JP7041596B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、通風空気の潜熱を処理可能な潜熱処理部と、通風空気の顕熱を処理可能な顕熱処理部とが備えられている空調システムに関する。
この空調システムでは、外気が取り込まれる外気側風路と、空調対象空間からの還気が取り込まれる還気側風路とが備えられ、潜熱処理部が、外気側風路における通風空気の潜熱を処理し、顕熱処理部が、還気側風路における通風空気の顕熱を処理している。潜熱処理部に外気を通風させるとともに、顕熱処理部に還気を通風させるための共通のファンが備えられ、潜熱処理部にて潜熱処理された後の外気と顕熱処理部にて顕熱処理された後の還気とを混合させて空調対象空間に供給している(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1、2に記載のシステムでは、潜熱処理部が配置された外気側風路と、顕熱処理部が配置された還気側風路と、共通のファンとがケーシング内に備えられている。
このような空調システムでは、空調対象空間の潜熱負荷や顕熱負荷等の状況によって、外気側風路に取り込まれた外気の一部を、バイパス路を通して還気側風路に導入する外気バイパス状態や、還気側風路に取り込まれた還気の一部を、バイパス路を通して外気側風路に導入する還気バイパス状態に切り替えることが望まれている。
そこで、特許文献1に記載のシステムでは、外気バイパス状態と還気バイパス状態とに切替可能なバイパス状態切替制御部が備えられている。特許文献1に記載のシステムでは、ケーシング内に、外気側風路における潜熱処理部よりも上流側と還気側風路における顕熱処理部よりも上流側とを連通可能なバイパス路が備えられ、バイパス路には、バイパス路におけるバイパス風量を調整可能な第1調整ダンパ及び第2調整ダンパが備えられている。ケーシング外には、ケーシング内の外気側風路に連通する外気ダクトと、ケーシング内の還気側風路に連通する還気ダクトとが備えられ、外気ダクトには、ケーシング内の外気側風路への外気の通風量を調整可能な外気ダンパが備えられ、還気ダクトには、ケーシング内の還気側風路への還気の通風量を調整可能な還気ダンパが備えられている。バイパス状態切替制御部は、第1調整ダンパ、第2調整ダンパ、外気ダンパ、及び、還気ダンパを作動制御することで、外気バイパス状態と還気バイパス状態とに切替可能に構成されている。
また、特許文献2に記載のシステムでは、外気バイパス状態と還気バイパス状態のうち、還気バイパス状態のみに切替可能なバイパス状態切替制御部が備えられている。特許文献2に記載のシステムでは、外気側風路に連通する第1空気風路と、還気側風路に連通する第2空気風路と、第1空気風路と第2空気風路とを連通可能なバイパス路とが備えられている。第1空気風路におけるバイパス路の連通箇所よりも上流側には、外気の通風量を調整可能な外気調整ダンパが備えられ、第2空気風路におけるバイパス路の連通箇所よりも下流側には、還気の通風量を調整可能な還気調整ダンパが備えられ、バイパス路には、バイパス路におけるバイパス風量を調整可能な混合調整ダンパが備えられている。バイパス状態切替制御部は、混合調整ダンパを作動制御して、還気バイパス状態に切替可能に構成されている。
特開2001-082763号公報 特開2015-059692号公報
上記特許文献1に記載のシステムでは、バイパス状態切替制御部が、第1調整ダンパ及び第2調整ダンパを適当な中間開度に調整し、還気ダンパ及び外気ダンパを所定開度に調整して、還気ダクトからケーシング内の還気側風路へ流入する風圧を、外気ダクトからケーシング内の外気側風路に流入する風圧よりも小さくすることで、外気バイパス状態を現出している。また、バイパス状態切替制御部は、第1調整ダンパを適当な中間開度に調整し、第2調整ダンパを全開にし、還気ダンパ及び外気ダンパを所定開度に調整して、還気ダクトからケーシング内の還気側風路へ流入する風圧を、外気ダクトからケーシング内の外気側風路に流入する風圧よりも大きくすることで、還気バイパス状態を現出している。
このように、特許文献1に記載のシステムでは、外気ダクトからケーシング内の外気側風路に流入する風圧と還気ダクトからケーシング内の還気側風路へ流入する風圧との相対関係(大小関係)を調整することで、外気バイパス状態と還気バイパス状態とに切り替えている。
しかしながら、潜熱処理部と顕熱処理部の配置や仕様(圧力損失)、フィルタの存在等によって潜熱処理部への通風抵抗と顕熱処理部への通風抵抗に差がある場合には、外気バイパス状態や還気バイパス状態に適切に切り替えることができない可能性がある。
例えば、外気側風路の潜熱処理部の上流側には外気側フィルタが配置され、還気側風路の顕熱処理部の上流側には還気側フィルタが配置されることが多く、しかも、外気側フィルタは、還気側フィルタよりも捕集率が高くて圧力損失が大きいフィルタにて構成されているのが一般的である。よって、外気側風路における潜熱処理部への通風抵抗は、還気側風路における顕熱処理部への通風抵抗よりも大きくなりがちになる。
そのため、還気バイパス状態に切り替える場合に、還気ダクトからケーシング内の還気側風路へ流入する風圧を、外気ダクトからケーシング内の外気側風路に流入する風圧よりも大きくしても、通風抵抗の小さい還気側風路の顕熱処理部への通風量が偏って多くなるだけで、還気側風路からバイパス路を通して外気側風路に還気を導入する還気バイバス状態が適切に現出できない虞があり、仮に現出できたとしても、バイパス風量の制御を精密には行えない。
また、特許文献1に記載のシステムでは、バイバス状態を切り替えるための還気ダンパと外気ダンパがケーシング外に設けられているので、これらを事前に組み付けておくのが難しく、システム構築現場での作業手間が多くなる。
