JP7335289B2 - 換気システムおよび換気方法 - Google Patents

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Description

本発明は、換気システムおよび換気方法に関する。
オフィスや商業施設などの多くの人が集まる施設においては、空間の快適性を維持するため、適切な換気を行う必要がある。たとえば、密閉空間において多くの人が活動すると、室内の二酸化炭素濃度が上昇して人々に悪影響を及ぼす可能性があるので、適切に換気を行って室内の二酸化炭素濃度を低い水準に維持する必要がある。また、近年では、感染症対策の観点からも換気に対する関心が高まっている。
たとえば、特許文献1には、室外に排出される室内空気の風量を、室内に供給される室外空気の風量より大きくすることを特徴とする空気調和機の換気風量制御方法が開示されている。特許文献1の技術によれば、室内外に圧力差を生じさせて室内に空気が流入しやすくなるため、室内空間が迅速に換気されうる。
特開2005-83731号公報
しかし、特許文献1などの従来の換気技術では、室内空気と外気との混合分布状態については、十分に考慮されていなかった。そのため、室内空気と外気との混合が不十分になり、十分な換気が行われない場合があった。
そこで、室内空気と外気との混合が促進されうる換気システムおよび換気方法の実現が求められる。
本発明に係る換気システムは、第一吐出口および第二吐出口を含む少なくとも二つの吐出口と、前記吐出口のそれぞれから吐出される空気の流量を調節可能な流量調節装置と、前記吐出口のそれぞれに関連付けられている人感センサと、前記第一吐出口および前記第二吐出口のそれぞれから吐出される空気の流量が互いに異なる流量になるように制御する制御手段と、を備える換気システムであって、前記制御手段は、人の存在を検知していない前記人感センサに関連付けられている吐出口から吐出される空気の流量を増加させ、かつ他の吐出口から吐出される空気の流量を減少させないように制御することを特徴とする。
これらの構成によれば、第一吐出口および第二吐出口のそれぞれから吐出される空気の流量が互いに異なることによって、二つの吐出口から吐出された空気が流れる各領域の境界で空気の流れが不規則になる。これによって、室内空気と外気との混合が促進されうる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
実施形態に係る換気システムの系統図である。 実施形態に係る換気システムのブロック図である。
本発明に係る換気システムおよび換気方法の実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、本発明に係る換気システムを、オフィスRを換気するために設けられた換気システム1に適用した例について説明する。
〔換気システムの構成〕
本実施形態に係る換気システム1は、外気処理空調機2(以下、外調機2という。)、可変風量装置3(流量調節装置の例)、吐出口4、人感センサ5、および制御装置6を備える(図1および図2)。換気システム1は、外調機2が室外から取り込んだ外気を吐出口4からオフィスR内に吐出するとともに、排気口(不図示)を通じてオフィスRから空気を排気することによって、オフィスR内を換気するシステムである。
外調機2としては、公知の外調機を用いることができる。外調機2は、温調装置21および調湿機22(いずれも密度変更装置の例)、ならびに送風機23を有する。外調機2は、温調装置21および調湿機22を動作させて、室外から取り込んだ空気の温度および湿度を変更でき、これによって、オフィスRに供給する空気の温度および湿度を調節できる。温度および湿度の調節の有無を問わず、空気は、送風機23によって付勢される。
外調機2の定格運転時の出力は、オフィスRの規模(空間容積、人員数など)に応じて適宜設定されうる。たとえば、外調機2(送風機23)の定格運転時の出力が人員数に応じて設定される場合、外調機2によって供給される空気の流量(外気導入量)は、オフィスRに存在する人員一人あたり30m/h以上として決定されうるが、これに限定されない。本実施形態では、一例として、外調機2の定格運転時の外気導入量が900m/hである例について説明する。
可変風量装置3としては、公知の可変風量装置(VAV(Variable Air Volume)と
