JPH1089752A - 全館空調システム - Google Patents

全館空調システム

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JPH1089752A
JPH1089752A JP8242158A JP24215896A JPH1089752A JP H1089752 A JPH1089752 A JP H1089752A JP 8242158 A JP8242158 A JP 8242158A JP 24215896 A JP24215896 A JP 24215896A JP H1089752 A JPH1089752 A JP H1089752A
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Japan
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air
room
temperature
conditioned
rooms
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JP8242158A
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Inventor
Takashi Komagine
隆 駒木根
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 きめ細かい快適な温度調節を行うことがで
き、据付工事の費用が低減され、据付工事の自由度の大
きい全館空調システムを提供する。 【解決手段】 空調された空気が複数の被空調室を空調
後、室内機へ戻される全館空調システムにおいて、前記
複数の被空調室への送風量を、送風開始から所定時間の
経過後、所定順序で増加あるいは減少させ、前記室内機
の吸込空気温度に基づき前記複数の被空調室毎の空調能
力の過不足を計算し、各部屋の室温を調整するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全館空調システム
に係り、特に据付工事の費用を低減し各被空調室の温度
調節を行えるようにした全館空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】全館あるいはゾーン空調システムは、例
えば空調された空気がダクト等で被空調室に送られてそ
こを空調(暖冷房)し、その後、被空調室の扉の下部の
隙間あるいはガラリから排出され、共用スペースを通っ
て室内機へ戻されるシステムである。以下、かかるシス
テムを全館空調システムと呼ぶ。
【0003】従来、全館空調システムに関連して各種の
提案がある。その1は、特公平7−52023号公報に
開示されている提案であり、各被空調室へ導入されるダ
クトに静圧センサを設け、被空調室の風量を一定に制御
するものである。その2は、特公平7−1098号公報
に開示されている提案であり、天井裏,床下に複数台の
室内機を設置し,ルームサーモの検出情報に基づいて各
被空調室に設置されたダンパにより風量を変化させ温度
調節を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、全館空調シ
ステムを適用した一般住宅や共同住宅(マンション等)
では、例えば老人専用の個室や幼児専用の個室等を設け
ることがある。老人や幼児等の場合には温度調節に際し
ても、健康保持の面から快適な住環境を形成する温度調
節が望ましい。
【0005】また、全館空調システムの据付工事の面で
は工事費用の低減が望ましく、更に据付工事の自由度の
大きい(即ち、据付の制限条件の少ない)ことが望まし
い。
【0006】そこで、本発明の目的は、快適な温度調節
を行うことができ、据付工事の費用を低減し、据付工事
の自由度の大きい全館空調システムを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、空調された空気が複数の被空
調室を空調後、室内機へ戻される全館空調システムにお
いて、前記複数の被空調室への送風量を、送風開始から
所定時間の経過後、所定順序で増加あるいは減少し、前
記室内機の吸込空気温度に基づき前記複数の被空調室毎
の空調能力の過不足を計算し、各被空調室の室温を調整
するようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明によれば、複数の被空
調室へ例えば40℃,100m3 /hの温風を予定時間
送風し、その時の吸込空気温度(戻り空気温度)を温度
センサで検出する(この時の温度をTS0とする)。次い
で、各被空調室への送風を所定順序で停止させて一定時
間経過後、各場合の戻り空気温度を温度センサで検出す
る(各場合の戻り空気温度をTS1,TS2,TS3,TS4…
とする)。これらTS0と、TS1,TS2,TS3,TS4…に
基づき各被空調室の暖房能力を算出し、マイクロコンピ
ュータ等の制御手段により各被空調室への温風の送出量
を制御する。
【0009】また、請求項2記載の発明は、前記複数の
被空調室を日照側のゾーンと非日照側のゾーンに区分
し、被空調室毎の空調能力の過不足を計算するための送
風量を増加あるいは減少するための動作を、区分された
一方のゾーンの被空調室が終了するまで順次行い、この
終了後、他方のゾーンの被空調室が終了するまで順次行
うようにしたことを特徴とする。請求項2記載の発明に
よれば、例えば日照側のゾーンの各被空調室の温度差は
少ない筈である。従って、例えば日照側のゾーンの各被
空調室への送風を順次停止していけばそれぞれの場合に
おいて釣り合い状態に到達する時間が短い。よって、各
被空調室の温調に要する時間を短くすることができる。
【0010】また、請求項3記載の発明は、前記複数の
被空調室中の優先的に空調を行う部屋を予め決定してお
き、当該優先空調部屋への送風量を増加あるいは減少す
るための動作回数を非優先空調部屋より増加して行うこ
とを特徴とする。請求項3記載の発明によれば、非優先
空調室に比べて優先空調室の温度検知回数が多く、温度
制御動作が多くなるので、より正確な制御ができる。そ
の結果、安定した(滑らかな)室温変化となり快適な空
調を保ちながら制御動作を行うことができる。
【0011】また、請求項4記載の発明によれば、空調
を停止した部屋を温度制御のチェック対象から除外する
ことを特徴とする。請求項4記載の発明によれば、空調
を停止した部屋には、請求項1に記載した如く順次送風
を停止するのは無駄な制御である。従って、空調の非対
象の部屋はチェック対象から除外し、空調時間を短くす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態例
に基づいて説明する。 (1)第1実施形態例 図1は本実施形態例の全館空調システムを一般住宅に適
用した場合の縦断面図、図2は該一般住宅における空調
用空気の流れと冷媒回路等を示した模式図、図3は本実
施形態例の制御系のブロック図である。
【0013】図1および図2において、1は住宅内の各
被空調室(部屋)、2は共用スペース(廊下、吹き抜け
等)、3は天井裏(小屋裏)、4は天井懐、5は小屋裏
3および天井懐4に設置された冷暖房機能を有する室内
機、6a,6bは室内機5から制御された空気を各被空
調室(部屋)1に導くように小屋裏3および天井懐4に
配置されたダクト、7は各被空調室に設置された吹出
口、8は扉の下部の隙間またはガラリ、9は屋外に設置
された冷暖房機能を有する室外機、10は室外機9と室
内機5とを接続する冷媒配管、17は共用スペース2か
ら室内機5への吸込口、18は換気のための給気・排気
を行う空調換気ユニットである。
【0014】図2に示すように、室内機5は、室外機9
からの冷媒配管10に接続された蒸発器または凝縮器と
して機能する室内熱交換器11と、室内送風機12と、
吹出空気の温度を検知する温度センサ13と、共用スペ
ース2からの戻り空気の温度を検知する温度センサ14
等を備えている。15a,15bはそれぞれダクト6の
入口に設けられたダンパ、16a,16bはそれぞれダ
クトの吹出口に設けられた通気ファンである。なお、図
示していないが、室外機9内は、圧縮機,熱交換器,送
風器,制御機器等を備えている。
【0015】また、図3に示すように、マイクロコンピ
ュータ(マイコン)21は、開度可変のダンパ15a,
15b・・・と、回転速度可変の通気ファン16a,1
6b・・・と、制御プログラムが格納されたROM22
と、演算途中のデータを一時的に格納するRAM23
と、各種指示事項の入力と各種出力を行う入出力部24
とを接続している。
【0016】次に、本実施形態例の動作を、「空調動
作」と、「温度制御動作」とに分けて説明する。 空調動作 室内熱交換器11は冷風(冷房時)あるいは温風(暖房
