JP7343734B1 - 粉末、粉末の製造方法、及び放熱シート - Google Patents

粉末、粉末の製造方法、及び放熱シート Download PDF

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Abstract

本開示の一側面は、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末であって、平均粒子径が30μm以上であり、平均厚さが1.5μm以上である、粉末を提供する。

Description

本開示は、粉末、粉末の製造方法、及び放熱シートに関する。
窒化ホウ素粉末は、潤滑性、高熱伝導性、及び絶縁性等を有しており、固体潤滑材、熱伝導性フィラー、及び絶縁性フィラー等の用途に幅広く利用されている。特に熱伝導性が要求される放熱部材における充填材として、窒化ホウ素粉末が使用されている。
六方晶窒化ホウ素の一次粒子は、比較的薄い鱗片形状を有しており、樹脂等に充填し成形した場合、成形圧力等によって一次粒子が一定の方向に配向しやすい傾向にある。例えば、六方晶窒化ホウ素の粉末を充填し、押出成形等によってシート状に成形した樹脂シートでは、一般に樹脂シートの主面と、窒化ホウ素の一次粒子の長軸とが平行になるように配向しやすい。また六方晶窒化ホウ素の一次粒子は形状の異方性に起因し、各種物性にも異方性が生じ得る。六方晶窒化ホウ素の一次粒子の面内方向(a軸方向)の熱伝導率が400W/(m・K)程度と高いのに対して、厚さ方向(c軸方向)の熱伝導率は2W/(m・K)程度に留まり、その方向による物性の異方性が顕著である。
上述の理由から、六方晶窒化ホウ素の粉末を樹脂への充填材として利用し、放熱シートを調製する際に、上記一次粒子のa軸方向と、放熱シートの厚さ方向とが平行となるように調整することによって、上記一次粒子のa軸方向における高い熱伝導率を活かす方法が検討されている。例えば、六方晶窒化ホウ素の一次粒子のa軸方向と放熱シートの厚み方向とが平行になるように配向させる技術が知られている(例えば、特許文献1等)。
特開2000-154265号公報
上述のような一次粒子の配向状態をつくることによって、放熱シートの厚み方向における熱伝導率の向上を図ることができる。近年、電子部品を搭載したデバイスでは信号の高速伝送化や大容量化が進んでおり、放熱部材には更に優れた放熱性が求められている。そのためには、樹脂に充填した際に、放熱特性をより十分に活用できるような窒化ホウ素粉末があれば有用である。
本開示は、樹脂への充填性に優れ、優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素を含む粉末及びその製造方法を提供することを目的とする。本開示はまた、上述の粉末を含む放熱シートを提供することを目的とする。
本開示は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1] 鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末であって、
平均粒子径が30μm以上であり、前記一次粒子の平均厚さが1.5μm以上である、粉末。
[2] 比表面積が0.80m/g以下である、[1]に記載の粉末。
[3] 黒鉛化指数が2.0以下である、[1]又は[2]に記載の粉末。
[4] タップ密度が0.70g/cm以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の粉末。
[5] 純度が90質量%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の粉末。
[6] 鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末と、樹脂とを含む、放熱シートであって、
前記一次粒子のa軸が、前記放熱シートの厚さ方向と平行となるように配向しており、
前記粉末が、[1]~[5]のいずれかに記載の粉末である、放熱シート。
[7] 平均粒子径が3.0μm以上であるグラフェンを含む炭素含有化合物、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を含有する原料粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、第一焼成物を得る第一焼成工程と、
前記第一焼成物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物に対して、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を配合した混合粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む第二焼成物を得る第二焼成工程と、を有する、粉末の製造方法。
[8] 前記第一焼成工程における雰囲気の圧力が0.2MPa以上である、[7]に記載の製造方法。
本開示の一側面は、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末であって、平均粒子径が30μm以上であり、上記一次粒子の平均厚さが1.5μm以上である、粉末を提供する。
上記粉末は、従前の窒化ホウ素粉末に比べて、平均粒子径が大きく、一次粒子径の厚みも比較的大きな六方晶窒化ホウ素となっている。当該粉末は上記構成を有することで、樹脂への充填性に優れ、また樹脂成形体を調製した際の一次粒子の配向に優れる。したがって、上記粉末を樹脂に充填しシート状に成形する際に、一次粒子をシートの厚み方向と平行になるように配向させることが容易である。また、このように六方晶窒化ホウ素の一次粒子を配向させることで、得られるシートの厚み方向において優れた放熱性を発揮し得る。
上記粉末は、比表面積が0.80m/g以下であってよい。比表面積は、一次粒子の表面における平滑性の指標とすることができ、粉末の比表面積が上記範囲内であると、より平滑性に優れる一次粒子が得られているといえる。このような粉末は、樹脂への充填性により優れたものとなり得る。また従来の粉末を使用したものと比べて、樹脂への充填性により優れることによって、高い熱伝導率と、樹脂易加工性や絶縁破壊電圧とを両立し得る。
上記粉末は、黒鉛化指数が2.0以下であってよい。黒鉛化指数が上記範囲内であることで、六方晶窒化ホウ素は結晶性により優れるため、より優れた放熱性を発揮し得る。
上記粉末は、タップ密度が0.70g/cm以上であってよい。粉末のタップ密度が上記範囲内であることで、樹脂に充填した際の六方晶窒化ホウ素粉末の密度をより向上させることが可能であり、得られる放熱シートの放熱性をより向上させることができる。
