JP7326670B2 - 水溶性フィルム - Google Patents

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Description

本発明はヒートシール及び水シールをより円滑に行い得る水溶性フィルムに関する。
特許文献1に記載のように、特に変性及び未変性のポリビニルアルコール系樹脂とグリセリン及びソルビトールを含有し、場合により着色剤を含有する1回分の液体洗剤等を包装する水溶性フィルムは公知であり、液体洗剤等を包装する際には、水溶性フィルムの端部同士をヒートシールすることにより液体洗剤を密封する工程を要する。
このとき確実に密封するため十分に加熱することを要する。さらに、連続してヒートシールによる密封を行う際には、加熱されたシールバー等によって水溶性フィルムの端部同士を圧着することになる。
国際公開2016/160116号
ポリビニルアルコールを含有する水溶性フィルムを用いて、洗剤等の内容物を包装する手段の1つとして、上記のようにポリビニルアルコールフィルム同士をヒートシールする工程を採用する。そこで、ヒートシールする工程時にはポリビニルアルコールフィルムを加熱し、圧着するための金属製シールバーや金属製のシール用ロール等を用いることになる。
この金属製シールバー等を用いてヒートシールを行う際に、2枚重ねたポリビニルアルコールフィルムに加熱された金属製シールバー等を密着し、加熱終了後に、ポリビニルアルコールフィルムから金属製シールバー等を離す工程が必要となる。
通常は金属製シールバー等を、ヒートシールされたポリビニルアルコールフィルムから離すことができる。特に長尺の水溶性フィルムを連続してヒートシールするために、金属製シールバー等に密着する場合であっても、水溶性フィルムの移動が金属製シールバー等に対する剥離力を生じ、結果的に金属製シールバー等から水溶性フィルムが剥離される。しかしながら、場合により簡単に離すことができないときも発生する。このときには、ヒートシールされたポリビニルアルコールフィルムは金属製シールバー等に付着するので、ヒートシール温度を下げる、又は、生産スピードを落とす等の工夫が必要となる。また、
あるいはヒートシール工程自体を停止せざるを得ない結果となり、生産性を低下させる。
本発明はこの生産性の低下に繋がる現象の発生を解決し、金属製シールバー等に付着させないために、ポリビニルアルコールフィルムの組成を検討し、金属製シールバー等に対する密着力を低下させるものである。
また予め巻回してなる水溶性フィルムから水溶性フィルムを繰り出して使用する際に、必要な張力が少ないほうが円滑に水溶性フィルムを使用する工程を進めることができる。またブロッキング強度が小さいほうが、巻回し保管する間、又は水溶性フィルムを使用して作製したカプセル等の製品の保管の間等の期間において、水溶性フィルム同士が密着せず、互いに離すことが容易となり好ましい。
なお、金属製シールバー等との密着強度の大小と、原反繰出張力やブロッキング強度の大小は、類似する性質のようでもあるが、実際にはそれらの性質に相関関係はない。
ポリビニルアルコールを含有する水溶性フィルムを用いて、洗剤等の内容物を包装する手段の2つ目の方法として、水溶性フィルムを水によるシールによって内容物を包む場合には、加熱した金属製シールバー等を使用しないので、上記のうち金属製シールバー等に関する効果を特に必要としない。しかしながら、原反繰出張力、耐ブロッキング性等に関する効果については、水溶性フィルムに求める性質は共通する。
なお水シールは、水溶性フィルムを互いに密着させてシールを行うにあたり、まず、少なくとも一方の水溶性フィルムの1面に、水、又は水性有機溶媒や各種添加剤等の1種以上を含有する水を塗布し、塗布後の水が乾燥する前に、2枚のフィルムを圧着して、シールを行う方法である。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の手段で解決することができることを見出し、本発明をなすに至った。
1.下記A~Dを含有する水溶性フィルム。
A.ポリビニルアルコール系樹脂
B.可塑剤
C.炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩及び/又はD.リン酸エステル系界面活性剤
2.Cが炭素数6~14の脂肪酸アルカリ金属塩である1に記載の水溶性フィルム。
3.引張弾性率が100MPa以上である1又は2に記載の水溶性フィルム。
4.片面又は両面にF.粉体が付着された1~3のいずれかに記載の水溶性フィルム。
5.E.充填材を含有する1~4のいずれかに記載の水溶性フィルム。
6.片面又は両面について、表面粗さ(Sa)が400nm以下及び/又は表面のグロスが15%以上である1~5のいずれかに記載の水溶性フィルム。
7.片面又は両面について、表面粗さ(Sa)が100nm以下及び/又は表面のグロスが100%以上である6に記載の水溶性フィルム。
8.ブロッキング強度が70mN/25mm以下である1~7のいずれかに記載の水溶性フィルム。
本発明によれば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムのヒートシール時において、金属製シールバー等に対するポリビニルアルコール系樹脂フィルムの密着強度が低いため、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムがシールバー等に付着することがなく、ヒートシール工程を円滑に行うことができる。
さらに保管時のフィルム表面のベタツキやタックが発生すること、及び、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをロールで保管した後のブロッキングを防止できる。さらにポリビニルアルコール系樹脂フィルムを包装用フィルムとして包装体を作成したのち、保管時において複数の包装体が接触して保管されることによるブロッキングの発生を防止できる。
