JP6856237B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインを含有する毛髪処理剤に関する。
パーマ等の毛髪変形処理に用いられる毛髪処理剤は通常、第1剤および第2剤の二種類からなる。このような毛髪処理剤を用いた毛髪変形処理では、第1剤(還元剤ともいう)を用いて毛髪のシスチン結合を切断した後、第2剤(酸化剤ともいう)を用いて新たなシスチン結合を形成することにより、毛髪にカールデザイン、ウェーブデザイン、またはストレートデザインを形成することができる。
上記第1剤においては、還元剤として従来チオグリコール酸やシステインが用いられてきたが、これらの成分を毛髪に浸透させるためには、毛髪を膨潤させる必要があった。そのため、第1剤にアルカリ剤を含有させ、第1剤をアルカリ性の溶液としていた。アルカリ性の溶液を使用すると、毛髪のデザイン形成力は高いものの、毛髪の損傷が生じるという問題があった。
そこで、分子量が小さく、毛髪になじみやすいシステアミンを還元剤として用いた毛髪処理剤が開発された(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されたようにシステアミンを還元剤として用いた毛髪処理剤を使用すると、アルカリ剤が不要であるため、第1剤として酸性の溶液を使用でき、毛髪の損傷を抑えることができた。しかしながら、その用途は弱いウェーブのパーマに限定されており、ストレートパーマにおいても効果が弱かった。
また、第1剤として用いられる毛髪処理剤としては、システアミン濃度が3.5〜15重量%であり、pHが7.0〜9.5である毛髪処理剤(例えば、特許文献2参照)が知られている。また別の例としては、システアミン濃度が0.5〜3重量%でpHが8.0〜10、システアミン濃度が2〜3重量%でpHが7.5〜10、システアミン濃度が0.5〜2.0重量%でpHが9.2〜9.5、システアミン濃度が1.3〜2.5重量%でpHが8.5〜9.2、またはシステアミン濃度が2〜2.5重量%でpHが8.0〜9.2のいずれかである毛髪変形(デザイン形成)剤(例えば、特許文献3参照)が知られている。
特公平7−8775号公報 特開2011−74043号公報 特開2011−84582号公報
還元剤としてシステアミンを配合した毛髪処理剤は、毛髪に良好なカールデザイン、ウェーブデザイン、またはストレートデザインを形成し、かつダメージが少ないという利点を持ち、システアミンの配合量を増加させれば、よりしっかりとしたデザイン形成が可能になることが知られている。しかしながら、従来知られた毛髪処理剤を用いた場合には、変形処理後の毛髪は弾力が充分でなかった。本発明の目的は、処理後の毛髪が充分な弾力を持つ毛髪処理剤を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有する毛髪処理剤により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば、以下の[1]〜[10]である。
[1] ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインを含有することを特徴とする毛髪処理剤。
[2] 前記ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインの濃度が0.01〜2.0質量%であることを特徴とする[1]に記載の毛髪処理剤。
[3] pHが7.0〜8.5であることを特徴とする[1]または[2]に記載の毛髪処理剤。
[4] 還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[5] 還元剤として、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システイン濃度が0.1〜9.0質量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[6] 還元剤として、チオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、チオグリコール酸濃度が0.1〜7.0質量%であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[7] 還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、並びにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[8] 還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、並びにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、
システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であり、
システイン濃度が0.1〜2.0質量%であり、
チオグリコール酸濃度が0.1〜2.0質量%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[9] ポリマーとして、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
[10] ポリマーとして、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体を含有することを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載の毛髪処理剤。
本発明の毛髪処理剤を用いて毛髪にカール処理、ウェーブ処理、またはストレート処理を行うと、処理後の毛髪は充分な弾力を持ち、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルを崩れにくくすることができる。
〔毛髪処理剤〕
本発明の毛髪処理剤とは、毛髪のシスチン結合を切断するために用いられる処理剤をいい、通常2剤式パーマ処理剤における第1剤をいう。
以下、各成分の毛髪処理剤中の濃度は、通常の2剤形式のパーマ処理剤の場合は、第1剤中の濃度である。
<ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン>