上記粉末の純度が90質量%以上であってよい。六方晶窒化ホウ素の純度が上記範囲内であることで、より優れた熱伝導率を発揮し得る。
本開示の一側面は、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末と、樹脂とを含む、放熱シートであって、上記一次粒子のa軸が、上記放熱シートの厚さ方向と平行となるように配向しており、上記粉末が、上述の粉末である、放熱シートを提供する。
上記放熱シートは、粒子径が大きく、かつ厚みも比較的大きな一次粒子を含む上述の粉末を構成要素としている。さらに上記一次粒子が、そのa軸(長軸方向)が放熱シートの厚さ方向と平行になるように配向している。このような構成を有することで、上記放熱シートは、従前の放熱シートに比べて、優れた放熱性を発揮し得る。
本開示の一側面は、平均粒子径が3.0μm以上であるグラフェンを含む炭素含有化合物、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を含有する原料粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、第一焼成物を得る第一焼成工程と、上記第一焼成物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、上記粉砕物に対して、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を配合した混合粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む第二焼成物を得る第二焼成工程と、を有する、粉末の製造方法を提供する。
上記粉末の製造方法では、原料として、平均粒子径が3μm以上であるグラフェンを含む炭素含有化合物を用い、第一焼成工程における窒化ホウ素の成長方向に影響を与えることを可能としている。より詳しく説明する。窒化ホウ素の生成は、ホウ素含有化合物のガスと窒素ガスとの気体間反応によって生じると考えられるところ、炭素含有化合物が存在する系では炭素含有化合物上へのホウ素含有化合物のガス及び窒素が配位し、反応すると共に、炭素とホウ酸等に由来する酸素との反応で炭酸ガスを生成し窒化ホウ素の生成反応が促進される。ここで、炭素含有化合物として、一定の面方向の広がりを有する化合物を用いることで、窒化ホウ素の一次粒子の成長方向も同一面内方向に広がることが可能となり、生成される窒化ホウ素の基本単位を従来よりも大きなものとし得る。従前は、炭素含有化合物も分解し、気相反応に介在させることで反応を促進させる観点から、炭素含有化合物の大きさは特に検討の対象となっておらず、分解が容易な小粒径のものが用いられる傾向にあった。しかし、本開示に係る製造方法では、敢えて、平均粒子径の大きなグラフェンを含む炭素含有化合物を用いることで、むしろ、窒化ホウ素の一次粒子の面方向への成長を促進することを可能としている。
上記粉末の製造方法ではまた、焼結助剤としてカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を用いている。カルシウムを構成元素として有する化合物は、焼成過程においてホウ素含有化合物等との反応によって沸点の高いホウ酸カルシウム等を形成し、これによって形成される液相が、焼成過程において系外に除去されることを十分に抑制することができる。窒化ホウ素の一次粒子の成長を方向付ける第一焼成工程において、液相が維持されることによって、所望の形状を有する六方晶窒化ホウ素の調製が容易となる。
上記粉末の製造方法では、さらに、第一焼成工程で得られた第一焼成物を粉砕したうえで、窒化ホウ素の原料となるホウ素含有化合物、及び窒化ホウ素の一次粒子の成長を促す焼結助剤を追加して加熱処理する第二焼成工程を有することで、粒子径に加えて一次粒子の平均厚みを向上させることができ、上述のような六方晶窒化ホウ素を含む粉末を製造することができる。
上記第一焼成工程における雰囲気の圧力は0.2MPa以上であってよい。第一焼成工程を上記圧力環境下で行うことで、焼結助剤が溶融して形成される液相の揮発をより抑制し、窒化ホウ素の一次粒子の成長をより促すことができる。
本開示によれば、樹脂への充填性に優れ、優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素を含む粉末及びその製造方法を提供できる。本開示によればまた、上述の粉末を含む放熱シートを提供できる。
図1は、放熱シートの模式断面図である。 図2は、実施例1で調製した粉末を示す走査型電子顕微鏡写真である。 図3は、比較例1で調製した粉末を示す走査型電子顕微鏡写真である。
以下、場合によって図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合によって重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本明細書において例示する材料は特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中の各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
粉末の一実施形態は、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末であって、平均粒子径が30μm以上であり、上記一次粒子の平均厚さが1.5μm以上である。上記粉末は主として窒化ホウ素の一次粒子で構成され、窒化ホウ素粉末といえる。上記粉末は、本開示の趣旨に反しない範囲において、形状の異なる六方晶窒化ホウ素を含んでもよい。このような六方晶窒化ホウ素の形状は、例えば、円盤状等であってよい。
上記粉末の平均粒子径の下限値は30μm以上であるが、例えば、33μm以上、35μm以上、37μm以上、又は40μm以上であってよい。平均粒子径の下限値が上記範囲内であることで、上記粉末は、樹脂への充填性と、樹脂に充填して得られる樹脂成形体の放熱性とをより高水準で両立し得る。上記粉末の平均粒子径の上限値は、例えば、90μm以下、80μm以下、70μm以下、又は60μm以下であってよい。上記平均粒子径の上限値が上記範囲内であることで、上記粉末を、厚みの小さな樹脂シートに対する充填材としてもより好適に使用できる。上記窒化ホウ素粉末の平均粒子径は上述の範囲内で調整してよく、例えば、30~90μm、又は40~80μmであってよい。