特許文献2に記載のシステムでは、還気バイパス状態に切り替えることができるものの、外気バイパス状態に切り替えることができない。よって、外気の一部を顕熱処理部に通風させる空調パターンを取ることができないので、外気バイパス状態に切り替えるという要望に応えることができず、潜熱処理部と顕熱処理部を効率良く利用した空調の効率化が十分に図れない。
また、特許文献2に記載のシステムでは、外気調整ダンパ、還気調整ダンパ、及び、混合調整ダンパをケーシング外に設ける場合に、これらを事前に組み付けておくのが難しく、システム構築現場での作業手間が多くなる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、システム構築現場での作業手間の軽減を図りながら、還気バイパス状態と外気バイパス状態との両者に適切に切り替えて、潜熱処理部と顕熱処理部を効率良く利用した空調の効率化を図ることができる空調システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、ケーシング内に設けられ、外気が取り込まれる外気側風路と、
前記ケーシング内に設けられ、還気が取り込まれる還気側風路と、
前記外気側風路に配置されて通風空気の潜熱を処理可能な潜熱処理部と、
前記還気側風路に配置されて通風空気の顕熱を処理可能な顕熱処理部と、
前記外気側風路及び前記還気側風路に外気及び還気を取り込み、その取り込んだ外気及び還気を前記潜熱処理部及び前記顕熱処理部に通風させた後に混合して空調対象空間に供給可能な共通のファンと、
前記ケーシング内に設けられ、前記外気側風路における前記潜熱処理部よりも上流側と、前記還気側風路における前記顕熱処理部よりも上流側とを連通可能なバイパス路と、
前記バイパス路に配置されてバイパス風量を調整可能なバイパス風量調整部と、
前記ケーシング内における前記バイパス路よりも空気通流方向の下流側に配置されて前記顕熱処理部への通風抵抗と前記潜熱処理部への通風抵抗との相対関係を調整可能な通風抵抗調整部と、
前記バイパス風量調整部及び前記通風抵抗調整部を作動制御して、前記外気側風路に取り込まれた外気の一部を、前記バイパス路を通して前記還気側風路に導入する外気バイパス状態と、前記還気側風路に取り込まれた還気の一部を、前記バイパス路を通して前記外気側風路に導入する還気バイパス状態とを切替可能なバイパス状態切替制御部とが備えられ
前記通風抵抗調整部として、前記ケーシング内の前記還気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置されて前記顕熱処理部の通風量を調整可能な第1風量調整部が備えられ、前記ケーシング内の前記外気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置されて前記潜熱処理部の通風量を調整する第2風量調整部が更に備えられ、
前記バイパス状態切替制御部は、前記バイパス路を通して通風可能となるように前記バイパス風量調整部を作動させ、且つ、前記潜熱処理部への通風抵抗が前記顕熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように前記第1風量調整部及び第2風量調整部を作動させて、前記外気バイパス状態を現出し、前記バイパス路を通して通風可能となるように前記バイパス風量調整部を作動させ、且つ、前記顕熱処理部への通風抵抗が前記潜熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように前記第1風量調整部及び第2風量調整部を作動させて、前記還気バイパス状態を現出する点にある。
本構成によれば、顕熱負荷や潜熱負荷の状況に応じて、バイパス状態切替制御部が外気バイパス状態や還気バイパス状態に切り替えることができ、過剰な室内温度の低下や過剰な室内湿度の上昇を防止することができる。
バイパス状態切替制御部が外気バイパス状態や還気バイパス状態に切り替えるに当たり、通風抵抗調整部にて顕熱処理部への通風抵抗と潜熱処理部への通風抵抗との相対関係を調整して外気バイパス状態と還気バイパス状態を現出することができる。よって、潜熱処理部と顕熱処理部の配置や仕様(圧力損失)、フィルタの存在等によって潜熱処理部への通風抵抗と顕熱処理部への通風抵抗に差がある場合でも、顕熱処理部への通風抵抗と潜熱処理部への通風抵抗との相対関係を適切に調整して外気バイパス状態と還気バイパス状態を適切に現出することができる。
例えば、バイパス状態切替制御部は、バイパス風量調整部にてバイパス路を通して通風可能とし、且つ、通風抵抗調整部にて潜熱処理部への通風抵抗が顕熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように調整することで、外気バイパス状態を現出することができる。また、バイパス状態切替制御部は、バイパス風量調整部にてバイパス路を通して通風可能とし、且つ、通風抵抗調整部にて顕熱処理部への通風抵抗が潜熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように調整することで、還気バイパス状態を現出することができる。
このように、還気バイパス状態と外気バイパス状態との両者に適切に切り替えて、潜熱処理部と顕熱処理部を効率良く利用した空調の効率化を図ることができる。更に、バイパス風量調整部及び通風抵抗調整部をシステム構築現場への搬入前からケーシング内に設けておくことで、システム構築現場での作業手間も削減することができる。
