JP7327191B2 - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書の技術分野は、半導体装置とその製造方法に関する。
GaNに代表されるIII 族窒化物半導体は、高い絶縁破壊電界と高い融点とを備えている。そのため、III 族窒化物半導体は、GaAs系半導体に代わる、高出力、高周波、高温用の半導体デバイスの材料として期待されている。そのため、III 族窒化物半導体を用いるHEMT素子などが研究開発されている。
半導体装置には種々の電気的特性が求められる。そのうちの一つに逆方向電圧の耐圧性がある。逆方向電圧の耐圧性とは、使用時に印加される電圧とは逆方向に電圧が印加された場合の耐圧性である。逆方向電圧の耐圧性を測定する際に、検査対象の電極に絶対値の大きい電位を付与することとなる。これにより、その電極と周囲の電極等との間に沿面放電が生じることがある。沿面放電が生じると、検査装置が計測する電流値が上昇してしまう。この場合に、検査対象の半導体装置がその逆方向電圧に対して耐圧性を備えているにもかかわらず、検査装置は、検査対象の半導体装置の耐圧性が不十分であると判断してしまう。このため、この場合の検査の精度は不十分である。
特許文献1には、パッシェンの法則により、パッドエリア95の端からダイシング領域4までの距離X1を電極間距離とみなし、電極間距離を規定する技術が開示されている(特許文献1の段落[0045]-[0046])。
特開2013-191632号公報
しかし、沿面放電は、電極間距離以外にも種々の要因により発生しうる。そのため、沿面放電に対して種々の対策を講じることが好ましい。
本明細書の技術が解決しようとする課題は、半導体装置の検査時における沿面放電の抑制を図った半導体装置とその製造方法を提供することである。
第1の態様における半導体装置は、III族窒化物半導体層と、III族窒化物半導体層の上のソース電極と、III族窒化物半導体層より上に位置するゲート電極と、III族窒化物半導体層の表面とソース電極の外周部とゲート電極の外周部とを覆う保護膜と、を有する。保護膜は、酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を有する。保護膜の膜厚が、4μm以上10μm以下である。保護膜におけるソース電極の上の開口箇所と保護膜におけるゲート電極の上の開口箇所との間の距離が、100μm以上である。
この半導体装置は、電極の外周部を覆う保護膜の膜厚が十分に厚い。そのため、半導体装置の逆方向電圧の耐圧性を測定する際に、電極または露出している半導体層等の間で沿面放電が発生しにくい。このため、半導体装置の逆方向電圧の耐圧性を高い精度で測定することができる。
本明細書では、半導体装置の検査時における沿面放電の抑制を図った半導体装置とその製造方法が提供されている。
第1の実施形態の半導体装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態の半導体装置の検査方法を示す図である。 第1の実施形態の半導体装置の保護膜PFの周辺を示す図である。 第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す図(その1)である。 第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す図(その2)である。 第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す図(その3)である。 第1の実施形態の半導体装置の製造方法を示す図(その4)である。 評価試験における逆方向電圧の耐圧性を示すグラフである。
以下、具体的な実施形態について、半導体装置とその製造方法を例に挙げて説明する。しかし、本明細書の技術はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
1.半導体装置
図1は、第1の実施形態の半導体装置100の概略構成を示す図である。半導体装置100は、縦型MOSFETである。図1に示すように、半導体装置100は、GaN基板110と、第1半導体層120と、第2半導体層130と、第3半導体層140と、ボディ電極B1と、ドレイン電極D1と、ソース電極S1と、ゲート電極G1と、ゲート絶縁膜F1と、保護膜PFと、を有する。