本明細書における平均粒子径は、体積基準の累積粒度分布における50%累積径(メジアン径)を意味する。より具体的には、粉末に対するレーザー回折散乱法で得られる体積基準の累積粒度分布における累積値が50%となったときの粒子径(D50)を意味する。レーザー回折散乱法は、JIS Z 8825:2013「粒子径解析-レーザー回折・散乱法」に記載の方法に準拠して測定する。測定には、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置等を使用することができる。レーザー回折散乱法粒度分布測定装置は、例えば、ベックマンコールター社製の「LS-13 320」(製品名)等を使用できる。なお、測定対象となる粉末が、一次粒子同士が緩く会合を形成しているような場合は、ホモジナイザー等による処理を行ったうえで測定を行うものとする。
上記粉末において、上記一次粒子の平均厚さの下限値は1.5μm以上であるが、例えば、1.6μm以上、1.7μm以上、1.8μm以上、1.9μm以上、又は2.0μm以上であってよい。上記平均厚さの下限値が上記範囲内であることで、上記粉末はより優れた充填性を発揮し得る。上記一次粒子の平均厚さは、5.0μmより大きくすることは容易ではなく、例えば、5.0μm以下、4.5μm以下、4.0μm以下、又は3.5μm以下であってよい。上記平均厚さの下限値が上記範囲内であることで、上記粉末を樹脂に充填し用いる場合に、樹脂中での上記一次粒子の配向性をより向上させ得る。上記一次粒子の平均厚さは上述の範囲内で調整してよく、例えば、1.5~5.0μm、1.6~4.5μm、又は2.0~4.5μmであってよい。
本明細書における一次粒子の平均厚さは、以下に示す方法によって測定される値を意味する。具体的には、まず、プレス成型機を用いて、3gの粉末を5MPaの圧力で円盤状(直径:30mm)に成型する。次に、樹脂(GATAN社製、商品名:G2エポキシ)によって、上述のようにして得られた成型体を包埋する。そして、プレス成型の際に圧力をかけた方向と並行方向に断面ミリング加工を行うことによって、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の断面が露出した試料を調製する。この断面を走査型電子顕微鏡によって撮影する。得られた粒子像を画像解析ソフトウェア(株式会社マウンテック製、商品名:Mac-View)に取り込み、得られた写真から矩形粒子の短辺(粒子厚み、粒子短径に相当)を測定する。測定は、任意に選択した100個の一次粒子に対して行い、その算術平均値を、一次粒子の平均厚さとする。プレス成型機としては、例えば、株式会社リガク製の「BRE-32」(製品名)等を用いることができる。走査型電子顕微鏡としては、例えば、日本電子株式会社製の「JSM-6010LA」(製品名)等を用いることができる。
上記粉末の比表面積の上限値は、例えば、0.80m/g以下、0.75m/g以下、0.70m/g以下、又は0.65m/g以下であってよい。比表面積の上限値が上記範囲内であると、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の表面がより平滑であり、樹脂等に対してより優れる充填性を発揮し得る。上記粉末の比表面積の下限値は、例えば、0.10m/g以上、0.15m/g以上、又は0.20m/g以上であってよい。比表面積の下限値が上記範囲内であることで、上記粉末を樹脂に充填し用いる場合に、樹脂中での上記一次粒子の配向がより容易なものとなり得る。上記粉末の比表面積は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.10~0.80m/g、0.15~0.75m/g、又は0.20~0.70m/gであってよい。
本明細書における比表面積は、JIS Z 8830:2013「ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法」の記載に準拠し、比表面積測定装置を用い測定される値を意味し、窒素ガスを使用したBET一点法を適用して算出される値である。比表面積測定装置としては、例えば、QUANTACHROME社製の「MONOSORB MS-22型」(製品名)等を使用することができる。
上記粉末は上述の製造方法によって調製されることで、結晶性の高い窒化ホウ素の一次粒子を含む。窒化ホウ素粉末の結晶性の指標として黒鉛化指数(Graphitization Index(G.I.)ということもある)を用いる。上記粉末の黒鉛化指数の上限値は、例えば、2.0以下、1.9以下、1.8以下、1.7以下、1.5以下、1.4以下、1.3以下、又は1.2以下であってよい。上記粉末の黒鉛化指数の上限値が上記範囲内であることによって、六方晶窒化ホウ素は結晶性により優れるため、より優れた放熱性を発揮し得る。上記粉末の黒鉛化指数の下限値は、特に制限されるものではないが、例えば、0.8以上、0.9以上、又は1.0以上であってよい。上記粉末の黒鉛化指数の下限値が上記範囲内であることによって、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の結晶性に優れ、上記一次粒子の面内方向(a軸)の熱伝導率により優れる。上記粉末の黒鉛化指数は上述の範囲内で調整でき、例えば、0.8~2.0、0.9~1.7、又は0.9~1.2であってよい。
本明細書における黒鉛化指数は、黒鉛の結晶性の程度を示す指標値としても知られている指標である(例えば、J.Thomas,et.al,J.Am.Chem.Soc.84,4619(1962)等)。黒鉛化指数は、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む上記粉末に対する粉末X線回折法で測定したスペクトルに基づき算出する。まず、X線回折スペクトルにおいて、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の(100)面、(101)面及び(102)面に対応する各回折ピークの積分強度(すなわち、各回折ピーク)とそのベースラインとで囲まれる面積値(単位は任意)を算出し、それぞれS100、S101、及びS102とする。算出された面積値を用いて、[(S100+S101)/S102]の値を算出し、黒鉛化指数を決定する。
上記粉末は、大判であり、且つ厚みの比較的大きな窒化ホウ素の一次粒子を含むことから、従前の製造方法によって調製される窒化ホウ素粉末よりもタップ密度の大きなものとなり得る。上記粉末のタップ密度の下限値は、例えば、0.70g/cm以上、0.80g/cm以上、0.85g/cm以上、又は0.90g/cm以上であってよい。タップ密度の下限値が上記範囲内であることで、上記粉末を樹脂フィラー等として樹脂に配合する際の配合量を向上させることがより容易なものとなる。1.4g/cmを超えるタップ密度を有する上記粉末を調製することは容易ではない。上記粉末のタップ密度の上限値は、例えば、1.4g/cm以下、1.3g/cm以下、又は1.2g/cm以下であってよい。上記粉末のタップ密度は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.8~1.4g/cm、又は0.9~1.3g/cmであってよい。
