JP7342007B2 - 官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)ポリマーの調製方法及びそれから得られるブロックコポリマー - Google Patents
官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)ポリマーの調製方法及びそれから得られるブロックコポリマー Download PDFInfo
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Description
本出願は、2018年1月23日出願の米国仮特許出願第62/620,555号及び2018年2月26日出願の欧州特許出願公開第18158622.3号に基づく優先権を主張するものであり、これらの出願のそれぞれの全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
- y1及びy2は、0~50で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリール基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基であり;
- XはCl、Br、又はIである。
本発明のポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)は、
- 式(L)の繰り返し単位(RPAES):
- 式(M)の少なくとも1つの末端基:
を含み、式中、
- 各R1は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
- 各iは、0~4から独立して選択される整数であり;
- Tは、結合、-CH2-;-O-;-SO2-;-S-;-C(O)-;-C(CH3)2-;-C(CF3)2-;-C(=CCl2)-;-C(CH3)(CH2CH2COOH)-;-N=N-;-RaC=CRb-(各Ra及びRbは、互いに独立して、水素又はC1~C12アルキル、C1~C12アルコキシ、又はC6~C18アリール基である);mが1~6の整数の-(CH2)m-及び-(CF2)m-;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
- y1及びy2は、0~50で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリール基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基であり;
- XはCl、Br、又はIである。
の単位であってもよい。この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)の少なくとも1つの末端基は式(M’):
のものであってもよい。
(式中、R1及びiは上述の通りである)
からなる群から選択される繰り返し単位を、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%含む。
(式中、R1、i、y1、y2、R’、及びXは上述した通りである)。
のものであってもよく、式中、
- y1の値は1~50、例えば2~40、3~30、4~20、又は4~10の間で変化し;
- XはCl、Br、又はIであり、好ましくはBrである。
1/式(L):
の繰り返し単位(RPAES)と、
2/1つ又は2つの式(M)の末端基
とから本質的になり、式中、
- 各R1は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
- 各iは、0~4から独立して選択される整数であり;
- Tは、結合、-CH2-;-O-;-SO2-;-S-;-C(O)-;-C(CH3)2-;-C(CF3)2-;-C(=CCl2)-;-C(CH3)(CH2CH2COOH)-;-N=N-;-RaC=CRb-(各Ra及びRbは、互いに独立して、水素又はC1~C12アルキル、C1~C12アルコキシ、又はC6~C18アリール基である);mが1~6の整数の-(CH2)m-及び-(CF2)m-;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
- y1及びy2は、0~50の間で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリール基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基であり;
- XはCl、Br、又はIである。
この実施形態によれば、P1は、式(L)の繰り返し単位(RPAES)のみで構成され、1つ又は2つの式(M)の末端基を含む。
1/式(L-A)、(L-B)、又は(L-C)の繰り返し単位(RPAES)と、
2/式(M-A)、(M-B)、又は(M-C)の1つ又は2つの末端基と、
から本質的になり、式中のR1、i、y1、y2、R’、及びXは上述した通りである。
好ましくは、この実施形態によれば、iは、各R1についてゼロである。
官能基は、重合後修飾として、PAESポリマー鎖の少なくとも一端、例えばポリマー鎖の両端に導入される。
- 式(N):
の繰り返し単位(RPAES)と、
- 式(P)の少なくとも1つの末端基
(式中、
- 各R1は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
- 各iは、0~4から独立して選択される整数であり;
- WはO-R又はS-Rであり;
- Rは、H、K、Na、Li、Cs、又はNHQであり、Qは1~10個の炭素原子を含む基である)
とを含むポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P0)を、式(I)
X-(CH2)y1-R’-(CH2)y2-X (I)
(式中、
- XはCl、Br、又はIであり;
- y1及びy2は、0~50の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリール基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基である)
の化合物と、1より大きい、好ましくは5より大きい、より好ましくは10より大きい化合物(I)/ポリマー(P0)のモル比で、