本発明について詳細に説明する。
(A.ポリビニルアルコール系樹脂)
本発明の水溶性フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する。
ポリビニルアルコール系樹脂としては特に限定されず、公知のポリビニルアルコール系樹脂を用いることができる。そして、公知の方法に従って、ビニルエステルを溶液重合法、塊状重合法及び懸濁重合法等の公知の方法により重合してポリマーを得た後、ポリマーをケン化することにより得られる。ケン化は、アルカリ又は酸を用いてなされ、特にアルカリを用いることが好ましい。上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル及び安息香酸ビニル等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、未変性であってもよく、マレイン酸変性ポリビニルアルコール系樹脂等のアニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂、カチオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。
水に対する溶解性を調整することを考慮して、アニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂を採用することが好ましい。アニオン性基としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。
アニオン性基変性ポリビニルアルコール系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、マレイン酸変性ポリビニルアルコール系樹脂、イタコン酸変性ポリビニルアルコール系樹脂、アクリル酸変性ポリビニルアルコール系樹脂、メタクリル酸変性ポリビニルアルコール系樹脂、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸変性ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。
変性ポリビニルアルコール系樹脂を採用するときの変性ポリビニルアルコール系樹脂は、変性のために反応されたモノマー等のモル数が、変性ポリビニルアルコール系樹脂を構成する全モノマーのモル数に対する比率(変性度)として、10.0モル%以下であることが好ましく、より好ましくは5.0モル%以下、さらに好ましくは4.0モル%以下である。また変性ポリビニルアルコール系樹脂を採用するときの変性ポリビニルアルコール系樹脂は、変性のために反応されたモノマー等のモル数が、変性ポリビニルアルコール系樹脂を構成する全モノマーのモル数に対して、0.1モル%以上であることが好ましく、より好ましくは1.0モル%以上、さらに好ましくは1.5モル%以上である。そしてこれらの上限と下限から選択して、変性度の範囲とすることができる。
本実施形態で用いられるポリビニルアルコール系樹脂では、そのポリビニルアルコール系樹脂中に、予め下記のモノマーからなる繰り返し単位を有していてもよい。なお、下記のモノマーは、ポリビニルアルコール系樹脂を構成する全モノマーに対して、本発明の効果を阻害しない範囲にて上記の変性用のモノマーと同様の割合になるようにしても良い。
例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類の完全アルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、アルキルビニルエーテル類、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1-(メタ)アクリルアミド-1,1-ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、ジアクリルアセトンアミド等が挙げられる。
更に、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N-アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2-アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-ヒドロキシ-3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3-ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有単量体等も挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂の平均ケン化度は、特に限定されない。70~100モル%の範囲であると水への溶解度を調整することが容易になり好ましく、80モル%~99モル%が更に好ましく、87~98モル%が特に好ましい。
なお、上記の平均ケン化度は、JIS K 6726-1994に準拠して測定される。
ポリビニルアルコール系樹脂の20℃における4重量%水溶液粘度は特に限定されないが、例えば、2.8~240mPa・sが好ましく、5~150mPa・sが更に好ましく、8~50mPa・sが特に好ましい。粘度が上記範囲の場合には、フィルムの機械的強度、及びフィルムの溶解性が特に良好である。なお、4重量%水溶液粘度は、JISK6726-1994に準拠して測定される。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は特に限定されない。例えば、400~3000が好ましく、500~2000が更に好ましい。重合度が上記範囲の場合には、水溶性包装用フィルムを成形するときの粘度を適度な範囲に調整できる。上記重合度は、JIS K6726-1994に準拠して測定される。
