい。
用語「断熱材」は、熱伝導率が0〜1W/m℃(PVC:0.17W/m℃)である任意の材料を意味する。
好ましくは、加熱手段は、ケラチン繊維上で測定される温度が50℃以上、より好ましくは55℃から150℃未満、更により好ましくは100℃未満となるように調整してもよい。加熱は、電気抵抗を介して加熱することによって実施されることが好ましい。
有利には、被覆手段は、ステップb)において使用される組成物に関しては不浸透性である。
前述の実施形態では、再成形手段又は機械的張力付与手段のうち少なくとも1つ、及びカバー手段のうち少なくとも1つは、加熱器を備えていてもよい。
前述の実施形態では、「閉塞空間」は、被覆手段が再成形手段若しくは機械的張力付与手段上に又はその逆に配置される場合、それらの手段が一緒になって、中で熱は拡散することができるが、熱は閉鎖構造の外へ拡散できないか、又は拡散しにくい閉鎖構造を形成することを意味する。被覆手段、及び再成形手段又は機械的張力付与手段は、頭部(ケラチン繊維が毛髪である場合)上にセットする際に閉塞空間を形成することができることが好ましい。
閉塞空間は、水及びステップb)において使用される組成物中の成分がケラチン繊維から蒸発し、被覆手段の壁面に付着し、ケラチン繊維上に落ちることができる凝結ケージを形成してもよい。このサイクルは、ケラチン繊維の加熱の間、繰り返されてもよい。こうして、ケラチン繊維を湿った状態で常に保つことができ、ケラチン繊維の乾燥及び劣化が防止されることになる。
閉塞空間の形成は本発明の重要な特徴であり、それは、閉塞空間中のケラチン繊維が湿った状態に保たれ、ケラチン繊維の温度が一定となり得るためである。
好ましくは、本発明の方法は、弾力性のあるコード、伸展性のバンド又は伸縮性材料により、個体の(ケラチン繊維が毛髪である場合)頭部上で被覆手段を締め付ける追加的なステップを含んでもよい。
本発明の方法によれば、組成物がケラチン繊維上で継続的に凝結することができる閉塞空間があるために、組成物中の化粧品成分の量は、先行技術における方法と比較して有利に減少する。化粧品成分の量は、組成物の0.3〜3重量%であってもよい。
好ましい一実施形態では、被覆手段は、ケラチン繊維が毛髪である場合、再成形手段又は機械的張力付与手段としての各ヘアカーラー上に配置してもよい。言い換えれば、2つ以上のヘアカーラーを使用する場合、ヘアカーラーのそれぞれを被覆手段により個々に覆ってもよい。ステップb)においてケラチン繊維上に適用された組成物の頭皮への漏出を防止できるため、各ヘアカーラーを覆うことは有利である。
別の好ましい実施形態では、被覆手段は、2つ以上のヘアカーラーを使用する場合、全てのヘアカーラーを覆ってもよい。言い換えれば、被覆手段は、(ケラチン繊維が毛髪である場合)頭部の全体を覆ってもよい。
有利には、ステップd)において形成された閉塞空間は、ステップe)の間、維持されてもよい。言い換えれば、被覆手段は、ステップe)の後又はステップe)における加熱の中止後にのみ取り外してもよい。
必要であれば、本組成物は、機械的張力をケラチン繊維に加える前にケラチン繊維に適用してもよい。ケラチン繊維は、必要であれば、機械的張力をケラチン繊維に加える前及び/又は後、前述の組成物をケラチン繊維に適用する前及び/又は後、並びに、ケラチン繊維を加熱する前及び/又は後に、一定の長さの時間にわたり、そのままの状態で放置することが可能である。
前述のステップe)の後、必要であれば、ケラチン繊維は、被覆手段から取り出した後で酸化により固定してもよい。
(製品)
本発明はまた、閉塞空間中で50〜250℃の温度下でケラチン繊維を処理するための組成物の使用にも関する。組成物は、前述の少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む。
この組成物は、ケラチン繊維の従来のパーマネント変形において使用される酸化剤、特に過酸化水素と組み合わせた使用を必要としなくてもよい。したがって、ケラチン繊維をパーマネント変形すべきである場合、組成物は、1ステップで使用することができ、一方、ケラチン繊維の従来のパーマネント変形においては、2ステップ(還元ステップ及び酸化ステップ)が必要である。
この組成物は、前述の組成物と同じ技術的特徴を有し得る。
本発明はまた、ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
閉塞空間中でケラチン繊維を50〜250℃に加熱するための少なくとも1つの加熱器
を備える装置と、
少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含んだ組成物と
を含むキットにも関する。
キット中の被覆手段及び加熱器、並びに、組成物は、前述したものと同じであってもよい。
本発明を、実施例によってより詳細に説明するが、この実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
組成物1〜5
以下の組成物を、成分(活性成分は重量%)を混合することによって調製した。
組成物1
組成物2
組成物3
組成物4
組成物5
実施例1〜6、比較例1〜3及び参照例1
(実施例1)
組成物1を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。60℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
(実施例2)
組成物1を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
比較例1
組成物3を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーをDigital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
(実施例3)
組成物2を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。60℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
(実施例4)
組成物2を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
比較例2
組成物2を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーをDigital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
