JP2021512187A - 官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)ポリマーの調製方法及びそれから得られるブロックコポリマー - Google Patents

官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)ポリマーの調製方法及びそれから得られるブロックコポリマー Download PDF

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Abstract

本発明は、官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)、及びPAESポリマー(P1)の調製方法に関する。本発明は、官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)を用いたブロックコポリマー(P2)の調製方法及びブロックコポリマー(P2)自体にも関する。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2018年1月23日出願の米国仮特許出願第62/620,555号及び2018年2月26日出願の欧州特許出願公開第18158622.3号に基づく優先権を主張するものであり、これらの出願のそれぞれの全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)、及びPAESポリマー(P1)の調製方法に関する。本発明は、官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)を用いたブロックコポリマー(P2)の調製方法及びブロックコポリマー(P2)自体にも関する。
ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマーは、高性能熱可塑性プラスチックの分類に属しており、高い熱変形耐性、優れた機械的特性、優れた耐加水分解性、及び本質的な難燃性を特徴とする。多目的且つ有用なPAESポリマーは、エレクトロニクス、電気産業、医薬、一般エンジニアリング、食品加工、及び3D印刷において多くの用途を有している。
PAESポリマーは多くの利点及び優れた物理的特性を有しているものの、特定の用途における性能を改善するためにこれらの特性を調整することが望まれる場合がある。例えば、膜濾過では、流量などの重要な膜性能特性を改善するために、PAESの親水性を高めることが望まれる場合がある。親水性(これに限定されない)などの基本的な特性の変更は、多くの場合、2つのホモポリマーを組み合わせて個々のホモポリマーの固有の特性の組み合わせを有するブロックコポリマーを製造することにより達成される。例えば、膜用途では、PAES成分の機械的な堅牢性及びアモルファスの細孔構造を保持しながらも親水成分に起因する向上した流動性のため優れた膜性能を有する新規なPAES親水性ブロックコポリマーを合成するために、PAESホモポリマーを親水性ホモポリマーに共有結合させることができる。膜特性の改善の他に、他の注目すべき性能属性は、ポリマーアロイの性能を改善するための2つの非相溶性ブレンドの相溶化を含む、PAESを用いたブロックコポリマー構造の合成、剛性(弾性率)を高めるブロックセグメントの導入、並びに耐薬品性を増加させるブロックセグメントの付加により改善することもできる。加えて、ブロックコポリマーの自己組織化により、他に類を見ない構造化されたナノマテリアル構造を利用することができる。
本発明は、特に、反応性末端基でPAESポリマーを官能化する方法を提供する。これらの官能基化されたPAESポリマーは、ブロックコポリマーを含む複雑なポリマー構造を製造する途中の重要な中間体である。
本発明は、特に、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)からのブロックコポリマーの調製方法であって、PAESポリマーがPAESポリマーの少なくとも一端で反応性官能基で官能化される方法を提供する。したがって、本発明は、PAESポリマーの鎖末端に官能基を導入し、次いで得られた中間体を更に使用することで溶液化学又は溶融相で行われる化学(例えば反応押出)によりブロックコポリマーを合成できる方法を提供する。鎖末端官能基は反応性を有しているため、ブロックコポリマーを効率的に調製するために使用することができる。
本発明は、官能化PAESポリマー(P1)、並びに官能化PAESポリマー(P1)から調製されたPAESブロックコポリマー(P2)に関する。
本発明は、官能化ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)に関する。このポリマーは、例えば、PAESブロックポリマー(P1)と少なくとも別の異なるブロックポリマー(P3)(例えばポリオレフィン、ポリエステル(PE)、ポリアルキレンオキシド、ポリシロキサン、ポリアミド(PA)、及びポリフルオロポリマーから選択される脂肪族ブロックポリマー、又はポリマー(P1)とは異なるポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、ポリ(アリールスルフィド)(PAS)、ポリ(エーテルイミド)(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、及びポリアミドイミド(PAI)から選択される芳香族ブロックポリマー)とを含むブロックコポリマー(P2)の調製のために使用することができる。特に、PAESポリマー(P1)は、官能化PPSUポリマー、官能化PSUポリマー、又は官能化PESポリマーであってもよい。
本発明のPAESポリマーは、官能基−(CHy1−R’−(CHy2−Xで官能化されており、式中、
− y1及びy2は、0〜50で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
− R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基であり;
− XはCl、Br、又はIである。
官能基は、例えば、ポリマー鎖の両端などのポリマー鎖の少なくとも一端での重合後修飾により導入される。より正確には、本発明のPAESポリマー(P1)は、「末端官能化」として、PAESポリマー鎖の少なくとも一端で官能化される。本発明のPAESポリマー(P1)は、好ましくは、PAESポリマー鎖の両端で官能化される。
本発明の官能化PAES(P1)は、例えば膜用途のための親水性鎖セグメントを含む膜用途のPAESブロックコポリマーのためのスルホン化/非スルホン化ブロックコポリマーを調製するための中間体として、官能性RAFT連鎖移動剤として、及び四級化アミン/ピリジンを主体とする鎖末端官能化系(例えば抗菌系)として、例えば使用することができる。
PAESポリマー(P1)
本発明のポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)は、
− 式(L)の繰り返し単位(RPAES):
Figure 2021512187
− 式(M)の少なくとも1つの末端基:
Figure 2021512187
を含み、式中、
− 各Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
− 各iは、0〜4から独立して選択される整数であり;