更に、本構成によれば、潜熱処理部と顕熱処理部の配置や仕様(圧力損失)、フィルタの存在等によって潜熱処理部への通風抵抗が顕熱処理部への通風抵抗よりも大きい場合でも、バイパス状態切替制御部が、少なくとも、バイパス路を通して通風可能となるようにバイパス風量調整部を作動させ、且つ、顕熱処理部への通風抵抗が潜熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように第1風量調整部を作動させる(風量を絞る)ことで、潜熱処理部の側に還気の一部を適切に供給することができ、還気バイパス状態を適切に現出することができる。
また、潜熱処理部への通風抵抗が顕熱処理部への通風抵抗よりも大きい場合には、少なくとも、バイパス路を通して通風可能となるようにバイパス風量調整部を作動させることで、潜熱処理部への通風抵抗と顕熱処理部への通風抵抗との大小関係を利用して、顕熱処理部の側に外気の一部を供給することができ、外気バイパス状態を効率良く現出することができる。
更に、本構成によれば、バイパス状態切替制御部は、バイパス風路に配置されたバイパス風量調整部、還気側風路に配置された第1風量調整部、外気側風路に配置された第2風量調整部の三者を作動制御することで、外気バイパス状態や還気バイパス状態に適切に切り替えることができるだけでなく、外気バイパス状態や還気バイパス状態に切り替えた際の風量調整も精度よく行うことができる。
本発明の第特徴構成は、前記外気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置される外気側フィルタと、
前記還気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置される還気側フィルタと、が備えられ、
前記外気側フィルタが、前記還気側フィルタよりも捕集率が高くて圧力損失が大きいフィルタにて構成されている点にある。
本構成によれば、外気側風路に配置された外気側フィルタ、及び、還気側風路に配置された還気側フィルタにて、外気側風路及び還気側風路を流れる空気の粉塵等を捕集することができる。特に、外気側フィルタは、還気側フィルタよりも捕集率が高くて圧力損失が大きいフィルタにて構成されているので、粉塵等の多い外気から粉塵等を適切に捕集することができる。
そして、還気バイパス状態に切り替える場合には、バイパス状態切替制御部が、少なくとも、バイパス路を通して通風可能となるようにバイパス風量調整部を作動させ、且つ、顕熱処理部への通風抵抗が潜熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように第1風量調整部を作動させることで、還気側フィルタよりも捕集率が高くて圧力損失が大きい外気側フィルタの存在で通風抵抗が大きな潜熱処理部の側に還気の一部を適切に供給することができ、還気バイパス状態を適切に現出することができる。
本発明の第特徴構成は、前記バイパス状態切替制御部は、空調対象空間の顕熱負荷及び潜熱負荷を取得し、取得した空調対象空間の顕熱負荷が下限以下になると前記外気バイパス状態に切り替え、取得した空調対象空間の潜熱負荷が上限以上になると前記還気バイパス状態に切り替える点にある。
本構成によれば、バイパス状態切替制御部は、取得した空調対象空間の顕熱負荷が下限以下になると、外気側風路に取り込まれた外気の一部を還気側風路に導入させる外気バイパス状態に切り替えることで、外気側風路に配置された潜熱処理部による顕熱処理分(潜熱処理に伴う過剰な顕熱処理)を抑えて適正な顕熱負荷に調整することができる。
また、バイパス状態切替制御部は、取得した空調対象空間の潜熱負荷が上限以上になると、還気側風路に取り込まれた還気の一部を外気側風路に導入させる還気バイパス状態に切り替えることで、外気側風路に配置された潜熱処理部による潜熱処理量(冷却除湿量)を増やして適正な潜熱負荷に調整することができる。
空調システムの全体概略を示す図 外気バイパス状態に切り替えた場合の空調システムの全体概略を示す図 還気バイパス状態に切り替えた場合の空調システムの全体概略を示す図 空調システムの動作を示すフローチャート バイパス制御における動作を示すフローチャート 別実施形態における空調システムの全体概略を示す図
本発明に係る空調システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
この空調システム100は、図1に示すように、建物の居室等の空調対象空間1の空調を行う各種の機器が内蔵されたケーシング2と、ケーシング2に接続された複数のダクト3~5と、空調システム100の運転を制御する運転制御部40等が備えられている。ケーシング2に接続されたダクト3~5として、外気OAをケーシング2内に供給可能な外気ダクト3と、空調対象空間1からの還気RAをケーシング2内に供給可能な還気ダクト4と、ケーシング2内にて空調された空気を給気SAとして空調対象空間1に供給可能な給気ダクト5とが備えられている。
ケーシング2内には、外気ダクト3からの外気OAが取り込まれる外気側風路11と、還気ダクト4からの還気RAが取り込まれる還気側風路21とが備えられている。ケーシング2内には、隔壁部2aが備えられ、その隔壁部2aによりケーシング2内に外気側風路11と還気側風路21とが区画形成されている。外気側風路11には、通風空気の潜熱を処理可能な潜熱処理部12が配置され、還気側風路21には、通風空気の顕熱を処理可能な顕熱処理部22が配置されている。潜熱処理部12には、図外の熱源からの熱媒体(例えば、冷水)を循環供給する潜熱側循環供給路13が接続され、潜熱側循環供給路13には、熱源から潜熱処理部12への熱媒体の循環供給量を調整可能な潜熱側調整弁14が備えられている。顕熱処理部22にも、図外の熱源からの熱媒体(例えば、冷水)を循環供給する顕熱側循環供給路23が接続され、顕熱側循環供給路23には、熱源から顕熱処理部22への熱媒体の循環供給量を調整可能な顕熱側調整弁24が備えられている。