GaN基板110は、n型GaNからなる基板である。GaN基板110は、第1面110aと第2面110bとを有する。第1面110aと第2面110bとは互いに正反対に位置する面である。第1面110aは、半導体層を形成する面である。第2面110bは、ドレイン電極D1を形成する面である。例えば、第1面110aは+c面であり、第2面110bは-c面である。
第1半導体層120は、GaN基板110の第1面110aの上に形成されている。第1半導体層120は第1導電型のIII 族窒化物半導体層である。第1半導体層120は、例えば、n- GaNである。第1半導体層120の膜厚は、例えば、5μm以上20μm以下である。ここで、第1導電型はn型を表し、第2導電型はp型を表す。第1半導体層120の不純物濃度は、例えば、3×1015cm-3以上2×1016cm-3以下である。
第2半導体層130は、第1半導体層120の上に形成されている。第2半導体層130は、第2導電型のIII 族窒化物半導体層である。第2半導体層130は、例えば、pGaNである。第2半導体層130の膜厚は、例えば、0.4μm以上1.5μm以下である。第2半導体層130の不純物濃度は、例えば、6×1017cm-3以上4×1019cm-3以下である。
第3半導体層140は、第2半導体層130の上に形成されている。第3半導体層140は、第1導電型のIII 族窒化物半導体層である。第3半導体層140は、例えば、n+ GaNである。第3半導体層140の膜厚は、例えば、0.1μm以上0.6μm以下である。第3半導体層140の不純物濃度は、例えば、1×1018cm-3以上1×1019cm-3以下である。
ドレイン電極D1は、GaN基板110の第2面110bの上に形成された電極である。前述のように、第2面110bは、例えば、-c面である。
ボディ電極B1は、第2半導体層130から正孔を引き抜くための電極である。ボディ電極B1は、リセスR1に形成されている。リセスR1は、第3半導体層140を貫通し、第2半導体層130の途中まで達する凹部である。ボディ電極B1は、第2半導体層130と、第3半導体層140と、ソース電極S1と、に接触している。
ソース電極S1は、第3半導体層140およびボディ電極B1の上に形成された電極である。ソース電極S1は、第3半導体層140に接触している。そのためソース電極S1は、第3半導体層140に電流を注入することができる。ソース電極S1は、ボディ電極B1に接触している。そのため、ソース電極S1とボディ電極B1とは等電位である。
ゲート電極G1は、トレンチT1の箇所にゲート絶縁膜F1を介して形成された電極である。トレンチT1は、第3半導体層140と、第2半導体層130と、を貫通し、第1半導体層120の途中まで達する凹部である。ゲート電極G1は、ソース電極S1に向かって延伸している。
ゲート絶縁膜F1は、トレンチT1を覆っている。つまり、ゲート絶縁膜F1は、第3半導体層140と、第2半導体層130と、第1半導体層120と、の側面と、第1半導体層120の底面と、第3半導体層140の表面の一部と、を覆っている。そのため、ゲート絶縁膜F1は、ゲート電極G1と各半導体層とを絶縁している。ゲート絶縁膜F1の材質は、例えば、Al2 3 、SiO2 、Si3 4 、SiON等である。
2.保護膜
保護膜PFは、保護膜PF1および保護膜PF2を有する。保護膜PFは、第3半導体層140の表面を覆うとともにソース電極S1の外周部およびゲート電極G1の外周部を覆っている。第3半導体層140とソース電極S1とゲート電極G1との上には保護膜PF1が形成されており、保護膜PF1の上には保護膜PF2が形成されている。このように、保護膜PF1、PF2は、2層重ねて形成されている。
保護膜PF1は、第3半導体層140の表面を覆うとともに電極の外周部を覆っている。保護膜PF1は、絶縁性の窒化膜である。保護膜PF1は、第3半導体層140の上に位置している。保護膜PF1は、例えば、SiX Y である。窒化物からなる保護膜PF1は、半導体層を湿気から保護する。