本明細書におけるタップ密度は、JIS R 1628:1997「ファインセラミックス粉末の嵩密度測定方法」に記載の方法に準拠して求められる値を意味する。具体的には、窒化ホウ素粉末を100cmの専用容器に充填し、タッピングタイム180秒、タッピング回数180回、及びタップリフト18mmの条件でタッピングを行った後のかさ密度を測定し、得られた値をタップ密度とする。測定には、市販の装置を用いることができ、例えば、ホソカワミクロン製の「パウダテスタ」(商品名)等を用いることができる。
上記粉末の純度は、例えば、90質量%以上、91質量%以上、又は92質量%以上であってよい。六方晶窒化ホウ素の純度が上記範囲内であることで、より優れた熱伝導率を発揮し得る。
本明細書における粉末の純度は、滴定によって得られる測定値に基づき、下記式(1)から算出される値を意味する。具体的には、まず、測定対象となる粉末を水酸化ナトリウムでアルカリ分解させ、水蒸気蒸留法によって分解液からアンモニアを蒸留して、ホウ酸水溶液に捕集する。この捕集液を対象として、硫酸規定液で滴定を行う。滴定の結果から上記粉末中の窒素原子(N)の含有量を算出する。得られた窒素原子の含有量から、下記式(1)に基づいて、粉末中の六方晶窒化ホウ素(hBN)の含有量を決定し、粉末の純度を算出する。なお、六方晶窒化ホウ素の式量は24.818g/mol、窒素原子の原子量は14.006g/molを用いるものとする。
試料中の六方晶窒化ホウ素(hBN)の含有量[質量%]=窒素原子(N)の含有量[質量%]×1.772・・・(1)
上述の粉末は、例えば、以下のような方法によって製造することができる。粉末の製造方法の一実施形態は、いわゆる炭素還元法を応用した製造方法であり、平均粒子径が3μm以上であるグラフェンを含む炭素含有化合物、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を含有する原料粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、第一焼成物を得る第一焼成工程と、上記第一焼成物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、上記粉砕物に対して、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を配合した混合粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む第二焼成物を得る第二焼成工程と、を有する。
炭素含有化合物は、平均粒子径が3.0μm以上であるグラフェンを含む。グラフェンの平均粒子径の下限値は、例えば、3.5μm以上、4.0μm以上、5.0μm以上、6.0μm以上、又は7.0μm以上であってよい。グラフェンの平均粒子径の下限値が上記範囲内であることで、得らえる六方晶窒化ホウ素の一次粒子の平均粒子径をより大きなものとすることができる。グラフェンの平均粒子径の上限値は、例えば、50.0μm以下、45.0μm以下、40.0μm以下、35.0μm以下、又は30.0μm以下であってよい。グラフェンの平均粒子径の上限値が上記範囲内であることで、原料である炭素含有化合物又はその分解物が残存することを抑制し、得らえる粉末の純度をより向上させることができる。グラフェンの平均粒子径は上述の範囲内で調整してよく、例えば、3.0~50.0μm、4.0~45.0μm、5.0~40.0μm、又は7.0~35.0μmであってよい。
上記グラフェンを含む炭素含有化合物は、グラフェンを構成要素として含む化合物であってよく、例えば、アセチレンブラック、及びグラファイト等が挙げられる。グラフェンが積層された構造を有し、その方向性が整っており、本開示に係る所望の六方晶窒化ホウ素の一次粒子を調製しやすく、より均質な上記粉体を製造する観点から、上記炭素含有化合物は、好ましくはグラファイトを含み、より好ましくはグラファイトである。
ホウ素含有化合物は構成元素としてホウ素を有する化合物である。ホウ素含有化合物としては、純度が高く比較的安価な原料を用いることができる。このようなホウ素含有化合物としては、ホウ酸の他、例えば、酸化ホウ素などが挙げられる。ホウ素含有化合物はホウ酸を含むが、ホウ酸は加熱によって脱水し酸化ホウ素となり、原料粉末の加熱処理中に液相を形成すると共に粒成長を促す助剤としても働くことができる。
焼結助剤としては、カルシウムを構成元素として有する焼結助剤を用いる。焼結助剤としてカルシウムを構成元素として有する化合物を用いることで、焼成過程においてホウ素含有化合物等との反応によって沸点の高いホウ酸カルシウム等を形成することができる。ホウ酸カルシウム等によって形成される液相は、窒化ホウ素の生成及び一次粒子の成長を促す場となるため、沸点が高い化合物で液相が形成されることによって、焼成過程において液相が系外に除去されることが十分に抑制される。カルシウムを構成元素として有する焼結助剤としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、及びフッ化カルシウム等が挙げられる。
上記原料粉末は、本開示の趣旨に反しない限り、その他の焼結助剤を含んでもよい。その他の焼結助剤としては、例えば、酸化ストロンチウム、及び酸化イッットリウム等が挙げられる。その他の焼結助剤の配合量は、カルシウムを構成元素として有する焼結助剤及びその他の焼結助剤の合計100質量部を基準として、例えば、20質量部以下、又は10質量部以下であってよい。
原料粉末において、ホウ素含有化合物を炭素含有化合物に対して過剰量となるように配合してよい。原料粉末は、炭素含有化合物及びホウ素含有化合物に加えて、その他の化合物を含有してもよい。その他の化合物としては、例えば、核剤としての窒化ホウ素等が挙げられる。原料粉末が核剤としての窒化ホウ素を含有することで、合成される六方晶窒化ホウ素粉末の平均粒子径をより容易に制御することができる。原料粉末は、好ましくは核剤を含む。原料粉末が核剤を含む場合、比表面積の小さな六方晶窒化ホウ素粉末の調製がより容易となる。
上記第一焼成工程では、原料粉末中の炭素分を十分に減少させ、窒化ホウ素の結晶を調製させる。脱炭を十分に行う観点から、第一焼成工程の条件は後述するように調整されてよい。