本発明の毛髪処理剤は、ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン(以下「成分A」ともいう。)を含む。本発明の毛髪処理剤の成分Aの濃度は、通常は0.01〜2.0質量%、好ましくは0.05〜1.0質量%、より好ましくは0.1〜0.5質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。
成分Aを含むことにより、本発明の毛髪処理剤は、毛髪に対して弾力を付与することができる。また、成分Aと共に、後述する還元剤(システアミン、システイン、チオグリコール酸等)を、毛髪処理剤に含有させることで毛髪の損傷(ダメージ)を抑えつつ、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。また、弾力を付与することにより、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルを崩れにくくすることができる。形成したカール、ウェーブおよびストレートは持続性に優れる。さらに、処理後の毛髪はツヤが良好である。
本発明の毛髪処理剤に好適に使用でき、成分Aを含有する製品としては、例えばプラスサイズL−401、L−410、L−402WおよびL‐410W(互応化学工業株式会社製)が挙げられる。
<pH>
本発明の毛髪処理剤のpHは、好ましくは7.0〜8.5、より好ましくは7.5〜8.3、特に好ましくは7.7〜8.2である。毛髪処理剤のpHが前記範囲内にあると、毛髪の損傷を抑えつつ、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。
本発明の毛髪処理剤のpHは、毛髪処理剤に含まれる成分Aや、後述の成分B〜Fによって調整してもよく、さらに酸、アルカリおよびpH調整剤を適宜用いて、上記範囲に調整してもよい。酸、アルカリおよびpH調整剤としては、好ましくは、塩酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、シュウ酸、リン酸、炭酸等の酸、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよび2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等のアミノアルコール、アルギニン等の塩基性アミノ酸、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウム等の中性塩、水酸化ナトリウムならびに水酸化カリウム等を1種または適宜組み合わせて使用し、上記範囲に調整する。
<システアミンおよびその塩類>
本発明の毛髪処理剤は、還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種(以下「成分B」ともいう。)を含んでいてもよい。
前記システアミンとは、下記式(1)で表される化合物である。
HS−CH2−CH2−NH2 (1)
システアミンは、その塩類として毛髪処理剤中に含まれていてもよい。具体的には塩酸塩、クエン酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩等の塩類で存在していてもよい。システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種としては、1種単独で含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
成分Bは、分子量が小さいために、毛髪への浸透が良好な還元剤である。また毛髪に塗布しても、還元作用以外の毛髪の構造への影響が少なく、毛髪に与える損傷が小さい。
本発明の毛髪処理剤が、成分Bを含有する場合のシステアミン濃度は、通常は1.0〜6.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。システアミン濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、柔らかく、ツヤがあり、指通りも良好である。
なお、本明細書において、上記毛髪処理剤のシステアミン濃度とは、毛髪処理剤中の成分Bの濃度であって、成分Bがシステアミンである場合には、該システアミンの濃度、成分Bがシステアミンの塩類である場合には、システアミンに換算して求めた濃度である。
<システインおよびその塩類>
本発明の毛髪処理剤は、還元剤として、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種(以下「成分C」ともいう。)を含んでいてもよい。
本発明で用いることが可能な成分Cとしては、システイン、システイン塩酸塩などのシステイン酸塩、N−アセチルシステイン等を例示することができる。システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種としては、1種単独で含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
本発明の毛髪処理剤が成分Cを含有する場合のシステイン濃度は、通常は0.1〜9.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。システイン濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪はまとまりが良好である。
なお、本明細書において、上記毛髪処理剤のシステイン濃度とは、毛髪処理剤中の成分Cの濃度であって、成分Cがシステインである場合には、該システインの濃度、成分Cがシステインの塩類である場合には、システインに換算して求めた濃度である。
<チオグリコール酸およびその塩類>
本発明の毛髪処理剤は、還元剤として、チオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種(以下「成分D」ともいう。)を含んでいてもよい。
本発明で用いることが可能な成分Dとしては、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウムなどのチオグリコール酸塩等を例示することができる。チオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種としては、1種単独で含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。
