JP7330298B2 - 空気調和システム - Google Patents

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Description

本開示は、外気を空調対象空間に取り入れる空気調和システムに関する。
従来、工場などの大空間向けの設備用空気調和システムとして、外気を取り入れ、加熱あるいは冷却してから空調対象空間に供給するオールフレッシュ方式の空調システムが知られている。特許文献1には、外気を取り入れて空調を行う空気調和装置が開示されている。特許文献1の空気調和装置は、給気ダクト内に設けられた風量調節弁を備え、空調対象空間内のCO濃度に応じて風量調節弁の開度を制御する構成となっている。これにより、特許文献1の空気調和装置では、CO濃度に応じて空調対象空間内への送風量を変化させ、室内温度の制御を行うことができる。
特開平02-233933号公報
空調対象空間内に外気を取り入れる空気調和機では、取り入れられる外気の量は予め設定された風量に依存した量となる。そのため、空調対象空間内の状況にかかわらず、取り入れられる外気の量は一定となる。また、特許文献1のように風量調節弁を設けて給気風量を制御する構成とした場合も、風量調節弁の開度が全開のときが、風量の最大値となるため、空調対象空間内に取入れられる外気の量の範囲は制限される。取り入れられる外気の量が一定、もしくは外気の量の範囲が制限される場合、空調対象空間の人の数などの状況によっては、給気不足または給気過多となることがある。
本開示は上記のような課題を解決するためのものであり、空調対象空間の状況に応じて取り入れる外気の量を調節することができる空気調和システムを提供するものである。
本開示に係る空気調和システムは、空調対象空間のCOの濃度を検出するCO検出装置と、空調対象空間内の人に関する情報を検出する人検出装置と、屋外と連通する導入ダクトに外気を取り入れ、空調対象空間と連通する給気ダクトに吹き出すファンと、ファンの回転数を変更する制御装置と、を備え、制御装置は、人に関する情報から、空調対象空間内の人の数の増減数を算出し、検出されたCO の濃度と、目標濃度範囲とを比較し、比較の結果、検出されたCOの濃度が目標濃度範囲よりも高いと判断した場合、ファンの回転数を増加させ、比較の結果、検出されたCOの濃度が目標濃度範囲よりも低いと判断した場合、ファンの回転数を減少させ、比較の結果、検出されたCOの濃度が目標濃度範囲内と判断した場合、算出した増減数と閾値とを比較し、比較の結果、増減数がの正の値よりも大きい場合、ファンの回転数を増加させ、比較の結果、増減数がの正の値よりも小さい場合、ファンの回転数を減少させるものである。
本開示によれば、空調対象空間の状況に応じてファンの回転数を変更することで、空調対象空間の状況に応じて取り入れる外気の量を調節することができ、給気不足または給気過多となることを抑制できる。
実施の形態1に係る空気調和システムの概略構成図である。 実施の形態1に係る室内機の概略構成図である。 実施の形態1に係る空気調和システムの制御ブロック図である。 モータ制御部が送信する指令周波数とファンの回転数との関係の一例を示す表である。 実施の形態1に係る空気調和システムの動作を示すフローチャートである。 変形例1に係る空気調和システムの概略構成図である。 変形例2に係る空気調和システムの概略構成図である。 変形例3に係る空気調和システムの概略構成図である。 変形例4に係る空気調和システムの概略構成図である。
以下、図面を参照して、実施の形態について説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略または簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさおよび配置等は、実際のものとは異なる場合があり、適宜変更することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和システムの概略構成図である。なお、図1における白抜きの矢印は、空気の流れを示している。本実施の形態の空気調和システムは、工場などの建物5の屋内50に設置される。図1に示すように、空気調和システムは、屋内50の空調対象空間2の外に配置される室内機1と、空調対象空間2に配置されるCO検出装置21、人検出装置22、およびリモートコントローラ23と、を備える。室内機1は、屋外と連通する第1給気口301から外気を導入する導入ダクト31と、空調対象空間2に給気を行う給気ダクト32とに接続される。空調対象空間2には、給気ダクト32と、屋外と連通する第1排気口302から排気を行う排気ダクト33とが接続される。
