JP6288138B2 - 制御装置 - Google Patents

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この発明は、空調システムの制御装置に関する。
空調装置によって空調されたエリアの空気を送風装置によって送風することで、空調装置が設けられていないエリアを空調する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、空調設備が設置された空調部屋と空調設備が設置されていない非空調部屋との間に連通口を設けた建物用換気構造を開示している。具体的に説明すると、特許文献1に開示された建物用換気構造は、送風機によって空調部屋と非空調部屋との間で空気を循環させる。これにより、1つの空調設備で空調部屋と非空調部屋とを空調することができるため、電力の消費が抑制され、省エネルギー性が向上する。
登録実用新案第3169020号公報
上記のような空調技術において、使用者が在室する前から空調装置を予め運転する場合(予冷運転又は予暖運転)、空調の運転と同時に送風装置による送風を運転させると、空調装置の負荷が増加し、省エネ性が損なわれるという課題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、省エネ性を向上させることが可能な制御装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る制御装置は、
室内温度を指定時刻までに目標温度とするように空調装置の予冷運転又は予暖運転を実行する空気調和システムであって、
空調装置によって空調された第1エリアの空気を第2エリアに送風する送風装置と、
前記指定時刻からの経過時間を取得する取得手段と、
前記経過時間が予め定められた条件を満たした場合、前記送風装置に前記第1エリアから前記第2エリアへの送風を運転させる送風制御手段と、を備える。
本発明に係る制御装置は、第1エリアの室内温度を指定時刻までに目標温度とするように空調装置の予冷運転又は予暖運転を実行する空気調和システムであって、前記指定時刻からの経過時間が予め定められた条件を満たした場合、送風装置に前記第1エリアから第2エリアへの送風を運転させる。従って、本発明によれば、予冷運転又は予暖運転の省エネ性を向上させることができる。
実施の形態1に係る空調システムの全体構成を概略的に示す図である。 空調システムが適用される住宅の平面図を示す図である。 実施の形態1における空調装置の構成を示す図である。 住宅内のリビング及び廊下の断面図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 制御部のハードウェア構成を示すブロック図である。 制御部の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態1における空調及び送風が運転するタイミングを示す図である。 基準時間の設定例を示す図である。 制御装置によって実行される送風制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1における室温及び消費電力を示す図である。 変形例における空調システムの全体構成を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付す。以下では、構成、動作、設定等の一例を示しているにすぎず、本発明に係る制御装置及び空調システム等は、そのような場合に限定されない。
また、全般に亘り、「システム」との用語を、複数の装置を備える系全体を意味するものとして用いている。また、以下で使用される「通信」との用語には、無線通信、有線通信又は無線通信と有線通信とが混在する通信等が含まれる。無線通信と有線通信とが混在する通信には、例えば、無線通信の区間と有線通信の区間とが混在する通信、又は有線通信する装置間と無線通信する装置間とが混在する通信等が含まれる。
(実施の形態1)
<空調システムの概略構成>
図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る空調システム31について説明する。空調システム31は、空調対象の空間を空調するシステムである。空調とは、空調対象の空間の空気の温度、湿度、清浄度又は気流等を調整することであって、具体的には、暖房、冷房、除湿、加湿及び空気清浄等を含む。
図1に示すように、空調システム31は、住宅1に設置される。住宅1は、一例として、いわゆる一般的な戸建て住宅である。空調システム31は、住宅1内に外気を送り込む複数の給気装置32a,32b,32c…と、住宅1内の空気を外部に排出する複数の排気装置33a,33b,33c…と、住宅1内を空調する空調装置34と、住宅1内の空気を循環させる複数の送風装置35a,35b,35c…と、システム全体を制御する制御装置36と、を備える。
これら各装置は、住宅1内又は住宅1の敷地内に設置されており、宅内ネットワークN1を介して通信可能に接続されている。なお、図1は、住宅1内における各装置の正確な位置関係を示すものではない。宅内ネットワークN1は、例えばエコーネットライト(ECHONET Lite)に準じたネットワークである。また、各装置は、図示しない商用電源、太陽光発電設備又は蓄電設備等から電力の供給を得て動作する。
図2に、住宅1の平面図を示す。図2に示すように、住宅1は、その1階フロアに、リビング2、キッチン3、和室4、廊下5、玄関6、トイレ7、洗面所8及び浴室9等の部屋及び空間を備えている。各部屋及び空間は、図2において斜線を付して示している扉10によって、行き来可能に接続されている。
給気装置32a,32b,32cは、住宅1内に外気を送り込む設備である。住宅1には、リビング2に給気する給気装置32a及び給気装置32b、及び和室4に給気する給気装置32cが設置されている。以下、給気装置32a,32b,32cのそれぞれを区別せずに称する場合には、給気装置32と総称する。
排気装置33a,33b,33cは、住宅1内の空気を外部に排出する設備である。住宅1には、トイレ7から排気する排気装置33a、洗面所8から排気する排気装置33b、及び浴室9から排気する排気装置33c等が設置されている。以下、排気装置33a,33b,33cのそれぞれを区別せずに称する場合には、排気装置33と総称する。