称される場合もある。)を用いることができる。本実施形態では、外調機2の下流で分岐する三つの経路が設けられており、三つの経路のそれぞれに可変風量装置3が設けられている。以下の説明において、それぞれの可変風量装置3を区別する必要がある場合は、それぞれ第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33と称する。
吐出口4は、オフィスRの天井からオフィスR内に向けて開口するように設けられている。本実施形態では、外調機2の下流で分岐する三つの経路のそれぞれに二つずつの吐出口4が設けられており、合計で六つの吐出口4が設けられている。以下の説明において、それぞれの分岐に設けられている吐出口4を区別する必要がある場合は、それぞれ第一吐出口41(41a、41b)、第二吐出口42(42a、42b)、および第三吐出口43(43a、43b)と称する。
人感センサ5としては、公知の人感センサを用いることができる。その検知方式は、赤外線式、超音波式、可視光式などでありうるが、特に限定されない。本実施形態では、第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43のそれぞれの近傍に一つずつの人感センサ5が設けられている。以下の説明において、それぞれの人感センサ5を区別する必要がある場合は、それぞれ第一人感センサ51、第二人感センサ52、および第三人感センサ53と称する。
制御装置6は、公知のコンピュータとして構成されており、CPUなどの演算装置、ハードディスクなどの記憶装置、ディスプレイなどの出力装置、キーボードなどの入力装置、LANモジュールなどの通信装置、といったコンピュータとして一般的な構成要素を含む。制御装置6は、外調機2および可変風量装置3の動作を制御可能である。また、制御装置6には人感センサ5から電気信号が入力され、制御装置6はそれぞれの人感センサ5の検知範囲に人が存在するか否かを認識できる。
制御装置6は、送風機23の出力、ならびに、温調装置21および調湿機22の運転条件を制御できる。これによって制御装置6は、外調機2によって供給される空気の流量(外気導入量)、温度、および湿度を制御できる。また、制御装置6は、第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33のそれぞれを通過する空気の流量を、それぞれ独立に制御できる。
〔換気システムの制御〕
本実施形態に係る換気システム1において、制御装置6は、(1)流量分布制御、(2)時間分布制御、(3)密度制御、(4)休止制御、および(5)換気促進制御を実行可能である。それぞれの制御の詳細について、順に説明する。
(1)流量分布制御
流量分布制御において、制御装置6は、第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43のそれぞれから吐出される空気の流量が、互いに異なる流量になるように制御する。具体的には、第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33のそれぞれを通過する空気の流量が制御される。
それぞれの吐出口4から吐出される空気の流量の基準となる基準流量は、外調機2の定格運転時における外気導入量を吐出口4の数で除した値とする。たとえば本実施形態では、外調機2の定格運転時における外気導入量は900m/hであり、吐出口4が六つ設けられているので、それぞれの吐出口4の基準流量は150m/hである。
流量分布制御では、複数の吐出口4のうちの一部について、吐出される空気の流量を基準流量より大きい値とし、複数の吐出口4のうちの他の一部について、吐出される空気の流量を基準流量より小さい値とする。たとえば、第一吐出口41の空気の吐出量を75m/h(基準流量より小さい値)とし、第二吐出口42の空気の吐出量を150m/hとし、第三吐出口43の空気の吐出量を225m/h(基準流量より大きい値)とする。図1において、風速の違いを矢印で模式的に表している。このとき、オフィスRの、第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43のそれぞれが開口する領域の間で空気の流量が不均一になり、各領域の境界で空気の流れが不規則になる。これによって、オフィスRの内部に乱流Tが生じるので、空気の滞留が解消されやすく、オフィスRの換気が促進されうる。
本実施形態のように、異なる吐出口4から吐出される空気の流量が異なると、室内空気と外気との混合が特に促進されやすいため、好ましい。このことは、以下のように説明できる。
