JP7350639B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、耐摩耗性と耐オイルクラック性の向上を目的として、シリカ粒子と特定のポリカーボネート樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体が記載されている。
該トナーが、トナー粒子を有し、該トナー粒子は、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有する、
R31-COO-R32(3)
(式(3)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る画像形成装置は、支持体および感光層を有する電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する転写手段と、を有する画像形成装置であって、該電子写真感光体の表面層が、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有し、該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有し、
R 31 -COO-R 32 (3)
(式(3)中、R 31 およびR 32 は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
該感光層が、電子輸送物質を含有し、該電子輸送物質が、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である、
ことを特徴とする。
特許文献2に記載の電子写真感光体と、特許文献1に記載のトナーを組み合わせた画像形成装置において、高温高湿環境下で画像形成を行ったときに画像流れが発生した理由は、次のように推測される。
また、本発明の別の態様に係る画像形成装置は、支持体および感光層を有する電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する転写手段と、を有する。該電子写真感光体の表面層は、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有し、該結着樹脂(A)は、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有する。
該トナーは、トナー粒子を有し、該トナー粒子は、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有する。
R 31 -COO-R 32 (3)
(式(3)中、R 31 およびR 32 は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
該感光層は、電子輸送物質を含有し、該電子輸送物質は、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である。
R31-COO-R32(3)
(式(3)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
以下、本発明に用いられるトナーに関してさらに説明する。
本発明に係る画像形成装置に用いられるトナーは、トナー粒子を有し、該トナー粒子は、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスは、式(3)で示されるモノエステル化合物を含有することを特徴とする。
式(3)中のR31およびR32で示されるアルキル基の炭素数は、10以上30以下であることが好ましく、15以上25以下がより好ましく、さらに好ましくは18以上22以下である。
また、式(3)で示されるモノエステル化合物の1分子あたりの炭素数は、36以上44以下であることが好ましい。
具体的には、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素、多官能エステルワックスが挙げられる。また、多官能エステルワックスとしては、ペンタエリスリトールテトラパルミネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等のペンタエリスリトールエステル化合物;へキサグリセリンテトラベヘネートテトラパルミネート、ヘキサグリセリンオクタベヘネート、ペンタグリセリンヘプタベヘネート、テトラグリセリンヘキサベヘネート、トリグリセリンペンタベヘネート、ジグリセリンテトラベヘネート、グリセリントリベヘネート等のグリセリンエステル化合物;ジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミネート等のジペンタエリスリトールエステル化合物が挙げられる。
まず、反応容器に、原料となるアルコールとカルボン酸を加える。アルコールとカルボン酸のモル比は、アルコール:カルボン酸=1:1となるようにアルコールとカルボン酸を混合する。なお、脱水縮合反応における反応性等を考慮して、アルコールとカルボン酸のうちいずれか一方を、上記比より若干過剰に加えてもよい。
懸濁重合法では、重合性単量体および着色剤(さらに必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤)を均一に溶解または分散させて重合性単量体組成物を得る。その後、この重合性単量体組成物を、分散剤を含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し、同時に重合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナーを得る。この懸濁重合法で得られるトナー(以後「重合トナー」ともいう)は、個々のトナー粒子の形状がほぼ球形に揃っているため、帯電量の分布も比較的均一となり、画質が向上する。