これら給気装置32a,32b,32c及び排気装置33a,33b,33cは、住宅1内の空気を換気する設備である。給気装置32によって、新鮮な空気が住宅1内のリビング2及び和室4等に供給される。住宅1内に供給された空気は、廊下5を通過してトイレ7、洗面所8及び浴室9に流れ、排気装置33によって外に排出される。このように空気が流れることで、トイレ7、洗面所8及び浴室9等で発生する臭気等の汚染空気がリビング2又は和室4等の居室に流れることが抑制される。
空調装置34は、住宅1内における空調対象の空間を空調する設備である。空調装置34は、室内に設置される室内機41と、室外に設置される室外機42と、を備える。室内機41は、一例として、住宅1内のリビング2に設置されている。空調装置34は、冷房、暖房、除湿、加湿、保湿、空気清浄又は送風等の運転モードでリビング2の空気を空調する。
空調装置34は、第1エリアを空調する。第1エリアとは、空調装置34によって空調可能な空間の範囲をいう。具体的に説明すると、室内機41が設置されたリビング2内の空間であって、図2において破線で囲った範囲が、第1エリアに相当する。
<空調装置の構成及び動作>
(空調装置の構成)
図3を参照して、空調装置34の構成及び動作について説明する。空調装置34の室内機41は、第1エリアであるリビング2の壁面に設置される。空調装置34の室外機42は、住宅1の外側であって、住宅1の敷地内に設置される。
空調装置34は、蒸気圧縮式のヒートポンプを搭載した空調設備であって、室内機41において温度調整された空気を対流させることによって空調を行う対流式の空調設備である。空調装置34は、例えばルームエアコン又はマルチエアコン等のエアコンである。
室内機41は、例えばリビング2の壁の上部又は天井等、リビング2に温度調整された空気を供給できる場所に設置されている。室内機41より吹き出される、例えば冷風又は温風等の空調された空気により、リビング2が空調される。室内機41と室外機42とは、冷媒が流れる冷媒回路34a及び通信線73を介して接続されている。
室内機41は、室内熱交換器55と、室内送風機57と、温度検知部61と、室内機制御部72と、を備える。室外機42は、圧縮機51と、四方弁52と、室外熱交換器53と、膨張弁54と、室外送風機56と、室外機制御部71と、を備える。冷媒回路34aは、室内熱交換器55と、圧縮機51と、室外熱交換器53と、膨張弁54と、四方弁52と、を環状に接続している。これにより、ヒートポンプ(冷凍サイクル)が構成されている。
室内熱交換器55は、冷媒回路34aを流れる冷媒より供給される冷温熱と、リビング2内の空気と、の間で熱交換を行う。室内熱交換器55で熱交換された空気は、空調空気としてリビング2に供給される。これにより、リビング2が冷暖房される。室内送風機57は、送風動作を開始すると、室内機41の内部に負圧が生じてリビング2の空気を吸い込む。吸い込まれた空気は、室内熱交換器55に供給され、室内熱交換器55で熱交換された後、リビング2に吹き出される。室内熱交換器55における冷媒と空気との熱交換量が高いほど、空調装置34の冷却能力又は加熱能力は上がる。冷却能力及び加熱能力は、圧縮機51の周波数を変えることによって調整される。
圧縮機51は、低温且つ低圧の冷媒を圧縮し、高圧及び高温となった冷媒を四方弁52に吐出する。圧縮機51は、インバータによって駆動する。圧縮機51の運転容量は、空調状況に応じて制御される。四方弁52は、圧縮機51の吐出側に設置されている。四方弁52は、空調システム31の運転が冷房又は除湿運転であるか暖房運転であるかに応じて、冷媒回路34a中の冷媒の流れる方向を切り替える。
室外熱交換器53は、冷媒回路34aを流れる冷媒により供給される冷温熱と、屋外の空気と、の間で熱交換を行う。室外送風機56は、送風動作を開始すると、室外機42の内部に負圧が生じて屋外の空気を吸い込む。吸い込まれた空気は、室外熱交換器53に供給され、室外熱交換器53で熱交換された後、屋外に吹き出される。膨張弁54は、室内熱交換器55と室外熱交換器53との間に設置されている。膨張弁54は、その開度が調整されることで、冷媒を減圧して膨張させる。膨張弁54は、例えば開度が可変に制御可能な例えば電子式膨張弁である。
温度検知部61は、サーミスタ又は熱電対等の温度センサであって、リビング2内の空気の温度を検知する。温度検知部61は、室内熱交換器55の吸い込み口に設置されており、室内機41の吸込空気の温度を検知する。温度検知部61の検知結果である室内温度の情報は、室内機制御部72に供給される。室内機制御部72は、温度検知部61の検知結果である室内温度の情報を、通信線73を介して、室外機制御部71に供給する。
また、空調装置34は、図示を省略するが、温度検知部61以外の検知部を備えている。具体的に説明すると、空調装置34は、圧縮機51の吐出側に設置され、圧縮機51から吐出される冷媒の圧力を検知する吐出側圧力検知部、圧縮機51の吸入側に設置され、圧縮機51に吸入される冷媒の圧力を検知する吸入側圧力検知部、圧縮機51の吐出側に設置され、圧縮機51から吐出される冷媒の温度を検知する吐出側温度検知部、圧縮機51の吸入側に設置され、圧縮機51に吸入される冷媒の温度を検知する吸入側温度検知部、及び、外気の温度を検知する室外温度検知部等を備えている。
室外機制御部71及び室内機制御部72は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信インタフェース及び読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ等を備える。室外機制御部71及び室内機制御部72において、CPUがRAMをワークメモリとして用いながらROMに格納された制御プログラムを実行することにより、それぞれ室外機42及び室内機41を制御する。室外機制御部71と室内機制御部72とは、通信線73によって接続され、通信線73を介して各種信号を相互に授受することにより協調動作し、空調装置34全体を制御する。言い換えると、室外機制御部71及び室内機制御部72は、空調システム31の制御装置36の一部である。なお、通信線73は、有線、無線又は他の通信媒体であってもよい。