本発明の毛髪処理剤が成分Dを含有する場合のチオグリコール酸濃度は、通常は0.1〜7.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。チオグリコール酸濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、形成したカール、ウェーブおよびストレートの持続性に優れ、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪は、ツヤが良好である。
なお、本明細書において、上記毛髪処理剤のチオグリコール酸濃度とは、毛髪処理剤中の成分Dの濃度であって、成分Dがチオグリコール酸である場合には、該チオグリコール酸の濃度、成分Dがチオグリコール酸の塩類である場合には、チオグリコール酸に換算して求めた濃度である。
成分B〜Dは、前述のように還元剤として作用する。本発明の毛髪処理剤は、成分B〜Dから選択される還元剤を、1種のみ含んでいてもよく、2種含んでいてもよく、3種含んでいてもよい。
本発明の毛髪処理剤が、前記成分B〜Dから選択される還元剤として、成分Bのみを含む場合には、システアミン濃度は、通常は1.0〜6.0質量%であり、好ましくは1.5〜4.0質量%、より好ましくは2.0〜3.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。システアミン濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、形成したカール、ウェーブおよびストレートの持続性に優れ、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、柔らかく、ツヤがあり、指通りも良好である。
本発明の毛髪処理剤が、前記成分B〜Dから選択される還元剤として、成分Cのみを含む場合には、システイン濃度は、通常は1.0〜9.0質量%であり、好ましくは3.0〜5.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。システイン濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪はまとまりが良好である。
本発明の毛髪処理剤が、前記成分B〜Dから選択される還元剤として、成分Dのみを含む場合には、チオグリコール酸濃度は、通常は1.0〜7.0質量%であり、好ましくは2.0〜5.0質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。チオグリコール酸濃度が、前記範囲内にあると、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪は、ツヤが良好である。
発明の毛髪処理剤が、前記成分B〜Dから選択される還元剤を2種含む場合、すなわち、成分Bおよび成分Cを含む場合、成分Bおよび成分Dを含む場合、または成分Cおよび成分Dを含む場合には、各成分の濃度(システアミン濃度、システイン濃度またはチオグリコール酸濃度)としては、上述の各成分が単独で含まれる場合の量と同様である。例えば、本発明の毛髪処理剤が、成分Bおよび成分Cを含有する場合、システアミン濃度は、通常は1.0〜6.0質量%であり、好ましくは1.5〜4.0質量%、より好ましくは2.0〜3.0質量%であり、システイン濃度は、通常は1.0〜9.0質量%であり、好ましくは3.0〜5.0質量%である。別の例としては、本発明の毛髪処理剤が、成分Bおよび成分Dを含有する場合、システアミン濃度は、通常は1.0〜6.0質量%であり、好ましくは1.5〜4.0質量%、より好ましくは2.0〜3.0質量%であり、チオグリコール酸濃度は、通常は1.0〜7.0質量%であり、好ましくは2.0〜5.0質量%である。また別の例としては、本発明の毛髪処理剤が、成分Cおよび成分Dを含有する場合、システイン濃度は、通常は1.0〜9.0質量%であり、好ましくは3.0〜5.0質量%であり、チオグリコール酸濃度は、通常は、1.0〜7.0質量%であり、好ましくは2.0〜5.0質量%である。
本発明の毛髪処理剤は、還元剤としてシステアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、ならびにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含んでいることが好ましい。すなわち、本発明の毛髪処理剤は、成分B、成分Cおよび成分Dを含んでいることが好ましい。
還元剤としてシステアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、ならびにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含んでいる毛髪処理剤は、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、形成したカール、ウェーブおよびストレートの持続性に優れ、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、まとまりが良好で、指通りも良く、ツヤがある。
本発明の毛髪処理剤は、還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、並びにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であり、システイン濃度が0.1〜2.0質量%であり、前記チオグリコール酸濃度が0.1〜2.0質量%であることがより好ましい。本発明の毛髪処理剤が、還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、並びにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含む場合には、システアミン濃度が1.5〜4.0質量%であることがさらに好ましく、2.0〜3.0質量%であることが特に好ましく、システイン濃度が0.5〜1.5質量%であることがさらに好ましく、前記チオグリコール酸濃度が0.5〜1.5質量%であることがさらに好ましい。前記還元剤を前記濃度で含む毛髪処理剤は、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、形成したカール、ウェーブおよびストレートの持続性に優れ、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、まとまりが良好で、指通りも良く、ツヤがある。
<ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム>
本発明の毛髪処理剤は、カチオンポリマーとして、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム(以下「成分E」ともいう。)を含んでいてもよい。
本発明の毛髪処理剤が成分Eを含有する場合の成分Eの濃度は、通常は0.01〜2.0質量%であり、好ましくは0.05〜1.0質量%、より好ましくは0.1〜0.5質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。成分Eの濃度が、前記範囲内にあると、変形処理後の毛髪は、毛髪の損傷を抑えることが可能であり、指通りも良く、柔らかく、ツヤがある。さらに、すすぎ時の指通りも良好である。
本発明の毛髪処理剤に好適に使用でき、成分Eを含有する製品としては、MEポリマー H40W(東邦化学工業株式会社製)が挙げられる。
<塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体>
本発明の毛髪処理剤は、カチオンポリマーとして、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(以下「成分F」ともいう。)を含んでいてもよい。
本発明の毛髪処理剤が成分Fを含有する場合の成分Fの濃度は、通常は0.01〜2.0質量%であり、好ましくは0.05〜1.0質量%、より好ましくは0.1〜0.5質量%である(毛髪処理剤全体を100質量%とする)。成分Fの濃度が、前記範囲内にあると、変形処理後の毛髪は、毛髪の損傷を抑えることが可能であり、指通りも良く、柔らかく、ツヤがある。さらに、すすぎ時の指通りも良好である。
本発明の毛髪処理剤に好適に使用でき、成分Fを含有する製品としては、マーコート295(日本ルーブリゾール株式会社製)が挙げられる。
本発明の毛髪処理剤としては、前記成分A〜F全てを前述の範囲で含むことが最も好ましい。このような毛髪処理剤は、毛髪の損傷を抑えつつ、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールやウェーブが形成(変形処理)できる。良好なストレートデザインも形成可能である。また、形成したカール、ウェーブおよびストレートの持続性に優れ、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカール、ウェーブおよびストレートのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、まとまりが良好で、指通りも良く、柔らかく、ツヤがある。さらに、すすぎ時の指通りも良好である。
<任意成分>
本発明の毛髪処理剤は、前記成分A〜F以外の成分を、任意成分として含んでいてもよい。前記成分A〜F以外の成分としては、その他の還元剤(成分B〜D以外の還元剤)、添加剤および溶剤を含んでいてもよい。
その他の還元剤としては、たとえばチオ乳酸、チオグリセリン、ブチロラクトンチオール、亜硫酸およびその塩類などが挙げられる。
添加剤としては、たとえばコラーゲンやケラチンなどの加水分解物およびその誘導体、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸誘導体、セラミドおよびその類似物質、植物抽出液などの毛髪保護剤;カチオン化セルロース、カチオン化グァガム、カチオン化ポリマー(但し、成分EおよびFを除く)、カチオン化樹脂、天然水溶性高分子類などのコンディショニング剤;炭酸アルキレン、パラフィン、流動パラフィン、ミツロウ、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、エステル油、トリグリセリド、ワセリン、ラノリンなどの油剤;グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどの保湿剤;カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤などの界面活性剤;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコンオイルなどのシリコン誘導体;エデト酸四ナトリウム四水塩、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムなどの金属封鎖剤;カルボキシエチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体などの増粘剤、オイルゲル化剤あるいはオイル増粘剤などの増粘剤;アスコルビン酸、エリソルビン酸、エデト酸塩、エチドロン酸塩、フェナセチン、サリチル酸などの安定化剤;パラベン、安息香酸ナトリウムなどの防腐剤;サトウキビエキス、チャエキス等植物抽出液、カテキン、タンニン、シクロデキストリン、酵素などの消臭剤;養毛剤、紫外線吸収剤、色素、パール剤、香料などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5E.O.)