本発明の水溶性フィルム100重量%中、上記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は60~97重量%であることが好ましい。
上記ポリビニルアルコール系樹脂の含有量が上記60重量%未満であると、水溶性フィルムから可塑剤等がブリードアウトする可能性があり、97重量%を超えると、水溶性フィルムの強度が不足したり、耐水性が低下したりする可能性がある。
またポリビニルアルコール系樹脂の含有量がこの範囲であると含水率を適切な範囲に調整しやすくなる。
(B.可塑剤)
本発明の水溶性フィルムは、可塑剤を含有する。
水溶性フィルムは、高温多湿の地域や寒冷地でも運搬、貯蔵、使用がなされるため、高い引張強度や耐久性が要求される。さらに低温での耐衝撃性も重視される。本発明の水溶性フィルムは、可塑剤を含有することで、ガラス転移点を下げることが可能となり、かつ、低温での耐久性や水に対する溶解性を向上させることもできる。また可塑剤を含有することにより、引張弾性率を低下させ、柔軟な水溶性フィルムとすることができる。
上記可塑剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂の可塑剤として一般に用いられているものであれば特に制限はなく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどのフェノール誘導体、ソルビトール等の糖アルコール、N-メチルピロリドンなどのアミド化合物、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物、PEG400等のポリエチレングリコール等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を用いてもよい。
上記可塑剤のなかでは、水溶性を向上させる点からみて、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールが好ましく、特に水溶性向上の効果が大きいことからグリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、及びPEG400が特に好ましい。
またフィルムの包装材としての柔軟性及びシールバー密着強度の低下及びブロッキング防止の点からみてグリセリンとソルビトールを併用することがさらに好ましく、このときのグリセリンとソルビトールの配合量としては、重量比でグリセリン:ソルビトール=1:0.1~1:1がより好ましく、中でも1:0.3~1:0.7が好ましい。
なお、このグリセリンとソルビトールの併用は、水溶性フィルムを溶液流延法により得るために特に好ましい手段である。
本発明の水溶性フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、上記可塑剤を3~60重量部含有する。上記可塑剤の含有量が3重量部未満であると、可塑剤の配合効果が認められない。一方、可塑剤の配合割合が60重量部を超えると、可塑剤のブリードアウトが大きくなり、得られる水溶性フィルムのブロッキング防止性が悪化する。
上記可塑剤含有量は6~55重量部が好ましく、8~45重量部が更に好ましい。
(C.炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩及び/又はD.リン酸エステル系界面活性剤)
本発明の水溶性フィルムは、炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩及び/又はリン酸エステル系界面活性剤を含有する。中でも、炭素数が6~14の脂肪酸アルカリ金属塩を採用することが好ましい。
このような脂肪酸アルカリ金属塩及び/又はリン酸エステル系界面活性剤を含有することで、水溶性フィルムとして十分な水溶性とムラがない外観を有し、かつ水溶性フィルムの表面に存在するこの脂肪酸アルカリ金属塩によって、金属製シールバー等に対する密着強度を低下させて、700gf/70mm以下、より好ましくは500gf/70mm以下、さらに好ましくは400gf/70mm以下、よりさらに好ましくは300gf/70mm以下、最も好ましくは200gf/70mm以下、とすることができる。
[C.炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩]
水溶性フィルムを溶液流延法により得る場合及び溶融押出法により得る場合のいずれであっても、炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を含有させることができる。
炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を含有させる場合には、本発明中のポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、上記脂肪酸アルカリ金属塩の含有量は好ましくは0.03~3.00重量部、より好ましくは0.10~2.00重量部、更に好ましくは0.20~1.00重量部である。本発明において、水溶性フィルムの表面層にも脂肪酸アルカリ金属塩が存在することにより、ヒートシール時の金属製シールバー等との密着抑制効果が得られる。
本発明における炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩としては特に限定されるものではないが、中でもカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪族カルボン酸のナトリウム又はカリウム塩が好ましい。