重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、およびα-メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、およびメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、およびアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、およびメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、およびメタクリロニトリル等のニトリル化合物;アクリルアミド、およびメタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、およびブチレン等のオレフィン;が挙げられる。
有機過酸化物の中でも、開始剤効率がよく、残留する重合性単量体も少なくすることができることから、パーオキシエステルが好ましく、非芳香族パーオキシエステルすなわち芳香環を有しないパーオキシエステルがより好ましい。
重合性単量体組成物の重合に用いられる、重合開始剤の添加量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下である。また、さらに好ましくは0.3質量部以上15質量部以下であり、特に好ましくは1質量部以上10質量部以下である。
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。そのような化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、およびジエチレングリコールジメタクリレート等の2個以上の水酸基を持つアルコールに炭素-炭素二重結合を有するカルボン酸が2つ以上エステル結合したエステル化合物;N,N-ジビニルアニリン、およびジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
ブラック着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、および酸化鉄ニッケル等の磁性粉等を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、その誘導体、およびアントラキノン化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、および60等が挙げられる。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、およびジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントイエロー3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、186、および213等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、およびジスアゾ顔料等のアゾ系顔料、縮合多環系顔料等の化合物が用いられ、C.I.ピグメントレッド31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、237、238、251、254、255、269およびC.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
各着色剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。製造において用いる着色剤の量は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましくは1質量部以上10質量部以下である。
帯電制御剤としては、一般にトナー用の帯電制御剤として用いられているものであれば、特に限定されない。帯電制御剤の中でも、重合性単量体との相溶性が高く、安定した帯電性(帯電安定性)をトナー粒子に付与させることができることから、正帯電性または負帯電性の帯電制御樹脂が好ましい。さらに、正帯電性トナーを得る観点からは、正帯電性の帯電制御樹脂がより好ましく用いられる。
正帯電性の帯電制御剤としては、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン化合物およびイミダゾール化合物、ポリアミン樹脂、4級アンモニウム基含有共重合体および4級アンモニウム塩基含有共重合体等が挙げられる。
負帯電性の帯電制御剤としては、Cr、Co、AlおよびFe等の金属を含有するアゾ染料、サリチル酸金属化合物およびアルキルサリチル酸金属化合物、スルホン酸基含有共重合体、スルホン酸塩基含有共重合体、カルボン酸基含有共重合体およびカルボン酸塩基含有共重合体等が挙げられる。
分子量調整剤としては、一般にトナー製造用の分子量調整剤として用いられているものであれば、特に限定されない。分子量調整剤としては、例えば、t-ドデシルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、n-オクチルメルカプタン、および2,2,4,6,6-ペンタメチルヘプタン-4-チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’-ジメチル-N,N’-ジフェニルチウラムジスルフィド、N,N’-ジオクタデシル-N,N’-ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。これらの分子量調整剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
分子量調整剤は、モノビニル単量体100質量部に対して、好ましく0.01質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.1質量部以上5質量部以下の割合で用いることができる。
造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行なえば良い。
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2質量部以上20質量部以下の割合で使用することが好ましい。また、上記分散剤は単独で用いても良いし、複数種を併用してもよい。さらに、重合性単量体100質量部に対して0.001質量部以上0.1質量部以下の界面活性剤を併用しても良い。