任意選択的には塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下で、室温から250℃、好ましくは70~120℃の範囲の温度で反応させる工程を含む。
- 式(P-A)の少なくとも1つの末端基、例えば式(P-A)の2つの末端基:
(R1、i、T、及びRは上述した通りである)を含む。
であってもよく、T及びRは上で定義した通りである。
X-(CH2)y1-X (I’)
のものであってもよく、式中、
- y1の値は1~50、例えば2~40、3~30、4~20、又は4~10の間で変化し;
- XはCl、Br、又はIであり、好ましくはBrである。
本発明は、上述した少なくともPAESポリマー(P1)を、塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下、50~250℃、例えば70~120℃の範囲の温度で、
- ポリオレフィン、ポリエステル(PE)、ポリシロキサン、ポリアルキレンオキシド(PAO)、ポリアミド(PA)、及びポリフルオロポリマーから選択される脂肪族ブロックポリマー、及び
- ポリマー(P1)とは異なるポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、ポリ(アリールスルフィド)(PAS)、ポリ(エーテルイミド)(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、及びポリアミドイミド(PAI)から選択される芳香族ブロックポリマー、
からなる群から選択される、スルホン化されていてもよい少なくとも1種のブロックポリマー(P3)と縮合することを含む、ブロックコポリマー(P2)の調製方法にも関する。
P1-b-(P3-b-P1-b)g-P3
(式中、
- gは0~20、例えば0~10で変化し、
- bは(CH2)y1-R’-(CH2)y2であり、y1、y2、及びR’は上で定義した通りであり、例えばbは(CH2)y1である)。
PPSU-b-(PES-b-PPSU)g-PES
(式中、
- gは0~20、例えば0~10で変化し、
- bは(CH2)y1-R’-(CH2)y2であり、y1、y2、及びR’は上で定義した通りであり、例えばbは(CH2)y1である)。
本発明は、
- 本発明のPAESポリマー(P1)及び/又は本発明のブロックコポリマー(P2)、並びに
- 補強剤、強化剤、可塑剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、染料、潤滑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、核形成剤及び酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分、
を含有するポリマー組成物(C)にも関する。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析は、2本のPLgel 5μm mixed-Dカラム(300×7.5mm)上で溶離液として塩化メチレンを用いたWaters 2695分離モジュール及びWaters 2487二波長吸光度検出器を使用して行った。254nmの紫外光検出器を、クロマトグラムを得るために用いた。1.5mL/分の流量及び移動相中の15μLの0.2w/v%溶液の注入量を選択した。校正は、10個の狭い分子量のポリスチレン標準(ピーク分子量範囲:371,000~580g/mol)を用いて行った。数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwが報告された。
TGA実験は、TA Instrument TGA Q500を使用して行った。TGA測定は、窒素下でサンプルを10℃/分の加熱速度で20℃~800℃に加熱することにより得た。
ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。DSC実験は、TA Instrument Q100を使用して行った。DSC曲線は、20℃/分の加熱冷却速度での25℃から320℃の間の、サンプルの加熱、冷却、再加熱、及びその後の再冷却によって記録した。全てのDSC測定は窒素パージ下で行った。報告されているTg及びTmの値は、特に明記されていない限り2回目の加熱曲線を使用して規定した。
HNMRスペクトルは、溶媒としてCDCl3を用いた400MHzのBruker分光計を使用して測定した。全てのスペクトルは、溶媒中の残留プロトンを基準とした。
実施例1-臭化オクチル末端PPSUの合成(溶液中に溶解している過剰の1,8-ジブロモオクタンにPPSUフェノキシ鎖末端が付加される)(成分添加の本発明の好ましい方法)
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
メカニカルスターラー、Dean-Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた1Lの四口反応容器の中で、4,4’-ジクロロジフェニルスルホン(14.34g、0.0499mol)、4,4’-ビフェノール(9.85g、0.0529mol)、K2CO3(7.67g、0.0555mol)、及びスルホラン(46.67g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約30分間)ゆっくりと210℃まで加熱し、その温度で3.5時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、無水NMP(約17g)で希釈し、2回目の分量のK2CO3(7.67g、0.0555mol)を添加し、混合物を150℃で連続的に撹拌した。これは、KO-PPSU-OK反応物溶液の形成を記述している。
別途、メカニカルスターラーと窒素パージを備えた250mLの三口丸底フラスコに、1,8-ジブロモオクタン(32g、0.118mol、ヒドロキシル/フェノキシド末端基に対して20当量)をNMP(16.67g)に溶解し、連続的に撹拌しながら100℃まで加熱した。
続いて、150℃のKO-PPSU-OK反応物溶液を、100℃で撹拌している1,8-ジブロモオクタン溶液の中にゆっくりと注ぎ入れた。KO-PPSU-OKを1,8-ジブロモオクタン溶液に完全に添加した後、得られた混合物を150℃まで加熱し、この温度で2時間撹拌してから25℃に冷却した。