上記アルカリ金属の含有量が0.03重量部未満であると、水溶性フィルムのヒートシール時の金属製シールバー等との密着抑制効果が不足したり、巻回された水溶性フィルムの繰出張力及びブロッキング強度が高くなりすぎる可能性があり、3.00重量部より多くても更なる外観の向上やシールバー密着強度を低下することが困難になる。
これらの脂肪酸アルカリ金属塩から1種又は2種以上を使用することができる。特にヒートシールに使用する場合には、炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を使用することが好ましいが、なかでも、炭素数6~14の脂肪酸のアルカリ金属塩を採用すると、シールバーに対する密着強度低下の効果と水溶性フィルムの表面同士のブロッキング防止の効果を共に向上させることができ、炭素数12の脂肪酸アルカリ金属塩を採用することが最も好ましい。
炭素数が22より大きい脂肪酸アルカリ金属塩であるとき、及び、炭素数が6より小さい脂肪酸アルカリ金属塩、又は脂肪酸アルカリ金属塩ではなく脂肪酸アルカリ土類金属塩を採用したときには、水溶性フィルムの外観にムラが発生したり、ブロッキング強度が高くなりすぎたりする可能性が高くなる。特に溶液流延法によりフィルムを得る場合には、炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を採用することが好ましい。
なお、アルカリ金属塩ではない脂肪酸塩や遊離の有機酸を配合することもできるが、これらの脂肪酸塩や遊離酸を配合すると、特定の脂肪酸のアルカリ金属塩及び/又はリン酸エステル系界面活性剤を配合することによる効果を毀損する場合があるため、本発明による効果を毀損しない範囲で配合してもよい。
また水溶性フィルムをヒートシールではなく水又は水性溶媒によるシールによる包装体の製造に使用する場合には、使用する脂肪酸アルカリ金属塩として炭素数が6~22のものを採用することができる。さらに、脂肪酸アルカリ金属塩の脂肪酸の炭素数が6~14であるときには、耐ブロッキング性の向上や低い繰出張力であることを両立することができる。
[D.リン酸エステル系界面活性剤]
水溶性フィルムを溶液流延法により得る場合にはリン酸エステル系界面活性剤を含有させることが好ましく、炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を併用することもできる。
また、溶融押出法により得る場合においてもリン酸エステル系界面活性剤を含有させることができる。
リン酸エステル系界面活性剤を含有させる場合には、本発明中のポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、上記リン酸エステル系界面活性剤の含有量が好ましくは0.03~1.00重量部、より好ましくは0.10~0.8重量部、更に好ましくは0.20~0.60重量部である。リン酸エステル系界面活性剤の含有量が0.03重量部未満であると、水溶性フィルムのヒートシール時の金属製シールバー等との密着抑制効果が不足する可能性があり、1.00重量部より多くても、更なる外観の向上やシールバー密着強度の低下が困難になる。本発明において、水溶性フィルムの表面層にも、特にアニオン性のリン酸エステル系界面活性剤が存在することによりヒートシール時の金属製シールバー等との密着抑制効果が得られる。
本発明におけるリン酸エステル系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩が好ましい。
リン酸エステル系界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステルも好ましく使用できる。このときのエチレンオキサイドの付加モル数は1~20程度が好ましい。また、モノエステル体、ジエステル体及びトリエステル体の1種以上を使用できる。またアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩とすることもできる。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩のアルキル鎖はC10~C18のものが好適に使用でき、1級アルキルや2級アルキルのものが好ましい。
(E.充填材)
本発明の水溶性フィルムは、シリカや炭酸カルシウム、澱粉、タルク、アルミノケイ酸塩等の充填材(フィラー)を含有することが好ましい。このような充填材を含有することにより、水溶性フィルムの表面粗さを大きくし、かつグロスを低下させて、ブロッキング強度及び原反繰出張力を低下させることができ、安定に保存し巻回したロールから円滑に繰り出すことができる。
充填材を配合する際の配合量としては、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して0.5~10重量部である。0.5重量部未満であると、充填材を配合することによる効果を十分に得ることができず、10重量部を超えると水溶性フィルムの柔軟性及びヒートシール性を毀損する可能性がある。
本発明の水溶性フィルムの厚さは、25~100μm、好ましくは28~90μmである。厚さが25μm未満であると十分な強度を有することができず、100μmを超えると包装用等にヒートシールする際のパッケージング性やヒートシールの作業性を低下させる可能性がある。
好ましい含水率は2.0~8.0重量%、より好ましくは2.5~7.5重量%、最も好ましくは3.0~7.0重量%である。
またヒートシール強度としては、好ましくは7~15N/15mm、より好ましくは10~15N/15mmである。
水シール強度としては、好ましくは15~30N/15mm、より好ましくは20~30N/15mmである。
本発明の水溶性フィルムの好ましい表面粗さSaは600nm以下であり、より好ましくは400nm以下、最も好ましくは100nm以下であり、また5nm以上であることが好ましい。
本発明の水溶性フィルムの好ましいグロスは15%以上であり、より好ましくは20%、最も好ましくは100%以上である。