重合体粒子が分散している水系媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)と重合開始剤を添加し、重合することでコアシェル型の重合体粒子を得ることができる。
なお、これらの外添剤は、それぞれ単独で用いることもできるが、2種以上を併用して用いることができる。
溶融温度Tmを上記範囲に制御することで、低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させ易くなる。
<トナーの1/2法溶融温度Tmの測定方法>
フローテスターにおけるトナーの1/2法での溶融温度Tmは、フローテスターを用いて測定した溶融粘度から算出することができる。
具体的には、例えば、1.0g~1.3g程度のトナーを高架式フローテスター(商品名:CFT-500C、島津製作所社製)に入れ、以下の測定条件で、1/2法での溶融温度(Tm)を測定する。
・測定開始温度:40℃
・昇温速度:3℃/分
・予熱時間:5分
・シリンダー圧力:10kgf/cm2
・ダイス直径:0.5mm
・ダイス長さ1.0mm
・剪断応力:2.451×105Pa
トナーのガラス転移温度は、例えば、ASTM D3418-97に準拠して測定することができる。
具体的には、示差走査熱量計(商品名:DSC6220、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いる。測定においては、乾燥によって得られたトナーを約10mg精秤し、精秤した測定試料をアルミニウムパン中に入れる。また、リファレンスとして空のアルミニウムパンを用いる。続いて、測定温度範囲0℃~150℃の間で、昇温速度10℃/分の条件下で測定する。
トナーの数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)により求めることができる。GPCでは、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用いる。GPCではポリスチレン換算の分子量が測定される。
具体的には以下の方法を用いることができる。
(A)試料調製
トナー粒子約10mgを5mLのテトラヒドロフランに溶解し、250℃、16時間放置後、0.45μmメンブランフィルターを通して試料とする。
(B)測定条件
温度:350℃、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1.0mL/min、濃度:0.2wt%、試料注入量:100μL。
(c)カラム
東ソー(株)製、GPC TSKgel MultiporeHXL-M(30cm×2本)を用いる。分子量Mw1,000~300,000間のLog(Mw)‐溶出時間の一次相関式が0.98以上の条件で測定する。
試料用ホルダーに軟化剤試料6mg~8mg程度を計量し、示差走査熱量分析機(商品名:RDC-220、セイコーインスツル社製)を用いて、-200℃~1,000℃まで100℃/分で昇温する条件で測定を行い、DSC曲線を得る。当該DSC曲線のピークのトップを融点とする。
一般式(3)で示されるモノエステル化合物の酸価は、日本工業標準調査会(JICS)制定の規準油脂分析手法である、JIS K 0070に準拠して測定する。
以下、本発明に用いられる電子写真感光体に関して説明する。
電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、インクジェット塗布、ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布、ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性および生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、各層について説明する。
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合または被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
本発明において、支持体上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤をさらに含有してもよい。
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)単層型感光層と、(2)積層型感光層とに分類される。(1)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質と電子輸送物質を共に含有する感光層を有する。(2)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。
一般式(2)中のR21およびR24が水素原子であり、R22とR23とが互いに結合してシクロアルキリデン基を形成しており、一般式(1)で示される構造と、一般式(2)で示される構造とのモル比率が、1:3~7:3の範囲内であることが好ましい。また、一般式(1)で示される構造と、一般式(2)で示される構造とのモル比率は、1:3~1:1の範囲内であることがより好ましい。これにより、電子写真感光体の表面で帯電生成物を掻き取る効果と、電子写真感光体の耐摩耗性とを共に高く得ることができる。
感光層は、電荷発生物質、正孔輸送物質および電子輸送物質を含有する単層型の感光層であることが好ましい。単層型の感光層は、電荷発生物質、正孔輸送物質および電子輸送物質に加えて、樹脂および溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成して乾燥させることで形成することができる。
R41~R44、R51、R52、R61、R62、R71~R73、R101、R102 およびR121~R124は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1以上6以下のアルキル基を示す。R 63 は、水素原子、ハロゲン基、炭素数1~6のアルキル基を示す。R 74 、R31 およびR82は、それぞれ独立に、炭素数1以上6以下のアルキル基、または、ハロゲン基もしくは炭素数1~6のアルキル基を有してもよいフェニル基を示す。R 91 は、水素原子、または、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を示す。