− Tは、結合、−CH−;−O−;−SO−;−S−;−C(O)−;−C(CH−;−C(CF−;−C(=CCl)−;−C(CH)(CHCHCOOH)−;−N=N−;−RC=CR−(各R及びRは、互いに独立して、水素又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、又はC6〜C18アリール基である);mが1〜6の整数の−(CH−及び−(CF−;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
− y1及びy2は、0〜50で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
− R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基であり;
− XはCl、Br、又はIである。
一実施形態によれば、Rは、上記式(L)及び/又は(M)中の各位置において、任意選択的に1つ又は2つ以上のヘテロ原子を含むC1〜C12部位;スルホン酸及びスルホネート基;ホスホン酸及びホスホネート基;アミン及び四級アンモニウム基からなる群から独立して選択される。
一実施形態によれば、iは、各R又は式(L)及び/若しくは(M)についてゼロである。換言すれば、本実施形態によれば、繰り返し単位(RPAEs)は、式(L’):
Figure 2021512187
の単位であってもよい。この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)の少なくとも1つの末端基は式(M’):
Figure 2021512187
のものであってもよい。
本発明の別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L)及び/又は(L’)の繰り返し単位を含む。
本発明の別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)中の繰り返し単位の少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%又は全てが、式(L)又は式(L’)の繰り返し単位(RPAES)である。
一実施形態によれば、本発明のPAESポリマー(P1)は、ASTM D3418に従い示差走査熱量計(DSC)により測定した際に、120〜250℃、好ましくは170〜240℃、より好ましくは180〜230℃の範囲のTgを有する。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、Tが結合、−SO−、及び−C(CH−からなる群から選択されるようなものである。
本発明の更に別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、式:
Figure 2021512187
(式中、R及びiは上述の通りである)
からなる群から選択される繰り返し単位を、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%含む。
本発明の更に別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、式(L−A)、(L−B)、及び(L−C)からなる群から選択される繰り返し単位を、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%含み、式中のiは各Rについてゼロである。
本発明の更に別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、式(M−A)、(M−B)、又は(M−C)のものであってもよいPAESポリマー(P1)の少なくとも1つの末端基を含む:
Figure 2021512187
(式中、R、i、y1、y2、R’、及びXは上述した通りである)。
本発明の更に別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、式(M−A)、(M−B)、又は(M−C)のものであってもよいPAESポリマー(P1)のうちの少なくとも1つの末端基を含み、式中のiは各Rについてゼロである。好ましくは、PAESポリマー(P1)の両方の末端基が式(M−A’)、(M−B’)、又は(M−C’)のものであり、式中のiは各Rについてゼロである。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L−A)又は(L−A’)の繰り返し単位(RPPSU)を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)(PPSU)であり、式中のiは各Rについてゼロである。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(L−A)又は式(L−A’)の繰り返し単位(RPPSU)を有するPPSUである。別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)中の全ての繰り返し単位は、式(L−A)又は(L−A’)(式中、iは、各Rについてゼロである)の繰り返し単位(RPPSU)である。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)ポリマー(PPSU)は、ビフェニル部位を含むポリアリーレンエーテルスルホンである。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、ポリフェニルスルホン(PPSU)としても知られており、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル(ビフェノール)と4,4’−ジクロロジフェニルスルホンとの縮合の結果として得られる。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)(PPSU)は、当該技術分野において公知の任意の方法によって調製することができる。それは、例えば、塩基の存在下で4,4’−ジヒドロキシビフェニル(ビフェノール)と4,4’−ジクロロジフェニルスルホンとの縮合の結果として得ることができる。モノマー単位の反応は、脱離基としてのハロゲン化水素の1単位の脱離を伴う求核芳香族置換によって起こる。しかしながら、得られるポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の構造は、脱離基の性質に依存しないことに留意されるべきである。
PPSUは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からRadel(登録商標)PPSUとして市販されている。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L−B)又は(L−B’)の繰り返し単位(RPSU)を有するポリ(ポリスルホン)(PSU)であり、式中のiは各Rについてゼロである。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、少なくとも60モル %、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(L−B)又は式(L−B’)の繰り返し単位(RPSU)を有するPSUである。別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)中の全ての繰り返し単位は、式(L−B)又は(L−B’)(式中、iは、各Rについてゼロである)の繰り返し単位(RPSU)である。