時)を形成し、室内送風機12が室内空気をダクト6
a,6bに送り出す。ダクト6a,6bにそれぞれ設け
られたダンパ15a,15bの開度あるいは通気ファン
16a,16bの回転速度によって送風量を調整し、被
空調室(部屋)1に調整・制御された室内空気(冷風あ
るいは温風)を導く。
【0017】制御された空気は、それぞれの部屋1を空
調した後、扉の下部の隙間またはガラリ8を通り共用ス
ペース2に流出する。流出した空気は、吸込口17を介
して室内機5に吸い込まれる。室内空気はこの循環を行
い、各部屋1を空調していく。
【0018】室内機5からの吹出空気温度と戻り空気温
度を、それぞれ温度センサ13,14が検知し、次に説
明する温度制御動作に使用する。また、必要により空調
換気ユニット18が換気のための給気・排気を行う。
【0019】温度制御動作 本動作について図1乃至図7を参照しつつ説明する。図
4,図5は、本実施形態例の動作を示すフローチャート
である。図6は、被空調室(第1の部屋R1 から第4の
部屋R4 まで)と共用スペース2とを模式的に示し、各
部屋R1 〜R4 の熱負荷が異なる場合に共用スペース2
の温度を説明するための図である。なお、図6には初期
状態の温度を記載してある。
【0020】図7は、温度制御動作を行った時の温度推
移を示す図である。T1 〜T4 は各部屋R1 〜R4 にお
ける室温を意味する。図8は、第1実施形態例の温度制
御動作における共用スペースの温度変化を示す図であ
る。
【0021】温度制御動作を説明する。いま、外気温度
が0℃であり、室温設定は20℃であると仮定する。即
ち、暖房運転時の場合である。
【0022】図4,図5に示すように、先ず、入出力部
24から各部屋R1 〜R4 の目標温度(設定温度)の2
0℃を入力する(ステップS1)。次いで、各部屋R1
〜R4 を同一風量を送るために、例えばマイコン21の
制御の下にダンパ15,通気ファン16を駆動して各部
屋R1 〜R4 に40℃,100m3 /hの温風を送る
(ステップS2)。このときの各部屋R1 〜R4 の隙間
等8からの流出風量は一定である。
【0023】やがて、所定時間の経過後(例えば、数分
後)、各部屋R1 〜R4 および共用スペース2が釣り合
った状態となり、例えば図7に示す「初期状態」となる
(ステップS3)。次いで、入出力部24に空調動作の
停止が入力されていると、マイコン21から停止動作指
令が出され(ステップS4;YES)、そこで温度制御
動作および空調機の運転は停止される(エンド)。ま
た、停止動作指令が出されない場合には(ステップS
4;NO)、次のステップS5に移行し、温度センサ1
4により戻り空気温度を測定する。
【0024】次にステップS6において、設定温度(2
0℃)とステップS5で測定した戻り空気温度(測定
値)により暖房能力の過不足を判断し、ステップS5の
戻り空気温度TS0(16.25℃)を記録する。
【0025】ここで、各部屋R1 〜R4 の合計の暖房能
力の過不足の算出を説明する。暖房能力の過不足=空気
の比熱×比重×(設定温度−戻り空気温度)×風量
【数1】 =0.3×(20−16.25)×400 =450[Kcal/h]…… (1) なお、400は、4室×100m3 /h=400であ
る。この式(1)により全室合計では450[Kcal
/h]の暖房能力不足と算出され、暖房能力を増加すべ
きであると判断する。
【0026】次いで、各部屋R1 〜R4 への送風を順次
停止し、その時の温度センサ14による戻り空気温度の
測定を行い、それぞれの場合の戻り空気温度TS1〜TS4
(18.33,16.67,15.0,15.0。図7
の条件1〜条件4における共用スペース温度の欄を参
照)をRAM23に記録し(ステップS7)、各部屋R
1 〜R4 について全て終了するまで繰り返す(ステップ
S8)。
【0027】次いで、ステップS9において設定温度
(20℃)に対する各部屋R1 〜R4の暖房能力の過不
足の割合を、前記ステップS5の戻り空気温度TS0(1
6.25℃)と前記ステップS7の戻り空気温度TS1〜
TS4の値から求める。
【0028】具体的には次の式により求める。