保護膜PF2は、保護膜PF1の表面を覆っている。保護膜PF2は、絶縁性の酸化膜である。保護膜PF2は、保護膜PF1の上に位置している。保護膜PF2は、例えば、SiO2 である。保護膜PF2が覆う面は、保護膜PF1が覆う面の直上に位置している。
保護膜PF1および保護膜PF2の合計の膜厚L1は、4μm以上10μm以下である。また、ソース電極S1を覆う保護膜PF1、PF2の開口端S1aとゲート電極G1を覆う保護膜PF1、PF2の開口端G1aとの間の距離L2は、100μm以上である。
保護膜PF2の膜厚は、保護膜PF1および保護膜PF2の合計の膜厚L1の80%以上であるとよい。好ましくは、90%以上である。
保護膜PF1および保護膜PF2の合計の固有容量が大きいことが好ましい。沿面放電を抑制できるからである。そのためには、保護膜PF1および保護膜PF2のうち固有容量が大きい材料の膜厚を厚くするとよい。つまり、誘電率が大きい材料の膜厚を厚くする。
3.半導体装置の検査方法(逆方向電圧の耐圧性)
図2は、第1の実施形態の半導体装置100の検査方法を示す図である。図2は、半導体装置100の逆方向電圧の耐圧性を検査する場合を示している。
図2に示すように、プローブPr1をソース電極S1に接触させる。そして、ソース電極S1にマイナスの電位を付与するとともに、ドレイン電極D1にプラスの電位を付与する。これにより、半導体装置100に逆方向電圧を印加していることとなる。この状態で、半導体装置100に流れる電流を計測する。
この際に、ソース電極S1とドレイン電極D1との間に印加される電圧を、時間の経過とともに上昇させる。
なお、この検査工程を実施する際には、ウエハ上に多数のソース電極S1およびゲート電極G1が形成された状態である。そのため、一つ一つのソース電極S1に対して、検査を実施する。
4.沿面放電
4-1.検査時の沿面放電
上記の検査工程においては、ソース電極S1に絶対値の大きなマイナスの電位が付与される。そのため、ソース電極S1とその他の電極との間に高電界が形成される。これにより、例えば、ソース電極S1とゲート電極G1との間に放電が生じることがある。
この放電により、プローブPr1が測定する電流値が上昇する。実際には、半導体装置100に流れている電流はそれほど高くないのにも関わらず、プローブPr1が測定する電流値が上昇する。このように沿面放電が発生すると、半導体装置100の逆方向電圧の耐圧性を正確に測定することができない。
つまり、測定対象の半導体装置100は、プローブPr1を用いて印加した電圧に対して耐性を備えているにもかかわらず、測定装置は、その半導体装置100に大きな逆方向電流が流れていると判断してしまう。
4-2.沿面放電の抑制
第1の実施形態の半導体装置100は、十分な膜厚の保護膜PF1および保護膜PF2を有する。
図3は、保護膜PF1および保護膜PF2の周辺を示す図である。図3に示すように、三重点Tr1から電子が放出された場合に、その電子は保護膜PF1および保護膜PF2の側壁により、その移動を制限される。また、保護膜PF1および保護膜PF2の膜厚が厚いことから、保護膜PF1および保護膜PF2の固有容量が十分に大きい。ここで、固有容量とは、誘電体の両面に仮想的な電極を配置したときに形成される単位面積当たりの静電容量である。これらの理由により、沿面放電が抑制されると考えられる。
また、保護膜PF1が、SiX Y 膜であれば、保護膜PF1は、半導体層を湿気から保護することができる。
保護膜PF2の固有容量は、保護膜PF1の固有容量よりも大きい。そして、保護膜PF2の膜厚が保護膜PF1の膜厚よりも十分に厚いので、保護膜PF1および保護膜PF2の合計の固有容量が大きい。したがって、保護膜PF1および保護膜PF2は、沿面放電を抑制することができる。
5.半導体装置の製造方法
5-1.半導体層形成工程
図4に示すように、GaN基板110の第1面110aの上に第1半導体層120と、第2半導体層130と、第3半導体層140と、を成長させる。そのために、例えば、MOCVD法を用いればよい。または、その他の気相成長法等を用いてもよい。
5-2.凹部形成工程