PSUは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からUdel(登録商標)PSUとして入手可能である。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L−C)又は(L−C’)の繰り返し単位(RPES)を有するポリエーテルスルホン(PES)ポリマーであり、式中のiは各Rについてゼロである。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(L−C)又は式(L−C’)の繰り返し単位(RPES)を有するPESである。別の実施形態によれば、PAESポリマー(P1)中の全ての繰り返し単位は、式(L−C)又は(L−C’)(式中、iは、各Rについてゼロである)の繰り返し単位(RPES)である。
PESは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.CからVeradel(登録商標)PESとして入手可能である。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約25,000g/mol未満、約18,000g/mol未満、又は約17,000g/mol未満の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P1)は、移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約1,000g/mol以上又は約2,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明の一実施形態によれば、式(M)又は(M’)中のR’は、好ましくは結合又は(CH−CH−O)基であり、nは1〜16で変化する。最も好ましくは、R’は結合である。
一実施形態によれば、y1又はy2のいずれかはゼロである。
別の実施形態によれば、y2がゼロ且つR’が結合である。この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)の少なくとも1つの末端基は、式(M’’):
Figure 2021512187
のものであってもよく、式中、
− y1の値は1〜50、例えば2〜40、3〜30、4〜20、又は4〜10の間で変化し;
− XはCl、Br、又はIであり、好ましくはBrである。
一実施形態によれば、y1及びy2は、0〜40の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。好ましくは、y1及びy2は、0〜30の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。より好ましくは、y1及びy2は独立して0〜20の間で変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。最も好ましくは、y1及びy2は独立して0〜10の間で変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。
好ましい実施形態によれば、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)は:
1/式(L):
Figure 2021512187
の繰り返し単位(RPAES)と、
2/1つ又は2つの式(M)の末端基
Figure 2021512187
とから本質的になり、式中、
− 各Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
− 各iは、0〜4から独立して選択される整数であり;
− Tは、結合、−CH−;−O−;−SO−;−S−;−C(O)−;−C(CH−;−C(CF−;−C(=CCl)−;−C(CH)(CHCHCOOH)−;−N=N−;−RC=CR−(各R及びRは、互いに独立して、水素又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、又はC6〜C18アリール基である);mが1〜6の整数の−(CH−及び−(CF−;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
− y1及びy2は、0〜50の間で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
− R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基であり;
− XはCl、Br、又はIである。
この実施形態によれば、P1は、式(L)の繰り返し単位(RPAES)のみで構成され、1つ又は2つの式(M)の末端基を含む。
好ましい別の実施形態によれば、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)は:
1/式(L−A)、(L−B)、又は(L−C)の繰り返し単位(RPAES)と、
2/式(M−A)、(M−B)、又は(M−C)の1つ又は2つの末端基と、
から本質的になり、式中のR、i、y1、y2、R’、及びXは上述した通りである。
好ましくは、この実施形態によれば、iは、各Rについてゼロである。
官能化PAESポリマー(P1)の調製方法
官能基は、重合後修飾として、PAESポリマー鎖の少なくとも一端、例えばポリマー鎖の両端に導入される。
より詳細には、上述したポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)の調製方法は、
− 式(N):
Figure 2021512187
の繰り返し単位(RPAES)と、
− 式(P)の少なくとも1つの末端基
Figure 2021512187
(式中、
− 各Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
− 各iは、0〜4から独立して選択される整数であり;
− WはO−R又はS−Rであり;
− Rは、H、K、Na、Li、Cs、又はNHQであり、Qは1〜10個の炭素原子を含む基である)
とを含むポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P0)を、式(I)
X−(CHy1−R’−(CHy2−X (I)
(式中、
− XはCl、Br、又はIであり;
− y1及びy2は、0〜50の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
− R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基である)
の化合物と、1より大きい、好ましくは5より大きい、より好ましくは10より大きい化合物(I)/ポリマー(P0)のモル比で、
任意選択的には塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下で、室温から250℃、好ましくは70〜120℃の範囲の温度で反応させる工程を含む。
好ましくは、式P中のWはO−Rである。言い換えると、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P0)は、好ましくは、
− 式(P−A)の少なくとも1つの末端基、例えば式(P−A)の2つの末端基:
Figure 2021512187
(R、i、T、及びRは上述した通りである)を含む。
一実施形態によれば、非プロトン性極性溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランから選択される少なくとも1つである。