室外機制御部71及び室内機制御部72は、温度検知部61及び他の検知部(図示省略)の検知結果と、使用者によって設定された空調装置34の設定情報と、に基づいて、空調装置34の運転を制御する。具体的に説明すると、室外機制御部71は、圧縮機51の駆動周波数、四方弁52の切り換え、室外送風機56の回転数、及び膨張弁54の開度を制御する。また、室内機制御部72は、室内送風機57の回転数を制御する。なお、室外機制御部71が室内送風機57の回転数を制御しても良いし、室内機制御部72が圧縮機51の駆動周波数、四方弁52の切り換え、室外送風機56の回転数、又は膨張弁54の開度を制御しても良い。このように、室外機制御部71及び室内機制御部72は、空調装置34に与えられた運転指令に応じて各種装置に各種動作指令を出力する。
(運転指令の具体例)
室内機制御部72は、住宅1内に置かれたリモートコントローラ74と各種信号を授受する。空調装置34の使用者は、リモートコントローラ74を操作することで、空調装置34に運転指令を入力する。運転指令として、例えば、運転と停止との切換指令、運転モード(冷房、暖房、除湿、加湿、保湿、空気清浄又は送風等)の切換指令、目標温度の切換指令、目標湿度の切換指令、風量の切換指令、風向の切換指令、又はタイマーの切換指令等が挙げられる。空調装置34は、入力された運転指令に従って運転を開始する。
使用者は、リモートコントローラ74以外、例えば室外機制御部71又は室内機制御部72等の操作によっても運転指令を入力することができる。また、使用者は、後述する表示操作部81の操作によっても運転指令を入力することができる。また、空調装置34は、既存の設定情報に従って運転を開始することができる。既存の設定情報とは、室外機制御部71、室内機制御部72、リモートコントローラ74、又は制御装置36等に記憶された情報である。既存の設定情報が用いられる場合には、使用者が運転指令を入力することを省略することができるため、使用者の利便性が向上する。
(冷房運転の具体例)
空調装置34が「冷房」の運転モードで運転する場合について説明する。室外機制御部71は、「冷房」の運転指令を受信すると、圧縮機51から吐出された冷媒が室外熱交換器53に流入するように四方弁52の流路を切り替え、膨張弁54を開き、そして圧縮機51と室外送風機56とを駆動させる。また、室内機制御部72は、「冷房」の運転指令を受信すると、室内送風機57を駆動させる。
圧縮機51が駆動すると、圧縮機51から吐出された冷媒は、四方弁52を通過して室外熱交換器53へと流入する。室外熱交換器53に流入した冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮液化し、膨張弁54へと流入する。膨張弁54に流入した冷媒は、膨張弁54で減圧された後、室内熱交換器55へと流入する。室内熱交換器55に流入した冷媒は、室内空気と熱交換して蒸発した後、四方弁52を通過して、再び圧縮機51に吸入される。このように、室内熱交換器55の配管内には低圧低温の冷媒が流れ、室内熱交換器55の表面は低温になっており、そこを通過する室内空気が冷やされる。室内送風機57は、室内熱交換器55を通過する冷気を、リビング2へ送風する。室内熱交換器55における冷媒と室内空気との熱交換量は、冷却能力Qと呼ばれる。冷却能力Qは、圧縮機51の回転数を変えることで調整することが可能である。
(暖房運転の具体例)
空調装置34が「暖房」の運転モードで運転する場合について説明する。室外機制御部71は、「暖房」の運転指令を受信すると、圧縮機51から吐出された冷媒が室内熱交換器55に流入するように四方弁52の流路を切り替え、膨張弁54を開き、そして圧縮機51と室外送風機56とを駆動させる。また、室内機制御部72は、運転指令を受信すると、室内送風機57を駆動させる。
圧縮機51が駆動すると、圧縮機51から吐出された冷媒は、四方弁52を通過して室内熱交換器55へと流入する。室内熱交換器55に流入した冷媒は、室内空気と熱交換して凝縮液化し、膨張弁54へと流入する。膨張弁54に流入した冷媒は、膨張弁54で減圧された後、室外熱交換器53へと流入する。室外熱交換器53に流入した冷媒は、室外空気と熱交換して蒸発した後、四方弁52を通過して、再び圧縮機51に吸入される。このように、室内熱交換器55の配管内には高圧高温の冷媒が流れ、室内熱交換器55の表面は高温になっており、そこを通過する室内空気が温められる。室内送風機57は、室内熱交換器55を通過する暖気を、リビング2へ送風する。室内熱交換器55における冷媒と室内空気との熱交換量は、加熱能力Qと呼ばれる。加熱能力Qは、圧縮機51の回転数を変えることで調整することが可能である。
<送風装置の構成及び動作>
図2に示した住宅1内の構成の説明に戻る。送風装置35a,35b,35cは、住宅1内の空気を送風する設備である。送風装置35a,35b,35cのそれぞれは、例えば、カウンターアローファン、エアパスファン又は中間取付ファン等である。
送風装置35aは、リビング2とキッチン3との間に設置されており、リビング2の空気をキッチン3に供給する第1の送風装置である。送風装置35bは、リビング2と和室4との間の第1風路11bに設置されており、リビング2の空気を和室4に供給する第2の送風装置である。送風装置35cは、リビング2と廊下5との間の第1風路11cに設置されており、リビング2の空気を廊下5に供給する第3の送風装置である。以下、送風装置35a,35b,35cのそれぞれを区別せずに称する場合には、送風装置35と総称する。
送風装置35は、空調装置34によって空調された第1エリアの空気を第2エリアに送る。第2エリアとは、空調装置34によって空調可能な空間の範囲以外の範囲であって、空調された空気を送風装置35によって供給可能な空間の範囲をいう。具体的に説明すると、リビング2の空気が送風装置35によって直接的に供給されるキッチン3、和室4及び廊下5内の空間が、第2エリアに相当する。また、リビング2の空気が送風装置35によって間接的に供給される玄関6、トイレ7、洗面所8及び浴室9内の空間も、第2エリアに相当する。