ケーシング2内には、外気側風路11及び還気側風路21に加えて、外気側風路11及び還気側風路21に外気OA及び還気RAを取り込み、その取り込んだ外気OA及び還気RAを潜熱処理部12及び顕熱処理部22に通風させた後に混合して空調対象空間1に供給可能な共通のファン31が備えられている。共通のファン31を作動させることで、外気ダクト3を通して外気側風路11に外気OAを取り込み、その取り込んだ外気OAを潜熱処理部12に通風させるとともに、還気ダクト4を通して還気側風路21に還気RAを取り込み、その取り込んだ還気RAを顕熱処理部22に通風させている。潜熱処理部12にて潜熱処理(冷却除湿処理)された外気OAと顕熱処理部22にて顕熱処理(冷却処理)された還気RAとは、ケーシング2内の混合空間32にて混合された後、外気OAと還気RAとの混合気が給気SAとして、給気ダクト5を通して空調対象空間1に供給されている。
ケーシング2内には、外気側風路11における潜熱処理部12よりも空気通流方向の上流側と還気側風路21における顕熱処理部22よりも空気通流方向の上流側とを連通可能なバイパス路33が備えられている。バイパス路33は、空気通流方向において外気側風路11の上流側端部と還気側風路21の上流側端部とを連通可能に構成されている。バイパス路33には、バイパス風量を調整可能なバイパス風量調整部34が配置されている。バイパス風量調整部34は、例えば、開度を調整することでバイパス風量を調整可能な開度調整弁にて構成されている。
外気側風路11には、バイパス路33の連通箇所よりも空気通流方向の下流側に外気側フィルタ15が配置され、還気側風路21には、バイパス路33の連通箇所よりも空気通流方向の下流側に還気側フィルタ25が配置されている。外気側フィルタ15にて潜熱処理部12に通風される外気OAに含まれる塵埃等が除去され、還気側フィルタ25にて顕熱処理部22に通風される還気RAに含まれる塵埃等が除去されている。外気側フィルタ15と還気側フィルタ25との間では、外気側フィルタ15が、還気側フィルタ25よりも捕集率が高くて圧力損失が大きいフィルタにて構成されている。
ケーシング2内には、バイパス路33よりも空気通流方向の下流側に配置されて潜熱処理部12への通風抵抗と顕熱処理部22への通風抵抗との相対関係を調整可能な通風抵抗調整部35が備えられている。通風抵抗調整部35として、顕熱処理部22の通風量を調整可能な第1風量調整部26と、潜熱処理部12の通風量を調整可能な第2風量調整部16とが備えられている。第1風量調整部26及び第2風量調整部16は、例えば、開度を調整することで通風量を調整可能な開度調整弁にて構成されている。第1風量調整部26は、還気側風路21におけるバイパス路33の連通箇所よりも空気通流方向の下流側に配置され、顕熱処理部22への通風抵抗を調整可能に構成されている。第2風量調整部16は、外気側風路11におけるバイパス路33の連通箇所よりも通風方向の下流側に配置され、潜熱処理部12への通風抵抗を調整可能に構成されている。
このようにして、外気側風路11には、空気通流方向の上流側から、外気側フィルタ15、第2風量調整部16、潜熱処理部12の順に配置されている。還気側風路21には、空気通流方向の上流側から、還気側フィルタ25、第1風量調整部26、顕熱処理部22の順に配置されている。
運転制御部40は、共通のファン31、潜熱側調整弁14、及び、顕熱側調整弁24等の作動状態を制御することで、空調システム100の運転を制御するように構成されている。ユーザ等にて図外のリモコンが操作されると、運転制御部40は、そのリモコンの操作に応じて、空調システム100の運転を制御している。
リモコンにてON操作された場合には、運転制御部40が、共通のファン31を作動させ、潜熱側調整弁14及び顕熱側調整弁24を設定開度に開作動させて、空調システム100をON作動させている。空調システム100をON作動させる場合には、運転制御部40が、バイパス風量調整部34を全閉状態とし、且つ、第1風量調整部26及び第2風量調整部16を全開状態としている。このON作動により、図1に示すように、外気ダクト3を通して外気側風路11に外気OAを取り込み、その取り込んだ外気OAを潜熱処理部12に通風させて潜熱処理(冷却除湿処理)させるとともに、還気ダクト4を通して還気側風路21に還気RAを取り込み、その取り込んだ還気RAを顕熱処理部22に通風させて顕熱処理(冷却処理)させている。潜熱処理部12にて潜熱処理(冷却除湿処理)された外気OAと顕熱処理部22にて顕熱処理(冷却処理)された還気RAとは、ケーシング2内の混合空間32にて混合された後、外気OAと還気RAとの混合気が給気SAとして、給気ダクト5を通して空調対象空間1に供給されている。
空調対象空間1には、空調対象空間1の潜熱負荷を検出するための湿度センサ6と、空調対象空間1の顕熱負荷を検出するための温度センサ7とが備えられている。運転制御部40は、湿度センサ6の検出湿度が設定湿度となり、且つ、温度センサ7の検出温度が設定温度となるように、共通のファン31、潜熱側調整弁14及び顕熱側調整弁24等の作動状態を制御している。設定湿度及び設定温度については、ユーザがリモコン等を用いて設定可能となっている。
運転制御部40には、図2に示すように、外気側風路11に取り込まれた外気OAの一部を、バイパス路33を通して還気側風路21に導入する外気バイパス状態と、図3に示すように、還気側風路21に取り込まれた還気RAの一部を、バイパス路33を通して外気側風路11に導入する還気バイパス状態とを切替可能なバイパス状態切替制御部41が備えられている。