(実施例5)
組成物3を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。60℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
(実施例6)
組成物3を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
比較例3
組成物3を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。次いで、パーマローラーをDigital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱プロセスの後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
参照例1
組成物4を、1.7cmパーマローラーに予め巻いておいた1gの日本人の毛髪束上に室温で15分間適用した。静止時間の後、毛髪をすすいだ。次いで、組成物5を、室温で、5分間適用した。静止時間の後、毛髪をすすいだ。次いで、毛髪をパーマローラーから取り外し、再度すすぎ、乾燥させた。
[試験]
カール保持試験を、実施例1〜6、比較例1〜3及び参照例1において記載されている改変された毛髪束について実施した。その目的のために、毛髪束を40℃で5時間、95%相対湿度下でまっすぐな束縛のもとに保った。カール長時間持続性を、このカール保持試験の前及び後に人工的形状を比較することによって評価した。結果を表1に示す。
表1は、本発明が、より良好なカール効率及びカール保持効果をもたらすことができることを示す。

Claims (15)

  1. ケラチン繊維を処理する方法であって、
    ケラチン繊維上に少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物を適用するステップと;
    ケラチン繊維を閉塞空間中に配置するステップと;
    ケラチン繊維を加熱するステップと
    を含み、
    加熱ステップが、ケラチン繊維を50℃から250℃になるように加熱することを含む、方法。
  2. 組成物をケラチン繊維上に適用するステップの後及び/又はケラチン繊維を加熱するステップの後にケラチン繊維をすすぐステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. ケラチン繊維に機械的張力を付与するステップを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 閉塞空間が、少なくとも1つの被覆手段により形成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 被覆手段が、硬質又は軟質である、請求項4に記載の方法。
  6. 被覆手段が、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む、請求項4又は5に記載の方法。
  7. ケラチン繊維を加熱するステップの間、ケラチン繊維が60℃から150℃で加熱される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. ケラチン繊維が、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 被覆手段が加熱器を備える、請求項8に記載の方法。
  10. 直鎖状有機ジスルフィド化合物が、式:
    R1-S-S-R2
    (式中、
    R1及びR2は、独立して、直鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、これは、硫黄原子、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びリン原子からなる群から選択される1個又は複数のヘテロ原子により中断されていてもよく、これは、ヒドロキシル基、シアノ基、エステル基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルバメート基、カルボン酸基、カルボネート基、ヒドラジニル基、エーテル基及びウレイド基、並びに、それらの塩からなる群から選択される1つ又は複数の置換基を含んでもよい)
    により表される、及びその塩である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 直鎖状有機ジスルフィド化合物が、ジアルキルジスルフィド、ジアルケニルジスルフィド、ジアリールジスルフィド、N,N'-ジチオジアルキルカルボン酸、N,N'-ジチオジアルキルエステル、N,N'-ジチオジアルキルアミン及びN,N'-ジチオジアルキルアミド、並びに、それらの塩からなる群から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 直鎖状有機ジスルフィド化合物が、ジチオジグリコール酸、シスタミン、ジチオジサリチル酸及び酸化グルタチオン、並びに、それらの塩からなる群から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 組成物が、直鎖状有機ジスルフィド化合物を、組成物の総重量に対して0.1重量%から50重量%の量で含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 閉塞空間中で温度50℃から250℃でケラチン繊維を処理するための、少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物の使用。
  15. ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
    閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
    閉塞空間中でケラチン繊維を50℃から250℃になるように加熱するための少なくとも1つの加熱器
    を備える装置と、
    少なくとも1種の直鎖状有機ジスルフィド化合物を含む組成物と
    を含む、キット。
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