送風装置35は、いずれも図示しないが、CPU、ROM、RAM、通信インタフェース及び読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ等を備える。CPUは、RAMをワークメモリとして用いながらROMに格納された制御プログラムを実行することにより、送風装置35の動作を制御する。具体的に説明すると、CPUは、通信インタフェースを介して制御装置36から運転指令を受信し、受信した運転指令に従って送風を開始又は停止する。
リビング2と和室4との間における扉10を開放した際の開口部、及び扉10と床面との隙間等は、第2風路として機能する。また、リビング2と廊下5との間における扉10を開放した際の開口部、及び扉10と床面との隙間等は、第2風路として機能する。第2風路は、第2エリアから第1エリアへの空気の流路である。送風装置35によって、第1エリアから第1風路11b,11cを介して第2エリアに流入する気流(図2における実線矢印)が生じると、第2エリアから第2風路を介して第1エリアへ戻る気流(図2における点線矢印)が生じる。言い換えると、送風装置35によって、第1エリアと第2エリアとを循環する気流が生じる。
なお、第1エリアと第2エリアとは、リビング2とキッチン3との関係のように、扉10又は壁等によって明確に仕切られていなくても良いし、リビング2と和室4又は廊下5との関係のように、扉10又は壁によって明確に仕切られていても良い。また、第1エリアと第2エリアとの間において、リビング2からキッチン3への送風のように、風路を介さずに気流が循環する場合もあるし、リビング2から和室4又は廊下5への送風のように、風路を介して気流が循環する場合もある。
図4を参照して、住宅1内の空気の流れについて、リビング2と廊下5とを例に挙げて説明する。図4は、住宅1におけるリビング2及び廊下5の断面を示している。以下、第2エリアとして廊下5を例にとって説明するが、廊下5以外の第2エリア、具体的にはキッチン3、和室4、トイレ7、洗面所8又は浴室9等についても同様である。
図4に示すように、第1エリアであるリビング2の壁面における天井部付近には、第1開口部13が形成されており、第2エリアである廊下5の天井部には、第2開口部14が形成されている。第1開口部13と第2開口部14とは、第1風路11cによって連通されている。また、リビング2と廊下5とを仕切る扉10と床面との間には、第2風路12cが形成されている。
送風装置35cは、第1風路11cの途中部であって、廊下5の天井裏に設置されている。送風装置35cが送風を開始すると、リビング2の空気が第1開口部13から第1風路11cに流入し、第2開口部14から廊下5に流出する。そして、第2風路12cを介して、廊下5からリビング2へ戻る気流が生じる。
廊下5の天井裏に第1風路11cが設置されるため、リビング2における天井の高さを高くすることができ、住宅1の意匠性及び快適性等が向上する。なお、送風装置35cは、リビング2内の第1開口部13の近く、すなわち第1風路11cの風上側に設置されても良い。また、送風装置35cは、廊下5内の第2開口部14の近く、すなわち第1風路11cの風下側に設置されてもよい。送風装置35cが、第1風路11cの途中部に設置される場合には、使用者が送風装置35cを視認し難くなるため、住宅1の意匠性及び快適性等が更に向上する。
また、第1開口部13がリビング2の壁面の上部に形成されているため、室内機41から吹き出された空気が、天井面に沿って流れてスムーズに第1開口部13に流入する。これにより、廊下5の空調が効率化される。そのため、廊下5における快適性が向上し、また、空調装置34における消費電力量の増加を抑制することができる。
特に、第1開口部13が、室内機41の吹出方向における位置に形成されているため、室内機41から吹き出された空気が天井面に沿って流れ、スムーズに第1開口部13に流入する。そのため、廊下5における快適性が更に向上し、また、空調装置34における消費電力量の増加を更に抑制することができる。
また、第1開口部13がリビング2の上部に形成されるため、室内機41が暖房運転した際に、リビング2の天井部付近の高温空気を廊下5に供給することができる。そのため、廊下5における暖房が効率化される。更に、第1開口部13と第2風路12cとの間隔を広くできるため、空調装置34が冷房運転又は暖房運転した際に、リビング2における上下方向に気流が生じ、上下方向の温度差を低減することができる。そのため、リビング2における快適性が向上する。廊下5においても、第2開口部14が廊下5の天井部に形成されることで、リビング2と同様に上下方向の温度差を低減することができる。そのため、廊下5における快適性が向上する。
<制御装置の構成及び動作>
図2に示した住宅1内の構成の説明に戻る。制御装置36は、住宅1内に設置された各装置から宅内ネットワークN1を介して送信される情報を収集する情報収集ユニットである。制御装置36は、一例として、住宅1内に設置された各装置を統合的に制御することが可能なHEMS(Home Energy Management System)コントローラである。
図5に、制御装置36の構成を示す。制御装置36は、制御部80と、制御部80に接続された表示操作部81と、給気装置32と通信する給気通信部82と、排気装置33と通信する排気通信部83と、空調装置34と通信する空調通信部84と、送風装置35と通信する送風通信部85と、を備える。これら各部は、例えばWi−Fi(登録商標)、Wi−SUN(登録商標)又は有線LAN等の有線又は無線で接続されており、各部の運転状態を相互に伝達する。なお、これら各部のうちの一部又は全部は、住宅1内に設置されても良いし住宅1外に設置されても良い。
制御部80は、制御装置36を統括的に制御する。図6に、制御部80のハードウェア構成を示す。図6に示すように、制御部80は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、記憶部104と、RTC(Real Time Clock)105と、通信インタフェース106と、を備える。これら各構成要素は、バスを介して相互に接続される。