図5に示すように、リセスR1およびトレンチT1を形成する。そのためにICP等のドライエッチングを用いればよい。ドライエッチングの際に、フォトレジスト等を用いればよい。リセスR1とトレンチT1とを形成する順序は、いずれを先に形成してもよい。なお、この段階では、p型の第2半導体層130の底面130aおよび側面130bが露出している。
5-3.ゲート電極形成工程
図6に示すように、トレンチT1および半導体層の表面を覆うように絶縁膜F1aを形成する。そのためには、ALD法、スパッタリング等の成膜技術を用いればよい。そして、半導体層より上の位置にゲート電極G1を形成する。具体的には、トレンチT1の箇所に絶縁膜F1aを介してゲート電極G1を形成する。そのために、リフトオフ法を用いればよい。その後、ゲート電極G1の直下以外の絶縁膜F1aをエッチングにより除去する。そのために例えば、CF4 、C4 6 等のフッ素系ガスを用いればよい。
5-4.ソース電極形成工程
図7に示すように、p型の第2半導体層130の底面130aの上にボディ電極B1を形成する。その後、ボディ電極B1および第3半導体層140の上にソース電極S1を形成する。そのために、スパッタリング、EB蒸着法または抵抗加熱蒸着法を用いればよい。ソース電極S1は、ボディ電極B1の表面を覆うとともに第3半導体層140の表面の一部を覆う。
5-5.ドレイン電極形成工程
次に、GaN基板110の第2面110bの上にドレイン電極D1を形成する。
5-6.保護膜形成工程
次に、第3半導体層140の表面とソース電極S1およびゲート電極G1との上に保護膜PF1、PF2を形成する。保護膜PF1および保護膜PF2の合計の膜厚L1を、前述のように、4μm以上10μm以下とする。まず、第3半導体層140の表面とソース電極S1およびゲート電極G1との上に保護膜PF1を形成し、保護膜PF1の上に保護膜PF2を形成する。
5-7.保護膜開口工程
次に、保護膜PF1、PF2の一部を開口する。具体的には、保護膜PF1、PF2のうちソース電極S1の一部とゲート電極G1の一部とを除去して開口する。この開口箇所にソース電極S1およびゲート電極G1が露出する。保護膜PF1、PF2は、ソース電極S1の外周部とゲート電極G1の外周部とを覆う。この開口のためにマスクを用いてエッチングすればよい。
また、半導体層の上の保護膜PF1、PF2の一部を除去してもよい。この露出箇所は、ダイシング領域である。
5-8.検査工程
次に、ソース電極S1とドレイン電極D1との間に逆方向電圧を印加して耐圧性を検査する。前述のように、プローブPr1をソース電極S1に接触させてソース電極S1にマイナスの電位を付与するとともに、ドレイン電極D1にプラスの電位を付与する。そして、ソース電極S1に付与する電位の絶対値を上昇させる。このように、電極間に電圧を印加して半導体装置100の逆方向電圧の耐圧性を検査する。この段階では、素子分離前であるため、ウエハの上に多数の半導体装置100になる前の領域が存在する。そのそれぞれの領域のソース電極S1に対して、検査を実施する。
この検査工程の際に、電極間距離は、100μm以上であることが好ましい。ソース電極S1とゲート電極G1との間の距離は、100μm以上である。また、第1の半導体装置100となる領域のソース電極S1と、第1の半導体装置100となる領域の隣の第2の半導体装置100となる領域のソース電極S1と、の間の距離は、100μm以上である。また、ソース電極S1と、スクライブラインの半導体層の露出箇所と、の間の距離は、100μm以上であることが好ましい。
5-9.素子分離工程
そして、ウエハから半導体装置100を切り出し、各々の独立した半導体装置100を製造する。
5-10.その他の工程
熱処理工程等、その他の工程を適宜実施してもよい。以上により、半導体装置100が得られる。
6.第1の実施形態の効果
保護膜PF1および保護膜PF2の合計の膜厚L1が十分に大きい。そのため、半導体装置100の検査時にゲート電極G1とソース電極S1との間で放電が生じにくい。
また、ソース電極S1を覆う保護膜PF1、PF2の開口端S1aとゲート電極G1を覆う保護膜PF1、PF2の開口端G1aとの間の距離L2が十分に大きい。そのため、半導体装置100の検査時にゲート電極G1とソース電極S1との間で放電が生じにくい。