【数2】 R2 ,R3 ,R4 の暖房不足量=0.3×(20−18.33)×300 =150…… (2) R1 ,R3 ,R4 の暖房不足量=0.3×(20−16.67)×300 =300…… (3) R1 ,R2 ,R4 の暖房不足量=0.3×(20−15.0)×300 =450…… (4) R1 ,R2 ,R3 の暖房不足量=0.3×(20−15.0)×300 =450…… (5) 前記ステップS6において求めた各部屋R1 〜R4 の合
計の暖房不足450[Kcal/h]と、前記式(2)
〜(5)とに基づき個別の部屋毎の暖房不足量を算出す
る。
【0029】
【数3】R1 の暖房不足量は300(=450−15
0)[Kcal/h] R2 の暖房不足量は150(=450−300)[Kc
al/h] R3 の暖房不足量は0(=450−450)[Kcal
/h] R4 の暖房不足量は0(=450−450)[Kcal
/h] 次いで、ステップS10において、各部屋R1 〜R4 の
暖房不足量に基づき、マイコン21は各部屋R1 〜R4
における暖房能力の過不足に応じてそれぞれのダンパ1
5の開度と通気ファン16の回転速度を調整することに
より送風温度・送風量を調整する。
【0030】そして、室温の設定が変更された場合には
(ステップS11;YES)、ステップS1に戻し、室
温設定が変更されない場合には(ステップS11;N
O)、ステップS2に戻す。
【0031】ここで、図7に関連して、入熱,出熱,温
度差等の一般的な関係について説明する。これらの関係
により、共用スペースの温度に基づいて暖房能力の過不
足を計算することが可能である。
【0032】 入熱: 空気の比熱×比重×温度差(流入空気−流出空気)×風量 出熱: 熱通過率×表面積×温度差(室温−外気温度) 入熱=出熱 例: 第1の部屋R1 では
【数4】 入熱: 0.3×(40−10)×100=900Kcal/h 0.3=空気の比熱×比重 [Kcal/Kg℃]×[Kg/m3 ] 出熱: 6×15×(10−0)=900Kcal/h 6=熱通過率,15=外気に面する壁の面積(図6の注記参照) 共用スペース2の温度TS は各部屋R1 〜R4 からの流
出量が同一であるため次のようになる。
【0033】
【数5】TS =(10+15+20+20)/4=1
6.25℃ 以上説明したように本実施形態例によれば、戻り温度を
検出する温度センサ14があれば、部屋毎にルームサー
モ(温度センサ)を設置しないでも各部屋の暖房能力の
過不足を求めることができる。従って、温度センサと該
温度センサの配線工事が不用になるので、空調制御用の
部品・装置(温度センサ)が少なくなり、据え付け工事
の制限緩和と簡単化が図られ(配線不用)、コストが低
減する。
【0034】また、各部屋R1 〜R4 には負荷に応じた
空調用空気が送り込まれるため快適性の高い空調環境を
得ることができる。
【0035】(2)第2実施形態例 本実施形態例は、第1実施形態例よりも速やかに各部屋
R1 〜R4 での冷凍能力の過不足を検知できるようにす
るものである。検知方法は第1実施形態例と同じである
が、対象となる被空調室(部屋)1の検知順番を規定す
る。
【0036】即ち、暖房の際には南側の部屋、冷房の際
には北側の部屋は、それぞれ日射の影響を受け、反対側
の部屋に比べて室温は既に設定温度に近くなっている。
このことを利用して、北側あるいは南側から順番に送風
量を絞る(停止する)と、共用スペース2の温度および
室内機5に戻ってくる空気の温度(温度センサ14の検
出温度)が、そうでない場合(ランダムに送風停止をし
た場合)に比べて温度変動幅が少なくなり、戻ってくる
空気の温度は早く安定することになる。この結果、検知
時間を短縮することができる。
【0037】(3)第3実施形態例 全館空調あるいはゾーン空調を行っている時でも、来客
あるいは家族の団らん等で他の部屋よりも優先的に空調
したい部屋が存在する場合がある。本実施形態例は、そ
れに対処したものである。
【0038】即ち、優先的に空調する部屋の温度制御動
作(送風量を絞り、室内機の吹出・吸込空気温度でその
部屋の冷凍能力の過不足を計算し、送風温度・送風量を
調整する)の回数を、他の部屋(被空調室)1の2倍以
上とする。本実施形態例によれば、安定した(滑らか
な)温度変動となり、快適な制御を行うことができる。
その結果、優先度の高い被空調室1の温度調整を他の部
屋より速く行うことができる。
【0039】(4)第4実施形態例 全館空調あるいはゾーン空調を行っている時でも、全て
の部屋が必ずしも空調の対象とはならず、優先度の極め