CPU101は、ROM102に格納されているプログラムに従って動作して、制御部80の全体の動作を制御する。CPU101は、中央処理装置、中央演算装置、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、又は、DSP(Digital Signal Processor)等ともいう。ROM102は、制御部80全体の動作を制御するためのプログラム及びデータを格納する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして機能する。すなわち、CPU101は、RAM103にプログラム又はデータを一時的に書き込み、これらのプログラム又はデータを適宜参照する。
記憶部104は、例えば、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリである。記憶部104は、CPU101が各種処理を行うために使用する各種プログラム及びデータを記憶する。また、記憶部104は、CPU101が各種処理を行うことにより生成又は取得する各種データを記憶する。RAM103を主記憶部、記憶部104を補助記憶部ともいう。RTC105は、水晶発振子による発振回路を備えた計時用のデバイスである。RTC105は、制御部80の電源がオフの間も計時を継続する。通信インタフェース106は、NIC(Network Interface Card controller)を備えており、制御部80が住宅1内の各装置と通信するためのインタフェースである。
図5に示す制御装置36の構成の説明に戻る。表示操作部81は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル又は有機EL等の表示部と、タッチパネル、タッチパッド、スイッチ又は各種の押圧ボタン等の操作部と、を備える。表示操作部81は、例えば、タブレット、リモートコントローラ又はスマートフォン等の端末である。表示操作部81は、入力部を介してユーザ(使用者)から各種の操作を受け付け、また、表示部を介して各種の画面等を表示する。なお、表示部と入力部とは、これらが互いに重畳して配置されたタッチパネル(タッチスクリーン)として構成されるものであってもよい。
空調システム31の使用者は、表示操作部81を操作することで、空調システム31の運転指令を入力する。この運転指令は、空調装置34及び送風装置35の連携動作の開始又は解除の切換指令、住宅1内に複数の空調装置34が存在している場合において連携動作させる空調装置34の切換指令、及び複数の送風装置35a,35b,35cのうちから連携動作させる送風装置35の切換指令等を含む。運転指令は、表示操作部81から制御部80に送信されてRAM103又は記憶部104に記憶される。制御部80は、運転指令に従って、給気通信部82、排気通信部83、空調通信部84、又は送風通信部85等に動作指令を送信する。
給気通信部82は、給気装置32と通信するための通信インタフェースである。制御部80は、給気通信部82を介して、給気装置32に運転の開始と停止との切換指令、及び給気量の切換指令等を送信する。また、制御部80は、給気通信部82を介して、給気装置32の運転情報を受信する。
排気通信部83は、排気装置33と通信するための通信インタフェースである。制御部80は、排気通信部83を介して、排気装置33に運転の開始と停止との切換指令、及び排気量の切換指令等を送信する。また、制御部80は、排気通信部83を介して、排気装置33の運転情報を受信する。
空調通信部84は、空調装置34と通信するための通信インタフェースである。制御部80は、空調通信部84を介して、空調装置34に運転と停止との切換指令、運転モードの切換指令、目標温度の切換指令、風量の切換指令、及び風向の切換指令等を送信する。また、制御部80は、空調通信部84を介して、空調装置34の運転情報、及び各種検知部の検知情報等を受信する。
各種検知部の検知情報としては、第1エリアであるリビング2の室内温度、室内湿度、室内風速、室内空気圧力、外気温度、外気湿度、外気風速、外気圧力、冷媒回路34aの冷媒温度(配管温度)、冷媒圧力、リビング2の壁部の温度、照度、日射量、人の在室情報、画像情報、CO2濃度、VOC濃度、粉塵濃度、臭気濃度等が挙げられる。
送風通信部85は、送風装置35と通信するための通信インタフェースである。制御部80は、送風通信部85を介して、送風装置35に運転と停止との切換指令、風量の切換指令、及び風向の切換指令等を送信する。また、制御部80は、送風通信部85を介して、送風装置35の運転情報、及び各種検知部の検知情報等を受信する。
各種検知部の検知情報としては、第2エリアであるキッチン3、和室4又は廊下5の室内温度、室内湿度、室内風速、室内空気圧力、外気温度、外気湿度、外気風速、外気圧力、キッチン3、和室4又は廊下5の壁部の温度、照度、日射量、人の在室情報、画像情報、CO2濃度、VOC濃度、粉塵濃度、臭気濃度、第1風路11を構成する部材の表面温度等が挙げられる。
次に、図7を参照して、制御部80の機能的な構成について説明する。図7に示すように、制御部80は、機能的に、運転情報取得部110と、送風制御部120と、指標取得部130と、条件判定部140と、設定受付部150と、を備える。これらの各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、ROM102又は記憶部104に格納される。そして、CPU101が、ROM102又は記憶部104に記憶されたプログラムを実行することによって、各機能を実現する。
運転情報取得部110は、空調装置34の運転情報を取得する。運転情報とは、具体的には、空調装置34が通常モードで空調を開始したことを示す開始情報、及び空調装置34が後に記す予冷予暖モードで空調を開始したことを示す開始情報、及び空調装置34が空調を停止したことを示す停止情報等である。空調の開始とは、圧縮機51及び室内送風機57を含む空調装置34の各部を動作させて、空調された空気の供給を開始させることをいう。空調の停止とは、圧縮機51又は室内送風機57等の少なくともいずれかの動作を停止させて、空調された空気の供給を停止させることをいう。