オフィスRの室内空気を攪拌するためのエネルギーは、複数の吐出口4から吐出される空気の流れが有する運動エネルギーとして与えられる。ある吐出口4から吐出される空気の流速をv[m/秒]とし、当該吐出口4の開口面積をA[m]とすると、微小時間Δt[h]の間に当該吐出口4からオフィスRに吹き込まれる空気の質量m[kg]は、以下の式(1)で表される。
Figure 0007335289000001
なお、ρは空気の密度(単位:kg/m)を表す。
したがって、上記の吐出口4から吐出される空気によってオフィスRに投入される運動エネルギーK[J]は、以下の式(2)で表される。
Figure 0007335289000002
以上を前提として、上記の実施形態のように風量が互いに異なる三種類の吐出口4を設けた場合に投入される運動エネルギーKと、各吐出口4の風量を一定とした場合に投入される運動エネルギーKとを比較する。なお、比較する期間はΔt[秒]とする。
三種類の吐出口4の風速を、それぞれv-Δv[m/秒]、v[m/秒]、v+Δv[m/秒]とすると、運動エネルギーKは以下の式(3)で表される。ただし、Δvは0より大きくv以下である。
Figure 0007335289000003
一方、各吐出口4の風量を一定とした場合の運動エネルギーKは以下の式(4)で表される。
Figure 0007335289000004
したがって、二つの場合の運動エネルギーの差ΔK[W]は、以下の式(5)で表される。
Figure 0007335289000005
式(5)においてΔv>0であるから、ΔK>0である。したがって、風量が互いに異なる三種類の吐出口4を設けた場合の運動エネルギーKは、各吐出口4の風量を一定とした場合の運動エネルギーKより大きい。すなわち、本実施形態のように風量が互いに異なる三種類の吐出口4を設けることによって、各吐出口4の風量を一定とした場合に比べて、オフィスRの室内空気を攪拌するために投入されるエネルギーを大きくできるので、室内空気の攪拌を促進できる。
また、式(3)から明らかなように、Δvが大きいほど、投入される運動エネルギーKが大きくなる。したがって、Δvをvと実質的に等しい値とし、吐出量が少なく設定される吐出口4はほぼ無風状態にあり、吐出量が多く設定される吐出口4から吐出される空気の流量は基準流量の2倍に近い値である、という態様に近づけることが、投入される運動エネルギーKを大きくする観点からは理想的である。ただし実際には、オフィスR内の熱量バランスが崩れない限度で、各吐出口4の流量バランスを決定する必要がある。また、気流が室内にいる人に不快感を与えないようにするべく換気風速の上限が法令によって定められている場合があるので、かかる上限の範囲で各吐出口4の流量バランスを決定する必要がある。たとえば日本国における建築物環境衛生管理基準では、換気風速が毎秒0.5m以下であるべき旨の基準が定められている。
(2)時間分布制御
時間分布制御において、制御装置6は、第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43のそれぞれから吐出される空気の流量を経時変化させる。具体的には、第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33のそれぞれを通過する空気の流量を経時変化させる。
本実施形態では、第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33のそれぞれを通過する空気の流量は、小流量(150m/h)、基準流量(300m/h)、および大流量(450m/h)の三つの水準(複数の所定の水準の例)から選択される。なお、小流量、基準流量、および大流量のそれぞれが選択されるときの吐出口4から吐出される空気の流量は、それぞれ75m/h、150m/h、および225m/hである。
制御装置6は、所定の時間間隔で、第一可変風量装置31、第二可変風量装置32、および第三可変風量装置33のそれぞれの空気の流量を変更する(表1)。たとえば、流量分布制御の項で説明した各吐出口4の空気の流量の状態は、第一可変風量装置31が小流量であり、第二可変風量装置32が基準流量であり、第三可変風量装置33が大流量である状態である(表1:第一期間)。所定の期間にわたってこの状態で運転したのちに、第一可変風量装置31を基準流量に変更し、第二可変風量装置32を大流量に変更し、第三可変風量装置33を小流量に変更する(表1:第二期間)。さらに所定の期間にわたってこの状態で運転したのちに、第一可変風量装置31を大流量に変更し、第二可変風量装置32を小流量に変更し、第三可変風量装置33を基準流量に変更し(表1:第三期間)、次の所定期間後に最初の状態に戻る。
表1:空気の流量の経時変化の一例(単位:m/h)