上記第一焼成工程は加圧環境下で行われる。上記第一焼成工程における雰囲気の圧力の下限値は、例えば、0.2MPa以上、0.3MPa以上、0.4MPa以上、0.5MPa以上、又は0.6MPa以上であってよい。雰囲気の圧力の下限値を上記範囲内とすることで、ホウ素含有化合物の揮発を抑制し、ホウ素含有化合物の液相を維持することで六方晶窒化ホウ素の一次粒子の成長をより促進すると共に、副生物である炭化ホウ素の生成を抑制できる。上記第一焼成工程における雰囲気の圧力の上限値は、特に限定されるものではないが、工業的には1.0MPa以下、又は0.9MPa以下であってよい。上記第一焼成工程における雰囲気の圧力は上述の範囲内で調整してよく、例えば、0.2~1.0MPa、0.3~0.9MPa、又は、又は0.5~0.9MPaであってよい。
第一焼成工程における加熱温度は、例えば、1650℃以上2100℃未満、又は1800~2000℃であってよい。第一焼成工程における加熱温度の下限値を上記範囲内とすることで、炭素含有化合物上における気相反応を促進させ、得られる窒化ホウ素の収量をより向上させることができる。第一焼成工程における加熱温度の上限値を上記範囲内とすることで、副生成物の生成を十分に抑制することができる。第一焼成工程では、脱炭をより十分なものとする観点から、例えば、1750~2000℃で所定時間(例えば、0.5~8.0時間)保持、又は1750~1950℃で所定時間(例えば、0.5~5.0時間)保持することを含んでもよい。
第一焼成工程における加熱時間は、例えば、1~10時間、1~8時間、1~5時間、又は2~4時間であってよい。窒化ホウ素を合成する反応の序盤である工程において、比較的低温で所定時間の間、維持することにより、反応系をより均質化することができ、ひいては形成される窒化ホウ素をより均質化できる。第一焼成工程は、複数の温度でそれぞれ所定時間維持することを含んでもよく、例えば、1650~1750℃で0.5~3時間保持し、次いで1800~2000℃で1~5時間保持することを含んでもよい。なお、本明細書において加熱時間とは、加熱対象物の周囲環境の温度が所定の温度に到達してから当該温度で維持する1時間(保持時間)を意味する。
粉砕工程では、上記第一焼成物を粉砕して粉砕物を得る。粉砕工程においては、一般的な粉砕機又は解砕機を用いることができる。粉砕機又は解砕機としては、例えば、ボールミル、振動ミル、ジェットミル等を用いることができる。
第二焼成工程は、上記粉砕物に対して、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を配合した混合粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む第二焼成物を得る。上記粉砕工程及び第二焼成工程によって、窒化ホウ素の結晶性を高め、粒成長を促進させることができる。
上記混合粉末の配合量の下限値は、上記粉砕物100質量部に対して、例えば、2質量部以上、3質量部以上、又は4質量部以上であってよい。上記混合粉末の配合量の下限値を上記範囲内とすることで、六方晶窒化ホウ素の粒成長をより促進できる。上記混合粉末の配合量の上限値は、上記粉砕物100質量部に対して、例えば、30質量部以下、28質量部以下、又は25質量部以下であってよい。上記混合粉末の配合量の上限値を上記範囲内とすることで、より高い収量で上記粉末を得ることができる。
第二焼成工程の加熱温度と雰囲気圧力は、第一焼成工程と同様であるため説明を省略する。なお、第一焼成工程と異なる条件で行ってもよいし、同じ条件で行ってもよい。第二焼成工程は、例えば、0.50MPa以上の加圧された窒素雰囲気の下で、1800~2000℃の加熱温度で1~10時間加熱する工程であってよい。
以上の工程によって、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む上述の粉末を得ることができる。また上記製造方法は、上記粉末に求められる要求特性に応じて、上記粉砕工程及び第二焼成工程を繰り返し行ってもよく、これらの操作を繰り返すことで、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の平均粒子径及び平均厚さ等をさらに大きなものとすることができる。上記製造方法は、その他の工程を更に有してもよく、第二焼成工程等を経て得られた焼成物をさらに解砕する工程(解砕工程)等を有してもよい。解砕工程においては、一般的な解砕機を用いることができる。
上述の粉末は、優れた熱伝導率を有しつつ、樹脂等への充填性にも優れることから、樹脂への充填材として好適である。また、上述の粉末と樹脂とを用いて調製される樹脂組成物は、放熱シート等を調製するために好適に使用できる。
放熱シートの一実施形態は、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末と、樹脂とを含む、放熱シートであって、上記一次粒子のa軸が、上記放熱シートの厚さ方向と平行となるように配向している。放熱シートに含まれる上記粉末は、上述の粉末である。
図1は、放熱シートの模式断面図である。放熱シート100は、樹脂部2と、樹脂部2中に充填された複数の六方晶窒化ホウ素の一次粒子4と、を含む。放熱シート100において、上記一次粒子4のa軸(長軸方向)が、放熱シートの厚さ方向Tと平行になるように配向している。図1では、放熱シート100の厚さ方向Tと、一次粒子4のa軸方向が完全に平行である例で示したが、放熱シート100の厚さ方向における放熱性を発揮し得る範囲でa軸は傾斜していてもよい。
放熱シートにおける六方晶窒化ホウ素の一次粒子の配向は、シートの厚み方向にX線を照射して得られるX線回折スペクトルにおける<100>面のピーク強度に対する<002>面のピーク強度の比([<002>面のピーク強度]/[<100>面のピーク強度]で表される値)を調べることで確認できる。<100>面のピーク強度に対する<002>面のピーク強度の比の上限値は、例えば、10以下、8以下、6以下、又は5以下であってよい。上記値の上限値が上記範囲内であることで、六方晶窒化ホウ素の一次粒子が有するa軸方向の高い熱伝導率をより十分に活用することができ放熱シートのより高い放熱性を発揮し得る。<100>面のピーク強度に対する<002>面のピーク強度の比の下限値は、例えば、0.5以上、1.0以上、又は2.0以上であってよい。
本明細書における上記ピーク強度比は、以下に示す方法によって測定した値を用いて算出できる。測定対象となる放熱シートから縦が20mm、横が20mmの正方形状の測定サンプルを切り出す。X線回折分析装置を用いて、上記測定サンプルの厚み方向に対しX線を照射し、X線回折スペクトルを取得する。得られたX線回折スペクトルにおいて、<100>面のピーク強度、及び<002>面のピーク強度を測定し、その比を算出することによって求めることができる。X線回折分析装置としては、例えば、株式会社リガク製の「Ultima-IV」(製品名)等を使用できる。