空調装置34は、空調を開始すると、宅内ネットワークN1を介して開始情報を制御装置36に送信する。また、空調装置34は、空調を停止すると、宅内ネットワークN1を介して停止情報を制御装置36に送信する。運転情報取得部110は、このように空調装置34から送信された開始情報又は停止情報を、空調通信部84を介して取得する。
或いは、空調装置34は、自身が空調中であるか否かを示す運転情報を、予め定められたタイミングで(例えば定期的に)制御装置36に送信し、運転情報取得部110がこの運転情報を取得しても良い。空調装置34は、このような運転情報を自発的に送信しても良いし、運転情報取得部110からの問い合わせに応答する方式で送信しても良い。このように、運転情報取得部110は、CPU101が通信インタフェース106及び空調通信部84等と協働することによって実現される。
送風制御部120は、空調装置34が空調を開始した場合、送風装置35に送風を開始させる。具体的に説明すると、送風制御部120は、空調装置34がリビング2の空調を開始した場合、送風通信部85を介して送風装置35a,35b,35cのそれぞれに送風開始の指令を送信し、送風を開始させる。これにより、送風制御部120は、第1エリアであるリビング2の空調された空気が、第2エリアであるキッチン3、和室4及び廊下5等に供給させる。
送風制御部120は、空調の開始を示す開始情報が運転情報取得部110によって取得された場合に、空調装置34が空調を開始したと判定する。空調装置34が空調を開始したと判定すると、送風制御部120は、送風通信部85を介して送風装置35に送風開始の指令を送信する。送風制御部120は、空調装置34が空調を開始したと判定してからすぐに送風開始の指令を送信しても良いし、空調装置34が空調を開始したと判定した後、予め定められた時間が経過するのを待ってから送風開始の指令を送信しても良い。
このように、送風制御部120は、CPU101が通信インタフェース106及び送風通信部85等と協働することによって実現される。送風制御部120は、送風制御手段として機能する。
指標取得部130は、空調装置34が予冷予暖モードで運転を開始した場合、予め規定された指標を取得する。この指標は、送風装置35に送風を運転させるタイミングを決めるための指標である。指標取得部130は、このような指標として、予冷予暖モードの指定時刻からの経過時間を取得する。
具体的に説明すると、指標取得部130は、空調装置34によってリビング2の空調が予冷予暖モードで開始された後、指定時刻に達したか否かを判定する。指標取得部130は、指定時刻に達したという情報が運転情報取得部110によって取得された場合に、指標取得部130は、RTC105によって時間の計測を開始する。
このように、指標取得部130は、CPU101がRTC105と協働することによって実現される。指標取得部130は、取得手段として機能する。
条件判定部140は、指標取得部130によって取得された指標が、予め定められた条件を満たしたか否かを判定する。この予め定められた条件は、送風装置35が送風を運転すべきタイミングが到来したことを示す条件(送風停止条件)である。条件判定部140は、CPU101がROM102及びRAM103等と協働することによって実現される。
具体的に説明すると、予め定められた条件は、予冷予暖モードの指定時刻からの経過時間が基準時間を超えた場合に満たされる。この基準時間は、空調の運転と送風の運転とに時間差を設けるために、予め設定された長さの時間である。基準時間は、ROM102又は記憶部104に予め記憶されている。また、基準時間は、後述する設定受付部150によって使用者が自由に設定することもできる。
送風制御部120は、条件判定部140による判定の結果、予冷予暖モードの指定時刻からの経過時間が基準時間を超えた場合、送風装置35に第1エリアから第2エリアへの送風を運転させる。具体的に説明すると、送風制御部120は、予冷予暖モードの指定時刻からの経過時間が基準時間を超えた場合、送風通信部85を介して送風装置35a,35b,35cのそれぞれに送風開始の指令を送信し、送風を運転させる。これにより、送風制御部120は、第1エリアであるリビング2の空調された空気の、第2エリアであるキッチン3、和室4及び廊下5等への供給を始める。
図8に、実施の形態1における空調及び送風が運転するタイミングを示す。図8の例では、指定時刻の予冷予暖時間前の時刻Aにおいて、空調装置34が運転をOFFからONに切り換え、空調を運転している。この場合、送風制御部120は、指定時刻から基準時間が経過した時刻Bにおいて、送風装置35の運転をOFFからONに切り換え、送風を運転させる。
このように、予冷予暖モードの指定時刻後、基準時間が経ってから送風を運転させるのは、空調装置34と送風装置35の省エネ性を向上させるためである。具体的に説明すると、予冷予暖時間内に送風装置35を運転するとリビング2に廊下などの空気が流入して空調装置34の負荷が増加し、空調装置34の消費電力が増加する。さらに送風装置35の消費電力もかかる。予冷予暖時間は基本的に使用者が不在の時間であるため、指定時刻から基準時間が経過した後に送風装置35を運転させることにより、使用者が在室中の快適性を向上させるとともに、空調装置34と送風装置35の消費電力増加を抑制し省エネ性を向上させることができる。さらに、第2エリアにおける使用者の快適性を向上させるためでもある。具体的に説明すると、予暖時間中は第1エリアの室温が上昇途中のため、予暖時間中に送風装置35を運転すると第2エリアに中温空気が吹き出されて、第2エリアに使用者がいた場合は風速の影響により寒く不快に感じる。予冷予暖モードの指定時刻後、基準時間が経ってから送風を運転させることにより、第2エリアに吹き出す空気の温度が適切になり、第2エリアの快適性を向上することができる。
図7に戻って、設定受付部150は、使用者による基準時間の設定を受け付ける。基準時間は、設定受付部150によって受け付けられた設定に応じて変更される。設定受付部150は、CPU101が通信インタフェース106及び表示操作部81等と協働することによって実現される。設定受付部150は、設定受付手段として機能する。