Figure 0007335289000006
このように空気の流量を経時変化させることによって、オフィスRの内部において気流が不均一になるので、空気の滞留が解消されやすく、オフィスRの換気が促進されうる。
なお、流量分布制御と時間分布制御とは、併用されることが好ましい。上記の例では、三つの可変風量装置3の空気の流量を変更する前後のいずれにおいても、流量分布制御が行われている。このように、流量分布制御と時間分布制御とを併用することで、オフィスRの換気が一層促進されうる。
(3)密度制御
密度制御において、制御装置6は、吐出口4から吐出される空気の密度を変化させる。具体的には、温調装置21を制御して外調機2から供給される空気の温度を変更する方法、調湿機22を制御して外調機2から供給される空気の湿度を変更する方法、およびこれらの併用が例示される。なお、いずれの例においても、外調機2から供給される空気の密度を変更するので、それぞれの吐出口4から吐出される空気の密度は均一である。
たとえば、温調装置21を用いて外調機2から供給される空気を加熱して、オフィスRの室温より高い温度の空気が供給されるようにすると、吐出口4から吐出される空気の密度はオフィスR内に元々存在する空気の密度より小さくなる。このとき、吐出口4から吐出された空気は、オフィスRの高さ方向上側における空気の攪拌を促進する。反対に、オフィスRの室温より低い温度の空気が供給されるようにすると、吐出口4から吐出される空気の密度はオフィスR内の空気の密度より大きくなるので、オフィスRの高さ方向下側における空気の攪拌が促進される。密度制御において制御される空気の温度の幅は、たとえば、外調機2の吹出温度とオフィスRの室内設定温度との間であり、かつ5℃以内の幅に設定されうるが、これに限定されない。
このように、外調機2から供給される空気の温度とオフィスRの室温との関係によって、オフィスR内において空気の攪拌が促進される高さ方向の位置を調節しうる。たとえば、外調機2から供給される空気の温度の高低を所定の時間ごとに変更すると、オフィスRの高さ方向全域の換気が促進される。なお、調湿機22を用いる方法においても、加湿による密度低下と除湿による密度上昇とを利用して同様の制御を実行できる。
(4)休止制御
休止制御において、制御装置6は、人の存在を検知していない人感センサ5に関連付けられている吐出口4から吐出される空気の流量を減少させるように可変風量装置3を制御する。以下では、第一人感センサ51および第二人感センサ52は人の存在を検知しており、第三人感センサ53は人の存在を検知していない状態(図1)を例として説明する。
制御装置6は、人の存在を検知していない第三人感センサ53に関連付けられている第三吐出口43から吐出される空気の流量を減少させるように制御を行う。具体的には、第三可変風量装置33を通過する空気の流量を減少させるか、または第三可変風量装置33を閉鎖する。
このとき、送風機23の出力を変更しない限り、全ての吐出口4から吐出される空気の流量の合計は変化しない。そのため、第三吐出口43から吐出される空気の流量が減少した分、第一吐出口41および第二吐出口42から吐出される空気の流量は増加する。すなわち、制御装置6が、第三可変風量装置33を通過する空気の流量を減少させる制御と同時に、送風機23の出力が変わらないように制御を行うことによって、人の存在を検知している第一人感センサ51および第二人感センサ52に関連付けられている第一吐出口41および第二吐出口42から吐出される空気の流量が増加することになる。第三吐出口43から吐出される空気の流量を減少させる制御を行う前後の、各吐出口4から吐出される空気の流量の変化の例を表2に示す。
表2:空気の流量の変化の一例(単位:m/h)
Figure 0007335289000007
注:第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43が二つずつ設けられているため、「合計」欄の数値は各吐出口4の流量の和の2倍になる。
この制御によって、人が存在する領域(第一吐出口41および第二吐出口42が開口している領域)における換気が一層促進される。すなわち、換気のために消費するエネルギーを人が存在する領域に集中的に費やして、総消費エネルギーを増加させることなく人が存在する領域における換気の効率を向上できる。