R 111 およびR112は、それぞれ独立に、ハロゲン基を有してもよい炭素数1以上6以下のアルキル基、ハロゲン基もしくは炭素数1以上6以下のアルキル基を有してもよいフェニル基、または、ハロゲン基もしくは炭素数1以上6以下のアルキル基を有してもよいベンジル基を示す。)
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有し、電荷輸送層は、正孔輸送物質と、樹脂と、を含有する。
電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)単層型感光層」における材料の例示と同様である。
電荷発生層の膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層中の正孔輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10~20:10が好ましく、5:10~12:10がより好ましい。
また、上記「(1)単層型感光層」で例示されている添加剤を含有してもよい。
本発明に係る画像形成装置は、これまで述べてきた電子写真感光体と、該電子写真感光体の外表面上に静電像を形成する帯電手段と、該静電像にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を転写媒体に転写する転写手段とを有する。転写媒体は紙であることが好ましい。
本発明の一態様に係る画像形成方法は、電子写真感光体の表面を帯電する工程と、帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する工程と、該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する工程と、該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する工程と、を有する画像形成方法であって、該電子写真感光体が、支持体および感光層を有し、該感光層が、電荷発生物質、正孔輸送物質、電子輸送物質、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有する単層型の感光層であり、該単層型の感光層が、該電子写真感光体の表面層であり、該結着樹脂(A)が下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有する、
R31-COO-R32 (3)
(式(3)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る画像形成方法は、電子写真感光体の表面を帯電する工程と、帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する工程と、該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する工程と、該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する工程と、を有する画像形成方法であって、該電子写真感光体が、支持体および感光層を有し、該電子写真感光体の表面層が、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有し、該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有し、
R 31 -COO-R 32 (3)
(式(3)中、R 31 およびR 32 は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
該感光層が、電子輸送物質を含有し、該電子輸送物質が、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である、
ことを特徴とする。
以下の材料を用意した。
・下記式(13)で示されるジオール10.6g
これらを5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて攪拌しつつ、15℃に保ちながら、次いでホスゲン60.0gを60分かけて吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調整剤としてp-t-ブチルフェノール1.0gを加えて攪拌して、反応液を乳化させた。乳化後0.3mlのトリエチルアミンを加え、23℃にて1時間攪拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、110℃、24時間乾燥して樹脂1を得た。
得られた樹脂1を1H-NMRで確認した結果、式(13)で示される化合物に由来する構造を30mol%、式(14)で示される化合物に由来する構造を70mol%有する樹脂であった。
樹脂1の製造において、使用するジオールの種類を変更し、一般式(1)および一般式(2)それぞれで示される構造を表1に記載のモル比率で有する樹脂が得られるようにジオールの量を調整した以外は、樹脂1と同様に製造した。
以下の材料を用意した。
・電荷発生物質として、無金属フタロシアニン顔料を3.0部
・正孔輸送物質として、下記一般式(15)で示される化合物を60.0部
・電子輸送物質として、電子輸送物質5-1を28.0部
・ヘキサメチルジシラザンで表面処理されたシリカ粒子1(アエロジルRX200 日本アエロジル株式会社 12nm)を1.0部
・結着樹脂として重量平均分子量(Mw)30000の樹脂1を100部
・溶剤としてのテトラヒドロフランを800部
これらを容器内に投入した。
棒状超音波分散器を用いて、容器内の材料と溶剤とを2分間混合し、材料を溶剤に分散させた。さらにボールミルを用いて、材料と溶剤とを50時間混合して、材料を溶剤に分散して感光層用塗布液を調製した。
この感光層用塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム製支持体(JIS-A3003、アルミニウム合金)上に浸漬塗布し、これを40分間100℃で乾燥することにより、膜厚25μmの単層型の感光層を有する感光体D-1を作製した。