六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末の含有量の下限値は、放熱シートの全体積を基準として、例えば、30体積%以上、40体積%以上、50体積%以上、又は60体積%以上であってよい。上記粉末の含有量の下限値が上記範囲内であることで、放熱シートの放熱性をより向上させ得る。六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末の含有量の上限値は、放熱シートの全体積を基準として、例えば、85体積%以下、80体積%以下、又は70体積%以下であってよい。上記粉末の含有量の上限値が上記範囲内であることで、放熱シートを成形する際に内部に空隙が発生することをより抑制することができ、また絶縁性及び機械強度の低下を抑制することができる。六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末の含有量は上述の範囲内で調整してよく、放熱シートの全体積を基準として、例えば、30~85体積%、又は60~85体積%であってよい。
樹脂部2は硬化樹脂を含んでもよく、硬化樹脂からなっていてもよい。樹脂部2を構成する硬化樹脂の種類は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、及びマレイミド変性樹脂等が挙げられる。
硬化樹脂の含有量は、放熱シートの全体積を基準として、15体積%以上、20体積%以上、又は30体積%以上であってよく、70体積%以下、60体積%以下、又は50体積%以下であってよい。
上述の放熱シートは、鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末と、熱硬化性樹脂とを含む、樹脂組成物を、例えば、加熱加圧成型等を行うことによって調製できる。上記樹脂組成物は、その他の成分を含んでもよく、例えば、硬化剤等を含んでもよい。硬化剤は、熱硬化性樹脂の種類によって適宜選択してよい。例えば、樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化剤としては、例えば、フェノールノボラック化合物、酸無水物、アミノ化合物、及びイミダゾール化合物等が挙げられる。硬化剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上又は1.0質量部以上であってよく、15質量部以下又は10質量部以下であってよい。
以上、幾つかの実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に何ら限定されるものではない。また、上述した実施形態についての説明内容は、互いに適用することができる。
以下、本開示について、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明する。なお、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[六方晶窒化ホウ素粉末の調製]
グラファイト(富士黒鉛工業株式会社製、平均粒子径:7.0μm)18質量部と、ホウ酸(株式会社高純度化学研究所製)78質量部と、炭酸カルシウム(株式会社ニューライム製)2.6質量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合して原料粉末を得た。得られた原料粉末を250℃の乾燥機に入れ、3時間保持することでホウ酸の脱水を行った。脱水後の原料粉末をプレス成型機の直径100mmの型に入れ、加熱温度が200℃、プレス圧が30MPaの条件にて成型を行った。このようにして得られた原料粉末のペレットを以降の加熱処理に供した。
まず、上記原料粉末のペレットをカーボン雰囲気炉内に静置し、0.65MPaに加圧された窒素雰囲気において、5℃/分の昇温速度で1750℃まで昇温し、1750℃にて3時間保持して、その後、同様の昇温速度で2000℃まで昇温し、2000℃にて5時間保持して上記ペレットの加熱処理を行い、第一焼成物を得た(第一焼成工程)。
得られた焼成物を、ヘンシェルミキサーを用いて粉砕し、粉砕物を得た(粉砕工程)。次に、粉砕物100質量部に対して、ホウ酸10質量部及び炭酸カルシウム1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて混合し混合粉末を得た。得られた混合粉末をプレス成型機の直径100mmの型に入れ、加熱温度が200℃、プレス圧が30MPaの条件にて成型し混合粉末のペレットを得た。得られた混合粉末のペレットをカーボン雰囲気炉内に静置し、0.65MPaに加圧された窒素雰囲気において、5℃/分の昇温速度で2000℃まで昇温し、10時間保持して上記ペレットの加熱処理を行い、第二焼成物を得た(第二焼成工程)。得られた第二焼成物を実施例1の粉末とした。参考のため、実施例1で調製した上記粉末の走査型電子顕微鏡による観測を行った。図2に、SEM画像を示す。
<粉末の性状測定>
得られた粉末に対して、後述する方法に沿って、粉末の平均粒子径、一次粒子の平均厚み、粉末の比表面積、黒鉛化指数、タップ密度、及び純度を測定した。結果を表1に示す。
[粉末の平均粒子径]
粉末における一次粒子の平均粒子径は、JIS Z 8825:2013「粒子径解析-レーザー回折・散乱法」に記載の方法に準拠して、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、商品名:LS-13 320)を用いて測定した。なお、粉末は測定に際して、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、商品名:US-300E)を用い、AMPLITUDE(振幅)80%にて超音波分散を1分30秒間で1回行うことで、粉末の分散液を調製し、これを測定対象とした。粒度分布の測定に際し、粉末を分散させる溶媒には水を用い、分散剤にはヘキサメタリン酸を用いた。この際、水の屈折率として1.33の数値を用い、窒化ホウ素粉末の屈折率として1.80の数値を用いた。
[一次粒子の平均厚み]