また、送風機23の出力を変更して、第三吐出口43から吐出される空気の流量が減少した分、外気導入量(各吐出口4の流量の合計)を減少させてもよい。すなわち、制御装置6が、第三可変風量装置33を通過する空気の流量を減少させる制御と同時に、送風機23の出力を低下させる制御を行う。ただしこの制御は、第一吐出口41および第二吐出口42から吐出される空気の流量が減少しない範囲で行われることが好ましい。第三吐出口43から吐出される空気の流量を減少させる制御を行う前後の、各吐出口4から吐出される空気の流量の変化の例を表3に示す。
表3:空気の流量の変化の一例(単位:m/h)
Figure 0007335289000008
注:第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43が二つずつ設けられているため、「合計」欄の数値は各吐出口4の流量の和の2倍になる。
この場合、人が存在する領域(第一吐出口41および第二吐出口42が開口している領域)における換気の効率を維持したまま、外調機2の出力を低下させて、換気システム1全体の消費エネルギーを低減できる。
(5)換気促進制御
換気促進制御において、制御装置6は、人の存在を検知していない人感センサ5に関連付けられている吐出口4から吐出される空気の流量を増加させ、かつ他の吐出口4から吐出される空気の流量を減少させないように可変風量装置3を制御する。以下では、休止制御の説明と同様に、第一人感センサ51および第二人感センサ52は人の存在を検知しており、第三人感センサ53は人の存在を検知していない状態(図1)を例として説明する。
制御装置6は、人の存在を検知していない第三人感センサ53に関連付けられている第三吐出口43から吐出される空気の流量を増加させるように制御を行う。ただしこのとき、第一吐出口41および第二吐出口42から吐出される空気の流量が減少しないように制御を行う。これらの二つの条件を満たすためには、少なくとも送風機23の出力を変更して外気導入量(各吐出口4の流量の合計)を増加させる制御が行われる。なお、各可変風量装置3の開度を調節する制御が同時に行われてもよいが、この制御は、第三吐出口43から吐出される空気の流量が制御実行前に比べて増加する限度で行われる。制御を行う前後の、各吐出口4から吐出される空気の流量の変化の例を表4に示す。
表4:空気の流量の変化の一例(単位:m/h)
Figure 0007335289000009
注:第一吐出口41、第二吐出口42、および第三吐出口43が二つずつ設けられているため、「合計」欄の数値は各吐出口4の流量の和の2倍になる。
この制御によって、人が存在しない領域(第三吐出口43が開口している領域)における風量が増加する。人が存在しない領域では、気流が室内にいる人の不快感に及ぼす影響が小さいので、風速の増加が許容される。そのため、上記の制御実行後の条件では、人が存在しない領域においてのみ風量を増加させることによって、室内の人に不快感を与えにくい態様で外気導入量を増加させることができる。これによって、快適性を維持しながら、オフィスR全体の室内空気を攪拌するために導入される運動エネルギーを増加させることができる。
また、外気温が室内温度より低い条件で冷房運転を行うときは、外気導入量を増すことで空調負荷を低減できる(いわゆる外気冷房)。しかし、外気冷房には、十分な冷房効果を得るための外気導入量を確保すること、および、室内の快適性を損なわず、かつ室内の空気を十分に攪拌しうる風量を確保すること、の両立が難しいという課題がある。本実施形態に係る換気促進制御によれば、快適性を維持しながら外気導入量を増加させ、かつ室内の空気の攪拌するために導入される運動エネルギーを増加させることができるので、外気冷房を採用しやすくなる。したがって、換気促進制御と外気冷房とを組み合わせることによって、空調負荷を低減しうる。
なお、人の存在を検知していない人感センサ5に関連付けられている吐出口4から吐出される空気の流量は、休止制御では減少し、換気促進制御では増加する。これらの二つの制御の挙動は正反対であるので、両者を同時に実行することはできない。しかし、制御装置6が休止制御および換気促進制御の双方を実行可能であることは、妨げられない。この場合、季節やオフィスR内の人数などの諸条件に応じて、適切な制御が選択されうる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明に係る換気システムおよび換気方法のその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