、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩;脂肪酸アミドアミン塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;ピリジウム塩;イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキル/アルキルアリルエーテル硫酸塩;スルホコハク酸塩;N−アシルスルホン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;N−アシルアミノ酸塩;POEアルキルエーテルリン酸およびその塩などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン などのベタイン型;2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウムなどのイミダゾリン型;アミノ酸型などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、POEアルキルエーテル類;POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル類;多価アルコール脂肪酸エステル類;グリセリン脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;セスキオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;POEグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POEソルビット脂肪酸エステル類;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;アルキルアルカノールアミド類;POE硬化ヒマシ油;ピログルタミン酸イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油;POEエチレンラノリン;POEコレステロール;POEフィトステロール;POEコレスタノール;POEフィトスタノールなどが挙げられる。
溶剤としては、通常、水が用いられ、水としては、イオン交換水、蒸留水、精製水などの精製工程を経たものが好ましい。
なお、本発明の毛髪処理剤と併用される第2剤およびその他の補助剤については、特に制限はなく、従来公知のものを始め、特に制限なく、パーマ処理に用いられる剤をそのまま適用することができる。
第2剤は、通常たとえば臭素酸塩、過酸化水素水などの酸化剤を含む。
〔製法〕
本発明の毛髪処理剤は、上述した成分を、公知の方法で適宜、攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散(乳化)等することによって製造できる。
〔剤型〕
なお、本発明の毛髪処理剤の剤型は特に制限されないが、たとえば、液状、ローション状、クリーム状、エアゾールなどの剤型が挙げられる。
〔使用方法〕
本発明の毛髪処理剤は、毛髪のカール、ウェーブおよびストレートのデザイン形成のための毛髪変形処理における毛髪のシスチン結合を切断する工程に用いられる。通常、2剤式のカール、ウェーブ、ストレートなどのデザインを形成するための毛髪変形処理剤の第1剤として用いられる。
本発明の毛髪処理剤は、従来の毛髪に熱をかけないカール、ウェーブおよびストレートなどのデザイン形成のための毛髪変形処理に制限なく用いることができる。
本発明の毛髪処理剤を用いると、毛髪に熱をかけることなく、または低い温度で加温することにより、太めのロッドを用いたカールおよびウェーブなどのデザイン形成のための毛髪変形を行うことが可能であるため、毛髪の損傷を抑えてくっきりとしたカールやウェーブを形成することが可能である。
また、本発明の毛髪処理剤を用いると、毛髪をヘアアイロンで伸ばす操作を必要とすることなく、ストレートデザインを形成することが可能であるので、毛髪の損傷を抑えることができる。
また、本発明の毛髪処理剤を用いる際には、所望により毛髪に熱をかけてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例で調製した第1剤の成分および配合割合は、表3〜8に示す通りである。表3〜8に記載された成分の単位は質量%であり、毛髪処理剤である第1剤を100質量%として表す。
実施例、比較例で使用した第2剤の成分および配合割合は、表1に示す通りである。表1に記載された成分の単位は質量%であり、毛髪処理剤である第2剤を100質量%として表す。
Figure 0006856237
[実施例1〜74、比較例1〜8]
表3〜8に記載の配合割合(質量%)で、各成分を秤量して、混合することにより第1剤(毛髪処理剤)を調製した。なお、pH調整剤は、表3〜8に記載のpHとなる量を使用した。
調製した第1剤および第2剤を用いて、以下の試験を行い、評価を行った。
なお、表1および3〜8に記載の各成分は以下の市販品を用いた。
臭素酸ナトリウム:臭素酸ナトリウムQ(佐々木化学株式会社製)100質量%
金属封鎖剤:キレストP−SD(ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム液)(中部キレスト株式会社製)中に40質量%含まれるジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム
pH調整剤(水酸化ナトリウム):苛性ソーダ(東京応化工業株式会社製)100質量%
pH調整剤(リン酸):89%燐酸(日本化学工業株式会社)89質量%
ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン(成分A):プラスサイズL−410W(成分名:ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン液フェノキシエタノール)(互応化学工業株式会社製)中に30質量%含まれるポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン(ポリクオタニウム−50)
システアミン(成分B):50%システアミン塩酸塩(オリエンタルケミカル株式会社製)中に50質量%含まれるシステアミン塩酸塩をシステアミン濃度に換算した
システイン(成分C):L−システイン(フリー)(日本理化学薬品株式会社製)100質量%
チオグリコール酸(成分D):50%チオグリコール酸アンモン(佐々木化学株式会社製)中に50質量%含まれるチオグリコール酸アンモンをチオグリコール酸濃度に換算した
ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム(成分E):MEポリマー H40W(ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液)(東邦化学工業株式会社製)中に40質量%含まれるポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム(ポリクオタニウム−6)