本発明の水溶性フィルムの好ましい引張弾性率は15~4000MPaであり、より好ましくは20~3000MPa、さらに好ましくは30~2000MPaある。
本発明の水溶性フィルムを巻回してなる原反からの繰出張力は40N以下が好ましく、より好ましくは20N以下、さらに好ましくは15N以下である。
本発明の水溶性フィルムのブロッキング強度は、好ましくは70mN/25mm以下であり、より好ましくは60mN/25mm以下、さらに好ましくは40mN/25mm以下である。
(F.粉体の付着)
本発明の水溶性フィルムの少なくとも片面には、粉体を塗布し付着させておくことができる。粉体としては澱粉粉末、タルク、マイカ、炭酸カルシウム粉末等であり、水溶性フィルムの表面粗さを大きくし、かつグロスを低下させて、水溶性フィルム間のブロッキング防止や原反繰出張力を低下させることができる。
粉体を塗布する場合の付着量は0.02~0.20g/m、好ましくは0.03~0.20g/mである。0.02g/m以下では粉体を塗布し付着させたことによる十分な効果を発揮できず、0.20g/mを超えてもそれ以上に効果を発揮できないと共に、余分な粉がフィルム上から落ちることで包装環境を汚染する場合がある。
本発明の水溶性フィルムは、さらに必要に応じて、着色剤、香料、増量剤、消泡剤、剥離剤、紫外線吸収剤、界面活性剤などの通常の添加剤を適宜配合できる。製膜装置のダイスやドラムなどの金属表面と、製膜したフィルムやフィルム原液との剥離性を向上させるために、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、上記リン酸エステル系界面
活性剤とは異なる界面活性剤を0.01~5重量部の割合で配合しても良い。
但し、二塩基酸アルカリ金属塩、脂肪酸アルカリ土類金属塩を含有しない。
水溶性フィルムの表面にエンボス加工により微細な凹凸が形成されていても、いなくても良い。水溶性フィルムは不透明、透明の何れでも良く、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、無機顔料や体質顔料を30重量部未満添加して透明としても良く、特に隠蔽性に優れた顔料である酸化チタンを10重量部未満、又は8重量部未満添加してもよい。不透明な水溶性フィルムにする際には、本発明の効果を毀損しない範囲で、任意の顔料を必要なだけ添加することもできる。また、アクリル系樹脂、流動パラフィン、糖アルコール、ジプロピレングリコールのいずれかを含有してもしなくても良い。
<水溶性フィルムの製造方法>
(水溶性フィルムを水溶液から得るとき)
本発明の水溶性フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール系樹脂、可塑剤及び各種添加剤を含んだ水溶液又は水性溶媒溶液を支持部材に流延し、乾燥した後に支持部材から剥離する方法を用いることができる。具体的には、溶液流延法(キャスト法)、ロールコーティング法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法及びスプレー法が挙げられる。
上記支持部材は、ポリビニルアルコール系樹脂等を含有する水溶液の流延時に、その水溶液を支持部材の表面(キャスト面)上に維持し、かつ得られる水溶性フィルムを支持可能である。乾燥後に剥離可能であることが必要である。上記支持部材の材料としては、例えば、金属、ポリオレフィン、ポリエステル及びアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これら以外の材料により形成された支持部材を用いてもよい。上記ポリオレフィンとしては、エチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。上記ポリエステルとしては、ポ
リエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等が挙げられる。上記支持部材の材料は、ポリビニルアルコール系樹脂ではないことが好ましい。
上記支持部材上に上記ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液を流延等した後の乾燥方法は、適宜の方法を用いることができ、特に限定されない。乾燥方法としては、自然乾燥する方法、加熱乾燥する方法等が挙げられる。乾燥支持部材の表面(キャスト面)側ではなく、直接空気に触れている側の面をエア面という。
本発明の水溶性フィルムは、上記の流延後乾燥の前後の任意の時期において、支持部材から剥離して得られる。
水溶液を支持部材に流延等し、乾燥する方法を採用して得た水溶性フィルムは、支持部材の表面性状により、水溶性フィルム表面を平滑性に優れたものや微細な凹凸を備えたものにすることができる。さらに、包装する対象物は液体及び粉体、タブレット等の固体の何れでも良い。またこの方法により得た水溶性フィルムとしては、本発明中の脂肪酸アルカリ金属塩の中でも炭素数6~22のもの、さらに炭素数8~22のもの、また炭素数6~18のものを使用することが好ましく、炭素数6~14のものを採用すると、さらに水溶性フィルムにブロッキング防止性を向上させることができる。また炭素数8~12のものであれば、ブロッキング防止性をより向上させることができる。
また水溶性フィルムを水溶液の流延により得る場合には、本発明において使用する可塑剤として、グリセリン及び/又はソルビトールを選択することが好ましい。これらの可塑剤を選択することにより、脂肪酸アルカリ金属塩やリン酸エステル系界面活性剤、特に脂肪酸アルカリ金属塩との相互作用もあって、特に金属製シールバー等への密着強度が小さい点において優れた水溶性フィルムを得ることができる。
さらに水溶液を流延して本発明の水溶性フィルムを得る際には、充填材を配合してもしなくても良く、リン酸エステル系界面活性剤も配合してもしなくても良く、粉体を付着してもしなくても良い。