て低い部屋や一時的に空調非対象の部屋も存在する場合
がある。本実施形態は空調非対象の部屋等が存在する場
合に、温度制御動作の対象から外すようにしたものであ
る。本実施形態例によれば、温度制御動作から不用な部
屋を外すことにより検知時間を短縮できる。
【0040】(5)第5実施形態例 前述の各実施形態例においては、温風の風量を減少させ
て温度制御動作を行っていた。これに対して本実施形態
例は被空調室への送風量を増して第1実施形態例と同様
の効果を得るものである。
【0041】吹出空気温度検出の温度センサ13と冷凍
サイクルの制御機構(図示せず)を使用し、室内機5か
らの吹出空気温度を一定にして、第1の部屋R1 への温
風を2倍にした時の熱のバランスを考えると、図7の条
件5となる。
【0042】第1の部屋R1 の温風が2倍で入熱が増加
したため、第1の部屋R1 から共用スペース2へ流出す
る空気はその室温と同じであるが風量が2倍であるの
で、その結果共用スペース2の温度Ts5 (温度センサ
14の検出値)は、次のようになる。
【0043】
【数6】Ts5 =(16×2+15+20+20)/5
=17.5℃ 同様に、第2の部屋R2 、第3の部屋R3 、第4の部屋
R4 への風量(温風)を2倍にした時の熱バランスを考
えると、それぞれ図7の条件6,条件7,条件8とな
る。
【0044】 条件6→Ts6 =18.8℃ 条件7→Ts7 =19.8℃ 条件8→Ts8 =19.8℃ 共用スペース2の温度Tsの傾向をまとめると、熱負荷
が大きく室温が設定温度に達していない部屋(例えば、
第1の部屋R1 )の温風を2倍にすると、共用スペース
2の温度(例えば、17.5℃、温度センサ14の検出
値)は他の場合(条件6,7,8)に比べて低くなる。
【0045】一方、熱負荷が小さく室温と設定温度が近
づいている場合(例えば、第3の部屋R3 )の温風を2
倍にすると、共用スペース2の温度Tsは他の場合に比
べて高くなる(19.8℃)。これは室内機5の吸込空
気温度と一対一で対応する。
【0046】つまり、一定の順番で各部屋(被空調室)
R1 〜R4 への送風量を増し、室内機本体の吹出空気温
度と吸込空気温度から各部屋R1 〜R4 での冷凍能力の
過不足を計算できることになる。これをもとに、各部屋
R1 〜R4 での冷凍能力の過不足に応じて送風温度・送
風量を調整し快適な空調ができる。
【0047】図9は、本実施形態例と第1実施形態例と
の制御運転時の被空調室の温度上昇の差を示す特性図で
ある。図9から明らかなように、本実施形態例は送風量
を2倍にしているので、第1実施形態例に比較し短時間
のうちに目標温度に到達することができる。
【0048】(6)第6実施形態例 本実施形態例は、第5実施形態例よりも速やかに各部屋
R1 〜R4 での冷凍能力の過不足を検知できるようにす
るものである。検知方法は第5実施形態例と同じである
が、対象となる被空調室1の検知順番を規定するもので
ある。
【0049】暖房では南側の部屋、冷房では北側の部屋
は、日射の影響を受け反対側の部屋に比べて室温は設定
温度に近い。このことを利用して、北側あるいは南側か
ら順番に送風量を増すと、共用スペース温度そして室内
機5に戻ってくる空気の温度がそうでない場合に比べて
温度変動幅が少なくなり、戻ってくる空気の温度は早く
安定することになる。この結果、検知時間を短縮するこ
とができる。
【0050】本実施形態例によれば、被空調室を北側と
南側のゾーンに分けて、北側あるいは南側から順番に送
風量を増すことにより、そうでない場合(ランダムな場
合)に比べて室内機5に戻ってくる空気の温度変動幅が
少なくなり、室内機5の吸込空気温度が早く安定する。
このことにより、検知時間を短縮でき快適な空調を実現
できる。
【0051】(7)第7実施形態例 全館空調あるいはゾーン空調を行っている時でも、来客
あるいは家族の団らん等で他の部屋よりも優先的に空調
したい部屋が存在する場合がある。この実施形態例は、
それに対応したものである。それらの部屋の温度制御動
作(送風量を増し、室内機の吹出・吸込空気温度でその
部屋での冷凍能力の過不足を計算し、送風温度・送風量
を調整する)の回数を、他の部屋(被空調室)1の2倍
以上とする。
【0052】本実施形態例によれば、優先度の高い被空
調室1の温度調整をきめ細かくでき、快適性がより増
す。
【0053】(8)第8実施形態例 全館空調あるいはゾーン空調を行っている時でも、全て