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(成分F):マーコート295(塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液)(日本ルーブリゾール株式会社製)中に37.5質量%含まれる塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(ポリクオタニウム−22)
pH調整剤(28%アンモニア水):アンモニア水(大盛化工株式会社製)(アンモニア濃度28質量%)
メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体(成分X−1):プラスサイズL−450(メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体液)(互応化学工業株式会社製)中に40質量%含まれるメタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体(ポリクオタニウム−48)
メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体(成分X−2):プラスサイズL−440(メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体液)(互応化学工業株式会社製)中に30質量%含まれるメタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム−49)
ビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸(成分X−3):H.C.ポリマー1NM(ビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸液)(大阪有機化学工業株式会社製)中に20質量%含まれるビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(ポリクオタニウム−11)
ビニルピロリドン・スチレン共重合体(成分X−4):アンタラ430(ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション)(アイエスピー・ジャパン株式会社製)中に40質量%含まれるビニルピロリドン・スチレン共重合体((スチレン/ビニルピロリドン)コポリマー)
<評価>
後述の方法で毛束にカール形成処理を施し、専門パネラー(美容師)10名が1人ずつ以下の(1)〜(9)の各項目に記載した評価基準に従って官能評価を行った。
なお、(7)持続性および(9)すすぎ時の指通り以外の項目については、カール形成処理を施した毛束がドライの状態で評価を行った。
各項目につき10名の評価点の平均を算出し、以下のとおり評価した。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
なお、カール形成処理を施す毛束は、予め一般人の髪の傷み具合を再現するために、ダメージ処理を行った。
(ダメージ処理)
毛束(約30cm、10gの人毛)(製品名BS−B3A、ビューラックス社製)を、表2に記載の配合割合で調製したダメージ処理用水溶液に60℃で、10分間浸漬して、ダメージを与えた。その後ダメージ処理用水溶液から取り出した毛束を水洗し、乾燥させた。
前記ダメージ処理を行った毛束を均等に4束に分けた後、後述のカール形成処理に使用した。
Figure 0006856237
(カール形成処理)
毛束をロッド(製品名ニューエバーロッドY−3、安元化成株式会社製)に巻き付けた。毛束に各実施例および比較例で製造した第1剤(毛髪処理剤)10gを均一に塗布し、室温(25℃)で15分放置した。次いで毛束を水洗し、第1剤(毛髪処理剤)を洗い流してから、第2剤10gを毛束に均一に塗布した。塗布してから7分後に、第2剤10gを再び毛束に塗布して、7分放置した。次いで毛束を水洗した。毛束をロッドから取り外して、水洗した後、ドライヤーで毛束を乾燥させた。
<評価項目および評価基準>
(1)カール形成力(リッジ)
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束のカール形成力を目視により評価した。なお、カールが形成されS字状にくせがついた毛髪の山の部分をリッジといい、リッジは毛髪処理剤のカール形成力を示す基準となる。
カール形成力が高いほど、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成される。一方、カール形成力が低くなるにつれて、ゆるいリッジのないカールになってしまう。さらにカール形成力が低くなるとカールは形成されなくなる。
4点 非常にくっきりとしたリッジのあるカールを形成。
3点 くっきりとしたリッジのあるカールを形成。
2点 ゆるやかなカールを形成。
1点 ほとんどカールが形成されない。
(2)弾力
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束の弾力は、カールを引っ張った後の戻り具合を目視により評価した。
弾力のあるカールは引っ張ってのばしてもすぐ元のカール状態に戻りやすく、一方、弾力のないカールは引っ張ってのばすと元の状態に戻りにくく、カールの状態がゆるくなってしまう。
4点 カールの戻りが非常に良い。
3点 カールの戻りが良い。
2点 カールの戻りがあまりない。
1点 カールの戻りがなく、のびてしまう。
(3)まとまり
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束のまとまりを目視と手触りで評価した。
まとまりがあるほど、カールがきれいに見え、毛先のおさまりが良くパサつきが少ない。まとまりがないカールは、カールがばらついておりきれいに見えなく、毛先もおさまりが悪い。
4点 非常に毛先のおさまりが良くまったくパサついていない。
3点 毛先のおさまりが良く、パサつきが少ない。
2点 毛先のおさまりが悪く、少しパサついている。
1点 カールがばらついており、パサついている。
(4)指通り
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束の指通りを、手触りで評価した。
指通りが良いほど、指を通した時の抵抗がなく引っかからない。指通りが悪いほど、ひっかかりやすく抵抗がある。