(水溶性フィルムを溶融押出により得るとき)
本発明の水溶性フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール系樹脂を融点以上に加熱、あるいは少量の水を添加して加熱溶融させ、押出機にてダイから押し出す方法を用いることができる。具体的には、インフレーション成形法、Tダイ成形法が挙げられる。
さらに包装する対象物は液体及び粉末やタブレット等の固体の何れでもよい。なお、特にインフレーション成形によりフィルムを得る際には、その内面側をバブル内面、外面側をバブル外面とする。
溶融押出法により得た水溶性フィルムは、溶液流延法から得た水溶性フィルムよりも表面は粗面となるが、任意の充填材を配合することで意図的に表面に微細な凹凸を有するフィルムを製造することが可能である。また、Tダイ成形法を採用して得た水溶性フィルムは、冷却ロールの表面形状により、水溶性フィルム表面を平滑性に優れたものや微細な凹凸を備えたものにすることができる。
この方法により製膜される水溶性フィルムとしては、本発明中の脂肪酸アルカリ金属塩の中でも炭素数6~22のもの、さらに炭素数8~22のもの、また炭素数6~18のものが好ましく、炭素数6~14のものを採用すると水溶性フィルムにブロッキング防止性を向上させることができる。また炭素数8~12のものであれば、ブロッキング防止性をより向上させることができる。
また水溶性フィルムを溶融押出により得る場合には、本発明において使用する可塑剤として、グリセリンやジグリセリン、ポリエチレングリコールを選択することが好ましい。これらの可塑剤を選択することにより、溶融押出により得た水溶性フィルムであっても、脂肪酸アルカリ金属塩やリン酸エステル系界面活性剤、特に脂肪酸アルカリ金属塩との相互作用もあって、特にシールバーへの密着強度が小さい点において優れた水溶性フィルムを得ることができる。
さらに溶融押出により本発明の水溶性フィルムを得る際には、充填材を配合してもしなくても良く、リン酸エステル系界面活性剤も配合してもしなくても良く、粉体を付着してもしなくても良い。
本発明の水溶性フィルムは、片面又は両面について、表面粗さ(Sa)が700nm以下及び/又は表面のグロスが15%以上であることが好ましく、より好ましくは、表面粗さ(Sa)が600nm以下及び/又はグロスが20%以上であり、表面粗さ(Sa)が400nm以下及び/又は表面のグロスが20%以上が更に好ましく、最も好ましくは、表面粗さ(Sa)が100nm以下及び/又は表面のグロスが100%以上である。
表面粗さ(Sa)が小さく及び/又はグロスが大きいということは、表面が一定以上に平滑であることを示している。このような平滑な水溶性フィルムにより液体洗剤等の内容物を包装してなる包装体は、その表面が極めて平滑であり、より艶が豊かな包装体である。
本発明においては、このような平滑及び/又は高いグロスの水溶性フィルムであっても、十分にブロッキングを防止できる点において優れる。特にブロッキング強度を70mN/25mm以下とすることができ、好ましくは60mN/25mm以下、より好ましくは40mN/25mm以下とすることができる。
そして本発明の水溶性フィルムの引張弾性率としては、30MPa以上、好ましくは100MPa以上とすることができる。100MPa以上であれば、原反の繰出張力を低下させることができ、高速の包装工程を行うことができる。
その結果として,水溶性フィルムの包装体として、艶がある優れた外観と、シールバー密着強度、引張弾性率、及び原反繰出張力のいずれか1つ以上を適切な範囲に調整して、水溶性フィルムを用いてヒートシールや水等の溶媒を用いたシールによる包装体の製造をより確実に速く行うことができる。
本発明の水溶性フィルムは1層のみから形成されていても良く、本発明中の水溶性フィルムの組成を有する2層以上の層を積層させてなるものでも良い。またヒートシール用又は水シール用として使用されるものである。
上記水溶性フィルムの用途としては、例えば、洗剤、農薬、医薬品等の薬剤包装用等に用いられる薬剤包装用フィルム等が挙げられる。剤の形態としては、粉末、固体、ゲル、液体等が挙げられる。
下記表1に示す組成となるように、厚さ75μm又は28μmの水溶性フィルムを成形した。
実施例1~32及び比較例1~12は、基材表面での溶液流延法により成形し、実施例33~36及び比較例13及び14は、溶融押出インフレーション法により成形した。
使用した原料は以下の通り。
A-1:重合度1700、平均ケン化度95モル%、変性度3.6モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A-2:重合度1700、平均ケン化度89モル%、変性度1.9モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A-3:重合度1000、平均ケン化度89モル%、変性度1.9モル%、マレイン酸変性ポリビニルアルコール
A-4:重合度900、平均ケン化度89モル%、未変性ポリビニルアルコール
B-1:グリセリン
B-2:ソルビトール
B-3:PEG400
B-4:ジグリセリン
D-1:ジエチルヘキシルスルホコハク酸塩
D-2:ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩
D-3:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩
E-1:シリカ、平均粒子径4.7μm、見掛比重0.26g/ml
E-2:ハイアミロースコーンスターチ、平均粒子径15μm、見掛比重0.40~0.70g/ml
E-3:タルク、平均粒子径3.3μm、見掛比重0.22g/ml
E-4:アルミノケイ酸塩、平均粒子径3.0μm、見掛比重0.80g/ml