バイパス状態切替制御部41は、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16を作動制御して、外気バイパス状態(図2参照)と還気バイパス状態(図3参照)とに切替可能に構成されている。ちなみに、図1~図3では、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の開閉状態について、開状態であるものを白抜きにて示し、閉状態であるものを黒塗りにて示している。
バイパス状態切替制御部41が外気バイパス状態に切り替えるに当たり、顕熱処理部22への通風抵抗が潜熱処理部12への通風抵抗よりも大きくなると、外気OAを還気側風路21に適切に導入することができず、外気バイパス状態に適切に切り替えることができない。また、バイパス状態切替制御部が還気バイパス状態に切り替えるに当たり、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなると、還気RAを外気側風路11に適切に導入することができず、還気バイパス状態に適切に切り替えることができない。
そこで、バイパス状態切替制御部41は、バイパス風量調整部34を作動制御するだけでなく、第1風量調整部26及び第2風量調整部16を作動制御することで、顕熱処理部22への通風抵抗と潜熱処理部12への通風抵抗との相対関係を調整して、外気バイパス状態と還気バイパス状態とに切り替えるようにしている。
図2に基づいて、外気バイパス状態に切り替える場合について説明する。
バイパス状態切替制御部41は、バイパス路33を通して通風可能となるようにバイパス風量調整部34を作動させるだけでなく、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなるように第1風量調整部26及び第2風量調整部16を作動させて、外気バイパス状態を現出している。バイパス状態切替制御部41は、例えば、バイパス風量調整部34を全開状態に作動させ、且つ、第1風量調整部26及び第2風量調整部16の開度を外気バイパス用設定開度に開作動させている。このように、バイパス状態切替制御部41は、第1風量調整部26及び第2風量調整部16を外気バイパス用設定開度に開作動させることで、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなり、外気OAの一部を還気側風路21に適切に導入することができ、外気バイパス状態に適切に切り替えることができる。
外気バイパス用設定開度について説明する。
外気側フィルタ15での圧力損失が還気側フィルタ25での圧力損失よりも大きい場合には、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなる傾向にある。また、潜熱処理部12での圧力損失が顕熱処理部22での圧力損失よりも大きい場合には、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなる傾向にある。このように、潜熱処理部12への通風抵抗と顕熱処理部22への通風抵抗との大小関係は、外気側フィルタ15での圧力損失と還気側フィルタ25での圧力損失との大小関係、及び、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係等に対して一定の関係性を有している。
そこで、外気バイパス用設定開度は、外気側フィルタ15での圧力損失と還気側フィルタ25での圧力損失との大小関係、及び、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係に基づいて、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きくなるように、実験等により予め設定されている。外気バイパス用設定開度は、第1風量調整部26に対する設定開度と第2風量調整部16に対する設定開度との夫々が設定されている。
ちなみに、外気バイパス用設定開度は、一定の開度に設定するだけでなく、例えば、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係等の変化に応じて、変更設定することも可能である。
外気バイパス状態では、図2に示すように、外気側風路11に取り込まれた外気OAの一部が、バイパス路33を通して還気側風路21に導入され、その導入された外気OAと還気側風路21に取り込まれた還気RAとを混合させて顕熱処理部22に通風させている。外気側風路11に取り込まれた外気OAの残りは、潜熱処理部12に通風させている。潜熱処理部12にて潜熱処理(冷却除湿処理)された外気OAと、顕熱処理部22にて顕熱処理(冷却処理)された外気OAと還気RAとの混合気は、ケーシング2内の混合空間32にて混合された後、給気SAとして、給気ダクト5を通して空調対象空間1に供給されている。
バイパス状態切替制御部41は、外気バイパス状態に切り替えた状態において、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の夫々における開度を制御することで、潜熱処理部12への通風量、及び、顕熱処理部22への通風量を調整自在に構成されている。例えば、空調対象空間1の温度センサ7の検出温度である室内温度が設定温度よりも低い場合には、バイパス状態切替制御部41が、第1風量調整部26の開度を外気バイパス用設定開度よりも開き側に調整する制御、及び、第2風量調整部16の開度を外気バイパス用設定開度よりも閉じ側に調整する制御の少なくともどちらかの制御を行うことで、潜熱処理部12への通風量を減少させ、且つ、顕熱処理部22への通風量を増加させることができる。
図3に基づいて、還気バイパス状態に切り替える場合について説明する。