4点 非常に指通りが良く、全く引っかからない。
3点 指通りが良く、引っかかりが少ない。
2点 指通りが悪く、少し引っかかる。
1点 非常に指通りが悪く、指が通らない。
(5)やわらかさ
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束のやわらかさを手触りで評価した。
カールがやわらかいほどハリや硬さがなくなめらかな手触りで、やわらかさのないカールほどハリや硬さがでてごわつきを感じやすい。
4点 非常にやわらかく、なめらかな手触り。
3点 やわらかく、なめらかな手触り。
2点 ハリや硬さがあり、少しごわつきを感じる。
1点 非常に硬く、ごわつく。
(6)ツヤ
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束のツヤを目視で評価した。
ツヤがあるカールほど、毛束が整っておりきれいなカールに見え光の反射が強い。ツヤのないカールは光の反射がなくカールもきれいに見えない。
4点 光の反射が非常に強く、カールがきれいに見える。
3点 光の反射が強く、カールがきれいに見える。
2点 光があまり反射せず、カールがきれいに見えない。
1点 光が全く反射せず、カールがきれいに見えない。
(7)持続性
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束の、持続性を以下の方法で評価した。
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束を、シェルパD−1シャンプー(株式会社アリミノ製)を使用して、7回洗浄した。シャンプーを用いて7回洗浄することにより、カール形成処理から1週間後の毛髪を再現した。
7回洗浄した後の毛束を、シャンプー前(カール形成処理直後)の毛束と比較することにより、カールの持続性を評価した。
持続性の高いものは、繰り返しシャンプーしてもカールがだれにくく、シャンプー前の毛束と比べた際の変化が小さい。持続性の低いものは、シャンプーを繰り返していくごとにカールがゆるくなりだれてしまう。
4点 非常に持続性が高く、カール形成処理直後からの変化がない。
3点 持続性が高く、カール形成処理直後からの変化が小さくカールがほとんど残っている。
2点 持続性が低く、カール形成処理直後からの変化が大きくカールがゆるやかになっている。
1点 持続性が非常に低く、カール形成処理直後と比較してほとんどカールがなくなっている。
(8)ダメージ
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った毛束の、ダメージを手触りによって評価した。
ダメージを受けていない毛髪ほど表面の滑り性が高く、未処理毛に近い状態でウエット時でもハリや弾力が感じられる。ダメージが進むにつれてざらつきやごわつき、パサつきが感じられるようになり、主に毛先部分にちりつきが見られるようになる。また、ダメージが大きいほど毛髪の色が明るくなる傾向が見られる。
4点 ダメージが非常に少ない。
3点 ダメージが少ない。
2点 ダメージが多い。
1点 ダメージが非常に多い。
(9)すすぎ時の指通り
第1剤および第2剤を用いてカール形成処理を行った際に、毛束をロッドから取り外して、水洗した際の指通りを評価した。
すすぎ時(水洗した際)の指通りがいい毛束ほど、毛髪のからまりがなく抵抗なく水洗できる。すすぎ時の指通りが悪いと、水洗する際に毛髪がからまりすすぎにくくなる。
4点 すすぎ時の指通りが非常に良い。
3点 すすぎ時の指通りが良い。
2点 すすぎ時の指通りが悪い。
1点 すすぎ時の指通りが非常に悪い。
Figure 0006856237
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Figure 0006856237
Figure 0006856237
実施例1〜74で製造した毛髪処理剤はいずれも、比較例と比べて弾力が良好な評価となった。
比較例1〜3で製造した毛髪処理剤は、還元剤として各成分B〜Dから選ばれる1種を含むものの、成分Aを含まないため、カール処理後の毛髪は弾力が弱かった。そのため、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールを形成できず、形成したカールのスタイルを持続することができなかった。さらに、処理後の毛髪はまとまりが悪く、すすぎ時の指通りも悪かった。
比較例4で製造した毛髪処理剤は、成分A以外の成分B〜F全てを含むが、カール処理後の毛髪は弾力が弱かった。そのため、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールを形成できず、形成したカールのスタイルを持続することができなかった。
比較例5、6および8で製造した毛髪処理剤は、成分Aに代えて、それぞれ成分X−1、X−2またはX−4を使用した。比較例5、6および8ではカール処理後の毛髪は弾力が弱いため、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールを形成できず、形成したカールのスタイルを持続することができなかった。さらに、処理後の毛髪はまとまりが悪く、すすぎ時の指通りも悪かった。
比較例7で製造した毛髪処理剤は、成分Aに代えて、成分X−3を使用した。比較例7ではカール処理後の毛髪は弾力が弱いため、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールを形成できず、形成したカールのスタイルを持続することができなかった。さらに、処理後の毛髪は硬くごわついており、すすぎ時の指通りも悪かった。
実施例1〜17で製造した毛髪処理剤はいずれも、成分Aおよび成分Bを含みpHが7.0〜8.5の範囲内にある。該実施例ではカール処理後の毛髪は、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成(変形処理)される。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカールのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、柔らかく、ツヤがあり、指通りも良好である。