図2は、実施の形態1に係る室内機1の概略構成図である。図2に示すように、室内機1は、熱交換器11と、ファン12と、モータ13と、インバータ14と、制御装置15とを備える。また、室内機1の筐体には、導入ダクト31と連通する第2給気口101と、給気ダクト32と連通する第2排気口102とが設けられる。
熱交換器11は、内部を流通する冷媒と、第2給気口101から室内機1内に取り入れられた外気との熱交換を行う。熱交換器11は、圧縮機および熱交換器を備え、屋外に配置される室外機(不図示)と冷媒配管により接続され、冷媒回路の一部を構成するものである。熱交換器11は、暖房運転時には凝縮器として機能して外気を加熱し、冷房運転時には蒸発器として機能して外気を冷却する。熱交換器11は、室内機1の筐体内において、第2給気口101に面して配置される。
ファン12は、例えばシロッコファン、軸流ファンまたはクロスフローファンであり、モータ13によって駆動される。ファン12は、ファンケーシング120に覆われている。ファン12は、室内機1の筐体内において、熱交換器11と第2排気口102との間に配置される。
モータ13は、ファン12を駆動する電動機である。ファン12は、モータ13の軸に接続されており、モータ13の軸の回転により回転する。
インバータ14は、モータ13の回転数を変化させることができる電源装置である。インバータ14は、モータ13と電力線を介して接続される。インバータ14は、制御装置15から受信した指令周波数にしたがって、モータ13に供給する電力を変化させる。
制御装置15は、ASICまたはFPGAなどの専用のハードウェア、またはメモリに格納されるプログラムを実行するマイコン等の演算装置、もしくはその両方で構成される。制御装置15は、空調対象空間2の状況に応じて、インバータ14に指令周波数を送信し、ファン12の回転数を制御する。
図1に戻って、空調対象空間2は、例えば工場の一室である。空調対象空間2の天井には、給気ダクト32と連通する第3給気口201と、排気ダクト33と連通する第3排気口202とが設けられる。また、空調対象空間2には、空調対象空間2内のCOの濃度を検出するCO検出装置21と、空調対象空間2内の人に関する情報を検出する人検出装置22と、空気調和システムの動作に用いられる情報が入力されるリモートコントローラ23とが配置される。CO検出装置21および人検出装置22は、空調対象空間2の状況を検出する検出装置である。
CO検出装置21は、光学式、電気化学式または半導体式などのCO濃度計であり、空調対象空間2内の二酸化炭素を検出し、濃度を測定する。CO検出装置21は、室内機1の制御装置15と通信可能に接続されており、検出したCO濃度を制御装置15に送信する。
人検出装置22は、空調対象空間2内の人に関する情報として、空調対象空間2における人の出入りを検出するものである。本実施の形態の人検出装置22は、空調対象空間2の出入り口203に設置された入室検出器221と、退室検出器222とからなる。入室検出器221および退室検出器222は、入退室用のICカードを読み取るカードリーダーであり、ICカードを読み取ることで空調対象空間2への人の進入および人の退出をそれぞれ検出する。なお、本実施の形態においては、空調対象空間2の入退室はICカードを使用してのみ可能なものとする。入室検出器221および退室検出器222は、室内機1の制御装置15と通信可能に接続されており、空調対象空間2への人の進入および退出に関する情報を制御装置15に送信する。
リモートコントローラ23は、例えばタッチパネルからなる入力部および表示部を備える。使用者は、リモートコントローラ23を操作することにより、空気調和システムの動作に用いられる情報を入力することができる。リモートコントローラ23に入力される情報は、空調対象空間2におけるCOの目標濃度Mt、ファン12の運転開始時刻Tsおよび終了時刻Te、ファン12の運転開始時の初期回転数R0、および空調対象空間2内の人の数の増減数の閾値Nthなどである。
ファン12の運転開始時刻Tsおよび終了時刻Teは、例えば工場の始業時間および終業時間である。または、ファン12の運転開始時刻Tsを工場の始業時間の15分前とし、終了時刻Teを終業時刻の15分後としてもよい。また、閾値Nthは、空調対象空間2の床面積に応じて設定されるとよい。一例として、床面積が30mの場合は、閾値Nthが5に設定され、床面積が60mの場合は、閾値Nthが10に設定される。また、これらの情報の推奨値などをリモートコントローラ23に提示するようにしてもよい。