結着樹脂(A)、シリカ粒子の添加量および電子輸送物質を表3に示すように変更した以外は感光体D-1の製造例と同様にして製造した。
・シリカ粒子2 ヘキサメチルジシラザンで表面処理されたシリカ 粒径7nm
(商品名:RX300、日本アエロジル製)
・シリカ粒子3 ヘキサメチルジシラザンで表面処理されたシリカ 粒径50nm
(商品名:NAX50、日本アエロジル製)
・シリカ粒子4 表面処理されていないシリカ 粒径300nm
(商品名:KE-P30、日本触媒製)
・シリカ粒子5 表面処理されていないシリカ 粒径1000nm
(商品名:KE-P150、日本触媒製)
・シリカ粒子6 ジメチルジクロロジシラザンで表面処理されたシリカ 粒径12nm
(商品名:R974、日本アエロジル製)
・シリカ粒子7 ポリジメチルシロキサンで表面処理されたシリカ 粒径12nm
(商品名:RY200、日本アエロジル製)
ヘキサメチルジシラザンで表面処理されたシリカ粒子1を添加しなかった以外は感光体D-1の製造例と同様に作製した。
温度計、窒素導入管、攪拌機、ディーンスタークトラップおよびジムロート冷却管を備えた反応容器に、アルコールとしてベヘニルアルコール100部、カルボン酸としてステアリン酸80部を加え、200℃で15時間のエステル化反応を行った。得られたエステル化合物にトルエン20部およびイソプロパノール25部を添加し、エステル化合物の酸価の1.5倍に相当する量の10%水酸化カリウム水溶液190部を加え、70℃で4時間撹拌した。その後、水相部を除去した。
さらに20部のイオン交換水を入れて70℃で1時間撹拌した後、水相部を除去して洗浄を行った。除去した水相のpHが中性になるまで上記洗浄工程を繰り返した。その後、200℃、1kPaの条件で減圧して溶媒を除去して最終目的物であるベヘニルアルコールとステアリン酸のエステル化合物であるステアリン酸ベヘニル(ワックスA-1)を得た。得られたワックスA-1の物性を表4に示す。
ワックスA-1の製造例において、アルコールとしてエイコシルアルコール、およびカルボン酸として、エイコサン酸をエイコシルアルコールの1.05モル当量加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。これによりエステル化粗生成物を得た。
上記以外はワックスA-1の製造例と同様にして、エイコサン酸エイコシル(ワックスA-2)を得た。得られたワックスA-2の物性を表4に示す。
ワックスA-1の製造例において、アルコールとしてステアリルアルコール、およびカルボン酸として、ベヘン酸をステアリルアルコールの1.05モル当量加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行った。これによりエステル化粗生成物を得た。
上記以外はワックスA-1の製造例と同様にして、ベヘン酸ステアリル(ワックスA-3)を得た。得られたワックスA-3の物性を表4に示す。
ワックスA-1の製造例において、カルボン酸として、エイコサン酸をベヘニルアルコールの1.05モル当量加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行って、エステル化粗生成物を得た。
上記以外はワックスA-1の製造例と同様にして、エイコサン酸ベヘニル(ワックスA-4)を得た。得られたワックスA-4の物性を表4に示す。
ワックスA-1の製造例において、アルコールとしてテトラコシルアルコール、およびカルボン酸として、パルミチン酸をテトラコシルアルコールの1.05モル当量加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行って、エステル化粗生成物を得た。
上記以外はワックスA-1の製造例と同様にして、パルミチン酸テトラコシル(ワックスA-5)を得た。得られたワックスA-5の物性を表4に示す。
ワックスA-1の製造例において、カルボン酸として、ベヘン酸をベヘニルアルコールの1.08モル当量加え、窒素気流下220℃で、反応により生じる水を留去しつつ15時間常圧で反応を行って、エステル化粗生成物を得た。
上記以外はワックスA-1の製造例と同様にして、ベヘン酸ベヘニル(ワックスA-6)を得た。得られたワックスA-6の物性を表4に示す。
以下の材料を用意した。
・重合性単量体:スチレン74部、n-ブチルアクリレート26部
・着色剤:カーボンブラック(三菱化学製、商品名:#25B)7部
・架橋剤:ジビニルベンゼン0.74部
・帯電制御剤:スチレン/アクリル樹脂(藤倉化成株式会社製、商品名:FCA-592P)0.37部
・分子量調整剤:テトラエチルチウラムジスルフィド1部
・マクロモノマー:ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名:AA6、ガラス転移温度94℃)0.25部
これらを攪拌装置で攪拌および混合した後、メディア型分散機により、均一分散し63℃に加温した。
ここに、ワックスA-1を20部添加して混合することで溶解し、重合性単量体組成物を得た。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、60℃に昇温し、液滴が安定するまで攪拌した。そこに重合開始剤としてt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(日油社製、商品名:パーブチルO)5部を添加した。その後、インライン型乳化分散機(太平洋機工社製、商品名:マイルダー)を用いて、15,000rpmの回転数で高剪断攪拌して重合性単量体組成物の液滴形成を行った。
・シェル用重合性単量体としてメチルメタクリレート3部
・イオン交換水10部に溶解した2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(1,1-ビス(ヒドロキシメチル)2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]四水塩(和光純薬社製、商品名:VA086)0.36部
さらに3時間重合を継続した後、反応を停止し、pH9.5の着色樹脂粒子の水分散液を得た。