六方晶窒化ホウ素の一次粒子の平均厚みを以下の方法に沿って測定した。プレス成型機(株式会社リガク製、商品名:BRE-32)を用いて、3gの粉末を5MPaの圧力で円盤状(直径:30mm)に成型した。樹脂(GATAN社製、商品名:G2エポキシ)を用いて、得られた成型体を包埋した。次に、圧力をかけた方向と並行方向に断面ミリング加工を行うことによって、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の断面が露出した試料を調製した。この断面を走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、商品名:JSM-6010LA)によって撮影した。得られた粒子像を画像解析ソフトウェア(株式会社マウンテック製、商品名:Mac-View)に取り込み、得られた写真から矩形粒子の短辺(粒子厚み、粒子短径に相当)を測定した。測定は、任意に選択した100個の一次粒子に対して行った。測定された値の算術平均値を、一次粒子の平均厚さとした。
[比表面積]
六方晶窒化ホウ素粉末の比表面積は、JIS Z 8830:2013「ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法」の記載に準拠し、窒素ガスを使用したBET一点法を適用して算出した。比表面積測定装置としては、QUANTACHROME社製の「MONOSORB MS-22型」(製品名)を用いた。なお、測定は、粉末を、300℃で、15分間かけて、乾燥脱気した後に行った。
[黒鉛化指数]
粉末の黒鉛化指数は粉末X線回折法による測定結果から算出した。得られたX線回折スペクトルにおいて、六方晶窒化ホウ素の一次粒子の(100)面、(101)面及び(102)面に対応する各回折ピークの積分強度(すなわち、各回折ピーク)とそのベースラインとで囲まれる面積値(単位は任意)を算出し、それぞれS100、S101、及びS102とした。こうして算出された面積値を用いて、以下の式(2)に基づき、黒鉛化指数を決定した。
GI=(S100+S101)/S102・・・(2)
[タップ密度]
粉末とのタップ密度は、JIS R 1628:1997「ファインセラミックス粉末の嵩密度測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。具体的には、粉末を100cmの専用容器に充填し、タッピングタイム180秒、タッピング回数180回、タップリフト18mmの条件でタッピングを行った後のかさ密度を測定し、得られた値をタップ密度とした。測定には、ホソカワミクロン製のパウダテスタ(商品名)を用いた。
[純度]
粉末を水酸化ナトリウムでアルカリ分解させ、水蒸気蒸留法によって分解液からアンモニアを蒸留して、ホウ酸水溶液に捕集した。この捕集液を対象として、硫酸規定液で滴定行った。滴定の結果から粉末中の窒素原子(N)の含有量を算出した。得られた窒素原子の含有量から、式(1)に基づいて、粉末中の六方晶窒化ホウ素(hBN)の含有量を決定し、粉末の純度を算出した。なお、六方晶窒化ホウ素の式量は24.818g/mol、窒素原子の原子量は14.006g/molを用いた。
試料中の六方晶窒化ホウ素(hBN)の含有量[質量%]=窒素原子(N)の含有量[質量%]×1.772・・・(1)
<粉末の充填性評価>
得られた粉末を充填材として用いた際の充填性の評価を行った。具体的には、シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、製品名:KF96-100)に対して、樹脂組成物全量を基準として20体積%となるように上記粉末を配合し、自転・公転ミキサー(シンキー社製、製品名:あわとり廉太郎RE-310)を使用し、2000rpmで3分間撹拌することによってスラリーを調製した。レオメーター(日本シグナルヘグナー社製、製品名:MCR300、円形平板(直径:25mmφ)、ギャップ:1m)、を用いて、上記スラリーの粘度を25℃で測定し、得られた結果から、下記の基準に基づいて充填性を評価した。結果を表1に示す。なお、粉末を配合した場合の樹脂組成物の粘度が高いと取扱い性や成形性に劣ることから、粉末の配合量を減少させる必要が生じ、成形体中に充填可能な粉末の量を増加させることが困難になる傾向にある。そのため、本評価によって得られるせん断粘度は低い方が望ましい。
A:せん断速度20rpmの時の粘度が1000mPa・s以下である。
B:せん断速度20rpmの時の粘度が1000mPa・s超2000mPa・s以下である。
C:せん断速度20rpmの時の粘度が2000mPa・s超4000mPa・s以下である。
D:せん断速度20rpmの時の粘度が4000mPa・s超である。
<放熱シートにおける放熱性評価>
得られた粉末を充填材として用いた際の放熱性の評価を行った。まず、後述する方法で、六方晶窒化ホウ素の一次粒子のa軸がシートの厚さ方向と平行となるように配向したシート(縦配向シート)と、上記一次粒子のa軸がシートの厚さ方向と垂直となるように配向した(横配向シート)と、を積層して得られる、評価用積層シートを調製した。
[積層シートの調製]
エポキシ樹脂としてナフタレン構造を有するナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、製品名:HP4032)を11質量部、硬化剤としてイミダゾール系エポキシ樹脂硬化剤(四国化成工業株式会社製、製品名:キュアゾールCNシリーズ 2E4MZ-CN)を1質量部、及びカップリング剤としてシランカップリング剤(デュポン・東レ・スペシャルティ・マテリアル株式会社製、製品名:DOWSIL Z-6040 Silane)を0.5質量部混合した混合物を調製した。
当該混合物と、上述の粉末とを、粉末の樹脂組成物中の含有量が75体積%となるように配合し、混練した後、ユニバース株式会社製の真空混練押出成形装置(商品名:V-20)を用いて、25℃の条件で押出してシート幅120mm、シート厚さ1.0mmの成形板とし、さらに0.98MPaの圧力で上記成形板の上下間を押し付けた状態で、100℃、5分間加熱することによって、樹脂成分を半硬化させることで、いわゆるBステージ状態の樹脂シート(横配向シート、厚さ:1mm)を調製した。横配向シートにおける六方晶窒化ホウ素の一次粒子の配向度は、<100>面のピーク強度に対する<002>面のピーク強度の比で1000であった。なお、積層シートの調製では、評価を容易にする観点から、粉末の充填量が敢えて多くなるように設定した。
同様に調製した合計50枚の横配向シートを積層して、積層体を形成し、80℃、196MPaの等方圧下に20分間おくことによって、横配向シート同士を接着し、積層体の積層方向と平行な方向に積層体を所定厚(厚さ:0.3mm)に裁断することによって、一次粒子のa軸がシートの厚さ方向と平行に配向した、Bステージ状態の樹脂シート(縦配向シート)を調製した。上記等方圧における加温は、温水ラミネータ(日機装株式会社製)による温感等方圧プレスによって行った。縦配向シートにおける六方晶窒化ホウ素の一次粒子の配向度は、<100>面のピーク強度に対する<002>面のピーク強度の比で2であった。