上記の実施形態では、三つの可変風量装置3と六つの吐出口4が設けられている構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、流量調節装置および吐出口の数量は、少なくとも二つの吐出口(少なくとも第一吐出口および第二吐出口)が設けられる限りにおいて特に限定されず、換気対象とする部屋の規模(空間容積、人員数など)に応じて適宜設定されうる。
上記の実施形態では、一つの可変風量装置3に二つの吐出口4が対応している構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、流量調節装置と吐出口との対応関係は特に限定されない。たとえば、流量調節装置と吐出口とが一対一で対応していてもよいし、一つの流量調節装置に三つ以上の吐出口が対応していてもよい。また、複数の流量調節装置が設けられる場合に、それぞれの流量調節装置に対応する吐出口の数は、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
上記の実施形態では、制御装置6が、(1)流量分布制御、(2)時間分布制御、(3)密度制御、(4)休止制御、および(5)換気促進制御を実行可能な構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、流量分布制御以外の制御の可否は任意である。
上記の実施形態では、外気が外調機2によって室外から取り込まれる構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、外気を取り込む方法は特に限定されず、外気処理パッケージエアコン、全熱交換器付き換気装置、外気取り込み送風機など、動力源を持つあらゆる換気・送風設備を使用しうる。また、外調機を用いる場合、その各部の仕様(ダブルコイルまたはシングルコイル、ホットガスバイパス再熱または電気ヒータ再熱、など)は限定されない。
上記の実施形態では、流量調節装置として可変風量装置3が設けられている構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、流量調節装置は可変風量装置に限定されず、たとえば、モータダンパ(MD)、インバータ制御ファンなどであってもよい。
上記の実施形態では、吐出口4がオフィスRの天井からオフィスR内に向けて開口している構成を例として説明した。しかし、吐出口の設置態様は特に限定されず、たとえば壁や床などに開口していてもよい。また、吐出口の形状や誘引比などの諸条件も、特に限定されない。ただし、吐出口の形状は、吹き出される空気の速度が過度に低下しない範囲で選択されることが好ましい。
上記の実施形態では、各可変風量装置3を通過する空気の流量が、小流量(150m/h)、基準流量(300m/h)、および大流量(450m/h)の三つの水準で制御される構成を例として説明した。しかし、本発明に係る換気システムにおいて、流量調節装置を通過する空気の流量の制御は、段階的であっても連続的であってもよい。また、段階的に制御する場合において、設定される水準の数は特に限定されない。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、たとえばオフィスや商業施設などで用いる換気システムに利用できる。
1 :換気システム
2 :外気処理空調機(外調機)
21 :温調装置
22 :調湿機
23 :送風機
3 :可変風量装置
31 :第一可変風量装置
32 :第二可変風量装置
33 :第三可変風量装置
4 :吐出口
41 :第一吐出口
42 :第二吐出口
43 :第三吐出口
5 :人感センサ
51 :第一人感センサ
52 :第二人感センサ
53 :第三人感センサ
6 :制御装置
R :オフィス
T :乱流

Claims (1)

  1. 第一吐出口および第二吐出口を含む少なくとも二つの吐出口と、
    前記吐出口のそれぞれから吐出される空気の流量を調節可能な流量調節装置と、
    前記吐出口のそれぞれに関連付けられている人感センサと、
    前記第一吐出口および前記第二吐出口のそれぞれから吐出される空気の流量が互いに異なる流量になるように制御する制御手段と、を備える換気システムであって、
    前記制御手段は、人の存在を検知していない前記人感センサに関連付けられている吐出口から吐出される空気の流量を増加させ、かつ他の吐出口から吐出される空気の流量を減少させないように制御することを特徴とする換気システム。
JP2021061254A 2021-03-31 2021-03-31 換気システムおよび換気方法 Active JP7335289B2 (ja)

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