上記により得られたトナー粒子100部に、シリカ微粒子1部を添加し、高速攪拌機(日本コークス工業社製、商品名:FMミキサー)を用いて混合して、トナーT-1を製造した。用いたシリカ微粒子は、疎水化された個数平均一次粒径が7nmのシリカ微粒子0.7部および疎水化された個数平均一次粒径が50nmのシリカ微粒子である。
トナーT-1の製造例において、ワックスの種類または添加量を表5に示す通りに変更したこと以外は、トナーT-1の製造例と同様にして、トナーT-2~T-10を製造した。得られたトナーの特性を表5に示す。
トナーT-1の製造例において、ワックスA-1をワックスA-7(パラフィンワックス HNP-51、融点78℃、日本精蝋製)に変更した以外は、トナーT-1の製造例と同様にして、トナーT-11を製造した。得られたトナーの特性を表5に示す。
画像形成装置としては、モノクロレーザープリンター(商品名:HL-5200、ブラザー社製)を改造したものを用いた。コロナ帯電器用の電力をプリンターの外部から供給するための電源としては高圧電源コントロールシステム(商品名:Model615-3、トレック社製)を用いた。コロナ帯電器のコロナワイヤーを流れる電流量は500μAになるように調整した。
このプリンターのトナーカートリッジ内のトナーを抜き取り、代わりにトナーT-1を充填し、ドラムユニットの感光体を取り外し、代わりに感光体1をセットした。
この画像形成装置を温度30℃/湿度80%RHの環境下に24時間以上放置し、以下の評価を行った。
画像印字比率3%の画像をA4縦サイズ紙にて30000枚出力した。その後、評価装置への給電を停止し、3日間休止させた。
3日間休止後に再び評価装置に給電を開始し、A4縦サイズ紙にて、格子画像およびアルファベットのEの文字(フォント種:Times,フォントサイズ6ポイント)が繰り返された文字画像(E文字画像)を出力した。得られた画像について、以下の評価のランクに従って、画像欠陥を抑制する効果を評価した。ランクの数字が大きいほど良好であり、ランク5、4および3は、画像欠陥を抑制する効果が得られているレベルであると判断した。一方、ランク1および2は、画像欠陥を抑制する効果が得られていないレベルと判断した。
ランク5:格子画像、E文字画像、共に画像欠陥はみられない
ランク4:格子画像が一部かすんでいるが、E文字画像の画像欠陥はみられない
ランク3:格子画像が一部かすんでおり、E文字画像が一部薄くなる
ランク2:格子画像が部分的に消失しており、E文字画像が全面薄くなる
ランク1:格子画像が全面消失しており、E文字画像が全面薄くなる
画像流れ評価で用いた感光体1の中央部の表面における膜厚について、初期からの減少量(削れ量)を測定した。その際の膜厚の測定は、フィッシャー製膜厚測定機フィッシャーMMS渦電流法プローブEAW3.3を用いて行った。なお、感光層の膜厚の減少量は、30,000枚の画像出力後における減少量を1,000枚あたりに換算した値で評価した。
上記画像形成装置の定着器の定着温度を任意に設定できるように改造した。この装置を用いて、定着器の定着温度を180℃~230℃の範囲で5℃おきに温調して、ラフ紙であるFOX RIVER BOND紙(110g/m2)を用い、印字比率100%のベタ黒画像を出力した。このときベタ黒画像中に白抜け部分が存在するか否かを目視で評価し、白抜け部分が発生する最も低い温度により、低温定着性を評価した。
ランク5:190℃未満で白抜けが発生
ランク4:190℃以上200℃未満で白抜けが発生
ランク3:200℃以上210℃未満で白抜けが発生
ランク2:210℃以上220℃未満で白抜けが発生
ランク1:220℃以上で白抜けが発生
結果を表6に示す。
実施例1の感光体D-1およびトナーT-1をそれぞれ表6に示すように変更した以外は実施例1と同様にして画像形成装置を用意し、実施例1と同様に評価した。結果を表6に示す。
実施例1の感光体D-1およびトナーT-1をそれぞれ表7に示すように変更した以外は実施例1と同様にして画像形成装置を用意し、実施例1と同様に評価した。結果を表7に示す。
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
Claims (15)
- 支持体および感光層を有する電子写真感光体と、
該電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、
該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する転写手段と、
を有する画像形成装置であって、
該感光層が、電荷発生物質、正孔輸送物質、電子輸送物質、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有する単層型の感光層であり、
該単層型の感光層が、該電子写真感光体の表面層であり、
該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、
該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、
該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有する、
R31-COO-R32(3)
(式(3)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記シリカ粒子が、表面処理されたシリカ粒子である、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記表面層中の前記結着樹脂(A)に対する前記シリカ粒子の質量基準の含有比率の値と、前記トナー粒子中の前記結着樹脂(B)に対する前記一般式(3)で示されるモノエステル化合物の質量基準の含有比率の値と、の比が、0.01:1~0.5:1の範囲内である、請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記一般式(2)中のR21およびR24が水素原子であり、R22とR23とが互いに結合してシクロアルキリデン基を形成しており、