バイパス状態切替制御部41は、バイパス路33を通して通風可能となるようにバイパス風量調整部34を作動させるだけでなく、顕熱処理部22への通風抵抗が潜熱処理部12への通風抵抗よりも大きくなるように第1風量調整部26及び第2風量調整部16を作動させて、還気バイパス状態を現出している。バイパス状態切替制御部41は、例えば、バイパス風量調整部34を全開状態に作動させ、且つ、第1風量調整部26及び第2風量調整部16の開度を還気バイパス用設定開度に開作動させている。このように、バイパス状態切替制御部41は、第1風量調整部26及び第2風量調整部16を還気バイパス用設定開度に開作動させることで、顕熱処理部22への通風抵抗が潜熱処理部12への通風抵抗よりも大きくなり、還気RAの一部を外気側風路11に適切に導入することができ、還気バイパス状態に適切に切り替えることができる。
還気バイパス用設定開度については、外気バイパス用設定開度と同様に、外気側フィルタ15での圧力損失と還気側フィルタ25での圧力損失との大小関係、及び、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係に基づいて、顕熱処理部22への通風抵抗が潜熱処理部12への通風抵抗よりも大きくなるように、実験等により予め設定されている。還気バイパス状態用設定開度は、第1風量調整部26に対する設定開度と第2風量調整部16に対する設定開度との夫々が設定されている。
還気バイパス状態では、図3に示すように、還気側風路21に取り込まれた還気RAの一部が、バイパス路33を通して外気側風路11に導入され、その導入された還気RAと外気側風路11に取り込まれた外気OAとを混合させて潜熱処理部12に通風させている。潜熱処理部12にて潜熱処理(冷却除湿処理)された外気OAと還気RAとの混合気と、顕熱処理部22にて顕熱処理(冷却処理)された還気RAは、ケーシング2内の混合空間32にて混合された後、給気SAとして、給気ダクト5を通して空調対象空間1に供給されている。
バイパス状態切替制御部41は、還気バイパス状態に切り替えた状態において、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の夫々における開度を制御することで、潜熱処理部12への通風量、及び、顕熱処理部22への通風量を調整自在に構成されている。例えば、空調対象空間1の湿度センサ6の検出湿度である室内湿度が設定湿度よりも高い場合や空調対象空間1の温度センサ7の検出温度である室内温度が設定温度よりも高い場合には、バイパス状態切替制御部41が、第1風量調整部26の開度を還気バイパス用設定開度よりも閉じ側に調整する制御、及び、第2風量調整部16の開度を還気バイパス用設定開度よりも開き側に調整する制御の少なくともどちらかの制御を行うことで、潜熱処理部12への通風量を増加させ、且つ、顕熱処理部22への通風量を減少させることができる。
以下、図4及び図5のフローチャートに基づいて、空調システム100の動作について説明する。ちなみに、図5は、図4のステップ#4の「バイパス制御」における動作を示すフローチャートとなっている。
ユーザがリモコン等を用いて、空調対象空間1の空調状態として目標となる設定温度及び設定湿度を設定する(ステップ#1)。運転制御部40が、湿度センサ6の検出湿度と設定湿度との偏差等から空調対象空間1の潜熱負荷を計測するとともに、温度センサ7の検出温度と設定温度との偏差等から空調対象空間1の顕熱負荷を計測している(ステップ#2)。
運転制御部40は、計測した潜熱負荷及び顕熱負荷を用いて、バイパス条件を満たすか否かを判別している(ステップ#3)。バイパス条件を満たす場合には、運転制御部40が、バイパス制御を行う(ステップ#3のYesの場合、ステップ#4)。
バイパス条件は、空調対象空間1の潜熱負荷及び顕熱負荷がどのような状況にあるかによって設定されている。空調対象空間1の顕熱負荷が下限以下である条件、空調対象空間1の潜熱負荷が上限以上である条件、空調対象空間1の顕熱負荷が上限以上である条件の3つの条件のいずれかが満たされていると、バイパス条件が満たされるように設定されている。温度センサ7の検出温度である室内温度が温度下限以下となると、空調対象空間1の顕熱負荷が下限以下となる。湿度センサ6の検出湿度である室内湿度が湿度上限以上となると、空調対象空間1の潜熱負荷が上限以上となる。温度センサ7の検出温度である室内温度が温度上限以上となると、空調対象空間1の顕熱負荷が上限以上となる。温度下限は、設定温度よりも下限設定温度(例えば、4℃)だけ小さい温度に設定することができる。湿度上限は、設定湿度よりも上限設定湿度(例えば、20%)だけ大きい湿度に設定することができる。温度上限は、設定温度よりも上限設定温度(例えば、3℃)だけ大きい温度に設定することができる。
バイパス条件を満たさない場合には、運転制御部40が、非バイパス状態としている(ステップ#3のNoの場合、ステップ#5)。運転制御部40は、バイパス風量調整部34を全閉状態とし、且つ、第1風量調整部26及び第2風量調整部16を全開状態とすることで、バイパス路33を通した空気の通風を行わない非バイパス状態としている。
運転制御部40は、湿度センサ6の検出湿度が設定湿度となり、且つ、温度センサ7の検出温度が設定温度となるように、共通のファン31、潜熱側調整弁14及び顕熱側調整弁24の作動状態を制御する通常制御を行う(ステップ#6)。
図5に基づいて、バイパス制御について説明する。
まず、運転制御部40のバイパス状態切替制御部41は、空調対象空間1の顕熱負荷が下限以下となっているか否かを判別している。温度センサ7の検出温度である室内温度が温度下限以下であると、空調対象空間1の顕熱負荷が下限以下であるとして、バイパス状態切替制御部41が、外気バイパス状態に切り替える(ステップ#11のNoの場合、ステップ#12)。バイパス状態切替制御部41は、温度センサ7の検出温度である室内温度が設定温度よりも大きくなるまで、外気バイパス状態に切り替えた状態を維持する(ステップ#13のYesの場合)。