最終的なポリマーを回収するために、反応をNMP(13g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行い、溶媒としてメタノールを用いてソックスレー抽出器で終夜連続的に抽出することで、残留1,8-ジブロモオクタンを除去した。溶媒としてアセトンを使用して同じソックスレー法をもう一度繰り返した。抽出された固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥した後、最終的なポリマーを白色固体として得た。
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
Mn=10,699g/mol
Mw=21,679g/mol
PDI=2.03
Tg=191℃。最初又は2回目の加熱でTmは検出されなかった。
ポリマーのTGA分析では、2段階の分解プロファイルが得られた。最初の段階は、298℃で始まり368℃で終わる2重量%の減少を示した。2番目の段階は、405℃で始まる57重量%の減少を示した。
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
メカニカルスターラー、Dean-Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた1Lの四口反応容器の中で、4,4’-ジクロロジフェニルスルホン(14.34g、0.0499mol、1.00当量)、4,4’-ビフェノール(9.85g、0.0529mol、1.06当量)、K2CO3(7.67g、0.0555mol、1.11当量)、及びスルホラン(46.67g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約30分間)ゆっくりと210℃まで加熱し、その温度で3.5時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、無水NMP(約17g)で希釈し、2回目の分量のK2CO3(7.67g、0.0555mol)を添加し、混合物を150℃で連続的に撹拌した。これは、KO-PPSU-OK反応物溶液の形成を記述している。
別途、メカニカルスターラーと窒素パージを備えた250mLの三口丸底フラスコに、1,5-ジブロモペンタン(27.05g、0.118mol、ヒドロキシル末端基に対して20当量)をNMP(16.67g)に溶解し、連続的に撹拌しながら100℃まで加熱した。
続いて、150℃のKO-PPSU-OK反応物溶液を、100℃で撹拌している1,5-ジブロモペンタン溶液の中にゆっくりと注ぎ入れた。KO-PPSU-OKを1,8-ジブロモオクタン溶液に完全に添加した後、得られた混合物を100℃で2時間撹拌し、その後25℃に冷却した。
最終的なポリマーを回収するために、反応をNMP(13g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、メタノール(6×500mL)及び熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行った。 その後、洗浄した固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥することで、最終的なポリマーを白色固体として得た。固体のGC-MS分析は、48ppmの残留1,5-ジブロモペンタンのみの存在を示し、これは洗浄プロトコルが過剰な未反応の出発物質の除去に成功したことを示している。
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
Mn=11,413g/mol
Mw=23,388g/mol
PDI=2.05
Tg=200.4℃。最初又は2回目の加熱でTmは検出されなかった。
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
実施例4-実施例1の臭化オクチル末端PPSUを使用したPES-b-PPSUの合成(本発明)
この実施例は、実施例1の官能化PPSUポリマーを使用し、それを以下のスキームに従ってPhOK末端PESオリゴマーと反応させる、PPSU-PESブロックコポリマーを含むブロックコポリマーの合成を実証する:
メカニカルスターラー、Dean-Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた100mLの三口反応容器の中で、4,4’-ジクロロジフェニルスルホン(2.63g、0.0917mol、1.00当量)、ビスフェノール-S(2.45g、0.00979mol、1.07当量)、K2CO3(1.39g、0.0010mol、1.03当量)、及びスルホラン(11.85g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約45分間)ゆっくりと230℃まで加熱し、その温度で4時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、連続的に撹拌した。
実施例1のBr(CH2)8O-PPSU-O(CH2)8Br(4.67g、257.14μeq/gの末端基、PES PhOK末端基に対して1:1)を、連続的に撹拌しながら25℃のNMP(10.9g、固形分30重量%)の中に溶解させた。
続いて、150℃で撹拌されているKO-PES-OK溶液を、Br(CH2)8O-PPSU-O(CH2)8Br反応物溶液の中に25℃でシリンジから注入した。添加が完了した後、得られた混合物を120℃の温度で16時間平衡化させ、その時点で反応を25℃まで冷却した。
最終的なブロックコポリマーを回収するために、反応をNMP(8.5g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水/メタノール1:1混合物(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行った。その後、洗浄した固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥することで、最終的なポリマーを白色固体として得た。
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
Mn=23,286g/mol
Mw=87,761g/mol
PDI=3.30。
Claims (15)
- - 式(L)の繰り返し単位(RPAES):
- 式(M)の少なくとも1つの末端基:
(式中、