別の実施形態によれば、塩基は、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、炭酸カリウム(KCO)、カリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸セシウム(CsCO)、及びナトリウムtert−ブトキシドからなる群から選択される。
一実施形態によれば、Rは、上記の式(N)、(P)、及び/又は(P−A)において、任意選択的に1つ以上のヘテロ原子を含むC1〜C12部位;スルホン酸及びスルホネート基;ホスホン酸及びホスホネート基;アミン及び四級アンモニウム基からなる群から選択される。
一実施形態によれば、iは、式(N)の各Rについてゼロである。換言すれば、この実施形態によれば、P0の繰り返し単位(RPAES)は、式(N’):
Figure 2021512187
の単位であってもよく、式中のTは上述した通りである。
一実施形態によれば、iは、式(P−A)の各Rについてゼロである。換言すれば、この実施形態によれば、式(P)の少なくとも1つの末端基は、式(P’):
Figure 2021512187
であってもよく、T及びRは上で定義した通りである。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、Tが結合、−SO−、及び−C(CH−からなる群から選択されるようなものである。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の、式(N)又は(N’)の繰り返し単位(RPPSU)を有するポリ(ビフェニルエーテルスルホン)(PPSU)であり、式中のTは結合である。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(N)又は式(N’)の繰り返し単位(RPPSU)を有するPPSUである。
PPSUは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からRadel(登録商標)PPSUとして市販されている。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(N)又は(N’)の繰り返し単位(RPSU)を有するポリスルホン(PSU)ポリマーであり、式中のTは−C(CH−である。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(N)又は式(N’)の繰り返し単位(RPSU)を有するPSUである。
PSUは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からUdel(登録商標)PSUとして入手可能である。
一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(N)又は式(N’)の繰り返し単位(RPES)を有するポリエーテルスルホン(PES)ポリマーであり、式中のTは−SO−である。例えば、この実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、少なくとも60モル%、少なくとも70モル%、少なくとも80モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%、少なくとも99モル%の、式(N)又は式(N’)の繰り返し単位(RPES)を有するPESである。
PESは、Solvay Specialty Polymers USA,L.L.CからVeradel(登録商標)PESとして入手可能である。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約25,000g/mol未満、約18,000g/mol未満、又は約17,000g/mol未満の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明の一実施形態によれば、PAESポリマー(P0)は、移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約1,000g/mol以上又は約2,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する。
本発明の一実施形態によれば、式(I)中のR’は、好ましくは結合又は(CH−CH−O)基であり、nは1〜16で変化する。最も好ましくは、R’は結合である。
一実施形態によれば、式(I)において、y1又はy2のいずれかはゼロである。
一実施形態によれば、式(I)において、y2がゼロ且つR’が結合である。この実施形態によれば、PAESポリマー(P1)の少なくとも1つの末端基は、式(I’):
X−(CHy1−X (I’)
のものであってもよく、式中、
− y1の値は1〜50、例えば2〜40、3〜30、4〜20、又は4〜10の間で変化し;
− XはCl、Br、又はIであり、好ましくはBrである。
一実施形態によれば、式(I)又は(I’)において、y1及びy2は、0〜40の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。好ましくは、y1及びy2は、0〜30の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。より好ましくは、y1及びy2は独立して0〜20の間で変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。最も好ましくは、y1及びy2は独立して0〜10の間で変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なる。
本発明の実施形態によれば、ポリマー(P0)は、フェノキシド(−O−R)又はフェニルチオレート(−S−R)、好ましくはフェノキシド(−OR)の形態である。
本発明の別の実施形態によれば、溶媒は、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択され、並びに/又は塩基は、炭酸カリウム(KCO)、カリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム(NaCO)、炭酸セシウム(CsCO)、及びナトリウムtert−ブトキシドからなる群から選択される。
本発明の好ましい実施形態によれば、ポリマー(P0)は、溶液中に予め溶解されている化学量論量過剰の化合物(I)に添加される。ポリマー(P0)は、系内で合成されるか、過剰のビフェノール性モノマーをDCDPSと反応させることにより特定の分子量を目標にして予め製造される。この反応の具体的な化学量論量は、Carotherの方程式に従って設定される。続いて、このフェノール(OH)、フェノキシド(OM)、又はOHとOMの混合の末端を有するポリマーが、塩基の添加により更に反応され、全ての鎖末端OH基が完全に脱プロトン化される。場合によっては、塩基とのこの反応により水又はアルコール(使用する塩基の種類による)が生成する。これらは、完全に変換されたフェノキシド求核剤を生成する前に、共沸蒸留で最初に除去されなければならない。生成した後、フェノキシド求核剤溶液は、その後溶液にあらかじめ溶解されている化学量論量過剰の化合物(I)に添加され、加熱されながら撹拌されることで、目的のPAESポリマー(P0)を形成する。
ブロックコポリマー(P2)及びそれから得られるブロックコポリマー(P2)の調製方法