F-1:澱粉、平均粒子径15μm、見掛比重0.60~0.80g/ml
<フィルム含水率>
水溶性フィルムの含水率を、カールフィッシャー水分測定装置(平沼産業社製:AQV-2200S)を用いて測定した。
<原反ブリード密着>
水溶性フィルムを、内径3インチ、肉厚8mmのアルミサンドシームレス紙管に660mm幅で500m巻取った原反を用意した。
原反は35μmの高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリクロスクラフト紙(クロス面外側)の順で包装し、40℃-35%RH環境で15日間保管した。保管後のフィルム表面のブリード状態、及びベトツキや密着度合いを以下の基準で3段階に分類した。
ブリードが無く、ベトツキや密着も無い場合・・・〇
ブリードがあり、ベトツキや密着もある場合・・・△
ブリードが多くあり、ベトツキや密着もある場合・・・×
<シールバー密着強度>
ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701B)及びデジタルフォースゲージ(イマダ社製:DS2-50N)を用いて、シールバー密着強度を測定した。
・ヒートシールテスターの準備
1)ヒートシール前に、粒度#1000の紙やすりを用いて、上段のアルミ製シールバーを10回磨いた。
2)さらに、メタノールで湿らせたラボタオル(ユニケミー社製)を用いて、上段のアルミ製シールバーを10回拭いた。この試験準備は試験するフィルムの組成を変える毎に毎回実施した。
・ヒートシール条件
シール上段:幅10mmのアルミ製シールバー、130℃
シール下段:ゴム製、テフロンテープ有り、30℃
シール時間:1秒
シール圧:0.35MPa
・シールバー密着強度
試験対象の組成の2枚のフィルムのそれぞれ違う場所を連続して10回ヒートシールした後に、横幅70mmの新たなフィルムを用意してヒートシールし、縦10mm×横70mmのヒートシール部分を作製した。この時、フィルムの一端のヒートシールされた部分はシールバーに密着していた。その後、ヒートシールしていない他端をクリップで挟み、デジタルフォースゲージの先端をクリップに引っ掛けて、シールバーからヒートシール部分を剥がすために横方向にデジタルフォースゲージを引張り、シールバーからヒートシール部分が剥がれるまでの最大強度を測定した。
この時、70mm幅の水溶性フィルムを、溶液流延法で成形したフィルムはエア面同士が、溶融押出インフレーション法で成形したフィルムはバブル内面同士が、内側になるように2枚重ねた。
シールバーに対する密着強度が低いほど、実際のヒートシール運転時において、水溶性フィルムの移動に伴う、金属製シールバー等の表面と水溶性フィルム表面との間の剪断力によって、水溶性フィルムを金属製シールバー等から確実に剥離させることができる。
<表面粗さSa>
水溶性フィルムが、溶液流延法で成形したフィルムであるときはキャスト面とエア面を、又は、溶融押出インフレーション法で成形したフィルムであるときはバブル外面とバブル内面を、それぞれ非接触表面・層断面形状計測システム(菱化システム製:VertScan2.0 R5500GML-A150-AC)を用いて測定した。
測定条件:単視野、対物レンズ10倍、波長フィルター530 white、測定モードWaveT、視野サイズ470×350μm、スキャンレンジ-10~+10μm、平均回数1回、4次面補正
<グロス>
水溶性フィルムが、溶液流延法で成形したフィルムであるときはキャスト面とエア面を、又は、溶融押出インフレーション法で成形したフィルムであるときはバブル外面とバブル内面のそれぞれを、グロス計(日本電色工業社製:GlossMeterVG7000)を用いて測定角度60°で測定した。
<引張弾性率>
水溶性フィルムを、引張試験機(島津製作所社製:AGS-1kN)を用いて測定した。
試験片:幅15mm×長さ150mm
チャック間距離:100mm
引張試験スピード:300mm/分
<原反繰出張力>
水溶性フィルムを、内径3インチ、肉厚8mmのアルミサンドシームレス紙管に660mm幅で500m巻取った原反を用意した。
原反は35μmの高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリクロスクラフト紙(クロス面外側)の順で包装し、40℃-35%RH環境で15日間保管した。
保管した原反を、スリッター機に取り付け、張力検出器(三菱電機製:LE-40MTB)を用いてフィルムを繰り出した時の最大張力を測定した。
繰出試験スピード:5m/分
<ブロッキング強度>
25mm幅×250mm長の水溶性フィルムをキャスト面同士又はバブル外面同士が接触するように2枚重ね、23℃-50%RH環境で24時間保管した。
その後、2枚重ねたフィルムの上に5kgの鉄板を乗せ、23℃-50%RH環境でさらに24時間保管した。保管後のフィルムは、表3にて示す水分率を有していた。
引張圧縮試験機(ミネベア社製:TG-5kN)を用いて、T型剥離で200mm間の平均強度を測定した(mN/25mm)。
引張試験スピード:200mm/分
<実施例1>
ポリビニルアルコール系樹脂(A)として、A-1を100重量部、
可塑剤(B)として、B-1を30重量部、及びB-2を15重量部、
脂肪酸類(C)として、カプロン酸ナトリウムを0.5重量部、
界面活性剤(D)として、D-1を0.5重量部、
充填材(E)として、E-1を6重量部、
及び水を加え、樹脂組成物の水溶液を得た。
この水溶液を、基材表面での溶液流延法で成形し、厚み75μm、含水率6.3重量%の水溶性フィルムを得た。
<実施例2~32>
実施例2~32は、上記実施例1に準じ、表1の組成となるようにして水溶性フィルムを得た。
実施例27~32は、製膜した水溶性フィルムの両面に粉体としてF-1を付着した。
<実施例33>
ポリビニルアルコール系樹脂(A)として、A-4を100重量部、