リモートコントローラ23は、室内機1の制御装置15と通信可能に接続されており、入力された情報を制御装置15に送信する。リモートコントローラ23は、空気調和システム専用の機器であってもよいし、または携帯電話またはタブレットなどの携帯機器をリモートコントローラ23として用いてもよい。
図1および図2に示すように、本実施の形態の空気調和システムでは、モータ13によってファン12が駆動されることで、第1給気口301から外気が導入され、導入ダクト31を通って第2給気口101から室内機1内に流れる。そして、室内機1において熱交換器11により加熱または冷却された外気が、ファン12により第2排気口102から給気ダクト32に吹き出され、給気ダクト32を通って、第3給気口201から空調対象空間2内に給気される。空調対象空間2内の空気は、第3排気口202から排気ダクト33へ流れ、第1排気口302から屋外へ排気される。これにより空調対象空間2内の換気が行われる。
続いて、本実施の形態におけるファン12の制御について説明する。図3は、実施の形態1に係る空気調和システムの制御ブロック図である。制御装置15は、CO検出装置21、人検出装置22およびリモートコントローラ23と、通信線またはBluetooth(登録商標)などの無線により通信可能に接続される。また、制御装置15は、インバータ14と電力線により接続される。図3に示すように、制御装置15は、記憶部151と、増減算出部152と、判定部153と、モータ制御部154とを有する。
記憶部151は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリである。記憶部151は、リモートコントローラ23に入力される情報を記憶する。リモートコントローラ23に入力される情報は、空調対象空間2におけるCOの目標濃度Mt、ファン12の運転開始時刻Tsおよび終了時刻Te、ファン12の運転開始時の初期回転数R0、および空調対象空間2内の人の数の増減数の閾値Nthである。なお、記憶部151は、制御装置15とは別体で構成されてもよい。
増減算出部152は、入室検出器221および退室検出器222の検出結果に基づいて、空調対象空間2内の人の数の増減を算出する。入室検出器221は、空調対象空間2への人の進入を検出すると、増減算出部152に信号「1」を送信する。また、退室検出器222は、空調対象空間2からの人の退出を検出すると、増減算出部152に信号「0」を送信する。増減算出部152は、信号「1」を受信した場合は、増減数Nに1を加算し、信号「0」を受信した場合は、増減数Nから1を減算することで、空調対象空間2内の人の数の増減をカウントする。なお、増減数Nは、ファン12の回転数が変更された場合、またはファン12の運転が終了した場合に0にリセットされる。
判定部153は、増減算出部152により算出された空調対象空間2内の人の数の増減数Nと、CO検出装置21によって検出された空調対象空間2内のCO濃度Msとに基づいて、ファン12の回転数の増加、減少、または維持の何れかを判定する。判定部153による判定結果は、モータ制御部154に送信される。
モータ制御部154は、判定部153の判定結果に応じた指令周波数をインバータ14に送信する。図4は、モータ制御部154が送信する指令周波数とファン12の回転数との関係の一例を示す表である。モータ制御部154は、判定部153による判定結果がファン12の回転数の増加である場合は、指令周波数を一段階増加させる。また、モータ制御部154は、判定部153による判定結果がファン12の回転数の減少である場合は、指令周波数を一段階減少させる。インバータ14は、モータ制御部154の指令周波数に応じた電力をモータ13に供給し、モータ13は供給された電力に応じてファン12を回転させる。
増減算出部152、判定部153、およびモータ制御部154は、例えば制御装置15がプログラムを実行することによって実現される機能部である。または、増減算出部152、判定部153、およびモータ制御部154を個別の回路で実現してもよい。
図5は、実施の形態1に係る空気調和システムの動作を示すフローチャートである。空気調和システムの動作は、制御装置15により実行される。空気調和システムでは、動作の開始前に、使用者によりリモートコントローラ23を操作して、目標濃度Mt、運転開始時刻Ts、終了時刻Te、初期回転数R0、および閾値Nthが入力され、記憶部151に記憶されているものとする。制御装置15によって、現在の時刻が記憶部151に記憶された開始時刻Tsであるか否かが判断される(S1)。開始時刻Tsでない場合は(S1:NO)、開始時刻Tsまで待機する。
一方、現在の時刻が開始時刻Tsである場合は(S1:YES)、モータ13により、ファン12が駆動される(S2)。ここでは、ファン12が記憶部151に記憶される初期回転数R0で回転するように、モータ制御部154が初期回転数R0に対応する指令周波数をインバータ14に送信する。インバータ14は、指令周波数にしたがってモータ13に電力を供給する。