本発明は、上述した少なくともPAESポリマー(P1)を、塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下、50〜250℃、例えば70〜120℃の範囲の温度で、
− ポリオレフィン、ポリエステル(PE)、ポリシロキサン、ポリアルキレンオキシド(PAO)、ポリアミド(PA)、及びポリフルオロポリマーから選択される脂肪族ブロックポリマー、及び
− ポリマー(P1)とは異なるポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、ポリ(アリールスルフィド)(PAS)、ポリ(エーテルイミド)(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、及びポリアミドイミド(PAI)から選択される芳香族ブロックポリマー、
からなる群から選択される、スルホン化されていてもよい少なくとも1種のブロックポリマー(P3)と縮合することを含む、ブロックコポリマー(P2)の調製方法にも関する。
本発明は、上述した方法により得られるブロックコポリマー(P2)にも関する。
より詳細には、本発明は、ジブロック及びトリブロック、並びにマルチブロックコポリマーに関する。それらは、成形、押出のような溶融加工、又はフィルム、膜、中空繊維の溶液キャスティングのような溶液加工に直接使用することができ、高分子量の同族体のブレンドの相溶化剤としても使用することができる。
本発明のブロックコポリマー(P2)は、以下のような構造を有し得る:
P1−b−(P3−b−P1−b)−P3
(式中、
− gは0〜20、例えば0〜10で変化し、
− bは(CHy1−R’−(CHy2であり、y1、y2、及びR’は上で定義した通りであり、例えばbは(CHy1である)。
P3がPAESである場合、それはP1とは異なる。例えば、P1がPPSUである場合、P3は例えばPESであってもよい。この実施形態によれば、ブロックコポリマー(P2)は、以下のような構造を有し得る:
PPSU−b−(PES−b−PPSU)−PES
(式中、
− gは0〜20、例えば0〜10で変化し、
− bは(CHy1−R’−(CHy2であり、y1、y2、及びR’は上で定義した通りであり、例えばbは(CHy1である)。
P3がPAEKである場合、それは、好ましくは、ポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)、ポリ(エーテルケトンケトン)(PEKK)、ポリ(エーテルケトン)(PEK)又はPEEKとポリ(ジフェニルエーテルケトン)とのコポリマー(PEEK−PEDEKコポリマー)である。
P3がポリアルキレンオキシド(PAO)である場合、それは好ましくはポリエチレンオキシド(PEO)又はポリプロピレンオキシド(PPO)である。
P3がポリフェニレンエーテル(PPE)である場合、それは好ましくはポリ(2,6−ジメチル−フェニレンオキシド)(PPO)である。
P3がポリフルオロポリマー(PF)である場合、それは好ましくはPVDF(コ)ポリマー又はVDF含有ポリマーである。
P3がポリシロキサンである場合、それは好ましくはポリジメチルシロキサン(PDMS)である。
一実施形態によれば、縮合は、N−メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択される極性非プロトン性溶媒中で、70〜120℃の範囲の温度で少なくとも1時間行われる。
ポリマー組成物(C)
本発明は、
− 本発明のPAESポリマー(P1)及び/又は本発明のブロックコポリマー(P2)、並びに
− 補強剤、強化剤、可塑剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、染料、潤滑剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、核形成剤及び酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の成分、
を含有するポリマー組成物(C)にも関する。
参照により本明細書に組み込まれるいずれかの特許、特許出願、及び刊行物の開示が、用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合は、本記載が優先するものとする。
本発明は、ここで、以下の実施例を参照してより詳細に説明されるが、その目的は、例示的なものにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
2つの官能化PPSUポリマー(P1)を調製し、特性評価した。これらのポリマーのうちの一方は本発明によるものであり、他方は比較のものである。
分子量(Mn及びMw)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析は、2本のPLgel 5μm mixed−Dカラム(300×7.5mm)上で溶離液として塩化メチレンを用いたWaters 2695分離モジュール及びWaters 2487二波長吸光度検出器を使用して行った。254nmの紫外光検出器を、クロマトグラムを得るために用いた。1.5mL/分の流量及び移動相中の15μLの0.2w/v%溶液の注入量を選択した。校正は、10個の狭い分子量のポリスチレン標準(ピーク分子量範囲:371,000〜580g/mol)を用いて行った。数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwが報告された。
熱重量分析(TGA)
TGA実験は、TA Instrument TGA Q500を使用して行った。TGA測定は、窒素下でサンプルを10℃/分の加熱速度で20℃〜800℃に加熱することにより得た。
DSC
ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。DSC実験は、TA Instrument Q100を使用して行った。DSC曲線は、20℃/分の加熱冷却速度での25℃から320℃の間の、サンプルの加熱、冷却、再加熱、及びその後の再冷却によって記録した。全てのDSC測定は窒素パージ下で行った。報告されているTg及びTmの値は、特に明記されていない限り2回目の加熱曲線を使用して規定した。
HNMR
HNMRスペクトルは、溶媒としてCDClを用いた400MHzのBruker分光計を使用して測定した。全てのスペクトルは、溶媒中の残留プロトンを基準とした。
I.官能化PPSUポリマー(P1)の合成
実施例1−臭化オクチル末端PPSUの合成(溶液中に溶解している過剰の1,8−ジブロモオクタンにPPSUフェノキシ鎖末端が付加される)(成分添加の本発明の好ましい方法)
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
Figure 2021512187
KO−PPSU−OK反応物溶液の形成
メカニカルスターラー、Dean−Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた1Lの四口反応容器の中で、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(14.34g、0.0499mol)、4,4’−ビフェノール(9.85g、0.0529mol)、KCO(7.67g、0.0555mol)、及びスルホラン(46.67g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約30分間)ゆっくりと210℃まで加熱し、その温度で3.5時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、無水NMP(約17g)で希釈し、2回目の分量のKCO(7.67g、0.0555mol)を添加し、混合物を150℃で連続的に撹拌した。これは、KO−PPSU−OK反応物溶液の形成を記述している。