可塑剤(B)として、B-3を10重量部、
脂肪酸類(C)として、ステアリン酸ナトリウムを0.3重量部、
充填材(E)として、E-3を0.5重量部、からなる組成物を用いて、溶融押出インフレーション法で成形し、厚み28μm、含水率5.0重量%の水溶性フィルムを得た。
<実施例34~36>
実施例34~36は、上記実施例33に準じ、表1の組成となるようにして水溶性フィルムを得た。
<比較例1~12>
比較例1~12は、上記実施例1に準じ、表1の組成となるようにして水溶性フィルムを得た。
<比較例13~14>
比較例13~14は、上記実施例33に準じ、表1の組成となるようにして水溶性フィルムを得た。
実施例1 ~12、14~36の結果によれば、脂肪酸アルカリ金属塩の炭素数が6~22であるときにシールバー密着強度が低い値であり、ヒートシール後にシールバーから剥がれやすく、より円滑にヒートシールを行うことができる。さらに実施例1~3、7、9の結果によれば、脂肪酸アルカリ金属塩の炭素数が6~14であるときに原反繰出張力、ブロッキング強度を低くすることができ、特に炭素数が12であるラウリン酸アルカリ金属塩のときにおいて原反繰出張力、ブロッキング強度を低くすることができる。炭素数が4である酪酸ナトリウムや炭素数が28であるモンタン酸ナトリウムを使用するとシールバー密着強度が高くなり、ヒートシール時に水溶性フィルムとシールバーが付着しやすくなることや、原反繰出張力の低下やブロッキング強度の低下は期待できない。また実施例19、21によれば、可塑剤が少ない方が引張弾性率が向上して、原反繰出張力の低下やブロッキング強度を低下することができる。
実施例15及び16の結果によれば、界面活性剤としてリン酸エステル系界面活性剤を選択したほうが、より低いシールバー密着強度とすることができる。
実施例24とその他の実施例によれば、充填材の添加、及び/又は粉体による処理を行うことにより表面粗さを大きくし、グロスを小さくするこができる。
<ヒートシール強度>
70mm幅の水溶性フィルムを2枚重ね、ヒートシールテスター(テスター産業社製:TP-701B)を用いてヒートシールした。
シール上段:幅10mmのアルミ製シールバー、130℃
シール下段:ゴム製、テフロンテープ有り、30℃
シール時間:1秒
シール圧:0.35MPa
このヒートシール部分を15mm幅に切り取り、引張試験機(島津製作所社製:AGS-1kN)を用いて最大強度を測定した。
引張試験スピード:300mm/分
各実施例及び比較例の水溶性フィルムを2枚用い、上記の方法によりヒートシールしたところ、いずれの水溶性フィルムも7~12N/15mmのシール強度を有した。
<水シール強度>
A4サイズの水溶性フィルムに、水で湿らせたラボタオル(ユニケミー社製)を用いて、水塗布量が35~40g/mになるよう塗布した。
その水塗布したフィルムを、すぐにもう1枚の水を塗布していないフィルムに重ね、1、5Kgのアルミ製ローラーで3回圧着した。
貼り合わせた水溶性フィルムの水シール部分を15mm幅に切り取り、引張試験機(島津製作所社製:AGS-1kN)を用いて最大強度を測定した。
引張試験スピード:300mm/分
各実施例及び比較例の水溶性フィルムを2枚用い、上記の方法により水シールしたところ、いずれの水溶性フィルムも13~20N/15mmのシール強度を有した。

Claims (9)

  1. 下記A及びB及びCを含有するか、又は、下記A及びB及びC及びDを含有する、薬剤包装用水溶性フィルム:
    A.ポリビニルアルコール系樹脂を100重量部
    B.可塑剤を8~45重量部
    C.炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を0.3~3.00重量部、
    D.リン酸エステル系界面活性剤を0.03~1.00重量部
  2. Cが炭素数6~14の脂肪酸アルカリ金属塩である請求項1に記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  3. 引張弾性率が100MPa以上である請求項1又は2に記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  4. 片面又は両面に、0.02~0.20g/m の付着量でF.粉体が付着されてなる請求項1~3のいずれかに記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  5. E.充填材を含有する請求項1~4のいずれかに記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  6. 各層が下記A及びB及びCを含有するか、又は、下記A及びB及びC及びDを含有し、1層又は2層以上からなる請求項1~5のいずれかに記載の薬剤包装用水溶性フィルム:
    A.ポリビニルアルコール系樹脂を100重量部
    B.可塑剤を8~45重量部
    C.炭素数が6~22の脂肪酸アルカリ金属塩を0.3~3.00重量部、
    D.リン酸エステル系界面活性剤を0.03~1.00重量部
  7. 片面又は両面について、表面粗さ(Sa)が400nm以下及び/又は表面のグロスが15%以上である請求項1~6のいずれかに記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  8. 片面又は両面について、表面粗さ(Sa)が100nm以下及び/又は表面のグロスが100%以上である請求項7に記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
  9. ブロッキング強度が70mN/25mm以下である請求項1~8のいずれかに記載の薬剤包装用水溶性フィルム。
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