また、ソース電極S1と半導体の露出箇所(スクライブライン)との間の距離が十分に大きい。そのため、半導体装置100の検査時にスクライブラインとソース電極S1との間で放電が生じにくい。
7.変形例
7-1.保護膜
保護膜PF1、PF2は、いずれか一方のみであってもよい。つまり、半導体装置100の保護膜は、酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を有する。
7-2.その半導体装置
第1の実施形態の技術を横型の半導体装置、ショットキーバリアダイオード、pn接合ダイオードにも適用することができる。
7-3.傾斜面
保護膜PF1および保護膜PF2の開口部は、半導体から遠ざかるほど広がる傾斜面を有していてもよい。電界集中を緩和できるからである。
7-4.圧力
検査工程は、大気圧下で実施する。しかし、減圧下で実施してもよい。
7-5.組み合わせ
上記の変形例を自由に組み合わせてよい。
(評価試験)
1.サンプルの作製
サンプル1とサンプル2との2種類の半導体装置を製造した。両者の違いは保護膜の膜厚のみである。
サンプル1においては、n+GaN基板上にドナー濃度5×1015cm-3、膜厚12μmのn-GaN層をエピタキシャル成長させた。n-GaNの上に表面電極を形成した。その際に、n-GaNの上にNiをEB蒸着させた後、リフトオフ法により選択的にNiを残した。また、n-GaNおよび表面電極の上に保護膜をCVD法により形成した。まず、第1の保護膜を形成し、その第1の保護膜の上に第2の保護膜を形成した。
第1の保護膜は、0.1μmのSiN膜であった。第2の保護膜は、3.9μmのSiO2 膜であった。第1の保護膜および第2の保護膜の合計の膜厚L1は、4μmであった。
この半導体装置は、ショットキーバリアダイオードである。
サンプル2は、保護膜の膜厚のみサンプル1と異なる。第1の保護膜は、0.1μmのSiN膜であった。第2の保護膜は、0.9μmのSiO2 膜であった。第1の保護膜および第2の保護膜の合計の膜厚L1は、1μmであった。
2.測定方法
サンプル1とサンプル2とに対して、逆方向電圧の耐圧性について測定した。表面電極にマイナスの電位、裏面電極にプラスの電位を付与した。この逆バイアスを印加した状態で0~1200Vの範囲でIV測定を行った。
3.測定結果
図8は、評価試験における逆方向電圧の耐圧性を示すグラフである。図8の横軸はソース電極とドレイン電極との間に印加した逆方向電圧である。図8の縦軸はソース電極とドレイン電極との間に流れる電流密度である。
サンプル2では、逆方向電圧が550Vで沿面放電が見られたが、サンプル1では、沿面放電が見られなかった。
図8に示すように、サンプル2では、550Vで大きな逆方向の電流が計測された。しかし、半導体装置自体にこのような大きな逆方向の電流が流れたわけでなく、沿面放電により生じる電流が観測されたにすぎない。
また、第1の実施形態の技術は、ショットキーバリアダイオードのみならず、pn接合ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOSFET等のその他の半導体装置に適用することができる。
(付記)
第1の態様における半導体装置は、III 族窒化物半導体層と、III 族窒化物半導体層の上のソース電極と、III 族窒化物半導体層より上に位置するゲート電極と、III 族窒化物半導体層の表面とソース電極の外周部とゲート電極の外周部とを覆う保護膜と、を有する。保護膜は、酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を有する。保護膜の膜厚が、4μm以上10μm以下である。
第2の態様における半導体装置においては、保護膜におけるソース電極の上の開口箇所と保護膜におけるゲート電極の上の開口箇所との間の距離が、100μm以上である。
第3の態様における半導体装置においては、保護膜は、III 族窒化物半導体層の上のSiN膜と、SiN膜の上のSiO2 膜と、を有する。
第4の態様における半導体装置においては、SiO2 膜の膜厚は、保護膜の膜厚の80%以上である。