1,8−ジブロモオクタン反応物溶液の形成
別途、メカニカルスターラーと窒素パージを備えた250mLの三口丸底フラスコに、1,8−ジブロモオクタン(32g、0.118mol、ヒドロキシル/フェノキシド末端基に対して20当量)をNMP(16.67g)に溶解し、連続的に撹拌しながら100℃まで加熱した。
KO−PPSU−OKと1,8−ジブロモオクタンとの反応
続いて、150℃のKO−PPSU−OK反応物溶液を、100℃で撹拌している1,8−ジブロモオクタン溶液の中にゆっくりと注ぎ入れた。KO−PPSU−OKを1,8−ジブロモオクタン溶液に完全に添加した後、得られた混合物を150℃まで加熱し、この温度で2時間撹拌してから25℃に冷却した。
最終的な臭化オクチル末端PPSUポリマーの単離
最終的なポリマーを回収するために、反応をNMP(13g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行い、溶媒としてメタノールを用いてソックスレー抽出器で終夜連続的に抽出することで、残留1,8−ジブロモオクタンを除去した。溶媒としてアセトンを使用して同じソックスレー法をもう一度繰り返した。抽出された固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥した後、最終的なポリマーを白色固体として得た。
臭化オクチル末端PPSUポリマーの特性評価
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
結果:
Mn=10,699g/mol
Mw=21,679g/mol
PDI=2.03
Tg=191℃。最初又は2回目の加熱でTmは検出されなかった。
ポリマーのTGA分析では、2段階の分解プロファイルが得られた。最初の段階は、298℃で始まり368℃で終わる2重量%の減少を示した。2番目の段階は、405℃で始まる57重量%の減少を示した。
プロトンNMRにより、形成された目的の構造の確認において診断的に重要であることが判明した2つのシグナルが最終サンプルに存在した。1つ目の、臭素原子(CHBr)に隣接するCH2基は3.39ppmに存在した。2つ目の、新しく形成されたアルキルアリールエーテル(PhOCH2)に隣接するCH基は3.98ppmに存在した。これらの2つのシグナルは、ハロゲン化アルキルとポリマー鎖末端との間にアルキル−アリールエーテル結合が形成された場合に予想されるように、互いに対して1:1の積分であった。プロトンNMRにより得られた高い末端基変換の更なる証拠は、フェニル環上のOH基に対してα位のアリールプロトンを調べることによって発見した。これらのシグナルは、6.89ppmから6.95ppmに定量的にシフトした。
実施例2−臭化ペンチル末端PPSU(1,5−ジブロモペンタンがPPSUフェノキシ鎖末端に付加される)の合成(成分添加の本発明の好ましい方法)
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
Figure 2021512187
KO−PPSU−OK反応物溶液の形成
メカニカルスターラー、Dean−Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた1Lの四口反応容器の中で、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(14.34g、0.0499mol、1.00当量)、4,4’−ビフェノール(9.85g、0.0529mol、1.06当量)、KCO(7.67g、0.0555mol、1.11当量)、及びスルホラン(46.67g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約30分間)ゆっくりと210℃まで加熱し、その温度で3.5時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、無水NMP(約17g)で希釈し、2回目の分量のKCO(7.67g、0.0555mol)を添加し、混合物を150℃で連続的に撹拌した。これは、KO−PPSU−OK反応物溶液の形成を記述している。
1,5−ジブロモペンタン反応物溶液の形成
別途、メカニカルスターラーと窒素パージを備えた250mLの三口丸底フラスコに、1,5−ジブロモペンタン(27.05g、0.118mol、ヒドロキシル末端基に対して20当量)をNMP(16.67g)に溶解し、連続的に撹拌しながら100℃まで加熱した。
KO−PPSU−OKと1,5−ジブロモペンタンとの反応
続いて、150℃のKO−PPSU−OK反応物溶液を、100℃で撹拌している1,5−ジブロモペンタン溶液の中にゆっくりと注ぎ入れた。KO−PPSU−OKを1,8−ジブロモオクタン溶液に完全に添加した後、得られた混合物を100℃で2時間撹拌し、その後25℃に冷却した。
最終的な臭化ペンチル末端PPSUポリマーの単離
最終的なポリマーを回収するために、反応をNMP(13g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、メタノール(6×500mL)及び熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行った。 その後、洗浄した固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥することで、最終的なポリマーを白色固体として得た。固体のGC−MS分析は、48ppmの残留1,5−ジブロモペンタンのみの存在を示し、これは洗浄プロトコルが過剰な未反応の出発物質の除去に成功したことを示している。
臭化ペンチル末端PPSUポリマーの特性評価
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
結果:
Mn=11,413g/mol
Mw=23,388g/mol
PDI=2.05
Tg=200.4℃。最初又は2回目の加熱でTmは検出されなかった。
ポリマーのTGA分析では、2段階の分解プロファイルが得られた。最初の段階は、298℃で始まり354℃で終わる2重量%の減少を示し、2番目の段階は、408℃で始まる55重量%の減少を示した。
プロトンNMRにより、形成された目的の構造の確認において特徴的に重要であることが判明した2つのシグナルが最終サンプルに存在した。1つ目の、臭素原子(CHBr)に隣接するCH2基は3.43ppmに存在した。2つ目の、新しく形成されたアルキルアリールエーテル(PhOCH2)に隣接するCH基は3.99ppmに存在した。これらの2つのシグナルは、ハロゲン化アルキルとポリマー鎖末端との間にアルキル−アリールエーテル結合が形成された場合に予想されるように、互いに対して1:1で積分した。プロトンNMRにより得られた高い末端基変換の更なる証拠は、フェニル環上のOH基に対してα位のアリールプロトンを調べることによって発見した。これらのシグナルは、6.89ppmから6.95ppmに定量的にシフトした。
実施例3−臭化オクチル末端PPSU(1,8−ジブロモオクタンがPPSUフェノキシ鎖末端に付加される)の合成(本発明)
この実施例では、以下のスキームに従って、2つの末端分子でより正確に官能化された官能化PPSUポリマーの合成を示す:
Figure 2021512187
メカニカルスターラー、Dean−Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた1Lの四口反応容器の中で、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(14.34g、0.0499mol、1.00当量)、4,4’−ビフェノール(9.85g、0.0529mol、1.06当量)、KCO(7.67g、0.0555mol、1.11当量)、及びスルホラン(46.67g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約30分間)ゆっくりと210℃まで加熱し、その温度で3.5時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、無水NMP(約33g)で希釈し、KCO(7.67g、0.0555mol)を添加した。10分間撹拌した後、1,8−ジブロモオクタン(32g、0.118mol、ヒドロキシ末端基に対して20当量)をシリンジからゆっくりと注入し、得られた混合物を150℃で2時間撹拌した。
最終的なポリマーを回収するために、反応をNMP(13g)で更に希釈し、引き続き加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、メタノール(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、熱水(3×500mL)、メタノール(3×500mL)、及びアセトン(2×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行い、続いて真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥することで、最終的なポリマーを白色固体として得た。
GPC分析に関して、得られたサンプルは、14,567g/molのMn、35,290g/molのMw、及び2.42のPDIを与えた。実施例1で見られた分子量の値と比較して、Mw(35,290g/mol対21,679g/mol)及びPDI(2.42対2.03)と同様に、Mnは有意に高かった(14,567g/mol対10,699g/mol)。これは、1,8−ジブロモオクタンがフェノキシ鎖末端に導入されることで大幅な鎖伸長が生じたことを示唆している。これは、1,8−ジブロモオクタンの一部が両端で反応し、それによって主鎖にオクチル鎖が挿入されたことを意味する。したがって、比較例2に記載されているプロセスは、PPSU構造の鎖末端のみに目的の臭化オクチル基を配置することとは異なる。
II.ブロックコポリマー(P2)の合成
実施例4−実施例1の臭化オクチル末端PPSUを使用したPES−b−PPSUの合成(本発明)
この実施例は、実施例1の官能化PPSUポリマーを使用し、それを以下のスキームに従ってPhOK末端PESオリゴマーと反応させる、PPSU−PESブロックコポリマーを含むブロックコポリマーの合成を実証する:
Figure 2021512187
KO−PES−OK反応物の形成
メカニカルスターラー、Dean−Starkトラップ(約100℃のヒートテープを巻かれた状態)、内部温度計、及び窒素スパージチューブを備えた100mLの三口反応容器の中で、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(2.63g、0.0917mol、1.00当量)、ビスフェノール−S(2.45g、0.00979mol、1.07当量)、KCO(1.39g、0.0010mol、1.03当量)、及びスルホラン(11.85g、固形分30重量%)を混合した。次いで、得られた混合物を撹拌しながら(約45分間)ゆっくりと230℃まで加熱し、その温度で4時間保持した。分子量を大きくした後、次いで反応混合物を150℃に冷却し、連続的に撹拌した。
臭化オクチル末端PPSU(反応溶液)の形成
実施例1のBr(CHO−PPSU−O(CHBr(4.67g、257.14μeq/gの末端基、PES PhOK末端基に対して1:1)を、連続的に撹拌しながら25℃のNMP(10.9g、固形分30重量%)の中に溶解させた。
KO−PES−OKとBr(CHO−PPSU−O(CHBrとの反応
続いて、150℃で撹拌されているKO−PES−OK溶液を、Br(CHO−PPSU−O(CHBr反応物溶液の中に25℃でシリンジから注入した。添加が完了した後、得られた混合物を120℃の温度で16時間平衡化させ、その時点で反応を25℃まで冷却した。
最終的なPES−b−PPSUブロックコポリマーの単離
最終的なブロックコポリマーを回収するために、反応をNMP(8.5g)で更に希釈し、加圧濾過により濾過してカリウム塩を除去した後、熱水/メタノール1:1混合物(500mL)を使用してブレンダー中で凝固させた。その後、析出した白色の固体を真空濾過により回収し、熱水(3×500mL)を使用して繰り返し洗浄/濾過サイクルを行った。その後、洗浄した固体を真空オーブン(110℃、36mmHg)中で16時間乾燥することで、最終的なポリマーを白色固体として得た。
PES−b−PPSUブロックコポリマーの特性評価
上述したプロセスによって得られた材料を、GPC、TGA、DSC、及びHNMRによって特性評価した。分子量(Mn及びMw)と多分散性指数(PDI)を決定するためにGPCを使用した。5重量%減少の分解開始を決定するためにTGAを使用した(Tdec(5%減少))。末端基変換を決定し、予想される結合接続を確認するためにHNMRを使用した。ガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)(存在する場合)を決定するためにDSCを使用した。
結果:
Mn=23,286g/mol
Mw=87,761g/mol
PDI=3.30。
実施例1で製造したBr(CHO−PPSU−O(CHBrの分子量に対する分子量(Mn)の2倍化及びMwの4倍化は、鎖延長により目的のPES−b−PPSUブロックコポリマーが形成されることを裏付けている。
ブロックコポリマーのDSC分析からは、単一のTg=219.4℃が得られた。これは、PPSUとPESの両方の同じTg値(典型的なTg=220℃)を考慮して予想されていた。
ブロックコポリマーのTGA分析からは、一段階の分解プロファイルが得られた。最初の段階は、403℃で開始した56重量%の減少を示した。
プロトンNMRから、1つのシグナルが最終的なPPSU−PESブロックコポリマーサンプルに存在したことにより、目的の構造が形成されたことが診断的に証明された。実施例1のBr(CHO−PPSU−O(CHBrサンプルにおいて3.39ppmに存在する臭素原子(CH2Br)に隣接するCH2基は、ブロック共重合後に完全に消失し、3.97ppmに存在する単一の幅広いピークのみが残った。このピークは、PESとPPSUとの間で行われたアルキルアリールエーテル連結に起因する重なり合ったCH2アルキルアリールエーテルシグナル(PhOCH2−)に帰属される(PES−OCH2−とPPSU−OCH2の両方がほぼ同じケミカルシフトである)。

Claims (15)

  1. − 式(L)の繰り返し単位(RPAES):
    Figure 2021512187
    − 式(M)の少なくとも1つの末端基:
    Figure 2021512187
    (式中、
    − 各Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