そして、CO検出装置21により、空調対象空間2内のCO濃度が検出される(S3)。CO検出装置21により検出されたCO濃度Msは、制御装置15に送信される。また、増減算出部152により、人検出装置22の検出結果に基づき空調対象空間2内の人の数の増減数Nが算出される(S4)。ここでは、ファン12の運転開始後に空調対象空間2への人の入退室が生じた場合に、入室検出器221および退室検出器222から送信される信号に基づき、増減数Nがカウントされる。なお、ファン12の運転開始時における増減数Nは0とする。
続いて、判定部153により、CO検出装置21により検出された検出濃度Msと、目標濃度Mtとが比較される(S5)。なお、ここでは目標濃度Mtに定数αを加算および減算した目標濃度範囲と、検出濃度Msとが比較される。そして、検出濃度Msが目標濃度Mtに定数αを減算した値よりも小さい場合(Ms<Mt-α)、ファン12の回転数を減少させる(S6)。この場合は、目標濃度Mtに対して空調対象空間2のCO濃度が低いため、換気量を減らしてもよい。したがって、ファン12の回転数を下げることで、空調対象空間2に送り込む風量を減少させる。
具体的には、判定部153は、ファン12の回転数を減少させると判定し、判定結果をモータ制御部154に送信する。モータ制御部154は、判定部153の判定結果に基づき、インバータ14への指令周波数を一段階減少させる。例えば、図4に示す例において、初期回転数R0が回転数R3に対応している場合、モータ制御部154は、指令周波数をF3からF2へ変更する。これにより、モータ13およびファン12の回転数がR3からR2へ減少される。
一方、検出濃度Msが目標濃度Mtに定数αを加算した値よりも大きい場合(Ms>Mt+α)、ファン12の回転数を増加させる(S7)。この場合は、目標濃度Mtに対して空調対象空間2のCO濃度が高いため、換気量を増やす必要がある。したがって、ファン12の回転数を上げることで、空調対象空間2に送り込む風量を増加させる。
具体的には、判定部153は、ファン12の回転数を増加させると判定し、判定結果をモータ制御部154に送信する。モータ制御部154は、判定部153の判定結果に基づき、インバータ14への指令周波数を一段階増加させる。例えば、図4に示す例において、初期回転数R0が回転数R3に対応している場合、モータ制御部154は、指令周波数をF3からF4へ変更する。これにより、モータ13およびファン12の回転数がR3からR4へ増加される。
また、検出濃度Msが目標濃度Mt±定数αの範囲内である場合(Mt-α≦Ms≦Mt+α)、判定部153は、空調対象空間2内の人の増減数Nに基づきファン12の回転数を変化させる。この場合は、ステップS4で算出された増減数Nと、記憶部151に記憶される閾値Nthとが比較される(S8)。そして、空調対象空間2内の人の増減数Nが、閾値Nthを負の値とした-Nthより少ない場合(N<-Nth)、ファン12の回転数を減少させる(S6)。一方、空調対象空間2内の人の増減数Nが、閾値Nthより多い場合(N>Nth)、ファン12の回転数を増加させる(S7)。
このように、空調対象空間2の人の数の増減に基づきファン12の回転数を増減させることで、CO以外の人による空気汚染、例えば発汗による臭気、喫煙または清掃に伴う粉塵などの濃度の増減に応じて、換気量を増減させることができる。そして、空調対象空間2内の人の増減数Nが、負の閾値-Nth以上であり、閾値Nth以下の場合(-Nth≦N≦Nth)、ファン12の回転数を変更することなく、ステップS10へ移行する。
ステップS6およびステップS7において、ファン12の回転数を変更した後、増減数Nが0にリセットされる(S9)。そして、現在の時刻が終了時刻Teか否かが判断され(S10)、終了時刻Teでない場合は(S10:NO)、終了時刻TeとなるまでステップS3~S9の処理が繰り返される。これにより、ファン12が駆動している間、空調対象空間2のCO濃度および人数の増減が検出され、CO濃度および人数の増減に応じてファン12の回転数が変更される。一方、終了時刻Teとなった場合(S10:YES)、増減数Nが0にリセットされる(S11)。そして、ファン12が停止される(S12)。なお、ファン12の駆動開始と停止とともに、図示しない室外機の圧縮機の駆動開始と停止も行ってもよい。