第5の態様における半導体装置の製造方法は、III 族窒化物半導体層の上に第1電極と第2電極とを形成する工程と、III 族窒化物半導体層の表面と第1電極と第2電極との上に保護膜を形成する工程と、保護膜のうちIII 族窒化物半導体層の上の一部と第1電極の上の一部と第2電極の上の一部とを開口する工程と、第1電極と第1電極以外の電極との間に逆方向電圧を印加して耐圧性を検査する検査工程と、を有する。保護膜を形成する工程では、保護膜として酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を形成し、保護膜の膜厚を4μm以上10μm以下で形成する。
第6の態様における半導体装置の製造方法においては、保護膜における第1電極の上の開口箇所と保護膜における第2電極の上の開口箇所との間の距離を、100μm以上とする。
第7の態様における半導体装置の製造方法においては、保護膜における第1電極の上の開口箇所と保護膜におけるスクライブラインの上の開口箇所との間の距離を、100μm以上とする。
100…半導体装置
110…GaN基板
120…第1半導体層
130…第2半導体層
140…第3半導体層
B1…ボディ電極
D1…ドレイン電極
S1…ソース電極
G1…ゲート電極
PF…保護膜
PF1…保護膜
PF2…保護膜

Claims (5)

  1. III族窒化物半導体層と、
    前記III族窒化物半導体層の上のソース電極と、
    前記III族窒化物半導体層より上に位置するゲート電極と、
    前記III族窒化物半導体層の表面と前記ソース電極の外周部と前記ゲート電極の外周部とを覆う保護膜と、
    を有し、
    前記保護膜は、
    酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を有し、
    前記保護膜の膜厚が、
    4μm以上10μm以下であり、
    前記保護膜における前記ソース電極の上の開口箇所と
    前記保護膜における前記ゲート電極の上の開口箇所との間の距離が、
    100μm以上であること
    を含む半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記保護膜は、
    前記III族窒化物半導体層の上のSiN膜と、
    前記SiN膜の上のSiO膜と、
    を有すること
    を含む半導体装置。
  3. 請求項に記載の半導体装置において、
    前記SiO膜の膜厚は、
    前記保護膜の膜厚の80%以上であること
    を含む半導体装置。
  4. III族窒化物半導体層の上に第1電極と第2電極とを形成する工程と、
    前記III族窒化物半導体層の表面と前記第1電極と前記第2電極との上に保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜のうち前記III族窒化物半導体層の上の一部と前記第1電極の上の一部と前記第2電極の上の一部とを開口する工程と、
    前記第1電極と前記第1電極以外の電極との間に逆方向電圧を印加して耐圧性を検査する検査工程と、
    を有し、
    前記保護膜を形成する工程では、
    前記保護膜として酸化膜と窒化膜との少なくとも一方を形成し、
    前記保護膜の膜厚を4μm以上10μm以下で形成し、
    前記保護膜における前記第1電極の上の開口箇所と
    前記保護膜における前記第2電極の上の開口箇所との間の距離を、
    100μm以上とすること
    を含む半導体装置の製造方法。
  5. 請求項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記保護膜における前記第1電極の上の開口箇所と
    前記保護膜におけるスクライブラインの上の開口箇所との間の距離を、
    100μm以上とすること
    を含む半導体装置の製造方法。
JP2020020195A 2020-02-07 2020-02-07 半導体装置とその製造方法 Active JP7327191B2 (ja)

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