上述のようにして調製された、横配向シート及び縦配向シートを、150℃、5MPaで1時間硬化させ、積層方向に一軸プレスすることで、評価用積層シート(Cステージシート、厚さ:0.5mm)を調製した。
[熱伝導率の測定]
得られた評価用積層シートの一軸プレス方向における熱伝導率H(単位:W/(m・K))を、熱拡散率T(単位:m/秒)、密度D(単位:kg/m)、及び比熱容量C(単位:J/(kg・K))を用いて、H=T×D×Cの計算式で算出した。熱拡散率Tは、評価用積層シートを、縦×横×厚み=10mm×10mm×0.3mmのサイズに加工した試料を用い、レーザーフラッシュ法によって測定した。測定装置はキセノンフラッシュアナライザ(NETZSCH社製、商品名:LFA447NanoFlash)を用いた。密度Dはアルキメデス法によって測定した。比熱容量Cは、示差走査熱量計(リガク社製、装置名:ThermoPlusEvo DSC8230)を用いて測定した。得られた結果に基づいて、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:熱伝導率が40W/mK以上である。
B:熱伝導率が37W/mK以上40W/mK未満である。
C:熱伝導率が34W/mK以上37W/mK未満である。
D:熱伝導率が34W/mK未満である。
(実施例2)
実施例1で調製した第二焼成物1kgを、20%硝酸溶液3Lに投入して、1時間撹拌処理を行い、その後、得られたスラリーを10Lの純水を用いろ過し、ろ集物を150℃で12時間乾燥することによって、粉末を調製した。得られた粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
平均粒子径が7.0μmであるグラファイトに変えて、平均粒子径が3.5μmであるグラファイト(富士黒鉛工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
平均粒子径が7.0μmであるグラファイトに変えて、平均粒子径が20.0μmであるグラファイト(富士黒鉛工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
炭酸カルシウムに変えてフッ化カルシウム(株式会社高純度化学研究所製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
平均粒子径が7.0μmであるグラファイトに変えて、粉末活性炭(フタムラ化学株式会社製)をジェットミルにかけて平均粒子径を10.0μmに調整した炭素粉末を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
第一焼成工程の圧力を0.93MPaとし、第二焼成工程の圧力を0.92MPaとしたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例8)
第一焼成工程及び第二焼成工程の圧力を0.35MPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
原料粉末において、グラフェンに変えてアセチレンブラック(デンカ株式会社製、グレード名:FX-35、平均粒子径:0.03μm)を用いたこと、及び第二焼成工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表3に示す。参考のため、比較例1で調製した上記粉末の走査型電子顕微鏡による観測を行った。図3に、SEM画像を示す。
(比較例2)
平均粒子径が7.0μmであるグラファイトに変えて、平均粒子径が1.0μmであるグラファイト(富士黒鉛工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
炭酸カルシウムに変えて炭酸ナトリウム(株式会社高純度化学研究所製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、粉末を調製した。粉末について、実施例と同様に性状評価及び充填材としての評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0007343734000001
Figure 0007343734000002
Figure 0007343734000003
本開示によれば、樹脂への充填性に優れ、優れた放熱性を発揮し得る放熱シートを調製可能な窒化ホウ素を含む粉末及びその製造方法を提供できる。本開示によればまた、上述の粉末を含む放熱シートを提供できる。
2…樹脂部、4…一次粒子、100…放熱シート。

Claims (8)

  1. 鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末であって、
    前記一次粒子の平均粒子径が30μm以上であり、前記一次粒子の平均厚さが1.5μm以上である、粉末。
  2. 比表面積が0.80m/g以下である、請求項1に記載の粉末。
  3. 黒鉛化指数が2.0以下である、請求項1又は2に記載の粉末。
  4. タップ密度が0.70g/cm以上である、請求項1又は2に記載の粉末。
  5. 純度が90質量%以上である、請求項1又は2に記載の粉末。
  6. 鱗片形状を有する六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む粉末と、樹脂とを含む、放熱シートであって、
    前記一次粒子のa軸が、前記放熱シートの厚さ方向と平行となるように配向しており、
    前記粉末が、請求項1又は2に記載の粉末である、放熱シート。
  7. 平均粒子径が3.0μm以上であるグラフェンを含む炭素含有化合物、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を含有する原料粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、第一焼成物を得る第一焼成工程と、
    前記第一焼成物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、
    前記粉砕物に対して、ホウ酸を含むホウ素含有化合物、及びカルシウムを構成元素として有する焼結助剤を配合した混合粉末を、窒素加圧雰囲気下で焼成して、六方晶窒化ホウ素の一次粒子を含む第二焼成物を得る第二焼成工程と、を有する、粉末の製造方法。
  8. 前記第一焼成工程における雰囲気の圧力が0.2MPa以上である、請求項7に記載の製造方法。
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