外気バイパス状態では、図2に示すように、外気側風路11に取り込まれた外気OAの一部が、バイパス路33を通して還気側風路21に導入されるので、潜熱処理部12への通風量が減少し、顕熱処理部22への通風量が増加する。これにより、空調対象空間1に供給する給気SAの温度が上昇することになり、空調対象空間1の室内温度を上昇させることができる。よって、空調対象空間1の顕熱負荷が下限以下となっても、バイパス状態切替制御部41が外気バイパス状態に切り替えることで、空調対象空間1の室内温度を設定温度よりも高くすることができる。
上述の如く、外気バイパス状態に切り替えた状態において、バイパス状態切替制御部41が、温度センサ7の検出温度である室内温度と設定温度との関係に基づいて、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の夫々における開度を制御することで、潜熱処理部12への通風量、及び、顕熱処理部22への通風量を調整することができる。
図5に戻り、次に、バイパス状態切替制御部41は、空調対象空間1の潜熱負荷が上限以上となっているか否かを判別している。ステップ#11のYesの場合、及び、ステップ#13のNoの場合に、湿度センサ6の検出湿度である室内湿度が湿度上限以上であると、空調対象空間1の潜熱負荷が上限以上であるとして、バイパス状態切替制御部41が、還気バイパス状態に切り替える(ステップ#14のNoの場合、ステップ#15)。バイパス状態切替制御部41は、湿度センサ6の検出湿度である室内湿度が設定湿度よりも小さくなるまで、還気バイパス状態に切り替えた状態を維持する(ステップ#16のYesの場合)。
還気バイパス状態では、図3に示すように、還気側風路21に取り込まれた還気RAの一部が、バイパス路33を通して外気側風路11に導入されるので、顕熱処理部22への通風量が減少し、潜熱処理部12への通風量が増加する。これにより、空調対象空間1に供給する給気SAの湿度が低下することになり、空調対象空間1の室内湿度を低下させることができる。よって、空調対象空間1の潜熱負荷が上限以上となっても、バイパス状態切替制御部41が還気バイパス状態に切り替えることで、空調対象空間1の室内湿度を設定湿度よりも低くすることができる。
上述の如く、還気バイパス状態に切り替えた状態において、バイパス状態切替制御部41が、湿度センサ6の検出湿度である室内湿度と設定湿度との関係に基づいて、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の夫々における開度を制御することで、潜熱処理部12への通風量、及び、顕熱処理部22への通風量を調整することができる。
図5に戻り、次に、バイパス状態切替制御部41は、空調対象空間1の顕熱負荷が上限以上となっているか否かを判別している。ステップ#14のYesの場合、及び、ステップ#16のNoの場合に、温度センサ7の検出温度である室内温度が温度上限以上であると、空調対象空間1の顕熱負荷が上限以上であるとして、バイパス状態切替制御部41が、還気バイパス状態に切り替える(ステップ#17のNoの場合、ステップ#18)。バイパス状態切替制御部41は、温度センサ7の検出温度である室内温度が設定温度よりも小さくなるまで、還気バイパス状態に切り替えた状態を維持する(ステップ#19のYesの場合)。
還気バイパス状態では、図3に示すように、還気側風路21に取り込まれた還気RAの一部が、バイパス路33を通して外気側風路11に導入されるので、顕熱処理部22への通風量が減少し、潜熱処理部12への通風量が増加する。これにより、空調対象空間1に供給する給気SAの温度が低下することになり、空調対象空間1の室内温度を低下させることができる。よって、空調対象空間1の顕熱負荷が上限以上となっても、バイパス状態切替制御部41が還気バイパス状態に切り替えることで、空調対象空間1の室内温度を設定温度よりも低くすることができる。
上述の如く、還気バイパス状態に切り替えた状態において、バイパス状態切替制御部41が、温度センサ7の検出温度である室内温度と設定温度との関係に基づいて、バイパス風量調整部34、第1風量調整部26、及び、第2風量調整部16の夫々における開度を制御することで、潜熱処理部12への通風量、及び、顕熱処理部22への通風量を調整することができる。
このようにして、バイパス制御では、バイパス状態切替制御部41が、空調対象空間1の顕熱負荷及び潜熱負荷の状況に応じて、外気バイパス状態と還気バイパス状態とに切り替えることで、空調対象空間1の室内温度を設定温度とし、且つ、空調対象空間1の室内湿度を設定湿度とすることができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、図1に示すように、潜熱処理部12及び顕熱処理部22に熱源から熱媒体を供給するために、潜熱側循環供給路13と顕熱側循環供給路23とを備えて、熱源に対して潜熱処理部12と顕熱処理部22とを並列状態で接続している。
これに代えて、図6に示すように、熱源に対して、潜熱処理部12を熱媒体の通流方向の上流側とし、顕熱処理部22を熱媒体の通流方向の下流側として、潜熱処理部12と顕熱処理部22とを直列状態で接続することができる。この場合には、熱源から潜熱処理部12と顕熱処理部22とに熱媒体を循環供給するための共通の循環供給路36が備えられ、共通の循環供給路36には、熱源から潜熱処理部12及び顕熱処理部22への熱媒体の循環供給量を調整可能な共通の調整弁37が備えられている。