    − 各iは、0〜4から独立して選択される整数であり;
    − Tは、結合、−CH−;−O−;−SO−;−S−;−C(O)−;−C(CH−;−C(CF−;−C(=CCl)−;−C(CH)(CHCHCOOH)−;−N=N−;−RC=CR−(各R及びRは、互いに独立して、水素又はC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、又はC6〜C18アリール基である);mが1〜6の整数の−(CH−及び−(CF−;6個以下の炭素原子の直鎖若しくは分岐の脂肪族二価基;並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され;
    − y1及びy2は、0〜50の間で独立に変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
    − R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基であり;
    − XはCl、Br、又はIである)
    を含む、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)。
  2. Tが、結合、−SO−、及び−C(CH−からなる群から選択される、請求項1に記載のPAESポリマー。
  3. PAESポリマーが、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%の式(L)の繰り返し単位を含む、請求項1又は2に記載のPAESポリマー。
  4. PAESポリマーが、
    Figure 2021512187
    からなる群から選択される繰り返し単位を、(ポリマー中の総モル数を基準として)少なくとも50モル%含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
  5. 移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約25,000g/mol未満、約15,000g/mol未満、又は約14,000g/mol未満の数平均分子量(Mn)を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
  6. 移動相として塩化メチレンを用いたポリスチレン標準を使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定した際に、約1,000g/mol以上又は約2,000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
  7. R’が、結合、ヘテロ原子、又は(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
  8. y1が1〜40の間で変化し、y2が0である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のPAESポリマー。
  9. − 式(N):
    Figure 2021512187
    の繰り返し単位(RPAES)と、
    − 式(P)の少なくとも1つの末端基
    Figure 2021512187
    (式中、
    − 各Rは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリ又はアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリ又はアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミン、及び四級アンモニウムからなる群から独立して選択され;
    − 各iは、0〜4から独立して選択される整数であり;
    − WはO−R又はS−Rであり;
    − Rは、H、K、Na、Li、Cs、又はNHQであり、Qは1〜10個の炭素原子を含む基である)
    とを含むポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P0)を、式(I)
    X−(CHy1−R’−(CHy2−X (I)
    (式中、
    − XはCl、Br、又はIであり、
    − y1及びy2は、0〜50の間で独立して変化し、y1又はy2のうちの少なくとも1つは0とは異なり;
    − R’は、結合、ヘテロ原子、(CH−CH−O)基(nは1〜16で変化する)、C5〜C40アリール基、C3〜C40分岐脂肪族基、又はC3〜C40脂環式基である)
    の化合物と、
    1より大きい、好ましくは5より大きい、より好ましくは10より大きい化合物(I)/ポリマー(P0)のモル比で、
    任意選択的には塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下で、室温から250℃、好ましくは70〜120℃の範囲の温度で反応させることを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー(P1)の調製方法。
  10. ポリマー(P0)がフェノキシド又はフェニルチオレートの形態である、請求項9に記載の方法。
  11. − 溶媒が、N−メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択され、並びに/又は
    − 塩基が、炭酸カリウム(KCO)、カリウムtert−ブトキシド、炭酸ナトリウム(CaCO)、炭酸セシウム(CsCO)、及びナトリウムtert−ブトキシドからなる群から選択される、請求項9又は10に記載の方法。
  12. ポリマー(P0)が、溶液中に予め溶解されている化学量論量過剰の化合物(I)に添加される、請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の少なくともPAESポリマー(P1)を、塩基及び極性非プロトン性溶媒の存在下、50〜250℃の範囲の温度で、
    − ポリオレフィン、ポリエステル(PE)、ポリシロキサン、ポリアルキレンオキシド(PAO)、ポリアミド(PA)、及びポリフルオロポリマーから選択される脂肪族ブロックポリマー、及び
    − ポリマー(P1)とは異なるポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、ポリ(アリールスルフィド)(PAS)、ポリ(エーテルイミド)(PEI)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、及びポリアミドイミド(PAI)から選択される芳香族ブロックポリマー、
    からなる群から選択される、スルホン化されていてもよい少なくとも1種のブロックポリマーと縮合することを含む、ブロックコポリマー(P2)の調製方法。
  14. 縮合が、N−メチルピロリドン(NMP)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホランからなる群から選択される極性非プロトン性溶媒中で、70〜120℃の範囲の温度で少なくとも1時間行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項13又は14の方法により得られるブロックコポリマー(P2)。
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