図9に、基準時間の設定例を示す。設定受付部150は、例えば図9に示すような基準時間の設定画面を、表示操作部81の表示部に表示する。使用者は、表示操作部81の操作部を操作することで、複数の基準時間の中から所望の基準時間を選択することができる。或いは、使用者は、基準時間として、自由な時間の数値を入力することもできる。設定受付部150によって新たな基準時間が受け付けられると、条件判定部140は、判定に用いる基準時間を新たな基準時間に変更し、新たな基準時間を用いて、空調が停止してからの経過時間が基準時間を超えたか否かを判定する。
以上のように構成された空調システム31の制御装置36において実行される送風制御処理の流れについて、図10に示すフローチャートを参照して、説明する。
図10に示す送風制御処理は、制御装置36の制御部80に電源が供給され、制御部80が処理を実行可能な状態において、制御部80によって随時実行される。
送風制御処理が開始すると、制御部80は、空調装置34による予冷運転又は予暖運転が開始したか否かを判定する(ステップS1)。具体的に説明すると、制御部80は、空調装置34から送信される運転情報によって、空調が開始したか否かを判定する。制御部80は、空調を開始したことを示す開始情報を空調装置34から取得した場合に、空調が開始したと判定する。ステップS1において、制御部80は、運転情報取得部110として機能する。
空調が開始していない場合(ステップS1;NO)、制御部80は、処理をステップS1に留め、空調が開始するまで待機する。
これに対して、空調が開始すると(ステップS1;YES)、制御部80は、予冷予暖モードの指定時刻が経過したか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2において、制御部80は、運転情報取得部110として機能する。
指定時刻に達していない場合(ステップS2;NO)、制御部80は、処理をステップS2に留め、指定時刻に達するまで待機する。
これに対して、指定時刻に達すると(ステップS2;YES)、制御部80は、指定時刻からの経過時間を計測する(ステップS3)。ステップS2において、制御部80は、運転情報取得部110として機能する。
計時を開始すると、制御部80は、予冷予暖モードの指定時刻から基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS4)。基準時間が経過していない場合(ステップS4;NO)、制御部80は、処理をステップS4に留め、基準時間が経過するまで待機する。ステップS4において、制御部80は、条件判定部140として機能する。
これに対して、基準時間が経過すると(ステップS4;YES)、制御部80は、送風装置35に送風を運転させる(ステップS5)。具体的に説明すると、制御部80は、送風通信部85を介して送風装置35に送風運転の指令を送信し、送風装置35に送風を運転させる。これにより、空調装置34によって空調されたリビング2の空気が、キッチン3、和室4及び廊下5等に供給される。ステップS5において、制御部80は、送風制御部120として機能する。このように、空調と送風とがどちらも運転すると、図10に示した送風制御処理は終了する。
図11に暖房時の第1エリア及び第2エリアの室温と、空調装置34と送風装置35の合計消費電力を示す。指定時刻よりも前に空調装置34が運転を開始し、第1エリアの室温が上昇する。指定時刻以降に送風装置35が運転を開始し、第2エリアの室温が上昇する。通常、空調装置34の運転を開始した直後は第1エリアの室温と設定温度Tsetの温度差が大きいため、早急に第1エリアの室温を上昇させるために圧縮機が高回転数で運転され、大きな暖房能力、大きな消費電力で運転される(通常モード)。ただし、通常モードでは運転効率が良くないため、圧縮機の回転数を抑制し、小さな暖房能力、小さな消費電力で運転することで、使用者が不在の間にゆっくりと第1エリアの室温を上昇させながら高効率で運転し、省エネ性を向上させることができる(予暖モード)。
以上説明したように、実施の形態1に係る空調システム31は、第1エリアの室内温度を指定時刻までに目標温度とするように空調装置の予冷運転又は予暖運転を実行する空気調和システムであって、前記指定時刻からの経過時間が予め定められた条件を満たした場合、送風装置に前記第1エリアから第2エリアへの送風を運転させる。
これにより、指定時刻が経過して使用者が在室したときには第1エリア及び第2エリアの室温が調整されて快適性が向上する。空調装置34を通常モードで起動させる場合に比べて、さらに空調装置34と送風装置35を同時に運転させる場合に比べて、消費電力を抑制し省エネ性を向上させることができる。また、予冷予暖時間中に第2エリアに使用者がいた場合においても、不快な空気が吹き出すことを予防することができる。
特に、実施の形態1に係る空調システム31は、基準時間の設定を受け付ける設定受付部150を備えるため、基準時間を使用者の経験に基づいて調整できる。そのため、空調システム31は、使用者の好みに合わせて最適な設定で動作することができ、使用者の快適性を更に向上させることができる。また、空調システム31の使い勝手も向上する。
(変形例)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明を実施するにあたっては、種々の形態による変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施の形態では、空調システム31は、1台の空調装置34を備えていた。しかしながら、本発明において、空調システム31は、複数台の空調装置34を備えていてもよい。また、上記実施の形態では、空調装置34は、1台の室外機42と1台の室内機41とを備えていた。しかしながら、本発明において、空調装置34は、1台の室外機42と複数台の室内機41とを備えていても良い。或いは、空調装置34は、1台の室外機42と中継機(図示省略)と逆止弁(図示省略)と複数台の室内機41とを備えており、冷房する室内機41と暖房する室内機41とを混在させて運転することが可能なものであっても良い。また、室内機41及び室外機42が設置される位置は、図2から図4で示したものに限定されない。例えば、室内機41がリビング2等の天井裏に設置されても良いし、室外機42が建物の屋上に設置されても良い。