(2)上記実施形態では、第1風量調整部26が、還気側風路21において、顕熱処理部22よりも空気通流方向の上流側に配置され、第2風量調整部16が、外気側風路11において、潜熱処理部12よりも空気通流方向の上流側に配置されている。これに代えて、還気側風路21において、顕熱処理部22よりも空気通流方向の下流側に第1風量調整部26を配置し、外気側風路11において、潜熱処理部12よりも空気通流方向の下流側に第2風量調整部16を配置することができる。
(3)上記実施形態では、共通のファン31を1つ備えた例を示したが、共通のファン31を複数備えることもできる。
(4)上記実施形態では、バイパス風量調整部34は、例えば、開度を調整することでバイパス風量を調整可能な開度調整弁にて構成した例を示しているが、これに限らず、例えば、開状態と閉状態とに切り替えることでバイパス風量を調整可能な開閉弁にてバイパス風量調整部34を構成することもできる。
(5)上記実施形態では、通風抵抗調整部35として、第1風量調整部26と第2風量調整部16とを備えた例を示したが、第1風量調整部26と第2風量調整部16とのいずれか一方のみを備えることができる。
例えば、外気側フィルタ15での圧力損失と還気側フィルタ25での圧力損失との大小関係、及び、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係等から、潜熱処理部12への通風抵抗が顕熱処理部22への通風抵抗よりも大きい場合には、第2風量調整部16を省略して、第1風量調整部26のみを備えることができる。
逆に、外気側フィルタ15での圧力損失と還気側フィルタ25での圧力損失との大小関係、及び、潜熱処理部12での圧力損失と顕熱処理部22での圧力損失との大小関係等から、顕熱処理部22への通風抵抗が潜熱処理部12への通風抵抗よりも大きい場合には、第1風量調整部26を省略して、第2風量調整部16のみを備えることができる。
1 空調対象空間
2 ケーシング
11 外気側風路
12 潜熱処理部
15 外気側フィルタ
16 第2風量調整部
21 還気側風路
22 顕熱処理部
25 還気側フィルタ
26 第1風量調整部
31 共通のファン
33 バイパス路
34 バイパス風量調整部
35 通風抵抗調整部
41 バイパス状態切替制御部

Claims (3)

  1. ケーシング内に設けられ、外気が取り込まれる外気側風路と、
    前記ケーシング内に設けられ、還気が取り込まれる還気側風路と、
    前記外気側風路に配置されて通風空気の潜熱を処理可能な潜熱処理部と、
    前記還気側風路に配置されて通風空気の顕熱を処理可能な顕熱処理部と、
    前記外気側風路及び前記還気側風路に外気及び還気を取り込み、その取り込んだ外気及び還気を前記潜熱処理部及び前記顕熱処理部に通風させた後に混合して空調対象空間に供給可能な共通のファンと、
    前記ケーシング内に設けられ、前記外気側風路における前記潜熱処理部よりも上流側と、前記還気側風路における前記顕熱処理部よりも上流側とを連通可能なバイパス路と、
    前記バイパス路に配置されてバイパス風量を調整可能なバイパス風量調整部と、
    前記ケーシング内における前記バイパス路よりも空気通流方向の下流側に配置されて前記顕熱処理部への通風抵抗と前記潜熱処理部への通風抵抗との相対関係を調整可能な通風抵抗調整部と、
    前記バイパス風量調整部及び前記通風抵抗調整部を作動制御して、前記外気側風路に取り込まれた外気の一部を、前記バイパス路を通して前記還気側風路に導入する外気バイパス状態と、前記還気側風路に取り込まれた還気の一部を、前記バイパス路を通して前記外気側風路に導入する還気バイパス状態とを切替可能なバイパス状態切替制御部とが備えられ
    前記通風抵抗調整部として、前記ケーシング内の前記還気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置されて前記顕熱処理部の通風量を調整可能な第1風量調整部が備えられ、前記ケーシング内の前記外気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置されて前記潜熱処理部の通風量を調整する第2風量調整部が更に備えられ、
    前記バイパス状態切替制御部は、前記バイパス路を通して通風可能となるように前記バイパス風量調整部を作動させ、且つ、前記潜熱処理部への通風抵抗が前記顕熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように前記第1風量調整部及び第2風量調整部を作動させて、前記外気バイパス状態を現出し、前記バイパス路を通して通風可能となるように前記バイパス風量調整部を作動させ、且つ、前記顕熱処理部への通風抵抗が前記潜熱処理部への通風抵抗よりも大きくなるように前記第1風量調整部及び第2風量調整部を作動させて、前記還気バイパス状態を現出する空調システム。
  2. 前記外気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置される外気側フィルタと、
    前記還気側風路における前記バイパス路の連通箇所よりも下流側に配置される還気側フィルタと、が備えられ、
    前記外気側フィルタが、前記還気側フィルタよりも捕集率が高くて圧力損失が大きいフィルタにて構成されている請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記バイパス状態切替制御部は、空調対象空間の顕熱負荷及び潜熱負荷を取得し、取得した空調対象空間の顕熱負荷が下限以下になると前記外気バイパス状態に切り替え、取得した空調対象空間の潜熱負荷が上限以上になると前記還気バイパス状態に切り替える請求項1又は2に記載の空調システム。
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