以上のように、本実施の形態の空気調和システムによれば、空調対象空間2のCO濃度および人数の増減に応じて、ファン12の回転数が変更される。これにより、空調対象空間2内の状況に応じて取り入れる外気の量を調節することができ、空調対象空間2への給気不足および給気過多が抑制される。その結果、空調対象空間2内の快適性の向上および環境の改善を実現できる。さらに、給気過多を抑制することで、空調負荷の低減も可能となり、消費電力を削減できる。
なお、本開示における空気調和システムは、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、室内機1は、熱交換器11を備えない構成としてもよい。また、空気調和システムは、CO検出装置21と人検出装置22の何れか一方のみを備え、CO濃度または人数の増減の何れか一方のみに基づいてファン12の回転数を変更してもよい。また、空調対象空間2における第3給気口201および第3排気口202の数は1つに限定されるものではなく、2つ以上であってもよい。
また、上記実施の形態では、目標濃度Mt、運転開始時刻Ts、終了時刻Te、初期回転数R0、および閾値Nthがリモートコントローラ23を介して入力される構成としたが、これに限定されるものではない。目標濃度Mt、運転開始時刻Ts、終了時刻Te、初期回転数R0、および閾値Nthの何れかは、予め設定され、記憶部151に記憶される構成としてもよい。また、上記実施の形態では、閾値Nthを正の閾値Nthと、負の閾値-Nthとして用いたが、正の閾値Nthと負の閾値-Nthの2つの閾値を入力し、記憶してもよい。
図6は、変形例1に係る空気調和システムの概略構成図である。図6に示すように、人検出装置22Aとして、赤外線センサまたはカメラを用いてもよい。この場合、増減算出部152は、赤外線センサにより取得された熱画像、またはカメラにより取得された可視光画像から、空調対象空間2内の人の数を求め、増減数Nを算出する。本変形例の構成とすることで、空調対象空間2における人の数の増減をより精度よく検出することができる。
または、人検出装置22Aとして、温度センサ、湿度センサまたはマイクなどを用いてもよい。この場合、増減算出部152は、これらのセンサにより検出された、温度、湿度または音量の変化から、空調対象空間2内の人の数の増減数Nを算出する。さらに、空調対象空間2の状況を検出する装置として、温度センサ、湿度センサ、臭気センサ、または埃センサなどを用いてもよい。
図7は、変形例2に係る空気調和システムの概略構成図である。図7に示すように、空気調和システムは、空調対象空間2の第3給気口201に設けられたダンパまたはファンなどの風量調節装置24をさらに備えてもよい。風量調節装置24は、リモートコントローラ23または制御装置15により制御されるものとする。この場合は、空調対象空間2に、空調対象空間2内の温度を検出する温度センサ25を設け、温度センサ25の検出結果に応じて、風量調節装置24の開度または回転数が制御される構成としてもよい。これにより、空調対象空間2へ給気される風量をより細かく調節することができ、快適性が向上する。
図8は、実施の形態1の変形例3に係る空気調和システムの概略構成図である。図8に示すように、空気調和システムは、複数の空調対象空間2の空気調和を行うものであってもよい。図8に示すように、本変形例では、モータ13によってファン12が駆動されることで、第1給気口301から外気が導入され、導入ダクト31を通って第2給気口101から室内機1内に流れる。そして、室内機1において熱交換器11により加熱または冷却された外気が、ファン12により第2排気口102から給気ダクト32に吹き出され、給気ダクト32を通って、第1空調対象空間2Aおよび第2空調対象空間2Bにそれぞれ給気される。第1空調対象空間2Aおよび第2空調対象空間2Bの空気は、排気ダクト33へ流れ、第1排気口302から屋外へ排気される。
本変形例では、制御装置15の判定部153は、第1空調対象空間2Aで検出されたCO濃度Msと、第2空調対象空間2Bで検出されたCO濃度Msとの平均値と、目標濃度Mtとを比較して、ファン12の回転数を変更させる。また、判定部153は、第1空調対象空間2Aにおける人の数の増減数Nと、第2空調対象空間2Bにおける人の数の増減数Nとの平均値と、閾値Nthとを比較して、ファン12の回転数を変更させる。また、この場合は、第1空調対象空間2Aおよび第2空調対象空間2Bの温度に応じて、風量調節装置24が個別に制御される。なお、空調対象空間2の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