前記結着樹脂(A)における前記一般式(1)で示される構造と前記一般式(2)で示される構造とのモル比率が、1:3~7:3の範囲内である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記表面層中の前記シリカ粒子の含有量が、前記表面層中の前記結着樹脂(A)100質量部に対して0.5質量部以上15質量部以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の画像形
成装置。 - 前記シリカ粒子の粒径が、10nm以上300nm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記電子輸送物質が、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記一般式(3)で示されるモノエステル化合物の1分子あたりの炭素数が、36以上44以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記一般式(3)で示されるモノエステル化合物の融点が、60℃以上75℃以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記一般式(3)で示されるモノエステル化合物の酸価が、1.0mgKOH/g以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記トナー粒子中の前記一般式(3)で示されるモノエステル化合物の含有量が、前記結着樹脂(B)の100質量部に対して10質量部以上30質量部以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記転写媒体が、紙である、請求項1~11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 支持体および感光層を有する電子写真感光体と、
該電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、
該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する転写手段と、
を有する画像形成装置であって、
該電子写真感光体の表面層が、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有し、
該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、
該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、
該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有し、
R 31 -COO-R 32 (3)
(式(3)中、R 31 およびR 32 は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
該感光層が、電子輸送物質を含有し、
該電子輸送物質が、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 電子写真感光体の表面を帯電する工程と、
帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する工程と、
該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する工程と、
該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する工程と、
を有する画像形成方法であって、
該電子写真感光体が、支持体および感光層を有し、
該感光層が、電荷発生物質、正孔輸送物質、電子輸送物質、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有する単層型の感光層であり、
該単層型の感光層が、該電子写真感光体の表面層であり、
該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、
該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、
該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有する、
R31-COO-R32 (3)
(式(3)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
ことを特徴とする画像形成方法。 - 電子写真感光体の表面を帯電する工程と、
帯電された該電子写真感光体の表面に露光光を照射して、該電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する工程と、
該電子写真感光体の表面に形成された該静電潜像をトナーで現像して、該電子写真感光体の表面にトナー像を形成する工程と、
該電子写真感光体の表面に形成された該トナー像を転写媒体に転写する工程と、
を有する画像形成方法であって、
該電子写真感光体が、支持体および感光層を有し、
該電子写真感光体の表面層が、結着樹脂(A)およびシリカ粒子を含有し、
該結着樹脂(A)が、下記一般式(1)で示される構造および下記一般式(2)で示される構造を有し、
該トナーが、トナー粒子を有し、
該トナー粒子が、結着樹脂(B)およびワックスを含有し、
該ワックスが、下記一般式(3)で示されるモノエステル化合物を含有し、
R 31 -COO-R 32 (3)
(式(3)中、R 31 およびR 32 は、それぞれ独立に、炭素数10以上30以下のアルキル基を示す。)
該感光層が、電子輸送物質を含有し、
該電子輸送物質が、下記一般式(4)で示される化合物、下記一般式(5)で示される化合物、下記一般式(6)で示される化合物、下記一般式(7)で示される化合物、下記一般式(8)で示される化合物、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、および、下記一般式(12)で示される化合物からなる群より選択される少なくともいずれか一つの電子輸送物質である、
ことを特徴とする画像形成方法。
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