実施例18〜21で製造した毛髪処理剤はいずれも、成分Aおよび成分Cを含みpHが7.0〜8.5の範囲内にある。該実施例ではカール処理後の毛髪は、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成(変形処理)される。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカールのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪はまとまりが良好である。
実施例22〜25で製造した毛髪処理剤はいずれも、成分Aおよび成分Dを含みpHが7.0〜8.5の範囲内にある。該実施例ではカール処理後の毛髪は、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成(変形処理)される。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカールのスタイルが崩れにくい。さらに、変形処理後の毛髪は、ツヤが良好である。
実施例26〜59で製造した毛髪処理剤は、いずれも成分Aを含み、pHが7.0〜8.5の範囲内にあり、かつ、還元剤(成分B〜D)を2種あるいは3種類含む。還元剤として2種あるいは3種含むことにより、各還元剤を使用したことによる効果(実施例1〜25で発現する効果)を複合的に得ることができる。
実施例60〜72は、成分Aおよび成分Bを含みpHが7.0〜8.5の範囲内にあり、かつ成分EおよびFから選択される少なくとも一方を含む。該実施例では、カール処理後の毛髪は、毛髪の損傷を抑えることが可能であり、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成(変形処理)される。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカールのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、柔らかく、ツヤがあり、指通りも良好である。さらにすすぎ時の指通りも良好である。
実施例73および74は、成分A〜Fを含み、pHが7.0〜8.5の範囲内にある。該実施例では、カール処理後の毛髪は、毛髪の損傷を抑えることが可能であり、立体感があり、くっきりとしたリッジのあるカールが形成(変形処理)される。また、変形処理後の毛髪は充分な弾力を備え、形成したカールのスタイルが崩れにくい。さらに、処理後の毛髪は、柔らかく、ツヤがあり、まとまりがよく、指通りも良好である。さらにすすぎ時の指通りも良好である。

Claims (12)

  1. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.5〜4.0質量%であり、
    pHが7.7〜8.2であることを特徴とする毛髪処理剤。
  2. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システイン濃度が0.1〜9.0質量%であることを特徴とする毛髪処理剤。
  3. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、チオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、チオグリコール酸濃度が0.1〜7.0質量%であることを特徴とする毛髪処理剤。
  4. 還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であることを特徴とする請求項2または3に記載の毛髪処理剤。
  5. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、システインおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種、並びにチオグリコール酸およびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする毛髪処理剤。
  6. ステアミン濃度が1.0〜6.0質量%であり、
    システイン濃度が0.1〜2.0質量%であり、
    チオグリコール酸濃度が0.1〜2.0質量%であることを特徴とする請求項に記載の毛髪処理剤。
  7. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であり、
    ポリマーとして、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有することを特徴とする毛髪処理剤。
  8. ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインおよび
    還元剤として、システアミンおよびその塩類から選ばれる少なくとも1種を含み、システアミン濃度が1.0〜6.0質量%であり、
    ポリマーとして、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体を含有することを特徴とする毛髪処理剤。
  9. pHが7.0〜8.5であることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
  10. 前記ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインの濃度が0.01〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
  11. ポリマーとして、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウムを含有することを特徴とする請求項1〜6および請求項8〜10のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
  12. ポリマーとして、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体を含有することを特徴とする請求項1〜6および請求項9〜11のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
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