図9は、実施の形態1の変形例4に係る空気調和システムの概略構成図である。図9に示すように、空気調和システムは、複数の室内機1を備えてもよい。図9に示すように、本変形例の空気調和システムは、第1室内機1Aおよび第2室内機1Bを備える。第1室内機1Aおよび第2室内機1Bの構成は、実施の形態1の室内機1と同じである。また、第1室内機1Aおよび第2室内機1Bと導入ダクト31および給気ダクト32との接続も実施の形態1と同じである。空調対象空間2には、2つの第3給気口201が設けられ、第1室内機1Aおよび第2室内機1Bからそれぞれ外気が送り込まれる。
本変形例では、第1室内機1Aおよび第2室内機1Bがそれぞれ備える制御装置15において、空調対象空間2で検出されたCO濃度Msおよび人の数の増減数Nに基づき、同時にファン12の回転数を変化させる。または、第1室内機1Aの制御装置15と、第2室内機1Bの制御装置15とが、交互にファン12の回転数を変化させてもよい。本変形例によると、より広い空調対象空間2の空調を行うことができる。なお、室内機1の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。また、上記実施の形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。
1 室内機、1A 第1室内機、1B 第2室内機、2 空調対象空間、2A 第1空調対象空間、2B 第2空調対象空間、5 建物、11 熱交換器、12 ファン、13 モータ、14 インバータ、15 制御装置、21 CO検出装置、22、22A 人検出装置、23 リモートコントローラ、24 風量調節装置、25 温度センサ、31 導入ダクト、32 給気ダクト、33 排気ダクト、50 屋内、101 第2給気口、102 第2排気口、120 ファンケーシング、151 記憶部、152 増減算出部、153 判定部、154 モータ制御部、201 第3給気口、202 第3排気口、203 出入り口、221 入室検出器、222 退室検出器、301 第1給気口、302 第1排気口。

Claims (6)

  1. 空調対象空間のCOの濃度を検出するCO検出装置と、
    前記空調対象空間内の人に関する情報を検出する人検出装置と、
    屋外と連通する導入ダクトに外気を取り入れ、前記空調対象空間と連通する給気ダクトに吹き出すファンと、
    前記ファンの回転数を変更する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記人に関する情報から、前記空調対象空間内の前記人の数の増減数を算出し、
    検出された前記CO の濃度と、目標濃度範囲とを比較し、
    前記比較の結果、検出された前記COの濃度が前記目標濃度範囲よりも高いと判断した場合、前記ファンの回転数を増加させ、
    前記比較の結果、検出された前記COの濃度が前記目標濃度範囲よりも低いと判断した場合、前記ファンの回転数を減少させ、
    前記比較の結果、検出された前記COの濃度が前記目標濃度範囲内と判断した場合、算出した前記増減数と閾値とを比較し、
    前記比較の結果、前記増減数が前記閾値の正の値よりも大きい場合、前記ファンの回転数を増加させ、
    前記比較の結果、前記増減数が前記閾値の正の値よりも小さい場合、前記ファンの回転数を減少させる空気調和システム。
  2. 前記制御装置は、開始時刻に初期回転数で前記ファンを駆動し、終了時刻に前記ファンを停止させる請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記目標濃度、前記閾値、前記開始時刻、前記終了時刻および前記初期回転数の少なくとも何れか一つが入力されるリモートコントローラをさらに備える請求項2に記載の空気調和システム。
  4. 前記リモートコントローラに入力された前記目標濃度、前記閾値、前記開始時刻、前記終了時刻および前記初期回転数の少なくとも何れか一つを記憶する記憶部をさらに備える請求項3に記載の空気調和システム。
  5. 前記人検出装置は、
    前記空調対象空間の出入り口に設けられ、前記人の前記空調対象空間への進入を検出する入室検出器と、
    前記出入り口に設けられ、前記人の前記空調対象空間からの退出を検出する退室検出器と、からなり、
    前記制御装置は、前記入室検出器および前記退室検出器の検出結果から、前記人の数の増減を算出する請求項1~4の何れか一項に記載の空気調和システム。
  6. 前記空調対象空間の外に配置される室内機をさらに備え、
    前記室内機は、
    前記ファンと、
    前記ファンを駆動するモータと、
    前記モータの回転数を制御するインバータと、
    前記外気を加熱または冷却する熱交換器と、を有する請求項1~5の何れか一項に記載の空気調和システム。
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