の部屋が必ずしも対象とはならず、優先度の極めて低い
部屋や一時的に非対象の部屋も存在する場合がある。こ
れらの部屋が存在する時、温度制御動作の対象から外
す。
【0054】本実施形態例によれば、温度制御動作から
不用な部屋を外すことにより検知時間を短縮でき、きめ
細かな温度調整が可能となり快適性をより高められる。
なお、以上の各実施形態例では暖房時の場合について説
明したが、冷房時においても本発明を適用できるのは勿
論である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように各請求項記載の発明
によれば、複数の被空調室へ所定の温風を各被空調室へ
一定時間送風し、その時の戻り空気温度を温度センサで
検出する(TS0)。次いで、各被空調室への送風を所定
順序で停止させて温度の釣り合い状態になったとき、各
場合の戻り空気温度を温度センサで検出する(TS1,T
S2,TS3,TS4…)。これらTS0とTS1,TS2,TS3,
TS4…に基づき各被空調室の暖房能力を算出し、マイク
ロコンピュータ等の制御手段により各被空調室への温風
の送出量を制御する。
【0056】従って、各被空調室に温度センサがなくて
も該被空調室の冷暖房能力の過不足が判明し、各被空調
室毎の温度制御を行うことができる。よって、各被空調
室毎の温度センサが不要になり、該温度センサの配線も
不要になるので、全館空調システムの設備費を低減させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する一般住宅の縦断面図である。
【図2】図1に示す一般住宅における空調用空気の流れ
と冷媒回路等を示した模式図である。
【図3】本発明の各実施形態例に使用する制御系のブロ
ック図である。
【図4】同第1実施形態例の温度制御動作のフローチャ
ートである。
【図5】図4の続きのフローチャートである。
【図6】同第1実施形態例において各部屋の熱負荷が異
なるとき共用スペースの温度がどのようになるかを示し
た図である。
【図7】各実施形態例で、制御動作を行った時の温度推
移を示す図である。
【図8】同第1実施形態例において各部屋への送風を順
次停止した場合の戻り空気温度の変化を示す図である。
【図9】同第5実施形態例において目標温度に早く到達
することを示す図である。
【符号の説明】
1 部屋 2 共用スペース 5 室内機 6 ダクト 7 吹出口 9 室外機 10 冷媒配管 11 室内熱交換器 12 室内送風機 13,14 温度センサ 15 ダンパ 17 吸込口 21 マイクロコンピュータ 24 入出力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調された空気が複数の被空調室を空調
    後、室内機へ戻される全館空調システムにおいて、 前記複数の被空調室への送風量を、送風開始から所定時
    間の経過後、所定順序で増加あるいは減少し、前記室内
    機の吸込空気温度に基づき前記複数の被空調室毎の空調
    能力の過不足を計算し、各被空調室の室温を調整するよ
    うにしたことを特徴とする全館空調システム。
  2. 【請求項2】 前記複数の被空調室を日照側のゾーンと
    非日照側のゾーンに区分し、被空調室毎の空調能力の過
    不足を計算するための送風量を増加あるいは減少するた
    めの動作を、区分された一方のゾーンの被空調室が終了
    するまで順次行い、この終了後、他方のゾーンの被空調
    室が終了するまで順次行うようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の全館空調システム。
  3. 【請求項3】 前記複数の被空調室中の優先的に空調を
    行う部屋を予め決定しておき、当該優先空調部屋への送
    風量を増加あるいは減少するための動作回数を非優先空
    調部屋より増加して行うことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の全館空調システム。
  4. 【請求項4】 空調を停止した部屋を温度制御のチェッ
    ク対象から除外することを特徴とする請求項1乃至請求
    項3記載の全館空調システム。
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