- 各R1は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
- 各iは、0~4から独立して選択される整数であり;
- Tは、結合、-CH2-;-O-;-SO2-;-S-;-C(O)-;-C(CH3)2-;-C(CF3)2-;-C(=CCl2)-;-C(CH3)(CH2CH2COOH)-;-N=N-;-RaC=CRb-(各Ra及びRbは、互いに独立して、水素又はC1~C12アルキル、C1~C12アルコキシ、又はC6~C18アリール基である);mが1~6の整数の-(CH2)m-及び-(CF2)m-;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
- y1及びy2は、0~50の間で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリーレン基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基であり;
- XはCl、Br、又はIである)
を含む、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)。 - Tが、結合、-SO2-、及び-C(CH3)2-からなる群から選択される、請求項1に記載のPAESポリマー。
- PAESポリマーが、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L)の繰り返し単位を含む、請求項1又は2に記載のPAESポリマー。
- 移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約25,000g/mol未満、約15,000g/mol未満、又は約14,000g/mol未満の数平均分子量(Mn)を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
- 移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約1,000g/mol以上又は約2,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
- R’が、結合、ヘテロ原子、又は(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)である、請求項1~6のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
- y1が1~40の間で変化し、y2が0である、請求項1~7のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
- - 式(N):
の繰り返し単位(RPAES)と、
- 式(P)の少なくとも1つの末端基
(式中、
- 各R1は、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
- 各iは、0~4から独立して選択される整数であり;
- WはO-R又はS-Rであり;
- Rは、H、K、Na、Li、Cs、又はNHQであり、Qは1~10個の炭素原子を含む基である)
とを含むポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P0)を、式(I)
X-(CH2)y1-R’-(CH2)y2-X (I)
(式中、
- XはCl、Br、又はIであり、
- y1及びy2は、0~50の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
- R’は、結合、ヘテロ原子、(CH2-CH2-O)n基(nは1~16で変化する)、C5~C40アリーレン基、C3~C40分岐脂肪族基、又はC3~C40脂環式基である)
の化合物と、
1より大きい、好ましくは5より大きい、より好ましくは10より大きい化合物(I)/ポリマー(P0)のモル比で、
任意選択的には塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下で、室温から250℃、好ましくは70~120℃の範囲の温度で反応させることを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)の調製方法。 - WがO-Rである、請求項9に記載の方法。
- - 溶媒が、N-メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択され、並びに/又は
- 塩基が、炭酸カリウム(K2CO3)、カリウムtert-ブトキシド、炭酸ナトリウム(CaCO3)、炭酸セシウム(Cs2CO3)、及びナトリウムtert-ブトキシドからなる群から選択される、請求項9又は10に記載の方法。 - ポリマー(P0)が、溶液中に予め溶解されている化学量論量過剰の化合物(I)に添加される、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の少なくともPAESポリマー(P1)を、塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下、50~250℃の範囲の温度で、
- ポリオレフィン、ポリエステル(PE)、ポリシロキサン、ポリアルキレンオキシド(PAO)、ポリアミド(PA)、及びポリフルオロポリマーから選択される脂肪族ブロックポリマー、及び
- ポリマー(P1)とは異なるポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、ポリ(アリールスルフィド)(PAS)、ポリ(エーテルイミド)(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、及びポリアミドイミド(PAI)から選択される芳香族ブロックポリマー、
からなる群から選択される、スルホン化されていてもよい少なくとも1種のブロックポリマーと縮合することを含む、ブロックコポリマー(P2)の調製方法。 - 縮合が、N-メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択される極性非プロトン性溶媒中で、70~120℃の範囲の温度で少なくとも1時間行われる、請求項13に記載の方法。
- 請求項13又は14の方法により得られるブロックコポリマー(P2)。
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