上記実施の形態では、制御装置36が住宅1内に設置されている場合について説明した。しかしながら、本発明において、制御装置36と同等の機能を有する装置を住宅1外に設置しても良い。図20に、この場合の空調システム31aの例を示す。図20に示す空調システム31aでは、住宅1には、制御装置36の代わりにルータ91が設置されている。ルータ91は、宅外ネットワークN2を介してサーバ90と通信する装置であって、例えばブロードバンドルータである。宅外ネットワークN2は、例えばインターネット等の広域ネットワークである。この場合、ルータ91とサーバ90とが協調して制御装置36の役割を果たす。
上記実施の形態では、空調システム31が適用される対象として、住宅1を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明において、空調システム31が適用される対象は、住宅1のような一般住宅であることに限らず、集合住宅、施設、ビル、又は、工場等であっても良い。また、上記実施の形態では、空調装置34によって空調される第1エリアとして住宅1内のリビング2を例にとって説明したが、第1エリアはリビング2以外のエリアであっても良い。同様に、第2エリアは、キッチン3、和室4又は廊下5以外のエリアであっても良い。
上記実施の形態では、制御装置36の制御部80において、CPU101がROM102又は記憶部104に記憶されたプログラムを実行することによって、運転情報取得部110、送風制御部120、指標取得部130、条件判定部140及び設定受付部150のそれぞれとして機能した。しかしながら、本発明において、制御部80は、専用のハードウェアであってもよい。専用のハードウェアとは、例えば単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせ等である。制御部80が専用のハードウェアである場合、各部の機能それぞれを個別のハードウェアで実現してもよいし、各部の機能をまとめて単一のハードウェアで実現してもよい。
また、各部の機能のうち、一部を専用のハードウェアによって実現し、他の一部をソフトウェア又はファームウェアによって実現してもよい。このように、制御部80は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又は、これらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
本発明に係る制御装置36の動作を規定する動作プログラムを既存のパーソナルコンピュータ又は情報端末装置等に適用することで、当該パーソナルコンピュータ又は情報端末装置等を、本発明に係る制御装置36として機能させることも可能である。
また、このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、CD−ROM(Compact Disk ROM)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical Disk)、又は、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布してもよいし、インターネット等の通信ネットワークを介して配布してもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明は、空調システム等に好適に採用され得る。
1 住宅、2 リビング、3 キッチン、4 和室、5 廊下、6 玄関、7 トイレ、8 洗面所、9 浴室、10 扉、11b,11c 第1風路、12c 第2風路、13 第1開口部、14 第2開口部、31,31a 空調システム、32,32a,32b,32c 給気装置、33,33a,33b,33c 排気装置、34 空調装置、34a 冷媒回路、35,35a,35b,35c 送風装置、36 制御装置、41 室内機、42 室外機、51 圧縮機、52 四方弁、53 室外熱交換器、54 膨張弁、55 室内熱交換器、56 室外送風機、57 室内送風機、61 温度検知部、62 外気温度検知部、63 躯体温度検知部、65 日射量検知部、67 窓、71 室外機制御部、72 室内機制御部、73 通信線、74 リモートコントローラ、80 制御部、81 表示操作部、82 給気通信部、83 排気通信部、84 空調通信部、85 送風通信部、90 サーバ、91 ルータ、101 CPU、102 ROM、103 RAM、104 記憶部、105 RTC、106 通信インタフェース、110 運転情報取得部、120 送風制御部、130 指標取得部、140 条件判定部、150 設定受付部、N1 宅内ネットワーク、N2 宅外ネットワーク

Claims (4)

  1. 室内温度を指定時刻までに目標温度とするように空調装置の予冷運転又は予暖運転を実行する空気調和システムであって、
    空調装置によって空調された第1エリアの空気を第2エリアに送風する送風装置と、
    前記指定時刻からの経過時間を取得する取得手段と、
    前記経過時間が予め定められた条件を満たした場合、前記送風装置に前記第1エリアから前記第2エリアへの送風を運転させる送風制御手段と、を備える、
    制御装置。
  2. 前記取得手段は、前記経過時間を取得し、
    前記予め定められた条件は、前記経過時間が基準時間を超えた場合に満たされる、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 使用者による前記基準時間の設定を受け付ける設定受付手段、を更に備え、
    前記基準時間は、前記設定受付手段によって受け付けられた前記設定に応じて変更される、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 空調装置は予冷運転又は予暖運転を実行する際に消費電力を抑制して運転することを特徴とする請求項1から3に記載の制御装置。
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